『antennas to hell』はslipknotのフォト・アルバムみたい...
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新しいベーシストのことは話さなくていいんだ俺たちはいつも9人だから。Paulはこれからもずっとそこにいる―――
『Antennas To Hell』はSLIPKNOTのフォト・アルバムみたいなものだと思うね
これはPaulのいた間の期間への敬礼みたいなもんさ
(#8) Corey Taylor - Lead VocalsTranslator: Yuga
(#6) Shawn “Clown” Crahan - Custom Percussion, Backing VocalsTranslator: Yuga
サーカスはゾウやタイガーロープ、ネット、輪を持ったリーダーや、30 人のピエ
ロが乗ったピエロ・カーがある。サーカスというよりは、カーニバルと言いたいな。
この地球上にはゾウのいないサーカスなんて存在しないから。サーカスではゾウ
を見る必要があるんだよ。
-MAYHEM FESTIVALで SLIPKNOT がヘッドラインを務めるのは 2 度目で
すね。08 年の自分たちをどのように超えますか?オリジナルのユニフォームやマ
スクを着けますか?あるいは今年の始めにオーストラリアでやったのと同じ、とん
でもないプロダクションでやるつもりでしょうか?
俺たちが何を着るかは言えないよ、プロダクションのこともね(笑)。でも俺たちは、
190%のパワーでやるよ。自身を超えるということについては、俺たちの脳内で
はそんな考えは存在すらしないな。なぜなら、それぞれのショウが終わると同時
に自分自身を殺すからね。どのショウだって人生最後のショウになるかもしれない
んだ。もう俺の子供たちには言い聞かせてあって、彼らが俺のために何かしたい
と思ったら、俺の願いはステージ上で死ぬことだけなんだ。なぜならステージこ
そが、俺の教会で、俺の祭壇なんだ。そこが俺たちの説教を説く場なんだ。そこ
で信徒に話すんだ。俺たちとファンの間に存在するカルチャーなんだ。俺たちを
超えることなんてしなくていい。俺たちは俺たちで、190% の力を全てのショウに
注ぐしかないんだ!
-ステージにいることで、癒されると感じますか?
いや。俺のセラピーは、ステージ上を歩く時さ。俺自身を殺すために、救済を得
るために必要な、自分自身の中にある全てのものをくれる瞬間だ。そうすることで、
俺の人生の中でいつか平和が訪れる。そのエネルギーや思考過程、愛や憎しみが
ファンのみんなに伝わる。それが俺を癒すものさ。彼らのためにやるんじゃない。
自分のためにやるんだ。でも俺が自分の為にやってるからこそ、みんなが返してく
れるんだ。自分のためにやっていることからは、自分にとって必要なものが取り出
せる。俺たちはみんな同じなんだ。俺がステージから降りてマスクを取ったとき、
190% の力を出したことを皆に分かってもらうために、自分に必要なものを自分
から取り出す必要があるんだ。真のポテンシャルを出すことを自分に許し、俺たち
のカルチャーに対して貢献できることを想像し得る限りすべてやった。だから、
信頼できない世界でも彼らはやっていけるんだ。
-Paul が亡くなってから、SLIPKNOT の未来が懸念されたことはありますか?
そして、新しいフルタイムのベーシストを探していますか?
新しいベーシストのことは話さなくていいんだ。俺たちはいつも 9 人だから。彼
はこれからもずっとそこにいる。彼はこれからもずっと、丸いテーブルに、俺たち
の選んだ 1 杯のワインと、食事と共にそこに座るんだ。俺たちの残りのキャリア
で出す全てのアルバムに彼は関わり続けるんだ。彼はこれからもずっとステージに
いる。彼は、ずっと俺たちの思考過程の一部であり続けるんだ。
新しいベーシストのことは、考えなくて良い。それについて考えなきゃいけないと
-今までファンにもらった中で一番奇妙な
プレゼントは?
