3d図面jis化の活動状況seminar.jp/jds2017/download/jds2017_03.pdf作図工数の削減...
TRANSCRIPT
Copyright (C) Japan Automobile Manufacturers Association, Inc.2017
一般社団法人 日本自動車工業会
3D図面JIS化の活動状況
電子情報委員会デジタルエンジニアリング部会
3D図面JIS化タスクタスクリーダー:島田 宏美
JAMAデジタルエンジニアリングセミナ-2017
2017年2月24日
Copyright (C) Japan Automobile Manufacturers Association, Inc.2017
目次
1.3D図面JIS化活動の目的と経緯
2.DTPDのJIS開発活動
1
Copyright (C) Japan Automobile Manufacturers Association, Inc.2017
1. 3D図面JIS化活動の目的と経緯
2
Copyright (C) Japan Automobile Manufacturers Association, Inc.2017
自動車産業における共通課題の解決
設計デザイン
実験/評価
サービス製造/検査
⽣産準備
企画
+
課題解決には、開発における3Dモデルの活⽤が必要
•開発期間短縮•コスト削減•品質向上•グローバル化
3
Copyright (C) Japan Automobile Manufacturers Association, Inc.2017
テスト
⽣産/製造
設計
デザイン
テスト
デザイン
⽣産/製造
設計
試作⾞
2D(従来)プロセス
3D活用プロセス
出図
出図
図⾯の3D化が必要
3D図(補足)2D図
3DAモデルの標準化
2D図面
3D活用プロセスにおける3D図面の標準化
•並⾏開発•試作⾞レス
4
Copyright (C) Japan Automobile Manufacturers Association, Inc.2017
• 寸法や公差などを3Dアノテーション(注釈)で指示する方法
• 3D内部で持つアトリビュート(属性)で詳細指示を加える方法
2D図⾯の3DAモデル化
3Dアノテーション
3DAモデルを活用するために必要な指示方法の標準化
アトリビュート
3D図面(3DAモデル)の標準化
5
Copyright (C) Japan Automobile Manufacturers Association, Inc.2017
3DAモデル
作図工数の削減 ⇒ 3Dモデルと2D図面の作成から3Dモデルのみ作成
製品定義情報の容易な理解 ⇒ 3D形状に製品特性(公差など)を指示
ものづくりへのダイレクト活用 ⇒ 3D形状,属性の金型,溶接,機械加工等への活用
帳票類へのダイレクト活用 ⇒ 3D形状,属性の帳票類へのコピー&ペースト
3DAモデルを含むデジタルな製品技術情報 製品技術情報の連携 ⇒ 3DAモデルを核にした製品技術情報の連携
製品技術情報の管理 ⇒ 確実な製品技術情報の連携と履歴の管理
標準化の狙いと範囲の拡大
※例:作業標準,マニュアル
3DAモデルの標準化 デジタルな製品技術情報の標準化
共通課題解決の拡大
6
Copyright (C) Japan Automobile Manufacturers Association, Inc.2017
デジタル製品技術文書情報(DTPD)の標準化
デジタル製品技術文書情報(DTPD)が扱うデータの体系
※DTPD (digital technical product documentation)
3DAモデルを核としたデジタル製品技術文書情報の標準化
⾃動⾞産業における共通課題の解決を,製品ライフサイクル全般にわたり対応するためには,DTPDの活⽤まで範囲を広げることが必要。
7
Copyright (C) Japan Automobile Manufacturers Association, Inc.2017
2018年以降
製品データセット方法3D, 2D, 管理情報など
標準進化
製品定義データ進化
2D図面 3D図面(3D MASTER)
ISO/JIS2D製図
他産業要求、3DAとのデータ連携
自動車要求
データセット方法
3D特有の製図一般
幾何公差※
製図一般
ISO 167922006年
2007年 JAMA/JAPIA2008年 SASIG
JIS2015年以降
※ASME準拠
DTPD
