45m legacy 星...

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45m Legacy 惑星系形成プロジェクト メンバー NRO: 川辺、島尻 NAOJ: 中村、斎藤()、黒野、樋口 JAXA: 北村、池田紀夫 IoA: 塚越 東大:大友、清兼、原 東工大:明石 茨城大:百瀬、秋山 大阪府立大:粟津 もくじ 1. 研究背景 -- 星形成における未解決問題 2. 星無しコアの観測報告 -- Ophの星無しコア 3. 円盤天体の観測報告 -- 円盤天体@Taurusに対するラインサーベイ 4. 星団形成領域の観測報告 -- 分子流と周辺ガスとの相互作用領域@Oph -- 相互作用領域に対するラインサーベイ@OMC

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Page 1: 45m Legacy 星 惑星系形成プロジェクトnroum/html/nroum2011/data/shimajiri...観測&結果 • AzTEC1.1mmダスト連続波で検出された星のない分子雲コア のうち、中心集中をしていると考えられるコアをセレクト

45m Legacy

星•惑星系形成プロジェクト

メンバーNRO: 川辺、島尻NAOJ: 中村、斎藤(正)、黒野、樋口JAXA: 北村、池田紀夫IoA: 塚越東大:大友、清兼、原東工大:明石茨城大:百瀬、秋山大阪府立大:粟津

もくじ1. 研究背景 -- 星形成における未解決問題2. 星無しコアの観測報告 -- Ophの星無しコア3. 円盤天体の観測報告 -- 円盤天体@Taurusに対するラインサーベイ4. 星団形成領域の観測報告 -- 分子流と周辺ガスとの相互作用領域@Oph

-- 相互作用領域に対するラインサーベイ@OMC

Page 2: 45m Legacy 星 惑星系形成プロジェクトnroum/html/nroum2011/data/shimajiri...観測&結果 • AzTEC1.1mmダスト連続波で検出された星のない分子雲コア のうち、中心集中をしていると考えられるコアをセレクト

原始星の進化過程孤立した星形成領域おうし座分子雲

おうし座分子雲等の近傍の星形成領域に対する系統的な観測から孤立した星形成領域での原始星の進化過程が明らかになってきた。 低質量・単独星の場合の星・惑星系形成シナリオ

分子雲コア年齢:10万年

原始星年齢:10万年

古典的Tタウリ型星年齢:100万年

弱輝線Tタウリ型星年齢:1000万年

主系列星年齢:≧1億年

10000 AU

1000 AU

100 AU

星・惑星系の母体◆コアの角運動量分布◆コアの密度分布

原始惑星系円盤の形成◆回転落下エンベロープ◆双極分子流

原始惑星系円盤の進化◆降着円盤

惑星系形成◆初期条件◆太陽系起源論

惑星系とデブリ円盤◆多様性

Page 3: 45m Legacy 星 惑星系形成プロジェクトnroum/html/nroum2011/data/shimajiri...観測&結果 • AzTEC1.1mmダスト連続波で検出された星のない分子雲コア のうち、中心集中をしていると考えられるコアをセレクト

低質量・単独星の場合の星・惑星系形成シナリオ

分子雲コア年齢:10万年

原始星年齢:10万年

古典的Tタウリ型星年齢:100万年

弱輝線Tタウリ型星年齢:1000万年

主系列星年齢:≧1億年

10000 AU

1000 AU

100 AU

星・惑星系の母体◆コアの角運動量分布◆コアの密度分布

原始惑星系円盤の形成◆回転落下エンベロープ◆双極分子流

原始惑星系円盤の進化◆降着円盤

惑星系形成◆初期条件◆太陽系起源論

惑星系とデブリ円盤◆多様性

星形成における未解決問題

3. 星団形成

1. 分子雲コアから原始星への進化

2. 原始惑星系円盤形成

孤立した星形成領域おうし座分子雲

Page 4: 45m Legacy 星 惑星系形成プロジェクトnroum/html/nroum2011/data/shimajiri...観測&結果 • AzTEC1.1mmダスト連続波で検出された星のない分子雲コア のうち、中心集中をしていると考えられるコアをセレクト

2010-2011年シーズンのレガシー観測

• 分子雲コアから原始星• starless coreの進化分類 (Oph)

• 円盤形成• 円盤天体のchemistry (DM Tau)

• 星団形成• 分子流の星団形成に対する影響

(Oph)

• 分子流との相互作用のchemistry (OMC-2/FIR4)

