aws black belt techシリーズ 2015 amazon elastic block store (ebs)

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1 Amazon Elastic Block Store 2015/10/13 Updated AWS Black Belt Tech Webinar 2015 アマゾンデータサービスジャパン株式会社 ソリューションアーキテクト 小林正人

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1

Amazon Elastic Block Store

2015/10/13 Updated

AWS Black Belt Tech Webinar 2015

アマゾンデータサービスジャパン株式会社

ソリューションアーキテクト 小林正人

2

本資料では2015年10月13日時点のサービス内容および価格についてご説明しています。最新の情報はAWS公式ウェブサイト(http://aws.amazon.com)にてご確認ください。

資料作成には十分注意しておりますが、資料内の価格とAWS公式ウェブサイト記載の価格に相違があった場合、AWS公式ウェブサイトの価格を優先とさせていただきます。

内容についての注意点

AWS does not offer binding price quotes. AWS pricing is publicly available and is subject to change in accordance with the AWS Customer Agreement available at http://aws.amazon.com/agreement/. Any pricing information included in this document is provided only as an estimate of usage charges for AWS services based on certain information that you have provided. Monthly charges will be based on your actual use of AWS services, and may vary from the estimates provided.

価格は税抜表記となっています。日本居住者のお客様がサービスを使用する場合、別途消費税をご請求させていただきます。

3

アジェンダ

• Amazon Elastic Block Store(EBS)概要

• Snapshotと暗号化

• パフォーマンス

– EBSのボリュームタイプ

– EBS最適化インスタンス

– パフォーマンスに関するTips

• 料金

• まとめ

4

アジェンダ

• Amazon Elastic Block Store(EBS)概要

• Snapshotと暗号化

• パフォーマンス

– EBSのボリュームタイプ

– EBS最適化インスタンス

– パフォーマンスに関するTips

• 料金

• まとめ

5

Amazon Elastic Block Store(EBS)

• EC2インスタンスにアタッチして使用するブロックレベルのストレージサービス

• OSやアプリケーション、データの置き場所など様々な用途で利用される

• Snapshot機能によるS3へのバックアップや、ディスクの暗号化機能を提供

• 99.999%の可用性を備えるように設計されている

EC2

EBS

※製品紹介ページ:http://aws.amazon.com/jp/ebs/details/

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特徴

• 容量は1GB単位で指定できる。最大容量は16TB(Magneticは1TBまで)

• アベイラビリティゾーン(AZ)毎に独立しているため、同一AZのインスタンスからのみ利用可能

• Snapshotから任意のAZに復元できる

• EC2インスタンスに複数のEBSを接続することはできるが、EBSを複数のインスタンスで共有することはできない

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基本的なアーキテクチャ

• ボリュームのデータはAZ内で複数のHWにレプリケートされており、一般的にはさらなる冗長化は不要

• 実体はネットワーク接続型ストレージだが、ユーザはネットワークを意識する必要はない

• セキュリティグループによる通信制御の対象外。全ポートを閉じてもEBSは利用できる

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EBSのボリュームタイプ

• ユースケースに応じて3種類から選択できる

– [標準]汎用SSD(General Purpose(SSD))

– Provisioned IOPS(SSD)

– マグネティック(Magnetic)

• ボリュームタイプに応じて性能特性や課金体系が変わってくる

• Snapshotを経由することでボリュームタイプや容量を変更できる。テストの結果、性能不足が判明したら後から変更可能

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EBSのボリュームタイプ

ボリュームタイプ 汎用SSD(General Purpose(SSD))

Provisioned IOPS(SSD) マグネティック(Magnetic)

