ai活用のポイントと食品関連産業における動向 ·...
TRANSCRIPT
![Page 1: AI活用のポイントと食品関連産業における動向 · ai活用の基本ステップは、「構想・計画」→「poc」→「開発・運用」 課題・目的起点でai活用で「やるべきこと」を明らかにし、pocで具体化、経験蓄積](https://reader036.vdocuments.site/reader036/viewer/2022063003/5f55a87472adbf56ff13e360/html5/thumbnails/1.jpg)
Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc.
AI活用のポイントと食品関連産業における動向2018年12月5日
フード・コミュニケーション・プロジェクト(FCP)第3回 食の安全・信頼に関する新たな知見の蓄積勉強会
社会ICTイノベーション本部寺邊 正大
![Page 2: AI活用のポイントと食品関連産業における動向 · ai活用の基本ステップは、「構想・計画」→「poc」→「開発・運用」 課題・目的起点でai活用で「やるべきこと」を明らかにし、pocで具体化、経験蓄積](https://reader036.vdocuments.site/reader036/viewer/2022063003/5f55a87472adbf56ff13e360/html5/thumbnails/2.jpg)
Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc. 2
目次
• MRIのご紹介
• AI(人工知能)とは
• AI活用の取り組み方と成功へのポイント
• 食品分野のAI活用事例
![Page 3: AI活用のポイントと食品関連産業における動向 · ai活用の基本ステップは、「構想・計画」→「poc」→「開発・運用」 課題・目的起点でai活用で「やるべきこと」を明らかにし、pocで具体化、経験蓄積](https://reader036.vdocuments.site/reader036/viewer/2022063003/5f55a87472adbf56ff13e360/html5/thumbnails/3.jpg)
Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc. 3
MRIのご紹介
![Page 4: AI活用のポイントと食品関連産業における動向 · ai活用の基本ステップは、「構想・計画」→「poc」→「開発・運用」 課題・目的起点でai活用で「やるべきこと」を明らかにし、pocで具体化、経験蓄積](https://reader036.vdocuments.site/reader036/viewer/2022063003/5f55a87472adbf56ff13e360/html5/thumbnails/4.jpg)
Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc. 4
AI(人工知能)とは
![Page 5: AI活用のポイントと食品関連産業における動向 · ai活用の基本ステップは、「構想・計画」→「poc」→「開発・運用」 課題・目的起点でai活用で「やるべきこと」を明らかにし、pocで具体化、経験蓄積](https://reader036.vdocuments.site/reader036/viewer/2022063003/5f55a87472adbf56ff13e360/html5/thumbnails/5.jpg)
Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc. 5
はじめに ~AI活用できてますか?~
Q1: 国内のAI活用は上手く進んでいますか?
Q2: 自社のAI活用は上手く進んでいますか(進められそうですか)?
生産性改善のためわが社も取り組みましょ!時代はAIでしょ! AIって何だ?
何ができるんだ?どう取り組めばいいんだ?
