平成30年度第7回金属資源セミナー...

27
1 2019123金属企画部調査課 畝井杏菜 鉛の需給動向 平成30年度第7回金属資源セミナー

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  • 1

    2019年1月23日金属企画部調査課 畝井杏菜

    鉛の需給動向平成30年度第7回金属資源セミナー

  • 2鉛の概要

    91%

    4%2% 1%2%

    蓄電池

    鉛管板

    無機薬品

    はんだ

    その他

    日本における鉛需要(2017年)

    世界の鉛需要の8割、日本においては9割が蓄電池(バッテリー)である。 鉛蓄電池は、正極・負極共に鉛及び鉛合金で構成されており、リサイクルも容

    易。 鉛バッテリーは、全ての自動車(EV、FCV含む)に搭載されている

    バッテリー素材における鉛

    引用:U.S Department of Energy Alternative Fuels Data Center

    補機バッテリー

    駆動バッテリー

    出典:日本鉱業協会

  • 3鉛の概要

    世界のバッテリー市場 近年、リチウムイオン電池(LIB)需要が急拡大しているものの、バッテリー

    市場においては依然として鉛がメインであり、その市場は拡大傾向にある

    引用:Argus Battery Materials Annual 2018

    世界の二次電池市場

  • 4鉛の概要

    LME現物価格推移(2016~2018年)

    1,000

    1,200

    1,400

    1,600

    1,800

    2,000

    2,200

    2,400

    2,600

    2,800

    2016年1月 2016年5月 2016年9月 2017年1月 2017年5月 2017年9月 2018年1月 2018年5月 2018年9月

    (US$/t)

    2,646・

    1,597・

    2016年平均:1,871 US$/t2017年平均:2,318 US$/t2018年平均:2,244 US$/t

  • 5本日の報告

    1. 世界の需給動向2. 日本の需給動向3. 近年のトピックス4. 鉛市場見通し5. まとめ

  • 6

    China

    47%

    Australia

    8%United

    States

    7%

    Peru

    6%

    Mexico

    5%

    Others

    27%

    1. 世界の需給動向世界の主要生産国・消費国

    出典:ILZSG

    鉛鉱石生産(2017年:4,665千t)

    China

    42%

    United States

    10%Korea Rep

    7%

    India

    5%

    Germany

    3%

    Others

    33%

    鉛地金生産(2017年:11,546千t)

    鉛地金消費(2017年:11,693千t)

    China

    42%

    United

    States

    15%

    Korea Rep

    5%

    India

    5%

    Germany

    3%

    Japan

    3%

    Others

    27%

    中国は生産消費ともに世界の4割を占める。 米国、韓国、インド、ドイツは地金生産消費国。

  • 71. 世界の需給動向

    世界の鉱石生産 鉱石生産は減少傾向 主要生産国(中国・豪州・米国・ペルー・メキシコ・カザフスタン)で減少

    引用:ILZSG

    中国で増産

    月別生産量

    平均月別生産量(過去12ヶ月)

    月平均生産量、3年間で400千t/m→370千t/m(-7.5%)

  • 81. 世界の需給動向

    世界の鉱石生産

    0

    1,000

    2,000

    3,000

    4,000

    5,000

    6,000

    2000

    2001

    2002

    2003

    2004

    2005

    2006

    2007

    2008

    2009

    2010

    2011

    2012

    2013

    2014

    2015

    2016

    2017

    -491千t

    0

    500

    1,000

    1,500

    2,000

    2,500

    3,000

    2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017

    China Australia United States

    -370千t

    -358千t-30千t

    (千t) (千t)

    0

    100

    200

    300

    400

    2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017

    Peru Mexico Russian Federation India Bolivia

    (千t)

    ↓世界鉱石生産は2013年以降減少傾向。鉱石生産上位3位である中国、豪州、米国での減産が大きく響いている。

    鉱石生産上位4~8位の国では増産傾向。

    世界の鉱石生産(合計)世界の鉱石生産(上位3カ国;中国・豪州・米国)

    世界の鉱石生産(ペルー・墨・露・印・ボリビア)

    出典:ILZSG

  • 91. 世界の需給動向

    世界の地金生産 地金生産は上昇傾向 韓国、インド、ロシア、英国などで増産傾向

    引用:ILZSG

    中国で増産

    月別生産量

    平均月別生産量(過去12ヶ月)

