平成25年度 新ㅴサポヸト研修㆟Ⅱ ㄟ膾検査部門1].pdf · 髄液の産生と循環...
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中枢神経感染症(髄膜炎・脳炎)の診断と経過観察くも膜下出血多発性硬化症脳ヘルニア脊髄疾患
髄液検査の意義①
脊髄疾患ギラン・バレー症候群ベーチェット症候群サルコイドーシス
脳腫瘍髄膜白血病転移性腫瘍
JA愛知厚生連江南厚生病院
保存による細胞の変化
60606060
80808080
100100100100
4℃保存
%
JA愛知厚生連江南厚生病院
0000
20202020
40404040
60606060
0000 2222 4444 8888 12121212 24242424
25℃保存
時間後
髄液の保存
細胞検査
臨床化学検査
保存不可★
★ 臨床化学検査(蛋白、糖、酵素系)ウイルス抗体価、特殊蛋白
微生物学的検査
遠心後の上清を凍結保存
TGC培地ならびに滅菌スピッツ採取し、37℃保存
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髄液の外観
肉眼的所見
無色透明
混濁
★
★
正常
高度細胞数増加
髄液の状態
日光微塵
キサントクロミー
血性
★
★
★
軽度~中等度細胞数増加
頭蓋内出血後
頭蓋内出血穿刺時の血管損傷
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蛋白①
髄液中の蛋白(組成)は血清に由来する。一部は中枢神経組織内でも産生されるとの報告もある。脳室髄液蛋白は腰椎髄液蛋白の約30%年齢により蛋白濃度の基準値が異なる。
★
生後 7生日 35~180mg/dL30生日 20~150mg/dL
30~90生日 20~100mg/dL3ヶ月~1歳 35~60mg/dL2歳~14歳 15~30mg/dL
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一般的には50mg/dL以上が病的増加
蛋白②髄液蛋白の病的変動と関連ある疾患★
1:血清蛋白の増加・・・多発性骨髄腫など
2:血液脳関門の破壊や透析性亢進による血清蛋白の移行・・・髄膜炎、ギラン・バレー症候群
3:中枢神経組織内での免疫グロブリン産生・・・多発性硬化症、脳炎など
4:出血による血中蛋白の混入・・・脳出血、くも膜下出血、脳腫瘍など
5:髄液の循環阻害・・・脊髄腫瘍などJA愛知厚生連江南厚生病院
糖
基準値は50~80mg/dL(血糖の60%~80% )⇒ 嫌気性解糖作用の亢進
⇒ 血液脳関門の破壊による糖移送の障害
★
判定は血糖値との対比が必要!!
細菌性髄膜炎 真菌性髄膜炎
結核性髄膜炎・悪性腫瘍髄膜浸潤<低下する疾患>
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LD
ウイルス性髄膜炎・細菌性髄膜炎の鑑別予後推定、治療効果
★
LD1:広範囲神経組織障害
基準値:20~50 U/L
LD2:リンパ球、広範囲神経組織障害LD3:リンパ球LD4:好中球LD5:好中球
正常髄液 LD1・2・3>LD4・5細菌性髄膜炎 LD1・2・3<LD4・5
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CK
基準値は6U/L以下血中CKと独立している髄液蛋白濃度差の影響もほとんど受けない
★
CK-MM:骨格筋由来
CK-MB:心筋由来
CK-BB:脳由来・・・脳組織の破壊
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脳挫傷、脳腫瘍、脳血管障害髄膜脳炎、多発性硬化症など
細胞数算定
サムソン液 20μL髄液 180μL
軽く混和髄液10/9倍希釈
プラスチック製の小試験管で!
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200倍で鏡検(全16区画)
フックス・ローゼンタル計算盤へ
3~5分間放置
釈小試験管で!
細胞数の報告
F‐R計算盤全区画数= a個
4mm×4mm×0.2mm=3.2mm3
全区画面積 深さ 体積
最小値は1とし、算定した数値が1未満の場合は1/μL以下と報告する。
★
細胞数(μl)=a/3.2×10/9≒a/3希釈率
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単核球と多核球に分ける。細胞数多い:% 細胞数少ない:実数
細胞分類の報告
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(表示例)細胞数 6/μL・・・単核球:多核球=5:1
細胞数 430/μL・・・単核球:多核球=72%:28%
髄液に血液が混入すると血液中の白血球が正誤差を与える場合がある。
髄液細胞数の補正
補正が必要!!補正が必要!!
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末梢血液検査値が不明の場合赤血球480~1100個(約800個)に対して
細胞数1個減らす!!
疾患と髄液細胞所見
疾患名 細胞数/μL単核球(%)
多核球(%)
糖 蛋白 LD 留意事項
正常髄液2 99 1
→ → →正常髄液での多核球の存在は末梢血からの混入の可能性あり(0~4)
(98~100)
(0~2)
ウイルス性髄膜脳炎182 81 19
→ →↑ →↑病初期(とくに小児)に髄液が採取されると多核球優位を示すことが少なくない(8~1012)
(28~(0~72)
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ことが少なくない(8~1012)100)
(0~72)
細菌性髄膜炎2059 12 88
↓↓ ↑↑ ↑↑著明な細胞増多を示すため、髄液は肉眼で白濁してみられることが多い
(11~14034)
(3~51) (49~97)
クリプトコッカス髄膜炎138 88 12
↓ ↑ ↑免疫不全を伴う日和見感染例では細胞増多認めず、多数の大型菌体確認(2~380)
(62~98)
(2~38)
無菌性髄膜反応 28 86 14→ →↑ →↑
頭蓋内出血があれば肉眼でキサントクロミー(+)細胞増多軽度で単球、組織球目立つ頭蓋内出血 (2~380)
(56~97)
(3~44)
ウイルス性髄膜炎
すべての髄膜炎、脳炎の7割以上を占める。
通常は良好な経過である。
病因ウイルス
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エンテロウイルス(コクサッキー、エコー)85%ムンプス,麻疹,日本脳炎,単純ヘルペス,サイトメガロ
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典型例ではリンパ球優位の細胞増加。(中等度)
病初期に異型リンパ球多く認める。(成熟リンパの約1.5~2倍)
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細菌性髄膜炎
急激に発症。
頭痛、悪寒、発熱とともに髄膜刺激徴候認める。
好中球優位(8割以上)の著しい細胞増多。
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残りは単球>リンパ球。(髄液が白濁、細胞数1万個/μL以上も)髄液蛋白の増加、髄液糖の減少、髄液LDの上昇
抗生剤による治療によりリンパ球優位へ・・・再燃すると好中球優位となる。
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クリプトコッカス髄膜炎
免疫不全を伴う場合★
菌体は著しい増生、大型で大小不同。細胞増多乏しい(細胞応答性↓のため)・・・わずかにリンパ球、単球散在
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・・・わずかにリンパ球、単球散在
菌体は小型で目立たない。(計算盤で認識困難)中等度細胞増加・・・7割リンパ球、残りは単球が多い。
免疫不全を伴わない場合
腰椎穿刺時の混入
髄液に末梢血が混入し、多くの赤血球を認めることがある。
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頭蓋内出血と
JA愛知厚生連江南厚生病院
穿刺時出血では髄液腔内出血を反映する所見(キサントクロミー、組織球のへモジデリン貪食など)を認めない。
頭蓋内出血との鑑別必要!