第3種郵便物認 第 回jtb交流文化賞...

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交流による地域活性化の優れた取り組みを表彰 かかあ天下が創造する新しい伝統文化 上州のかあちゃん、お待ち女房!! みのわの里のきつねの嫁入り実行委員会 群馬県高崎市 ~おら達でもできるんだんべえ~ 姿 ユニバーサルビーチの取組 大洗サンビーチ≒ 大洗ユニバーサルビーチクラブ 茨城県東茨城郡 「仙台の農村」を活かした学生の挑戦 被災地域再生に挑め。 一般社団法人ReRo ot s 宮城県仙台市 姿 岡本優子 実行委員長 調 ZICO足立船長 第2925号 便物認2018年(平成30年)2月3日(土曜日) JTB社長 橋広行氏 JTBは1月日、「第回JTB交流文化賞」の受賞作品を発表した。 この賞は、地域に根ざした持続的な交流の創造と各地域の魅力の創出、地 域の活性化に寄与することを目的としている。地域(観光地)の組織・団 体の取り組みを対象とした「組織団体部門」では、一般社団法人ReRo ots「被災地域再生に挑め。『仙台の農村』を活かした学生の挑戦」が 最優秀賞に輝いた。優秀賞には大洗ユニバーサルビーチクラブ「大洗サン ビーチ≒ユニバーサルビーチの取組」とみのわの里のきつねの嫁入り実行 委員会「上州のかあちゃん、お待ち女房!! かかあ天下が創造する新し い伝統文化 おら達でもできるんだんべえ」の2作品が選ばれた。 広瀬剛史代表 沿 西

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Page 1: 第3種郵便物認 第 回JTB交流文化賞 受賞作品が決定交流による地域活性化の優れた取り組みを表彰 第 回JTB交流文化賞 受賞作品が決定 優秀賞

交流による地域活性化の優れた取り組みを表彰第回JTB交流文化賞 受賞作品が決定

優秀賞

 

受賞の喜び

かかあ天下が創造する新しい伝統文化上州のかあちゃん、お待ち女房!!

みのわの里のきつねの嫁入り実行委員会群馬県高崎市

~おら達でもできるんだんべえ~

きつね姿の祭りで地域活性

受賞を機に大きく飛躍を

賞の意義と目的

優秀賞

 

受賞の喜び

ユニバーサルビーチの取組 大洗サンビーチ≒

大洗ユニバーサルビーチクラブ茨城県東茨城郡

誰もが楽しめる海水浴場に

ユニバーサル社会実現へ

「持続可能な観光」を応援

「仙台の農村」を活かした学生の挑戦被災地域再生に挑め。

一般社団法人ReRo ot s宮城県仙台市

農家の目線で長期的な支援

 