年代
高精度化3D化
3D図面関連ISO
JAMA 3DAモデル ガイドライン
JIS DTPD
製品技術情報定義の進化ロードマップ
開発中
ISO
8
Copyright (C) Japan Automobile Manufacturers Association, Inc.2017
2. DTPDのJIS開発活動
※DTPD:デジタル製品技術文書情報Digital Product Technical Documentation
9
Copyright (C) Japan Automobile Manufacturers Association, Inc.2017
JIS原案作成委員会体制(委員の主な所属団体,等)
3D-DTPDの基本図示及び基本情報に関するJISの開発委員会
WG
JAMA
JEITA
委員長 関東学院大学 教授 金田 徹
事務局 日本規格協会
経済産業省
日本規格協会
日本金型工業会
日本機械学会
CADベンダー
各領域専門家
日本溶接協会注2 注2)溶接編の原案審査へ参加
TC184 SC4
リーダJAMA(ホンダ) 島田 宏美
注1)一部の委員
10
Copyright (C) Japan Automobile Manufacturers Association, Inc.2017
標準化のプロセス
JAMA OEM 既存ツールによる検証
DTPD,3DAモデルによる指示方法検討
検証結果による指示方法の再検討
検証結果確認と図示例の作成
JIS DTPD原案の検討
既存の2D図面規格又はJAMA OEM実績を参考に指示方法を検討
既存ツールの実検証又は机上検証※
DTPD,3DAモデルに適した指示方法
・既存ツールでは描く見通しがない・DTPD,3DAモデルには不適切
不採用
3D-CADなど既存ツールに適した指⽰⽅法を確認してJIS案を作成
JISDTPD原案
※机上検証は
JAMA OEM実績で検証
11
Copyright (C) Japan Automobile Manufacturers Association, Inc.2017
デジタル製品技術文書情報(DTPD)は、以下のシリーズで構成予定
規格開発の計画と状況
JIS DTPDシリーズ
規程名 内容 検討開始JIS 原案(発行済)
ISO開発
JIS DTPD 1部 総則DTPDとして備えなければならない原則を示す
2010年4月 (2015年10月)
CD投票中
JIS DTPD 2部 用語DTPD規程にて新たに定義した用語を示す
2010年4月 (2015年10月)
JIS DTPD 3部3DAモデルにおける設計モデルの表し方
3DAモデルでの線, View, Secなど3D形状の表し方
2014年4月発行版完了
提案予定
JIS DTPD 4部3DAモデルにおける表示要求事項の指示-寸法及びサイズ公差
表示要求事項に関する一般事項と寸法及び公差の指示方法
2014年4月発行版完了
提案予定
JIS DTPD 5部3DAモデルにおける表示要求事項の指示-幾何公差
幾何公差の位置、公差域、記号の指示方法。
2016年4月16年度
原案完成予定提案予定
JIS DTPD 6部3DA モデルにおける溶接の指示方法
溶接部形状、属性、記号の指示方法。 2015年4月16年度
原案完成予定提案予定
JIS DTPD 7部3DAモデルにおける表示要求事項の指示-表面性状
表面処理の範囲の表し方、記号の指示方法。
2016年4月16年度
原案完成予定提案予定
JIS DTPD 8部3DAモデル作成における属性情報
属性の種類とその指示方法。 2016年4月16年度
原案完成予定提案予定
JIS DTPD 9部DTPD における一般事項及び基本情報
一般事項と基本情報(管理情報など)の指示方法。
2016年4月16年度
原案完成予定提案予定
青字:16年度活動
12
Copyright (C) Japan Automobile Manufacturers Association, Inc.2017
DTPD 5部:3DAモデルにおける幾何公差の指示方法 1/2 (担当 JEITA)
■ 3DA モデル特有の幾何公差を指示するための規程
●幾何公差を3D形状に指示するための規程
幾何公差に関する記号やデータム,公差域の指示の基本は既存規格を引用
3DA特性を活用した簡易的で正確な情報の伝達
① 保存ビューを必要としない指示 ⇒ 製図効率の向上と,指示内容の正確な理解
② 要素間連携による指示 ⇒ 指示内容の正確な理解
