amphotericin b

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AMPHOTERICIN B AMPHOTERICIN B FUNGIZONE FUNGIZONE TM TM AMPH-B AMPH-B

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Page 1: Amphotericin b

AMPHOTERICIN BAMPHOTERICIN B(( FUNGIZONEFUNGIZONETMTM ))

AMPH-BAMPH-B

Page 2: Amphotericin b

AMPHOTERICIN B AMPHOTERICIN B とはとは

 ポリエン系抗生物質の ポリエン系抗生物質の 11 つ。真菌の細胞つ。真菌の細胞膜のエルゴステロールと結合し、膜に小膜のエルゴステロールと結合し、膜に小孔を作ることにより殺菌的に作用する。孔を作ることにより殺菌的に作用する。腎毒性があるが、ナイスタチンよりは弱腎毒性があるが、ナイスタチンよりは弱いため、全身性の真菌症にはよい適応でいため、全身性の真菌症にはよい適応である。ある。

Page 3: Amphotericin b

AMPHOTERICIN BAMPHOTERICIN B  について について

• 1955年1955年 Streptomyces nodosusStreptomyces nodosus(M4575(M4575株株 )) の培養液及び菌体から分離した。の培養液及び菌体から分離した。

• 日本ではそのデオキシコール酸製剤であ日本ではそのデオキシコール酸製剤であるファンギゾンるファンギゾン TMTM (( d-AMPH-Bd-AMPH-B ))は19は1962年に市販売されて以来40年以上を62年に市販売されて以来40年以上を経過した現在でも,深在性真菌症治療の経過した現在でも,深在性真菌症治療の““ gold standard”gold standard” として使用されている。として使用されている。

Page 4: Amphotericin b

•  21世紀になり 21世紀になり副副作作用軽減に成功した、リ用軽減に成功した、リボソームアムホテリシボソームアムホテリシンン BB 製剤が発見された。製剤が発見された。

•  経口投与による吸収 経口投与による吸収はほとんど認められなはほとんど認められないため注射薬として使いため注射薬として使用する。内服薬として用する。内服薬として用いるときには食道カ用いるときには食道カンジダなど直接薬剤がンジダなど直接薬剤が接触する場合にのみ用接触する場合にのみ用いられる。いられる。

Page 5: Amphotericin b

特徴特徴

• ポリエンマクロライド系抗生物質で、強ポリエンマクロライド系抗生物質で、強力な抗真菌活性をもちます。ただ、飲ん力な抗真菌活性をもちます。ただ、飲んでも体内にほとんど吸収されないので、でも体内にほとんど吸収されないので、内服薬の適応は消化管のカンジダ真菌症内服薬の適応は消化管のカンジダ真菌症だけです。全身性の真菌感染症には、同だけです。全身性の真菌感染症には、同一成分の注射薬を用います 一成分の注射薬を用います ..

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作用機作用機序序• 細胞膜エルゴステロ-ル合細胞膜エルゴステロ-ル合

成阻害をおこします。成阻害をおこします。真菌の細胞膜のエルゴステ真菌の細胞膜のエルゴステロール部分と疎水結合を起ロール部分と疎水結合を起こすことによって、エルゴこすことによって、エルゴステロールとリン脂質とのステロールとリン脂質との正常な相互作用を阻害しま正常な相互作用を阻害します。す。

• また、ポリエン部分が真菌また、ポリエン部分が真菌細胞膜に孔をあけてイオン細胞膜に孔をあけてイオンを通過させ、不可逆的な障を通過させ、不可逆的な障害を起こさせます。害を起こさせます。 KK の細の細胞外放出とプロトンの細胞胞外放出とプロトンの細胞内移入が起こります。即ち内移入が起こります。即ちアムホテリシンアムホテリシン BB は真菌のは真菌の細胞膜を破壊し、真菌を死細胞膜を破壊し、真菌を死滅させる作用があります。滅させる作用があります。

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アムホテリシンアムホテリシン BB の長所・短所の長所・短所

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副作用(1)副作用(1)1.重大な副作用1.重大な副作用

• 1).心停止、心不全、不整脈(心室細動等)1).心停止、心不全、不整脈(心室細動等)• 2).急性肝不全2).急性肝不全• 3).腎障害3).腎障害• 4).皮膚粘膜眼症候群(Stevens-John4).皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候                   son症候                         

    群)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)    群)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)• 5).アナフィラキシー様反応5).アナフィラキシー様反応• 6).無顆粒球症6).無顆粒球症• 7).肺水腫7).肺水腫• 8).横紋筋融解症8).横紋筋融解症

