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健康みま21(第2次) 平成25年3月 美 馬 市

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健康みま21(第2次)

平成25年3月

美 馬 市

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目 次

序 章 計画改定にあたって

1.計画改定の趣旨

2.計画の性格 3.計画の期間

4.計画の対象 第Ⅰ章 美馬市の概況と特性

1.市の概要 2.健康に関する概況

3.市の財政状況に占める社会保障費

第Ⅱ章 課題別の実態と対策

1.前計画の評価

2.生活習慣病の予防 ⑴ がん

⑵ 循環器疾患 ⑶ 糖尿病 ⑷ 歯の健康

3.生活習慣・社会環境の改善 特定健康診査等実施計画と重なる部分 ⑴ 栄養・食生活 ⑵ 身体活動・運動 ⑶ 飲酒 ⑷ 喫煙 ⑸ 休養

4.こころの健康 5.目標の設定

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第Ⅲ章 地域別の現状と対策

第Ⅳ章 計画の推進

1.健康増進に向けた取り組みの推進

⑴ 活動展開の視点

⑵ 関係機関との連携 2.健康増進を担う人材の確保と資質の向上

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序章 計画改定にあたって

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序章 計画改定にあたって

1.計画改定の趣旨 平成 12 年度より展開されてきた国民健康づくり運動「健康日本 21」は、壮年期死亡

の減少、健康寿命の延伸、生活の質の向上を目的として、健康を増進し発症を予防す

る「一次予防」を重視した取組が推進されてきました。 今回、平成 25 年度から平成 34 年度までの「二十一世紀における第二次国民健康づ

くり運動(健康日本 21(第 2 次))」(以下「国民運動」という。)では、21 世紀の日本を『急

速な人口の高齢化や生活習慣の変化により、疾病構造が変化し、疾病全体に占めるが

ん、虚血性心疾患、脳血管疾患、糖尿病等の生活習慣病の割合が増加し、これら生活

習慣病に係る医療費の国民医療費に占める割合が約 3 割となる中で、高齢化の進展に

よりますます病気や介護の負担は上昇し、これまでのような高い経済成長が望めない

とするならば、疾病による負担が極めて大きな社会になる』と捉え、引き続き、生活

習慣病の一次予防に重点を置くとともに、合併症の発症や症状進展などの重症化予防

を重視した取組を推進するために、下記の 5 つの基本的な方向が示されました。 (1)健康寿命の延伸と健康格差の縮小 (2)生活習慣病の発症予防と重症化予防の徹底 (3)社会生活を営むために必要な機能の維持及び向上 (4)健康を支え、守るための社会環境の整備 (5)栄養・食生活、身体活動・運動、休養、喫煙、飲酒及び歯・口腔の健康に関

する生活習慣及び社会環境の改善 また、これらの基本的な方向を達成するため、53 項目について、現状の数値とおお

むね 10 年後の目標値を掲げ、目標の達成に向けた取組がさらに強化されるよう、その

結果を大臣告示として示すことになりました。 美馬市では平成 20 年 3 月に、「健康日本 21」の取組を法的に位置づけた健康増進法

に基づき、美馬市の特徴や、市民の健康状態をもとに、健康課題を明らかにした上で、

生活習慣病の発症・重症化予防に視点をおいた、健康増進計画「健康みま 21」を策定

し、取組を推進してきました。 そこで、示された「国民運動」の基本的な方向及び目標項目については、別表Ⅰ(P

7)のように考え、これまでの取組の評価、及び新たな健康課題などを踏まえ、健康

みま 21(第 2 次)を策定します。

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参考 健康日本21(第 2次)の基本的な方向の概略(P6図1)

1.10 年後を見据えた目指す姿について

○日本における近年の社会経済変化とともに、急激な少子高齢化が進む中で、10年後の

 人口動態を見据え、「目指す姿」を明らかにする。

<背 景>

○平均寿命、健康寿命ともに、世界のトップクラスを維持。

○総人口は減少し、急速に高齢化が進行。

○出生数は減少。生涯未婚率の増加、離婚件数の増加など、家族形態は変化。

○経済状況は停滞し、完全失業率は5%まで上昇。非正規雇用が増加し、若年者の雇用

 情勢も依然として厳しい状況。

○単身世帯が増加し、高齢者の単身世帯も増加。

○相対的貧困率は16.0%。生活保護受給者数は過去最高の209万人。

○進学率は向上し、2人に1人が大学進学する状況。一方、小中学校での不登校児童数

 は10万人を超える状況。

○がん等の生活習慣病が増加。医療費は30兆円を超える状況。

○自殺者数は3万人程度で推移。過労死など働く世代にみられる深刻な課題。

○児童虐待相談対応件数は増加の一途を辿り、5万件を超える状況。

○国民の7割が日常生活に悩みや不安を感じ、老後の生活設計や自分の健康についての

 悩みや不安が多い。

○すべての国民が共に支え合い、健康で幸せに暮らせる社会

 ・子どもも大人も希望のもてる社会

 ・高齢者が生きがいをもてる社会

 ・希望や生きがいをもてる基盤となる健康を大切にする社会

 ・疾患や介護を有する方も、それぞれに満足できる人生を送ることのできる社会

 ・地域の相互扶助や世代間の相互扶助が機能する社会

 ・誰もが社会参加でき、健康づくりの資源にアクセスできる社会

 ・今後健康格差が広まる中で、社会環境の改善を図り、健康格差の縮小を実現できる社会

10年後に目指す姿

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2.基本的な方向について

(1)健康寿命の延伸と健康格差の縮小

健康寿命:健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間

健康格差:地域や社会経済状況の違いによる集団における健康状態の差

(2)主要な生活習慣病の発症予防と重症化予防

がん、循環器疾患、糖尿病及び COPD(慢性閉塞性肺疾患)に対処するため、合併症の発

症や症状の進展などの重症化の予防に重点を置いた対策を推進する。

国際的にも、これらの疾患は重要な NCD として対策が講じられている。

*NCD(Non Communicable Disease):非感染性疾患について

心血管疾患、がん、慢性呼吸器疾患および糖尿病を中心とする NCD(非感染性疾患)は、

人の健康と発展に対する主な脅威となっている。

これらの疾患は、共通する危険因子(主として喫煙、不健康な食事、運動不足、過度の

飲酒)を取り除くことで予防できる。

この健康問題に対処しない限り、これらの疾患による死亡と負荷は増大し続けるであろ

うと予測し、世界保健機関(WHO)では、「非感染性疾病への予防と管理に関するグローバル

戦略」を策定するほか、国連におけるハイレベル会合で NCD が取り上げられる等、世界的

に NCD の予防と管理を行う政策の重要性が認識されている。

今後、WHO において、NCD の予防のための世界的な目標を設定し、世界全体で NCD 予防の

達成を図っていくこととされている。

(3)社会生活を営むために必要な機能の維持及び向上

若年期から高齢期まで、全てのライフステージにおいて、心身機能の維持及び向上に取

り組む。

(4)健康を支え、守るための社会環境の整備

個人の健康は、家庭、学校、地域、職場等の社会環境の影響を受けることから、国民が

主体的に行うことができる健康増進の取組を総合的に支援していく環境を整備する。

(5)栄養・食生活、身体活動・運動、休養、喫煙、飲酒及び歯・口腔の健康に関する生活習慣

及び社会環境の改善

対象ごとの特性やニーズ、健康課題等の十分な把握を行う。

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図1 健康日本21(第2次)の概念図

生活の質の向上 社会環境の質の向上

健康寿命の延伸・健康格差の縮小

生活習慣病の発症予防・重症化予防

社会生活機能の維持・

向上

社会参加の機会の増加

健康のための資源(保健・医療・福祉等サ-ビス)へのアクセスの改善と公平性の確保

生活習慣の改善(リスクファクタ-の低減)

社会環境の改善

次期国民健康づくり運動による具体的取組

② ③ ④

全ての国民が共に支え合い、健やかで心豊かに生活できる活力ある社会の実現

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□がん検診の受診率の向上

□特定健診・特定保健指導の実施率の向上

□メタボリックシンドローム予備群・該当者の減少

□高血圧の改善(収縮期血圧の平均値の低下)

□脂質異常症の減少

□糖尿病有病者の増加の抑制

□慢性閉塞性肺疾患(COPD)の認知度の向上

□低栄養傾向(BMI20)の高齢者の割合の減少

□共食の増加(食事を1人で食べる子どもの割合の減少)

