固体反応 (固体中...
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固体反応 (固体中のダイナミックス)
はじめに1.拡散とは熱的に活性化された原子が移動する現象。
原子は室温でも固体中を動き回っている。
例 の再結晶温度 ℃ 転位の消滅(転位の上昇)Pb T 0.4T -20R m≒アルミ合金の時効・析出 常温で強度増加、時効硬化
鋼のひずみ時効 常温放置でΔσの応力上昇
原子は格子振動している。温度の上昇に従い、振幅が大きくなる。
(膨張、電気抵抗の増加)
デバイ振動数
回 秒 空孔(点欠陥があれば移動できる)10 - 10 /113 14
高温度(融点近傍)では 一秒位 一つの原子がジャンプしている。10 /8
回数 : ~ に 回しか移動しない。jump 10 10 16 5
拡散の種類
濃度が均一な条件下での原子の移動。
A○純金属中での原子の移動 自己拡散係数 D*○純金属中での微量不純物原子の移動 不純物拡散係数 ( )D* in AB○濃度が均一な合金中(例えば 元合金なら , )での および 原子の移動2 A B A B
自己拡散係数(トレーサー拡散係数)
A BD D* *および濃度勾配下での原子の移動
( )○ を貼り合わせた場合 相互拡散係数 成分 に共通A-B A,BA B固有拡散係数 D D,
○偏析
A B
D~
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○多元系の拡散
D11 D12 D13元系 個の拡散係数3 D21 D22 D23 9
D31 D32 D33 D12=D21 D13=D31 D23=D32、 、
拡散機構
体拡散
侵入型拡散機構 ( ) 中の などinterstitial Fe CNO空孔機構 ( ) 置換型合金(原子サイズがほぼ同じ)vacancy侵入型様拡散機構( ) α 中の などinterstitialcy Ti Fe,Co,Ni
( )crowd ion
直接交換機構
リング機構 最近では可能性が否定されている。
弛緩空孔機構
表面拡散
粒界拡散 高速拡散
転位芯拡散
結晶の欠陥
vacancy点欠陥 空孔dislocation線欠陥 転位staking fault面欠陥 積層欠陥grain boundary結晶粒界
規則合金の場合
、 、 などB A V VA B A B
濃度勾配下における原子の移動
全率固溶体の濃度ー距離曲線
単位時間に単位断面積を通過する熱量は温度勾配に比例する (フーリエの法則)。
である.ここで比例定数(熱伝導率)をκ とおくとつぎのようになる.
idCi
= - D ───dX
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単位を含めて書くと
単位時間に単位断面積を通過する原子の数(モル数)は濃度勾配に比例する。
年?Fickの第一法則 1854
3d i mol/mCJ Di -=
モル流束mol/s/m d m2 X質量流束
の第一方程式 体積流束Ji : mol/s/m Fick2
3Ci : i mol/m成分 のモル濃度(単位体積中のモル数)
濃度の色々 モル分率、重量分率、原子%、質量%、体積%、
N1 + N2 = 1C N V Ni = i/ i : mole fraction, モル分率、モル体積 原子一モル当たりの占める体積V V: moler volume, /mol
個 単位格子 ( ) ( )fcc 4 / = 6.02x10 /4 x u = aV V23 3
i : partial molar volume u = volume of unit cellV V
: mX 距離: m /sD 拡散係数 2
拡散の影響を受けない充分に離れた所に設定された原点に固定された流束に垂直
な断面積 、流束方向に長さΔ の微小領域における単位時間当たりのモル数のS X収支はその微小領域に単位時間当たりに流入したモル数と流出したモル数の差で
ある。
JidJi Ji + X( ) = ( ) ΔX+ X XΔ
Xd
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連続の式(物質保存則)
X( )JiCi∂
S X + S Ji - Ji = 0( ・Δ )( ) ・ ( ) ( ) )( X+ X XΔX+ X∂ ( )t X Ji Δ
Ji
Ci Ji∂ dS X = S X( ・Δ ) - Δ
t X∂ d
X X + XΔCi Ji∂ d
= -t X∂ d
X X+ X( ) ( )Ji Ji Δd i SC
J Di -=d XX を代入すると Δ
0Δ→は と の変数Ci X t
Ci Ji Ci∂ d ∂ d= ( )= - D
t X X X∂ d ∂ dの第二方程式Fick
の第二法則Fick微小領域の体積 が ・Δ であることを意識すること。V S X
これを両辺に代入してCi=Ni/V
Ni Ni∂ ∂ ∂( )= ( )D
t X X X t∂ ∂ ∂
したがって と見なせるならば、 を用いても良い。しかし、一般にV=const. Niは ≠ である。 を用いなければならない。V const. Ci
また、 が一定ならばD
Ci Ci∂ ∂ 2D= 2∂ ∂t X
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拡散流束 : 濃度勾配に基づく流束Ji : mol/s/m2
同じ次元を持つ物理量として υ が定義できる。Ci
υ これもモル流束 濃度勾配に基づく必要はない。Ci : :原点に対して移動する微小領域
の第二法則の解Fick
が一定でない場合(一般解)
解析解は無い=濃度と距離の関係が関数で与えられない。
(ボルツマンー俣野法)
X/ボルツマン変数の導入 λ=
λXd /dt = - = -λ
2t 2t
d /dX 1/λ =
Ci Ji Ci∂ ∂ ∂ ∂= ( )= - D
t X X X∂ ∂ ∂ ∂
Ci Ciλ ∂ ∂ ∂― ― = ― ( ― )- D∂λ ∂λ ∂λ2t
Ci Ciλ∂ ∂ ∂― ― = ― ( ― )- D∂λ ∂λ ∂λ2
λで積分
C' Ci C'λ ∂∫ ― ∂ = [ ― ]- Ci D0 2 0∂λ
∂ λCi C'- D = Ci = J― ∫ ― ∂