ユースケース • システムブートボリューム

• 仮想デスクトップ

• 小~中規模のデータベース

• 開発環境や検証環境用

• 汎用SSDでは処理しきれない高いIO性能を要求するアプリケーション

• 大規模なデータベース

• アクセス頻度の低いデータ

• コストを最重要視する場合

ボリュームサイズ • 1GBから16TBまで 4GiBから16TBまで 1GBから1TBまで

IOPS • 1GBあたり3IOPSのベースラインパフォーマンス

• ベースラインパフォーマンスが3,000IOPS以下の場合、3,000IOPSまでバーストが可能

• 最大10,000IOPS

• 必要なIOPS値を指定可能

• 容量(GB)あたり30IOPSを指定できる

• 最大20,000IOPS

• 平均100IOPS

• 数百IOPSまでバースト可能

最大スループット • 160MB/秒 • 320MB/秒 • 40MB/秒から90MB/秒

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インスタンスストアとEBS

• インスタンスタイプに応じて、追加コスト無しで揮発性のインスタンスストアが利用できる

• 実体はEC2の物理ホストのローカルディスク。Stop/Startにより仮想マシンが別ホストに移動するとデータが消去される

• アプリケーションが利用する一時的なデータの置き場所や、分散ファイルシステムのストレージとして活用する

• EBSは永続化ストレージなので、OSの領域やDBのデータなど永続化が必要なデータの置き場所としてはEBSを利用する

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EBSとインスタンスストアの利用ケース

OSブートディスク

としての利用

D:C:

EBS

EC2

EBS

Windows

データ格納ディスク

としての利用

Instance

Store

E:

データ計算用など

一時的な利用

データファイル

システムデータ

一時データ

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アジェンダ

• Amazon Elastic Block Store(EBS)概要

• Snapshotと暗号化

• パフォーマンス

– EBSのボリュームタイプ

– EBS最適化インスタンス

– パフォーマンスに関するTips

• 料金

• まとめ

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Snapshot

• EBSのフルバックアップ機能。リストア時は新しいボリュームを作成する形となる

• SnapshotのデータはバックエンドでS3に保管されるため、S3のインタフェースから直接参照できない

• 2世代目以降は差分データを保存する差分バックアップとなる(1世代目を削除しても復元は可能)

• Snapshot作成時にブロックレベルで圧縮して保管するため、圧縮後の容量に対して課金が行われる

EBS

Snapshot

EBS

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Snapshotによるバックアップ

EC2

EBS

• 定期的にEBSのSnapshotを作成することによりバックアップを取得する

• Snapshot作成時はデータ整合性を保つため静止点を設ける事を推奨

– ソフトウェアの機能 (例:RDBMSのバックアップモード)

– ファイルシステムの機能(例:Linuxのxfs_freeze)

– バックアップソフトウェアの機能

– (アプリケーションの停止)

– (ファイルシステムのアンマウント)

• 保存期間や世代数は無制限。世代管理が必要な場合はAWS CLIやAPI等で自動化する

Snapshot作成

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Snapshotからのリストア

• Snapshotから新規EBSを作成し、EC2インスタンスにアタッチされていたものと置き換える

• 古いEBSは不要であれば削除する。障害分析等の目的で他のインスタンスにアタッチしてもOK

• EBSを別AZに移動したい場合や、容量変更、ボリュームタイプ変更もSnapshot経由で行う

EC2

EBS EBS

SnapshotからEBSを作成

Detach Attach

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バックアップと静止点

• Snapshotの作成を指示しレスポンスが返ってきたら、その時点のデータのバックアップが開始されている。

• レスポンスが返ってきた時点でI/Oを再開して良いので、静止点を維持するのは短時間で済む

時間

EBSへのI/O停止 EBSへのI/O再開

静止点を維持

Snapshot作成指示

作成指示レスポンス

Snapshot作成完了

Snapshot作成処理(バックグラウンド)

