2d 化 学...2d 化 学 (解答番号 1 〜 35 )...
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2D 化 学
(解答番号 1 〜 35 )
原子量および定数は、次の通りとする。また、同一の問中で解答に複数回同じ選択肢が必要なときには、
同じ選択肢を何回選んでも良い。
H= 1. 0 C = 12 N = 14 O = 16 Na = 23 Mg = 24 Al = 27 S = 32
Cl = 36 K = 39 Ca = 40 Cu = 64 Zn = 65
アボガドロ定数NA= 6. 0 × 1023/mol、気体定数R= 8. 3 × 103Pa・L/(K・mol)、
ファラデー定数F= 9. 65 × 104C/mol
Ⅰ 次の問 1〜問 2に答えよ。
問 1 次の文中の 1 〜 10 にあてはまるものとして、もっとも適当なものをそれぞれの選択肢の
うちから一つ選べ。
プラスチックは安価であり成型や加工が容易であるため、私たちの生活を支える多くの製品に利用さ
れている。例えば、ペットボトルでは、キャップが 1 で、本体が 2 である。このほか、プ
ラスチックには、チューインガムや木工用ボンドに用いられる 3 、コンパクトディスクの素材と
して知られる 4 、原料に熱を加えて成形し、固まった後に加熱しても軟らかくならない 5
などがある。プラスチックは繊維としても利用され、 6 から 7 繊維がつくられる。また、
合成繊維として、耐摩耗性に優れ、天然繊維より軽く木綿に似た触感をもつ 8 、柔軟で軽く、羊
毛に似た肌触りをもち、保湿性に優れる 9 や、石炭から得られるヘキサメチレンジアミンとアジ
ピン酸から合成される 10 などが開発されている。
[ 1 〜 6 の選択肢]
① ポリ酢酸ビニル ② メラミン樹脂 ③ ポリプロピレン ④ ポリカーボネート
⑤ ポリスチレン ⑥ ポリエチレンテレフタラート
[ 7 〜 10 の選択肢]
① ビニロン ② ポリエステル ③ ナイロン ④ アクリル
⑤ レーヨン ⑥ アセテート
(2D―1)
2 月 7 日
化
学
問 2 プラスチックに関する次の記述(a)〜(c)についての正誤の組み合わせとして、もっとも適当なもの
を次の①〜⑧のうちから一つ選べ。 11
(a)ポリエチレンは、エチレン分子が縮合重合することによって生じる。
(b)生分解性プラスチックの原料として、植物のデンプンに由来するポリ乳酸を用いることができる。
(c)ケミカルリサイクルはプラスチックを融かして、もう一度成型して用いる手法である。
① (a):正 (b):正 (c):正 ② (a):正 (b):正 (c):誤
③ (a):正 (b):誤 (c):正 ④ (a):正 (b):誤 (c):誤
⑤ (a):誤 (b):正 (c):正 ⑥ (a):誤 (b):正 (c):誤
⑦ (a):誤 (b):誤 (c):正 ⑧ (a):誤 (b):誤 (c):誤
(2D―2)
(次の頁にも設問があります)
― 18 ―
Ⅱ 次の文を読み、問 1〜問 7に答えよ。
一般に原子核は 12 と 13 からできており、元素の種類は 12 の数によって一義的に決まる。
一方、同じ元素の中には 13 の数が異なるものが存在し、これらを互いに同位体と呼ぶ。同位体の中で、
原子核が不安定なため、その組成がひとりでに変化し、他の原子に変わるものを放射性同位体と呼び、この
ような原子核の変化を壊変と呼ぶ。壊変にはその変化の仕方によっていくつかの種類があり、それに伴って
異なる放射線が放出される。