0 2∂λ
t
t
t t
t
D~
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d =dX/λ
1 X C'∂D - XdCi= ― ― ∫
2 t Ci 0∂
C'∫ ∂ (俣野面)が定義できる。X Ci = 0 X=0
0
C=C at X X at t=0o o<C=0 at X X at t=0o<
俣野の条件式 物質保存則 = 拡散前のモル数=拡散後のモル数
at X=X0 S1=S2S1+S3=S2+S3∞0
Co dX Ci dX[ ]∫ = ∫∞ ∞- -∞ ∞1
Co Xo = Ci dX Xo = Ci dX・ ∫ ∫∞ ∞- Co -
t
-∞ X0 ∞
C=C0
C=0
t=0
t=t
傾き=dCi/dX
C'
C'∫ XdCi=斜線部0
C"
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が一定の時
Ci Ci∂ ∂ 2= 2
∂ ∂t X
半無限固体拡散対の解
解析解がある=濃度と距離の関係が関数で与えられる。
初期条件
C = 0 for x 0, at t = 0<C = C' for x 0, at t = 0>
例えば > における領域を濃度 、厚さ Δαの領域に切断し下式を適用x 0 C’する。
2C x -’ ( α )i( ) Δα ( )C x,t = exp -
Dt2 4
~ までの和i = 1 n
2C n x -’ ( α )i( ) Σ Δα ( )C x,t = exp -
Dt2 i=1 4
Δαが無限小の時、積分の定義より
2C x -’ ∞ ( α)( ) ∫ ( ) αC x,t = exp - d
Dt2 0 4
( α) = とおくとx - /2 t U
C x/ 2C x,t = exp -u du( ) ∫ ( )2
2 0
2 zerf z = exp -u du( ) ∫ ( )2
0
Dtπ
Dtπ
Dtπ
π
π
Dt
Dt
D~
D~
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error function
( ) ( ( ・・・erf z = 2/ z - z /3*1! + z /5*2! - z /7*3! + z /9*4! +) 3 5 7 9
C' x( ) ( } ( 式)C x,t = 1 + erf A{ )
2 2
z=1 erf z =0.8427 C/C' = 1+0.8427 /2=0.92のとき ( ) ( )
C = 0.92C' x=2故に となる組成の位置は
拡散律速濃度一定の位置は全て から に比例して移動する。x=0
Dt
Dt
π
Dt
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種々の境界条件の時の解
C = C'/2 for x=0, at t 0>
C = C' for x 0, at t = 0>
C' x( ) ( }C x,t = 1 + erf{ )
2 2
C = 0 for x=0, at t 0>C = C' for x 0, at t = 0>
x( ) { ( }C x,t = C' erf )
2
C = 0 for x 0, at t = 0>C = C" for x = 0, at t 0>
x( ) ( }C x,t = C" 1 - erf{ )
2
C = C for x 0, at t = 00 >C = C' for x 0, at t = 0<
C'-Co x( ) { ( }C x,t -C = 1 - erf0 )
2 2
C = C for x 0, at t = 00 <C = C' for x 0, at t = 0>
C'-Co x( ) { ( }C x,t -C = 1 + erf0 )
2 2
Dt
Dt
Dt
Dt
Dt
C'
C'/2
0C'
0
C"
0
C'
C00
← J
← J
→ J
C'
C00
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( が一定と見なせる)Thin Film solution D自己拡散係数および不純物拡散係数の決定法
b
0C
2bC -X0( ) ( )C x,t = exp
Dt2 4
∞0∫ ( )C x,t = b C
∞-
ならば半無限固体と考えられる。x' = 4.6
b0C
片方の場合、 倍となる2bC const.0=
2bC -X0( ) ( )C x,t = exp
Dt4
が非常に薄い場合、b溶質が溶媒の の時、化学的性質が全く同じ。放射線で濃度分布の測定が可RI能 の感度は非常に高い。。(自己拡散係数) RI
(不純物拡散係付着させた溶質と溶媒が異なる時でも濃度依存性が無視できる。
数)
Dtπ
Dtπ
Dt
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セクショニング法
旋盤で研削 数 μm 削り子 の の濃度を分析10 RIm耐水研磨紙 数μ
スパッタリング
Dt勾配= - 1/4
( )ln C
セクショニング法20 x
2bC -X0( ) ( ) 薄膜拡散源の解C x,t = exp
Dt4
Dtln C x,t = A - x /4( ( )) 2
Dtπ
C"
00 X
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dX/dt界面の移動速度 υαβC - C J J Kidson equation.( )υ = -αβ βα αβ βα
W k Parabolic law中間相の成長速度 = : 放物線則γυ= ・ = ( ・ )dw /dt = k/2 t W /2t k=W tγ γ γ-1/2 -1/2
D C X t X C C C tJ - i/ 1/2 d - W/2αβ αβ βα= (∂ ∂ )= (∫ )=( )
単純な場合、 例えば 一方の濃度勾配がない( )あるいは相互拡散係数がJi=0濃度に依存しない場合には相互拡散係数を求めることができる。
昇温、冷却中の補正
高温に加熱するあるいは高温から冷却する際、時間を要する場合の補正法
パラメーターが温度の関数として求められている必要がある。