□日常生活における歩数の増加

□運動習慣者の割合の増加

□妊娠中の飲酒をなくす □未成年者の飲酒をなくす

□妊娠中の喫煙をなくす □未成年者の喫煙をなくす □成人の喫煙率の減少

□乳幼児・学齢期のう蝕のない者の増加 □過去1年間に歯科検診を受診した者の割合の増加 □口腔機能の維持・向上

□歯周病を有する者の割合の減少 □歯の喪失防止

□介護保険サービス利用者の増加の抑制□足腰に痛みのある高齢者の割合の減少

□認知機能低下ハイリスク高齢者の把握率の向上

□自殺者数の減少

□睡眠による休養を十分とれていない者の減少

□気分障害・不安障害に相当する 心理的苦痛を感じている者の 割合の減少

□メンタルヘルスに関する措置を 受けられる職場の割合の増加

□小児人口10 万人当たりの 小児科医・児童精神科医師の 割合の増加

□週労働時間60時間以上の雇用者の 割合の減少

全体目標

□健康寿命の延伸□健康格差の縮小

高齢者

胎児(妊婦) 0歳 18歳 20歳 40歳 65歳

社会生活を営むために必要な

機能の維持及び向上

社会生活に必要な機能の

維持・向上

□受動喫煙(家庭・職場・ 飲食店・行政機関・医療 機関)の機会を有する者 の割合の減少

□食品中の食塩や脂肪の 低減に取り組む食品 企業及び飲食店の登録 数の増加

□住民が運動しやすいまち づくり・環境整備に取り組 む自治体数の増加

□生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している者 (1日あたりの純アルコール摂取量が男性40g以上、 女性20g以上の者)の割合の減少

生活習慣病の発症予防と重症化予防の徹底

生活習慣病

生活習慣

□健康な生活習慣(栄養・食生活、運動)を有する 子どもの割合の増加  ア 朝・昼・夜の三食を必ず食べることに気をつけて 食事をしている子どもの割合の増加  イ 運動やスポーツを習慣的にしている子どもの割合の 増加

□利用者に応じた食事の計画、調理及び栄養の評価、 改善を 実施している特定給食施設の割合の増加

死亡

□適正体重を維持している人の増加(肥満、やせの減少)

□血糖コントロール指標におけるコントロール不良者の 割合の減少(HbA1c がJDS値8.0%以上の者の割合 の減少)

75歳

□治療継続者の割合の 増加

□脳血管疾患・虚血性 心疾患の年齢調整 死亡率の減少

□75歳未満のがんの 年齢調整死亡率の減少

□就業又は何らかの地域活動をしている 高齢者の割合の増加

□ロコモティブシンドローム(運動器症候群)を 認知している国民の割合の増加

□適正体重の子どもの増加 ア 全出生数中の低出生体重児の割合の減少 イ 肥満傾向にある子どもの割合の減少 □合併症(糖尿病性

腎症による年間 新規透析導入 患者数)の減少

□適切な量と質の食事をとる者の増加  ア 主食・主菜・副菜を組み合わせた食事が1日2回以上の日が ほぼ毎日の者の割合の増加  イ 食塩摂取量の減少  ウ 野菜と果物の摂取量の増加

身体活動・運動

歯・口腔の健康

循環器疾患

こころの健康

休 養

栄養・食生活

糖尿病

飲 酒

喫 煙

が ん

個人の取組では解決できない地域社会の健康づくり

□地域のつながりの強化□健康づくりを目的とした活動に主体的に関わっている国民の割合の増加□健康づくりに関する活動に取り組み、自発的に情報発信を行う企業登録数の増加□健康づくりに関して身近で気軽に専門的な支援・相談が受けられる民間団体の活動拠点数の増加□健康格差対策に取り組む自治体の増加

 □ 目標項目 (53項目)

慢性閉塞性肺疾患

(COPD)

高齢者の健康

次世代の健康

「健康日本21(第二次)」の基本的方向性と目標項目

「乳幼児から高齢者まで~ライフステ-ジに応じた計画を考える」

別表Ⅰ

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2.計画の性格

この計画は、美馬市総合計画を上位計画とし、市民の健康の増進を図るための基本

的事項を示し、推進に必要な方策を明らかにするものです。 この計画の推進にあたっては、国の「国民の健康の増進の総合的な推進を図るため

の基本的な方針」を参考とし、また、保健事業の効率的な実施を図るため、医療保険

者として策定する高齢者の医療の確保に関する法律に規定する美馬市国民健康保険特

定健康診査等実施計画と一体的に策定し、医療保険者として実施する保健事業と事業

実施者として行う健康増進事業との連携を図ります。 同時に、今回の目標項目に関連する法律及び各種計画との十分な整合性を図るもの

とします(表1) 表1

法 律 徳島県が策定した計画 美馬市が策定した計画

健康増進法 健康徳島21 健康みま 21

次世代育成対策推進法 徳島県次世代育成支援行動

計画「徳島はぐくみプラン」 美馬市次世代育成支援後期

行動計画 食育基本法

徳島県食育推進計画 健康みま 21 (美馬市食育推進計画)

高齢者の医療の確保に

関する法律 徳島県医療費適正化計画

美馬市第 2 期特定健康診査

等実施計画 がん対策基本法 徳島県がん対策推進計画 歯科口腔保健の推進に

関する法律 徳島県歯科口腔保健推進計

画(仮称)

介護保険法 徳島県高齢者保健福祉計画 介護保険事業計画「とくし

ま高齢者いきいきプラン」

第 5 期高齢者保健福祉計画

介護保険事業計画

3.計画の期間

この計画の目標年次は平成 34 年度とし、計画の期間は平成 25 年度から平成 34 年度までの 10 年間とします。なお、5 年を目途に中間評価を行います。

4.計画の対象

この計画は、乳幼児期から高齢期までライフステージに応じた健康増進の取組を推

進するため、全市民を対象とします。

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第Ⅰ章 美馬市の概況と特性

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第Ⅰ章 美馬市の概況と特性

1.市の概要

⑴ 位 置

美馬市は、徳島県の西部に位置し、西側がつるぎ町、三好市と、北側が讃岐山脈の

山頂で香川県と、東側が阿波市、吉野川市、神山町と、南側が那賀町と接しています。 ⑵ 地理・地形

総面積は 367.38 ㎢で、市のほぼ中央を東西に吉野川が、南北には穴吹川等の吉野川

水系の河川が流れ、その沿岸の平野部が主な可住地となっており、北側の讃岐山系、

南側の剣山山系をはじめ、総面積の約 8割が森林で清らかな水と豊かな緑に囲まれた

自然の美しい地域です。

⑶ 気 候

美馬市の気候は、瀬戸内気候に属し、年平均気温が 15.1℃と年間を通じて比較的温

暖な気候ですが、平野部と山間部との寒暖の差は大きくなっています。

⑷ 沿 革

本地域は、明治 22年の市制町村制施行時には 1町 9村でしたが、昭和 28年の町村

合併促進法施行後、昭和 30 年に 4町村(三島村・穴吹町・口山村・古宮村)の合併に

より穴吹町が、昭和 32 年に 2町村(郡里町・重清村)の合併により美馬町が、昭和 33

年に 3町(脇町・江原町・岩倉町)の合併により脇町がそれぞれ誕生しました。

木屋平村は、複数町村での合併の経緯はなく、明治 22年の市制町村制施行により村

が誕生しています。

そして、平成 17 年 3 月 1日に、脇町、美馬町、穴吹町及び木屋平村の 4町村が合併

し、「美馬市」が誕生しました。

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2.健康に関する概況(表1)

人 人 人

65歳以上人口 人 人 人

(再掲)75歳以上人口 人 人 人

高齢化率 県内 10/24

75歳以上の割合 県内 10/24

平均寿命 78.79 歳 78.09 歳 全国 39/47 76.9 歳 県内 21/24平成17年

都道府県別生命表より 85.75 歳 85.67 歳 全国 30/47 85.8 歳 県内 12/24

10万対 10万対 10万対

1位 279.7 327.0 357.8

2位 149.8 183.1 264.5

3位 97.7 128.4 199.1

4位 94.1 116.7 152.5

5位 35.9 59.6 80.9

14.8% 12.4% 53 人 10.3% 県内 17/24

男性 18.9% 17.0% 39 人 14.8% 県内 17/24

女性 11.2% 7.5% 14 人 5.6% 県内 16/24

【再掲】1号被保険者/認定率 16.9% 21.1% 20.9%

【再掲】2号被保険者/認定率 0.4% 0.4% 0.5%

1人あたり 給付費 1人あたり 全国順位 給付費 1人あたり 県内順位

1,351,096 円 60,674,754,251 円 1,354,408 円 27位 2,898,462,756 円 1,358,230 円 14位H23年度

(3月~2月)

