ビジネス能力開発フォーラム「グローバルな環境に挑戦する日本企業に学ぶ」講演資料...

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グローバルな環境に挑戦する日本企業に学ぶ

新たな価値創造に向けた

事業・組織・人材とは

インターネット総合サービス企業サイバーエージェントの事例株式会社サイバーエージェント

取締役 人事本部長曽山哲人

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曽山 哲人(そやま てつひと) 7年営業、7年人事

株式会社サイバーエージェント 取締役 人事本部長 

1998 年  3 月 上智大学 文学部 英文学科 卒業

1998 年  4 月 某百貨店入社 (大学3年生の時にバブル崩壊)

1999 年  4 月 サイバーエージェント入社(当時 20 名)

2004 年  10 月 インターネット広告事業本部 営業部門 統括

2005 年   7 月 人事本部 人事本部長

2008 年  12 月 取締役就任

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アメブロ : デキタン(できるヤツ探求アメブロ)http://ameblo.jp/dekitan

Twitter : @SOYAMAhttp://twitter.com/SOYAMA

Facebook : 「曽山哲人」

■ 著書「サイバーエージェント流 成長するしかけ」「サイバーエージェント流 自己成長する意思表明の仕方」

ブログ、 Twitter 、 Facebook で情報公開しています!

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サイバーエージェントとは?

1998 年設立のインターネット総合サービス企業

売上 1195億円、営利 143億円 (2011年度 )

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1000万会員を超える急成長事業、「アメーバピグ」

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■ 日本ランキング(2011年)1 位 グーグル2 位 ワークスAP3 位 日本マイクロソフト4 位 アサヒビール5 位  Plan ・ Do ・ See6 位 サイバーエージェント7 位 モルガン・スタンレー 8 位 三幸グループ 9 位 日本イーライリリー10 位 アメリカン・エキスプレス・インターナショナル

世界44カ国の「働きがいのある会社」ベスト企業

■ サイバーエージェントの強み・経営への信用(裁量・権限委譲)・連帯感(褒め・楽しさ・温かさ)・公正(人種・性別・学歴)

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サイバーエージェントの人事情報のポイント

グループ社員 2000 名(約 10 年で人員 100 倍) 単体 1000 名。 30 歳以上 44% 、 40 歳以上は 14

名 社員平均年齢 29 歳。社長 38 歳、役員全員 30 代 毎年 100 名前後の新卒が入社(来年 200 名) 2000 年の上場&ITバブル後、人材定着に悩んだ 上場3年後( 2003 年)から人事や福利厚生を強化 退職率は 30 %から 7 %以下に M&Aは少なく、内部育成を重視

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組織の一体感を競争力にすると決めた

■ 強い組織を創るための3つのポイント① 軸の明文化:ビジョンや価値観を浸透させる② 横のつながり:社員同士のつながりを増やす③ 個人への光:個人が認められる機会を増やす

会社の軸のひとつ、

ミッションステートメント

半年に1度盛大に行う

社員総会での表彰

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主体性を発揮してもらうためのしかけを増やす

• 新規事業プランコンテスト「ジギョつく」。• 優勝すると 100 万円と「社長のイス」。内定者の優勝も。• 半年に1度開催し、年間で 700件の応募(初回は 14件)

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グローバル展開の現状

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1. ベンチャーキャピタル2006年から

2. メディア事業2011年から

優秀人材を各国代表として派遣しネット企業26社に投資

ベトナム

インドネシア

中国北京上海深圳

台湾

日本

アジアを拠点に投資育成事業とメディア事業

2006年新卒2007年新卒

2003年新卒

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アジアの人材は現地採用が多く、抜擢も実力で判断

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2010年から注力、1年で4名から40名に

サンフランシスコ

1. フェースブックゲーム

2. スマートフォンゲーム

3. メディア・広告ネットワーク

アメリカを拠点にメディア事業を開発

全米無料ゲームジャンル 6 位累計 300 万ダウンロード

400 万ユーザー

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グローバル事業展開の現状と方針

■ 現状• フェースブック、スマートフォンなどで世界へ挑戦が

容易に• 特定の国へのこだわりはなく、伸びるところを伸ばす• 日本むけでも海外ユーザーが想定以上に伸びるサービ

スも

■ 方針• 専務取締役COOが陣頭指揮(将来有望だから)• 日本発、世界へ通用するサービス(自社開発)• 企業風土や軸をアメリカでも継承する(文化にこだわ

る)