例えば = ( ) ( )exp -Q/RT Arrhenius equation plot: Frequency factor Entropy factor振動数項
t
α
β
全率固溶体
共晶型
反応拡散
α
β共晶型化合物有り
反応拡散
γ
Cβα
Cαβ
Cαβ
Cβα
俣野面
0~D
D~ 0~D0
~D
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Q : Activation energy活性化エネルギー
-1110S=Q/RT
-12W D 10
-1310
-14100
t 1/T1/2
T/T'1
0.9
0.8
0.7
t
1
0.5
0
D(T)/D(T')
-
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Random movement
一次元方向の 軸に沿って面 と面 が距離 β 離れて存在し、面 には単位Y 1 2 1面積当たり の原子数、面 には単位面積当たり の原子数が存在するとする。n 2 n1 2
βは一定
一つの原子の平均的 数を Γ 回 秒 とする。jump /微少時間、 、の間に 個の原子が して位置交換する頻度はdt n jump1
・Γ・ で与えられる。n dt1
直交座標においてどの方向( )に する確率は同じであるからX, Y, Z jump面 から面 に移動する頻度は1 2
( ・ ・Γ・ となる。1/6 n dt) 1
面 から逃げていく原子の数を差し引くと βの間に蓄積される原子数は2
number of atomsJ = 1/6 n - n dt( ・ )・Γ・)( 1 2
area time・
1 1n / C at plane 1 mol/m Cβ= ( )3
β= ( ) ( ) β=( )n / C at plane 2 mol/m C n - n / C - C2 2 1 2 1 23
( ) β (∂ ∂ )C - C / = C/ Y1 2 -
( ) β Γ (∂ ∂ )J = 1/6 C/ Y- 2
= ( ) β Γ ( )D 1/6 2-142
Γが分かれば が求められる。D
10 cm拡散機構に特別なものを考えない時、βはÅのオーダー -8
α 中の炭素の拡散係数は ℃で である。Γ= s-Fe 900 10 cm2/s 10 /-6 10
これは炭素原子一個一個が1秒間に 回 していることを意味10 jump10
している。-8 -8 8fcc 10 cm/s 10 cm 10金属では融点近傍での・は β= :Γ=
○ デバイの振動数は ~ ~ 回に一回しか しない10 10 10 10 jump13 14 4 5
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酔歩の理論
一個の原子が全くでたらめな方向に 回 したときに到着した位置n jumpが出発点からどれくらい離れた位置であるかを確率論的に計算し、拡散係数との
関係を調べる。
。( )jumpの距離は全て等しいとする 必ずしも必要な条件ではないn
1 2 3 iRn r + r + r + r= ・・・=Σi=1
| |=r =rri i
・ ・ ・ ・ ・・・・Rn = Rn Rn = r1 r1+ r1 r2+ r1 r3+2
・ ・ ・ ・・・+ r2 r1+ r2 r2+ r2 r3+・ ・ ・ ・・・+ r3 r1+ r3 r2+ r3 r3+
・
n-1 n-j・= + 2 ri ri+jΣγ Σ Σ ・i2
j=1 i=1 Rnn-1 n-j
= + 2 |ri|| ri+j|cos i,i+jΣγ Σ Σ θi2j=1 i=1
θ ベクトル と のなす角i,i+j ri ri+jn-1 n-j
= n + 2 cos i,i+jγ γ Σ Σ θ2 2j=1 i=1_______n-1 n-j
γ ( Σ Σ θ ) 以上は原子一個分= n 1 + 2/n cos i,i+j2j=1 i=1
多数個分の平均
_ _ _ _ _ _ _Rn = Xn + Yn + Zn Xn = Rn /3結局 Rn = n2 2γ 2 2 2 2 2 2
平均 乗変位√ √ γRn = n2 2_
n = t or =n/tΓ Γ_
Rn = t2 2Γγ
一軸方向では
Xn = Rn /3 = r t /32 2 2Γ
β Γ より、 β Γ= を代入。 β=γD= /6 6D2 2
Xn = 2Dt D = Xn /2t2 2
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fcc r 12金属中も全く同様の結果 : =一定 最隣接原子数を考えればよい。i=12
= ( ) β Γ ( )D 1/6 2-142
jump fcc 2a0/2 bcc 3 a0 /2βは 距離 =√ = √濃度勾配を求める時は β= ? 良く判らん。a0/2
別のアプローチ
で 空孔機構を考える。fccトレーサー原子の平均 数をΓとすると各トレーサー原子がδ の間に位置交jump t換する回数は
Γδ = ωδ ( )t 12 t 2-15pv
の最隣接数12 fccv =Nvp トレーサー原子の最隣接に空孔が存在する確率
ωδ トレーサー原子がδ の間に空孔に する回数 確率t t jumpポテンシャルの山を越える為に必要なエネルギーを
1得る確率。ω<
空孔が1秒間に行う 数をΓ とするとjump vv vΓ = ω = Γ12 /p
空孔は の最隣接原子のどれでも移動できる。12
面 から へ移動する単位面積・ 単位時間当たりの原子数は1 2単位面積当たりの原子数を とすればn1
= ω は 個の内 個が面 から面 へj 4n p 4 12 4 1 212 1 v2 12p.56 2-10 1-4図 の
= ω 図 の から逆向きj 4n p p.56 2-10 1-421 2 v1 21v 12 21合金中では およびωは濃度に依存 ω ≠ωp
v v純金属中では は一定p N
= ω( ) ω( )( )J 4p n - n = 4p a /2 C -Cv 1 2 v o 1 2軸方向の勾配故に を用いている?。X a /2o
β= 軸に投影した長さa /2 xo2-10 a /2図 の最隣接原子間距離は 0