    月平均生産量、3年間で910千t/m→960千t/m(+5.5%)

  • 101. 世界の需給動向

    世界の地金生産:二次鉛(スクラップ由来鉛)増産トレンド 世界の鉛地金は増産傾向にあるが、二次鉛で増産し、一次鉛は減少傾向。 世界(中国を除く)の二次鉛生産比率は75.5%と高い。 中国では2013年をピークに鉱石需要減少、二次鉛生産増加ペースが著しく、

    2017年は初めて二次鉛生産比率が4割を超えた。

    43.2%

    20.0%

    30.0%

    40.0%

    50.0%

    60.0%

    70.0%

    80.0%

    0

    1,000

    2,000

    3,000

    4,000

    5,000

    6,000

    2000

    2001

    2002

    2003

    2004

    2005

    2006

    2007

    2008

    2009

    2010

    2011

    2012

    2013

    2014

    2015

    2016

    2017

    一次鉛 二次鉛 比率

    75.5%

    20.0%

    30.0%

    40.0%

    50.0%

    60.0%

    70.0%

    80.0%

    0

    1,000

    2,000

    3,000

    4,000

    5,000

    6,000

    2000

    2001

    2002

    2003

    2004

    2005

    2006

    2007

    2008

    2009

    2010

    2011

    2012

    2013

    2014

    2015

    2016

    2017

    一次鉛 二次鉛 比率

    鉛地金生産量推移(2000~2017年)

    中国 世界(中国を除く)(千t) (千t)

    ※二次鉛比率=二次鉛生産量/鉛地金生産量

  • 111. 世界の需給動向

    国名 二次鉛生産量 y-o-y 二次鉛比率 地金消費量

    世界 7,148 +8.5% 61.9% 11,693

    中国 2,105 +24.0% 43.2% 4,936

    米国 1,121 -0.2% 100.0% 1,751

    インド 405 +4.9% 71.0% 504

    韓国 380 -2.6% 47.5% 623

    ドイツ 240 +8.1% 67.8% 395

    メキシコ 230 0.0% 67.0% 234

    ブラジル 195 +1.6% 100.0% 245

    スペイン 168 +1.2% 100.0% 263

    日本 152 -1.9% 63.6% 220

    カナダ 150 +13.6% 54.5% 16

    豪州 43 +4.9% 25.6% 16出典:ILZSG※二次鉛比率=二次鉛生産量/鉛地金生産量

    中国は世界最大の二次鉛生産国でありながらその比率は4割に留まるが、近年は大きく伸びている。

    韓国もKOREA ZINC社が世界最大の鉛製錬所を有しており、二次鉛生産量は世界的にも多い一方、二次鉛比率は5割を下回っている。

    米国は鉛鉱石生産国である一方、国内では鉱石処理を可能な製錬所は無い。

    豪州(25.6%)やカザフスタン(13.2%)等の資源国においては二次鉛生産比率が低い傾向にある。

    インド(71.0%)やメキシコ(67.0%)は資源国でありながらも、二次鉛生産比率が高い。

    世界の地金生産:国別の傾向

  • 121. 世界の需給動向

    世界の地金消費

    引用:ILZSG

    中国で需要増

    月別消費量

    平均月別生産量(過去12ヶ月)

    月平均生産量、3年間で910千t/m→970千t/m(+6.6%)

    地金消費は上昇傾向 中国、韓国、ドイツ、ポーランド、米国、などで消費が拡大

  • 13

    二次精錬所

    製錬所

    鉛地金

    鉛蓄電池

    廃バッテリー

    2. 日本の需給動向

    鉱石精鉱輸入

    国外流出

    製品輸入

    スラグ

    その他製品(鉛管板、無機薬品、はんだ等)

    208 140

    海外製錬所

    地金輸入 43

    85

    日本の鉛マテリアルフロー

    その他国内製錬所62

    245

    米国・豪州・ペルーボリビア・南ア等

  • 142. 日本の需給動向

    地金生産動向は200千t程度で横ばい 鉛地金の輸出が少なく国内生産分は国内需要でほとんどを消費している 年間20~40千tが国内需要に不足しており、輸入している 今後、二次鉛生産増加による増産が期待される

