平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談...

49
1 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の 事例を掲載します。(整備関係:51件、販売関係:6件、その他:9件) ※なお、第1四半期の追加事例3件を、P4749 に掲載します。 平成27年7月1日 京都府 女性 【相談】 内容:不審に思い調べたら、その修理工場は未認証だった(整備関係-その他) ・車名:軽自動車 ・登録年月:不明 ・走行距離:60,000km 軽自動車を4月末前後に車検に出した。見積りでは10万円程度であった。車検が終わり16 万円の請求があった。見積価格とかけ離れており不信ではあったが、修理工場の話では本当はも っと掛かるところであったと言われた。不信感は有ったが支払うこととした。 5月中旬頃エンジンオイルの漏れを発見し、車検を扱った修理工場に修理を依頼するため見 積りをさせたら、4万円掛かるとのことであった。修理料金が高額ではないのか、車検時に気が 付かなかったのかと問いただしたところ、車検時にはエンジンオイル漏れはわかっていたとの ことであり、応急処置で車検を通したとの回答があった。良く車検を通過したものである。信じ られない。なぜ、完全に修理しないのか。修理工場として失格ではないか。修理は別の整備工場 に依頼した。 不審に思い運輸支局に問い合わせたところ、その修理工場は未認証工場であることが解かっ た。その後、運輸支局にこのような整備で良いのか問い合わせた。運輸支局の話では記録簿にも 不審な点があるとのことで、運輸支局から修理工場へ調査に入ることとなった。振興会でもこう いった整備業者を指導できないのか。 【対応】 本来であれば整備事業者に事情を聴き、顧客と事業者との間に入るところですが、会員事業場 ではないため、その旨を伝え、今後、振興会で協力できることがあれば協力する旨を伝えた。 平成27年7月1日 兵庫県 男性 【相談】 内容:要望通りに作業してくれなかった(整備関係-作業) ・車名:軽自動車 ・登録年月:不明 ・走行距離:200,000km ディーラーにタイミングベルトの交換(部品持込み)を依頼した際、ヘッドガスケットの交換 も勧められた。距離も走っているのでお願いしたのだが、「ヘッドをはずすのならば、交換でき る部品があったら併せて交換して欲しい」と伝えた。 後日、整備内容を確認すると、分解時交換のオイルコントロールオリフィスのOリングが交換

Upload: others

Post on 23-Sep-2020

3 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

1

平成27年度 第2四半期の整備相談

全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の 事例を掲載します。(整備関係:51件、販売関係:6件、その他:9件)

※なお、第1四半期の追加事例3件を、P47~49 に掲載します。 平成27年7月1日 京都府 女性

【相談】 内容:不審に思い調べたら、その修理工場は未認証だった(整備関係-その他)

・車名:軽自動車 ・登録年月:不明 ・走行距離:60,000km

軽自動車を4月末前後に車検に出した。見積りでは10万円程度であった。車検が終わり16

万円の請求があった。見積価格とかけ離れており不信ではあったが、修理工場の話では本当はも

っと掛かるところであったと言われた。不信感は有ったが支払うこととした。 5月中旬頃エンジンオイルの漏れを発見し、車検を扱った修理工場に修理を依頼するため見

積りをさせたら、4万円掛かるとのことであった。修理料金が高額ではないのか、車検時に気が

付かなかったのかと問いただしたところ、車検時にはエンジンオイル漏れはわかっていたとの

ことであり、応急処置で車検を通したとの回答があった。良く車検を通過したものである。信じ

られない。なぜ、完全に修理しないのか。修理工場として失格ではないか。修理は別の整備工場

に依頼した。 不審に思い運輸支局に問い合わせたところ、その修理工場は未認証工場であることが解かっ

た。その後、運輸支局にこのような整備で良いのか問い合わせた。運輸支局の話では記録簿にも

不審な点があるとのことで、運輸支局から修理工場へ調査に入ることとなった。振興会でもこう

いった整備業者を指導できないのか。 【対応】

本来であれば整備事業者に事情を聴き、顧客と事業者との間に入るところですが、会員事業場

ではないため、その旨を伝え、今後、振興会で協力できることがあれば協力する旨を伝えた。 平成27年7月1日 兵庫県 男性

【相談】 内容:要望通りに作業してくれなかった(整備関係-作業)

・車名:軽自動車 ・登録年月:不明 ・走行距離:200,000km

ディーラーにタイミングベルトの交換(部品持込み)を依頼した際、ヘッドガスケットの交換

も勧められた。距離も走っているのでお願いしたのだが、「ヘッドをはずすのならば、交換でき

る部品があったら併せて交換して欲しい」と伝えた。 後日、整備内容を確認すると、分解時交換のオイルコントロールオリフィスのOリングが交換

Page 2: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

2

されていないことがわかった。安い部品なのになぜ交換しないのか?また、一言案内があっても

良いのではないか。そこまでの作業工賃を鑑みたら交換すべきではないのか?修理マニュアル

にはOリングは分解時交換と書いてある。あげく、持ち込み部品に入ってなかったとか、またそ

のうちヘッド抜けるからその時でもとか、ウチはもともと当該車の取扱店ではないからとか、火

に油を注ぐような対応をされて腹が立った。何とか指導できないか。

【対応】 「おそらく、分解時交換とはその部品を外した場合交換が必要になる意味で、ヘッドをはずし

たら交換ではないのでは?」と伝えた。 心情的に言っている意味は分かるが、一般的な作業ではそこまで交換はしないと思う。そして、

どこに争点があるのかは、「恐らく交換できるところは交換しといてくれ」といった注文に関し

て、その部品は「交換の必要性はない」といったすれ違い。個人的にはフロントマンの相手の要

求を読み取るスキルが不足していたのではと思う。 技術面での問題はないことを相談者も理解しているようなので、「相談があったことを先方に

伝えるので、良く話し合って下さい」と伝え、先方工場長にも電話にて上記内容を伝えた。

平成27年7月3日 和歌山県 男性

【相談】 内容:車検を受けてすぐにオルタネーターが故障した(整備関係-作業)

・車名:乗用車 ・登録年月:平成22年6月 ・走行距離:54,000km

平成22年、専業会員事業者にて新車を購入。平成25年に続き、平成27年5月23日に2

回目の車検を同社で受けた。

平成27年6月30日、自宅でエンジンが始動しなくなった。同社に修理依頼しバッテリー交

換したが、その後、オルタネーター故障と判明した。メーカー保証で対応できないかをディーラ

ーに問い合わせて貰ったが、保証対象外とのこと。同社より、「オルタネーター交換は純正品使

用で12万円程度、リンク品で6万円程度要す」と言われた。検査を受けてすぐに故障するのは

おかしい。検査時に点検していないのか?等々の質問を受けた。

【対応】

以下の内容の説明を行った。相談者から詳細を聞き、点検整備記録簿の状況からみて、同社の

点検整備には落ち度はない。自動車点検項目に沿って確実に点検を行い、記録簿に記載を行って

いる。事前に不具合症状等があったのなら、受入時に伝えていれば対応は可能であったが、不具

合症状が全く無かったのだから不可抗力である。点検個所によっては、部位の劣化状態により事

前に指摘可能なものは多くあるが、今回の箇所については通常の点検整備では分からないと説

明して、了承頂いた。

平成27年7月6日 東京都 男性

【相談】 内容:整備ミスによりエンジン載せ換えになった(整備関係-料金)

Page 3: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

3

・車名:不明 ・登録年月:平成21年 ・走行距離:不明

21年式の中古車で1年走行していた。いつも使用しているディーラーに修理依頼したが、 ヘッドガスケットから水が逆流し、予備の水タンクの水があふれヘッドガスケットの交換修理

が必要ではという事になった。他社の車両のため当該ディーラーでは修理が出来ないことから、

そこ経由で他のディーラーに修理を依頼することにした。 他ディーラーに修理を発注した所、該当箇所の修理後にエンジンから水を噴いた状態になり、

エンジンの載せ換えが必要であるとの連絡があり交換を行った。修理代がかなりの価格のため、

これは整備ミスではないかと考えている。 【対応】

入庫したディーラーに確認した所、基本的修理の金額が高額すぎる事から周囲に愚痴をこぼ

しているらしい。今回の件は、担当者が対応したとのこと。

平成27年7月6日 兵庫県 事業者

【相談】 内容:亡くなった独居老人の売掛金を回収したい(その他-法律・制度)

・車名:軽自動車 ・登録年月:不明 ・走行距離:不明

5月、近所のおじいさん(独居老人)に車検を依頼されたが、この人に売掛金が1万円あ

ったので、車検時に必要な諸費用を揃えてくれたらという条件で車検を請け負った。しか

し、手を入れ始めるとかなり部品を交換しないと検査に通らないことが判明し、結局10数

万円の費用が掛かった。

6月27日、その車検費用の諸費用を除いた残金8万円余りを受け取ろう(一部でも)と集金

に行ったところ、家の前にお葬式の看板が出ており、おじいさんが亡くなったとわかった。葬儀

場に亡くなった方の弟さんがいて当社に借金があることは伝えたが、相続権のない人に説明し

ても仕方がないと思い、喪主を務めたお孫さんに直接請求しようと考えている。問題ないか?

【対応】

亡くなったおじいさんは、奥さんとは離婚。二人の間に生まれた子どもは一人。その子もすで

に死亡しており、喪主のお孫さんがそれらの理由で相続権者になっていたからだ。お孫さんが何

人いるかわからないので、現時点で喪主を務めたお孫さんにいきなり請求するのもどうかと思

い、落ち着いたらまずはお孫さんに話を聞いて貰うことにした。

その間お孫さんの数を調べたら、二人だと判明し、一人は喪主をやった方でもう一人は行方不

明だった。相続権者が二人いれば、財産も借金も半々になるので喪主のお孫さんには4万円しか

請求出来ない。しかも、まだおじいさんの財産を相続したかどうかもわからない。弁護士に頼ん

で法的にキチンとしていくなら戸籍謄本を取ってお孫さんの人数を確定させて・・・といった手

続きを踏むことになるが、御社は未払い金の額を考えると弁護士を使ってまで出来る案件でも

ない。

結局のところ、喪主を務めたお孫さんと話しをするのが一番の近道だという結論に達したの

でしばらく成り行きを注視していたところ、喪主を務めたお孫さんから相続を放棄した旨を記

す書面が届いたそうだ。当会にはこの時点で相談してきたが、これがわかった時点で債権回収は

Page 4: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

4

事実上不可能となった。未収金のことについては折に触れ、各種講習会で説明してきたが、金銭

支払いに関しては難しい問題も多い。

平成27年7月6日 兵庫県 女性

【相談】 内容:修理期間中、使用しなかった駐車場代と保険料金を負担して欲しい(整備関係-その他)

・車名:乗用車 ・登録年月:平成16年 ・走行距離:49,235km

変速がおかしいと感じ、貴会会員Aディーラー工場に修理見積りを依頼したところ、「A

T本体の不良でリビルド品(見積金額30万円)への交換」を示唆されたが、載せ替え作業

はディーラーではなく、別の貴会会員B専業工場に依頼した。

しかし、B工場が試乗を繰り返しても症状が出ず、B工場から、「ATFを交換して様子

を見てみたらどうか?」との提案があり、ATFを交換して71,540円を支払い納車し

て貰った。ところが、その1ヶ月後、再発して車が止まった。B工場は積車で引き取りには

来てくれたが、思えば最初、私はAディーラーで故障探究をして貰い、B工場にはATのリ

ビルト載せ替えを依頼したのに、そこでATFの交換を勧められたことが発端で今回のトラ

ブルになった。

修理期間(症状確認のために預けていた期間と修理期間を合わせ2ヶ月)が長引いた原因はB

工場の誤診であり、修理代金の返還は当然として、この間無駄にした2ヶ月分の保険代金と契約

駐車場の代金を支払うようB工場に要求。慰謝料も支払って貰いたく弁護士に相談したが、弁護

士から、「まずは貴会に相談するよう」指示された。

【対応】

Aディーラーに故障探究をさせて、B専業工場に交換を依頼?ATF交換に2ヶ月かかりそ

の請求金額が7万円超?あまりに不可解な説明。これで弁護士に相談しているのなら、下手なこ

とを言うとこちらの上げ足を取られる可能性がある。言葉を選び、話をきちんと知りたいと、許

可を取ってB工場に電話をしてみた。

B工場の話では、相談者は一見客でB工場の事務員の知り合いの知り合い。工賃を少しでも安

くしたかったのでは?とは社長の弁。7万円超の内訳は、ATFに水が回っていたのでミッショ

ンを載せ換える前にラジエターを修理。その後オイルを入れてライン圧など既定の点検を繰り

返したところ症状が出なくなり、数値にも異常がなかったことから納車した。実際、1ヶ月以上、

異常なく乗れている。

ここで話がだいたい見えたが、B工場は自社の見込み違いを認めつつ、相談者には譲歩案を提

示している。内容は、「相談者にも言ってあるが、良かれと思ってラジエターの修理とオイル交

換をした。載せ替えてはいないがそれを作業ミスだと言われたことで、当社はオイル交換に関す

る内容は全て返金すると伝えている。それ以上に請求されている内容はあまりにも不可解。特に

慰謝料などというのは意味が分からず、当社が支払うべきものはないと考えている。運輸局等の

行政に指導するよう電話をするとか、弁護士に相談したとかいう話も聞いているが、逆に相談者

には当方の落ち度を示して貰いたい」

ここまで話を聞き、「当会は金銭的な話には介入しないこと」を相談者に再度確認。それを伝

Page 5: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

5

えたところ、相談者は運輸局に苦情を言ってから弁護士に相談し、訴訟に向けて動くとのことで

あったが、実損額と弁護士費用の狭間で揺れることは明白。一応、B工場にその話は伝えた。そ

の1ヶ月後、B整備工場の社長と会う機会があり話をしたが、「あれから電話がない」と言うこ

とだったので、ここで相談を終えた。

平成27年7月8日 秋田県 女性

【相談】 内容:事故後の修理内容に納得できない(整備関係-作業)

・車名:乗用車 ・登録年月:平成17年12月 ・走行距離:不明

平成27年6月中旬、信号待ち停車中に後続車に追突され後部(バンパー、リヤゲート等)が

損傷した。すぐに保険会社に連絡し、Aディーラーで修理することとなった。(100:0の為

全て保険で修理して貰った) 6月下旬に修理が完了し納車して貰ったが、その後車両を良く見たところ、「以前は錆のなか

ったところに錆が発生している」「エンジンルームが非常に汚れている」「ハンドルが振れるよう

になった」「ブレーキが効かなくなった」という状態になってしまっていた。修理前の私の車に

戻して欲しいとの整備相談があった。

【対応】 当該ディーラーに相談者の申し出について伝え、状況等を確認する。修理箇所については保険

会社と協定の上適切に修理を行った(リヤバンパー、バックドア、リヤフェンダー左右の修理及

び塗装)。エンジンルーム等前側部分の修理、ブレーキ廻り及び錆の発生箇所等の修理も一切行

っていない。納車時には車両を確認の上、お納めしているので問題はなかったと思っている、と

の話であった。 当会の対応としては、相談者に修理内容(納品書を持参されたので板金修理箇所等)について

説明し、当該ディーラーに再度対応していただくよう指導する旨を伝えた。また後日、再度当該

ディーラーと話し合いをされるようお願いの連絡をした。その後相談者から連絡は入っていな

い。

平成27年7月8日 神奈川県 女性

【相談】 内容:後日送られてきた車検の請求金額は案内はがきの3倍の金額(整備関係-料金)

・車名:軽自動車 ・登録年月:不明 ・走行距離:不明

親戚が取引している整備工場(認証工場)から車検案内はがき(車検価格らしき金額が記載さ

れている案内書)が送られてきたので、概ね同額で車検が出来ると思い依頼をした。特段の連絡

も無く車検は終了して納車されたが、後日送られてきた請求書の金額は案内はがきの3倍の金

額であった。

見積書も発行されず、作業内容に対する説明も無く、無断で部品が交換されていた。そもそも

請求書に記載された内容は必要な作業なのかも疑わしい。具体的には、下廻り洗車、下廻り塗装

Page 6: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

6

などがあるが理解できない。以前依頼していた整備工場では考えられない。こんな工場が認めら

れるのか?工場に問い合わせると、必要だから整備をしたと言っているが、対応には理解できな

い。国土交通省にも苦情を通報するとのこと。

【対応】 整備工場であれば、定期点検を実施する場合には必要な整備の内容及びその整備の必要性に

ついて説明し、概算見積書を交付することが定められているので、話の内容では工場側の対応が

不十分な部分があると思われることを伝えた。 了解の下、工場側に内容の確認を行ったところ、結果的には申告内容に概ね相違はないことか

ら、整備工場として守らなければならない遵守事項について確実に取扱って頂くこと、今回の整

備内容の必要性等を改めて依頼者に対して納得が頂けるような説明を行って頂きたい旨指導を

行った。 相談者には、指導事項を説明すると共に、工場側から整備内容等について説明があるので納得

できるまで、話合いをされること。なお、下廻り洗車や下廻り塗装は地域性等があるが当地のよ

うな海岸附近では塩害による傷みを防止する意味合いから行われる傾向もあり、事前説明があ

れば理解いただき易かったのではないか等アドバイスした。 なお、案内はがきには、諸費用のみが記載されていた。 平成27年7月8日 兵庫県 事業者

【相談】 内容:取り付けたナビの不具合でクレームを受けている(整備関係-その他)