1 1 o 1n C = a /2 C=β ( )∂ ∂ ( ) ( )c/ x = C -C / a /2- 1 2 o
軸方向の勾配故に を用いている?。X a /2oω(∂ ∂ )J = a p c/ x- o v2
2
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( )D= ω= ωa p a No v o v2 2 2-17
N 1空孔機構でない場合 =v=γ 幾何学因子 移動可能なサイトの数12
( )式は2-17= Γα ( ) にD 1/6 2-142
α= 金属の 距離:最隣接原子間距離fcc jumpこの時は α : √ =√ ( ではない )a / 2 2a /2 a0/2o o 。
vΓ= ω12 Nを代入すれば求められる。
金属学会セミナーテキスト 平野先生を参照。p.10
= ω= γ ωfcc 2-17金属以外では( )式は D a p a No v o v2 2
式( )より Γδ = ωδ ( )2-15 t 12 t 2-15pvでは Γ= = の最隣接原子数bcc 8 8 bccω Nv
( )式 に代入2-14 D 1/6= ( ) β Γ2
vD 8/6 N= α ω2
a /2 = 3/4 = 6/8α = 0 α 2
vD N= ωa02
1即ち、γ=問題の解答が間違っている。
面 から へ移動する単位面積・ 単位時間当たりの原子数はbcc 1 2単位面積当たりの原子数を とすればn1
= ω は 個の内 個が面 から面 へj 4n p 4 8 4 1 212 1 v2 12= ω 個の内 個が面 から面 へj 4n p 8 4 2 121 2 v1 21
v 12 21合金中では およびωは濃度に依存 ω ≠ωpv v純金属中では は一定p N
= ω( ) ω( )( )J 4p n - n = 4p a /2 C -Cv 1 2 v o 1 2β= 軸に投影した長さa /2 xo
a /2bcc の最隣接原子間離距 01 1 o 1n C = a /2 C=β ( )
∂ ∂ ( ) ( )c/ x = C -C / a /2- 1 2 o軸方向の勾配故に を用いている?。X a /2o
ω(∂ ∂ )J = a p c/ x- o v2
2-17 1D= ω= ωa p a No v o v2 2 ( ) 故にγ=
3
3
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v oN =N/N( ) ( ) ( )N =exp -G /RT =exp S /R exp -H /RTv v v v
G = H - TSlnN = S /R - H /RTv v v
熱平衡空孔濃度を求めることによって を求めることができる。HvH fcc =191 kJ/mol 1.0eVv 一般的に
℃でおよそ 倍になる。90 2ω=ν ( ) ν ( ) ( )o m o m mexp -G /RT = exp S /R exp -H /RT
interstitialγ ν ( ) ( )D = a exp S /R exp -H /RTo o m m2
vacancyν (( ) ) ( ( ) )D = a exp S +S /R exp - H +H /RTo o m v m v2
m vQ= H +Hν (( ) )D = a exp S +S /Ro o o v2 m
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熱平衡空孔濃度
個の原子からなる完全格子にn個の空孔を導入したとする。自由エネルギーのN変化Δ は下記の 項目からなる。G 4
① 空孔を形成するため原子一個を表面まで持って行くために必要なエネルギー
vHv n nH個なら② 空孔ができたため周囲が柔らかくなり、振動数が減少する。
v振動のエントロピーの減少 : 原子一個分 Δ S③ 混合のエントロピー増加分
( ) ( )混合のエントロピー Δ = π Δ = ・Smix Rln Smix Rln N!/N1! N2!分子・分母を で割る。N!
N!/N1! N2! N=N1+N2π= ・:全格子点数、 : の占める格子点数、 : の占める格子点数N N1 1 N2 2
1 N1+N2 Ni= N1/N N2/N= モル分率 、
ln N! =NlnN-Nスターリングの公式 ( )
Δ ( )Smix = R NlnN-N - N lnN +N - N lnN + N1 1 1 2 2 2( )= R NlnN - N lnN - N lnN1 1 2 2
( ( ) ( ))= R ln1-1 - N lnN + 1-N ln 1-N1 1 1 1d Smix /dNv(Δ )
N /N + lnN - ln 1-N - 1-N / 1-N dlnX/dX = 1/X1 1 1 1 1 1( ) ( ) ( )2 2 2-lnN - N /N
空孔がδ 個表面から導入されたとした時の混合のエントロピーの変化Nv添え字 = と考える1 v
d SmixΔSmix Nv -Rln Nv/1-Nv NvδΔ = δ = ( )δ
dNv
④ 空孔ができると体積がΔ 収縮する。外圧に対して Δ 仕事する。V p V以上の合計
空孔δ 個導入した時の自由エネルギー変化を δ とすれば、n Gv
v vδ ∂ δn S nG Hv Tδ =δ -avo avoN Nv N∂
-
- 20 -
v mixΔ Δ ΔS= S + S
Δ = ( Δ ) ( Δ δΔ )G n H + p V - T n S + Sv v mix
G/ n 0平衡の条件 ∂δ ∂ =mix∂Δ δΔG S
=( Δ ) Δ ) 原子一個分H + p V - T S - Tv vn n∂ Δ
mix v v v v v avoδΔ = ( )δ Δ ( )S -Rln N /1-N N / n = + kT ln N /1-N k=R/N≒ = アボガドロ数1-N 1 Nv avo
( )+ kT ln Nv
( Δ ) Δ ( )0 = H + p V - T S + RT ln Nv v v
= { ( Δ ) Δ ) }N exp - H + p V + T S /RTv v v
= (Δ ) { ( Δ ) }exp S /R exp - H + p V /RTv vp V 0Δ ≒