M. Shawn "Clown" Crahan:たぶん
牛の心臓を俺の顔に叩き付けられた時
じゃないかな。
-あなたの“まじかよ、こんなのをステー
ジから見ているなんて信じられないよ!”
という瞬間は何ですか?
ノルウェーのフェスティバルで、ステージ上でセックスしているやつを見た時かな。
その後 THE DILLINGER ESCAPE PLAN が演奏していたんだけど、俺たちは
ただステージに座ってそのヒッピーたちがヤッてるのを見ていた。2人がバンドの
テンポに合わせようとしていて、ちょっと俺にはトゥーマッチな感じだったよ。
-SLIPKNOT のファンが聞いて驚きそうなあなたの秘密は?
猫を飼ってることかな(笑)。
-もう新譜に向けて制作を始めましたか? SLIPKNOT ファンは 13 年に新曲を聴
く機会がありますか?
何年にみんなが聴けるのかは分からないけど、もう制作は始まったよ。今は異なっ
たメンバーでこれまでと違ったステージにいて、みんながそれぞれ自分のやること
をやってるんだ。そして終わったものをみんなに持ってくる。そのうちいくつは使
われるし、残りは使われない。でも全てのジェントルマンたちが愛を注ぎ込むまで、
SLIPKNOT にはならないからね。みんなが毎日痛みや愛を蓄えながら曲を書い
て、未来に向けて準備しているんだ。
-KNOTFEST について教えてください。この背景にあるアイデアは何ですか?こ
れは定期的なイベントになるんですか?
これはずっと実現したかった俺たちの夢なんだ。俺たちの持っているフェスティバ
ルのアイデアで、ヨーロッパの雰囲気をより多く取り入れ、たくさん楽しみながら
俺たちの思考過程と文化を共有したかったんだ。ツアーに出ていなければそれに
ついての話し合いが進んでいるはずだよ。でも今は最優先事項ではないんだ。そ
れに、次のアルバムを発表する時期についての話し合いもあって、もしかしたら
KNOTFEST と一緒に始めるかもしれない。でも、現時点では少ない方が良い。
最初のショウはアイオワでやる予定だ。次はウイスコンシンのサマーセット。少し
ずつやって、様子を見ようと思っているんだ。良くも悪くも、俺たちの持っていた
夢が実現するわけだ。ずっと達成したかったことで、それをやっているんだよ。
-地獄から来たサーカスになるように聞こえますね。
あれは 5 月 29 日だったよ。その頃の中で、一番暑いショウだったことを覚えてる。
最初に始めたときは 200 人くらいしかいなかったんだけど、終わりに近づくにつ
れ目の前の空間が全部埋まったんだ。丘の向こうからステージに向かってどんどん
人がやってきて、すごく嬉しかったよ(笑)。真っ昼間のすごく早い時間だったの
にさ。あれは良い思い出だよ。こんなによく覚えているのは、そこに行くまで 3
日間もかかったからなんだ。俺たちは今まで一度もツアー・バスに乗ったことがな
かったんだよ。だからいろいろ試行錯誤しなきゃいけなくて。荷物が多過ぎてさ。
面白かったよ。全員でひとつのバスにいたんだ。全部のマスクや衣装がそこにあっ
て、すごい臭かった。超大きいゴールドフィッシュ・クラッカーの缶とツナだけで
生き延びたんだ。1ヶ月半の間、それしか食べなかった。でも次のショウにいくた
めには十分だった(笑)。
-『Antennas To Hell』は SLIPKNOT のフォト・アルバムのようなものですか?
うん。『Antennas To Hell』は SLIPKNOT のフォト・アルバムみたいなもの
だと思うね。これは Paul のいた間の期間への敬礼みたいなもんさ。そう言うし
かないな。俺たちは Paul と共にたくさんの素晴らしい曲を作った。Paul が作っ
てない曲ですら、彼はとてもよく自然に書き換えたんだ。これが俺たちの Paul
に対しての信頼の証明だよ。彼の残したものや、彼の書いた素晴らしい曲へのね。
将来何が起こるかは楽しみなところだ。でも何も起こらなくても、Paul と共に
4枚の素晴らしいアルバムを書いた。だからこれは彼への敬礼だよ。
-これは若いファンに対しての適切な SLIPKNOT への通り道だと感じますか?