③ 属性を用いた指示 ⇒ 設計後工程への正確な伝達と設計後工程での効率的な活用
④ 理論的に正確な寸法の3D形状での指示 ⇒ 3D形状による正確な位置情報の伝達
参考) 保存ビューによる2D指示例
① 保存ビューを必要としない指示 ④ データムの要素間連携による指示
回転
見るべき方向に回転
選択
3DAモデル指示例
公差枠を選択 中心線表示
(誘導形体)
①
①+②
13
Copyright (C) Japan Automobile Manufacturers Association, Inc.2017
参考) 理論的に正確な寸法を表記した2D指示例
④ 理論的に正確な寸法の3D形状での指示
③ 属性を用いた指示
DTPD 5部:3DAモデルにおける幾何公差の指示方法 2/2 (担当 JEITA)
補足)表示した属性の表は,穴位置の座標値と,幾何公差の指示情報。
② 関係する幾何公差記入枠とデータム,
公差域の要素間連携による表示
補足)幾何公差枠又はデータムを選択して,
双方が強調表示した例
補足)理論的に正確な寸法(穴位置)を表記しない指示方法
穴識別
座標値X
座標値Y
座標値Z
穴径 位置度
穴 1 9.2 0 18 φ4.45 - φ4.25 φ0.13
穴 2 29.1 0 18 φ4.45 - φ4.25 φ0.13
穴 3 4.9 0 18 φ4.45 - φ4.25 φ0.13
14
Copyright (C) Japan Automobile Manufacturers Association, Inc.2017
DTPD 6部:3DAモデルにおける溶接の指示方法 (担当 JAMA)
■ 3DA モデルを用いた溶接の指示に関する規程
●溶接部を3D形状と属性を用いて指示するための規程
溶接記号はJIS Z 3021 (ISO 2553)を引用
ISO 16792 - 12 Welds にない,実情に合わせるための規程。
3DA特性を活用した簡易的で正確な情報の伝達
3DAモデル
属性表
・詳細な要求事項は属性で指示
・属性と3D形状は要素間連携
3DAモデル
属性表
従来の溶接記号による寸法指示
開先,溶接部など
は3D形状で指示
寸法は3D形状から表示
16年度は原案審査
による修正作業
注)このページは
2016JAMAフォーラム資料
15
Copyright (C) Japan Automobile Manufacturers Association, Inc.2017
DTPD 7部:3DAモデルにおける表面性状の指示方法 (担当 JEITA)
■ 3DA モデル特有の表面性状を指示するための規程
●表面性状を3D形状と属性を用いて指示するための規程
表面性状記号は既存規格を引用
3DA特性を活用した簡易的で正確な情報の伝達
① 保存ビューを必要としない指示 ⇒ 製図効率の向上と,指示内容の正確な理解
② 属性を用いた指示 ⇒ 設計後工程への正確な伝達と設計後工程での効率的な活用
③ 表面性状指示位置,範囲の要素間連携による表示 ⇒ 指示内容の正確な理解
簡略図示 表面性状
参考) 保存ビューに よる
2D指示例
② 属性を用いた指示① 保存ビューを必要としない指示
③ 要素間連携による
指示内容の正確な理解
16
Copyright (C) Japan Automobile Manufacturers Association, Inc.2017
DTPD 8部:3DAモデルにおける属性情報の指示方法 (担当 JAMA)
■ 属性情報の指示方法の規程
●属性情報を用いた管理情報及び製品特性の簡易的で正確な情報の伝達
属性情報を用いた表題欄情報及び一般注記情報など管理情報の指示
属性情報を用いたレイヤ及び/又は保存ビューの表示方法の周知
属性情報を用いた製品特性の指示と,後工程での活用
表題欄情報の指示例 保存ビュー情報の指示例 製品特性の指示例
17
Copyright (C) Japan Automobile Manufacturers Association, Inc.2017
DTPD 9部:DTPDにおける一般事項及び基本情報の指示方法 (担当 JAMA)
■ DTPDの作成と管理方法の規程
●3DAモデルを核にしたDTPDの一般事項及び基本情報の指示方法
DTPDは製品ライフサイクルにおける,任意時点での製品に関するデータ連携情報
DTPD管理情報を介した製品に関するデータ連携
任意時点の各データ版どうしの構成と連携の維持