通常運用 通常運用

この時点のデータがバックアッ

プされる

17

Snapshotの差分バックアップ

• 1世代目のSnapshotはEBSに書き込まれた実データをすべてバックアップするが、2世代目以降は差分バックアップとなる

EBS

snapshot

1世代目 み か ん

メ ロ

み か ん メ ロ

18

Snapshotの差分バックアップ

• 1世代目のSnapshotはEBSに書き込まれた実データをすべてバックアップするが、2世代目以降は差分バックアップとなる

1世代目

み か ん メ ロ

2世代目

EBS

snapshot

み り ん

メ ロ ン

り ン

19

Snapshotの差分バックアップ

• 1世代目のSnapshotはEBSに書き込まれた実データをすべてバックアップするが、2世代目以降は差分バックアップとなる

EBS

1世代目

み か ん メ ロ

2世代目

EBS

snapshot

み り ん

メ ロ ン

り ン

差分のないデータは以前のものを参照する

20

Snapshotの削除

• Snapshotの削除を行うと、当該Snapshotでしか利用していないデータのみが削除される仕組みとなっている

EBS

1世代目

み か ん メ ロ

2世代目

り ン

2世代目から参照されていないデータの

みを削除

21

Snapshotの削除

• Snapshotの削除を行うと、当該Snapshotでしか利用していないデータのみが削除される仕組みとなっている

2世代目

み ん メ ロ り ン

22

Snapshotの削除

• 2世代目で必要なデータはすべて保持されているので、1世代目を削除しても2世代目から直接リストアをすることが可能

EBS

み ん メ ロ

2世代目

り ンボリューム作成

み り ん

メ ロ ン

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リージョン間コピー

• リージョン間でのSnapshotコピーをサポート

• コピーを指示しておけば非同期で処理が行われるため、バックアップデータを他リージョンに転送しておけばDRを実現できる

EBS

Snapshot

リージョン A

EC2

EBS

EBS

Snapshot

リージョン B

EC2

EBSInternet

リージョン間コピー

転送済みSnapshotからEBSを作成しEC2にアタッチ

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ボリュームの暗号化

• EBSボリュームの作成時に暗号化を指定すると、AES-256による暗号化処理が行われる

• ボリュームの利用方法は従来通り。暗号化が有効であったとしても、特に意識する必要はない。Snapshotも暗号化される

• 暗号化/復号化の処理はハードウェア機能を使って実施するため、パフォーマンスへの影響は極めて小さい

• 暗号化キーはAWS Key Management Serviceで管理

※AWS Key Management Service:http://aws.amazon.com/jp/kms/

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暗号化の有効・無効化

• ボリューム作成後に暗号化の有無を変更することはできないため、既存のボリュームに暗号化を適用したい場合は、新規ボリュームを作成してOS側でデータコピーを行う※暗号化の解除も同様

– Linux:rsyncコマンド$ sudo rsync -avh -E --progress /mnt/source/ /mnt/dest/

– Windows:robocopyコマンドps> robocopy D:¥ E:¥ /e /coppyall /eta

EC2

EBS EBS

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暗号化を利用できるインスタンスタイプ

• 2015年10月13日時点では、以下のインスタンスタイプでのみボリュームの暗号化を利用できる

– 汎用:全てのm3、全てのm4、t2.large

– コンピューティング最適化:全てのc3、全てのc4

– メモリ最適化:全てのr3、cr1.8xlarge

– ストレージ最適化:全てのi2、全てのd2

– GPUインスタンス:g2.2xlarge、g2.8xlarge

最新情報はこちらを参照

http://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AWSEC2/latest/UserGuide/EBSEncryption.html#EBSEncryption_supported_instances

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暗号化ボリュームの制約事項

• システムの起動ボリュームの暗号化はサポートされていないので、起動ボリュームには機密性のないデータのみを保存する

• 暗号化されたSnapshotを共有したり公開したりすることはできない。同様にリージョン間コピーも利用不可

• Snapshotの共有やリージョン間コピーが必要な場合は、暗号化されていないボリュームへデータコピーを行っておき、改めてSnapshotの作成を行う

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アジェンダ

• Amazon Elastic Block Store(EBS)概要

• Snapshotと暗号化

• パフォーマンス

– EBSのボリュームタイプ

– EBS最適化インスタンス

– パフォーマンスに関するTips

• 料金

• まとめ

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EBSのボリュームタイプ

ボリュームタイプ 汎用SSD(General Purpose(SSD))

Provisioned IOPS(SSD) マグネティック(Magnetic)

ユースケース • システムブートボリューム

• 仮想デスクトップ

• 小~中規模のデータベース

• 開発環境や検証環境用

• 汎用SSDでは処理しきれない高いIO性能を要求するアプリケーション

• 大規模なデータベース

• アクセス頻度の低いデータ

• コストを最重要視する場合

ボリュームサイズ • 1GBから16TBまで 4GiBから16TBまで 1GBから1TBまで

IOPS • 1GBあたり3IOPSのベースラインパフォーマンス

• ベースラインパフォーマンスが3,000IOPS以下の場合、3,000IOPSまでバーストが可能

• 最大10,000IOPS

• 必要なIOPS値を指定可能

• 容量(GB)あたり30IOPSを指定できる

• 最大20,000IOPS

• 平均100IOPS

• 数百IOPSまでバースト可能

最大スループット • 160MB/秒 • 320MB/秒 • 40MB/秒から90MB/秒

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汎用SSD – General Purpose(SSD)