・車名:不明 ・登録年月:不明 ・走行距離:不明

ユーザーからナビの取り付けを依頼された。ナビは、ATのシフトをリバースに入れた時にリ

ア周りが画面に表示されるバックモニターのついているタイプ。バックするときに注意喚起の

ために表示される赤いラインと黄色いラインが画面に表示されなかったと苦情が入り、「それが

原因で車を当てた」と言われ、弁償を迫られている。

ラインの表示がなかったのは事実のようだが、だからといって後進時の後方確認はドライバ

ーの義務であるはず。このような要求に応えなければならないものか?ちなみに現在は表示し

ている。

【対応】

元々は、「表示していた」と言うので、現状復帰させずに表示していない状態で車を渡したの

なら自動車整備工場は、「課せられた責務を果たしていない」と考えられ、瑕疵が認められる可

能性はある。しかし、御社が言うように、相手については、本来バックするときに後方を確認す

るのはドライバーの責務。また、ナビには必ず画面だけに頼ってバックしないようにという注意

書きもある。そうするとユーザーの過失と御社の過失とは相殺されると考えられるべきものと

推測する。また、ナビを付けてから何日も経過し、車を当ててからその原因がナビに表示される

べき赤線と黄線が表示されなかったからだと訴えてくるのにも問題がある。それらを考えると

ユーザー側の過失の方が明らかに大きいと言わざるを得ない。

問題はそれを声高にユーザーに対して訴えられるかどうか。例えば大口ユーザーならすべて

Page 7: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

7

の取引がなくなる可能性も考えなければならないので、当会があれこれ指示できるものではな

い。御社の考えで動いて良いのではないかと考える。

そこまで説明すると、「あなたの説明で自信を持って相手と話をすることが出来る。相手が当

方の説明に納得せず、理不尽を言い続けるなら修理代は当社が持ち、その上で二度とこの客と取

引しないことにする」と言って電話を切った。

平成27年7月8日 兵庫県 男性

【相談】 内容:もう修理しないと言われた(整備関係-作業)

・車名:輸入車 ・登録年月:平成11年 ・走行距離:84,000km

(消費生活センター ⇒ 自動車製造物責任相談センターからの紹介)

アクセルペダルを離しても回転数が下がらないという症状が、購入当初からあり、それが夏に

なると必ず現れる。今までクレーム対応してくれていたが、車が古いことを理由に、「今後,修

理しない」と言われた。私の車はこの工場で点検・車検を欠かさず受けてきたし、訴えている症

状は購入当初からのもの。現在も何ら改善していない。

この度、この販売店から一方的にこのように言われたことが納得できない。消費生活センター

に電話するとPLセンターに、PLセンターから貴会に電話を回された。貴会会員工場には間違

いない。強制力を持って、この販売店に引き続き訴えの症状を直すよう言って貰いたい。

【対応】

話が見えない。症状がはっきりしていて16年もかかって訴えの症状が直せないというのが

理解できない。交換した部品もわからず、何の対処もしていないというのも不思議だ。「当該工

場に話を聞いて折り返し連絡する」と言って電話を切ったが、相談は軽く1時間を超えた。

次の日、当該販売店に連絡をすると話は本当のようで、「故障原因は不明」とのこと。それな

らば「今後修理しない」というのは問題があるように思うと伝えると、「そんなことは言ってい

ない」と、ここで話が食い違う。工場から「ユーザーに連絡し、善処する」との返事を貰ってから、

相談者に「工場はきちんと対応すると言っているので、もう一度話し合って欲しい」と言うと、

喜んで電話を切った。

ところが、後日再び電話がかかってきて、「やはり対応できないと言われた」と言う。相談者

は修理代がかかってもいいが、直せないということに大きな憤りを持っているようだ。再び工場

に電話をして善処を求めたが、当会の出来るのはここまで。あとは工場との話し合いになる。自

動車整備工場が自社で販売した車を「直せない」と言ってしまうのはいかがなものか。こちらが

悩んでしまう。

平成27年7月13日 東京都 男性

【相談】 内容:修理を依頼したが、こんな整備が有るのだろうか(整備関係-作業)

・車名:不明 ・登録年月:不明 ・走行距離:不明

Page 8: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

8

ABSセンサー交換、ヘッドライトの結露の修理を依頼する。修理後、ヘッドライトの結露が

確認され、修理が出来ていないと判断している。また、ボンネットにキズが付いていた。走行距

離も預けてから50kmくらい走っている。 こんな整備が有るのだろうか?次に又、この整備工場に入れるのが不安だ。どのようにしたら

良いか? 【対応】

工場に確認してみる。「ヘッドライトについては、普通この状況では交換するのが一般的であ

るが、修理をして欲しいとの事であったのでやってみると説明した。ABSセンサーについては、

相談者の持込み部品で確認したため20~30km走ったことは確かだが、そこまで走った覚

えはない。ボンネットの傷は、引き渡し時にいきなり言われた。そこまでは見てはいないと説明

した」との確認を行った。

平成27年7月13日 滋賀県 男性

【相談】 内容:1ヶ月経っても車検が終わらないので支払った費用を返して欲しい(整備関係-料金)

・車名:軽自動車 ・登録年月:不明 ・走行距離:不明

1ヶ月前に車検に出したが、まだ車検が済んでいない。諸経費5万円は払っているし、領収

書も貰っている。

いつまで経っても車検が終わらないので、車は自分の所へ持って帰ったが、諸経費の5万円

を返してくれるように説得して欲しい。また、この整備工場の事業者は工場にもいない、車検

もやってくれない、電話にも出ないので、振興会会員工場を脱会させるべきである。

【対応】

相談者には、「相手と相談して下さい。当会では、金銭面の相談については対応できませんの

で、整備工場と話し合って下さい」と伝えた。

なお、9月中旬、この事業者から電話あり、「事業場を明け渡すことになったので、認証の変

更を考えている。ついては、10月頃に振興会へ相談に行く予定」との連絡があった。

平成27年7月22日 東京都 男性

【相談】 内容:サービスキャンペーンに出したら、特に説明なく異常なしと言われた(整備関係-作業)

・車名:不明 ・登録年月:不明 ・走行距離:不明

サービスキャンペーンの不具合はシートのガタについてであった。車を入庫後2時間もかか

り、特に説明もなく異常はないとのことであった。 2時間もかけて異常が発見できず、具体的な説明もないとはどういうことか。他のディーラ

ーに入れたら異常が確認でき、部品交換をすることになった。振興会の方から指導をしておい

て貰いたい。 【対応】

Page 9: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

9

要件を聞き、指導するという事で電話を切る。該当ディーラーに確認した所、「該当車両につ

いては、今回のサービスキャンペーンの基準の規定値内であったため問題ないと説明を行った

が、納得頂けなかった」との回答を得たので、とりあえず説明を丁寧にするようにお願いした。

平成27年7月22日 兵庫県 男性

【相談】 内容:ゴム部品の劣化が納得できない(整備関係-その他)

・車名:乗用車 ・登録年月:平成22年 ・走行距離:不明

(消費生活センターからの紹介)

車検時にチルトハンドルの上、メーター下にあるゴム部品が劣化して割れているとディーラ

ーに言われた。原因は、「西日が当たることで発生した経年劣化」と言われたのだが、メーター

の奥まった部分にあり、触りもしない部品が、例えゴムであってもわずか5年程度で西日が原因

の経年劣化で割れたことに納得出来ない。

材質に問題があるのではないかと考え、メーカーのコールセンターに電話をしてみた。すると、

「ディーラーと話をしてください」と言う。そのディーラーの言うことに納得出来ずにメーカー

に電話をしたのである。そこで今度は消費生活センターに電話をしたら、「自動車のことには詳

しくない」ということで、こちら(振興会)を紹介された。相談に乗って欲しい。

【対応】

5年でゴム部品に劣化トラブルが発生するかどうかだけを問われれば、触れる、触れないにか

かわらず経年劣化でのトラブルはありうる。それが早いか遅いかはわからないが、ゴムの部品な

ら材質だけの問題でもないと考えられる。部品代は8千円ほどだというが、その部品代が惜しい

ようにしか聞こえない。とりあえず聞くべきことは聞いたので、「金銭的な話には入れないが、

お客様の苦情内容の確認をしたい」と言い、許可を貰ってディーラーに電話をしてみた。

ディーラーサイドでは、相談者の名を告げるだけで何の苦情か把握していた。ディーラーには

その他にも何かと苦情を訴えており、「納車時に、センターピラーに指紋が付いていた」とクレ

ームをつけられたこともあったとか。しかもその指紋は最終的には相談者のものであったとい

う。いずれにしろ何かにつけ苦情を言ってくるユーザーのようで、このたびの苦情についても難

癖をつけて修理代金(部品代)をクレーム対応させようとしている節があると、当方が感じたも

のと同じものをディーラーも感じているようだった。

そこで当方は、「相談者にも説明したが、金銭的な内容及びクレーム対応についての判断など

は出来ないと伝えてあるので、ディーラーサイドからもう一度コンタクトを取って対応をお願

いしたい」と伝えた。当会の入る余地が全くない事案で、その後双方から連絡はない。

平成27年7月23日 奈良県 男性

【相談】 内容:新品タイヤ交換後の不具合について(整備関係-作業)

・車名:ミニバン ・登録年月:不明 ・走行距離:不明

Page 10: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

10

先日、自動車汎用品販売店大手で、タイヤ交換をして貰った。交換後、高速道路を走行中に変

な音がするので「おかしいな」と思い販売店に連絡したら、「フィーリング的なことかもしれない

ので、時間がある時に来店してください」との事だった。 その後、再度走行すると左後からの音が大きくなってきたので、サービスエリアに入り車両左

後のタイヤを見ていると近隣に居た他のドライバーに、「ホイールの取り付けが緩んでいますよ」

と指摘を受け応急的に締め付けを実施した後に走行した。 後日、販売店に自動車を持って行き見て貰ったところ、「ホイール等の変形が見受けられるた

め、関係するところを新品に交換させて頂きます」と言われた。「関係するところとしては、どの

ようなもの(部位)があるのかということをお聞きしたい」という問い合わせ。 【対応】

当方は、車名、車種情報を聞き、自動車の構造(構成品)、作動を詳しく説明すると共に、ホ

イールの取付けボルト緩みによる損傷部位の波及についても重ねて説明し、相談者に納得して

頂いた。以後、問い合わせはなし。 平成27年7月23日 愛知県 女性

【相談】 内容:代車は故障した車と違うメーカーにして欲しい(整備関係-その他)

・車名:輸入車 ・登録年月:不明 ・走行距離:不明 車検を受けてから1ヶ月程でエンジンが故障した。以前にもエンジンの故障があり、もうこの

メーカーの車には乗りたくないが、入庫した際に用意して貰った代車が同じメーカーの車だっ

た。担当者に別メーカーの車を用意しての欲しいと伝えたが、断られた。翌日、車を使う用事が

ある為、至急別の代車を用意して欲しいとのことで相談があった。 【対応】

事業者(本社サービス部)へ確認したところ、すでに事情を把握しており対応を検討している

とのことだった。相談者が急いでいることを伝え、早急に相談者へ連絡をして円満に解決して頂

くよう伝え、了解を得た。 平成27年7月27日 埼玉県 男性 【相談】

内容:車検整備が信用できないため、諸費用含めて全額返金して欲しい(整備関係-料金) ・車名:軽自動車 ・登録年月:不明 ・走行距離:不明

相談者は、K社(フランチャイズ店)に、右のスモール・ランプ(車幅灯)が不点灯状態であ

ることは知っていたものの、車検時に直してくれるものと思い車検を依頼した。K社には、不点

灯状態である旨を伝えていなかった。車検完了後、納車されスモール・ランプを再確認すると以

前と同様に点灯していなかった。 車検整備で何を点検しているのか信用できず、今現在、整備料金を全額返金して貰うところま

では交渉成立しているが、諸費用も含めて全額返金して欲しい。K社に申し出たが、「車検完了

Page 11: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

11

時は点灯していた」との一点張りで誤りを認めず、しっかりと車検整備をするように指導して欲

しいとの要望であった。 【対応】

K社の「整備料金を無料にする」は、かなりの譲歩だと思われる。その他に、諸費用まで無料

にするのは非常に難しい事と、整備時の点検を確実に行うよう話すことは出来るのでK社に伝

える旨を話した。 早速、K社のランチャイズ店に連絡したところ、右前のスモール・ランプが、車検後切れてい

たのは確認したが、検査の時は点灯していたので検査には問題はない。相談者との話し合いで整

備料金は0円としたが、諸費用については立替の部分であり、頂くべきものと考える。これが当

社としての最大の譲歩であり、これ以上は無い・・・との事であった。 上記のK社の考え方を説明して、相談者には納得して頂いた。

平成 27年7月27日 奈良県 男性

【相談】 内容:異音の修理後も車から音が出る(整備関係-料金)

・車名:不明 ・登録年月:不明 ・走行距離:不明

先週の初めに、走行中に変な音が出るので、近所の自動車販売会社(ディーラー)にて不具合

個所の点検整備をして、クレジットカードにて支払いを済ませた。 そして2日後、車に乗るとまた前回と同様の音が出だしたので再度販売店に持ち込み、「音が

完治していないので、もう一度見てください。前回の整備で支払った費用は直っていないので返

金してください」と、お願いしたが聞き入れられず、今回は新たな整備ということで軽くあしら

われた。「どうしたら良いですか。何か良い解決方法はないか」と相談があった。

【対応】 販売店とお客様間での商取引であり経緯が不透明であることから、当方としては軽はずみな

ことを述べることが出来ないということを理解して頂くと共に、「自身の信念が正しいと思われ

るのであれば、相手に根強く訴え不条理を払拭されてはいかがですか」と回答した。

平成27年7月28日 山形県 不明(消費生活センター)

【相談】 内容:エンジン焼付きの原因を教えて欲しい(整備関係-その他)

・車名:不明 ・登録年月:不明 ・走行距離:不明 消費生活センターから、以下の相談があったのでアドバイスをお願いしたいとの内容。

平成27年1月、車検を受ける。エンジンオイル(3リットル)及びオイルフィルター交換を

実施。平成27年7月、エンジンから異音が発生したため、ガソリンスタンドで点検をして貰っ

たところ、エンジンオイルが入っていないとのことであった。このため、エンジンが焼付きを起

こしており異音が発生している。なお、修理(エンジン交換)に20万円程度かかるとのこと。 車検を行った整備工場から整備の状況などの聞き取りを行ったところ、「オイル交換作業は適

Page 12: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

12

正に実施しており、オイル漏れの点検も行っている」との回答であった。また、「不具合の発生は、

これまでの車両の管理が悪かったこと(オイル交換を長期間行わなかったなど)が原因ではない

かと考えられる」との言い分であったが、このようなことが原因でエンジンが焼付きを起こすよ

うなことが現実にあるのかを教えて貰いたい。 【対応】

次の内容のアドバイスを行った。

・エンジンオイルを交換して6ヶ月程度でオイルがなくなっていたとのことであれば‘‘オイル

漏れ’’が考えられるが、著しいオイル漏れがあれば車検は受からないと思われるので、車検

時にはオイル漏れはなかったのではないかと考えられる。なお、現在、オイル漏れが発生して

いる状態でそれがエンジン焼付きの原因である場合は、使用者の保守管理の問題となるので

はないか。

・オイル漏れがないとすれば、エンジンオイル交換を長期間行わなかったことなどが原因で、エ

ンジン内のスラッジ(沈殿物)がエンジンオイルの流路に詰まることで潤滑が正常に行われなく

なり、エンジンが焼付きを起こすことは考えられる。ただし、エンジンオイルがなくなっていたと

いう事実との関連付けが困難である。

平成 27年7月28日 富山県 男性

【相談】 内容:実際の走行距離と車検証備考欄の走行距離が逆転している(販売関係-中古車)

・車名:不明 ・登録年月:不明 ・走行距離:不明 中古車販売店からの苦情。現在実車の走行距離が39,600kmで、車検証備考欄の旧走行

距離は40,200km(平成26年3月)、40,700km(平成27年3月)。このためオー

クションに出展したが買い取り不可となった。

運輸支局にこの旨を伝え、訂正を依頼したが断られた。運輸支局で車両に載せてあった指定整

備記録簿を確認すると、平成26年3月(前々回車検時)に40,200km、平成27年3月

(前回車検時)に40,700kmとあり、車検証備考欄の走行距離数と一致する。基本的には

車検証は訂正できず、かつ、車検証と指定整備記録簿と一致しているので、当時の走行距離を知

るすべもない。

車検を実施した指定工場へ行き、「走行距離の逆転は車検時に走行距離の管理が不適切だった

ため起きたので、何とかして欲しい」と言っても、指定工場は「今更知らない、当時走行距離計

が調子悪かった、使用者におよその走行距離を聞いて書いた」等、曖昧な対応で誠実さが感じら

れない。このような整備工場を指導して貰いたい。また、指定工場から電話をするように伝えて

欲しい。相談者は納得いかなかったのか、運輸局にも相談したが、運輸局は直接的な対応をせず、

整備振興会を紹介した。

【対応】

走行距離逆転の件は、運輸支局から事前に確認し内容を把握していたので、当時の正確な走行

距離が分からないので訂正不可能と説明。すると、車検証の訂正はあきらめたのか、「指定工場

の走行距離の管理に問題がある」と整備相談へ発展する。

Page 13: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

13

まず、当会の相談業務の範囲の説明。今回の相談があったこと、事実関係を確認し関係法令に

抵触する場合は指導するということでいいですか?と聞くと、「それでいい」。また、「一度整備

工場から相談者へ連絡するように言って貰いたい」とのこと。連絡については、伝えることはで

きるが、こちらに強制力のないことを説明。

翌日、整備工場へ連絡。会長が対応。相談の内容を伝え、事実確認を行う。走行距離の記載に

ついては概ね相談者の言う通りであった。よって、保安基準では走行距離計が必要であり、正常

に作動している確認が必要、作動していないと判断された場合は修理又は交換等が必要。「走行

距離計が正常と判断したのであれば、表示している走行距離を関係書類に記載して下さい」と指

導。電話を要望している件についても伝えたが、電話をする意思のない様子であった。既に双方

で話し合ったとのこと。オークションに出典できなかったことについて、損害賠償を求められた

が応じるつもりも無いので、支局へ行くなり何でもしてくれと言ったとのこと。

平成27年7月30日 神奈川県 男性

【相談】 内容:整備後1千km位でホイールナットは緩むものなのか(整備関係-作業)