    日本の鉛市場の動向

    0

    50,000

    100,000

    150,000

    200,000

    250,000

    300,000

    2015年 2016年 2017年

    一次鉛 二次鉛 その他 輸入

    0

    50,000

    100,000

    150,000

    200,000

    250,000

    300,000

    2015年 2016年 2017年

    国内需要 輸出

    日本の鉛供給 日本の鉛需要(t) (t)

    出典:一社金属鉱山会『鉱山』需給実績票

  • 15

    50.060.070.080.090.0100.0110.0120.0130.0140.0

    01,0002,0003,0004,0005,0006,0007,0008,0009,000

    輸出量(t) 輸出価格(t当たり) LME鉛価格

    3. 近年のトピックス

    2017年6月省令改正、2018年10月改正バーゼル法施行 輸出許可申請に伴う廃棄物処理に関する確認事項が厳格化 2018年8月より大きく輸出量は減少、2018年11月は1,055t 韓国の廃鉛バッテリー輸入は、2018年8月以降も大きな変化は無い

    米国からの輸入が急増(2018年上半期7~8千t→2018年12月は18千t)

    日本・バーゼル法改正(廃鉛バッテリー輸出急減)

    2,8002,6002,4002,2002,0001,8001,6001,4001,2001,000

    輸入価格(t) LME価格

    0

    200,000

    400,000

    600,000韓国の廃鉛バッテリー輸入推移

    (年別:2000~2018年)※2018年は1~11月累計+推定

    0.500.600.700.800.901.001.101.201.30

    0

    10,000

    20,000

    30,000

    40,000

    50,000(月別:2017年1月~2018年11月)

    (円) (US$)日本の対韓国廃鉛バッテリー輸出推移

    出典:財務省貿易統計、LME、韓国統計庁

  • 163. 近年のトピックス

    2016年、韓国の複数の二次鉛精錬所が有毒性廃棄物を違法処理していたことが発覚。韓国国内における罰則や規制強化、日本のバーゼル法改正等の影響を受け、生産性低下や倒産に至る企業が出た

    各社、より経済的・効率的な生き残り戦略へ転換中 今後、バーゼル法に対応した適切な経営に転換した企業に対し、日本→

    韓国の輸出許可が下りる可能性もある

    日本・バーゼル法改正(韓国二次精錬所動向)

    A社 一時生産停止となっていたものの、世界大手トレーダーTrafigraと長期供給契約を締結する等、生産体制は維持・拡大

    B社 バッテリーメーカーの子会社として親会社との連携強化、生産~回収までバッテリーメーカーと一体で取り組む

    C社 海外からの廃鉛バッテリー調達を強化すると共に他の主要事業(PVC処理等)に重点を移している

    D社 会社更生法申請後、2018年9月にUAMCO(連合資産管理)による買収が決定

    韓国二次精錬所各社の動向(一例)

  • 173. 近年のトピックス

    REACH規制(化学物質の登録,評価,認可及び制限に関する規則)人の健康、環境保護及び欧州化学産業の競争力向上を目

    的に、全化学物質のリスクを評価。• 2018年6月27日、鉛がSVHC追加• 2018年10月25日、REACH133委員会にて認可対象物

    質に、4種の鉛化合物を加えるか議論された。2019年1月に投票が予定されている。

    – 追加された場合、REACH規則附属書ⅩⅣに収載され、使用制限期限が定められる。制限期限後の販売には、有限の認可が必要となる。

    欧州・鉛使用規制

    RoHS指令による電気・電子部品への鉛使用原則禁止によりはんだの鉛フリー化が進んだ事例のように、今後REACH規制やELV指令の動向によって鉛蓄電池の使用が大きく制限される可能性がある