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アメリカ駐在の3名にヒアリングしてみました

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文化の違いや課題

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とにかく「効率性」「合理性」「納得性」を重んじる文化

• 全部はっきり言わないとダメ。このルールはなぜあるのかとよく聞かれた。

• 「これを教えてほしい」「いいアイデアがある」とどんどん話してくる。

• 決断力がすごい早い。1日考えるとかはない。すぐ決める。

• 基本的なマネジメントスタイル等は日本と変わらない。• タイムリー、スピーディ、頻繁な対話という原理原則が本当に大事。• なんとなくこうだよね、には必ず質問が来る。

• とにかく質問が多い。内定通知書にも質問攻め。• 家族を大切にする。会社のイベントに家族を同席。ペットの散歩で遅刻

• 会社主体というよりも、人が主体。

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手応え

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日本での会社の軸を世界でも展開できる実感がある

• 事業展開は大変だが、十分手ごたえがある。• 「アプリ紹介アプリ」のジャンルで米国トップレベルになっている。• 成長スピードは日本と比べて5倍くらいある。

• サイバーエージェントのカルチャーや考え方は通用する。• この文化をグローバルに広めていける実感がある。• 大企業とベンチャーでは成長の種類が違う。自分でやっている実感。

• 日本での「しかけ」はアメリカでも十分使えるものがある。• 自分で全部やるので、ものすごく経験を増やすことができている。• 成長スピードは7-8倍と感じる。

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日本の成功事例の横展開

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【米国】月末の「締め会」で活躍したMVP社員を表彰

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【日本】「褒め」を増やして敬意の念と助け合いの風土が広がる

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【米国】ポスター文化(経営メッセージを楽しく掲示)

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【日本】新規事業プランコンテストの盛り上げにポスター活用

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【米国・日本】評価制度はMBOで軸はほぼ変わらず■ サイバーエージェント本体のコンセプト

・ 評価制度はつくりすぎず、ライトに回す。常に軌道修正する。

・ 「月イチ面談」など定期対話で評価納得度を上げる。・ パフォーマンスで給与を決めて、人間性で昇格を決める。

■ アメリカで実施している評価のしくみ

・ 各社員 1 人につき、 1-2 人の Line Manager (上司)をつける。

・ 各社員は上司との面談で目標設定、月 1面談、期末フィードバックを受ける。

・ 期末後、上司で集まって評価会議を行い公正な評価をする。

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「フリーランチ」月に 2 度はオフィスで無料ランチの日

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「 English Bootcamp 50 」 × 「日本語禁止」

• 以前は英会話費用支援したが、欠席など効果が薄かった。• 逆に先生に来てもらって、英語学習を強制受講させる。• 2ヶ月で 50 回の講座受講の仕組みが English Bootcamp

50• 3ヶ月以内に TOEIC730 点取るのが最低条件。• 組織の透明性を高めるために、日本語禁止。

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経営戦略や組織変革と人材面の問題との結びつき

■ 日本でもグローバル展開においても重視している考え方

• 「21世紀を代表する会社を創る」というビジョンは共通• 「小さく生んで大きく育てる」という考え方を重視• サイバーエージェントの人事制度は基本的に踏襲

■ 社長藤田のコメント

「インターネットの世界では、グローバルコミュニケーションの壁が大きいが、 Google や Amazon といった会社がそれでも壁を越えていけるのは圧倒的な技術力を持っているから。新しいサービスを生み出しても、それが普及する前に他で真似されてしまうことがあったが、圧倒的な技術力を持つサービスであれば真似されない。だから技術力の強化に力を入れる」

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21世紀を代表する会社づくり、

これからもがんばります!

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21世紀を代表する会社を創る

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