・車名:乗用車 ・登録年月:平成12年 ・走行距離:100,000km

販社系の整備工場で車検を行い、翌日、遠出をしたところ左後輪ホイールの取付ボルトが折れ、

タイヤがグラグラするようになった。ロードサービスマンが確認すると、ホイールボルトが1本

折損しており他のホイールナットは締め付け不足状態であった。なお、反対側も同様に締め付け

不足により増し締めを行った。

整備工場に連絡するとホイールナットは100%締めたと返答があったが、整備をして1千

km位でボルトが折れたり、取付ナットが緩むことが起きるものなのか。また、折れた原因等を

検証する機関があるか教えて欲しい。

修理のために、出先のディーラーで見て貰うと、交換用のホイールボルトが欠品状態であり、

取り寄せるまでには時間を要するとのことであった。一方、車検を行った整備工場の担当者から

は、ボルトが1本折れているにもかかわらず、戻って来てくださいと言われた。この状態で高速

道路を走れというサービスマンの感覚が理解できない。安全の認識がずれているのではないか。

【対応】

「一般的に適正な組み付けを行い規定トルクで締め付けられていれば、ナットの緩みは発生し

難いと思います。ボルトの折損は過去の過度な締め付け等による金属疲労が要因になる場合も

考えられると思います。故障原因を検証する第三者機関については、窓口では把握をしておりま

せん」と説明した。

了解の下、整備工場に確認を行ったところ、現車の確認作業(検証)は拠点でなく本社サービ

ス部で行い、希望があれば立ち会いも可能である旨の返答があった。なお、作業時はトルクレン

チを用いて最終確認(締付トルク12kgm)を行っていること。

また、やりとりの中で「ボルトが1本折れているにもかかわらず、戻って来てください」との

発言については、その場で上司が発言を取り消しさせて頂き不手際について謝罪したとのこと。

なお、相談窓口より検証の中で出来るならば、メーカーにもアドバイスを仰いで相談者の理解を

Page 14: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

14

得られるような説明をお願いした。

相談者には、整備工場との対応について説明を行い、確認にあたられたい旨伝えた。相談者よ

り、整備工場の対応をみて考えたいとのこと。

平成27年7月30日 滋賀県 男性

【相談】 内容:バッテリーが実際に交換されているか確認したい(整備関係-作業)

・車名:乗用車 ・登録年月:不明 ・走行距離:不明

2台の車を車検して貰った。バッテリー等が交換部品として伝票に計上されているが、実際に

交換されているか確認したい。他の整備事業者に確認して貰ったら、交換されていないと言って

いる。

【対応】

車検した整備工場に問い合わせたところ、バッテリーについては2台とも交換していなかっ

た。なお、1台については前検査を受けて土~日曜日で整備する予定だったが、相談者側に断ら

れたとのこと。

相談者は、運輸支局へ本件について相談に行く予定。

平成27年8月4日 神奈川県 男性

【相談】 内容:車検を依頼したのに車検を取らずに納車された(整備関係-料金)

・車名:輸入車 ・登録年月:平成17年 ・走行距離:50,000km

以前から付き合いのある、販社系の整備工場(指定工場)に車検整備を依頼したが、納車予定

日の2日前になって、「サスペンションが悪いから車検が通らない。修理には120万円の追加

費用が必要だ」と連絡があった。細かい説明もされずに法外な料金は支払えないが、車検を通し

て持ってきてくれと伝えた。先日、車検を取らずに車を納めに来たので話が違うと言うと、追加

整備分の見積金額を80万円で再提示してきた。

そもそも、過去の車両入庫状況から今回の車検に伴う必要経費は予測がつくはずであること

から、客の意向に沿った金額で収めるべきものではないか。なお、話の中で以前の担当者は安易

な人だったから通ったが、担当者が変わったので状況が変わったと言っている。おかしな話であ

る。どっちにしろ、法外な金額は払わないと言ってある。この先どうすれば良いのか教えて欲し

い。

【対応】 車検整備の際は最初に車両を確認して必要な整備の内容及びその整備の必要性について説明

し、概算見積書の交付をすることが定められている。作業の中で不具合箇所が発見された場合に

も、整備内容及びその必要性について説明し、依頼者の了解を得て作業をすることになる。その

ため、了解が得られないので作業に掛かれないのだと思われるが、車検が更新されずに納車しよ

うとするのは理解し難いと伝えた。

Page 15: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

15

なお、次回の車検の整備費用を予測することは消耗品等であれば予測可能な部分であるが、総

合的な見積り総額を予測することは困難で、そのような場合、安全上の問題が無い部分であれば

作業を先延ばしすることで整備代金を分散することも負担緩和の方法だと思う。また、担当者に

よって作業が変わるのでなく対応方法の違いであるとか、状況説明が適切に出来ているかだと

思うと付け加えた。 了解が得られれば整備工場に連絡を取り、理解し易い詳細な説明をお願いすることは可能で

あると伝えたところ、「相談窓口に代理交渉等は頼まない。再度、工場側と話し合ってみる」との

こと。 平成27年8月3日 兵庫県 男性

【相談】 内容:交換したばかりなのにタイミングベルトが切れた(整備関係-作業)

・車名:輸入車 ・登録年月:不明 ・走行距離:不明

貴会会員認証工場でタイミングベルトを交換し、1万5千kmを走行したが、この度、走

行中に突然エンジンが停止した。家内が乗っていたので止まった原因がわからず、また路上

でもあったことから、「至急、車を引き取りに来て欲しい」とタイミングベルトを交換した

工場に連絡を入れたところ、「忙しくて行けない」と信じられない言葉が返ってきた。どう

しようもなく、近隣の工場(県内会員指定工場)に頼み、修理をお願いしたのだが、エンジ

ンがダメだとのことで中古エンジン(20万円)に載せ換えることになった。

エンジンを載せ換えてから、なぜ下ろしたエンジンが止まったのかを確認したところ、タイミ

ングベルトにテンションがかかっておらず、ゆるゆるの状態だった。交換した工場に苦情を訴え

ると、「当社の作業に問題なく、関係ない」と言って何の対応もしない。貴会会員工場のやった

ことでもあり、大変腹立たしい。訴訟も辞さない。

【対応】

工場は当会会員認証工場。エンジンを載せ換えた指定工場も当会会員工場。相談者は現在も自

動車関係業務に携わる整備作業経験者。苦情内容も言いたいことも、奥さんが乗っていて危険な

目に遭ったことも、その対応に対する腹立たしさもわかるが、当会は、相談者と工場が穏便に話

し合った上で解決する方向を模索する立場にある。金銭的な話には入れないし、出来ることにも

限界がある。「とりあえず、工場の話も聞いてみたい」と言って興奮している相談者を抑え、一旦

電話を切った。

そのまま工場に電話を入れたところ、社長が不在だったので工場責任者に相談者の苦情を説

明したところ、「社の判断で社長が話をしているので何とも言えないが、納車後、2万km以上

走行しているので困っている」とのことだった。ここで相談者は1万5千km、工場は2万km

と双方の言う走行距離に差が出ている。

当会がどちらを信用するかという問題ではなく、正確な話が聞けず、片方が訴訟をちらつかせ、

片方が責任はないと言って状況では歩み寄りも何もない。当事者同士、話をする気がないのなら

当会はこれ以上介入しない。

ただ、相談者には、エンジンが壊れた原因が工場の不手際にあると言っているので、そこには

Page 16: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

16

立証責任が付いて回る。2万kmでも1万5千kmでもそれだけ走行した後、整備工場に作業ミ

スがありエンジンに致命的な故障が発生したと立証しなければならない。相当な困難があるの

で、そこは覚悟しておいて欲しいと思う。また、そういった訴訟に見合うだけの修理金額かどう

かも考えて行動して欲しいとまでは言ったが、これ以降の行動には当会に何の関係もない。その

後どちらからも連絡はない。

平成27年8月4日 京都府 男性

【相談】 内容:中古車購入に関するトラブル(販売関係-中古車)

・車名:軽自動車 ・登録年月:不明(10年落ち程度) ・走行距離:不明 6カ月ほど展示されていた当該車両を、配偶者用に購入すべく交渉(7月25日頃)。外観の

傷等の説明は受けたが、事故歴等は聞いていない。 8月1日に契約すべく出向くと、初めて事故歴の話を聞いた。タイヤもすり減っているが、検

査は通るとの言い草。検査を通ってもすぐに交換しなければならないし、第一危険ではないか!

タイヤは交換してくれることになったが、整備のプロとしていかがなものか!また、免許証のコ

ピーを求められた。どうして必要なのか?代々そうしているとのことだが、今の時代、普通では

ない。挙句に黙り込み、最後は売却を拒否された。契約書にも記入し後は押印するだけ。現金も

持ってきている状態で、契約は成立していないと言われた。あまりにも非常識!どうなっている

のか!

【対応】 最終的にどうしたいのかを問うと、「損害賠償とかを考えている訳ではない。最低でも協会と

して指導すべき!しかし、許せない!」とのことで落としどころがわからないが、話がつかない

なら最終的には法的な争いになってしまうということと、この件については相手方に話をする

ということで、一旦は終わった。 相手方に話を聞いてみると、細かな話の行き違いが積もり積もったようである(確かに少し説

明不足か)。お互いに不信感を抱き、契約不成立となったようである。免許証のコピーなど、確

かに相談者の気持ちもわからないでもなく、そのあたりは今後注意した方が良いのでは、という

ことと、クレーマーのような気配を感じた会員の立場も理解できるため、もし法的な話になって

くれば当会顧問弁護士を紹介できる旨、伝えた。その後、相談者から連絡なし。

平成27年8月4日 兵庫県 男性

【相談】 内容:オイル漏れで修理したのにすぐ漏れた(整備関係-作業)

・車名:不明 ・登録年月:不明 ・走行距離:不明

ミッションオイルが漏れたので修理を頼んだのが6月26日。シールからの漏れだと言

い、見積り金額5万円が提示された。完成したのは7月19日。6万1,900円の請求が

あり、支払った。

Page 17: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

17

しかし、乗って帰って2時間ほど経過したら再び同じ個所(相談者がそう言う)からオイ

ル漏れが発生した。見積りの差額にも腹が立つし、修理期間中に代車もなく大変困ったので

整備工場に苦情を言うと、「ATを交換しないといけない」と言われた。新品は40万円ほ

どだったので中古を斡旋してきたが、その金額は11万円。しかし、実際に請求されたのは

11万1,900円で、また差が出た。

しかも、前回の修理金額は今回の修理金額から値引きすると言ったのに、そんなことは言って

いないと言い訳をするし、前の修理時にオイルを入れているのに今回も新しいオイルを入れて

いる。なぜ、何度もオイルを入れなければならないのか全く説明せず、「仕方がない」というよ

うなことしか言わない。整備工場で起こったトラブルなので貴会に仲介して貰い、工場に工賃や

差額の支払いを拒否する旨伝えて貰いたい。

【対応】

まず、金額の話には入れないことを説明。言った言わないの話ではなく契約書を確認したいと

言ったが、ない。工場の名も聞いたことがなく、場所で検索をかけても当該工場名は出てくるが

当会会員ではない。認証があるのかどうかもわからない。

「そんな工場が営業しても良いのか」という苦情に代わったが、それはその工場の勝手。そう

いう工場に修理を出すのもお客さまの勝手。当会への苦情は当会会員工場であることが大前提。

「申し訳ないが、相談には乗れない」と乗れない理由(黄色い看板の整備工場)について説明した

ら、「そんなことは我々素人にはわからない」と当たり散らす。

「では、当会が打っているCMを聞いたことはないか?」と言って、ラジオCMのフレーズを

電話口で歌ってみたら知っていた。また、新聞広告も出している。「修理は認証工場で行いまし

ょう」と我々は常に訴求している。しかし、安価だと非会員・未認証を選ぶのはユーザーの自由

だが、そこにはユーザーの責務である保守管理義務がある。それらを知ろうとせず、わからない

だの素人だからということを前面に出してくるから、当会も「関係ない」という言い方しか出来

なくなる。ディーラーは高いと言うが、高いと思うのならその根拠を示し、それを基に値段交渉

すればいいだけ。高いならそれなりの理由もあるはず。その工場へ持って行った理由は、「会社

の同僚がいい工場で検査も安かった」と言っていたからだというなら、それも「自己責任」。そ

の同僚にも責任はない。とにかく当会では対応できない。「今後は黄色い看板のある認証工場で

修理をしてください」と言って相談を終えた。

平成27年8月4日 兵庫県 男性

【相談】 内容:エンジンのキュルキュル音が直らず、金は払えない(整備関係-作業)

・車名:不明 ・登録年月:不明 ・走行距離:不明

(消費生活センターからの紹介)

消費生活センターに電話をしたらこちらの番号を教えてくれたのでかけた。内容は、エンジン

からのキュルキュル音だが、整備工場に修理を依頼したところ、勝手にエンジンをオーバーホー

ルし、ベルトを交換して「直りません」と言って納車された。直っていないものに金は払えない。

なぜ、このような工場が存在するのか?貴会は一体何をしているのか?修理代金は支払わない

Page 18: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

18

のでそれを整備工場に伝えておけ、という通告。

【対応】

整備工場の名を聞くと、聞いたことがない。場所を聞いて地図で検索してみたが、やはりない。

「そこは国から許可を取って修理をしているのか?」と聞いたところ、「許可のない整備工場な

んかある訳ないだろう?」という認識。そこで未認証工場について説明したが、「そんなものは

関係ない、とにかく金は払わん。貴会はそれを工場に伝えとけ!」と。何度も言うが、当会には

なんの関係もない話。未認証工場に指導も注意も出来ないし、そんな権限もないとまで言うと、

「貴会は何のために存在しているのか?役に立たない糞のような団体だな?」などと罵詈雑言。

散々悪態をつき、最後には文章に出来ないような捨て台詞を吐いて電話を切った。

その間こちらは、「申し訳ない」「すみません」「お役にたちません」というような返ししかし

ないようにした。いつでもそうだが、最初は一生懸命説明する。しかし、説明して理解できない

人を説得し、納得させるのは容易ではない。特に感情が昂ぶっている人には何を言っても無駄な

ことがある。今回の件も未認証工場に持ち込んだ自己責任。こちらとしては何も出来ず、対応出

来ないことを謝るしかない。解決のために前向きな話をしたいという人でもない。正直、先方か

ら電話を切ってくれて、ほっとした。最近は自己中心的なこの手の相談者が本当に多い。もちろ

ん、当該工場に伝えるようなことはしていない。

平成27年8月5日 富山県 事業者

【相談】 内容:中古車販売に伴い引き取った車両の廃車処理ができない(販売関係-中古車)

・車名:不明 ・登録年月:不明 ・走行距離:不明 会員整備工場からの相談。平成27年2月にお客さんの紹介で中古車を販売し、その時引き取

った車両(軽自動車)は廃車にする約束だったが、納税されていないため所有者(自動車販売業

者)から所有権が出ない。そのため廃車にできず、車両を敷地内に置いたままになっている。

使用者にその旨を連絡し、納税するよう伝えたが、未納のまま、その後使用者とは連絡が取れ

ず(携帯電話に電話しても出ない)困っている。似たような相談事例は無いか?対処法を聞きた

い。会報に掲載されていた整備相談事例に似たような事例があったが、どのようなものだったか

確認したいという相談。

【対応】 まず、数点質問。長い付き合いのお客さんか?販売した中古車の代金は支払われているか?今

回初めての取引で、既存のお客さんからの紹介、代金は支払済み。その車両の納車時、現在お金

が無いので代金未納のまま車両に乗って帰ると言った。しかし、初めてのお客さんだったのでそ

れは無理、代金と引き換えで車両を渡すと言ったが、乗ってきた車両が既に車検切れだったので

そのまま返すわけにもいかなかった。一緒にいた紹介者に一部負担して貰い5万円を領収し、残

りは分割支払いする旨の念書をとり、紹介者に連帯保証人になって貰った。引き取った車両は、

廃車については口頭で約束した。

対応については、まず使用者の自宅へ行く又は勤務先に連絡してみる等、何らかの形で連絡を

取り、改めて納税のお願い、その後、廃車手続きの流れになる説明する。連絡がつかない場合は、

Page 19: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

19

納税又は車両引き取りの通告書のような文章を送られてはどうかとアドバイス。平成26年に

兵庫県で類似の相談事例があり、その記事を会報で見覚えがあるとのことだったので、その記事

を相談者へ渡す。知り合いに元警察官や法律に詳しい方がいるとのことで、相談してみるとのこ

と。

平成27年8月10日 東京都 男性

【相談】 内容:当初の見積りの中にタイヤ交換代も入っていると思った(整備関係-料金)

