xe ガスと gem を使って高いエネルギーの x 線を捕らえる
Post on 19-Mar-2016
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動機• 医療用に使われる X 線イメージングをリアルタ
イムで良い精度でできるとうれしい– 結果がすぐ出てほしい– 検査がすぐ終わってほしい– 小さな癌とかをみつけたい– 浴びる放射線量が少なくて済んでほしい
• GEM+Xe が良いのでは– GEM を使えば良い位置分解能が出るはず– 原子番号 Z の大きなガス (Xe とか ) だと光と相互作
用する確率が大きい• 実用化できれば、医療技術の進歩に貢献できる
し、お金がたくさん入ってくる
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Xe ガスを用いた X 線測定・ GEM 検出器の医療機器(レントゲン写真撮影、放射線治療の ビームモニターなど)への応用 → 100keV 程度の γ の検出&2次元イメージング・ Xe (分子量 131.29 )を輻射体&増幅ガスとした GEM 検出器 Ar Xe Absorption length 100m 1m
・ セットアップ:
ターボポンプ
< 10 - 3Torr55Fe
MFC
MFC
Xe(90%)
CO2(10%)
犬塚さん日本物理学会年次大会2004年 3月
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増幅率の電圧依存性VGEM=395V
VGEM=400V
VGEM=405V
VGEM=410V
A.Orthen et al.NIM A512 (2003) 476
犬塚さん日本物理学会年次大会2004年 3月
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本当に高いエネルギーの X 線を測れるのか ?• 検出効率はどれくらいになるか ?• 位置分解能はどれくらいになるか ?• エネルギー分解能はどれくらいになるか ?
これを知るためには、• X 線が物質と相互作用する確率はどれくらいか ?
( 入射 X 線を捕らえられる確率、エスケープピークのできる確率 )• 光電効果によって出てくる一次電子の飛程はどれくらいか ?• イオン・電子対はどのくらいできるのか ?を知る必要がある。
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減衰係数 /• エネルギーが一定の強度 I0の光が、密度がで厚さが d(x
=d) の物質中を通った後に、強度が Iになったとすると、その物質の減衰係数 / は、
と定義される。• / の単位は cm2/g などで、密度 ( 状態による ) で割れ
ば、強度が 1/e になる距離 ( 減衰長 1/) がわかる。• 詳しくは、
http://physics.nist.gov/PhysRefData/XrayMassCoef/cover.html等を参照。
• 減衰係数のデータも上記ウェブページより入手できる。
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IIxxII 01
0 ln ,exp
Kr(Z=36) と Xe(Z=54) の減衰係数
• 今の場合は、たぶん /en ではなく / を使えばいいはず ( 要確認 )
http://physics.nist.gov/PhysRefData/XrayMassCoef/ElemTab/z54.htmlhttp://physics.nist.gov/PhysRefData/XrayMassCoef/ElemTab/z36.html
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キセノンの場合
• 例えば 100 keV で、標準状態のキセノンガスの減衰長は– /= 2.011 cm2/g– = 131.29 g / 22.4 L = 0.00586 g/cm3
– 1/ = 1/(0.00586 g/cm3)/(2.011 cm2/g) = 85 cm ( 長い !)• だから、メッシュと GEM の距離が 10cm だとその領
域で光電効果 + コンプトン散乱を起こす確率はp=1-exp(-10/85)=11% ( 小さい )
M1
L1
L2L3
K 殻吸収端
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アルゴンの場合
• 例えば、 6.0 keV で、標準状態のアルゴンガスの減衰長は– /= 259.3 cm2/g– = 39.948 g / 22.4 L = 0.00178 g/cm3
– 1/ = 1/(0.00178 g/cm3)/(259.3 cm2/g) = 2.17 cm ( 短い )• だから、メッシュと GEM の距離が 3mm だとその領域で
光電効果を起こす確率は p=1-exp(-3/21.7)=13 小小小
• 減衰係数はエネルギーに大きく依存している• 途中のエネルギーは内挿補間するか、グラフから読み取る• X 線がエスケープしてしまうかどうかも似たようにもとめ
られるはず。パッドの形状とか考慮しないといけないけど。
K 殻吸収端11/17
エネルギー損失の式と range• 電子以外の荷電粒子の物質中で
のエネルギー損失は Bethe-Bloch の式でだいたい計算できる
• 低いエネルギーでは良くわからない (<0.1)
• ( 陽 ) 電子のエネルギー損失の式は Leo の 2 章に載っていたはず
• いま知りたいのは ~100keV 以下での電子のエネルギー損失
• 電子が止まるまでに動く長さ (range) を知りたい
• Range がパッドの大きさより十分小さくて、必要な位置分解能と一緒なら良いのだけど、そうなっているかな ?
0
0EdE
dEdxrange
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電子の range を計算してくれるプログラム• http://physics.nist.gov/PhysRefData/Star/Text/contents.htmlに電子、陽子、アルファ粒子の range を計算してくれるプログラムがあります– 電子なら estar– Stopping power も計算し
てくれます– グラフでも、テキストで
も表示してくれます
• 100keV の電子の Xe ガス (=0.00549 g/cm3) 中での rangeは R=0.0267 g/cm2 だから、距離にして R/=4.86cm ( 長すぎ ! 全然止まらない !)
• 30keV なら、 R/=0.66cm• 10keV なら、 R/=0.11cm
• ドリフト電場の影響も結構あるだろうけど。。。
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どれくらい電子とイオンの対ができるのか ?• n=E/w
– E : 一次電子のエネルギー– w : mean energy for ion-ele
ctron pair production ~25eV• n の揺らぎは n だけど、
Fano factor も考慮しないといけない
• 実際には、 5.9keV の X線でイオン電子対がアルゴンの混合ガスで 200 個あまりできる場合でエネルギー分解能は 10% 強くらい
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Principles of operation of multi wire proportional and drift chamber
F. Sauli
本当に高いエネルギーの X 線を測れるのか ? たぶんだめ !• ガスだと密度が小さすぎる !
– 検出効率は低い ( 医療用には大きな欠点 ) 高圧ガスまたは液体キセノンで改善できるかな ?
– Range が大きい X 線の入射位置は簡単には求まらない
• エネルギー分解能はそこまで必要ないかもしれない– Auger 効果が起こらなければ、ほぼ必ずエスケープピークになってしまう
• GEM でなくても良いのでは。。。• こんなのが良さそうだと思いました ( 次ページ )
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PEM-PET Detector Components
PSPMT Array
•H8500 PSPMT
•4x3 Array
•Resitive Readout
Scintillator Array
•2x2x15mm LYSO
•Pitch 2.1mm
•20x15cm
3
2
R.R. Raylman et al., Development of a Dedicated Positron Emission Tomography System for the Detection and Biopsy of Breast Cancer, IEEE-MIC 2005
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Xe+GEM の参考文献• NIM A 419 (1998) 418.• NIM A 433 (1999) 471.• NIM A 443 (2000) 164.• NIM A 454 (2000) 130.• NIM A 471 (2001) 215.• NIM A 478 (2002) 377.• NIM A 481 (2002) 200.• NIM A 493 (2002) 8.• NIM A 504 (2003) 88.• NIM A 512 (2003) 476.
• 調べたのは 2003 年 10 月なので、その後、新たに論文が出ていることでしょう• http://www.sciencedirect.com/science/journal/01689002
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