我々の身近に比較的多く存在する放射性同位体であるウラン 23892U はα壊変と呼ばれる様式で壊変し、そ
れによって原子番号が 2、質量数が 4小さいトリウム 23490Th へと変化する。続いて 234
90Th はβ壊変と呼ばれ
る様式で壊変し、それによって原子番号が 1大きくなり、質量数は変わらないプロトアクチニウム 23491Pa へ
と変化する。23892U はα壊変を 14 回とβ壊変を 15 回経ることで、最終的にもうそれ以上壊変をし
ない鉛 20682Pb となる。
23892U を出発点とするこの流れの途中で生じる放射性同位体にラジウム 226
88Ra がある。22688Ra は原子番号 88、
元素の周期表において(ア)
2 族に属する元素であり、同じ族には元素aなどが含まれる。22688Ra がα壊変し
て生じる元素は、元素の周期表の(イ)
16 族に属する元素であり、同じ族には元素bなどが含まれる。
問 1 文中の 12 、 13 にあてはまる粒子の名称として、もっとも適当なものを次の ①〜③ のう
ちからそれぞれ一つ選べ。
① 陽子 ② 電子 ③ 中性子
問 2 文中の 14 、 15 にあてはまる数として、もっとも適当なものを次の ①〜⑩ のうちからそ
れぞれ一つ選べ。
① 1 ② 2 ③ 3 ④ 4 ⑤ 5
⑥ 6 ⑦ 7 ⑧ 8 ⑨ 9 ⑩ 0
問 3 文中の 16 にあてはまる数として、もっとも適当なものを次の ①〜⑩ のうちから一つ選べ。
① 1 ② 2 ③ 8 ④ 11 ⑤ 13
⑥ 14 ⑦ 15 ⑧ 16 ⑨ 17 ⑩ 18
問 4 文中の元素a、元素bにあてはまる元素として、もっとも適当なものを次の ①〜⑩ のうちからそれ
ぞれ一つ選べ。
元素a: 17 元素b: 18
① Na ② Cu ③ Ca ④ C ⑤ N
⑥ Ar ⑦ Cl ⑧ O ⑨ B ⑩ Fe
(2D― 3)
Ⅱ 次の文を読み、問 1〜問 7に答えよ。
一般に原子核は 12 と 13 からできており、元素の種類は 12 の数によって一義的に決まる。
一方、同じ元素の中には 13 の数が異なるものが存在し、これらを互いに同位体と呼ぶ。同位体の中で、
原子核が不安定なため、その組成がひとりでに変化し、他の原子に変わるものを放射性同位体と呼び、この
ような原子核の変化を壊変と呼ぶ。壊変にはその変化の仕方によっていくつかの種類があり、それに伴って
異なる放射線が放出される。
我々の身近に比較的多く存在する放射性同位体であるウラン23892Uはα壊変と呼ばれる様式で壊変し、そ
れによって原子番号が 2、質量数が 4小さいトリウム23490Thへと変化する。続いて23490Thはβ壊変と呼ばれ
る様式で壊変し、それによって原子番号が 1大きくなり、質量数は変わらないプロトアクチニウム23491Paへ
と変化する。23892Uはα壊変を 14 回とβ壊変を 15 回経ることで、最終的にもうそれ以上壊変をし
ない鉛20682Pbとなる。
23892Uを出発点とするこの流れの途中で生じる放射性同位体にラジウム22688Raがある。226
88Raは原子番号88、
元素の周期表において(ア)
2 族に属する元素であり、同じ族には元素aなどが含まれる。22688Raがα壊変し
て生じる元素は、元素の周期表の(イ)
16 族に属する元素であり、同じ族には元素bなどが含まれる。
問 1 文中の 12 、 13 にあてはまる粒子の名称として、もっとも適当なものを次の①〜③のう
ちからそれぞれ一つ選べ。
① 陽子 ② 電子 ③ 中性子
問 2 文中の 14 、 15 にあてはまる数として、もっとも適当なものを次の①〜⑩のうちからそ
れぞれ一つ選べ。