県内 7/24

入院:1人あたり診療費 県内 7/24

入院外:1人あたり診療費 県内 10/24

割合 割合 割合

ー ー ー

うち 65-74歳 31.3% 33.1% 33.9%

一般 94.4% 92.7% 91.8%

退職 5.6% 7.3% 8.2%

加入率

1人あたり 医療費 1人あたり 全国順位 医療費 1人あたり 県内順位

299,333 円 68,543,319,583 円 352,640 円 8 位 2,977,944,998 円 391,680 円 6 位

一般 294,863 円 62,904,750,260 円 348,988 円 8 位 2,684,516,681 円 384,711 円 6 位

退職 375,102 円 5,638,569,323 円 399,247 円 8 位 293,428,317 円 469,485 円 4 位

治療者数全受療者に占める割合

総人数に占める割合 治療者数

全受療者に占める割合

総人数に占める割合 治療者数

全受療者に占める割合

総人数に占める割合

虚血性心疾患 10,377 16.5% 5.5% 483 18.1% 6.6%

脳血管疾患(脳梗塞) 5,504 8.8% 2.9% 210 7.9% 2.9%

脂質異常症 31,744 50.5% 16.8% 1,345 50.5% 18.4%

糖尿病 22,871 36.4% 12.1% 1,086 40.8% 14.9%

高血圧症 43,258 68.8% 22.9% 1,810 67.9% 24.8%

人工透析 571 0.9% 0.3% 34 1.3% 0.5%

健診対象者数 受診者数 受診率 健診対象者数 受診者数 受診率 健診対象者数 受診者数 受診率

22,544,587人 7,362,795人 32.7% 127,850 人 43,863 人 34.3% 5,007 人 1,861 人 37.2%

有所見項目 人数 割合 有所見項目 人数 割合

HbA1c 26,221 人 59.8% HbA1c 1,293 人 69.5%

LDL 24,518 人 55.9% LDL 949 人 51.0%

収縮期血圧 22,416 人 51.1% 収縮期血圧 843 人 45.3%

腹囲 14,687 人 33.5% BMI 583 人 31.3%

BMI 12,274 人 28.0% 腹囲 582 人 31.3%

血糖 10,243 人 23.4% 血糖 571 人 30.7%

中性脂肪 10,041 人 22.9% 中性脂肪 377 人 20.3%

拡張期血圧 7,571 人 17.3% 拡張期血圧 292 人 15.7%

ALT(GPT) 6,046 人 13.8% ALT(GPT) 268 人 14.4%

尿酸 4,195 人 9.6% 尿酸 192 人 10.3%

対象者数 実施者数(修了者数) 実施率(終了率) 対象者数 実施者数(修了者数) 実施率(終了率) 対象者数 実施者数(修了者数) 実施率(終了率)

情報提供(I・M・N) 38,029 人 - - 1,619 人 - -

動機づけ支援(O) 4,272 人 2,656 人 62.2% 180 人 172 人 95.6%

積極的支援(P) 1,562 人 630 人 40.3% 62 人 51 人 82.3%(再)服薬中のためO・P対象者から除外した者 9,888 人 - - 412 人 - -

5,062,234 人

介護保険

後期高齢者医療

H22年度

306,510 円

早世予防からみた死亡(64歳以下)

平成22年人口動態調査、平成22年徳島県保健・

衛生統計年報より

介護給付費給付費

6,839,563,804,875 円

154,795 人

4,907,439 人

合計 176,549 人

H23年度(3月~2月)

24.6%

14,123 人

116,350 人

180,249 人

475,004 円

966,288 円

7

第10位

第9位

第8位

第7位

有所見順位

受診者数/受診率

健診対象者数

第4位

第3位

特定健診の状況 

平成23年度市町村国保

法定報告結果より

第6位

第5位

フローチ

ャート別

支援別状況

被保険者数

28.4%

749,244,489,084 円

第2位

第1位

33,851,629 人

人数

6

9,981,592,881,827 円

医療費総額(一般+退職)

医療費

医療の状況 

たぬき君の医療費分析

(※平成24年3月診療分データ)

平成22年度国民健康保険事業年報より

医療費の状況10,730,809,969,643 円

3

平成22年度後期高齢者医療事業年報、国保連合会資料

「医療費の状況」より

5

平成22年度介護保険事業状況報告より

4

加入者

要介護認定者数

平成23年3月31日人口(平成22年度人口動態)平成22度国民健康保険

事業年報より

国保の状況

14,341,142 人

418,334 円

262,563 円

11,222,279 人

35,849,071 人

1人あたり診療費 904,795 円

1,997,442 人

812 人

341 人

老衰

1,153 人

44,798 人

30,250,000 211,426

2

死亡原因 死亡原因

悪性新生物

肺炎

心疾患

脳血管疾患

女性

H24.4.1推計人口

(徳島県HPより) 11.8 %

脳血管疾患平成22年度徳島県保健統計

年報より 老衰

悪性新生物

項   目 国

127,650,000

1

総人口

男性

15,010,000

人口動態

23.7 %

H17

32.2 %

6,294

美馬市

10,219

31,747

2,134 人

人数

6,222 人

19.8 %

死亡原因

悪性新生物

心疾患(高血圧性除く)

肺炎

脳血管疾患

老衰

23.3%

6,978 人

625 人

7,603 人

2,579 人

56,584 人

119,965 人

死亡の状況

64,280 人

194,372 人

43,730 人

1,068 人

心疾患(高血圧性除く)

肺炎

人数

2,082 人

52 人

475,600 円

294,670 円

957,170 円

776,177

徳島県

27.2 %

死亡原因

15.2 %

117,708

945,245人 204,872人 21.7%

表1 市の健康に関する概況 ○:県と比較し、問題となるもの

12

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⑴ 人口構成

美馬市の人口構成を全国、徳島県と比較すると、65歳以上の高齢化率及び 75歳以上

の後期高齢化率は、いずれも全国や徳島県より高くなっています。(P12表1)

美馬市の人口(国勢調査)は、平成 17 年には 34,565 人でしたが、平成 22年には

32,484 人と減少しています。

人口構成は、64 歳以下人口が平成 17 年から平成 22年までの 5年間に、2,121 人減

少しているのに対して、65 歳以上人口は、同期間で 29人の減少となっています。

高齢化率は、平成 17年には 29.9%でしたが、平成 22 年には 31.8%となり、5年間で

1.9%高くなっており、全国(23.0%)や徳島県(27.0%)に比べて高齢化が進展しています。

生産年齢人口(15 歳~64歳)・年少人口(0歳~14歳)ともに総人口に占める割合が減

少傾向にあり、少子高齢化がますます進んでいます。今後はさらにその傾向が強まる

と予測されます。(図1)

図1 人口の推移と推計(平成 20 年 12 月推計)

資料:平成17年、平成22年 国勢調査 (年齢不詳を含む)    平成27年、平成32年、平成37年 国立社会保障・人口問題研究所「日本の市町村別将来推計人口」(平成20年12月推計)

5,3956,231 6,365 6,102 6,492

4,9724,107 4,504 5,056 4,461

11,767 11,176 9,975 8,8238,098

8,324

7,3617,851

7,484

7,058

3,240

2,922

2,724

3,540

4,107

31.8%

29.9%

34.0%

36.7%

0

5,000

10,000

15,000

20,000

25,000

30,000

35,000

40,000

平成17年 平成22年 平成27年 平成32年 平成37年

(人)

0.0%

5.0%

10.0%

15.0%

20.0%

25.0%

30.0%

35.0%

40.0%

30,386

高齢化率38.0%

14歳以下

15~39歳

34,565

32,484 31,934

28,832

人口

40~64歳

65~74歳

75歳以上

13

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⑵ 死亡

美馬市の主要死因を全国、徳島県と比較すると、1 位から 5 位の全てにおいて高く、

特に心疾患による死亡が高くなっています。(P12表1)

主要死因の変化を合併後の平成 17年と比較すると、生活習慣病の悪性新生物、心疾

患、脳血管疾患で、平成 17 年には 56.3%、平成 22年は 48.6%と、全体の半数近くを占

めていますが、割合は減少してきています。しかし、心疾患の割合は、変化がありま

せんでした。

特に、平成 22 年には死因の 3位が肺炎、5位が老衰となり、高齢化の進展に伴い、

肺炎及び老衰での死亡割合が上昇しています。(表2)

また、早世(65 歳未満)死亡については、平成 17 年との比較では男性の順位は上がっ

ていますが、割合は減少しており、全国の中でも低い割合となっています。(表3)