![Page 6: AI活用のポイントと食品関連産業における動向 · ai活用の基本ステップは、「構想・計画」→「poc」→「開発・運用」 課題・目的起点でai活用で「やるべきこと」を明らかにし、pocで具体化、経験蓄積](https://reader036.vdocuments.site/reader036/viewer/2022063003/5f55a87472adbf56ff13e360/html5/thumbnails/6.jpg)
Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc. 6
デジタル技術は「三位一体」
AI
IoTビッグデータ
学習
データ収集・蓄積
自動化
デジタル技術が飛躍的に進化。個別課題にどのように活用し、イノベーションを起こすかに焦点
AIをはじめとしたデジタル技術はあくまでも「手段」どのように活用すべきかがポイント
![Page 7: AI活用のポイントと食品関連産業における動向 · ai活用の基本ステップは、「構想・計画」→「poc」→「開発・運用」 課題・目的起点でai活用で「やるべきこと」を明らかにし、pocで具体化、経験蓄積](https://reader036.vdocuments.site/reader036/viewer/2022063003/5f55a87472adbf56ff13e360/html5/thumbnails/7.jpg)
Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc. 7
第3次AIブームの到来
第1次AIブーム(1956年~1960年代)• ダートマス会議(「人工知能」の誕生)• 人間の推論手順をモデル化
第2次AIブーム(1980年代)• エキスパートシステム• 人間の知識を記述→知識ベース• 第5世代コンピューティング(1982~1992まで、通産省570億円)
第3次AIブーム(2013年~?)• インターネット&ビッグデータ• 機械学習(例:ディープラーニング)
いま、人工知能は第3次ブーム。きっかけは機械学習、深層学習
![Page 8: AI活用のポイントと食品関連産業における動向 · ai活用の基本ステップは、「構想・計画」→「poc」→「開発・運用」 課題・目的起点でai活用で「やるべきこと」を明らかにし、pocで具体化、経験蓄積](https://reader036.vdocuments.site/reader036/viewer/2022063003/5f55a87472adbf56ff13e360/html5/thumbnails/8.jpg)
Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc. 8
第3次AIブームの到来 ~学会参加者数~
出典:2017 Artificial Intelligence Index 2017 Annual Reporthttp://ai-index-cdn.s3-us-west-1.amazonaws.com/2017-report.pdf
![Page 9: AI活用のポイントと食品関連産業における動向 · ai活用の基本ステップは、「構想・計画」→「poc」→「開発・運用」 課題・目的起点でai活用で「やるべきこと」を明らかにし、pocで具体化、経験蓄積](https://reader036.vdocuments.site/reader036/viewer/2022063003/5f55a87472adbf56ff13e360/html5/thumbnails/9.jpg)
Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc. 9
画像や文書を扱う学習する
コミュニケーションする カラダを持っている
活用が拡がるAI「人間の知能による作業をコンピュータにさせたもの」を総括して、AI(人工知能)とよばれており、多様な機能や特徴をもつAIがある
AI人工知能
出典:https://www.softbank.jp/
出典:http://monoist.atmarkit.co.jp/
出典:http://www.atmarkit.co.jp/ 出典:
http://jp.wsj.com/
出典:http://newswitch.jp/p/1799
出典:http://jpn.nec.com/profile/vision/case/01.html
出典:http://www.mri.co.jp/news/press/public_office/023053.html
画像による異物検知 画像を介した機械翻訳
人型ロボット産業用ロボット
異常診断将棋AI
質問対応(チャットボット)クイズ回答
出典:http://dwango.co.jp/pi/ns/2017/0403/index2.html
判断する・推論する
どのような機能を持つAIか、認識することがポイント
![Page 10: AI活用のポイントと食品関連産業における動向 · ai活用の基本ステップは、「構想・計画」→「poc」→「開発・運用」 課題・目的起点でai活用で「やるべきこと」を明らかにし、pocで具体化、経験蓄積](https://reader036.vdocuments.site/reader036/viewer/2022063003/5f55a87472adbf56ff13e360/html5/thumbnails/10.jpg)
Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc. 10
AIに期待する役割人工知能は人間を「代替」するものから、互いを補完し、「協働」する存在へと拡がり
効率化
高信頼化
高付加価値化
素早く、連続的に
漏れなく、間違いなく
人間の気づきを支援(先導役)
1
2
3 互いに補完⇒協働
AIに期待する役割
AI優位⇒代替
人間との関係
AIによる「代替」のみに注目していると、活用機会を逸している可能性がある
![Page 11: AI活用のポイントと食品関連産業における動向 · ai活用の基本ステップは、「構想・計画」→「poc」→「開発・運用」 課題・目的起点でai活用で「やるべきこと」を明らかにし、pocで具体化、経験蓄積](https://reader036.vdocuments.site/reader036/viewer/2022063003/5f55a87472adbf56ff13e360/html5/thumbnails/11.jpg)
Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc. 11
ものづくり分野におけるAI活用シーンこれまでの生産・製造中心から、設計・開発や品質保証など活用シーンが拡大している
生産・製造
生産(在庫)計画
異常予兆検知
歩留まり改善
運転効率最適化
従来
活用シーン
活用テーマ
設計・開発
新商品開発支援
技術知識伝承
設計支援
特許分析
展開
品質保証・保全
検査自動化
トラブル情報活用
保全ノウハウ活用
展開
シグナル検出
![Page 12: AI活用のポイントと食品関連産業における動向 · ai活用の基本ステップは、「構想・計画」→「poc」→「開発・運用」 課題・目的起点でai活用で「やるべきこと」を明らかにし、pocで具体化、経験蓄積](https://reader036.vdocuments.site/reader036/viewer/2022063003/5f55a87472adbf56ff13e360/html5/thumbnails/12.jpg)
Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc. 12
(参考)製造業のスマイルカーブとAI・機械学習によるデータ活用
事業プロセス 設計・開発 生産・製造 保守・サービスグローバル化時代の課題 高付加価値化 効率化 高付加価値化
学習データの蓄積
少ない(類似事例のデータ) 多い 少ない
(異常事象の実績データ)
AI・機械学習によるデータ活用 遅れている 進んでいる 遅れている
付加価値
現在
70~80年代
グローバル化
製造業における「スマイルカーブ」
新しい価値源泉
新しい価値源泉
効率化
![Page 13: AI活用のポイントと食品関連産業における動向 · ai活用の基本ステップは、「構想・計画」→「poc」→「開発・運用」 課題・目的起点でai活用で「やるべきこと」を明らかにし、pocで具体化、経験蓄積](https://reader036.vdocuments.site/reader036/viewer/2022063003/5f55a87472adbf56ff13e360/html5/thumbnails/13.jpg)
Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc. 13
AIの開発方法AIの開発方法はさまざま。準備できるデータ、知見等の条件を踏まえて最適なアプローチを選択
知見 知識獲得 知識ベース 結論推論
知識ベース型AI
データ 学習 ロジック/モデル 推論 結論
機械学習型AI
事例 学習 事例ベース 結論推論事例ベース型
AI
タイプ 開発・推論方式
常に機械学習型が最適とは限らない。ハイブリッド型・高度化を含めて検討
![Page 14: AI活用のポイントと食品関連産業における動向 · ai活用の基本ステップは、「構想・計画」→「poc」→「開発・運用」 課題・目的起点でai活用で「やるべきこと」を明らかにし、pocで具体化、経験蓄積](https://reader036.vdocuments.site/reader036/viewer/2022063003/5f55a87472adbf56ff13e360/html5/thumbnails/14.jpg)
Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc. 14
まとめ 第3次AIブームが到来し、AI活用の流れが定着
さまざまな人間の知能による作業を代替するAIが提案、提供されている
AIと人間の関係も代替だけでなく、協働へと拡がり
AI開発方法は、データを用いた機械学習型が主流。ただし、常に最適とは限らない
<ポイント> 「AI活用する」をもう一段ブレイクダウン
「どのような課題」、「どのような関係」、「どのようなAI」、「どのように開発」・・・
