6月 中国四国農政局 善通寺産四角スイカ...中国四国農政局 香川県拠点 6月...

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中国四国農政局 香川県拠点 2020「善通寺産四角スイカ」は、昨年6月に香川県で2例目の地理的表示(GI)保護制度に登録さ れました。サイコロのような四角い形が特徴で、約50年ほど前に栽培農家が地域の話題作りのた め作られたと言われています。 四角スイカを収穫中のJA香川県善通寺西瓜部会長である山下敏 行さん(72歳)を訪問し、お話をお伺いしました。山下さんは、 12年前にJA香川県善通寺西瓜部会の部会長であった父親から役 職を引き継ぐとともに四角スイカの特別な栽培方法を継承しまし た。 JA香川県善通寺西瓜部会では、山下さんが部会長になった当時 は7戸の農家で栽培を行っていましたが、現在は9戸(80アー ル)に拡大しています。山下さんは、奥様の博子さんと夫婦二人 三脚で10アールで四角スイカを栽培しており、今年の収穫量は 平年並みの約100個を見込んでいます。 四角スイカは、収穫時には1個の総重量が約11キロにもなり、 博子さんも大変な苦労をして運搬作業をしています。 令和2年6月24日には、JA香川県善通寺筆岡集荷場に316個 の四角スイカが集荷され、観賞用及び贈答用として初売りに向けて 関東・関西方面の主要な市場に出荷されました。 最後に山下さんから、「GIの登録に恥じない地域ブランドとし てより一層の価値ある四角スイカを作っていきたい。また、以前か ら海外でも多くの反響があったが、GI登録によりブランド化され たことから、今後はさらに海外に向けてもメッセージを発信した い。」と、力強いコメントをいただきました。 収穫作業中の博子さん 検品する山下部会長 栽培方法は、父親から継承されたが、独学でも勉強し取り 組んでこられたとのことです。栽培は、苗を3月下旬に圃場 にビニールトンネルを施し、植え付けます。5月上旬には、 1本のツルに1個のスイカにする摘果をし、5月中・下旬に は、ソフトボール大(約16㎝)に成長したスイカを一辺が 18㎝の立方体の強化プラスチック製の枠に入れます。 その後、約10日程度で枠いっぱいに育った四角スイカを 収穫します。収穫後は、自宅の倉庫で1週間程度置き、傷が あるものや病気等で腐敗したもの等の選別を行い、厳選され た「善通寺産四角スイカ」を出荷していきます。 山下さんは栽培するにあたり、ツル1本に1個のスイカを厳選して残す技術、計画的に肥料、土 寄せ、水やりの管理を行うこと、立方体の強化プラスチック製の枠に入れたスイカの中心がズレな いように日々管理すること、収穫時期を見極める技術等の作業に手間を惜しまず励まれています。 善通寺産四角スイカ 初売りに出荷される四角スイカ

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Page 1: 6月 中国四国農政局 善通寺産四角スイカ...中国四国農政局 香川県拠点 6月 2020年 「善通寺産四角スイカ」は、昨年6月に香川県で2例目の地理的表示(GI)保護制度に登録さ

中国四国農政局香 川 県 拠 点

6月

2020年

「善通寺産四角スイカ」は、昨年6月に香川県で2例目の地理的表示(GI)保護制度に登録されました。サイコロのような四角い形が特徴で、約50年ほど前に栽培農家が地域の話題作りのため作られたと言われています。

四角スイカを収穫中のJA香川県善通寺西瓜部会長である山下敏行さん(72歳)を訪問し、お話をお伺いしました。山下さんは、12年前にJA香川県善通寺西瓜部会の部会長であった父親から役職を引き継ぐとともに四角スイカの特別な栽培方法を継承しました。

JA香川県善通寺西瓜部会では、山下さんが部会長になった当時は7戸の農家で栽培を行っていましたが、現在は9戸(80アール)に拡大しています。山下さんは、奥様の博子さんと夫婦二人三脚で10アールで四角スイカを栽培しており、今年の収穫量は平年並みの約100個を見込んでいます。