表2 美馬市の主要死因の変化

人口 死亡者総数 死亡率 人口 死亡者総数 死亡率

34,565 459 1339.1 32,484 513 1596.2

死亡者数 死亡率全死亡に占める

割合死亡者数 死亡率

全死亡に占める割合

123 358.8 26.8% 115 357.8 22.4%

死亡者数 死亡率全死亡に占める

割合死亡者数 死亡率

全死亡に占める割合

76 221.7 16.6% 85 264.5 16.6%

死亡者数 死亡率全死亡に占める

割合死亡者数 死亡率

全死亡に占める割合

59 172.1 12.9% 64 199.1 12.5%

死亡者数 死亡率全死亡に占める

割合死亡者数 死亡率

全死亡に占める割合

40 116.7 8.7% 49 152.5 9.6%

死亡者数 死亡率全死亡に占める

割合死亡者数 死亡率

全死亡に占める割合

13 37.9 2.8% 30 80.9 5.8%

※ 死亡率は人口10万対

悪性新生物

心疾患

肺炎

脳血管疾患

老衰

平成22年

5位

不慮の事故

年度 平成17年

心疾患

3位

脳血管疾患

4位

肺炎

悪性新生物

1位

全体

死亡原因

2位

資料:平成17年 平成22年 徳島県保健・衛生統計年報

14

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順位 順位

1 沖 縄 22.9 沖 縄 20.9 沖 縄 29.9 沖 縄 27.5 埼 玉 16.8 沖 縄 13.3 1

2 埼 玉 22.5 埼 玉 18.2 埼 玉 27.0 埼 玉 22.2 神 奈 川 15.7 埼 玉 13.2 2

3 神 奈 川 21.5 千 葉 16.9 大 阪 26.4 千 葉 21.0 千 葉 15.6 神 奈 川 12.3 3

4 大 阪 21.4 神 奈 川 16.8 千 葉 26.0 大 阪 20.9 大 阪 15.4 千 葉 12.1 4

5 千 葉 21.4 大 阪 16.7 神 奈 川 25.9 東 京 20.7 沖 縄 15.0 大 阪 11.7 5

6 東 京 19.7 東 京 16.4 青 森 24.6 青 森 20.5 北 海 道 14.2 北 海 道 11.7 6

7 愛 知 19.6 青 森 15.9 東 京 24.6 神 奈 川 20.4 愛 知 13.8 東 京 11.4 7

8 北 海 道 19.0 愛 知 15.7 愛 知 24.5 茨 城 20.0 東 京 13.7 愛 知 11.1 8

9 青 森 19.0 北 海 道 15.7 福 岡 23.8 栃 木 19.9 兵 庫 12.8 青 森 10.6 9

10 福 岡 18.4 茨 城 15.5 茨 城 23.1 福 岡 19.6 茨 城 12.7 栃 木 10.4 10

11 茨 城 18.3 栃 木 15.4 兵 庫 22.9 愛 知 19.5 ★ 全 国 12.4 茨 城 10.3 11

12 兵 庫 18.2 福 岡 15.1 北 海 道 22.9 北 海 道 19.1 静 岡 12.4 福 岡 10.2 12

13 ★ 全 国 18.0 ★ 全 国 14.8 栃 木 22.8 ★ 全 国 18.9 奈 良 12.4 ★ 全 国 10.0 13

14 栃 木 18.0 兵 庫 14.6 宮 城 22.7 宮 城 18.8 福 岡 12.4 兵 庫 10.0 14

15 宮 城 17.8 群 馬 14.2 ★ 全 国 22.7 兵 庫 18.7 栃 木 12.3 静 岡 9.7 15

16 静 岡 17.3 宮 城 14.1 奈 良 21.6 長 崎 18.6 青 森 12.1 奈 良 9.7 16

17 奈 良 17.3 長 崎 13.8 群 馬 21.6 群 馬 18.5 滋 賀 12.1 滋 賀 9.5 17

18 群 馬 16.9 京 都 13.8 鳥 取 21.5 京 都 18.2 岐 阜 11.9 群 馬 9.5 18

19 滋 賀 16.7 石 川 13.8 静 岡 21.4 愛 媛 18.1 宮 城 11.9 京 都 9.3 19

20 京 都 16.6 静 岡 13.8 京 都 21.3 広 島 18.1 群 馬 11.6 石 川 9.2 20

21 広 島 16.5 滋 賀 13.7 長 崎 21.2 石 川 18.0 京 都 11.6 宮 崎 9.0 21

22 石 川 16.3 広 島 13.6 滋 賀 21.0 福 島 18.0 石 川 11.5 岩 手 8.9 22

23 岐 阜 16.3 愛 媛 13.6 広 島 20.8 山 梨 17.8 広 島 11.4 宮 城 8.9 23

24 長 崎 16.2 岩 手 13.5 石 川 20.7 岩 手 17.7 長 崎 10.7 岐 阜 8.9 24

25 鳥 取 15.8 山 梨 13.4 高 知 20.6 滋 賀 17.7 宮 崎 10.6 長 崎 8.9 25

26 宮 崎 15.7 福 島 13.3 宮 崎 20.5 宮 崎 17.6 愛 媛 10.6 広 島 8.8 26

27 岩 手 15.7 宮 崎 13.3 愛 媛 20.2 鹿 児 島 17.5 岩 手 10.5 愛 媛 8.7 27

28 高 知 15.7 奈 良 13.0 徳 島 20.2 静 岡 17.5 三 重 10.5 三 重 8.7 28

29 愛 媛 15.6 岐 阜 13.0 岩 手 20.2 高 知 17.3 富 山 10.4 和 歌 山 8.6 29

30 福 島 15.5 佐 賀 12.9 佐 賀 20.0 秋 田 17.1 福 井 10.4 山 口 8.6 30

31 富 山 15.4 三 重 12.8 岐 阜 20.0 鳥 取 17.0 和 歌 山 10.3 佐 賀 8.6 31

32 三 重 15.3 鳥 取 12.8 福 島 19.9 徳 島 17.0 高 知 10.2 鳥 取 8.5 32

33 山 梨 15.3 熊 本 12.7 鹿 児 島 19.9 佐 賀 17.0 福 島 10.1 山 梨 8.5 33

34 和 歌 山 15.2 鹿 児 島 12.7 富 山 19.9 熊 本 16.9 山 口 10.1 熊 本 8.5 34

35 佐 賀 15.2 秋 田 12.7 山 梨 19.9 岡 山 16.8 山 梨 10.0 福 島 8.2 35

36 山 口 15.1 和 歌 山 12.6 和 歌 山 19.8 三 重 16.7 佐 賀 10.0 香 川 8.2 36

37 秋 田 14.9 香 川 12.5 三 重 19.7 岐 阜 16.6 熊 本 9.8 富 山 8.2 37

38 徳 島 14.8 岡 山 12.5 山 口 19.6 香 川 16.6 秋 田 9.8 鹿 児 島 8.0 38

39 岡 山 14.7 高 知 12.4 岡 山 19.5 新 潟 16.6 岡 山 9.4 秋 田 7.9 39

40 鹿 児 島 14.6 徳 島 12.4 秋 田 19.4 和 歌 山 16.4 大 分 9.4 岡 山 7.9 40

41 新 潟 14.5 山 口 12.4 新 潟 19.3 大 分 16.2 香 川 9.2 福 井 7.8 41

42 大 分 14.4 富 山 12.3 大 分 19.1 富 山 16.2 長 野 9.2 大 分 7.8 42

43 香 川 14.3 新 潟 12.1 香 川 18.9 奈 良 16.0 鳥 取 9.2 徳 島 7.5 43

44 福 井 14.3 大 分 12.1 熊 本 18.3 山 口 15.9 鹿 児 島 9.1 高 知 7.4 44

45 熊 本 14.2 福 井 11.4 福 井 18.0 島 根 15.1 徳 島 9.1 山 形 7.4 45

46 長 野 13.6 山 形 11.0 山 形 17.6 福 井 14.8 新 潟 9.0 新 潟 7.4 46

47 山 形 13.3 島 根 10.8 長 野 17.5 美 馬 市 14.8 山 形 8.5 長 野 7.1 47

48 島 根 13.1 長 野 10.7 島 根 17.5 山 形 14.4 島 根 8.1 島 根 6.5 48

49 美 馬 市 11.8 美 馬 市 10.3 美 馬 市 16.9 長 野 14.2 美 馬 市 6.3 美 馬 市 5.6 49

男   性 女   性

平成17年 平成22年

総   数

平成17年 平成22年 平成17年 平成22年

資料:平成17年、平成22年 人口動態統計特殊報告、人口動態統計、徳島県保健・衛生統計

表3 65歳未満死亡の割合(都道府県順位)

15

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⑶ 介護保険

美馬市の介護保険の認定率は、第 1号被保険者及び第 2号被保険者ともに、全国の

中でも認定率の高い徳島県と変わらない状況です。(P12表1)

美馬市の平成 23 年度の要介護(支援)認定者数は、2,134 人であり、介護度が現在

の区分となった、平成 18年度の 2,199 人と比べて、65人減少しています。(図2)

厚生労働省の介護保険事業状況報告によると、介護護給付・予防給付費は平成 18

年度から 5年間で 29 億円から 32 億円の間を推移しており、平成 23 年度は 30億円と

ほぼ横ばいとなっています。

図2 要介護(支援)認定者数の推移

要介護5269

要介護4270

要介護3229

要介護2343

要介護1221

要支援2392

要支援1410

267238209217220

257183 216 209

261

228

223244 272

237

319347 323

343312

198208203524

233

431458523485

368

427

369

350 339 389

21.5%21.0%20.7%20.4% 20.5%

21.5%

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

3,000

3,500

平成18年 平成19年 平成20年 平成21年 平成22年 平成23年

0.0%

2.0%

4.0%

6.0%

8.0%

10.0%

12.0%

14.0%

16.0%

18.0%

20.0%

22.0%

24.0%

2,199人2,127人2,114人2,102人2,088人

2,134人

16

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介護保険で要介護(支援)認定を受けた人の状況をみると美馬市では、徳島県、全

国に比べて要介護 3・4・5の重度認定者の割合がやや少なくなっています。

しかし、第 2号被保険者の認定者の割合は、徳島県、全国に比べて高く、特に重度

認定者の割合が高くなっています。(表4)