![Page 15: AI活用のポイントと食品関連産業における動向 · ai活用の基本ステップは、「構想・計画」→「poc」→「開発・運用」 課題・目的起点でai活用で「やるべきこと」を明らかにし、pocで具体化、経験蓄積](https://reader036.vdocuments.site/reader036/viewer/2022063003/5f55a87472adbf56ff13e360/html5/thumbnails/15.jpg)
Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc. 15
AI活用の取り組み方と成功へのポイント
![Page 16: AI活用のポイントと食品関連産業における動向 · ai活用の基本ステップは、「構想・計画」→「poc」→「開発・運用」 課題・目的起点でai活用で「やるべきこと」を明らかにし、pocで具体化、経験蓄積](https://reader036.vdocuments.site/reader036/viewer/2022063003/5f55a87472adbf56ff13e360/html5/thumbnails/16.jpg)
Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc. 16
AI活用実現
【Step3】開発・運用
【Step2】PoC(試行検証)
AI活用に向けた取り組み方初期から大きな投資を行うのではなく、仮説検証を繰り返し、AIの価値に対する理解を深めながら展開していくのが一般的
関係者で目的・目標、マイルストーンを共有
AIに対する理解深化と投資判断
業務担当者を巻き込んだリーンな開発Point
概要
現状の業務課題を起点に、AI活用の目標を設定
AIの機能と構築方法を具体化
AI活用実現に向けた計画を策定
スコープを絞りこみ、実際にAIを構築、活用を試行
試行結果を分析し、残課題を洗いだし、対応
(仮説検証の繰り返し)
AIプロトタイプを開発 実際に業務で使用しながら、運用を高度化
AI活用のスコープを拡大
【Step1】構想・計画
AI活用実現に向けた取り組みの流れ
「構想・計画」段階の十分な検討が、AI活用の成否のポイント
![Page 17: AI活用のポイントと食品関連産業における動向 · ai活用の基本ステップは、「構想・計画」→「poc」→「開発・運用」 課題・目的起点でai活用で「やるべきこと」を明らかにし、pocで具体化、経験蓄積](https://reader036.vdocuments.site/reader036/viewer/2022063003/5f55a87472adbf56ff13e360/html5/thumbnails/17.jpg)
Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc. 17
課題解決の方法を見極める業務や課題を要素分解し、個別課題について実現可能性・レベル、時間・費用的なコストを見積り、最適なアプローチを見極める。常にAI/データ活用が最適な選択肢というわけではない。
業務/課題①需要予測の精度向上
業務/課題②車両、ドライバー運用効率化
業務/課題③需要変動への柔軟な対応
<アプローチ①>AIによる自動化
<アプローチ③>データ収集、分析(見える化)
<アプローチ②>ルール化に基づく自動化
<アプローチ④>人間による対応(技能伝承)
・・・・
1. 課題(AI活用の目的) 2.個別課題へブレイクダウン 3. 最適なアプローチの選択
「AI活用」は手段の1つ。目的のために最適なアプローチを選択することが肝要
安定した商品供給
課題を起点とした最適なアプローチの選択(例:物流部門)
機能、構築方法、使用ツール
![Page 18: AI活用のポイントと食品関連産業における動向 · ai活用の基本ステップは、「構想・計画」→「poc」→「開発・運用」 課題・目的起点でai活用で「やるべきこと」を明らかにし、pocで具体化、経験蓄積](https://reader036.vdocuments.site/reader036/viewer/2022063003/5f55a87472adbf56ff13e360/html5/thumbnails/18.jpg)
Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc. 18
AI活用機会を探索するためのポイント ~課題・目的起点~課題・目的起点で取り組みをブレイクダウンし、PDCAをまわしながら着実にステップアップすることが重要。さらに、社内の共通課題・共通目的を探索することで、 AI活用構想に広がりが生まれ、効果が最大化
~「なんちゃって」連携~目的を定めずやれることをやり、取組が発散
解決したい課題?
AIで解決できた課題が判明
提携先が得意な要素技術を適用
連携先から提案が持ち込まれる
とりあえずPoCする・・(やっつけPoC)
とりあえずAIしてみた・・
そもそも解決すべき課題か?
成功の確率が低下。また、取り組みが単発的になりがちで、実施効果の広がりが限定的
「目的起点」「取組マネジメント」
~あるべき連携・取組方~目的(課題)起点で取組をブレイクダウン
解決すべき課題を明確にする
AIで解決すべき課題を抽出
必要な要素技術を抽出
連携先を選択する
AIで解決すべき課題は?
必要な要素技術は?
内製?外部連携?