• デフォルトのボリュームタイプで費用対効果が高い。一時的にI/O性能を3,000IOPSまで引き上げるバースト機能を備える

• 仕様

– 容量:1GBから16TBまで、1GB単位で指定可能

– IOPS:1GBあたり3IOPSを常時確保(ベースパフォーマンス)し、最大値は10,000IOPS。容量が1,000GB未満の場合は一定時間3,000IOPSまで性能を引き上げるバーストを利用できる

– スループット:128MB/秒(170GB以下)から160MB/秒(214GB以上)

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汎用SSD – 容量とIOPS

容量(GB)

IOPS

ベースパフォーマンス

バーストパフォーマンス

1,000GB以下の容量では3,000IOPSへのバー

ストを利用可能

3,334GBで10,000IOPSに到達し、以後16TBまで

同じ性能を維持する

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汎用SSD – 容量とスループット

容量(GB)

スル

ープ

ット

(MB/秒

)

スループット

170GB以下の容量では常時128MB/秒

214GBに到達すると160MB/秒となり以後固定

170GB-214GBでは容量増に合わせて帯域がのびる

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General Purpose(SSD)ボリュームのパフォーマンス仕様(I/O負荷継続時、ボリュームサイズ毎)

• ベースパフォーマンスを超えるI/Oが要求されると、一定時間バーストが発生し3,000IOPSを発揮する

• バースト利用中はI/O Creditを消費し、残高がなくなるとベースパフォーマンスに戻る

• 実際に発生したI/Oがベースパフォーマンスを下回ると、その差額がI/O Creditとして貯金される

IOPS

汎用SSD – バースト時のパフォーマンス

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IOPS I/O Credit

残高

初期状態でI/O Credit残高は

5,400,000

I/O Creditが残っている間はバースト。3000IOPS出る

バースト中はI/O

Creditの残高を取り崩す形となる

残高が0になるとバーストは終了

残高が0になるとI/O

性能もベースパフォーマンスに戻る

I/O負荷がベースパフォーマンスを下回るとCreditが貯金される

再び高負荷が発生すると、I/O Creditの残高に応じてバースト

ベースパフォーマンス(gp2 500GB時)

汎用SSD – バーストの継続時間

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Provisioned IOPS(SSD) - PIOPS

• 最もパフォーマンスの高いタイプ。1年間のうち99.9%の時間について、指定したIOPS値の±10%の範囲の性能を発揮する

• 仕様

– 容量:4GBから16TBまで、1GB単位で指定可能

– IOPS:1GBあたり30IOPSを上限として希望するIOPS値を指定する最大20,000IOPSまで(20,000IOPS指定時は最低667GBが必要)

– スループット:最大320MB/秒(1280IOPS以上時)

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Provisioned IOPS(SSD)– 容量と最大IOPS

容量(GB)

最大

IOPS

667GB以下では容量の30倍までのIOPS値を指定することが可能

667GBを超えると最大20,000IOPSを指定す

ることができる

最大IOPS

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Provisioned IOPS – IOPSとスループットスループット

(MB/s)

IOPS設定値

1IOPSあたり256KB/sの

スループット1280IOPS以上では常時320MB/s

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マグネティック - Magnetic

• 最もコストが安価な磁気ディスクタイプ。汎用SSDの登場以前はStandardという名称でデフォルトのボリュームタイプだった

• 仕様

– 容量:1GBから1TBまで、1GB単位で指定可能

– IOPS:平均100IOPSとなる設計で最大数百IOPSへバーストできる場合がある

– スループット:40MB/秒~90MB/秒

– 唯一I/Oリクエスト回数による課金がある(後述)

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PIOPSと汎用SSDのIOPSカウント

• 256KBブロックアクセスまで1IOPSとカウントする

• 256KBを超える場合は複数回の256KBブロックアクセスを行ったものとしてカウントされる

– 例①:8KBアクセスの1回は、I/O命令を1回発行したものとみなす

– 例②:512KBアクセスを1回行うと、I/O命令を2回発行したとみなす

– 例③:4MBアクセスを1回行うと、I/O命令を16回発行したとみなす

• ラージブロックアクセスを行うと低IOPS値でもスループットを稼げるが、EBSやEC2側のスループット上限に注意

40

アジェンダ

• Amazon Elastic Block Store(EBS)概要

• Snapshotと暗号化

• パフォーマンス

– EBSのボリュームタイプ

– EBS最適化インスタンス

– パフォーマンスに関するTips

• 料金

• まとめ

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• EBS-Optimizedを有効にすることで独立したEBS帯域を確保

