〈第 種郵便物認可〉 ク テ ィ 豊 島 区 ブ ハ ウ n p 入 居 を 課 地 … ·...

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宿泊費補助やオーダースーツプレゼントも 法人会員社が強み エアトリとの協業開始1年 若い世代に刺激を受けるアクティブシニア <後編> 全国賃貸住宅新聞 () 第号 〈第種郵便物認可〉 Faiz company (東京都渋谷区) 樋富慎吾社長() 太陽ハウス (千葉県松戸市) 岩橋淑行社長() 宿 ▲無線LAN対応リモコン 使 使 便 宿 宿 宿 宿 宿 寿 沿 姿 退

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Page 1: 〈第 種郵便物認可〉 ク テ ィ 豊 島 区 ブ ハ ウ N P 入 居 を 課 地 … · Faiz company (東京都渋谷区) 樋富慎吾社長( ) 『 地 域 貢 献

入居者専用アプリを開発

契約更新業務 

半減の見込み

三菱地所リアル

エステートサービス

宿泊費補助やオーダースーツプレゼントも地方出身者向けサービスで成約7割が紹介

Faiz 

company

防犯、工作教室などの無料セミナー開催

創業年、地域に開かれた企業目指す

太陽ハウス

法人会員社が強みエアトリとの協業開始1年

レジデンストーキョー

課題は行政との連携

若い世代に刺激を受けるアクティブシニア

<後編>

  企業  

エコキュート新モデル

IoT活用で見守り強化

コロナ

全国賃貸住宅新聞() 第号〈第種郵便物認可〉..

▶『リアルくんの住まいサポート』アプリログイン画面イメージ

Faiz company(東京都渋谷区)樋富慎吾社長()

◀『地域貢献大学』セミナーの様子

太陽ハウス(千葉県松戸市)岩橋淑行社長()

 マンスリーマンション

を手掛けるレジデンスト

ーキョー(東京都渋谷区)

は、2018年月から

オンライン旅行事業を手

掛けるエアトリ(東京都

港区)と協業し、『エア

トリBTM』として同社

の手掛けるマンスリーマ

ンションの集客を行って

いる。詳細な成約件数は

非公開だが、これまで月

2~3件の反響がある。

 『エアトリBTM』は、

航空券とホテルをセット

で予約できる、エアトリ

が提供する法人会員向け

サービス。現在約320

0社が登録している。長

期の宿泊者向けに、レジ

デンストーキョーが管理

するマンスリーマンショ

ンを提供。他ポータルサ

イトと比較すると、同サ

ービス上での問い合わせ

は「成約確度が高い」と

同社の木下賢一マネージ

ャーは話す。

 現在の成約数について

「期待値にはまだ届かな

い」(木下マネージャー)

ものの、今後サービスの

アップデートを予定して

おり、反響増を目指す。

今後、同社は『エアトリ

BTM』経由で年間件

の成約を目標としてい

る。

▲無線LAN対応リモコン

 コロナ(新潟県三条市)

はエコキュートの202

0年モデルを公開した。

新モデルは5月から発売

する。

 新モデルは見守り・サ

ポート機能を強化。専用

のスマートフォンアプリ

を使用した風呂だき操作

や、遠隔地のお湯の使用

状況を確認できる。台所

のリモコンから浴室の音

声の確認も可能だ。人感

センサー、水位センサー

を搭載したことで家族の

入浴状況も確認できる。

 三菱地所リアルエステ

ートサービス(東京都千

代田区)はこのほど、入

居者専用アプリ『リアル

くんの住まいサポート』

の運用を開始した。

 不動産管理システムの

パレットクラウド(東京

都渋谷区)が提供する

『パレット管理』と連携

させ、契約情報の確認、

契約更新・解約手続きを

アプリ上で完結。また、

これまで同社からの案内

は個別での投函(とうか

ん)配布や建物内の掲示

板に掲載していたがこれ

もアプリ上で行うことが

可能になった。さらに有

料会員サービスとして、

2年間で1万5000円

(税別)の会費を支払う

ことで鍵交換・水回り、

ガスなどのトラブルに対

する駆け付けサービスに

加えレジャー、買い物、

育児・介護サービスの優

待が受けられる。

 同社は、同アプリの導

入で利用者の利便性・満

足度の向上と業務効率化

を推進したい考え。契約

更新や解約における人的

コストは、「具体的な時

間換算での計算はできて

いない」(広報担当者)