表4 要介護(要支援)度別認定者数(H21 年度末現在)

要介護認定者数(2号)

軽度(支援~要2)

重度(要3~要5)

人数 30 22

% 0.27% 0.20%

人数 641 427

% 0.24% 0.16%

人数 91,373 63,422

% 0.21% 0.15%

美馬市

徳島県

全国

要介護認定者数(1号)

合計 要支援1 要支援2 要介護1 要介護2 軽 度 要介護3 要介護4 要介護5 重 度

人数 2,082 422 399 198 331 1,350 218 264 250 732

% 100.0% 20.3% 19.2% 9.5% 15.9% 64.8% 10.5% 12.7% 12.0% 35.2%

人数 43,730 6,546 7,189 6,542 7,714 27,991 5,802 5,234 4,703 15,739

% 100.0% 15.0% 16.4% 15.0% 17.6% 64.0% 13.3% 12.0% 10.8% 36.0%

人数 4,907,439 651,564 647,363 882,474 862,319 3,043,720 675,258 619,202 569,259 1,863,719

% 100.0% 13.3% 13.2% 18.0% 17.6% 62.0% 13.8% 12.6% 11.6% 38.0%

美馬市

徳島県

全国

17

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脳出血

脳梗塞

クモ膜下出血

高血圧

脂質異常

高尿酸血症

糖尿病

糖尿病性腎症

1 60 男 無 要支援1 ● ● ● ●

2 60 男 ● 無 要介護4 ● ●

3 60 男 ● 無 要介護3 ● ● ●

4 60 男 ● 無 要支援1 ● ●

5 60 男 ● 有 要介護5 ● ●

6 60 男 ● 無 要支援2 ● ●

7 60 男 無 要介護3 ● ●

8 60 男 ● 無 要支援2 ● ● ● ●

9 60 男 無 要支援2 ● ● ●

10 60 男 無 要支援2 ● ● ●

11 50 男 ● 無 要介護2 ● ●

12 60 男 無 要支援1 ● ●

13 50 男 ● 無 要支援2 ● ● ●

14 50 男 無 要介護3 ● ●

15 40 男 無 要介護2 ● ●

16 50 女 ● 無 要支援1 ●

17 50 女 ● 有 要介護3 ●

18 60 男 ● 無 要介護3 ●

19 60 男 有 要支援1 ●

20 50 男 ● 無 要介護2 ●

21 50 女 有 要介護1 ●

22 40 女 無 要介護2 ●

23 50 女 有 要支援1 ●

24 50 男 ● 無 要介護1 ●

25 60 女 ● 無 要支援2 ●

26 60 女 ● 無 要支援2 ●

9 3 0 6 1 6 8

国保加入者

年代

性別

その他の疾患

脳血管疾患 生活習慣に関する基礎疾患

合 計 26人 16

認知症

健診受診歴

介護度

(申請時

40~64 歳の平成 22・23 年度の新規介護保険認定者 26 人の原因疾患を見てみると、 最も大きな原因となっていた疾患は、脳血管疾患で 16 人でした。(表5)生活習慣に関

する基礎疾患としては高血圧・糖尿病が多くありました。

表5 40~64 歳で新規に介護保険に認定された人の原因疾患(平成 22・23 年度)

18

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⑷ 後期高齢者医療

美馬市の後期高齢者の一人あたりの医療費は、徳島県と比較するとやや低くなって

いますが、全国と比較すると高額になっています。特に平成 22 年度は入院一人あたり

医療費が高くなっています。

年々、一人あたり医療費は増加傾向にありますが、平成 22 年度では対前年度比が緩

やかになっています。(表6)

表6 療養費一人あたり費用額(後期高齢者医療)

⑸ 国保

美馬市の国民健康保険加入者は、全国、徳島県と比較して、加入率が低くなってい

ます。しかし、加入者のうち、前期高齢者(65 歳~74 歳)の占める割合が高くなってお

り、今後も高齢化の進展により、加入率は増加していくと予測されます。(P12表1)

一般的に高齢者になるほど、受療率は高くなり、医療費も増大するため、予防可能

な生活習慣病の発症予防と重症化予防に努める必要があります。

美馬市の国民健康保険加入者の一人あたりの医療費は、一般及び退職ともに、全国

や徳島県と比較して、かなり高い費用となっています。(表7)

生活習慣病に関する疾患の治療者の割合は、いずれの疾患も徳島県より高く、この

ことが、医療費の高さにつながっていると考えられます。(P12表1)

表7 療養費一人あたり費用額(一般分)

療養費一人あたり費用額(退職分)

全  国 273,734 285,399 294,863

徳島県 331,799 全国3位 340,588 全国6位 348,988 全国8位

美馬市 367,613 県内5位 389,641 県内4位 384,711 県内6位

平成20年度 平成21年度 平成22年度

全  国 396,664 371,664 375,102

徳島県 426,964 全国8位 387,662 全国11位 399,247 全国8位

美馬市 430,575 県内11位 447,696 県内5位 469,485 県内4位

平成20年度 平成21年度 平成22年度

入院 入院外 入院 入院外 入院 入院外

全  国 785,904 364,490 241,821 882,118 408,301 267,192 904,795 418,334 262,563

徳島県 810,360 全国18位 391,191 270,881 916,996 全国16位 443,229 301,026 938,358 全国17位 453,983 299,814

美馬市 803,655 県内10位 385,121 273,161 892,324 県内10位 424,213 304,990 937,115 県内6位 468,000 294,094

平成22年度

一人あたり医療費

平成21年度

一人あたり医療費

平成20年度

一人あたり医療費

19

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⑹ 健康診査等

生活習慣病の発症予防、重症化予防の最も重要な取組としては、全医療保険者に義

務づけられている特定健康診査を積極的に行っています。このうち、特定健康診査の

受診率は、平成 23 年度には 37.2%と徳島県、全国よりやや高めとなっています。また、

特定保健指導実施率については動機付け支援 95.6%、積極的支援 82.3%で、全国、徳

島県より高率となっています。(P12表1)

この特定健康診査の結果では、糖尿病の正常高値、境界領域及び糖尿病領域が、徳

島県及び8市の中でも高くなっていますが、血圧、LDL の高値の割合は低い位置にあ

ります。(表8)

これらは、食生活・食環境との関連が深い検査項目であるため、今後の保健指導の

内容については「食ノート」(保健指導教材)での実践が重要になってきます。

また、美馬市では努力義務となっている、19 歳から 39 歳までの職場等で健診を受

ける機会のない市民を対象にメンズ・レディース健診を実施しています。(図3)メン

ズ・レディース健診の結果については、男女ともに糖尿病の正常高値以上の割合が上

位を占めており、男性においては肥満が背景になっています。(表9)

特定健康診査の受診回数別の結果については、初めての受診者は継続受診者より全

ての健診項目で受診勧奨値の割合が多くなっています。(表10)

若い世代から健康診査の機会を提供し、保健指導を実施することにより、生活習慣

病の発症予防、重症化予防につなげることが、今後も重要だと考えます。

20

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表8 徳島県市国保における8市の特定健康診査結果(平成 23年度)

<特定健康診査・保健指導及びメタボ該当者・予備群>

<糖尿病・血圧・脂質>

保健指導

終了率

保健指導

終了率

対象者数 受診者数 受診率 動機付け 積極的 人数 割合 人数 割合

1 吉野川市 3,500 1,316 37.6.% 美馬市 95.6% 美馬市 82.3% 阿波市 297 30.2% 阿南市 325 20.7%

2 小松島市 3,224 1,151 35.7% 三好市 81.8% 小松島市 53.3% 吉野川市 379 28.8% 徳島市 965 20.1%

3 美馬市 2,447 774 31.6% 鳴門市 65.3% 三好市 50.0% 小松島市 329 28.6% 小松島市 216 18.8%

4 三好市 2,471 729 29.5% 阿南市 64.4% 吉野川市 44.1% 徳島市 1,327 27.6% 徳島県 3,321 18.7%

5 徳島県 60,489 17,801 29.4% 徳島県 62.2% 阿南市 41.1% 鳴門市 396 27.4% 鳴門市 263 18.2%

6 阿波市 3,492 984 28.2% 吉野川市 61.0% 徳島県 40.3% 三好市 199 27.3% 吉野川市 235 17.9%

7 徳島市 17,481 4,811 27.5% 小松島市 52.0% 阿波市 34.2% 徳島県 4,848 27.2% 阿波市 167 17.0%

8 鳴門市 5,357 1,443 26.9% 徳島市 47.8% 鳴門市 26.3% 美馬市 206 26.6% 美馬市 120 15.5%

9 阿南市 6,057 1,572 26.0% 阿波市 40.8% 徳島市 22.6% 阿南市 396 25.2% 三好市 101 13.9%

保険者特定健康診査

保険者 保険者順位

メタボ予備群

メタボ該当者保険者

保険者(法定報告)