= (Δ ) { }exp S /R exp - H /RTv v
金属ではFCC= ω= ω ( )D a pv a Nv 2-17o o2 2
Nv =exp Sv/R exp -Ev /RT(Δ ) ( )Gmωの考え方。 鞍点を超えるためのエネルギーΔ
Δ のエネルギーを有す原子の数 個Gm nm
= = {( Δ Δ ) }n/N Nm exp - H +T S /RTm m
鞍点にある一個の原子が新しい位置へ移動する頻度(振動数)をν 秒とする。/個の原子の内、 個なら ν回新しい位置へ移動する。N n nm m
鞍点にない原子についても平均をとれば
ν =ω=ν {( Δ Δ ) }=ν { Δ }n /N exp - H +T S /RT exp - G/RTm m m
ν (( ) ) ( ( ) )D = a exp S +S /R exp - H +H /RTo o m v m v2
: 活性化エネルギー 活性化エンタルピーQ= Hm+Hv orν (( ) ) : 振動数項Do = a exp S +S /Ro m v2
H : migration energym マイグレーションエネルギー
-
- 21 -
H : Formation energyv 空孔形成エネルギー
空孔機構の自己拡散の活性化エネルギー
= 空孔形成エネルギー 空孔移動のエネルギー+
Q Hv + Hm=
の求め方 自己拡散係数の温度依存性Q
: 熱膨張、凍結空孔、陽電子消滅Hv
:Hm
interstitialγ ν ( ) ( )D = a exp S /R exp -H /RTo o m m2
-
- 22 -
実験による空孔濃度の求め方
熱膨張
Δ には熱膨張による格子定数の増加と空孔増加分による格子点数の増加L
L a + LvΔ =Δ Δ
Δ = (Δ - Δ ) :体積膨張は線膨張の 倍n/n 3 L/L a/a 3 3Δ はX線回折装置で測定a/a
R. Simmons and R. Balluffi : Phyis. Rev. 1960 600.119( )実際には非常に精密な測定が要求される。
クエンチ法(急冷法)
高温度で加熱した後、急冷
+ d + v電気抵抗測定 ρ=ρ(T) ρ ρρ(T :温度 における電気抵抗) T
(例えば液体窒素中で測定しなるべく小さくする)
ρ :空孔以外の欠陥による電気抵抗増加分d(転位、積層欠陥、不純物、自己侵入型原子など)
ρ :空孔による電気抵抗増加分v空孔導入前と空孔導入後で電気抵抗を測定し、差をとる。
ρ( )、ρ に変化無ければ、T d
v Nv T v 0Δρ=Δρ =αΔ におけるρ ≒α=定数
種々の温度でΔρを測定。
Δρ α≒ = ( )/ Nv Aexp -Hv/RT
は一般に自己拡散の活性化エネルギーから空孔形成エネルギーを差し引Hmいて求められるものが最も精度がよい。
過飽和空孔がアニールによって消滅する時の速度から決定する。
αΔ ( )=Δρ( )=Δρ ( τ)Nv t t exp -t/0
凍結空孔濃度が高すぎなければ成立。
① Δρの初期値を測定。氷水中に急冷。液体窒素中で測定
② (金ならば ℃近傍で数時間加熱して空孔が消滅)0
-
- 23 -
③ 緩和時間τは (Δρ( ))= ( τ)から求められる。ln t a - t/
τ=l β v2/ D
ただし l:吸い込みの相互距離
β:吸い込みの幾何学因子による定数 ( 決定困難 )
:空孔の拡散係数 =( )Γ α = ωDv 1/6 v a2 2
吸い込みの幾何学形状は時間依存しない(仮定)
この時には異なる二つの温度でのτの比は
1 Dv T2 Hm 1 1τ ( ) Δ―― = ―――― = { ――( ― ― ) }exp - -
2 Dv T1 R T2 T1τ ( )
Ne RI Ne陽電子消滅 22 20( ) から陽電子が放出される。通常はΔ (γ線)e+ + e- = E
陽電子はβ 崩壊「中性子+陽電子+中性微子(ニュートリノ)」によって得られる。+
β 崩壊を起こした直後に、約 で励起状態の から へ移行1. + 0.3psec 22Ne* 22Neして のγ線を放出するため、陽電子消滅寿命測定ではスタート信号とし1.28MeVてこのγ線が利用できる。
半減期が約 年と、他の線源よりも長い。2. 2.6β 崩壊比率が 以上と高い。3. 90%+
線源から放出された陽電子は、最大エネルギー (平均 )で結晶22Ne 540keV 220keV中に入射すると、約 の間に 程度にまで減速します。これを熱化陽電1psec 0.025eV子と呼びます。熱化陽電子は、結晶中を μ 程度拡散した後、反粒子である0.1 m
二本のγため結晶中の電子に捕獲されると対消滅を起こし正反対方向に の511keV(実際には電子の運動量に応じて若干角度±Δ にずれが生じます)を放出しま線 E
す。陽電子が線源から生成し電子と対消滅するまでの時間を陽電子消滅寿命と呼
び、その値は固体によって異なりますが や などの典型的遷移金属で ~Fe Ni 100程度。120psec
結晶中に空孔型欠陥 が存在すると、陽電子は正(相対的にマイナスにチャージ)
の電荷を持つため結晶中のイオン化された原子からの反発力を受けて空孔型欠陥
に捕獲 されます。このため、空孔(電子ならば結合するが空孔では結合しない)
型欠陥が存在した試料では陽電子消滅寿命が欠陥の存在しない試料に比べて寿命
-
- 24 -
が長くなります。陽電子消滅寿命測定では以上の原理を利用して試料中に陽電子
を入射させた際の消滅寿命を測定して、空孔型欠陥の導入量や導入された空孔型
欠陥集合体のサイズを調べます。
-
- 25 -
拡散の圧力依存性
空孔が形成されると体積が膨張する。したがって、静水圧を加えると空孔は押し
つぶされ減少し、拡散速度も遅くなると予想できる。
熱力学によれば
G/ P V(∂Δ ∂ ) =T空孔機構の拡散係数は下式で表された。
ν ( Δ ) ( (Δ )D = a exp - G /RT exp - G /RTo v m2
o v m∂ ( ν) -1 ∂Δ ∂Δln D/ a G G2―― = ― { ― ) ( ― ) }( +T T∂ ∂ ∂P RT P P
= -( ) -( )Vv + Vm / RT = V /RTα
=活性化体積V α
金属 単一空孔 金属のモル体積 ならfcc VV / V 0.6α =