• 大きいインスタンスタイプほど使える帯域が広い

EC2w/o EBS

OptimizedNetwork

EBS

EC2with EBS

Optimized

Network

EBS

Instance Type Dedicated EBS Throughput

c3.xlarge 500 Mbps (62.5 MB/sec)

c3.4xlarge 2,000 Mbps(250 MB/sec)

c4.2xlarge 1,000 Mbps(125 MB/sec)

c4.8xlarge 4,000 Mbps(500 MB/sec)

EBS最適化なし

EBS最適化あり

詳細:http://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AWSEC2/

latest/UserGuide/EBSOptimized.html

EBS最適化インスタンス(EBS-Optimized)

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EC2normal

Net

work

EBS EBS

EC2

ストレージエリアネットワーク

通常ネットワーク

EC2EBS-

Optimized

Net

work

EBS EBS

EC2

ストレージエリアネットワーク

通常ネットワーク

EC2normal

Net

work

PIOPSEBS

PIOPSEBS

EC2

EC2EBS-

Optimized

Net

work

PIOPSEBS

PIOPSEBS

EC2

ストレージエリアネットワーク

通常ネットワーク

ストレージエリアネットワーク

通常ネットワーク

①通常 ②EBS最適化

③PIOPS ④PIOPS+EBS最適化

IO性能

EBS-optimized

EBS帯域の確保

IO性能保証

推奨しない

(※PIOPSがEBS-Optimizedを前提とするため)

高速なIOの安定化

IOの安定化

EBS最適化とボリュームタイプ

汎用SSDもEBS最適化ありが

望ましい

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アジェンダ

• Amazon Elastic Block Store(EBS)概要

• Snapshotと暗号化

• パフォーマンス

– EBSのボリュームタイプ

– EBS最適化インスタンス

– パフォーマンスに関するTips

• 料金

• まとめ

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RAID構成

• 1本のEBSで処理しきれないI/O負荷が発生する場合や容量が不足する場合、RAID0を組むことで解決可能

• OS標準のソフトウェアRAID機能を利用する

– Linux:http://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AWSEC2/latest/UserGuide/raid-config.html

– Windows:http://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AWSEC2/latest/WindowsGuide/raid-config.html#windows-raid

• RAID構成を組む場合、EC2インスタンス側のスループット上限に注意が必要

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RAID構成時のSnapshot

• RAID構成では複数ボリュームのSnapshotの整合性に注意

• 複数のSnapshotが生成されるためタグの活用を考える

1ボリュームの場合 RAIDの場合

Snapshotが複数になるため、各ボリュームの整合性に注意

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事前ウォーミング(Pre-Warming)

• Snapshotから復元したボリュームに限り、各ブロックへの初回アクセス時、IOPSに5%から50%のペナルティが発生する※新規ボリュームでPre-Warmingは不要(非推奨)となった

• 全領域からの読み込み処理の実行による事前ウォーミング(Pre-Warming)を行うことで、Snapshotから復元したボリュームに対する初回アクセス時のペナルティを回避できる

• 実運用時は事前ウォーミングが不可能なケースもあるため、運用要件から判断して実行可能であれば取り込む程度でOK

– 例)Auto Scalingで起動したインスタンス

※詳細情報:http://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AWSEC2/latest/UserGuide/ebs-prewarm.html

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EBSのパフォーマンスを律速する要素

• EBSのパフォーマンスは3つの要素で律速されるので、システム全体としてのボトルネックを把握することが重要

1. EC2インスタンス側のスループット

2. EBSが処理できるI/O命令の回数(IOPS)

3. 各EBSボリュームスループット

EC2 EBS

EBS

②EBS自体が処理できるI/O命令の量

③EBSボリューム単体としてのスルー

プット上限

①EC2インスタンス側のスループッ

ト上限Data

Data

48

1. EC2インスタンス側のスループットを改善する

• まずEBS最適化(EBS-Optimized)を有効にする

• インスタンスタイプによって決まるEBSスループットの上限値に到達していないかを確認する

– CloudWatchのVolume Read/Write Bytesの合計値

– OSでEBSボリュームへの総流量を確認(iostatやperfmonなど)

• 上限に到達している場合はインスタンスタイプを大きくすることでスループットを改善する

EC2 EBSData

EC2 EBS

Data

増速!