人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合

1 三好市 1,077 59.0% 美馬市 203 10.9% 鳴門市 1,659 50.0% 小松島市 213 7.6% 徳島市 5,702 44.6% 鳴門市 468 14.1% 阿波市 478 21.1% 阿波市 76 3.4%

2 美馬市 1,090 58.6% 阿波市 215 9.5% 吉野川市 1,608 49.8% 吉野川市 227 7.0% 鳴門市 1,482 44.6% 阿南市 537 13.9% 鳴門市 691 20.8% 徳島市 399 3.1%

3 徳島県 22,454 51.2% 吉野川市 296 9.2% 阿南市 1,888 48.9% 阿南市 258 6.7% 徳島県 19,083 43.5% 徳島市 1,757 13.8% 三好市 379 20.8% 鳴門市 103 3.1%

4 吉野川市 1,649 51.1% 三好市 166 9.1% 阿波市 1,066 47.1% 徳島市 792 6.2% 阿南市 1,672 43.3% 小松島市 353 12.5% 吉野川市 669 20.7% 吉野川市 100 3.1%

5 阿波市 1,140 50.4% 徳島市 1,096 8.6% 徳島県 20,608 47.0% 徳島県 2,507 5.7% 吉野川市 1,389 43.1% 徳島県 5,435 12.4% 徳島市 2,633 20.6% 美馬市 57 3.1%

6 徳島市 6,327 49.5% 徳島県 3,767 8.6% 小松島市 1,312 46.6% 鳴門市 181 5.5% 小松島市 1,189 42.2% 吉野川市 354 11.0% 徳島県 8,787 20.0% 徳島県 1,254 2.9%

7 鳴門市 1,634 49.2% 小松島市 217 7.7% 徳島市 5,801 45.4% 三好市 86 4.7% 三好市 765 41.9% 美馬市 202 10.9% 小松島市 559 19.8% 小松島市 69 2.4%

8 阿南市 1,886 48.9% 鳴門市 253 7.6% 三好市 829 45.4% 阿波市 103 4.5% 阿波市 931 41.1% 三好市 186 10.2% 阿南市 728 18.9% 阿南市 89 2.3%

9 小松島市 1,266 44.9% 阿南市 280 7.3% 美馬市 794 42.7% 美馬市 79 4.2% 美馬市 747 40.1% 阿波市 215 9.5% 美馬市 320 17.2% 三好市 41 2.2%

中性脂肪300mg/dl以上保険者

中性脂肪150~299mg/dl 保険者保険者

LDL160mg/dl~保険者保険者保険者 保険者 保険者

順位

LDL120~159mg/dl

血圧Ⅱ度~Ⅲ度

血圧正常高値~Ⅰ度

HbA1c6.1%~

HbA1c5.2~6.0%

21

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男性 20~39歳  健診受診者 47 女性 20~39歳  健診受診者 187

 健診受診者 791  健診受診者 1,110

 国保被保険者 2,495  国保被保険者 2,581

(総人口:平成23年4月4日現在 特定健康診査対象者及び受診者数:平成23年度特定健康診査法定報告)

43.0%40~74歳男性 31.7% 女性 40~74歳

男 性

020040060080010001200140016001800

20~24

25~29

30~34

35~39

40~44

45~49

50~54

55~59

60~64

65~69

70~74 女 性

0 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 1800

(単位:人)

受診者数

国保人口

総人口

図3 美馬市の特定健康診査、メンズ・レディース健診受診者数(平成 23年度)

男性

順位 有所見項目 割合 有所見項目 割合 有所見項目 割合

第1位 腹囲 49.1 HbA1c 61.5 HbA1c 42.6

第2位 HbA1c 43.6 腹囲 48.1 腹囲 42.6

第3位 ALT 41.8 BMI 40.4 BMI 42.6

第4位 BMI 41.8 LDLコレステロ-ル 38.5 LDLコレステロ-ル 31.9

第5位 LDLコレステロ-ル 40 中性脂肪 30.8 尿酸 25.5

女性

順位 有所見項目 割合 有所見項目 割合 有所見項目 割合

第1位 HbA1c 26.2 HbA1c 34.6 HbA1c 33.7

第2位 LDLコレステロ-ル 16.9 LDLコレステロ-ル 19.1 LDLコレステロ-ル 18.7

第3位 BMI 8.7 BMI 11.7 BMI 11.8

第4位 腹囲 8.2 ALT 6.8 ALT 8.6

第5位 中性脂肪 5.2 腹囲 4.9 中性脂肪 6.4

平成21年度

平成21年度

平成22年度 平成23年度

平成22年度 平成23年度

表9 美馬市のメンズ・レディース健診結果

22

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1,861 人 100.0% 1,515 人 81.4% 346 人 18.6%

基準値

25以上 583 人 31.3% 462 人 30.5% 121 人 35.0%

85or90以上 582 人 31.3% 466 人 30.8% 116 人 33.5%

400以上 23 人 1.2% 17 人 1.1% 6 人 1.7%

34以下 62 人 3.3% 52 人 3.4% 10 人 2.9%

空腹時血糖 126以上 101 人 6.3% 77 人 5.8% 24 人 8.5%

HbA1c 6.5以上 99 人 5.3% 74 人 4.9% 25 人 7.2%

計 153 人 8.2% 114 人 7.5% 39 人 11.3%

収縮期 160以上 71 人 3.8% 53 人 3.5% 18 人 5.2%

拡張期 100以上 22 人 1.2% 15 人 1.0% 7 人 2.0%

計 79 人 4.2% 59 人 3.9% 20 人 5.8%

160以上 202 人 10.9% 155 人 10.2% 47 人 13.6%

2+以上 44 人 2.4% 30 人 2.0% 14 人 4.0%

50or40未満 42 人 2.3% 28 人 1.8% 14 人 4.0%

9.0以上 11 人 0.6% 6 人 0.4% 5 人 1.4%

*空腹時血糖・HbA1c・eGFR・尿酸については検査実施者数が異なる場合、検査実施者数を分母に割合を算出

血圧

その他の動脈硬化危険因子 LDLコレステロール

腎機能

尿蛋白

eGFR

尿酸

身体の大きさBMI

腹囲

血管が傷む(動脈硬化の危険因子)

内臓脂肪中性脂肪

HDLコレステロール

インスリン抵抗性

血糖

血管を傷つける

人数 割合 人数 割合

受診者数

項目 人数 割合

受診勧奨値のうちガイドラインを踏まえた受診勧奨対象者 全体 継続受診者過去に1回以上受診がある者

H23年度

初めて受診者

表10 平成 23 年度 特定健康診査の受診回数別結果 あなみツール

23

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⑺ 出生

美馬市の出生数は 200 人前後で推移しており、平成 22 年の出生率は 6.9%と全国

(8.5%)や徳島県(7.6%)と比較しても低い状況が続いています。

近年、出生の時の体重が、2,500g 未満の低出生体重児については、神経学的・身体

的合併症の他、成人後に糖尿病や高血圧等の生活習慣病を発症しやすいとの報告が出

されてきました。

美馬市の低出生体重児(2,500g未満)の出生数は、平成 18 年と平成 22年は 20 人

を超え、平成 22年の低出生体重児の出生率は 11.3%と、全国(9.6%)や徳島県(9.6%)

を上回っています。より体重が少ない、極小低出生体重児(1,500g未満)の出生は 5

年間で 6人となっています。

美馬市でも、毎年 7~11%の児が低体重の状態で出生していることから、妊娠前・妊

娠期における心身の健康づくりを行う必要があります。(図4)

198人(5.8%)

219人(6.4%)

193人(5.7%)

213人(6.4%)

176人(5.4%)

221人(6.9%)

7.6%

10.5%

8.3% 8.5%

9.7%

11.3%

0

50

100

150

200

250

平成17年 平成18年 平成19年 平成20年 平成21年 平成22年

出生数(出生率)

0%

2%

4%

6%

8%

10%

12%

2500未満の出生割

(15人)

(23人)

(16人) (18人)

(17人)

(25人)

2,500g未満出生率(2,500g未満出生数)

図4 出生数及び出生時の体重が 2,500g 未満の出生割合の年次推移

24

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3.市の財政状況に占める社会保障費

美馬市においては、平成 24 年度の予算において、医療、介護、生活保護の社会保障

費の予算が、約 87億円となっています。(図1)

今後さらに高齢化が急速に進展する中で、いかに美馬市の社会保障費の伸びを縮小

するかが、大きな課題となってきます。

序章でも触れたように、疾病による負担が極めて大きな社会の中で、市民一人ひと

りの健康増進への意識と行動変容への取組が支援できる、質の高い保健指導が求めら

れてきます。

図1 美馬市の財政状況と社会保障

社会保障費

医療 介護 生活保護

予算 約 約 約

(H24) 42億円 35億円 10億円

約 約 約

4億円 5億円 10億円一般会計

地方交付税 民生費

78億円 55億円

市税 公債費

25億円 26億円

国庫支出金 土木費

21億円 18億円

歳入(一般会計)

205億円(H23決算)

歳出(一般会計)

199億円(H23決算)