・車名:輸入車 ・登録年月:不明 ・走行距離:不明

別の会社で中古車を購入し正規ディーラーに車検の依頼をした。概算見積りは貰ったが、途中

でタイヤ交換を勧められた。タイヤ交換も含め全て終わった後の清算時に、タイヤ代が入ってい

たことに気付いた。当初の見積りの中にタイヤ交換代も入っていると思っており勘違いをして

いたが、ディーラー側も交換についての説明もなかったことから納得いかない。どうしたら良い

か。出来れば元の状態に戻したい。 【対応】

現在、交換したタイヤで走行しているのであれば、交換は難しいと思われる。ディーラーも説

明が不足していた点や相談者も勘違いをしていた所もあるので、もう一度希望を話してみては

どうか。価格に関しては、話し合いにより値引き交渉をしてみてはどうかと説明を行い、納得を

頂いた。 平成27年8月10日 愛知県 男性

【相談】 内容:1ヶ月点検後、オイルキャップの緩みで新車が汚れてしまった(整備関係-作業)

・車名:ミニバン ・登録年月:平成27年4月 ・走行距離:不明

平成27年4月、ディーラーより新車を購入。5月に1ヶ月点検をしたが、その際オイルキャ

ップが緩んでいて、7月10日にエンジンルームから黒煙が出て走行不能となった。

オイルキャップの緩みのミスでエンジンルームや車内が汚れているので、新車に換えて欲し

い。車庫の一部がオイルで汚れた補償をして欲しい。このことに関する説明をして欲しいとのこ

とであった。

【対応】 新車に代えることや、車庫の一部がオイルで汚れた補償については、こちらでは判断できない

内容であるが、この事に関する説明をして頂くよう指導することで了解を得た。

事業者(本社サービス部)へ確認したところ、すでに事情を把握しており対応を準備している

が、汚れは軽微でありクリーニング等で対応する検討をしているが、連絡がとれなかったり、補

償に関する話が平行線のままであったりと進んでいないとのことであった。

相談者は不審に思って説明を要求していることを伝え、相談者へしっかりとした説明をして

頂くよう伝えた。相談者にはその旨連絡した。

Page 20: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

20

平成27年8月12日 兵庫県 事業者

【相談】 内容:契約発注済の車のキャンセル料は?(その他-法律・制度)

・車名:- ・登録年月:- ・走行距離:-

高齢のユーザーと契約し発注をかけた車だが、その息子が、「検査を受けたばかりだし、クー

リングオフでキャンセルしたい」と言ってきた。自動車にクーリングオフは関係ないはずだと思

うが、キャンセルされた場合、キャンセル料や違約金を請求することが出来るだろうか?

また、当社はディーラーに発注書を送っているが、盆休みに入っているのでキャンセルの電話

を入れることが出来ない。この場合、当社がディーラーに対して違約金を支払わなければならな

くなるのではないか。その場合、その金額をユーザーに請求できるのかも併せて聞きたい。

【対応】

事業場は、ユーザーとの間に「販売契約書を作っていない」と言う。今回の件に関してはあま

り関係ないが、今後は作っておく方が良いと強くアドバイスした。

ユーザーと御社とは消費者契約法が関係する。端的にいうと、①車は登録されていない(ワン

ストップサービスではない)、②改造・架装等にも着手されていない、③引き渡しもない、とい

った状況なのでユーザー側からのキャンセルは、キャンセル料や違約金なしでできることにな

る。ただし、契約書を作成していないとはいえ、登録のために車庫証明を上げ、希望ナンバーを

取得するために動いたのであれば、その実費に関しては請求できる。

問題は御社とディーラーの契約。御社は消費者ではなく販売店も事業者。その販売店はメーカ

ーから車を買う訳でこれは1台ごとの契約ではなく、サブディーラーでなくともそれぞれが代

理店契約のようなものを結んでいると考えられる。その契約約款に照らし合わせた対応となる

のが前提。どの時点で違約金が発生するかだが、盆休みに入っているので契約約款を確認し、担

当セールスマンに連絡を取りたい。仮にディーラーから違約金の請求があってもそれをユーザ

ーに請求することは出来ない、とまで伝え、後日どうなったかの連絡が欲しいといって電話を切

った。

盆明け、「違約金なしでキャンセル出来た」との連絡があった。約款にはキャンセル時の違約

金に関して数%申し受けるというような文言があったらしいが、高齢のユーザーが過去にこの

メーカーから何台も連続して乗り継いできたことがデータとして残っていたことと、この相談

事業者からディーラーに、盆明け、この話とは別に新たに新車の受注が入ったことなどからディ

ーラーサイドがそのあたりを鑑み、違約金について不問としたようだ。また、希望ナンバーを申

請していたのでその実費を支払うとディーラーに伝えたそうだが、それも不問にしてくれたと

いう。巡りあわせが良かったとは思うが、今後は契約約款を熟読し、トラブルを避けるために、

お客様に対しても契約書(裏面には契約約款)を作りたいと説明。三者三様円満解決した事案と

なった。

平成27年8月17日 兵庫県 事業者

Page 21: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

21

【相談】 内容:ローン契約が済んでからキャンセルされた(その他-法律・制度)

・車名:- ・登録年月:- ・走行距離:-

先日、クレジットで新車の購入契約書を交わしたユーザー。クレジットの審査が通ったが、先

方の都合で突然、「契約を解除したい」と言ってきた。当社としてはユーザーに対して違約金ま

たは契約の解除に伴う損害賠償金を請求したいが、問題ないか?また、請求する際、いくらくら

い請求するのが妥当か知りたい。

【対応】

事業場は、ユーザーとの販売契約書を書面にはしているが、解約時の違約金のことについては

書面にしていない。また、口頭でも説明していないと言う。当然自動車は、違約金の発生する条

件(登録、改造・架装等、引き渡し)はまだ達成されていない。

クレジット契約自体は、一般的には販売店(当会会員工場)から信販会社に立て替え払いの申

し込みが行われ、信販会社が販売店に承諾の通知を行った時に成立するはず。これは契約約款が

裏面に書かれていると思うが、当方も内容を把握していないので約款を読んで欲しいが、クレジ

ット契約自体は成立している模様。

そこにキャンセル料が発生するかどうかだが、ここは微妙。事業場は当会会員工場だが、自動

車販売店協会や軽自動車協会などの団体には加入していない。従って、そういった団体の標準約

款を守る義務はないと言い、また、契約成立時期は当社独自のものなので口頭であっても契約書

を交わした時に契約は成立していると言うので、違約金を請求したいという話だ。基本スタンス

は説明してあるので金銭的な話には入らないと説明。「消費者契約法に則った対応をお願いしま

す」とだけ伝え、電話を切った。

平成27年8月18日 兵庫県 女性

【相談】 内容:明細書の消費税について不明な点があるので教えて欲しい(その他-法律・制度)

・車名:- ・登録年月:- ・走行距離:-

先日、車検を行った工場からの明細部分に不明な点があるので教えて欲しい。自動車税や重量

税、自賠責保険には消費税がかかっていないのに、車検代行手数料にはかかっている。また、請

求書には「車検代行手数料(消費税含む)」との表示があるのに、請求書全体の下欄に消費税が

請求されている。意味がわからない。

【対応】

「基本、不明な点は整備工場に直接聞いて貰いたい」とした上で、自動車税と重量税に関しては

税法を引用し、併課と二重タックスにについて簡略説明。自賠責保険についても自賠法を以て不

課税取引を噛み砕いて説明した。納得して頂いたところで代行手数料については、「おそらく単

なる作成ミスではないかと思われる」と説明したところ、ここでユーザーのスイッチが入った。

というのも、「車検後から大きな音がし始めたので相談したが、クルマが古いから仕方がない」

と門前払いのようなあしらいを受け、その音がブレーキを踏むたびに大きくなるので怖くなっ

て他社に持ち込んだところ、「ブレーキのネジが1本なくなっている(なんのボルトかは不明)」

Page 22: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

22

との説明を受けたらしい。他にも農作業用の車や娘の車、主人の車もこの工場に車検などをお願

いしてきたが、症状が出ており、不安に思って不具合を訴えているのにいつも直そうとしない。

現在はこの工場から徐々に気持ちが離れており、今回、当方の「単なる作成ミスでは?」の一

言で、「黄色い看板の安心安全工場で単なるミスがどれだけあるのか?」と今までの不満を一気

に爆発させた。「黄色い看板の工場のことはラジオCMなどでも良く聞く。だからこそ信用して

黄色い看板の工場に持って行っているのに、こんなことが続いていると黄色い看板の工場は信

用できない」と矛先は完全にこちらに向き、当方も返す言葉が見つからなかった。

当該工場に連絡を入れて確認したいと言ったが、「それには及ばない」とのこと。一応、病院

に例えて専門医と総合病院の違いやセカンドオピニオンについてもアドバイスしたが、それす

ら「言い訳に聞こえる」と言われ、立つ瀬がなくなった。今後は同じ工場にすべての車を見て貰

うというようなことはせず、数軒に分散させて車を見て貰うようにすると言っていた。また、電

話を切る前に、「絶対に当該工場に連絡しないよう」釘を刺されてから電話を切った。会員事業

場だという(工場名がわからないので確認のしようがない)ので事実確認をしたかったが、ここ

で相談を終えた。

平成27年8月20日 福岡県 女性

【相談】 内容:6ヶ月点検直後に故障し、車検・定期点検に疑義あり(整備関係-作業)

・車名:乗用車 ・登録年月:平成23年 ・走行距離:69,000km

<経緯> ・平成27年7月20日、6ヶ月点検(メンテパック)済。 ・平成27年8月14日、盆休に遠方鹿児島でファンベルトが切れた。 <相談内容>

ディーラーは全店盆休のため、保険付帯のレッカーで福岡へ搬送したが、距離の関係で6万円 程の出費。人は新幹線で帰るはめになった。

車検・定期点検はディーラーで長く実施依頼しているのに、6ヶ月点検直後にファンベルトが

切れたことで車検・定期点検が意味の無いものでは、と腑に落ちない。専門的に教えて欲しい。

工賃は整備工場でみて、部品代は相談者負担とのこと。 【対応】

整備工場への状況確認の了解を貰い確認したところ、「エンジン下部のアンダーガードに石こ

ろがあったため、それが原因ではと推測している。また、最近のファンベルトは良質で7万km

程で切れる代物ではない」との見解。 整備工場より、その旨を相談者へ分かり易く説明して貰うこととした。 相談者より、鹿児島で砂利道を走ったことと一致したため、相談窓口へ丁重な御礼の電話が入

り終了した。 平成27年8月24日 東京都 男性

Page 23: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

23

【相談】 内容:工場に何度持って行ってもエンジンが止まる(整備関係-作業)

・車名:不明 ・登録年月:不明 ・走行距離:不明

エンジンが止まる同じ症状で、3~4回同じ工場に入庫。何度持っていっても直らないのはお

かしい。本当に修理しているのかも怪しい?

【対応】 概算見積書を貰っているのか確認したところ、貰っていないとのこと。勝手に修理を始めたと

いうことであった。工場は、(会員名簿になし)という工場。交換部品も見せて貰っていないと

のことであった。 修理内容、交換部品の確認を勧めるとともに工場は会員ではないので、第78条(認証)違反

など国土交通省に相談することを勧めた。

平成27年8月25日 東京都 女性

【相談】 内容:車検後1ヵ月も経たない間にクラッチが壊れた(整備関係-作業)

・車名:輸入車 ・登録年月:平成19年 ・走行距離:約40,000km

中古車で購入し、購入後初めての車検を先月終えた。その際に、エンジンオイルの漏れがあり、

修理代を含み30万円くらい費用がかかった。

今月中旬のお盆休みに、クラッチが壊れて動けなくなり、レッカー車で運んで貰って、工場へ

入庫した。修理見積りを依頼したところ、25万円であった。車検を終えたばかりで1ヵ月も経

過しない間に壊れるのはおかしいのではないか?また、レッカー代金も請求され、25万円の見

積りは高額過ぎるのではないか?

【対応】 車検の際の記録簿を確認したところ、控を受け取っており、クラッチの点検内容は、レ点が付

いている。整備を行った事業場は認証を受けた当会会員事業場である。整備料金について高いか

安いかの判断をできる団体ではないことを説明した上で、会員事業場であることから、作業時間

や人件費等をもとに適正に算出しているものと考えられる旨を伝えた。 また、クラッチ単体としては、記録簿の結果からは点検良好であったことから、車検の際にエ

ンジンオイルの漏れを修理するなど、整備したことが影響しているものであれば整備保証制度

がある旨を説明した。 相談者は、事業場との連絡についてメールと電話でしか行っていないということであり、クラ

ッチの修理については見積りだけでまだ作業依頼はしていないとのことであったので、事業場

の担当者と面談の上、納得できる詳細な説明を受けるようアドバイスした。更に、当会会員事業

場であることから、当会から事業場に連絡することもできる旨を伝えたところ、事業場へ行って

話を聞いて、必要があれば、当会にまた連絡するとのことで電話を終えた。

平成27年8月26日 山形県 女性

Page 24: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

24

【相談】 内容:不具合が完全に直っていないのに修理費用を請求される(整備関係-料金)

・車名:軽トラック ・登録年月:不明 ・走行距離:不明 車両のオーバーヒートの修理をガソリンスタンド(GS)に依頼したが完全に直っていない。

そのため、短い距離の移動にしか使用できない状態。修理費用として、9万4,210円の請求

がきている。

<修理費用内訳>

・部品代:4万6,210円(ラジエター、サーモスタット、LLC:2万4千円)

(ラジエータパイプ:1万6,200円)

(ドライブシャフトブーツ:8,640円)(ついでに整備)

・工 賃:4万8千円

修理費用の内、3万円は支払い済。残金(6万4,210円)は分割払いにしたいと考えてい

るが、不具合が完全に直っていない現状を考えると全額を支払うのは腹立たしい。これから、G

S側と修理費用の値引き交渉をしたいと考えているが、こちらの主張をどのようにしたら良い

のか教えて頂きたい。なお、当該GSとの付き合いは、今後一切行わないようにしたいと考えて

いる。

【対応】

当会の会員事業場であれば当方で指導ができる旨を説明したが、その必要はないとのことで

あったので以下のアドバイスを行った。

・費用に関する内容であることから、当事者間での協議による解決が基本となるが、まず、車両

の不具合を完全に治すよう再修理を要求するのが先決なのではないか。その上で、GS側が再

修理に応じ不具合が直った場合は、掛った修理費用の内、不具合の根本的な原因に係わる部分

の修理費用を支払うこととしたい旨を主張したらどうか。ただし、どの部分が原因だったのか

という特定は非常に難しいと思われるので、こちら(相談者)の納得できる金額の範囲をあら

かじめ考えておく必要があると思う。

・GS側が再修理に応じない場合、又は、再修理でも不具合が治らない場合には、債務不履行で

修理費用の支払いは拒否し車両の原状復帰(修理を依頼する以前の状態にすること)を要求す

ることも考えられるが、これはGS側からするとほぼ不可能であると思われることから、掛っ

た修理費用の内、こちら(相談者)の納得できる金額の範囲内で支払うこととしたい旨を主張

したらどうか。

平成27年8月26日 静岡県 男性

【相談】 内容:車検の勧誘に乗り店を訪れたら高額な料金を提示された(整備関係-料金)

・車名:不明 ・登録年月:不明 ・走行距離:不明 (消費生活センターからの紹介) <相談に至った経緯>

以前、オイル交換100円の広告を見て交換実施した整備工場から、車検勧誘の連絡があり、

Page 25: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

25

店を訪れ見積りして貰ったところ、これまで頼んでいた店では6万円くらいだったが、10万円

を超える金額が提示された。想定より高額なため、作業内容の見直し・値引きの交渉をしたとこ

ろ少しは安くなったが、まだ高額だったため、しつこくされたが帰ってきた。 <苦情・要望> ・国の認可を取った工場か調べて貰いたい。(‘‘消セン’’から紹介された、要確認事項) ・オイル交換の際、無断で車検証から検査証有効期間を含む個人情報を取得された。 ・見積りの中には、インターネット等で収集した平均工賃情報より、倍以上高額な作業項目もあ