Page 9: Amphotericin b

副作用(2)副作用(2)その他の副作用その他の副作用

• 1).腎臓:(頻度不明)BUN上昇、クレア1).腎臓:(頻度不明)BUN上昇、クレアチニン上昇チニン上昇

• 2).精神神経系:(頻度不明)頭痛、倦怠感2).精神神経系:(頻度不明)頭痛、倦怠感• 3).消化器:(頻度不明)食欲不振、悪心・3).消化器:(頻度不明)食欲不振、悪心・嘔吐、下痢、消化不良、痙攣性心窩部痛、出血嘔吐、下痢、消化不良、痙攣性心窩部痛、出血性胃腸炎、下血性胃腸炎、下血

• 4).過敏症:(頻度不明)発疹、そう痒、潮4).過敏症:(頻度不明)発疹、そう痒、潮紅、アレルギー反応、斑点状丘疹性皮疹紅、アレルギー反応、斑点状丘疹性皮疹

• 5).血液:(頻度不明)凝固障害、貧血、血5).血液:(頻度不明)凝固障害、貧血、血小板減少、白血球減少小板減少、白血球減少

Page 10: Amphotericin b

副作用(3)副作用(3)その他の副作用その他の副作用• 6).循環器:(頻度不明)血圧低下、血圧上昇6).循環器:(頻度不明)血圧低下、血圧上昇• 7).呼吸器:(頻度不明)呼吸困難、過敏性肺臓7).呼吸器:(頻度不明)呼吸困難、過敏性肺臓• 8).肝臓:(頻度不明)肝機能異常、黄疸8).肝臓:(頻度不明)肝機能異常、黄疸• 9).神経系:(頻度不明)末梢神経障害、複視、霧9).神経系:(頻度不明)末梢神経障害、複視、霧     視、聴力低下、難聴、耳鳴     視、聴力低下、難聴、耳鳴• 10).その他:(頻度不明)低カリウム血症、高カ10).その他:(頻度不明)低カリウム血症、高カ

リウ   リウ        ム血症、低マグネシウム血症、発熱、悪寒、     ム血症、低マグネシウム血症、発熱、悪寒、筋筋

     肉痛、関節痛、眩暈、痙攣、疼痛、体重減少、     肉痛、関節痛、眩暈、痙攣、疼痛、体重減少、     血栓性静脈炎、注射部疼痛        血栓性静脈炎、注射部疼痛   

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相互作用 併用注意(1)相互作用 併用注意(1)• シスプラチン、ペンタミジン、アミノグリコシシスプラチン、ペンタミジン、アミノグリコシ

ド系抗生物質、塩酸バンコマイシン、シクロスド系抗生物質、塩酸バンコマイシン、シクロスポリン、ガンシクロビル、タクロリムス水和物、ポリン、ガンシクロビル、タクロリムス水和物、ホスカルネット、ナトリウム水和物ホスカルネット、ナトリウム水和物

   腎障害が発現、悪化するおそれがあるので、   腎障害が発現、悪化するおそれがあるので、頻回に腎機能検査(クレアチニン、頻回に腎機能検査(クレアチニン、 BUNBUN等)を等)を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。行うなど、患者の状態を十分に観察すること。

• 副腎皮質ホルモン剤(ヒドロコルチゾン等)、副腎皮質ホルモン剤(ヒドロコルチゾン等)、 AACTHCTH

   低カリウム血症を増悪させるおそれがある   低カリウム血症を増悪させるおそれがあるので、血清中の電解質及び心機能を観察すること。ので、血清中の電解質及び心機能を観察すること。

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相互作用 併用注意(2)相互作用 併用注意(2)

• 強心配糖体(ジギトキシン、ジゴキシン強心配糖体(ジギトキシン、ジゴキシン等)等)

   ジギタリスの毒性(不整脈等)を増強   ジギタリスの毒性(不整脈等)を増強するおそれがあるので、血清電解質及び心するおそれがあるので、血清電解質及び心機能を観察すること。機能を観察すること。

• 抗不整脈剤抗不整脈剤   抗不整脈剤の催不整脈作用を増強する   抗不整脈剤の催不整脈作用を増強する

おそれがあるので、血清電解質及び心機能おそれがあるので、血清電解質及び心機能を観察すること。を観察すること。

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相互作用 併用注意(3)相互作用 併用注意(3)

• フルシトシンフルシトシン   フルシトシンの毒性(骨髄抑制作用)   フルシトシンの毒性(骨髄抑制作用)

を増強させるおそれがある。を増強させるおそれがある。•利尿剤(フロセミド等)利尿剤(フロセミド等)   腎障害を発現、悪化するおそれがある   腎障害を発現、悪化するおそれがある