空孔が形成されると周囲は緩和-13
(リラックス)する。 10Ω は1より小さい正の値V /SD
-1410D単空孔か複空孔か判断できる。
-1510
-1610P
Empirical rules経験則-9 -8 -8D Tm =const. fcc 5.5x10 bcc 2.9x10 hcp=1.6x10( )
Q/RTm const. 18.4 17.8 17.3=( )lnDo=a + b Q/Tm
-
- 26 -
希薄合金中の拡散
相関効果
n-1 n-j< > γ ( Σ Σ θ ) 以上は原子一個分Rn = n 1 + 2/n cos i,i+j2 2
j=1 i=1別の表わし方
n-1 n< > γ ( Σ Σ θ )Rn = n 1 + 2/n cos i,k2 2
i=1 k=i+1
空孔のように最隣接原子のどのサイトに移動する確率も等しい時、第2項はゼ
ロ。空孔と位置交換した直後のトレーサーは空孔位置に戻る確率が一番高い。
この場合、第2項はゼロとならない。
Rn Tracer< >2f = lim 2 2n Rn Random = n→∞ < > γ
n-1< > γ ( Σ < θ θ ・・・ θ >Rn = n 1 + 2/n cos i,i+1 + cos i,i+2 + + cos i,n2 2
i=1
等軸晶の場合、< θ >=< θ ・ θ >cos i,i+2 cos i,i+1 cos i+1,i+2m< θ >=< θ>cos i,i+m cos
θ : 番目と( )番目の ベクトルのなす角の余弦の平均値cos i i i+1 jump途中省略
___ ___ ___f= θ ( θ ) ( θ ) ・・・ ( )1 + 2cos 1 + 2 cos 2 + 2 cos 3 + 3-16
___6 6 5 5 4 4 1 1cos 1 = p cos + p cos + p cos + + p cosθ θ θ θ ・・・ θ
m6 16 16 26 26 36 39 i6 i6p =n P + n p + n p n p・・・=Σ
i=1
番目の のとき空孔が初めてから へ戻る確率。pi6 i jump 7に存在していた が にあった空孔と位置交換した を考える。6 RI 7 jump次の
は の溶質原子が に移動する確率。pk 7 kθ はベクトル → と → のなす角。k 6 7 7 k
RI k jump jump k 7が に するためには空孔が様々な の後に の位置に到達し その後、 、に しなければならない。全ての場合について確率を計算し、足し合わせる。jump例えば、 を考える。即ち、 ・・・k=6 p =n p + n p + n p +6 16 16 26 26 36 36
ここで は の が 回の で に移動する道筋の数n 7 RI i jump 6i6i=1 1 jump 6 7 1ここでは 回目の で の空孔が に移動する道筋の数は
-
- 27 -
i=2 2 jump 6 7 0回の で の空孔が に移動する道筋の数はi=3 3 5i=4 4 8
は 回目の で が に移動する時の確率。p i jump RI 6i61/6 fcc 1/12ここでは全て ( ) の場合i
この計算を 、 , , , , について行い和をとる。k=1 2 3 4 5 6対称性から 、 のときは は等しい。k=1,5 k=2,4 pk
まで考える。i=4( ) ( ) ・・・p6 = 1/6 + 0 + 5 1/6 + 8 1/6 +3 4
p5 = p1 = 0 + 1/6 + 1/6 + 11 1/6 = 0.0409( ) ( ) ( )2 3 4
p4 = p2 = 0 + 0 + 1 1/6 + 2 1/6 = 0.0062( ) ( )3 4
p3 = 2 1/6 = 0.0015( )4
___cos 1 = p6cos 6 + p5cos 5 + p4cos 4 + + p1cos 1θ θ θ θ ・・・ θ
= 0.196 + 0.0409 + 0.0062 + 1 0.0015=-0.2262・ ( )( ) ( ) ( )-1 -1/2 1/2( ) ( )2 2の 通り のみ5 1 4と と 2 2 3
)cos -180 cos -60 cos 60 cos 180( ゜) ( ゜) ( ゜) ( ゜
___ ___jcos j = cos 1θ ( θ )
f= θ ( θ ) ( θ ) ・・・1+2cos 1 + 2 cos 1 + 2 cos 1 +2 3
無限等比級数
< θ >1 + cos 1f=
< θ >1 - cos 1
z
cos 1 = p cos k< θ > Σ θkk=1
f=0.56平面稠密構造では上記の空孔の 回目のジャンプまでを4
f=0.631考慮すると、f = 1-0.2262 / 1.2262 =0.631( ) ( )
回目以降の を無視した事による4 jump誤差。
1 2
3
45
6 7
空孔
RI p.112 図3-8
-
- 28 -
一回目のジャンプで空孔とトレーサーが位置交換すれば、
___
i 1 cos 1 -1 p1 1/z cos 1 -1/z= の時 θ = 、 = 故に θ =
= θ { ( θ ) ( θ ) ・・・}f 1 + 2cos 1 + 2 cos 1 + 2 cos 1 +2 3
f fcc =0.78149= では1 - 2/z fcc z=12 0.833 ( )非常に荒い近似ではあるが比較的良く傾向を示している。
( ) ω :相関係数D RI = a Nv ff o2
-
- 29 -
不純物拡散
空孔と溶質原子の結
びつきが強いとω の2
ばかり。jump2 o v 2 o v 1D = a p a pf 2 2ω ≒ ω
o v 2ω ω ω ωD =a p =2
2 1 2 o 2 vω
-
- 30 -
高濃度合金中の拡散
カーケンドール効果
の解析Darken現象方程式
1 2濃度勾配のない場では 種類の拡散係数。自己拡散係数2 D* D*2元系で、 は 成分 および に共通。1 2
= (∂ ∂ )J - C / Xi 1
俣野基準座標J + J = 01 2
と 自己拡散係数との関係
固有拡散係数とカーケンドール効果
V=const. dN /dX = -dN /dX J + J = 0ならば 1 2 1 2V const. V J + V J = 0≠ 1 1 2 2