った。 ・ヘッドライト調整費用が計上されており、他の店では支払ったことがないので、サービスして

欲しい。 ・オイル交換が安いことから、他の車検を含む整備商品があたかも安価だと連想させ、高額な車

検を売りつける詐欺行為である。 ・しつこくされ、なんとか帰ってこられたが、他の人だったら、断りきれずに依頼してしまうよ

うな悪徳業者であり、放置したら被害者が増えるので行政指導願いたい。 ・事実、オイル交換の際は半日待たされ、昨日の見積りと交渉で数時間つぶされ、肉体的にも精

神的にも大きなダメージを負った。 【対応】

・国の認可を取った工場であり、当会の会員である。 ・説明もなしで勝手に車検証情報を取得するとは思えないが、断りもせずやったとするならば

問題はある。(同店のネット広告には、オイル交換100円サービスには車検証の提示が必要

との記載があったが、情報取得や利用についての記述はなかった) ・料金の設定は自由なので言及できない。他工場の金額やサービスを、交渉の鍵にするのは良い

が、押し付け、強要は乱暴すぎる。 ・オイル交換安価イコール全商品安価は、勝手な決めつけ。 ・勧誘に脅迫等があったならば、警察に訴えれば良い。 ・待たされたことについては、相談者が選択して取った行動であるから、何ともしようがない。 ・本件は、見積りまでのことで、未依頼で被害も出ておらず、見積費用を請求された訳でもなく、

道路運送車両法上の問題はないと思われる。 以上について伝えたところ、相談者から、業者寄りの回答なら意味がないので、行政機関の連

絡先を教えて欲しいとの申し出があった。道路運送車両法上の問題ではなさそうなので運輸支

局は適当ではないと思われたことから、「国の認可を取った整備工場だとわかった旨を‘‘消セ

ン’’に報告しながら、相談を続けたらいかがか」と提案した。 平成27年8月28日 兵庫県 女性

【相談】 内容:購入した車が事故車ではないかと不安(販売関係-中古車)

・車名:軽自動車 ・登録年月:平成20年 ・走行距離:50,000km

8月26日に購入(当会会員指定工場)した中古車だが、納車された車を見ると事故車ではな

Page 26: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

26

いかという不安が出てきた。相談に乗って欲しい。

【対応】

事故車ではないかと疑いを持ったのは、納車された日にブレーキを踏んだら大きな音がした

(話を聞いているとブレーキペダルを甘い目に踏んだ時に引きずるローターの音の感じ。現在

はしていない)のと、フロントガラスが割れている(説明を聞く限り飛び石?で出来たと思われ

る微小な傷)ことなどを以て、事故車ではないかと不安に思っているようだ。他にはドアに傷が

ついていたとか、ブレーキライトのレンズにひび割れがあったとか、メーターパネルのカバーに

傷がついているといった内容で、およそ事故とは縁遠い内容だった。それらの説明を一つずつ行

い、車は見ていないがそれらを以て事故車だと決めつけるのは的確ではないことを説明した。

事故車の定義自体は難しいが、例えばフェンダーを交換してもフレーム(いまどき少ないが骨

格部分に該当)に歪みがなければ一般的には事故車とまで言わないし、板金技術も向上している

からトータルアライメントを取ることで基本性能の確保は出来る事故車が大半。しかも販売時

にはそういった補修を行っている場合告知せずに販売し、後で発覚すると会社の信用問題に発

展する。万一、工場(販売店)側が説明を忘れていたとして、今後走行に何らかの支障があれば

工場側の瑕疵担保責任は免れない。いずれにしても不安があれば車を見たこともない当会に相

談するのではなく、会員事業場に、不安と思う部分については直接確認した方が早い。当会に相

談したことを伝えても構わない。

そこで、「会員事業場が説明を渋ったり、修理を依頼して取り合ってくれなかったりした時に

は改めて連絡を頂きたい。ちなみに、今回相談を受けた内容に関して事故車だと決められるもの

は何もなく、事故車ではないかという不安に関しては、それを払拭して安心して乗って頂いて良

いと思われる。また、音が気になるとか、いつもと運転操作の状況に差があると感じたら早めに

購入店舗に相談するのが良いと思う」と言うと、「安心した」と言って電話を切った。

平成27年8月31日 福岡県 男性

【相談】 内容:修理預け中にパンクし、了解もなくタイヤ交換された(整備関係-作業)

・車名:輸入車 ・登録年月:平成17年6月 ・走行距離:138,000km

消費生活センターからの問い合わせ。 <経緯>

・ユーザーは、平成27年6月、警告ランプが点灯したので整備工場へ修理依頼。 ・整備工場は当該車の正規ディーラーへ故障診断を依頼。 ・ディーラーからは、タイヤ空気圧異常による警告及び扁平40タイヤ(2006年製)劣化亀

裂によるリア右1本がパンクしている旨の回答。 ・整備工場はそのタイヤ1本を良かれと、ユーザーに了解なくサービスとして他社製の新品と交

換。銘柄が異なる1本交換にユーザーは不服で、同品同類4本サービス交換を強く望む。応じ

なければ第三機関に申し出る。

【対応】 整備工場へ状況を確認したところ、「いつパンクしたかは不明、タイヤは劣化損耗がみられ良

Page 27: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

27

かれと新品に交換した。了解を得なかったことに深く反省している」との状況。メーカーの回答

通り、2006年製のタイヤが9年経過、損耗、劣化亀裂がそもそもの原因と断定。瑕疵責任は

整備工場にはないが、扁平タイヤの目視判断や誤解を生む過失から要求のエスカレートを懸念

すべきで、毅然とした歩み寄り交渉を整備工場に求めた。 消費者センターより、次の和解があった旨、お礼の電話があった。

①相談者は希望する同品同種中古タイヤを6,000円/2本×2をインターネットで購入。 ②整備工場は、クレーム無しの条件でタイヤ 2 本分の価格と取付工賃を負担する。 また、整備工場からも和解した旨、反省の意とお礼の電話があり終了した。

平成27年9月1日 和歌山県 男性

【相談】 内容:始動不能車を車載車に載せる際、ステアリングコラム等を壊された(整備関係-その他)

・車名:輸入車 登録年月:平成20年9月 ・走行距離:15,000km

平成20年、和歌山市の正規ディーラーで新車購入。平成23年、25年に続き、今回も同社

へ3回目の車検を依頼した。

平成27年8月27日、昼休憩の12時50分に引取り約束をしていたので車庫より出して

待機していたが、到着が遅れ13時30分になったため、仕事時間に入り十分な対応ができない

状況となった。車載車に積み込む段になり、担当者より電圧が低いため、エンジンが始動しない

との報告があった。相談者は他の所有車両(輸入車)でブーストするよう進言したが、担当者は

そのまま車載車に載せるとの方針。相談者はセキュリィティーが働くため無理だと申し出たが、

「シフトロックは解除するので大丈夫」と言って積み込み、引き取りを完了した。

後日、同社よりのメールにて、102万6,191円の見積額の提示を受けた。内訳には、ス

テアリングコラム25万円、ミッション(シフトレバースイッチ)16万円が含まれていた。こ

の2点は車載車に積み込む際に壊したものであり、到底承服できない。同社にその旨を伝えたが、

「可能性については否定できないが、積み込み時が原因との証明もできないため、責任について

は負い兼ねる」とのこと。また、サービス担当者間で発言に一貫性がなく、信用できないとの苦

情。今回は、引取約束時間に遅れ、相談者の指示を無視した果てに、瑕疵を認めず高額請求をす

る姿勢に、怒りを覚えるとのこと。同社では7年前にも同様の症状で、3年未満の新車を手放し

た経験もあり、2回連続の故障・対応のため、ことさら心外されている模様。

【対応】

9月1日~2日は同社の定休日のため、9月3日に連絡。サービス担当者からの聴取事項は以

下の通り。当該車両については、翌8月28日に診断を行った。故障メモリを調べたが、履歴が

残っていない。8月29日に診断したところ、症状が発生したためトラブルシュートを開始。ま

た、ステアリングコラム(エンジンを始動させるもの)は解除しないので、イグニションがオン

にならなかったと考える。ステアリングロック解除でイグニションオンになるはずが、壊れてい

るためエンジンがかからなかった(電圧が低いのが原因と思われる)。エンジンを始動させるた

めにコントロールユニットが指示を出しロック解除するが、ステアリングコラムが壊れていた

ことが原因(積み込んだのが原因ではなく、電圧下がった原因が他にある)。本日、コントロー

Page 28: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

28

ルユニットを交換して、エンジンが始動し、現在プログラミングデータを書換え中。これにより、

シフトレバースイッチ(ギヤセレクタスイッチ)の交換が必要か否か判明するとのこと。

相談者へ電話。サービス担当者から聞いた話を説明したところ、以下の意見があった。別の担

当者に見積額について質問した際、「全てを交換しなければエンジンスタートしない」と言った

が、現に始動している。過去より同社の説明に一貫性がなく、信用ができない。クルマを多数所

有しているため、走行機会が少なくバッテリーが弱る傾向があり、同社の指示通り、バッテリー

も乾式に変更した。7年前も全く同様の故障で処分を余儀なくされたとのこと。

9月4日、ディーラーのサービス担当者へ再度電話し、以下の状況を聴取。相談者より電話が

入ったため故障内容・経過説明を行ったが、やはり納得せず、裁判も視野に入れているとのこと。

同社としては、出張中の上司の帰社(5日帰社予定)を待ち、店としての方針を出したい。元々

故障していたことは明白であり、バッテリー充電してエンジンがかかるというのは、コントロー

ルユニットの電圧が不足しているためである。電圧低下によるユニットの故障。当該車は「メー

ター内にハンドルロック解除できません」との表示はしない。同輸入車のシリーズには同様のト

ラブルあり。

相談者より入電。午前中に仕事がキャンセルになったため、サービス担当者と話をしたとの

こと。相談者は車両保険に加入しており、保険会社に確認したところ、「積車時の破損が原因で

壊したのであれば車両保険の対象になる」とのこと。サービス担当者へその旨を伝えたが、「壊

した証明はできない」と言われた。

9月7日、サービス課長より入電。相談者と話し合い解決(修理費用の一部を値引きする)し

たとの報告があった。

相談者へ電話し、内容確認を行う。相談者はステアリングコラム25万円の内、5万円を支払

うことに! その結果、102万6,191円の見積額からステアリングコラムで20万円の減

額、及びシフトレバースイッチ交換不要による16万円の削減の計36万円を差引いた条件に

より、不本意ながら同社と和解したとの報告を受けた。相談窓口として、事業場・相談者に対し、

中立立場より感想及び謝意を伝え、円満に解決した。

ところが、9月14日、相談者より入電。12日に納車され、13日にかけて数回乗車(約3

0km)したが、突然エンジンが始動しなくなったとのこと。直ぐにディーラーへ連絡し、引取

りに来て貰ったが、原因は不明とのこと。本社にも電話し社長に繋ぐよう要請したが、留守で、

代わりにディーラーの店長より電話があったが、謝るだけで進展はなし。前の車も同じ原因で処

分した。エンジンがかからないクルマでは出張にも使用できないため処分したいと思い、近隣の

中古車販売会社にも声をかけた。値が合えば処分したいとのこと。

ディーラーのサービス課長より入電。相談者と話し合ったが、同社における査定額は410万

円であり、相談者の希望額は500万円で90万円の乖離があるとのこと。同社とすれば、10

0%に近い修理を行い相談者に納車したいが、時間を要するため、都度連絡をするとのこと。

9月15日、相談者より入電。昨日、ディーラーの店長が直接訪問し詫びたとのこと。しかし、

エンジンがかからない原因はわからないとのこと。エンジンがかからない車を保有することは

出来ないため、手放すことになり、同社が買い取りを行うとのこと。それでも納得ができないた

め、本社のカスタマーセンターへ電話したが、「機械ものですから壊れます」との返答。この会

Page 29: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

29

社には呆れて匙を投げた。この会社のクルマは、2回続けて同様の症状で手放すことに。全国に

は同様の症状で泣いているユーザーが多くいるのではないか。エンジンがかからない画像やデ

ィーラーとの会話内容の録音は全て保存しているので、万が一、国土交通省等の機関が調査をす

るのなら提供するとのこと。

ディーラー及び相談者との会話等より、同社における車両診断及び対応方法に係る問題が大

きいと考えられ、同社と相談者は繋がりを切る形で、争うことなく終焉を向かえた。相談者、事

業場双方より感謝の言葉を頂いた。特に相談者からは「個人では故障について同社へ連絡しても

対応が遅く、自社に非がない態度をとっていたが、相談窓口が仲裁することにより、事業場の態

度が一変した」との感謝の言葉を頂いた。

平成27年9月2日 兵庫県 男性

【相談】 内容:交換した部品を見せてくれない工場に憤慨(整備関係-作業)

・車名:輸入車 ・登録年月:不明 ・走行距離:不明

エンジンがかからなくなり修理に出した。スターターモーターのマグネットスイッチの不具

合だということでスターターモーターASSYをリビルト品に載せ換えたが、ここ数日エンジ

ンがかからないことが続いた。スターターモーターを交換してわずか半年程度しか経過してい

ない。

今思えば交換した部品を見せて欲しいと言っても見せようとしない。ひょっとしたら内部を

掃除しただけで実際には交換していないのではないかという疑念を持っている。また、交換した

はずなら発注伝票があるはずだがそれも見せない。半年が経過しているといったが、実際には半

年も経過していない。当然、部品・修理クレームで対応されるべきもの。こういったことに対し

て相談に乗ってくれる機関がないかとネットで調べていて貴会の存在を知った。貴会、このこと

どう思うか?

【対応】

質問内容に疑問点があるので、「修理工場の名称または所在地が知りたい」と言うと、「貴会に

は関係のないこと」と言われた。「当会会員工場でないと質問内容には答えられない」と、その

理由を示したところ、工場名はまだ言えないが立地の地区を言うので一般論でいいから教えて

欲しいという話になった。本来ならそれも避けるところだが、話を聞いていると会員工場の可能

性が非常に高い。「キュルキュル音がして、かからないことがある」ということは、「クランキン

グは出来てエンジンがかかりにくいことがあるということで、エンジンはかかりますね?」と確

認すると、「クランキングができないからエンジンがかからないのだ。これは交換したはずのス

ターターモーターの不具合だ!」と訳がわからない。

この部分の誤解を払拭することから始めた。今回のトラブル(といえるかどうかも疑問)は、

可能性として燃料系か点火系などの可能性が考えられる。交換したスターターモーターは関係

ない。話を聞くとあなたの車は現在、通常のクランキングは出来ている。始動性もいわゆるチョ

ン掛けではないだけで、キュルキュルといういたって短時間でエンジンは始動している。また、

リビルト品というのは不具合のあった部品を分解して悪い部分を修理し、オーバーホールして

Page 30: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

30

再供給するシステム。新品に比べると見た目は悪いかもしれないが、きちんと掃除もした上で安

価で供給される。中古品のように前歴不明ではなく、信頼性も高い。リビルト品はいわば再生品

なので、交換した部品は供給してくれた会社に送り返す。送り返した部品は再生されて、またど

こかに販売される。したがって、交換後半年も経過すれば交換した部品が工場にないというのは

当たり前の話。新品に交換しても廃棄されている可能性も高いし、それが普通。交換した時に並

べて写真くらいは撮ってお客様に提示しても良かったのかもしれないが、通常の作業で整備工

場はそこまでしない。もし会員工場ならそのあたりを提案しても良いが、それも工場のやり方な

ので強制は出来ない。また、話を聞いているとリビルトを使えと指示したのはあなた自身。リビ

ルトがどんなものか知らずに交換を依頼したのであれば、あなたにも問題があるとも思う。とキ

チンと説明していくと最後は納得してくれた。それ以降連絡はない。

平成27年9月3日 愛知県 男性

【相談】 内容:4万kmの走行でプロペラシャフトのボルトが脱落(整備関係-作業)

・車名:輸入車 ・登録年月:平成15年 ・走行距離:不明

(自動車製造物責任センターからの紹介) 自動車製造物責任相談センターから紹介されたとのことで電話があった。平成27年8月1

5日に、走行中に異音と振動が生じたため、19日にディーラーへ入庫した。原因は、プロペラ

シャフトカップリングのボルト3本の内1本が抜け落ちていた状態であったとのこと。 また、当該自動車は、2010年頃、同ディーラーにてトランスミッションを交換しており、

交換時から現在まで、約4万km走行している。今回の故障で、修理費用を請求されているが、

約4万km走行しただけで、プロペラシャフトカップリングのボルトが損傷するものなのか疑

問であり、メーカーへも問い合わせたが、「ボルトの締付トルクが不良の場合は考えられる」と

の回答だった。 相談者曰く、「そんな箇所は、自分では触れないし、ディーラーの整備が原因以外に考えられ

ない。そんなものに修理費用を請求されるのは納得がいかない」とのことであった。なお、相談

者は自動車製造物責任相談センター以外にも、国土交通省の相談窓口へも相談をされている。 【対応】

ディーラーのサービス班長へ確認したところ、すでに、相談者には何度も説明をしているが納

得頂けない状態になっている。色々なところに相談していることも把握しているとのこと。 再度、解決の糸口が見つかるように、相談者へ対応して頂くようお願いした。

平成27年9月7日 静岡県 男性

【相談】 内容:トランスミッションの交換部品がなく修理できない(整備関係-その他)

・車名:トラック ・登録年月:平成14年 ・走行距離:不明 平成14年式のダンプカーのトランスミッションが故障し、修理を依頼したところ、メーカー

Page 31: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

31

にも部品が無く修理ができないと言われた。10数年でメーカーに部品が無く修理ができない

ことに納得ができない。どこに相談したら良いのか。 【対応】

修理の実施が要望で、「メーカーに相談してみてはいかがか」と提案。メーカーに相談してみる

とのことで電話は終わる。 なお、中古部品については、整備工場の対応力や状況など様々な要因があり、タイミング等に

より部品が出てくる可能性もあることから、根気よく当たってみるのも一つではか、との旨も併

せて提案した。

平成27年9月7日 兵庫県 男性

【相談】 内容:交換部品の値段が高すぎる(整備関係-料金)

・車名:不明 ・登録年月:不明 ・走行距離:不明

メーカーでバッテリーを交換したが、市場価格の倍ほどの金額が請求されてきた。とても納得

できない。貴会、業界団体としてこのようないい加減な請求を認めているのか?