NROワークショップ星団、低質量星、褐色矮星

の形成•進化

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未解決問題1

分子雲コアから原始星へ

1.1mm ダスト連続波 @ Oph○:45m観測点

0.3pc

subPI 川辺(NRO), 大友(東大)

Page 6: 45m Legacy 星 惑星系形成プロジェクトnroum/html/nroum2011/data/shimajiri...観測&結果 • AzTEC1.1mmダスト連続波で検出された星のない分子雲コア のうち、中心集中をしていると考えられるコアをセレクト

観測&結果• AzTEC1.1mmダスト連続波で検出された星のない分子雲コアのうち、中心集中をしていると考えられるコアをセレクト→進化の進んでいると考えられる星無し分子雲コアを観測→連続波観測では取得できない速度構造を45mを用いて観測

スペクトルの例--:13CO(1-0)--:C18O(1-0)--:N2H+(1-0)

Target&観測

結果• 計41天体観測し、すべての天体において13CO,C18Oを検出

• 基礎的なstarless coreのデータを取得

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未解決問題2

原始惑星系円盤形成原始惑星系円盤の構造/物理はガス分布に大きく影響する→様々な進化段階にある円盤を様々な分子輝線で観測する必要→これまでは限定的な分子輝線による観測[e.g.,Dutrey+1997]

→そもそも円盤から受かりうる輝線は何か?

subPI 塚越(IoA)

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85 115100Frequency [GHz]

8GHz4T100H

T100V

Array1 Array2

Array3 Array4

• 原始惑星系円盤から放射される分子輝線を無バイアスサーベイ=> templateとしておうし座のTタウリ型星DMTauを選定

• 【ALMAに向けて】 分子雲のコンタミを避けるラインの選定

T100&SMA45を用いて2GHz mode(dV~1.5km/s)で観測。

おうし座Tタウリ型星DM Tauの観測

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• およそ30GHz幅をtypical RMS=1-5 mKでサーベイ

• 検出ライン例:

• 2mmに比べて検出率低い(Dutrey+1997)

• 強度不一致の問題: 過去の結果より30-40%程度弱い

• 45m望遠鏡AOS-Hとの比較 (Handa+1995)

• resolutionによるsmearing効果?

• 円盤速度幅(半値)は分解能と同程度

12CO(1-0) 13CO(1-0) HCO+(1-0) HCN(1-0)

ラインサーベイの結果

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未解決問題3

星団形成

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0.1pc

蛇使い座ρ分子雲レガシー観測

目的:B2領域の巨大アウトフローと周囲のガスとの相互作用の研究

カラー: CH3OH mom0blue, red: CO flow white: ダスト連続波

観測 : T100&SMA45を用いてCH3OHの6’x6’のマッピング観測を行った。

outflow, dense gas, shock tracerの比較

結果:高密度領域と相互作用領域の両方からCH3OHラインを検出した。CH3OHは特に高密度ガスとblue  lobeの間付近で強いこと・線幅が広いことから、アウトフローとの相互作用によるものと考えられた

subPI 中村(NAOJ)

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ショック領域OMC-2/FIR4に対するラインサーベイ観測

0.06pc

FIR4FIR4

FIR3FIR3

FIR3NFIR3N

• 過去の観測(Shimajiri et al. 2008)

• FIR3N

• Outflow

• FIR3

• Dense gas (Class 0/I)

• Outflow (分子流放出源)

• FIR4

• ショック起源分子• Dense gas

• Outflow

---: CO(3-2) blue lobe ---: NMA 3.3mm continuum →: outflow direction +: 45m観測点バック: 2MASS(J,H,Ks)

FIR3N, FIR3, FIR4の3点に対してT100&SAM45を用いたラインサーベイ観測 CASAで解析

subPI 島尻(NRO)

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ショック領域OMC-2/FIR4に対するラインサーベイ観測の結果

オレンジ: FIR3N, FIR3,FIR4で検出--> outflow tracerの可能性

ラインサーベイプロジェクトのL1157の結果等を比較を行い相違点をも調査

青: FIR4のみで検出--> shock tracerの可能性

赤: FIR3, FIR4のみで検出--> dense gas tracerの可能性

Page 14: 45m Legacy 星 惑星系形成プロジェクトnroum/html/nroum2011/data/shimajiri...観測&結果 • AzTEC1.1mmダスト連続波で検出された星のない分子雲コア のうち、中心集中をしていると考えられるコアをセレクト

おしまい