-∞ X0 ∞
C=C0
S3
S1
S2C=0
t=0
t=t
傾き=dN1/dX=-dN2/X
N1+N2=1
D~
D~
D~
-
- 31 -
カーケンドール効果
成分 と成分 とで移動速度が異なる。 と は異なる。1 2 J jA A
接合面に不活性マーカーを挿入する
→ ←← マーカーは にある。j j XkA Bと逆向きに空孔流A B jA, jB
A B o kj =j X =Xなら0 Xo=Xk
< 基準j j XA B kj + j + j = 0A B A B v
0 Xo Xk静止座標基準
での流束=拡散流束 格子面移動Xk +のモル流束A B
j = J + Ci k( ) υA A0 Xo Xk dXk/dt→υ=が最初にKirkendall
証明 年1947
に を加えると体積が多少減少すCu Znる。しかし、この効果以上に、 が小さdくなることが明かとなった。
拡散が空孔機構であることの証明。
当初、 らによって強く反論された。Mhel
加熱前のマーカー間距離: 加熱後の距離d d:0
この現象の解析は によって 年に行われた。Darken 1948川の流れのインクの拡散に例えられる。
拡散領域から充分に離れた位置に固定された原点に対する成分 の移動速度iをυ とする。i
原点に固定された位置 における単位断面積を単位時間通過するモル数:モXル流束は
υ υ 、 υ で表される。J = C or C Ci i i 1 1 2 2
Cu
Brass
-
- 32 -
C =N /V C =N /V V: C=C +C =1/V1 1 2 2 1 2モル体積 ∴
成分 と の平均的速度は1 2υ = ( υ υ ) ( )N 1 1 2 2 1 2C + C / C + C
静止座標に対して速度υ で移動する面を基準とした時の流束はN
(υ υ ) モル中心(俣野面基準)に対する流束J = C -1 1 1 N(υ υ ) ・ (∂ ∂ )J = C - J = - /V N / X2 2 2 N 1 1
(υ υ ) カーケンドール面に対する流束(格子面固定基準)j = C -1 1 1 k(υ υ ) (∂ ∂ )j = C - j = -D /V N / X2 2 2 k 1 1 1
(υ υ ) (υ υ ) (υ υ )J = C - = C - + C -1 1 1 N 1 1 k 1 k N(υ υ )= j + C -1 1 k N
(υ υ )J = = j + C -2 2 2 k N
( )(υ υ )J + J = 0 = j + j + C +C -1 2 1 2 1 2 k N
(υ υ ) ( ) ( ) = ( ) ( )k N 1 2 1 2 v 1 2- = - j +j / C +C j / C +C
1 2 1V D -D N( ) ∂= d =dX/Vξ
V X∂
一方
をとる。N J - N J = N j - N j2 1 1 2 2 1 1 2
1 2 1 1∂ ∂ ∂ ∂N N N N2 1 2 1-N + N = -N - N
V X V X V X V X∂ ∂ ∂ ∂1 1 1・∂ ∂ ∂N N ND D1 2
赤字共通= - N + N = - N - N1( )2 1 2V X V X V X∂ ∂ ∂
= 式結 局 N D + N D Darken2 1 1 2
2N =0 N =12 1の時 = D1N =0 N =11 2の時 = D
図で説明
D~ D~ D~ D~
D~
D~
D~
-
- 33 -
(υ υ )J = j + C -1 1 1 k N
1 1 1D N N∂ ・ ∂(υ υ )- = - - C -1 k N
V X V X∂ ∂X∂
D = + N X /2t1 1 k・1∂ N
(υ υ )J = j + C2 2 2 k- N
2 2 2D N N∂ ∂(υ υ )- = - - C -2 k N
V X V X∂ ∂X∂
D = + N X /2t2 2 k・2∂ N
カーケンドールマーカーの移動距離測定法
、 、 、 、 、サンドイッチ法 箔 マルチプルマーカー法 薄板法 拡散方向に薄板を挿入
カーケンドールボイド の発生
拡散接合では剥離の原因
全空孔が消滅できない時には空洞が形成される。
空孔の消滅と生成 格子点数の保存とカーケンドールボイド
固有拡散係数はカーケンドール面でしか求めることができない。
D~
D~
D~
-
- 34 -
Δ
i-
i+
= 0
=
0 0 0'
N
M
M : 静止座標に固定された微小空間M' : 格子面と伴に移動する微小空間
0、( '0) : =0における試料左端(右端)から
見た接合面の位置N : 等モル面
図1 拡散前後における濃度ー距離曲線
1/ A1/ B
BAM
M'
-
- 35 -
ではXkJ = j + C X /2tA A A k(υ) (υ)=S = j X /2t2 A A A k、 ・υ = ・C C
純金属同士の拡散対の場合
= 固有拡散係数の比は面積比で与えられる。D S S2 1 2 1/D /
一般的には2 1 2 2N S - N S- +k k ( )D DN N2 1/ = 3-561 2 1 1N S - N S+ -k k
比はマーカー位置が分かれば求められる。比を求めることができればマーカーの
移動距離を測定することなく、固有拡散係数が求められる。
-∞ X0 ∞
CA=C0
S3
S1
S2 C=0
t=0
t=t
傾き=dN1/dX=-dN2/X
N1+N2=1
Xk
斜線部 CA・Xk/2t
-
- 36 -
拡散の現象論
成分 の固有拡散流束に影響を与える因子 成分 の化学ポテンシャル、他成分のi i化学ポテンシャル、温度、圧力、その他電圧などこの系に働いている力。
( μ ) ( μ )・・・ ( μ )j = -M d /dX - M d /dX -M d /dXi 11 1 12 2 12 n( ) ( ) ( φ )- M dT/dX - M dp/dX - M d /dX1T 1p 1 φ
化学ポテンシャルのみを考える。空孔の影響を考えると
これらは 固有拡散流束= ( )(∂ ∂ )ji=- Di/V Ni/ X