【対応】

いきなりの横柄な苦情。電話番号を控え検索してみると、その地域では大手の運送会社だった。

メーカーとディーラーを混同しているが、対象工場は会員工場に間違いない。

相談者の話で状況をまとめると、遠方でエンジンが停止しディーラーから出張修理に走って

貰った際の修理金額が高すぎる、というもの。現場でOBD機器にかけ点検・整備を行った上で

バッテリーを交換したようだが、バッテリー金額のこと以外の内容は頑なに言わない。どういう

状況でエンジンが止まり、どこまで出張修理に行き、何の修理をしてバッテリーを交換したのか、

全体の修理代金も言わない。それでいて当会の会員管理と請求金額の苦情ばかりを執拗に言う。

仕方なく、「当会から会員工場(だったとしたら)に金銭減額の要請は出来ないし、しない。

販売価格は、部品原価に労務費、経費、間接費、管理費、販売手数料等と作業時間工賃や人件費

も乗ってくる。したがって概算見積りを確認していなかったのか疑問」と畳み掛けると押し黙っ

た。「また、遠方で困っていたのなら出張修理をして貰えて良かったではないか。何度も言うが、

当会は金銭的な話には入らない。いくらで仕入れた部品をいくらで売ろうが、それはお客様と工

場の話」とまで言うと、「今回の請求金額は通常販売価格(何が通常なのか良くわからないが)

の倍。これは10万円で仕入れたものを20万円、50万円で仕入れたものを100万円で売る

のと同じこと。そのような横暴が許される業界なのか?」と話が飛躍してきた。

会社が分かっているので無理やり説得することはせず、「金額に納得がいかないようならその

工場に連絡し、他所ではいくらだったと言って値段交渉をすればいい。とにかく当会は金銭問題

には介入しない。請求に出張旅費が入っているかどうか言わないから聞かないが、工場に感謝し

てもいい部分はないか?」とまで言うと、先方から電話を切った。当会会員工場に非がなければ、

これくらいのことは言えるようになってきた。

Page 32: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

32

平成27年9月7日 兵庫県 事業者

【相談】 内容:中古トランスミッションの部品保証について(整備関係-その他)

・車名:乗用車 ・登録年月:不明 ・走行距離:不明

トランスミッションン不具合があり、ユーザーから中古ミッションへの載せ換え依頼があ

った。運良く走行距離4万km程度のものが手に入って載せ換えたが、その直後、載せ換え

た中古ミッションに不具合が発生し、再度載せ換えることになった。

しかし、ユーザーと話をしていたのは4万kmのミッション。次に来たミッションは走行

距離7万kmで差がある。ユーザーとトラブルになるのを避けたいので、事前に打つ手を教

えて欲しい。なお、二度目の載せ換え作業は購入した中古パーツ店が行い、自動車リサイク

ル部品協同組合加盟店でもあったので部品の保証書も付けて貰っている。

【対応】

中古部品のクレームは、最近の傾向として増えているのは事実。しかし、中古部品なのでそこ

さえ理解していれば大きな問題にはならない。今回の場合、中古部品でも保証があるのでその期

間及び走行距離を中古パーツ店側に確認し、保証書(走行距離及び保証期間の明示されたもの)

を付けて貰うこと。

逆に、ユーザーには正直に約束した部品の不具合を説明し、少し距離は走っているが今回の対

応を正直に説明すること(本来なら先に説明しておきたかった)。了解が貰えれば、5千kmで

半年は保証があるがそれ以降は保証がないことなど誠意を尽くした対応と説明をし、出来れば

書面に残しておけば問題ないだろうとまで言うと、得心して電話を切った。

平成27年9月8日 茨城県 女性 【相談】

内容:整備が終わった後に車の買い替えを勧められた(整備関係-作業) ・車名:乗用車 ・登録年月:平成14年 ・走行距離:不明

相談者は母親で、娘の車の整備内容(料金)についての相談。 相談者の娘は車検見積りに行って、車検に受からないので整備が必要との説明を受けた。車検

前に勧められた整備を実施して、約7万円の請求(支払済)。その際、この他に車検には9万円

程かかり、更に、整備作業が増える可能性もあると言われ、買い替えを勧められた。 ※車検は結局、他の整備工場(約8万円)で受けた。 <事前整備内容> オイル交換・エレメント交換・ブレーキオイル交換・バッテリー交換・電球1個 エンドブーツ交換・発煙筒・エアコンクリーニング・オートマオイル交換

<相談内容> ・整備は、車検の時に併せて実施すれば良いのではないか。 ・買い替えを勧めながら、オートマオイル交換やエアコンクリーニングはおかしいのでは。

そもそも車検にエアコンクリーニングが関係あるのか。 ・車検が受からない内容とは思えない。

Page 33: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

33

【対応】 整備工場へ申し入れをしたのか確認したが、していないとのこと。本人ではないし、どのよう

なやり取りがあったのか工場へも確認しないといけないが、車検に受からないので必要な整備

との説明ならば疑問がある。ただ、商行為なので当事者の了承のもと実施されていれば過剰整備

とはならないと考えると説明し、工場へ経緯を確認することとした。 工場へ確認したところ、オイル交換で入庫され、車検時期が近いとのことで概算見積りをした

ところ、今日できる整備はお願いしたいとの依頼があり実施した。年式的に買い替え時期のお客

様には検討して下さい程度の案内はしている。整備内容についても、あくまで提案であって強制

したとは認識していない。また、安全に走行する上で必要と判断した部分を提案していて、当然

本人の了承を得て実施している。相談者の主張である最低限の整備内容も、説明の上、納得して

頂いたと判断していたが、今後は更に対応に注意するとのこと。 相談者へ連絡。工場側の見解を伝え、説明の上了承を得ていると認識しているとのことなので、

本人(相談者の娘)が直接工場側と話し合いをして頂くしかない旨伝えた。その後連絡はない。 平成27年9月9日 栃木県 男性

【相談】 内容:納車後に車体の汚れやカウルの損傷を発見(整備関係-作業)

・車名:輸入車(二輪) ・登録年月:不明 ・走行距離:不明

9月9日、電話にて相談の後、来会。今年7月にT商会から中古にて二輪車を購入。その後8

月、Iオートにブレーキの点検を依頼したが、納車後に車体の汚れやカウルの損傷を発見。又、

バッテリーも勝手に交換されているようだったことから、Iオートが試運転中に転倒したので

はないかと疑い事業者に問い合わせをしたところ、互いの意見がくい違い、折り合いがつかず、

現在は連絡がとれないとのこと。又、車両はSモータースに入庫し、現在修理中とのこと。

既に警察にも自身で相談しており、今後は法的手段も考えているとのこと。

【対応】 当会より、法的手段をとるのであれば仲介する余地はない旨を説明し、相談者も了承された。

今後は弁護士と良く相談をして対応するとのことであった。又、話を聞いて貰えたことに感謝し

ていた。

平成27年9月10日 兵庫県 事業者

【相談】 内容:引き取ってきた車でトラブル(その他-法律・制度)

・車名:軽自動車 ・登録年月:不明 ・走行距離:不明

3~4年前から近隣自治会が管理している広場にナンバープレートのついた軽自動車が放置

され、朽ち始めている。子どもの遊び場でもあり危険なので、所有者の義理の父親に当るAさ

んに自治会から撤去を求めていたが、Aさんは、「息子の元奥さん(Bさん)のもので自分の

所有物ではない」ことを理由に引き上げを拒否していた。しかし、自治会からの再三の要請が

Page 34: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

34

あり、渋々その要求に応える形で、普段行き来のある当社に車の引き取り依頼があった。Bさ

んは遠方に住んでおり、Bさんからの了承はAさんが口頭で取った。

引き取り依頼書は当該工場が作成し、その書面にAさんの署名捺印を貰い、住民票などの書類

がそろったところで車を引き取ってきた。事業者も依頼書があり、軽自動車の廃車手続きなので

そんなに難しい話ではないと甘く考えていたところはあるが、廃車手続きを段取りし始めた(廃

車にはしていない)ところ、Bさんのご主人(要するにAさんの息子)から電話が入り、「俺の

車を勝手に持ち帰った」「他人の物を許可なく持ち去った窃盗犯だ」「警察に行かれたくなければ

誠意を見せろ」というようなクレーム(当該工場は恫喝と言っていた)をつけられた。事業者は、

引き取りにあたり依頼書の入手や手続きのため、名義人から書類を揃えて貰ったこと、自治会の

苦情なども説明したのだが聞く耳持たず、クレームの付け方が尋常ではなかった。そこで、「元

の場所に戻すなりなんなり、そちらの望むようにする」と提案したらしいが、「とりあえず今夜

3時に電話して来い」と言って電話を切られた。

夜中に電話をするつもり(かけなければどんな要求をされるかわからない)だが、他の要求も

あまりにも常軌を逸しており、今後どのように対応していけば良いかわからない。元々Bさんの

名義で自分の父親Aさんが当社に仕事を依頼してきた、いわば家族間の問題に巻き込まれた状

況。Aさんと車を元の位置に戻す話やAさん宅に持って行く話もしているが、精神的に追い詰め

られてきた。相談に乗って欲しい。

【対応】

車を元に戻すと、その時点で御社がそこに車を不法投棄したことになる。軽自動車は自動車と

違い少々面倒で、「占有者」が所有権を主張すればそれが通ってしまうところ。そこを知ってい

て、「他人の物を許可なく持ち去ったのは窃盗であり、警察に行く」と言っているのなら行って

貰ったら良い。また、それを脅しだと感じたなら、窃盗ではなく依頼された仕事であることを先

に警察に証明し、現状(脅しと感じた部分)を通報したい。ついでに今回のクレームの詳細も伝

え、何かあった時のために内容を把握して貰っている方が良い。今後、あらゆる内容を録音・記

録し、留め置くことも指示した。

今回の引取依頼はAさんからなので、こういった家族間のトラブル(にしてしまう)としてA

さんに「保管料の請求」を考えたい。問題は普通乗用車ではなく、軽自動車である点。冒頭にも

書いたが自動車は名義人が所有者ということで間違いないが、軽自動車は名義人でなく、占有者

が持ち主という考え方が一般的。元奥さんの名義であり、車が動かない(朽ちているので使用で

きない)状況でもそれが自分の占有物だといっている限り、対抗できないようだ。弁護士に相談

するが、基本的には家族内問題というスタンスを崩さず、不当要求には毅然たる態度で対応して

欲しい、と言って一旦電話を切った。

次の日、こちらから電話してみると、「明け方3時に電話をしたが、出なかった」と言う。ま

た、記憶にない電話番号から電話がかかってくるようになったので電話には出ないようにし始

めたのだが、いろんな番号で電話がかかってくるようになった。もし、会社に来られるようなこ

とがあればどうしたらいいか?と言うので、囲いがない場所だと不法侵入に該当しない場合も

あるが、既にいろいろ言われている今回のような場合は、「不法侵入」に該当する可能性がある。

敷地内住居(工場事務所)に入ると「住居侵入罪」が該当するし、その際、「帰って」といって

立ち去らなかったら「不退去罪」にも該当する。来られたらすぐに警察を呼んで、そのためにも

Page 35: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

35

警察に届けおき内容を把握して貰いたい。

大事なのはこれからの対応を毅然とこなせるかどうか。何かあったら連絡して欲しいし、解決し

たら連絡をお願いしたいと言って電話を切った。

9月28日に事業場に電話をするとまだ電話をかけてくるらしいが、取扱い販売店が弁護士

を紹介してくれたという話が聞けた。それならば今後は全て弁護士対応にすることを奨め、一旦

ここで相談を終え、1ヶ月くらいにまた電話してみる。

平成27年9月11日 神奈川県 男性

【相談】 内容:ガソリンスタンドの対応に疑問があるので教えて欲しい(整備関係-対応)

・車名:乗用車 ・登録年月:平成8年 ・走行距離:不明

以下は、メールによる整備相談。

スピードメーターの表示装置が作動しなかったり、作動しても不安定な振れを起こし正確な

表示がされなくなったことから、以前から車検等をお願いしているガソリンスタンドに修理見

積りを依頼した。新品のメーター基盤は高額であったが、中古品で対応が可能とのアドバイスを

受け修理の依頼をした。

1週間後に納車されたが、数日後には同様の症状が現れた。原因の特定を依頼したが、トラン

スミッション内部の故障でギアが割れていると思われ、総額30万円位掛かるとの説明があっ

た。動くのであればこれ以上の出費は抑えたいので、戻して欲しいと伝えたところ、納車された

が7万円(完治していない現在までの作業代金)の請求書を渡された。

なお、当給油所は作業を整備工場に委託している模様(工場名を教えてくれない)。対応につ

いて、知り合い(整備士)に相談したところ、疑問が生じたので教えて欲しい。

・修理時に、交換部品を依頼者に明示する必要性

・分解整備記録簿は作成されるものか

・診断を誤って不具合が改善されなかった場合、どこまで支払い義務があるか

【対応】

以下は、電話による回答。

修理に伴う交換部品は依頼者の所有物である。一般的には納車時に整備内容の説明に利用さ

れる場合があり、処分方法についてはその際、確認して工場側で廃棄することが大多数だと思う。

場合によっては廃棄処分費用を請求することもある。

スピードメーターの交換に当っては分解整備記録簿の作成要件ではないが、走行距離が変わ

る場合は分解整備記録簿を作成して整備手帳に添付して、車両履歴として活用されていること

が多いと思う。

整備依頼は不具合を直すことだから、契約が完了していない段階では特定は難しいが、複合的

な原因による場合もあり基盤交換後の症状等も判断して決まるものと思う。

以上の内容を伝え、相対的に説明不足と思われるので、実際に作業された工場から説明が得ら

れるよう担当者と交渉されるようアドバイスをした。

Page 36: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

36

平成27年9月14日 長野県 女性

【相談】 内容:何の説明もなく整備され高額な修理代を請求される(整備関係-料金)

・車名:軽自動車 ・登録年月:平成12年 ・走行距離:101,000km

車を購入した整備工場に車検を依頼した。自宅へ車を引き取りに来たとき、車検費用として諸

費用の他にマフラーの穴の修理と車体が錆びている修理代として2万5千円位かかると言われ

た。車検が終わり実際に請求された費用は、最初の説明より5万円以上高かったため驚いてしま

った。

何の説明もなく整備され高額な請求をするのはおかしくないだろうか。2年前に中古車で購

入し、その時点に車検整備をしているのにファンベルト交換などほとんど乗っていない車なの

に同じことが必要なのか。スチーム洗浄と錆止め塗装は車検の時にやらなくてはいけないのか。

【対応】 車検時の整備の必要性については当会よりユーザーに説明。

整備料金について当該工場へ連絡すると、クルマの引取時、マフラー等の修理代金については

話したが、車検の点検整備費用についてはきちんと説明しなかった。相談者に連絡をして整備内

容と料金の説明をするとのことであった。

必要な整備と料金等の説明を事前にするよう指導する。

平成27年9月14日 兵庫県 事業者

【相談】 内容:広報誌に勝手に写真を掲載された(その他-法律・制度)

・車名:不明 ・登録年月:不明 ・走行距離:不明

市から「車両」の移動(撤去)を頼まれた。現場に着くと市役所の人間が多くおり、物々し

い雰囲気だったので説明を求めたが、何の説明もなかった。依頼者が市なのでそれ以上詮索せ

ず、とりあえずレッカー車で依頼された車を約15km運行した。

その後、数ヶ月経って市の広報誌に、「税金未納者はこのように自動車の撤去等財産差し押

さえの対応を講じることがあります」というような文言とともに、当社が放置車両を移動する

様子(まさしくこの時の写真)が掲載されていた。

事前に何の連絡もなく、「イメージ写真」である旨を書き記した文言もない。車に書いてい

る社名は載っていないが、当社の車だということは誰が見ても一目瞭然。その証拠に、「税金

未納者の車を集めてまわっているのか?」というような問い合わせ電話が工場に頻繁に入るよ

うになり、社の大きなイメージダウンにつながっているようで困惑している。

市の依頼の仕事ではあるがこのような無断使用に憤りを感じている。損害賠償云々という話

ではないが、市の担当者に一言謝らせ、謝罪文の掲載を訴え出てみようと思う。法律的にどうな

るか調べて欲しい。

【対応】

今のところ実害が存在しないので、慰謝料や損害賠償について市側の担当者や窓口に言わな

Page 37: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

37

いよう念押しし、法的にどうなのか実際のところを調べてみた。

一言でいうと、実害の確認できない現状では法律云々の問題ではなく、市側の担当者のモラル

の問題。車を引き取る作業は実際にしているし、それ自体は嘘ではない。それも御社が悪いこと

をしている訳でもない。写真も工場名は隠してあるようだし、市の仕事をしていて御社が言うよ

うなイメージダウンになっているというのも考えにくい。

ただ、市側に若干の配慮が足りなかったことは言えるかもしれない。それなら、「今回、写真

が掲載されたことでこのような(税金滞納者苛めのような言い方)ことを電話で言われ困ってい

る。今後は事前に一言いうとか、当社の車だとわからないようにするとか、写真下に写真はイメ

ージだというような文言を入れる配慮が欲しい」というくらいの苦情を言って、事を収めた方が

得策ではないか?とまで言うと、「そんなものか」と言って最後は笑って電話を切った。最初の

電話の勢いだとどれだけ揉めるのかひやひやしたが、意外と簡単に話は付いた。

平成27年9月14日 兵庫県 事業者

【相談】 内容:工場に車が突っ込んできた(その他-その他)