    一般的な登録物質優先評価化学物質SVHC候補物質

    認可対象候補物質 SVHC(高懸念物質)認可対象物質

    制限物質

    REACH規制対象物質の種類

    廃棄物関連指令(ELV指令、電池指令、WEEE指令)現在、ELV指令において自動車における鉛使用は原則禁止されているが、

    バッテリーへの鉛使用については適用除外となっている。2021年の見直しに向けて動向が注視されている。

    ※ELV指令:廃自動車指令WEEE指令:電気電子廃棄物指令

  • 183. 近年のトピックス

    • 2018年5月公布(2019年4月施行)のGB「中国電動自転車安全技術仕様」にて新たに電動自転車(e-bike)の重量規制が追加された

    • 完全組立済電動自転車タイプ(スクータータイプ)において重量を55kg以下に制限

    中国・電気自動車支援策及び鉛バッテリー規制

    鉛バッテリータイプのe-bikeの場合、平均重量は60kgであり、重量を55kg以下に収めることは厳しく、LIB化が進む可能性がある。

    e-bike自体の生産量は2013年をピークに減少傾向にあり、中国における鉛需要減退懸念のひとつとなっている。0

    1,000

    2,000

    3,000

    4,000(台) 中国のe-bike生産台数

    出典:中国国家統計局

  • 194. 鉛市場見通し

    LABの生産は伸びているが、輸入も多い 但し輸入バッテリーは新車には積まれない 日本のLAB輸出は少ないものの、今後も

    LAB需要は緩やかな増加~横ばい見通し 日本国内で鉛地金が増産されれば地金輸入

    減少が見込まれる

    日本の需給動向

    (億円)

    0

    500

    1,000

    1,500

    2,000

    2,500

    3,000

    3,500

    4,000

    4,500LAB Ni-MH LIB

    二次電池販売数量長期推移(出典:経済産業省機械統計)

    ※LAB(Lead Acid Battery): 鉛蓄電池・鉛バッテリーNi-MH:ニッケル水素電池LIB(Lithium Ion Battery):リチウムイオン電池

    +36.9%(2010年比)

    +42.8%(2010年比)

    引用:Argus Battery Materials Annual 2018

    世界7位のLAB輸入国、輸入量は横ばい

    鉛バッテリー輸入統計

  • 204. 鉛市場見通し

    世界の需給動向

    引用:Argus Battery Materials Annual 2018

    世界の二次電池市場(用途別)

    二次電池市場は10年間で2倍の成長を達成 SLI(自動車用鉛バッテリー)は 20年前は電池市場の7割を占めたが現在は3割 EV補機バッテリー・産業用蓄電池市場は今後市場の伸びが期待される分野

    (電気自動車用バッテリー)

    今後も緩やかな伸び

    横ばい横ばいLIBで伸び、LABは減退

    伸びが期待される分野

    伸びが期待される分野

    (自動車用鉛バッテリー)

  • 214. 鉛市場見通し

    鉛消費は2000年~大きく伸びたが2013年以降停滞→ E-BIKE・自動車販売台数停滞

    2016年~ 鉛バッテリーへ消費税課税で消費縮小

    中国の動向

    0

    1,000

    2,000

    3,000

    4,000

    5,000

    6,000

    2000

    2001

    2002

    2003

    2004

    2005

    2006

    2007

    2008

    2009

    2010

    2011

    2012

    2013

    2014

    2015

    2016

    2017

    中国の鉛消費量

    -20

    -10

    0

    10

    20

    0

    100

    200

    300

    2018

    年1月

    2018

    年2月

    2018

    年3月

    2018

    年4月

    2018

    年5月

    2018

    年6月

    2018

    年7月

    2018

    年8月

    2018

    年9月

    2018

    年10

    2018

    年11

    2018

    年12

    乗用車販売台数 前年同月比(%)

    中国の乗用車販売台数

    出典:ILZSG

    (千t)

    (万台) (%)

    出典:中国汽車工業協会

    0

    10,000,000

    20,000,000

    30,000,000

    2005

    2006

    2007

    2008

    2009

    2010

    2011

    2012

    2013

    2014

    2015

    2016

    2017

    2018

    (台)

  • 224. 鉛市場見通し

    環境規制• 環境監査・安全検査への対応、採掘権取得・維持、鉱石品位低下等

    において中小型鉱山企業の稼働再開に大きく影響している• 「清廃行動2018」として、廃棄物に対する規制・監視が強化• 2018年1月~環境保護税:スラグ等の排出量によって課税• 鉛産業は上流~下流まで影響

    中国の動向

    0200400600800

    1,0001,2001,4001,6001,8002,000

    2015 2016 2017 2017

    Jan-Nov

    2018

    Jan-Nov

    US ROW

    中国の鉛鉱石輸入量(千t)