もちろん!ただの“ラジオヒット”を彼らに聴かせる訳でもないしね。正直に言う
と、俺たちの曲がラジオで流れているのが面白いくらいさ。これはラジオでかかっ
た音楽とライヴでやった音楽でヒットした音楽のいいブレンドだと思うよ。ファン
がいなければ、この中の何も俺たちは持ってなかったからね。“ヒット”なんて存
在しないはずだから。ライヴに来る人たちとラジオを聴く人たちそれぞれの期待
するもののコンビネーションだよ。
-『All Hope Is Gone』と聞いて何が最初に考えつきますか?
音楽の完璧な嵐だよ。Paul と Joey が素晴らしいものを作ってくれた。Jim と
Joey も一緒に作ったものもあるんだ。俺は 1 曲作ったよ。スタジオでのジャ
ム中にできたものも多くて、そういう風にこのアルバムはできたんだ。毎日ス
タジオに行く度に新しく出来た素晴らしいものが聴くことができて楽しかった。
全ての素晴らしい可能性が見えたからね。それを実際に聴けるのはとてもいい
気分だよ。俺にとって、バンドの成熟に一歩近づく作品だった。『Vol.3: The
Subliminal Verses』で近づき始めていたけど、『All Hope Is Gone』では、
俺たちが凶暴さを音楽への別のアプローチからブレンドできることに気がつい
たんだ。ヘヴィさを保ちながら多様性も持てる。もし Paul の話をしたいなら、
このアルバムは人々をその頃に惹き付けたままにする素晴らしいアルバムだっ
たよ。
-SLIPKNOT のショウを映画に例える
なら何ですか?
COREY TAYLOR :俺のある一部分は、
『Fame』と『From Dusk Till Dawn』
のコンビネーションじゃないかって言って
るよ。面白い質問だな(笑)。『From
Dusk Till Dawn』は絶対に少しは入っ
ている。なぜならいろんなことが起こっ
ているし、特に最後の方に向かってはクレイジーになり続けるしね。だから
『Fame』と『From Dusk Till Dawn』ということにしておこうか。
-08 年の最初の MAYHEM FESTIVALでの Paul Grey との良い思い出はあり
ますか?
最初のそのツアーでは、みんな本当に楽しんだよ。俺と Paul はすごく楽しみにし
ていたのを覚えてる。長い間やっていなかったすごく大きなヘッドラインだったか
らね。ある意味では、Ozzfest の代わりみたいなものだったよ。俺たちにとって、
これまでやってきたフェスティバルを超えて新しいブランドのヘッドラインをや
るっていうのは良いことだったんだ。バックステージで Paul と楽しんだことも覚
えている。俺たちみんな、セットリストにすごく興奮していて、新曲にもワクワク
していた。良い思い出だよ。
-それって『All Hope Is Gone』にお客さんが最初にライヴで触れる機会では
ありませんでした?
うん、そうだった。実は、Sid Wilson が足を怪我したシアトルのショウで「All
Hope Is Gone」を演奏したんだ。ライヴでやったのはそれが最初で最後だよ。
あれはよかった。最初のショウではいつも、ライヴで何をやるかのリズムを見つけ
るんだ。「All Hope Is Gone」はその頃なぜか、あまりセットに合わないと感じ
たんだ。だからやめたんだが、この後どうなるかは分からないけどね。
-アメリカに 3 年振りに帰ってくるこのツアーは特別なものですか?