・車名:- ・登録年月:- ・走行距離:-

相談したい状況は標題の通り。概略は午前4時ごろ、当社の工場(1階)兼自宅(2階)の1

階部分に乗用車が突っ込んできて大破したもの。阪神淡路大震災を彷彿させるほどの揺れと衝

撃で飛び起きた。店舗の外に置いてある自動販売機やサービスカーだけでなく近隣のガードレ

ールにも大きな損傷があり、運転者の保険だけで支払えるのかと思うほど大きな損害だったが、

相談したいのはまさしくその部分。

突っ込んできた車の持ち主が任意保険に加入しておらず、それら修理費用が全て自腹になる

ということ。また、隣席に同乗していた人が瀕死の重体で、いまだに意識不明。突入してきた人

の親も同席し、弁済に関しては「支払うことを約束した念書」を書いてくれたが、これだけでは

損害金を支払い続けてくれるのか不安。自宅も聞いているし、働いている仕事場も聞いているが、

何の補償にもならない。

自社の火災保険を使用して直そうかとも思ったが、ある事情からこのような条件での事故で

支払われる特約を付帯していなかったことから、保険金の支払い対象外であることがわかった。

相手が自己破産したら請求出来ないようなことも聞いた。当社は今後どうすればいいか。他に打

つ手があれば教えて欲しい。途方に暮れている。

【対応】

当事者が未成年の場合、その親に損害賠償請求することは可能だが、加害者の年齢を聞くとそ

の対象ではない。名義が本人でなければ所有者に責任を問うことも出来るが、車は本人のもの。

自賠責も物損についてはその対象ではない。加害者が任意保険に入っていないので自己負担

で弁済して貰うことになるが、損害賠償額が決まっても支払い能力がないと賠償金を受け取れ

なくなる事も少なくない。強制執行で財産を差し押さえることは可能だが、加害者の親に財産は

あっても本人は任意保険にすら加入できていないのだから差し押さえるほどの財産を持ち合わ

せていないことも充分考えられる。

Page 38: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

38

また、高額となる損害賠償金が支払えないといって自己破産する加害者もおり、その場合は、

裁判をしても免責債権になる可能性も非免責債権になる可能性もあると考えられる。当方が現

時点での情報だけで判断するのは憚りがあるが、自己破産したからといってすべての債務が消

えてしまうことはないと思う。いずれにしろ故意でなければ重過失が争点になるだろう。

とはいえ、この問題は振興会職員への相談内容としてはその相談内容の範疇を超えており、顧

問弁護士を紹介するのでそちらに相談するよう指示した。今後も相談は何度でもして貰っても

いいと伝え、ここで一旦電話を終えた。

平成27年9月16日 徳島県 女性

【相談】 内容:中古車購入時に車検を受けたが、エンジンオイルのランプ点灯(販売関係-中古車)

・車名:不明 ・登録年月:不明 ・走行距離:不明

相談者は隣県に在住。8月19日、県内の事業場で中古車を購入し、同時に車検を受けた。 しばらくすると、エンジンオイルのランプ点灯。更に、ダイヤルステッカーも貼っていないし、

点検記録簿も貰っていないことが判明した。事業場に対し、どうしたら良いか。 【対応】

購入先に不具合の状況を伝え対応して貰うとともに、点検記録簿を貰っていないのであれば、

貰うように、その内容も確認するように伝えた。又、車検証備考欄の受検形態についても確認す

るようにアドバイスした。もちろん、検査と整備、認証工場などについても説明を行った。

平成27年9月16日 徳島県 男性

【相談】 内容:事前見積書がないのはおかしくないか(整備関係-作業)

・車名:不明 ・登録年月:不明 ・走行距離:不明

板金を依頼した際に見積書がないのはおかしいのではないか?バンパーのグリルの部品がな

いようだ。今回も口答では45万円位と言われた。40万円位だったら・・・と伝えていたが、 できあがってみたら48万円と言われた。オーバーするのであれば、了解を貰うのが当然ではな

いか。支払い済である。 【対応】

もう少し詳細に聞いてみると、以前にも修理依頼をしたことがあり、その時にも口答で3万円

くらいと言われて依頼したこともあったとのこと。事業者としては、前例にならって行ったケー

スとも考えられる。依頼した時点で修理金額に差があった訳で、あくまで見積りである点、板金

部品の関係上、金額の差は出るケースもあり、事業所に聞いて貰うように対応した。 平成27年9月17日 東京都 男性

【相談】

Page 39: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

39

内容:半年前に車検を受けたが、ブレーキが固着した(整備関係-作業) ・車名:軽自動車 ・登録年月:平成11年 ・走行距離:不明

ブレーキが固着している。3月に車検をしたので6ヶ月経っているが、3月の車検時に整備し

ていないのではないか?お金を払いたくない。 【対応】

Fサービスに電話にて確認。3月の車検時に点検整備は行っている。初度登録は平成11年で

島に来たのは平成19年だから、島で使用してから8年経っている。車検から半年経っているも

のなので、保証で対応は出来ない。 相談者にTEL。Fサービスでは、車検時に点検整備を行っている旨を報告したが、逆上し、

「もうあそこには出さないから、記録簿だけを持ってこさせろ」と言って話は終わった。 Fサービスに、「記録簿を相談者に渡して下さい」と伝えて終了。

平成27年9月18日 神奈川県 男性

【相談】 内容:腐食による不具合は車検時の錆の見落としに原因がある(整備関係-作業)

・車名:乗用車 ・登録年月:平成12年 ・走行距離:不明

以前より付き合いのある整備工場に平成25年6月に車検を依頼した。納車の際、特段の不具

合情報も提供されなかった。今年の2月、足回り付近からのビビリ音が気になりディーラーに持

ち込んだところ、ビビリ音は排気系統の遮熱版の腐食による取付け不良が原因と確認され、サー

ビスマンよりフレームに錆が全体的に発生しており腐食によりサスペンションの取付部に穴が

開いているとの説明があった。サービスマンは症状から新車時の防錆処理に問題があるのでは

ないかと、ディーラーよりメーカーの担当部署に車両を搬送して確認の結果、防錆上の問題は無

いと報告があった。

相談者としては、錆の発生から現状に至るまでには相当の時間を要することから前回及び前々

回の車検時には異常が確認されなければおかしいし、異常を知らせなかったことは車検の際の

見落としではないかと疑っている。

工場側は賠償等には応じようとしないことから運輸支局に相談したところ、「工場には話し合

いに応じるよう連絡する」と言われたが、工場から何の接触も無く困っている。車検の際の確認

方法等について、教えて欲しい。

【対応】

フレームの点検の際は目視等で損傷状態の確認やサスペンション等の取付け部は緩み等が無

いか点検する。フレームの損傷(錆の発生)は塩害(凍結防止剤の散布や海岸近くでの保管等)

により発生することが多く、バスなどで腐食によりサスペンションが脱落する事故報告があり

注意喚起の情報展開がなされている状況にある。

防止策として、下回りのこまめな洗車や車体面に対する定期的なアンダーコートの実施など

が一般的。1年点検を実施されていないとのことだが、点検する機会を増やすことも、腐食を軽

度な状態で発見し不具合を未然に防ぐ手段と思う。また、点検からの時間経過を考えると車検時

の過失を立証することは難しい部分があると思う。なお、要望のあった支局への連絡は相談があ

Page 40: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

40

ったこと、工場から連絡が無いことは伝えるが、支局は工場の監督・指導する機関なので、今後

の相談窓口はどちらか一方にした方が話をスムースに進められると思うとアドバイスした。

平成27年9月18日 兵庫県 男性

【相談】 内容:新車にえくぼ傷がある(販売関係-新車)

・車名:不明 ・登録年月:平成27年9月 ・走行距離:不明

新車を15日に納車してもらったがドアにえくぼ傷があり、販売店に苦情を言ったところ、担

当者が、「メーカーのプレスの生産誤差の範囲」と言った。とてもじゃないが新車で、エクボ傷

で、凹んでいるのに生産誤差と言われて納得できるものではない。

【対応】

車も見ず、そのエクボ傷が異常かどうかの判断は出来ない。販売店とよく話をして欲しいと言

ったところ、「生産誤差だというのなら3台ほど車を並べて俺に選ばせるよう販売店に言え」と

いうようなことを言う。「当会からそういった提案は出来ない」と伝えると、「振興会は何のため

にあるのか?」「何が出来るのか?」と声色が変わってきたので、正直に当会の相談に応えられ

る範囲を説明し、販売店の担当者にはこちらから苦情内容を伝えておく。それ以上のことは出来

ないと説明した。

電話を切り、すぐに販売店に連絡を入れ、担当者に報告。エクボ傷が事実なのかどうか確認し

たところ、事実だということだった。いつどこでついたものか確認しているか?と聞くと「コー

ティング中に気付いた」ということで、いつどこでということは不明だった。そこで「上司にこ

ういった苦情があったことを相談し、対応して欲しい」と伝えた。

相談者の要望は、「車を換えろ」ということだったが、実際にそういった瑕疵があった場合、

基本的に修理で対応するものなのだが、その説明をすることで火に油を注ぐことになる可能性

が大きかったし御社の迷惑になっても困るので、その説明は差し控えた。本部にまで話が及んで

いるようなので現時点において当会の出来ることは何もなく、早急な対応をお願いして電話を

切った。

平成27年9月25日 香川県 男性

【相談】 内容:代車がないのでそのまま乗っていたらATが完全に壊れてしまった(整備関係-料金)

・車名:乗用車 ・登録年月:平成21年2月 ・走行距離:不明

数ヶ月前からATがバックギヤに入りづらくなって、タイヤがパンクしたこともあり、8月に

ディーラーで見て貰った。コントロールバルブが悪いらしく交換することにしたが、「先に部品

代と工賃を振り込んで欲しい」と言われ、9月2日に17万円を振り込んだ。 ディーラーから、「9月15日まで代車が無いので、しばらくそのまま乗って下さい」と言わ

れたので乗っていたら、9月5日、買い物帰りに全くバックに入らなくなった。9月13日に部

品が届いたので交換したが直らず、「オーバーホール代にあと25万円必要だ」と言われた。

Page 41: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

41

しばらく乗っていた結果、このような状態になったのだから、最初の見積り通りに既に支払っ

ている17万円で修理して欲しい。 【対応】

先ず、当会では修理費用については関与しないことを説明し、ディーラー担当者にも話を聞く

必要があるため一旦電話を切った。 ディーラー担当者に相談内容を伝え、見積り段階でどのような説明をしたか確認した。ディー

ラー担当者は「今年の6月頃修理見積りをしたお客さんで、今回の追加費用は完全に壊れてしま

ったため必要になったもので、当方の説明不足からこのような結果を招いたものと思われます。

お客さんに事情を説明し、その後の状況を振興会に報告します」と言われた。 相談者にディーラー担当者から連絡があることを伝え、ディーラーからの報告を待つことに

した。後日、ディーラー担当者から、「お客さんから追加料金を頂かず、当社の負担でATをリ

ビルト品に乗せかえることで納得頂きました」との連絡があった。

平成27年9月25日 兵庫県 事業者 【相談】

内容:修理したけどお金が貰えない(その他-板金・塗装) ・車名:不明 ・登録年月:不明 ・走行距離:不明

ユーザーから部品持込みで板金修理の依頼があった。持ち込まれた部品は中古品で、色を塗り

直して取り付けた。納車後、「塗装にごみが噛んでいる」と苦情を受け、数回(話の様子では最

初の補修を含め3度)塗り直した。

作業依頼を受け入れた時に着手金として6万円を受け取っているが、請求は19万円。すでに

足が出ている。それでも残金の支払いはお願いした。すると、「完成していないものにお金は払

えない」と言う。完成していないといってもユーザーの主観的な問題で、塗装自体は新車と同じ

とまではいえないが、ごみ噛みについても詰めで引っ掛かるわけでもなく、見た目も言われなけ

ればわからない程度。通常使用にはなんら問題ない状態だ。苦情は苦情で対処するつもりだが、

何度塗り直せば良いのか。どうやって説明して理解を得れば良いのか教えて欲しい。 【対応】

非常に難しい問題。60年配のユーザーもクレーマーという訳ではなさそうだが、半ば意固地

にもなっているようだ。話を聞くだけで、悪意のないこの手のクレームについては当方でも対応

のしようがないと正直に伝えた。その後連絡はない。

平成27年9月28日 兵庫県 事業者 【相談】

内容:車検証が偽造されている(その他-法律・制度) ・車名:トラック ・登録年月:平成8年 ・走行距離:不明

当会会員工場のF社から、「業務提携しているG社からディーゼルエンジンを搭載した平

成8年式の2tダンプの車検を初めて依頼されたのだが・・・」という相談があった。

Page 42: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

42

実は、前回車検を実施したのは未認証のH工場で、現在は廃業(経営者所在不明)している。

今回、当F社で車検をするために車検証を確認したところ、ひと目で偽造された車検証だとわか

った。要は、前回受けたはずの車検が受けられていなかったということだ。また、車の名義はこ

のユーザーでなく、H工場の経営者の名義になっていた。このことを不審に思い聞いてみると、

H社の経営者の自宅はNOx規制対象区域外にあり、いわゆる車庫飛ばしを行うために名義が

違うということがわかった。

車検を受けるために方便で税金を支払っても名義人であるH社の同意が取られず、書類も作

成できない。検査標章もダイヤルステッカーも貼り付けられていなかったのでそれも聞くと、何

度も催促したらしいがそのたびに、「近々持って来る」とかわされたとか。いずれにしろ名義も

変えられない。検査も受けられない、廃車処分にも出来ない車ということで、どうしたらいいか

という、F社からの相談。 【対応】

ユーザーは、前回の車検時に税金・保険・諸費用・点検修理代金等はきちんと支払っていると

言うので、詐欺には間違いないと考えられる。それよりも知らなかったとはいえ、ユーザーが今

まで無車検・無保険車に乗り続けてきたことの方がある意味怖い。当然、税金も支払われていな

い。

怒ったユーザーが、「H工場のオーナーが住んでいると思われる敷地に車を放置して来る」と

言っているが問題ないか?という相談もあったが、これは完全にNG。名義がH社の経営者で、

仮にその人の土地であっても車の占有者はユーザーなので不法投棄に該当する可能性がある。

前回車検の件は違法に間違いなく警察に行くことを奨めたようだが、ユーザーにも「車庫を飛

ばしている」という負い目があり、躊躇している。当会会員F社にはどうにも出来ない案件なの

で早々に手を引き、G社にも同じようなことを教えてあげたら良いと思う。当然、車は使用者(こ

の場合占有者)に引き渡すことを勧めた。

ただ、この話、ここで終わらず、このあと同じガソリンスタンドから別の日に軽自動車の車検

依頼があり、まさかと思いつつ車検証を確認するとなんと偽造検査証が出てきた。未認証工場と

はいえ、あまりの傍若無人ぶりに相談工場には、「トラブルになるとわかっている案件に自ら飛

び込むことのないよう」伝え、相談を終えた。

ちなみに無車検・無保険で事故を起こした場合のことを保険会社に確認したところ、「基本的

に自賠責の補償範囲を超えた部分については対人保険で支払われる」ようだが、逆にいうと本来

自賠責で保証される部分については自腹で保証なるということだそうだ。無茶苦茶な工場もあ

ったものだ。 平成27年9月28日 兵庫県 女性 【相談】

内容:預けた車のスライドドア下部を擦り、勝手に修理して事後報告(整備関係-その他) ・車名:ミニバン ・登録年月:不明 ・走行距離:不明

(消費生活センターからの紹介) 7月末、主人が中古で購入した車(13年経過車?)のエンジンがかからなくなり、ゴルフ場

Page 43: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

43

までディーラーに引き取りに行って貰った。ディーラーは原因を「燃料ポンプ」とし、要交換と

言ったが、新品は8~9万円もするというのでもう少し安いのはないかと相談したところ、「中

古品はどうか?」との提案があり、それで対応して貰うことにした。修理完了後、相談者が引き

取りに行き、その2日後にガソリンを入れに行ったら燃料計の針が全く動かなかった。ひょっと

してポンプが壊れていたのではなく、単にガス欠で車両が動かなくなったのではないかと疑い、

ディーラーに連絡したところ、「ガソリンは5リットルしか入れていない」と言った。 8月初旬、同様のトラブルで再度入庫。作業進展の連絡がなかったのでこちらから連絡を取っ