49

2. EBS側のI/O処理性能を改善する

• EBS側の実績IOPSを確認する

– CloudWatchのVolume Read/Write Opsを参照

– OSでEBSへのI/O命令回数を確認(iostatやperfmonなど)

• 上限に到達していればボリュームの変更を検討

– タイプを変更(マグネティック→汎用SSD, 汎用SSD→PIOPS)

– スペックを変更(汎用SSD:容量を増加, PIOPS:IOPS値を増加)

EC2 EBSMagnetic

EC2 EBSPIOPSDataData

増速!

50

3. EBS側のスループットを改善する

• 個々のEBSボリュームのスループットを確認する

– CloudWatchのVolume Read/Write Bytesを参照

– OSでEBSボリュームへの総流量を確認(iostatやperfmonなど)

• 上限に到達していればボリュームの変更を検討

– タイプを変更(マグネティック→汎用SSD, 汎用SSD→PIOPS)

– PIOPS化する際は平均ブロックサイズから必要値を算出する

EC2 EBS汎用SSD

Data

EC2 EBSPIOPS

Data

増速!

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アジェンダ

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• Snapshotと暗号化

• パフォーマンス

– EBSのボリュームタイプ

– EBS最適化インスタンス

– パフォーマンスに関するTips

• 料金

• まとめ

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EBSのコスト

• 汎用SSD(General Purpose(SSD))– 1GBあたり月額0.12ドル

• Provisioned IOPS(SSD)– 1GBあたり月額0.142ドル

– 確保したIOPS値あたり月額0.074ドル

• マグネティック(Magnetic)– 1GBあたり月額0.08ドル

– I/Oリクエスト100万回あたり0.08ドル

• Snapshotストレージ– 1GBあたり月額0.095ドル

※2015年10月13日現在の東京リージョンにおける価格です。

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ボリュームのコスト例(1TB時)

• 汎用SSDを1ヶ月間利用した場合– 容量分:0.12×1024=約122.9ドル(約14,700円)

• Provisioned IOPS(SSD)を5000IOPSで1ヶ月間利用した場合– 容量分:0.142×1024=約145.4ドル(約17,400円)

– IOPS分:0.074×5000=370ドル(約44,400円)

– 合計:約516ドル(約61,900円)

• マグネティックを1ヶ月利用し8KB単位で1TB読み書きした場合– 容量分:0.08×1024=約81.9ドル(約9,800円)

– IOリクエスト分:0.08×約134 (※)=約10.7ドル(約1,300円)

– 合計:約92.6ドル(約11,100円)

(1ドル=120円換算)

※読み書きブロック数=1TB/8KB=134217728(約1億3千4百万リクエスト)

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汎用SSDとProvisioned IOPS(SSD)の比較

3,000IOPSが必要なケースを例にコスト比較を行うと左図となる

Provisioned IOPS(SSD)では最低でも350ドル程度の費用が必要

汎用SSDを1TB確保すると120ドルで3,000IOPSを利用でき、コストメリットがある

Provisioned IOPS(SSD)の利点はスループット。単一ボリュームでも性能が出せるので、運用が容易になるケースがある

東京リージョン月額コスト

(USD)汎用SSDとProvisioned IOPS(SSD)のコスト比較

gp2=汎用SSD,io1=PIOPS

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• Snapshotと暗号化

• パフォーマンス

– EBSのボリュームタイプ

– EBS最適化インスタンス

– パフォーマンスに関するTips

• 料金

• まとめ

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まとめ

• EBSはOS領域やデータの置き場所として幅広く使える永続化ストレージ

• Snapshotによるバックアップ機能や暗号化機能を備えており、セキュアに利用することができる

• ボリュームタイプによってパフォーマンスやコストが異なる。標準は汎用SSDだが、必要に応じて変更することも可能

• 高いパフォーマンスが必要な場合は、EBSボリュームだけでなくEC2側のスループットにも注意

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参考資料• Amazon Elastic Block Store(EBS)

http://aws.amazon.com/jp/ebs/

• ドキュメント:EBSの概要http://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AWSEC2/latest/UserGuide/AmazonEBS.html

• ドキュメント:EBS最適化インスタンスhttp://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AWSEC2/latest/UserGuide/ebs-ec2-config.html

• ドキュメント:EBS APIおよびコマンド概要http://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AWSEC2/latest/UserGuide/ebs-api-cli-overview.html

• ドキュメント:EC2インスタンスストアhttp://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AWSEC2/latest/UserGuide/InstanceStorage.html