① 1 ② 2 ③ 3 ④ 4 ⑤ 5
⑥ 6 ⑦ 7 ⑧ 8 ⑨ 9 ⑩ 0
問 3 文中の 16 にあてはまる数として、もっとも適当なものを次の①〜⑩のうちから一つ選べ。
① 1 ② 2 ③ 8 ④ 11 ⑤ 13
⑥ 14 ⑦ 15 ⑧ 16 ⑨ 17 ⑩ 18
問 4 文中の元素a、元素bにあてはまる元素として、もっとも適当なものを次の①〜⑩のうちからそれ
ぞれ一つ選べ。
元素a: 17 元素b: 18
① Na ② Cu ③ Ca ④ C ⑤ N
⑥ Ar ⑦ Cl ⑧ O ⑨ B ⑩ Fe
(2D―3)
化
学
問 5 下線部(ア)の中で第 4〜第 7周期に入る元素の呼称として、もっとも適当なものを次の①〜⑧のう
ちから一つ選べ。 19
① アルカリ金属元素 ② アルカリ土類金属元素 ③ ハロゲン元素
④ 希ガス(貴ガス)元素 ⑤ 典型元素 ⑥ 遷移元素
⑦ 金属元素 ⑧ 非金属元素
問 6 下線部(イ)の元素の呼称として、もっとも適当なものを次の①〜⑧のうちから一つ選べ 20
① アルカリ金属元素 ② アルカリ土類金属元素 ③ ハロゲン元素
④ 希ガス(貴ガス)元素 ⑤ 典型元素 ⑥ 遷移元素
⑦ 金属元素 ⑧ 非金属元素
問 7 下線部(イ)の元素の一般的な特徴に関する次の記述(a)〜(h)についての正しい組み合わせとして、
もっとも適当なものを次の①〜⑩のうちから一つ選べ。 21
(a) 他の原子と結合しにくく、単原子分子として存在する。
(b) 常温で液体として存在する。
(c) 単体は主に二原子分子として存在する。
(d) 常温で気体として存在する。
(e) 塩酸に入れると、水素を発生する。
(f) 二価の陽イオンになりやすい。
(g) 密度が水よりも小さい金属を含む。
(h) 水素との化合物は水によく溶け、強い酸性を示す。
① (a)と(b) ② (a)と(d) ③ (b)と(c) ④ (c)と(d)
⑤ (d)と(h) ⑥ (e)と(f) ⑦ (f)と(g) ⑧ (c)と(h)
⑨ (e)と(g) ⑩ (g)と(h)
(2D―4)
(次の頁にも設問があります)
― 20 ―
Ⅲ 次の文を読み、問 1〜問 6に答えよ。
下図のように槽Ⅰ、ⅡおよびⅢを電極A〜FおよびスイッチSを介して直列に接続し、1. 013 × 105 Pa、
27℃で[実験 1]および[実験 2]を実施した。各電極の材質は、A(炭素)、B(白金)、C(白金)、D(白
金)、E(炭素・リチウム化合物)およびF(コバルト酸リチウム)である。
A B
ヨウ化カリウム水溶液
槽Ⅰ
C
S
D
硫酸銅(Ⅱ)水溶液
槽Ⅱ
E F
リチウム塩・エチレンカーボネート溶媒
槽Ⅲ
[実験 1]
スイッチSを ON にして回路を閉じたところ、しばらくして電極A付近の水溶液が黄褐色に変色した。
その後、実験開始から 30 分が経過した時点で、スイッチSを OFF にした。
[実験 2]
電極CおよびDを銅板電極に交換し、[実験 1]と同様の実験を改めて実施した。
問 1 [実験 1]において電極Dの質量が実験開始時よりも 0. 96 g 増加していた。この回路に流れた電気量
はおよそ何Cか。もっとも適当なものを次の ①〜⑦ のうちから一つ選べ。 22
① 960 C ② 1900 C ③ 2900 C ④ 3960 C
⑤ 4800 C ⑥ 5800 C ⑦ 6800 C
問 2 [実験 1]においてこの回路に流れた電流はおよそ何Aか。もっとも適当なものを次の ①〜⑦ のう
ちから一つ選べ。 23
① 0. 50 A ② 1. 1 A ③ 1. 6 A ④ 2. 1 A ⑤ 2. 7 A ⑥ 3. 2 A ⑦ 3. 8 A
