病理衛生・ワクチン投与時 の注意点...病理衛生・ワクチン投与時...

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病理衛生・ワクチン投与時の注意点

株式会社日本チャンキー

営業部 総合支援課

獣医師 香川幹二

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本日の話の内容

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① 伝染病の発生条件

② 感染経路対策

③ ワクチン

④ 床面管理の重要性

伝染病の発生条件

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感染源 感染経路 感受性宿主

✹:病原体

伝染病の発生に必要な3要素

①感染源(病原体がいる場所)

対策:清掃、鶏舎の消毒、病鶏の淘汰など

②感染経路

対策:清掃、長靴の消毒・履替、車両消毒

防鳥ネット、有害動物の駆除、駆虫など

③感受性宿主(トリ)

対策:ワクチン、適切な飼養管理

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この3つが揃うと伝染病は発生します

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農場立入制限

入り口付近

6

立入制限・消毒指示の看板

車両・靴裏消毒装置

チェーン

車両消毒

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農場進入車両の消毒 バルク車の消毒

面倒だが進入時には毎回実施記録・保管することも重要

消石灰散布

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鶏舎周りに散布 裏側も忘れずに

出入口付近にも消石灰帯を

農場専用の衣服および長靴

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外用 鶏舎用防護服

車のトランク内

長靴のバット内には消毒薬を常に入れる

防鳥ネット

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鶏舎側壁に張ることも可能網目が粗い場合は2重に

網目がつまらないように、こまめに清掃を

特にネットの埃に注意

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こちらも忘れずに

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鶏舎正面入り口

洗濯ばさみ ブロック

手指の消毒

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鶏舎入り口にアルコールスプレー

専用の消毒薬(肌の保護成分配合)

交差汚染防止

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サービスルーム内

サービスルーム外

外用長靴

消毒薬のマイナス要因

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殺菌効果が落ちる

汚れ 薄まる

完全に乾かしてから消毒

(鶏舎の汚れが残っている)(表面が濡れている)

消毒薬のプラス要因

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適正濃度適温 長時間

殺菌効果が高まる

発泡消毒は作用時間が長く、効果が高い塩素系・ヨード系は温度上昇で殺菌力が低下

野生動物による病気の予防

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備品、建築資材、敷料を農場敷地内に散らかさない

エサがこぼれたらすぐに掃除 野鳥・野生動物の糞はすぐに除去・消毒

ネズミ対策は計画的に根気よく

野鳥飛来防止対策

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農場近くの湖沼に防鳥糸を設置

野鳥飛来防止対策②

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農場敷地内(隣接)汚水池にも防鳥ネットを

感染経路対策まとめ

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1. 立入制限と車両消毒

2. 農場専用の衣服および長靴

3. 防鳥ネットは2cm角以下

4. 長靴消毒より、長靴交換を!

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ワクチンとは?

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病気に罹る前に害の少ない病原体をトリに感染させ

トリに抗体を作らせ

伝染病本来の病原体がトリに感染しても、軽い症状で済むようにするもの

抗体とは?

抗体は抗原(ウイルスや細菌など)が体内に入ると反応して造られます抗原を体から追い出すためにできるトリが作る物質

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抗体

抗原

この中にあります

抗体のはたらき

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ウイルスや細菌の動きを抑える

病原体の侵入を知らせる

採血した血液

病気に対する抵抗力が上がる

ワクチンの効果

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ワクチン投与で抗体を作り、トリを守る

×

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: 抗体

✹:病原体

ワクチン投与で病気を防ぐ十分な抗体量を

ワクチン投与後の抗体量の概念図

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OK!