としつつ、これまでの作

業量に対し半減する見込

みだという。

 なお、日現在、同社

の管理する全ての物件で

対応しており、「全入居

者へ導入したい」と同社

の広報担当者は話した。

 賃貸仲介会社のFai

z company(フ

ァイズカンパニー東京

都渋谷区)では、上京者

向けのサービスとして宿

泊費などの補助を行い紹

介が増加している。

 同社の年間仲介件数は

2019年度で400件

だが、そのうち約7割を

紹介が占める。紹介客の

うち、150件が提携法

人からの成約だ。同社の

樋富慎吾社長は「創業時

からサービスで差別化し

たこと、法人提携数を増

やしてきたことの成果が

出てきた」と話す。

 法人提携の場合のサー

ビスは主に3点だ。地方

からの就職・転職・転勤

の場合、部屋探しにかか

る宿泊費を上限1万円ま

で負担する。2点目は仲

介手数料の割引か、新卒

入社社員に限りオーダー

スーツのプレゼントかど

ちらかを選ぶことが可能

だ。3点目は、同社の社

員が顧客指定の場所へ物

件紹介に訪問するサービ

ス。宿泊費以外のサービ

スは上京者以外も利用で

きる。現在の提携法人は

100社ほどだ。

 法人成約などが増加し

たことで、広告費用を月

万円ほど削減した。2

016年の創業時には月

100万円のポータル掲

載費用をかけていたが、

現在はおよそ3分の1の

月万円ほどまで抑える

ことができている。

 同社は創業時から地方

出身者向けの仲介サービ

スを行ってきた。樋富社

長は「不動産会社は特色

を出すことが難しいた

め、どうにか差別化でき

る内容を考えた」と話す。

なお、同様のサービスは

個人向けにも展開。法人

向けと同様に、上限1万

円の宿泊費の補助、仲介

手数料の割引を行う。さ

らに引っ越しを500円

で対応。内見後には東京

観光の案内もするのだと

いう。

 樋富社長は「宿泊費補

助やオーダースーツ、仲

介手数料割引など、サー

ビスにかかる経費は削減

した広告費から捻出して

いる。1人で多く売り上

げるのではなく、今後の

紹介や、将来の転居・住

宅購入でのリピートにつ

なげていきたい」と話し

た。

 管理戸数2130戸の

太陽ハウス(千葉県松戸

市)では、2001年か

ら『地域貢献大学』とい

う無料セミナーを開催し

ている。

 『地域貢献大学』では、

地域の人が気になるトピ

ックスに対し、各回講師

を招きセミナーを行う。

年に2、3回開催のセミ

ナー内容はさまざまで、

松戸市長を招いた松戸の

まちづくりについての講

演、警察署職員を招いた

防犯教室、理学療法士を

招いた健康寿命の延ばし

方講座、夏休みの工作教

室など多岐にわたる。セ

ミナーは約2時間ほど

で、参加費は無料だ。各

回~人が参加すると

いう。自社ビルの3階セ

ミナールームを活用し、

これまでに回開催して

きた。

 同社は地域密着の創業

年になる管理会社で、

地元の業者との連携や地

域住民との交流を大切に

してきた。「地域社会の

発展に貢献する」という

経営理念に沿った具体的

な行動をしたいと考え、

当時の幹部社員で

話し合い、「地域

住民の役に立つ情

報を発信する場」

として無料セミナ

ーの開始に至っ

た。『地域貢献大

学』は非営利のC

SR事業であり、

入居募集などの営

業行為は行わな

い。

 さらに年から

は、新しい試みと

して、同社の管理するサ

ービス付き高齢者住宅

(以下、サ高住)の入居

促進などを目的に『幸せ

な老後設計』と題したセ

ミナーを開始。

 全6回で介護保険の申

請方法や認知症サポータ

ー育成講座、老後の余暇

についてなどを講演。こ

れまでのセミナーとは異

なり、講演後に約分の

個別相談会も開催してお

り、実際にセミナー参加

者のうち、約人からサ

高住についての入居希望

を受けているという。

 岩橋社長は、「セミナ

ールームは月1、2回、

地域の人に無料で貸し出

すこともある。さらに、

リフォーム専門の子会社

では年1月にキッチン

のあるセミナールームも

新しく開設した。今後も

さらに地域に開いたセミ

ナーを開催したい」と話

した。

◀年9月に行われた入居者のトークライブ

 「団地内の公園でぽつ

んと一人ベンチに座る高

齢者を見て、自分の姿と

重なった」。ある代の

男性は自身が代にな

り、仕事で関わる人以外

と会話をしない日常の中

コレクティブハウスへの

入居を決めた。

 NPO法人コレクティ

ブハウジング社(東京都

豊島区)が展開するコレ

クティブハウスは一般賃

貸と異なり、入居者が自

主的に運営をしながら共

に暮らす。隣人との距離

が近く、単身の高齢者か

らの入居希望もある。現

在コレクティブハウス全

体での高齢者の入居割合

は2割弱だ。「他人と暮

らすということは、建物

の中に〝家の中と外〟が

あるということ。いろい

ろな人と触れ合う中で一

人になったとき、自分に

はどういう世界があるの

かを考える」と同社の狩

野三枝理事は話す。

 冒頭の男性は入居して

若い世代の人と関わって

いく中で、「自分も何か

新しいことをやりたい」

と退去。障がい者と共に

残飯を堆肥に再利用する

農業を学んだり、今では

「孤立した高齢者を出さ

ないように」と、介護予

防体操の指導員として活

躍しているという。

 コレクティブハウスの

独身の高齢入居者は「今

後増えていくと感じる」

と話す狩野理事。元気な

高齢期に孤立せず、安心

して暮らせる場所が日本

には少ないからだ。福祉

を必要とするまでは行政

は相談に乗ってはくれな

いが、元気だった高齢者

が急に要介護になること

は多くない。長い時間を

かけ、一つできないこと

ができ、また一つ増えて

いき、だんだんと体力が

衰えていく。この時期は

長く不安だが、コレクテ

ィブハウスであればお互

いの見守りや声掛けをし

ていくことができる。

 今後の課題は行政との

連携だ。201

8年6月、同社

は東京都の居住

支援法人に指定

された。年か

らは他人同士で

住まうコレクテ

ィブハウスの住

まい方を市役所

の福祉課などに

伝え、早期の段

階で異変に気付

き福祉に相談で

きる場をつくろ

うと、取り組み

を始めている。

 家族ではない人と、世

代を区切らず「共に暮ら

す」。核家族・無縁社会

の日本で、今必要とされ

る住まいの在り方なのか

もしれない。