問 3 [実験 1]で酸素の発生が認められた電極として、もっとも適当なものを次の ①〜⑥ のうちから一
つ選べ。 24
① 電極A ② 電極B ③ 電極C ④ 電極D ⑤ 電極E ⑥ 電極F
(2D― 5)
Ⅲ 次の文を読み、問 1〜問 6に答えよ。
下図のように槽Ⅰ、ⅡおよびⅢを電極A〜FおよびスイッチSを介して直列に接続し、1. 013 × 105Pa、
27℃で[実験 1]および[実験 2]を実施した。各電極の材質は、A(炭素)、B(白金)、C(白金)、D(白
金)、E(炭素・リチウム化合物)およびF(コバルト酸リチウム)である。
A B
ヨウ化カリウム水溶液
槽Ⅰ
C
S
D
硫酸銅(Ⅱ)水溶液
槽Ⅱ
E F
リチウム塩・エチレンカーボネート溶媒
槽Ⅲ
[実験 1]
スイッチSをONにして回路を閉じたところ、しばらくして電極A付近の水溶液が黄褐色に変色した。
その後、実験開始から30分が経過した時点で、スイッチSをOFFにした。
[実験 2]
電極CおよびDを銅板電極に交換し、[実験 1]と同様の実験を改めて実施した。
問 1 [実験 1]において電極Dの質量が実験開始時よりも0. 96g増加していた。この回路に流れた電気量
はおよそ何Cか。もっとも適当なものを次の①〜⑦のうちから一つ選べ。 22
① 960C ② 1900C ③ 2900C ④ 3960C
⑤ 4800C ⑥ 5800C ⑦ 6800C
問 2 [実験 1]においてこの回路に流れた電流はおよそ何Aか。もっとも適当なものを次の①〜⑦のう
ちから一つ選べ。 23
① 0. 50A ② 1. 1A ③ 1. 6A ④ 2. 1A ⑤ 2. 7A ⑥ 3. 2A ⑦ 3. 8A
問 3 [実験 1]で酸素の発生が認められた電極として、もっとも適当なものを次の①〜⑥のうちから一
つ選べ。 24
① 電極A ② 電極B ③ 電極C ④ 電極D ⑤ 電極E ⑥ 電極F
(2D―5)
化
学
問 4 問 3における酸素発生量は文中の条件でおよそ何Lか。もっとも適当なものを次の①〜⑩のうちか
ら一つ選べ。 25
① 0. 04L ② 0. 06L ③ 0. 08L ④ 0. 10L ⑤ 0. 12L
⑥ 0. 14L ⑦ 0. 16L ⑧ 0. 18L ⑨ 0. 20L ⑩ 0. 22L
問 5 [実験 1]で水素の発生が認められる電極として、もっとも適当なものを次の①〜⑦のうちから一
つ選べ。ただし、水素が発生する電極がない場合は⑦を選べ。 26
① 電極A ② 電極B ③ 電極C ④ 電極D
⑤ 電極E ⑥ 電極F ⑦ なし
問 6 [実験 2]における電極Cおよび電極Dの付近の状態の説明として、もっとも適当なものを次の①〜⑤
のうちからそれぞれ一つ選べ。
電極C: 27 電極D: 28
① 水素が発生 ② 酸素が発生 ③ 銅板電極が溶解 ④ 銅が析出
⑤ 電子の移動のみで見掛け上の変化なし
(2D―6)
(次の頁にも設問があります)
― 22 ―
Ⅳ 次の問 1〜問 4に答えよ。
問 1 次の化合物A〜Fを沸点の高い順に並べたとき、 3 番目となる化合物はどれか。もっとも適当なもの
を次の ①〜⑥ のうちから一つ選べ。 29
A CH3CH2CH2CH3 B CH3CH2CH2CH2CH3 C CH3CH2CH2CH2OH
D
CH3
HO C CH3
CH3
E CH3CH2OCH2CH3 F CH3CH2COOH
① 化合物A ② 化合物B ③ 化合物C ④ 化合物D
⑤ 化合物E ⑥ 化合物F
問 2 問 1の化合物A〜Fに関する次の記述(a)〜(f)について、内容の正しいものはいくつあるか。もっ
とも適当なものを次の ①〜⑦ のうちから一つ選べ。ただし、正しいものがない場合は ⑦ を選べ。