四角スイカは、収穫時には1個の総重量が約11キロにもなり、博子さんも大変な苦労をして運搬作業をしています。

令和2年6月24日には、JA香川県善通寺筆岡集荷場に316個の四角スイカが集荷され、観賞用及び贈答用として初売りに向けて関東・関西方面の主要な市場に出荷されました。

最後に山下さんから、「GIの登録に恥じない地域ブランドとしてより一層の価値ある四角スイカを作っていきたい。また、以前から海外でも多くの反響があったが、GI登録によりブランド化されたことから、今後はさらに海外に向けてもメッセージを発信したい。」と、力強いコメントをいただきました。収穫作業中の博子さん

検品する山下部会長

栽培方法は、父親から継承されたが、独学でも勉強し取り組んでこられたとのことです。栽培は、苗を3月下旬に圃場にビニールトンネルを施し、植え付けます。5月上旬には、1本のツルに1個のスイカにする摘果をし、5月中・下旬には、ソフトボール大(約16㎝)に成長したスイカを一辺が18㎝の立方体の強化プラスチック製の枠に入れます。その後、約10日程度で枠いっぱいに育った四角スイカを

収穫します。収穫後は、自宅の倉庫で1週間程度置き、傷があるものや病気等で腐敗したもの等の選別を行い、厳選された「善通寺産四角スイカ」を出荷していきます。

山下さんは栽培するにあたり、ツル1本に1個のスイカを厳選して残す技術、計画的に肥料、土寄せ、水やりの管理を行うこと、立方体の強化プラスチック製の枠に入れたスイカの中心がズレないように日々管理すること、収穫時期を見極める技術等の作業に手間を惜しまず励まれています。

善 通 寺 産 四 角 ス イ カ

初売りに出荷される四角スイカ

Page 2: 6月 中国四国農政局 善通寺産四角スイカ...中国四国農政局 香川県拠点 6月 2020年 「善通寺産四角スイカ」は、昨年6月に香川県で2例目の地理的表示(GI)保護制度に登録さ

https://www.maff.go.jp/j/saigai/n_coronavirus/support.html

花いっぱいプロジェクト

編集:中国四国農政局 香川県拠点〒769-0019 高松市サンポート3番33号TEL (087)883-6500(内線3513) FAX(087)883-6504 <農政局HP> http://www.maff.go.jp/chushi/

◆ニュースレターに関するアンケートにご協力くださいhttps://www.contactus.maff.go.jp/j/chushi/form/nl180401.html

本年は、新型コロナウィルス感染拡大防止にともない各種イベントが中止されるなど、花の需

要が急速に減少し、市場での切り花等の価格が大幅に下落するなど、花き産業全体にとって厳し

い状況が続いています。

中国四国農政局香川県拠点では花き産業を応援し花きの消費拡大を図るため、家庭や職場に花

を飾って楽しむ「花いっぱいプロジェクト」の取組を始めています。

令和2年5月から週ごとに、香川県内で生産された花きをサンポート合同庁舎玄関ホール受付

と南館5階エレベーターホール及び執務室に花言葉を添えてアレンジメントを飾っています。

皆様もこの機会に是非、花を贈る・飾るなど、花のある生活を楽しんでみてください。

合同庁舎玄関ホール エレベーターホール

農林漁業者・食品関連事業者の皆様へ

https://www.maff.go.jp/j/saigai/n_coronavirus/support.html

https://www.maff.go.jp/j/saigai/n_coronavirus/support.html#nourin

https://www.maff.go.jp/j/saigai/n_coronavirus/pdf/shiensaku_R0206.pdf

https://www.maff.go.jp/j/saigai/n_coronavirus/support.html#shokuhin

https://www.maff.go.jp/j/saigai/n_coronavirus/support.html#sonota