日齢

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ワクチン投与

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発症防御ライン

ワクチン失敗時

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飲水ワクチン投与法について

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飲水量の計算 1.5-2時間で飲みきる量

出典:2010年6月 チャンキー・テクニカル・ノートNo.60飲水ワクチン接種法-いくつかの簡単な原則

生ワクチンの保護 塩素、バイオフィルムの除去

ワクチンの保管と輸送 2-8℃に保つ

ワクチンは決められた量を投与してください

推奨飲水ワクチン投与法

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8:45 給水止める。残りの水をトリに飲ませる

9:05 ドリンカーを吊り上げるか、トリが水を飲めないようにする

9:05-10:05 トリを断水。ワクチン調合

10:10 各給水ラインで、ワクチン水が出るまで残った水を排出

トリが飲めるようにラインを下げる

10:10-12:10 ワクチン投与。

12:10 ワクチン投与終了後、配管の水を給水

出典:2010.6 チャンキー・テクニカル・ノートNo.60飲水ワクチン接種法-いくつかの簡単な原則

舎内を2回は巡回しワクチンの出具合をチェック

ワクチン保管時の注意点

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保管は冷蔵庫で施錠して 使用時に有効期限を確認(Exp.は有効期限のこと)

ワクチン持ち運び時の注意点

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持ち運びはクーラーボックスまたは発泡スチールで

中には保冷剤を入れて

ワクチン使用時の注意点

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① 塩素が入っている水に溶かすと、害の少ない病原体(ワクチンの有効成分)が死んでしまうチオ硫酸ナトリウム(ハイポ)、スキムミルクやカストバックで塩素を中和

塩素

②金属製の容器は使用しない(混和器材も注意)金属イオンの作用によりワクチンが無効化される

飲水ワクチン投与時の注意点①

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給水ラインが中途半端な高さ渇きを覚えたトリがジャンプ

着地時に脚を痛める

飲水ワクチン投与時の注意点②

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投与後もトリをよく観察 給水ラインに誘導

飲水ワクチン投与時の注意点③

ニップルドリンカーを使用している農場は

定期的(入雛前、1~2週間毎に1回)なフラッシングを実施

入雛前は消毒薬液を一晩パイプ内にとどめておき、その後きれいに流す。

肥育期間中はレギュレーター操作で水を直接流す。

フラッシングでパイプ内のバイオフィルムを除去できる。

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飲水ワクチン投与の効果判定①

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青い着色剤を使用

ワクチンバイアルを着色剤で溶解(塩素除去効果もあり)

飲水ワクチン接種の効果判定②

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投与後のトリのそ嚢、舌の着色状況を確認

着色剤を使用すると

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緑色便 消化管の内側が緑色に

未使用群 使用群

写真の症状は一時的なものです

ワクチンとは病気に備え、事前に投与するもの

ワクチン水への着色剤は均一投与の確認に有効

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飲水ワクチンまとめ

保管温度を守らないと、効果は保証されない

水切りを必ず行い、全てのヒナが飲めるように

定期的なフラッシングの実施

床面管理の重要性

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床面悪化から

• 足裏の異常• 皮膚の問題• 増体の悪化• 衰弱• 呼吸器の障害等が起こり、結果として育成率の悪化、処理場歩留まりの低下を引き起こし、生産性の悪化に繋がります。

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床面管理法

フォークや管理機を使用して攪拌する

オガ屑などを投入する

換気を改善する

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床面悪化の原因

給餌・給水管理のミス

冷たい風の侵入・接触

高温・高湿度

高収容密度

病気 ,,,etc.

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床面悪化に関連する病気など

サルモネラ感染症頭部腫脹症候群コクシジウム症クロストリジウム症大腸菌症伝染性気管支炎(IB)ガンボロ病(IBD)その他の原因

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床面悪化時に注意すること

• 糞便正常 異常

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異常な便を発見したら

数が少なく、斃死が増えていないようならば様子を見ます。

異常な便の数が増え、斃死も増えてきたら獣医師に相談し、適切な対応をとりましょう。

斃死が増えていなくても、管理にミスがあったと思うときは、早急な対応が必要になります。

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床の管理を徹底しましょう

空気の管理が重要です

給餌・給水器の調整をしましょう

早期発見・早期対応

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床面管理まとめ

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