たところ、盆以降に回答すると言われた。代車の提供を受けていたので問題はなかったが、9月

初旬に連絡があり、直ったとのことだった。ただ、症状確認のために燃料を入れ、タンクが空に

なるまで試乗と称して通勤でクルマを利用していたことがわかった。しかもその際、左スライド

ドア下部を擦っており、「傷がついたので部品を交換した」と事後報告された。 相談者が9月の6日か13日(はっきり覚えていない)頃、クルマを取りに行き、自宅に持ち

帰ってその傷部分を確認したところ、左スライドドア下部の部品が丸ごと変わっていたことか

ら、「交換した部品の状態を見たい」と言ったが、産廃業者に渡し処分が済んでいるのでここに

はないとのことだったことから、この後メーカーのお客様センターに相談した。 この後も燃料タンクの一部の凹みによりフロートの動きが悪くなったと中古の燃料タンクに

無償で交換し、また、別途問い合わせしていた有償で交換する予定だったO2センサーを無償に

させて貰ったとの報告が主人にあった。 ディーラーの本社担当者と営業所の店長は当方が不在の際に自宅を訪問しているがその際、

誰もいない家の敷地に勝手に入って来て車の状況を確認した。9月19日、ディーラーの本社担

当者と営業所の店長の二人の訪問を自宅で受け、謝罪を受けたが、ここまでの事の経緯に納得い

かず、「交換した部品の傷の状態を見たい」と再度言ったが、「ない」と言う返答。どんな傷か知り

たいだけだが、この後消費者センターに相談。振興会を紹介され電話した。 【対応】

話はディーラーにも聞いてみた。大筋では双方の言い分に差はない。ただ、相談者にクレーマ

ーの臭いがしないこともない。営業所にも話を聞いたが、肝心なところになると「本社対応にな

っているので・・・」と話を濁す。当会としては金銭問題等入れない事案も多い。今回の内容も

相談者には「お互いがある意味歩み寄らなければ解決しない」と言ったが、相談者は「今はまだ精

神的にきついので、落ち着いたらこちらからサービス本部に連絡する」と言っていたので、それ

を本部担当者に伝えた。また、サービス本部には会社の方針もあるだろうが穏便に対処して欲し

いとお願いして相談を終えた。

相談者から、「通勤に私のクルマを使い、車を傷付けられて(実際には修理して完治)、事後報

告では納得できる訳もない。また、謝罪に来て勝手に敷地に入るなど言語道断。説明もない!」

と、感情論が先に出てくるとなかなか話は前に進まない。落ち着いたら相談者から電話をすると

いうのはちょうど良いかもしれない。何か変化があればまた連絡が欲しいと双方に話して相談

を終えた。 平成27年9月28日 兵庫県 事業者

Page 44: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

44

【相談】 内容:先に修理交換したファンモーターの保証期間が延長されていた(整備関係-その他)

・車名:乗用車 ・登録年月:平成22年 ・走行距離:不明

オーバーヒートをするといって入庫した車。原因はファンモーター。部品を交換し、修理代金

を受け取って納車したのだが、その約1ヶ月半後、再びオーバーヒートした。

修理して間のないことからユーザーがネットで原因を調べていたところ、先に修理交換した

ファンモーターがヒットし、ファンモーターの保証が延長されていることが判明した。ユーザー

は、当社ではなく、部品を供給したディーラーに苦情を持って行ったようだが、ディーラーはそ

の場でユーザーに謝罪。同時に返金を申し出たところ、この対応に、「修理した工場(当社)を

差し置いて先走った対応をするな」と激高(実際は金を返したら文句ないだろうという風に受け

取ったようだ)。

もちろんディーラーにそのような考えはなく、ディーラーの担当者も謝罪してとりなしたが

聞く耳を持たない。ユーザーの奥さんが当社に電話をしてきて一緒に謝って欲しいと言うので

ディーラーに出向いたが、「お前のところはこの話に関係ない」と、話も聞いてくれない。ディ

ーラーからも奥さんからも相談を受けているが、当社は今、どうすれば良いか? 【対応】

貴社を差し置いてとディーラーに対して怒っているのならユーザーは、貴社と揉めたくない

ということ。また、ディーラーが貴社を通さず返事をしたと怒っている(体を取っている)のな

ら、自分のやっていることは棚に上げていることになる。感情をむき出しにして怒っている現況、

どうしようもない。

とりあえず怒りの矛先は御社ではないようなので、現時点の落ち度は落ち度として認め、謝罪

し、代金の返金についても提案している(その提案がディーラーからあったことに怒っている)

ので今はこれ以上何も対応出来ないのではないか?今後は部品を交換する際には事前に調べる

など再発防止策をユーザーに提案するなどしてとりなしてはどうだろうか。今は時間が解決す

ることを願うしかないように思われるので、何か変化があったら連絡が欲しいと言って電話を

切った。 平成27年9月28日 兵庫県 女性 【相談】

内容:車検後にブレーキが効かなくなった(整備関係-作業) ・車名:輸入車 ・登録年月:不明 ・走行距離:不明

引っ越しをしたので土地勘がなく、全く知らない工場だが大きな看板とてんけんくんを目印

に掲げている貴会会員工場を信用して車検をお願いしたが、1ヶ月も経過していないのに坂道

を下っていると突然ブレーキが効かなくなった。焦ったがどうにもならず、サイドブレーキレバ

ーを引いてなんとか車を止めた。坂道は自宅から出てすぐだし、距離は100mもない。普段か

ら通る普通の道だし、もちろんアクセルなど踏んでいない。こんな怖い目に遭うのは嫌だし、こ

の時に人を轢いたり壁にぶつかったりしていたらと思うと不安で仕方がないので、車検をした

工場に修理をお願いした。

Page 45: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

45

しかし、工場は、「異常はない」というだけで何がどう異常がなかったのか、どんな点検をし

たのか全く説明がなく、大いに不安。坂道は毎日自宅から出てすぐに通る場所なので怖くてもう

このクルマに乗れない。貴会会員工場でもあり、この件についてこの工場と今後どう接しておけ

ば良いか、アドバイスが欲しい。 【対応】

説明について、わからないことを素直に工場に聞いて貰ったらいい。今は普通にブレーキが効

いているのなら、症状から考え、(あくまでも予想だと前置きし)誤解を恐れずに説明するなら

マスターバックやチェックバルブの機能不良などが考えられる。何度も言うが車を見ていない

ので予想の域を出ない。また、国産車の多くは負圧式のマスターバックを使っているが、欧州車

の場合、油圧で倍力装置を作動させているものがある、とこんな説明をされても理解できないと

思うが、事業場がそう考えて説明を省略した可能性もある。

しかし、それならそれで「説明が理解できない」とはっきりと言い、その都度聞いて欲しい。

それがお互いのためでもある。それを面倒臭がるような工場ならセカンドオピニオンを考えれ

ばいい。また、緊急連絡先も聞いておき、高速走行時は車間距離をキチンと取って安全運転を心

がけてください、とまで言うと、「もう一度工場に連絡し、わからなくても今のような説明をし

て貰おうと思います」と言って電話を切った。

平成27年9月29日 帯広地方 男性

【相談】 内容:不具合は車検を行った工場で補償して欲しい(整備関係-料金)

・車名:軽自動車 ・登録年月:不明 ・走行距離:不明 車検終了後にハンドルを右に切った時におかしいので、車検を取ったところに持っていった

ら、お金がかかると言われた。「車検が切れていないのに、車検をやったところで保証しないのは

おかしいのではないか」と相談に来た。

【対応】

先ずどこの工場なのか確認すると、会員ディーラーであった。車検を何時行ったのか伺うと、

1年以上前とのことだった(実際には1年半前)。点検記録簿を示して保証期間等について説明

をし、1年定期点検整備を実施したのか伺ったが、車検を取ったのだから車検期間は補償すべき

との主張を繰り返すので、検査と点検整備の違いを説明した。

相談者は、「1年点検をしなければならないのなら、点検の知らせをくれないディーラーが悪

い」と主張を変えてきたので、車両法を示して自己管理責任について説明をしたが、なかなか理

解をして頂けなかった。結局どうしたら良いのか伺ったところ、いきなりお金がかかると言われ

た事に納得がいかないようだったので、ディーラーの対応が至らなかった点について、機会を見

て工場側に注意をすることで、納得頂いた。また、相談者に対しては、補償しろではなく、調子

が悪いところがあるので1年点検と併せて見て欲しいと依頼するように助言した。

平成27年9月30日 富山県 女性

Page 46: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

46

【相談】 内容:整備工場の対応が悪い(整備関係-対応)

・車名:- ・登録年月:- ・走行距離:- 車検チェーン店の事務員に知り合いがいて8月に車検に出した。納車後2日目にエンジンが

止まりそうになり、その旨を整備工場に電話した。整備士から「そういうこともあるよね、車を

持ってきて」と言われた。車を持っていくがその時はエンジンが止まりそうになる現象は再現し

なかった。数日後、焦げたにおいがしたのでその整備工場に電話し、整備工場に持っていった。

「見積り取ります」と言ったのに、口頭で「マフラーにビニールが巻きついていた」と聞かされ、

代金を請求された。代金を数千円支払ったが明細も領収書も貰えなかった。その時、その整備工

場に勤める事務員の知り合いに「いちゃもんつけないで」と言われた。

ディーラーではない専業整備工場の対応はこんなレベルなのか?車検チェーン店の対応がこ

んなレベルなのか?その整備工場には知り合いがいる手前強く言えないという苦情。

【対応】 整備工場は法令上、概算見積書の発行の義務や過剰整備(了解を取っていない整備)の禁止が

あり、整備振興会ではそのように指導している。領収書の発行も当然一般的な話。整備士から言

われた「車検後にそういうこともあるよね」や、知り合いに言われた「いちゃもんつけないで」

等に対応については、当会は法令上の強制力は無い。その旨を整備工場に伝え、気分を害された

お客様がいらっしゃるので改善を求めるお願いができる程度。 すると相談者は、整備工場に知り合いがいるので連絡は不要、今回話ができたのである程度す

っきりしたとのこと。

以上

Page 47: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

47

※第1四半期の追加事例を3件掲載します。

平成27年6月18日 奈良県 女性

【相談】 内容:整備料金に対する苦情(整備関係-料金)

・車名:軽自動車 ・登録年月:不明 ・走行距離:不明

先日、他県の整備工場にてリーズナブルな料金で車検整備を済ませた。その後、相談者の主人

が走行距離の多い事、また、車が古くなっていることから、インターネット検索にて、ここなら

信頼できるという県内の自動車整備工場を探し、不具合個所がないか点検に出した。すると複数

の部位に異常があり、今すぐに交換部品がないことから、部品が入り次第整備をするということ

になった。その時、あらかじめ概算見積りを口頭で、主人が整備工場の工員から聞いていた ようだった。 そして数日後、整備をして貰い、主人は引き渡しと同時に整備にかかった料金を支払った。後

日、相談者が整備料金の明細を確認したところ、主人が口頭で聞いてきた料金とはかけはなれた

金額であったことから、どこか相談するところはないかと、色々な所に電話をかけ振興会の窓口

を案内された。 「これほどの料金がかかるのであれば、概算見積書(書面)を発行して貰うのが客に対する礼

儀ではないかと思うが、如何ですか」と問いかけられると共に、「今更、何を言っても不満回避に

繋がらないので、振興会から苦言を事業場の社長に言ってください」とのことだった。 【対応】

当方も、整備料金の明細を聞くと個々の整備案件の料金に不当性を感じなかったが、整備料金

の総額にいささか驚きがあり、総合的な概算見積書の必要性を感じた。 整備工場は当会会員事業場でもあることから、工場に対し相談者からの指摘事項でもある概

算見積書の重要性、必要性について詳細に説明をした。以後、問題は発生していない。

平成27年6月26日 兵庫県 男性

【相談】 内容:錆が発生したドアを全塗装して貰ったが、また錆が発生した(その他-板金・塗装)

・車名:軽自動車 ・登録年月:平成23年10月 ・走行距離:不明

(自動車製造物責任相談センターからの紹介)

新車で購入したが、平成26年7月にリアドア(ヒンジ)やステップガーニッシュ付近等に錆

が発生し、3ヶ月もかかって全塗装(クレーム・無償)して貰った。平成27年2月、再び錆が

発生したのでディーラーにクレームを訴えると、ドアを変えるなどの対応をしてくれた。しかし、

この度また錆が発生した。このクルマ、一体どうなっているのか。PLセンターに電話をすると、

こちらの電話番号を教えてくれた。

【対応】

苦情はもっと長く、耳を疑うようなクレーム内容だが、まとめるとこのようになる。販売店や

Page 48: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

48

担当者の情報が良くわからないので相談者の名前を聞き、苦情を持ち込んだディーラーの営業

所に電話をしてみると、事案は認めたが、「販売は別の拠点」だという話をされた。その別の拠

点に聞くと、車は中古車販売店への「業販」だったことがわかった。 業販した中古車店もクレームを受けた時に、「全塗装は出来ない」と言っていたもののディー

ラーが対応するというので、これっきりだと念押しして全塗装をして貰ったというのが1回目

の経緯。その後2回目のクレーム時には中古車店を頭越しし、ディーラーに相談者が直接苦情を

持ち込んで対応させたらしい。3回目となる今回の対応についてもディーラーに直接迫ってい

るようで、ディーラーが手を焼き、対応を保留にしていたら業を煮やした相談者がPLセンター

や消費生活センターに連絡し、その一環として当会にも電話をしてきたということが判明した。 相談者は穏やかに話をするが、クレームの付け方は尋常ではない。その後も何度も「ディーラ

ーから連絡がない」と当方に電話が入れてくるが、当方は「中古車店への苦情はわかるが直接の

販売店ではないディーラーにクレームをつけるのは筋が違うし、当方では相談に乗れない事案。

ディーラーからの連絡を待って」と言っているのに、それが理解不能。それどころか、「錆の出

る車を販売した会員工場に何らかの処罰を与えろ!」とまで言い始め、もはや意味不明。当方も

手を焼き、「残念だが、当会の対応の範疇を超えている。購入した中古車販売店(ディーラーで

はない)と良く話し合って欲しい」と言って電話を切った。 ディーラーにもこのやり取りを伝え、ディーラーには「販売した当該中古車販売店を交え三者

で今後の対応を協議して欲しい」と伝えた。落ち着いて話をする相談者だが購入ルートが把握で

きず、直接クレームをつけられた販売店の大変さは推して知るべしである。

平成27年6月30日 兵庫県 男性

【相談】 内容:ABSの警告ランプが点いてもブレーキは正常と言われた(整備関係-作業)

・車名:輸入車 ・登録年月:平成11年~12年 ・走行距離:不明

ディーラーで車検を受け、オイル漏れを修理して貰った直後、オイル漏れが発生したことがあ

る。このディーラーにはこういったことが多く不信感を募らせていたが、4月にABSランプが

点灯し、入庫して点検して貰ったところ、「通常ブレーキとしての作動には問題ない」と言われ

て、そのまま乗り続けるよう言われた。ところが、2か月ほど経過した先日、ブレーキが効かな

くなり、大変怖い目にあった。問題ないと言われたから乗っていたのに、もし事故を起こしてい

たらどう責任を取るつもりだったのか工場に聞いて。

【対応】

電話で、「ブレーキが効かなくなったこととABS警告ランプの点灯は関係ないと思われる」

と構造作動等を交え、噛み砕いて説明したら、「クルマも見ずになぜそういったことが言えるの

か。素人をバカにしているのか」と、反対に激高させてしまった。

相手工場は県内の正規ディーラー。確認の電話をする許可を取って電話をしてみたら、当方か

ら相談者の名を聞いただけで、電話口から「またか」というニュアンスが伝わってきた。当方の

予想通りのリアクションだ。話を聞くとこれも予想通りで相談者との話に大きな食い違いはな

い。当方から聞く苦情についても、もっともな説明をしてくれた。

Page 49: 平成27年度 第2四半期の整備相談 · 平成27年度 第2四半期の整備相談 全国の整備相談所に寄せられた整備相談(苦情・問い合せ含む)66件の

49

年式から考えて車にあちこち傷みが出るのは仕方がない。それでいて相談者は、一般修理に関

してはディーラーで見積りを取るものの修理は部品を自分で購入し、他店で修理し続けている

ようだ。検査はこのディーラーで受け、苦情もこのディーラーに言うが、ディーラーは交換され

た部品が何であったのか把握できず、故障したらディーラーに苦情を言い、そのディーラーの説

明は聞かない。

この状況では当会が何の説明をしても無駄なので、「振興会からも電話があったが、同じ説明

しかできないと、相談者に伝えて欲しい」ということを伝え相談を終えたつもりだったが、後日

(7月3日)、再び電話があり、「ディーラーが電話してこない」との苦情が入った。すぐにディ

ーラーに電話を入れると、「この相談者の対応は社として行う」ということだった。

その後、再々度電話がかかってきて、「こちらから電話したが対応できないといわれた。こん

なおかしな工場なので貴会から輸入元に苦情を言って欲しい」と言われたが、当会の立場を説明

し、やんわり「それはできない」と説明し、理解が得られたと思ったが、また電話がかかり、担

当者(私)が会議などで不在であっても、「とにかく担当者をすぐに電話口に出せ!」と電話を

取った女性職員を怒鳴りつける始末なのですぐに電話をとり、当会相談所の設立趣旨を説明。相

手が聞こうが聞くまいが関係なく、伝えることだけ伝えて電話を切った。その後電話がかかって

くることはなくなった。時にはこんな対応も必要か。

以上