30
(a)化合物Aは、構造異性体をもちうる分子量が最小の飽和鎖式炭化水素である。
(b)化合物Bの構造異性体の中には光学異性体をもつものがある。
(c)化合物Cは、アルキル基部分が比較的短いため水と任意の割合で混和できる。
(d)化合物Dは炭素数が最小の第三級アルコールである。
(e)化合物Eは、エタノールを濃硫酸存在下、160℃で加熱して主に得られる化合物である。
(f)化合物Fはヨードホルム反応を示さない。
① 1 ② 2 ③ 3 ④ 4 ⑤ 5 ⑥ 6 ⑦ 0
問 3 バニラの香り成分であるバニリンは、ベンゼン環を持つ分子量152の化合物である。また、ベンゼン
環上には 3つの置換基があり、置換基同士の場所を入れ替えることで 6つの異性体(バニリンを含む)
を考えることができる。バニリンにおいては、各置換基の大きさを、そこに含まれる原子の原子量の総
和であらわしたとき、最大の置換基の一番近くには最小の置換基が存在している。またバニリンはエー
テル結合を持つとともに銀鏡反応を示す化合物で、植物内では糖とグリコシド結合を形成して存在して
いる。バニリン構造中のベンゼン環と置換場所を下図のようにあらわし、最大の置換基が 1の位置に結
合しているとすると、 2 番目の大きさの置換基はどの位置に結合しているか。また、その置換基に含ま
れる原子の原子量の総和はいくつか。もっとも適当なものをそれぞれの選択肢のう
ちから一つ選べ。ただし、置換基はその位置を示す 3つの数字の和が最小となるよ
うに配置するものとする。
[置換位置 31 の選択肢]
① 2 ② 3 ③ 4 ④ 5 ⑤ 6
[原子量の和 32 の選択肢]
① 15 ② 16 ③ 17 ④ 27 ⑤ 29 ⑥ 31
(2D― 7)
1
4
2
3
6
5
Ⅳ 次の問 1〜問 4に答えよ。
問 1 次の化合物A〜Fを沸点の高い順に並べたとき、 3 番目となる化合物はどれか。もっとも適当なもの
を次の①〜⑥のうちから一つ選べ。 29
A CH3CH2CH2CH3 B CH3CH2CH2CH2CH3 C CH3CH2CH2CH2OH
D
CH3
HO C CH3
CH3
E CH3CH2OCH2CH3 F CH3CH2COOH
① 化合物A ② 化合物B ③ 化合物C ④ 化合物D
⑤ 化合物E ⑥ 化合物F
問 2 問 1の化合物A〜Fに関する次の記述(a)〜(f)について、内容の正しいものはいくつあるか。もっ
とも適当なものを次の①〜⑦のうちから一つ選べ。ただし、正しいものがない場合は⑦を選べ。
30
(a)化合物Aは、構造異性体をもちうる分子量が最小の飽和鎖式炭化水素である。
(b)化合物Bの構造異性体の中には光学異性体をもつものがある。
(c)化合物Cは、アルキル基部分が比較的短いため水と任意の割合で混和できる。
(d)化合物Dは炭素数が最小の第三級アルコールである。
(e)化合物Eは、エタノールを濃硫酸存在下、160℃で加熱して主に得られる化合物である。
(f)化合物Fはヨードホルム反応を示さない。
① 1 ② 2 ③ 3 ④ 4 ⑤ 5 ⑥ 6 ⑦ 0
問 3 バニラの香り成分であるバニリンは、ベンゼン環を持つ分子量152の化合物である。また、ベンゼン
環上には 3つの置換基があり、置換基同士の場所を入れ替えることで 6つの異性体(バニリンを含む)
を考えることができる。バニリンにおいては、各置換基の大きさを、そこに含まれる原子の原子量の総
和であらわしたとき、最大の置換基の一番近くには最小の置換基が存在している。またバニリンはエー
テル結合を持つとともに銀鏡反応を示す化合物で、植物内では糖とグリコシド結合を形成して存在して