課題を明確にすることで、共通課題を見出しやすく、取り組みに広がりが生まれ、実施効果が増大
![Page 19: AI活用のポイントと食品関連産業における動向 · ai活用の基本ステップは、「構想・計画」→「poc」→「開発・運用」 課題・目的起点でai活用で「やるべきこと」を明らかにし、pocで具体化、経験蓄積](https://reader036.vdocuments.site/reader036/viewer/2022063003/5f55a87472adbf56ff13e360/html5/thumbnails/19.jpg)
Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc. 19
AI活用機会を探索するためのポイント ~関係者間連携~AI活用機会の探索には、「対象領域」、「AI技術」両方の知識が必要。関係者がそれぞれの役割で貢献し、効果的な連携を図り、探索することが成功の要諦
事業部門
研究開発部門
外部連携先
立場別の悩み
AIに何ができるのか分からない
どんな課題があるのか分からない
AI技術の全体像が掴みきれない
~よくあるケース~各々の立場では力を発揮しにくいところで悩んでいる
事業部門
研究開発部門
外部連携先
「連携」による解決
AIで解決したい課題の定義
「技術」による課題解決の提案
AI技術と解決可能な課題の理解
AIで解決できること
解決したい課題
AIの最新技術
業務課題
技術理解 先端技術
~あるべき姿~各々の役割で貢献し、他者と連携しながら推進
![Page 20: AI活用のポイントと食品関連産業における動向 · ai活用の基本ステップは、「構想・計画」→「poc」→「開発・運用」 課題・目的起点でai活用で「やるべきこと」を明らかにし、pocで具体化、経験蓄積](https://reader036.vdocuments.site/reader036/viewer/2022063003/5f55a87472adbf56ff13e360/html5/thumbnails/20.jpg)
Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc. 20
AI活用人材(ファシリテータ)
課題認識
AI技術有効性
体制面でのポイント ~AI活用人材~「AI活用人材」として、まず必要なのは対象課題を理解し、解決に有効なAI技術の目利きができる人(チーム)
課題がわかった
IoT・AI技術を使えば・・・AI技術でそんなことができるのか
ユーザ側 技術側(サプライヤ)
適用したい課題は・・・
弊社のAI技術は・・・
社内外の関係者間連携には、AI活用人材が必須
![Page 21: AI活用のポイントと食品関連産業における動向 · ai活用の基本ステップは、「構想・計画」→「poc」→「開発・運用」 課題・目的起点でai活用で「やるべきこと」を明らかにし、pocで具体化、経験蓄積](https://reader036.vdocuments.site/reader036/viewer/2022063003/5f55a87472adbf56ff13e360/html5/thumbnails/21.jpg)
Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc. 21
まとめ AI活用の基本ステップは、「構想・計画」→「PoC」→「開発・運用」
課題・目的起点でAI活用で「やるべきこと」を明らかにし、PoCで具体化、経験蓄積
課題を理解し、AI技術の目利きができるAI活用人材(チーム)の確保がカギ
<ポイント> AIで「解決できる」課題ではなく、「解決すべき」課題を明確にする
新たに開発・導入すべき技術が具体化し、能動的な取り組みに
![Page 22: AI活用のポイントと食品関連産業における動向 · ai活用の基本ステップは、「構想・計画」→「poc」→「開発・運用」 課題・目的起点でai活用で「やるべきこと」を明らかにし、pocで具体化、経験蓄積](https://reader036.vdocuments.site/reader036/viewer/2022063003/5f55a87472adbf56ff13e360/html5/thumbnails/22.jpg)
Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc. 22
食品分野のAI活用事例
![Page 23: AI活用のポイントと食品関連産業における動向 · ai活用の基本ステップは、「構想・計画」→「poc」→「開発・運用」 課題・目的起点でai活用で「やるべきこと」を明らかにし、pocで具体化、経験蓄積](https://reader036.vdocuments.site/reader036/viewer/2022063003/5f55a87472adbf56ff13e360/html5/thumbnails/23.jpg)
Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc. 23
匠AI ~活用メリット・シーン~
開発・設計• 新製品開発支援(※食品会社事例)