最後にアメリカで演奏したのは09年のハロウィンだった。北アメリカをフェスティ
バルで回るのはいつも楽しいよ。たくさんのクレイジーなファンの前でステージを
ぶっ壊すのは素晴らしい機会だよ。俺たちは MAYHEM の最初のヘッドライナー
だったんだ。今回 SLAYER や ANTHRAX、MOTORHEAD などの重鎮バンド
や、AS I LAY DYING などのより若いバンドと一緒にヘッドラインできるのはす
ごく楽しいよ。このように再び自分たちを確立する機会があって嬉しいんだ。
-最初に夏フェスで演奏した経験を覚えていますか?
99 年にやった最初の Ozzfest は、フロリダのウエスト・パーム・ビーチだった。
帰って来たら左の足が動かなくなった。完治するまでには、MAYHEM
FESTIVAL の初日にちょうど被ってしまうようだ。別に自分のことは心配してい
ないけどね。俺は Clown のことが心配だよ。Clown は俺に、弱みと戦えと言う
んだ。そして Clown はショウの後には消えてしまう。でも俺はダメージと共に取
り残されるんだ。でも他に方法はないんだよ。
俺は全てのショウがまるで最後のショウかのように扱う。一番最初から、全ての
ショウは俺たちのラスト・ショウになりかねないと言いながらやってきたんだ。
俺の子供たちは、もし俺がステージ上で死んでも、それが俺の行くべき場所だっ
たと分かっているよ。そうしたい訳ではないけどね。俺は長いこと生きたいんだ。
気分よくリタイアしたいよ。妻と一緒にタヒチにいて、彼女がトップレスで歩き
回る横で、コロナを片手にアホみたいなブリーフを履いてビーチにいるんだ。
-Paul Grey の死はその展望に影響を与えましたか?
俺は他の誰の考えについても話せない。それは許してくれ。俺は俺自身のこと
しか話さないし、それにしか責任は持てないよ。いろんな人々が俺に、“Paul
はあなたに続けて欲しいと思っているでしょう”と言うんだ。でも俺の返事は
決まっている。“俺は彼なしでは続けたくないかもな”。そしてそれは真実だ。
俺は目指したいゴールがいくつかあるけれど、それは彼なしでは達成できない
ものなんだ。
俺たちは一緒にバンドを始めた。俺は彼と一緒に住んでいた。彼に食事を作って、
彼にお金をあげたりもしていた。彼と彼の弟は、俺のバーで週末に働いていて、
大暴れしたりもした。彼は俺のアートを愛していたし、俺は彼の音楽を愛して
いたんだ。
きは遅からずやってくる。なるべきようになるんだ。そのことについて考えること
自体気にしたことがない。だって、考える理由がないから。未来のことは分から
ないよ。俺は予言者じゃないからね。
-何かつけ加えたいことは?
実は言いたいことがあるんだ。いつも言いたいことだよ。俺たちの忠実なファン
たちに感謝の気持ちを。俺たちの“マゴット(Maggot)”、文化、大切な人々。
手紙やフェイスブックの投稿、空や地面へのエネルギー、ビブラート、何と呼べ
ばいいのか分からないけど。君たちの好きなバンドになれてとても誇りに思って
いるよ。
君がいて俺たちはとても恵まれている。俺たちが精神的に助けが必要な時、どれ
だけ役に立ったか誰にも想像できない。俺は自分以外の誰かの代表として話して
るつもりは一切ないけれど、でもこれはバンドの他のメンバーみんなに言えること
だ。俺たちはそれぞれの、全てのファンを本当に愛している。感謝しきれないよ。
君たちは俺たちの世界だ。未来のために準備するんだ。だって、その未来はヘヴィ
だからね。
-あなたはライヴ・パフォーマンス中に、ステージでクレイジーなスタントをやっ
て物理的な危険に自分をよく晒しますね。年を取るごとに、回復にかかる時間が
長くなったと感じますか?
そうだな……俺はいつも自分を傷つけているな。俺がカルトなのかアホなのか。
分からない。ちょうど最近膝の大きな手術を受けたんだ。オーストラリアに行って、