いる。バニリン構造中のベンゼン環と置換場所を下図のようにあらわし、最大の置換基が 1の位置に結
合しているとすると、 2 番目の大きさの置換基はどの位置に結合しているか。また、その置換基に含ま
れる原子の原子量の総和はいくつか。もっとも適当なものをそれぞれの選択肢のう
ちから一つ選べ。ただし、置換基はその位置を示す 3つの数字の和が最小となるよ
うに配置するものとする。
[置換位置 31 の選択肢]
① 2 ② 3 ③ 4 ④ 5 ⑤ 6
[原子量の和 32 の選択肢]
① 15 ② 16 ③ 17 ④ 27 ⑤ 29 ⑥ 31
(2D―7)
1
4
2
3
6
5
化
学
問 4 次の文中の 33 〜 35 にあてはまる数値として、もっとも適当なものを次の①〜⑩のうち
からそれぞれ一つ選べ。
香水の成分などに使われるテルピネロールには、次に示すような 5つの構造異性体(a)〜(e)が知ら
れており、いずれも210〜220℃程度の沸点を持つ。これらの中で立体異性体を持つものは 33 個
あり、構造異性体(a)〜(e)にはそれ自体も含めて全部で 34 個の立体異性体が存在することにな
る。また、構造異性体(a)〜(e)でそれぞれ分子内脱水反応を行うと、主要生成物として同じ構造のも
のが 35 個得られる。
(a) CH3
C CH3H3C
OH
(b) OHH3C
C CH2H3C
(c) OHH3C
C CH3H3C
(d) CH2
C CH3H3C
OH
(e) CH3
CH
OHH3C
CH3
① 1 ② 2 ③ 3 ④ 4 ⑤ 5
⑥ 6 ⑦ 7 ⑧ 8 ⑨ 9 ⑩ 10
(2D―8) ― 18 ―
3D 化 学
(解答番号 1 〜 31 )
原子量および定数は、次の通りとする。また、同一の問中で解答に複数回同じ選択肢が必要なときには、
同じ選択肢を何回選んでも良い。
H= 1. 0 C = 12 N = 14 O = 16 Na = 23 Mg = 24 Al = 27 S = 32
Cl = 36 K = 39 Ca = 40 Cu = 64 Zn = 65
アボガドロ定数 NA= 6. 0 × 1023/mol、気体定数 R= 8. 3 × 103 Pa・L/(K・mol)、
ファラデー定数 F= 9. 65 × 104 C/mol
Ⅰ 実験室で次の実験 1〜 7を行い気体A〜Gを得た。問 1〜問 5に答えよ。ただし、気体A〜Gは常温・常
圧の条件下で気体であり、発生した気体中に含まれる水蒸気は無視するものとする。
実験 1:塩化ナトリウムに濃硫酸を加え、加熱して気体Aを得た。
実験 2:亜硝酸アンモニウム水溶液を加熱して気体Bを得た。
実験 3:炭酸カルシウムに希塩酸を加えて気体Cを得た。
実験 4:塩化アンモニウムに水酸化カルシウムを混合して加熱し、発生した気体をソーダ石灰に通して気体
Dを得た。
実験 5:硫化鉄(Ⅱ)に希硫酸を加えて気体Eを得た。
実験 6:酸化マンガン(Ⅳ)に濃塩酸を加え加熱し、発生した気体を水に通じ、さらに濃硫酸に通じて気体F
を得た。
実験 7:亜鉛に希硫酸を加えて気体Gを得た。
問 1 発生した気体A〜Gを捕集する方法として、下方置換、上方置換または水上置換の捕集方法が用いら
れる。それぞれの気体で適切な捕集方法を 1つ選択した。それぞれの捕集方法に適した気体は何種類あ
るか。もっとも適当なものを次の ①〜⑦ のうちからそれぞれ一つ選べ。ただし、適している気体がな
い場合は ⑦ を選べ。
下方置換: 1 上方置換: 2 水上置換: 3
① 1種類 ② 2種類 ③ 3種類 ④ 4種類
⑤ 5種類 ⑥ 6種類 ⑦ なし
(3D― 1)