ので、併用する場合は十分に塩類を補給し、ので、併用する場合は十分に塩類を補給し、腎毒性の軽減をはかることが望ましい。腎毒性の軽減をはかることが望ましい。

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用法・用量(1)用法・用量(1)• 1.静注:(調製法)本品静注時1バイアル(501.静注:(調製法)本品静注時1バイアル(50mg)に注射用水か5%ブドウ糖注射液10mLをmg)に注射用水か5%ブドウ糖注射液10mLを加えて溶かし溶液が透明になるまでゆっくりと振加えて溶かし溶液が透明になるまでゆっくりと振盪しこの溶解液(アムホテリシンB5mg/m盪しこの溶解液(アムホテリシンB5mg/mL)を5%ブドウ糖注射液で500mL以上に希釈L)を5%ブドウ糖注射液で500mL以上に希釈(アムホテリシンB0.1mg/mL以下の濃(アムホテリシンB0.1mg/mL以下の濃度)して使用する。度)して使用する。

• 2.気管内注入:本品1バイアル(50mg)を注2.気管内注入:本品1バイアル(50mg)を注射用水10mLに溶解し、その0.2~4mL(1射用水10mLに溶解し、その0.2~4mL(1~20mg)を更に注射用水約10mLに希釈(ア~20mg)を更に注射用水約10mLに希釈(アムホテリシンB0.1~2mg/mL)して用いムホテリシンB0.1~2mg/mL)して用いる。る。

• 3.胸膜内注入:気管内注入と同じ要領で溶解した3.胸膜内注入:気管内注入と同じ要領で溶解したアムホテリシンB液を、初回量は1日1mg(力アムホテリシンB液を、初回量は1日1mg(力価)より開始し、漸次増量し、5~20mg(力価)より開始し、漸次増量し、5~20mg(力価)を週1~3回、胸水排除後、胸膜内に注入する。価)を週1~3回、胸水排除後、胸膜内に注入する。

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用法・用量(2)用法・用量(2)• 4.髄腔内注入:1バイアル(50mg)を注4.髄腔内注入:1バイアル(50mg)を注

射用水10mLに溶解し、その0.2~4mL射用水10mLに溶解し、その0.2~4mL(1~20mg)を更に注射用水20~30m(1~20mg)を更に注射用水20~30mLに適宜希釈して用いる。Lに適宜希釈して用いる。

• 5.膀胱内注入:アムホテリシンB15~205.膀胱内注入:アムホテリシンB15~20mg(力価)を注射用水100mLに溶解し、mg(力価)を注射用水100mLに溶解し、膀胱内の尿を排除し、1日1~2回尿道カテー膀胱内の尿を排除し、1日1~2回尿道カテーテルをとおして直接注入する。テルをとおして直接注入する。

• 6.皮内注:1バイアル(50mg)を2%プ6.皮内注:1バイアル(50mg)を2%プロカイン10mLに溶解し、その0.1~0.ロカイン10mLに溶解し、その0.1~0.4mL(アムホテリシンBとして0.5~2m4mL(アムホテリシンBとして0.5~2mg(力価))を病巣皮内及び皮下に分注する。g(力価))を病巣皮内及び皮下に分注する。

• 7.吸入:1バイアル(50mg)を注射用水7.吸入:1バイアル(50mg)を注射用水10~20mLで溶解し、1回2.5~5mg10~20mLで溶解し、1回2.5~5mg/mLを1日2~5回吸入する。/mLを1日2~5回吸入する。

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AMPH-BAMPH-B の脂質製剤の種類の脂質製剤の種類

欧米では  欧米では  •AbelcetAbelcetTMTM   

• L-AMPH-BL-AMPH-B   •AmphocilAmphocilTMTM   

日本では日本では•L-AMPH-BL-AMPH-B のの

みが開発中でみが開発中である。ある。

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今後期待されること今後期待されること

• ファンギゾンファンギゾン TMTM は、重篤な副作用という問題点は、重篤な副作用という問題点を有しながら、その優れた有効性の故に、長いを有しながら、その優れた有効性の故に、長い間、深在性真菌症治療の“間、深在性真菌症治療の“ goldgold    standard”standard” としとして用いられており、「深在性真菌症診断・治療て用いられており、「深在性真菌症診断・治療ガイドライン」においても種々の真菌症においガイドライン」においても種々の真菌症において治療の第一選択薬として位置つけられている。て治療の第一選択薬として位置つけられている。

• ファンギゾンファンギゾン TMTM の有効性を維持しつつ、問題との有効性を維持しつつ、問題となる副作用を軽減した製剤を開発すると、ファなる副作用を軽減した製剤を開発すると、ファンギゾンンギゾン TMTM が使用される重症の深在性真菌症のが使用される重症の深在性真菌症の治療において、新たな“          治療において、新たな“           ”に成り得る薬剤と考えられる。 ”に成り得る薬剤と考えられる。

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