• 配合設計
生産・組立• 需要予測/生産計画• 異常検出・診断• 歩留り改善
品質保証・メンテナンス• 検査自動化• ノウハウ・トラブル情報活用
1. 業務効率化・高度化<効率化> 簡易・類似事例のある課題は、匠AIが代替、自動化により効率化<高度化> 複雑・新規性の高い課題は候補案と参考事例を提示、匠AIが技術者の気づきを支援
2. 技能伝承• データベースは構築されるが、利活用が促進されないケース多数• 匠AIが仲介役となり、参照すべき類似事例を推薦・提示、データの利活用を促進
「匠AI」活用のメリット
「匠AI」の活用シーン
![Page 24: AI活用のポイントと食品関連産業における動向 · ai活用の基本ステップは、「構想・計画」→「poc」→「開発・運用」 課題・目的起点でai活用で「やるべきこと」を明らかにし、pocで具体化、経験蓄積](https://reader036.vdocuments.site/reader036/viewer/2022063003/5f55a87472adbf56ff13e360/html5/thumbnails/24.jpg)
Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc. 24
匠AIが得意とする対象プロセス「メカニズムが明示的に説明できない」、 「シミュレータが構築できない」など、従来匠の経験と勘に頼らざるを得なかった対象プロセスに有効
条件 結果対象プロセス
対象プロセスの・・・• メカニズムを明示的に説明できない• シミュレータが構築できない
• これまで多くの事例を実際に経験。• 複雑なプロセスの知見を獲得。
• 過去事例データで仮想的に経験・学習• 学習で獲得した知識をロジックとして表現
人工知能(匠AI)事例
DBロジック
?
匠(熟練)技術者は・・・ 匠AIは・・・
ノウハウ
技術者経験
「匠技術者」は過去の類似事例を起点に新規課題の推論
「匠技術者」のプロセスを模倣=AI化
経験蓄積 機械学習
![Page 25: AI活用のポイントと食品関連産業における動向 · ai活用の基本ステップは、「構想・計画」→「poc」→「開発・運用」 課題・目的起点でai活用で「やるべきこと」を明らかにし、pocで具体化、経験蓄積](https://reader036.vdocuments.site/reader036/viewer/2022063003/5f55a87472adbf56ff13e360/html5/thumbnails/25.jpg)
Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc. 25
新商品開発高度化 ~醸造匠AI(キリン・MRI)~ビール新商品開発(レシピ作成)業務に適用。醸造データを学習した「醸造匠AI」が結果を高精度に予測。試醸回数を削減、効率化。技術者は深堀にリソース集中することが可能に
醸造条件
(レシピ)結果
醸造条件
(レシピ)結果【経験知・理論】
解析機械学習
醸造匠AIアルゴリズム(新商品開発支援AI)
【醸造データ】
新商品開発効率化
効用データ・知見
エンジン
ロジックプラント
試作前に結果が予測できる! 参考事例が提示される!
技術伝承促進
・予測結果・参考事例
新商品開発技術者
日経新聞記事(201878/17朝刊):「職人技 AIで代替 キリン、ビールの味・香り調整」https://www.nikkei.com/article/DGKKASDZ16HHN_W7A810C1MM8000/ニュースリリース(2017/8/21):「ビール新商品開発技術者を支援する「醸造匠AI」のアルゴリズム開発に着手」http://www.mri.co.jp/news/press/public_office/023179.html日刊工業新聞(2017/10/27):「キリン、AI駆使して新ビール−役割分担、技術者を支援」https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00448310
![Page 26: AI活用のポイントと食品関連産業における動向 · ai活用の基本ステップは、「構想・計画」→「poc」→「開発・運用」 課題・目的起点でai活用で「やるべきこと」を明らかにし、pocで具体化、経験蓄積](https://reader036.vdocuments.site/reader036/viewer/2022063003/5f55a87472adbf56ff13e360/html5/thumbnails/26.jpg)
Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc. 26
Take-Home Messages
AI活用は、まだ始まったばかり• 勝負はこれから• データは産業にとって21世紀の石油である
「課題起点」で能動的な取り組みを• 顕在化しているAI活用テーマは、まだほんの一部• どのような目的で、どのようなAIを、どのように開発するのか、、、などブレイクダウンして、構想・計画立案
学習により進化するAI:中長期的な計画を• 今後データをいかに蓄積していくか• データが集まる仕組みづくり