1位

2位

3位

1位

2位

3位

25

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第Ⅱ章 課題別の実態と対策

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第Ⅱ章 課題別の実態と対策

1.前計画の評価 現行の健康日本21の反省として、目標とする指標が非常に多く、上位の目標とそれ

を達成するための目標などに関する整理が不十分であった点をあげていました。このた

め、健康日本21(第2次)における目標設定の検討に当たっては、指標の相互関係を

整理した上で、客観的かつ科学的根拠に裏付けられており、実行可能性のある目標をで

きるだけ少ない数で設定すべきとの意見がでました。具体的な目標の設定に当たっては、

現状及び課題について関係者が共通の認識を持った上で課題を選択し、科学的根拠に基

づいた実態把握の可能な目標を設定する必要があるということでした。 このことから、平成 19 年度に策定した前計画の健康づくりの主要指標と目標を確認し

てみたところ、美馬市においても目標項目は、比較困難な調査に基づく指標であり、客

観的かつ科学的根拠に基づいていない主要指標及び目標であると判断しました。 そこで、前計画の目標項目を P7別表Ⅰの順序に達成状況(美馬市の現状値)をまとめ

て評価しました。(表1) 今後は、これらの達成状況を踏まえ、次期運動を推進するための「国民の健康の増進

の総合的な推進を図るための基本的な方針」で示された目標項目を、別表Ⅱのように取

り組む主体別に区分し、健康増進は、最終的には個人の意識と行動の変容にかかってい

ると捉え、それを支援するための美馬市の具体的な取組を次のように推進します。

29

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表1 前計画の評価

項 目 区 分 H20 新値デ-タソ-ス

胃がん 11.1% 8.4% 減少

子宮がん 12.4% 17.7% 増加

乳がん 14.1% 16.9% 増加

肺がん 14.9% 13.9% 減少

大腸がん 12.5% 11.7% 減少

胃がん 12人 7人 減少

子宮がん 0人 1人 増加

乳がん 3人 1人 減少

肺がん 6人 6人 変化なし

大腸がん 1人 0人 減少

特定健康診査受診率の増加 27.6% 37.2% 増加

特定保健指導実施率の増加 56.8% 92.1% 増加

該当者 15.6% 17.9% 増加

予備群者 12.9% 10.1% 減少

男性

女性

男性 10.1% 7.9% 減少

女性 15.8% 13.0% 減少

脳血管疾患壮年期死亡者の減少(75歳未満) 10人 8人 減少

急性心筋梗塞壮年期死亡者の減少(75歳未満) 9人 7人 減少

HbA1c(JDS)5.5%以上6.0%未満 22.5% 27.7% 増加

HbA1c(JDS)6.1%以上 9.5% 10.9% 増加

血糖コントロール指標におけるコントロール不良者の割合の減少 HbA1c(JDS)8.0%以上 1.3% 0.8% 減少

治療継続者の割合の増加(HbA1c(JDS)6.1%以上の者の治療中と回答した者

37.4% 56.7% 増加

20代女性のやせの割合の減少(妊娠届出時) 13.1% ⑤

全出生数中の低出生体重児の割合の減少 8.5% 11.3% ② 増加

男子 18.4% 17.0% 減少

女子 14.7% 11.0% 減少

20~60歳代男性の肥満者の割合の減少 40.0% 39.5% ③、⑨ 減少

40~60歳代女性の肥満者の割合の減少 26.3% 25.2% ③ 減少

低栄養傾向の高齢者の割合の減少 14.3% 12.9% ③ 減少

男性 49.8% 55.1% 増加

女性 48.0% 52.2% 増加

男性 61.4% 61.1% 減少

女性 59.2% 56.8% 減少

男性 42.6% 48.2% 増加

女性 38.4% 40.7% 増加

男性 57.8% 55.7% 減少

女性 49.7% 46.3% 減少

介護保険サービス利用者の増加の抑制 2,102人 2,134人 ⑩ 増加

男性 9.4% 12.3% 増加

女性 0.7% 1.7% 増加

公共の場や職場での分煙の推進 官公庁

男性 25.2% 23.3% 減少

女性 3.7% 3.8% 増加

3歳児でう蝕のない者の割合の増加 60.7% 69.0% ⑧ 増加

歯周疾患検診受診者の増加 11人 ③

40歳

50歳

男性 16.8% 17.6% 増加

女性 23.5% 26.0% 増加

男性 3人 3人 変化なし

女性 3人 1人 減少

脂質異常症(LDL-C)の減少(内服治療者含む)(LDLコレステロール160mg/dl以上の者の割合)

糖尿病有病者・予備群の増加の抑制

糖尿病性腎症によって新規の透析導入になった患者数の減少

8人国保加入者・後期高齢者等

がん

循環器疾患

糖尿病

がん検診受診率の増加

悪性新生物(75歳未満)死亡者の減少

内臓脂肪症候群の該当・予備群の減少

高血圧者の減少(内服治療者含む)(140/90mmHg以上の者の割合)

美馬市の現状値 達成状況

指  標

休養

歯・口腔の健康

進行した歯周疾患の減少

運動習慣のある者の増加(40~64歳)

多量飲酒者の減少

増加

喫煙喫煙する者の減少

運動習慣のある者の増加(65歳以上)

9人

飲酒

日常生活における歩数の増加(65歳以上)

日常生活における歩数の増加(40~64歳)

自殺者の減少

社会

生活を営むために必要な

機能の維持及び向上 ②

③十分な睡眠がとれていない者の減少

こころの健康

①市がん検診結果 ②徳島県保健・衛生統計年報 ③市国保特定健康診査結果 ④市身体障害者手帳交付状況 ⑤妊娠届 ⑥学校保健統計⑦みまっこアンケ-ト⑧3歳児健診 ⑨メンズ・レディ-ス健診⑩介護保険事業計画

身体活動・運動

生活習慣病の発症予防と重症化予防

⑥、⑦栄養・食生活

肥満傾向にある子どもの割合の減少(小学校5年生の肥満傾向児の割合)

25.8% 23.8% 減少

30

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取り組み主体別 目標項目

美馬市・医療保険者

(美馬市国民健康保険

個人

家庭

職 域

企 業飲食店特定給食施設民間団体(栄養ケア・ステーション、薬局等)等

75才18才 20才 40才 65才60才胎児(妊婦) 0才

生涯における各段階 (あらゆる世代)

社会環境に関する目標

取り組み主体

国・マスメディア

都道府県

コミュニティボランティア等

地 域

個人で達成すべき目標

出生 乳幼児期 中年期若年期妊娠 高齢期働く世代(労働者)

学童

□妊娠中の飲酒をなくす□妊娠中の喫煙をなくす

□睡眠による休養を十分とれていない者の減少

□適切な量と質の食事をとる者の増加(主食・主菜・ 副菜を組み合わせた食事が1日2回以上の日が ほぼ毎日の者の割合の増加、食塩摂取量の減少、 野菜と果物摂取量の増加)

□気分障害・不安障害に相当する心理的苦痛を 感じている者の割合の減少

□地域のつながりの強化□健康づくりを目的とした活動に主体的に関わっている 国民の割合の増加

□受動喫煙(家庭・職場・飲食店・行政機関・医療機関)の 機会を有する者の割合の減少

□COPD(慢性閉塞性肺疾患)の認知度の向上

□メンタルヘルスに関する措置を受けられる職場の割合の増加□週労働時間60時間以上の雇用者の割合の減少

□日常生活における歩数の増加□運動習慣者の割合の増加

□足腰に痛みのある  高齢者の割合の減少

□がん検診の受診率の向上

□就業または何らかの地域活動をしている 高齢者の割合の増加

□ロコモティブシンドローム(運動器症候群)を 認知している国民の割合の増加

□認知機能低下ハイリスク高齢者の把握率の向上

□健康寿命の延伸□健康格差の縮小

母子保健 精神保健 介護予防食 育 健康づくり対策

□健康格差対策に取り組む自治体の増加

□健康づくりに関する活動に取り組み、自発的に情報発信を行う 企業登録数の増加□食品中の食塩や脂肪の低減に取り組む食品企業及び飲食店の 登録数の増加□利用者に応じた食事の計画、調理及び栄養の評価、改善を 実施している特定給食施設の割合の増加□健康づくりに関して身近で気軽に専門的な支援・相談が受け られる民間団体の活動拠点数の増加

□住民が運動しやすいまちづくり・環境整備に取り組む自治体 数の増加

□小児人口10万人当たりの小児科医・児童精神科

医師の割合の増加

□健康な生活習慣(栄養・食生活、運動)を有する子どもの 割合の増加  ア 朝・昼・夜の三食を必ず食べることに気をつけて 食事をしている子どもの割合の増加  イ 運動やスポーツを習慣的にしている子どもの 割合の増加□共食の増加(食事を1人で食べる子どもの割合の減少)