受賞の喜び

復興の責任感さらに強く

最優秀賞

野外劇

 群馬県高崎市蓑輪町で、忘れ

られた昭和年代の貰い祝儀の

伝承を図りたいと、2003年

に地域住民が当時の衣装や料

理、式次第を再現した。このこ

とを契機に、新しい伝統文化を

自分たちの手で創造したいとい

う強い思いにかられ、稲荷曲輪

のきつねの姿を借りた祭り「み

のわの里のきつねの嫁入り」を

毎年開催している。

 高齢化などの課題を抱えるな

か、地域住民が楽しく遊び、郷

土愛を生み出す心の拠り所とし

て育てようとしている。

 【評価のポイント】

 地域で希薄になりつつある伝

統和装文化と国の指定遺跡「箕

輪城跡」を融合させ、祭りを毎

年開催することで、保全、継承

にもつながっている。

 儀式の伝承と

発信を目的に、

手作り感のある

親しみやすい野

外劇、きつねメ

イクの花嫁行

列、ミスきつね

姫コンテストを

開催し、地域活

性に貢献できて

いる。

 多くの人を集

客できる行事に

なっており、経

済効果と共に着

物文化の啓発に

つながってい

る。

岡本優子実行委員長

 地域住民を巻き込んで地元に

伝わる伝説や箕輪城をみんなで

県内外に伝えようと努力してき

た。この年という長い間、い

ろいろな方に応援していただい

たから今日の受賞がある。

 高崎伝統の「だるま」ときつ

ねがコラボするイベントの話も

進んでおり、今年は大きく飛躍

する年になると感じている。

ビーチフラダンス

 大洗サンビーチで地元の子供

たちの海離れを防ぐためライフ

セービング教室、海辺の安全に

関わる啓発活動などを行ってき

た。「誰もが楽しめる安全な海

水浴場」を目指してきたが、あ

る時、障がいを持った人には配

慮がなかったことに気づく。

 1995年に日本初のバリア

フリービーチにするため、車い

すが走行しやすいよう木製のス

ロープを整備。タイヤが大きく

砂地でも走行できる水陸両用車

いすも無料で貸し出している。

 【評価のポイント】

 障がいを持つ人へ配慮してい

る点は全国でも珍しく、今後も

先駆的な役割を担ってほしい。

 「誰もが楽しめる安全な海水

浴場」を目標に木製スロープの

整備や水陸両用車いすを調達す

るなど、まちづ

くりにつなげる

パワー、実行力

が評価できる。

 老若男女が楽

しめるユニバー

サルビーチを目

指すことで地域

活動の定着につ

ながっており、

地域の人々が連

携した成功例で

ある。さらなる

情報発信をする

ことで、まちお

こしにつながる

ことが期待でき

る。

 年近く地道にやってきた。

「ユニバーサル」ということが

なかなか世の中に評価されるこ

とがないと思っていたのだが、

こういう賞に選ばれたことにと

ても驚いている。

 われわれの活動内容が世の中

に発信され、ユニバーサル社会

に変わる速度が速まればいいと

願っている。

ZICO足立船長

(4)第2925号 第3種郵便物認可 2018年(平成30年)2月3日(土曜日)

JTB社長橋広行氏

 まずは、受賞された皆さまにお

祝い申し上げます。

 JTBグループは旅行業を通じ

て培ってきた「人と人を結びつけ

る力」を活用して、あらゆる場所

で交流を生み出し、地域や社会課

題の解決にまでつなげていく地域

交流事業を推進しています。20

05年にこの理念のもとにJTB

交流文化賞を創設し、今回で回

目を迎えることができました。交

流文化賞の大きな特徴は、地域の

独自性が生かされ今後の発展が期

待できる「持続可能な観光」を応

援する賞だということです。

 今後も受賞した地域の取り組み

に対しては、表彰だけで終わるこ

となく、さらなる地域の発展につ

ながるよう、商品化やプロモーシ

ョンなどをJTBグループが全力

でバックアップしてまいります。

受賞地域の「これから」に、ぜひ

ご期待下さい。

 JTBは1月日、「第回JTB交流文化賞」の受賞作品を発表した。この賞は、地域に根ざした持続的な交流の創造と各地域の魅力の創出、地域の活性化に寄与することを目的としている。地域(観光地)の組織・団体の取り組みを対象とした「組織団体部門」では、一般社団法人ReRoots「被災地域再生に挑め。『仙台の農村』を活かした学生の挑戦」が最優秀賞に輝いた。優秀賞には大洗ユニバーサルビーチクラブ「大洗サンビーチ≒ユニバーサルビーチの取組」とみのわの里のきつねの嫁入り実行委員会「上州のかあちゃん、お待ち女房!! かかあ天下が創造する新しい伝統文化 ~おら達でもできるんだんべえ~」の2作品が選ばれた。

表彰式の様子 農

地回復のボランティア活動

広瀬剛史代表

 2011年3月日に起きた

東日本大震災。行政のボランテ

ィアセンターは融通が利かず、

民間のボランティア団体は自分

の熱意で何でもやろうと引き受

けてしまう状況。行政にも民間

のボランティアにも欠けていた

ものは「被災者である当事者の

目線」がないこと。そこで学生

たちは自分たちでボランティア

活動を行おうと震災復興・地域

支援サークル「ReRoots」

の発足を決意した。

 仙台市若林区沿岸部には南北

㌔東西5㌔にわたる広大な農

地が広がる。だが、すべての農

地がガレキだらけで、家や車だ

けでなく農業機械もビニールハ

ウスも流出し、農家の生活再建

が困難な状況だった。学生たち

は農家の目線に立って、生活の

回復まで見据えた長期的支援の

必要性があると考えた。ガレキ

を撤去し農地を回復する復旧支

援、次に営農を再開する復興支

援、さらに過疎化や農業後継者

不足を改善する地域おこしへ

と、被災からの再生を「復旧か

ら復興へ、そして地域おこしへ」

のコンセプトにまとめ、若林区

の農業と農村の再生に向けた支

援を開始した。

 【評価のポイント】

 東日本大震災発生からわずか

1カ月で、震災復興・地域支援

サークルを発足しているスピー

ドの速さは敬意に値する。

 農家の立場と目線から農地回

復を持続的、長期的に支援して

いる点が評価できる。

 3年間で3万人のボランティ

アを受け入れ、約500件の支

援活動を終了しており、地元の

大学生で運営され、イベント、

体験、交流事業を中心に活動を

広げ、現在も復興活動を継続中

であることが素晴らしい。

 受賞してうれしいという側面

もあるが、仙台市若林区の津波

被災からの復興を成し遂げなけ

ればいけないという責任感の方

がすごく強くなってきた。

 僕らが受賞したというより

も、地域の文化や人、農村らし

さなど、そもそも若林区にある

資源の魅力を評価していただい

たと思っている。