( μ ) ( μ ) ( μ )j = -M d 1/dX - M d 2/dX - M d /dX1 11 12 1v v( μ ) ( μ ) ( μ )j = -M d 1/dX - M d 2/dX - M d /dX2 21 22 2v v( μ ) ( μ ) ( μ )j = -M d 1/dX - M d 2/dX - M d /dXv v1 v2 vv v
より、j + j + j = 01 2 vM + M + M 011 21 v1=M + M + M 012 22 v2=M + M + M 01v 2v vv=
さらに などが成立 の相反定理M =M Onsager12 2 1これらの関係を用いると
j = -M d - /dX - M d - /dX1 11 1 v 12 2 v(μ μ ) (μ μ )j = -M d - /dX - M d - /dX2 21 1 v 22 2 v(μ μ ) (μ μ )
①どこでも空孔は熱平衡に達しているとすれば
d v/dX = 0μM =M =0② 12 21
μ ( )(∂ ∂ )j = -M d /dX = - D /V N / Xi ii i i i
p.26-27ポテンシャルの勾配があると力を及ぼし、 ( ) ポテンシャルの場F= - x,y,z∇ V V =
粒子に力が作用すると速度υで移動する、
=BFυB i B B= /kT see Sec.4-3は易動度 成分 について i D
)Ji=Ci i=Ci BF= Ci / kT -υ ・ ・D ( ∇ V濃度勾配 と ポテンシャルの勾配 がある時の流束は∇ ∇Ci V
-
- 37 -
= ( ・ ) )J -D Ci / kT∇ ∇Ci + ( V拡散係数が共通であることに着目
この を連続の式に代入。J
j =C B F i= -B d /dXi i i i i i i iυ υ = ∴υ μF = d /dXi iμ
μ ( )(∂ ∂ )j = C B F C = = -M d /dX =i i i i i i ii iυ = μ- B C d /dX - D /V N Xi i i i i/
ii i iM =B C
μ ( )(∂ ∂ )B C d /dX D /V N / Xi i i i i=
i i i i iB N = D = B Ni i i i id /dX D N / X d /dNμ (∂ ∂ ) μ
( ) を用いて1/N dN =dlnNi i i
(∂ ∂ )を用いると拡散流束に -D C / Xi i以下の近似が必要。B C d /dX D C / Xi i i i iμ (∂ ∂ )=
1/V C =const. dlnC =dlnN p.139 eq.4 23(= ) なら ・i i
i i iD =B dlnNd /μi
μ ( ) ( ( )) 活量 =γ γ活量係数μi= o T,P +RT ln a a = Ni i i i
( )= ( (γ ) ( )) 熱力学因子 md /μi dln N RT 1 + dln /dln Ni i i
( (γ ) ( ))D =B RT 1 + dln /dln Ni i i i
トレーサー拡散
濃度勾配無し。 の勾配はある。化学的には同じ。故にRI
i i i i N1+N1*D *=B * RT 1 + dln * /dln N *( (γ ) ( ))
N +N * dln * /dln N * 01 1 i i iが一定ならば γ は一定 (γ ) ( )=したがって、
D *=B * RT 1 D *=B * kTi i i i原子 個分なら
-
- 38 -
厳密な議論をしなければ
B =B *i i
結論。
( (γ ) ( ))D =D * 1 + dln /dln Ni i i i
=( ){ (γ ) ( )}D *N + D *N 1 + dln /dln N1 2 2 1 i i
N =0 N =1 D * 1 + dln /dln N 12 1の時 ( (γ ) ( ))== 2 i iN =0 N =1 D *1 の時 2 = 1
図で説明
の仮定Darkenμ = 実際に求められる は に近い。v 0 D /D 12 1
補正を考慮すると より大きくなる1この影響は の空孔流項 で補正されている。実測できB =B * Manning Si iるほど大きな差異が観察できるとされているが、実験的には示され
ていない。
でないことに起因するが、定量的解析は難しい。M =0 B =B *ij i i
大体 成立。
D~
D~
D~
-
- 39 -
接合面に不活性マーカーを挿入する
→ ←← マーカーは にある。jA jB Xkと逆向きに空孔流A B jA, jB
jA=jB Xo=Xkなら0 Xo=Xk
< 基準( で固定)jA jB Xk XkjA + jB + jv = 0A B
0 Xo Xk静止座標基準( 点に固定)0での流束=拡散流束 格子面移動Xk +
のモル流束A BjA = JA + Ci k( ) υ
0 Xo Xk dXk/dt→υ=
d = a 1/2 a/ = d/2tΔ υ= ( ) Δ
カーケンドールの実験 サンドイッチ型拡散対法
Cu+30Zn% Mo W Cu黄銅( )試料の周りに不活性(例えば や のような高融点金属=や と反応しない: などは高融点であるが、容易に他の金属と反応する)線Brass Ptを巻き付け、その後、銅メッキする。
拡散前の 線間 を測定しておき、拡散後の 線間 を測定。Mo d0 Mo dd= d-d0 /2移動距離は Δ ( )
その他、Δ の測定法を考えよ。d
Cu
Brass
t t
-
- 40 -
接合面に不活性マーカーを挿入する
→ ←← マーカーは にある。jA jB Xkと逆向きに空孔流A B jA, jB
jA=jB Xo=Xkなら0 Xo=Xk
< 基準jA jB XkjA + jB + jv = 0A B
0 Xo Xk静止座標基準
での流束=拡散流束 格子面移動Xk +のモル流束A B
jA = JA + Ci k( ) υ0 Xo Xk dXk/dt→υ=
-
- 41 -
俣野法
俣野法
-∞ X0 ∞
C=C0
C=0
t=0
t=t
傾き=dCi/dX
C'
C'∫ XdCi=斜線部0
C"
-∞ X0 ∞
C=C0
C=0
t=0
t=t
傾き=dCi/dX
C'
C'∫ XdCi=斜線部0
C"
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