製品ライフサイクルにおける,DTPDの作成と管理をするためのシステムの準備
開発
生産準備
販売準備
時点1 時点2
プロセス
時点3 時点1 時点2 時点3
任意時点の各データの構成と連携のイメージ製品ライフサイクルにおけるDTPDの位置付け
DTPDの作成時点
各データの連携
構成,連携情報維持
18
Copyright (C) Japan Automobile Manufacturers Association, Inc.2017
DTPD 9部:DTPDにおける一般事項及び基本情報の指示方法 (担当 JAMA)
●DTPDにおける 一般的な3DAモデル作成方法
アノテーション又は属性による形状指示の補足 図1
モデル寸法の図示寸法への変換 図2
組立3DAモデルとDMUデータの連携 図3
図3 DMUデータと連携した組立3DAモデル
DMUデータ
DTPD管理情報
図1 ギヤ諸元を属性で示した例 図2 モデル寸法を図示寸法にする例
φ29.0239123
φ29.00
四捨五入
モデル寸法
図示寸法
ギヤ諸元の属性
19
Copyright (C) Japan Automobile Manufacturers Association, Inc.2017
DTPD 8部,9部の既存ツールによる検証
DTPD 主なDTPDを運用するための要件 適用範囲実務適用可否判定
ツール
CAD PLM
8部
属性情報を用いた表題欄情報及び一般注記情報など管理情報の指示
属性
○ レ レ
属性情報を用いたレイヤ及び/又は保存ビューの表示方法の周知 ○ レ レ
属性情報を用いた製品特性の指示と,後工程での活用 ○ レ レ
9部
製品ライフサイクルにおける,任意時点での製品に関するデータ連携
DTPDデータセット
○ レ レ
DTPD管理情報を介した製品に関するデータ連携 ○ レ レ
任意時点の各データ版どうしの構成と連携情報の維持 ○ レ レ
組立3DAモデルとDMUデータの連携 ○ レ レ
属性による形状指示の補足 ○ レ レ
アノテーションによる形状指示の補足3DAモデル
○ レ
3Dモデル寸法の図示寸法 への変換 ○ レ
検証⽬的 :既存ツールがDTPD 8部,9部の要件を満⾜しているかの検証検証⽅法 :JAMA 3D図⾯JIS化タスク委員による検証検証ツール :CATIA, NX, Creo 及び,タスク委員OEM運⽤PLMシステム
検証結果
まとめJAMA OEM各社の既存ツールでDTPD 8部,9部の実務適⽤は可能である。
20
Copyright (C) Japan Automobile Manufacturers Association, Inc.2017
2016 2017
ISO TC 10
20194 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 上期 下期 通期 通期
JSA 3D-DTPD委員会
JAMA タスク及びJSA WG会議
設計モデルの表し方 - 3部 JEITA
3DA図示-寸法、公差 - 4部
3DA図示-溶接 - 6部
JAMA,
JAMA,
3DA図示 -幾何公差- 5部
3DA図示 -表面性状 - 7部
DTPD一般事項,基本情報 - 9部
JEITA
JEITA
JAMA,
3DA 属性情報 - 8部
審査,審議原案CAD検証検討
審査,審議原案CAD検証検討
審査,審議原案CAD検証検討
審査,審議原案検討
JAMA,
完了
2018
原案の審査,審議
原案の審査,審議
ISO Part1(総則 - 1部,用語 - 2部)
審査,審議
原案の審査,審議
原案の審査,審議
原案の審査,審議
原案の審査,審議
原案の審査,審議
原案完成
JAMA内レポート
JAMA内レポート
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
9部までのJIS DTPD開発委員会 原案は,2016年度末に完成予定。来期はJIS発行とISO開発の対応及び,組立モデルの検討活動を計画。
審議完了
3D図面JIS化タスク活動結果と今後の活動
ISO FDISISO DIS
組立3DAモデル検証,標準化検討 検討CAD検証JAMAレポート,
標準化,
21
Copyright (C) Japan Automobile Manufacturers Association, Inc.2017
ご清聴ありがとうございました。
引き続きJAMA活動へのご理解とご協力を
宜しくお願い致します。
22