    米中貿易摩擦• 中国は米国からの鉛鉱石について

    10%の追加関税を発表• 追加関税は未適用にも係らず、中

    国製錬所は米国からの鉛鉱石購入を控えている(2018年は対前年比39%減)

  • 234. 鉛市場見通し

    <産業用蓄電池> 鉛は最も安全性が高く、安価で技術が確立されている LIBの低価格化や安全性向上が進めば鉛を代替する可能性はあるが、鉛が価格優位 今後はWell to Wheel視点でCO2削減が進むため、再生可能エネルギー分野での電力供給量を平準化できる蓄電池併設型の発電施設が求められる。

    <自動車補機バッテリーのLIB化> 海外ではLIB補機バッテリーも出てきているが、国内では開発が進めら

    れている段階。世界的にも普及する水準には至っていない。 安全性の高さや低価格の面から鉛補機バッテリーは今後も使用される

    中長期的見通し出典:経済産業省「蓄電池戦略」(平成24年7月)

  • 244. 鉛市場見通し

    出典:NEDO資料

    鉛蓄電池とLIBは競合関係にある

  • 254. 鉛市場見通し

    供給 需要

    • 中国における二次鉛生産拡大

    • 廃バッテリー輸出減(日本)

    • 世界的な自動車保有台数増加

    • 再生エネルギー蓄電池需要拡大

    減• 中国環境規制による鉱山、

    製錬所操業停止• 米中貿易摩擦

    • 欧州・中国での鉛使用規制

    • 補機バッテリーLIB化

  • 265. まとめ

    鉱石生産 鉛鉱石需給は安定 亜鉛鉱山生産の伸びにより、鉛鉱石も増産 中国の鉛生産は減少、世界の増産が中国の減産をカバー 中国の製錬所にとっては国内鉱石減産や米国輸入鉱石への

    関税でより厳しくなる地金生産 地金生産は安定

    中国では一次鉛減産するも二次鉛増産が寄与する見込み地金需要 鉛需要は自動車販売増加や産業用蓄電池需要拡大により、

    上昇・維持(日本国内も緩やかな上昇・維持) 鉛蓄電池需要が縮小する見込みはしばらく無いが、中国の

    需要減退を懸念 中長期的には、欧州規制の影響や補機バッテリーのLIB化

    が懸念される

  • 27鉛に関する3つの見通し

    1. 鉛バッテリーは衰退するのか?

    2. 「鉛鉱石」と「リサイクル鉛」のバランスは?

    3. 日本の鉛産業はどうなる?

    鉛は、最も経済的で安定したバッテリーとして活用の域を広げ、大きく需要が減退していくトレンドには無い。ただし、使用規制等により用途によっては急に使用できなくなるリスクがある。

    世界トータルに見れば鉛需要拡大に合わせ、鉱石生産も二次鉛生産も増加する。ただし、中国で二次鉛の活用が拡大し、二次鉛比率は上昇する。日本においても、廃鉛バッテリーの国内処理拡大により、鉱石由来の鉛の割合は減少し、スクラップ由来の鉛が増加する見通し。

    日本は世界的なリチウムイオン電池生産国であるが、電気自動車も補機バッテリー(鉛バッテリー)が必要であるため鉛需要は維持される。アイドリングストップ車は鉛量の多いバッテリーを積むため、鉛需要は増加している。自動車販売の落ち込みがバッテリー産業全体の重しとなる可能性があるが、産業用蓄電池需要の拡大に期待できる。

    鉛の需給動向�鉛の概要�鉛の概要鉛の概要本日の報告1. 世界の需給動向1. 世界の需給動向1. 世界の需給動向1. 世界の需給動向1. 世界の需給動向1. 世界の需給動向1. 世界の需給動向2. 日本の需給動向2. 日本の需給動向3. 近年のトピックス3. 近年のトピックス3. 近年のトピックス3. 近年のトピックス4. 鉛市場見通し4. 鉛市場見通し4. 鉛市場見通し4. 鉛市場見通し4. 鉛市場見通し4. 鉛市場見通し4. 鉛市場見通し5. まとめ鉛に関する3つの見通し