□乳幼児・学齢期のう蝕のない者の増加□口腔機能の維持・向上

□75歳未満のがんの年齢調整 死亡率の減少

□脳血管疾患・虚血性心疾患の 年齢調整死亡率の減少

□適正体重を維持している人の増加(肥満、やせの減少)□メタボリックシンドロームの該当者及び予備群の減少□高血圧の改善(収縮期血圧の平均値の低下)□脂質異常症の減少

□生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している者の割合の減少□成人の喫煙率の減少

□治療継続者の割合の増加  (HbA1cがJDS値6.1%(NGSP値6.5%)以上の

      者のうち治療中と回答した者の割合)

□糖尿病有病者の増加の抑制□血糖コントロール指標における  コントロール不良者の割合の減少  (HbA1cがJDS値8.0%(NGSP値8.4%)以上の者の割合の減少)

□合併症(糖尿病性腎症による 年間新規透析導入患者数)の減少

□自殺者数の減少

死亡

□歯の喪失防止□過去1年間に歯科検診を受診した者の割合の増加□歯周病を有する者の 割合の減少

□未成年者の飲酒をなくす□未成年者の喫煙をなくす

□適正体重の子どもの増加 ア 全出生数中の低出生体重児の割合の減少 イ 肥満傾向にある子どもの割合の減少

□介護保険サービス利用者の 増加の抑制

□低栄養傾向(BMI20以下)の

高齢者の割合の増加の抑制

□特定健診・特定保健指導の実施率の向上

別表Ⅱ

31

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2.生活習慣病の予防

⑴ がん

①はじめに

人体には、遺伝子の変異を防ぎ、修復する機能がもともと備わっていますが、ある

遺伝子の部分に突然変異が起こり、無限に細胞分裂を繰り返し、増殖していく、それ

が“がん”です。たった一つのがん細胞が、倍々に増えていき、30回くらいの細胞分

裂を繰り返した 1cm 大のがん細胞が、検査で発見できる最小の大きさといわれていま

す。30 回くらいの細胞分裂には 10~15 年の時間がかかると言われています。がんの特

徴は、他の臓器にしみ込むように広がる浸潤と転移をすることです。腫瘍の大きさや

転移の有無などのがんの進行度が、がんが治るか治らないかの境界線で、早期とは 5

年生存率が 8~9割のことをいいます。がんは遺伝子が変異を起こすもので、原因が多

岐にわたるため予防が難しいと言われてきましたが、生活習慣の中にがんを発症させ

る原因が潜んでいることも明らかになってきました。また、細胞であればどこでもが

ん化する可能性はありますが、刺激にさらされやすいなど、がん化しやすい場所も明

らかにされつつあります。(参考文献:「がんはどこまで治せるのか」国立がんセンタ- 森山紀之 「がんの正体」

東大病院 中川恵一 国立がん研究センタ-がん対策情報センタ-)

②基本的な考え方

ⅰ 発症予防

がんのリスクを高める要因としては、がんに関連するウイルス(B型肝炎ウイルス

<HBV>、C型肝炎ウイルス<HCV>、ヒトパピローマウイルス<HPV>、成人T細胞白血病ウ

イルス<HTLV-Ⅰ>)や細菌(ヘリコバクター・ピロリ菌<HP>)への感染、及び喫煙(受

動喫煙を含む)、過剰飲酒、低身体活動、肥満・やせ、野菜・果物不足、塩分・塩蔵食

品の過剰摂取など生活習慣に関連するものがあります。

がんのリスクを高める生活習慣は、循環器疾患や糖尿病の危険因子と同様であるた

め、循環器疾患や糖尿病への取組としての生活習慣の改善が、結果的にはがんの発症

予防につながってくると考えられます。(表1)

ⅱ 重症化予防

生涯を通じて考えた場合、2人に 1人は一生のうちに何らかのがんに罹患すると言わ

れています。進行がんの罹患率を減少させ、がんによる死亡を防ぐために最も重要な

のは、がんの早期発見です。早期発見に至る方法としては、自覚症状がなくても定期

的に有効ながん検診を受けることが必要になります。有効性が確立しているがん検診

の受診率向上施策が重要になってきます。(表1)

32

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表1 がんの発症予防・重症化予防

高脂肪 塩分

胃 ◎ ○ ○ ○ ○◎Hp

胃X線検査 Ⅰ-b

肺 ◎△

結核環境汚染

胸部X線検査喀痰細胞診

Ⅰ-b(胸部x線検査と高危険群に対する喀痰細胞診の併用)

大腸 △ ○ ○ ○ ○ △ 便潜血検査 Ⅰ-a

子宮頚部

◎◎

HPV子宮頚部擦過細胞診 Ⅰ-a

乳 △ △ ○(閉経後の肥満)

○○ ○

高身長良性乳腺疾患の既往マンモ高密度所見

視触診とマンモグラフィの併用Ⅰ-a(50歳以上)Ⅰ-b(40歳代)

前立腺 △ ○ 加齢 PSA測定 Ⅲ

肝臓 ○ ○◎

HBVHCV

カビ糖尿病罹患者

肝炎ウイルスキャリア検査 Ⅰ-b

成人T細胞白血病

○◎

HTLV-1

◎確実  ○ほぼ確実  △可能性あり  空欄 根拠不十分

<参考>国立がんセンタ- 科学的根拠に基づくがん検診推進のペ-ジ 予防と検診      「がんはどこまで治せるのか」「がんの正体」「がんの教科書」

評価判定 Ⅰ-a:検診による死亡率減少効果があるとする、十分な根拠がある       Ⅰ-b:検診による死亡率減少効果があるとする、相応な根拠がある       Ⅲ:検診による死亡率減少効果を判定する適切な根拠となる研究や報告が、          現時点で見られないもの

科学的根拠のあるがん検診

その他

タバコ30%

食事 30%部位

運動5%

飲酒3%

肥満

生活習慣  68%

がん検診 評価判定

重症化予防(早期発見)

その他

発症予防

家族歴 ホルモン 感染他

△可能性あり

33

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③現状と目標

ⅰ 75 歳未満のがんの死亡者数の減少

高齢化に伴い、がんによる死亡者は今後も増加していくことが予測されていますが、

高齢化の影響を除いたがんの死亡者数を見ていくことを、がん対策の評価指標としま

す。市の 75 歳未満の年齢調整死亡率は把握できないため、75 歳未満の死亡者数をみて

いきます。

美馬市の 75 歳未満のがんの死亡者数は、ここ数年やや減少傾向にあります。また、

死亡者数に男女差があり、男性の方が大きく上回っています。(表2)

今後も、循環器疾患や糖尿病などの生活習慣病対策と同様、生活習慣改善による発

症予防と、健診受診率を維持または向上していくことによる重症化予防に努めること

で、75 歳未満のがんの死亡者数の減少を図ります。

ⅱ がん検診の受診率の向上

がん検診受診率と死亡率減少効果は関連性があり、がんの重症化予防は、がん検診

により行われています。

現在、有効性が確立されているがん検診の受診率向上を図るために、様々な取組と、

精度管理を重視したがん検診を今後も推進します。

美馬市のがん検診の受診率は、子宮頸がん・乳がん検診は市の目標値を達成してい

ますが、その他のがん検診は目標値を下回っています。特に、胃がん・大腸がん検診

の受診率は、低迷しています。(表3)

H19 H20 H21 H22 H19 H20 H21 H22 H19 H20 H21 H22 総数

肺がん 12 5 6 3 2 1 0 3 14 6 6 6 32

胃がん 12 7 3 3 3 5 0 4 7 12 3 7 29

大腸がん 3 1 6 0 1 0 1 0 4 1 7 0 12

乳がん 0 0 0 0 2 3 2 1 2 3 2 1 8

子宮がん - - - - 1 0 1 1 1 0 1 1 3

小計 27 13 15 6 9 9 4 9 28 22 19 15 84

前立腺 3 3 4 4 - - - - 3 3 4 4 14

肝臓がん 6 0 2 4 0 3 2 1 6 3 4 5 18

白血病 0 0 1 2 1 0 0 0 1 0 1 2 4

その他 0 7 7 7 7 5 3 3 15 12 10 10 47

36 23 29 23 17 17 9 13 53 40 38 36 167

*前立腺がんは,年齢階級別の死亡者数が出されていないため全年齢の死亡者数

男性 女性 計

総数

年度

性別

75歳未満の死亡者数

表2 美馬市の 75歳未満のがんによる死亡の状況

34

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がん検診で、精密検査が必要となった人の精密検査受診率は、がん検診に関する事業

評価指標の一つとなっています。

美馬市の精密検査受診率は、乳がん検診以外は、目標値を大きく下回っていることか

ら、今後も精密検査受診率の向上を図っていく必要があります。(表4)

特に、大腸がん検診及び子宮頸がん検診は、評価判定がⅠ-aでありながらも、検診ま

たは精密検査受診率が低く、今後も重点的に取り組む必要があると考えます。

H20 H21 H22 H23 美馬市 県

胃がん 11.1 9.7 9.8 8.4

肺がん 14.9 13.6 15.5 13.9

大腸がん 12.5 11.7 11.8 11.7

子宮頸がん 12.4 14.9 17.3 17.7

乳がん 14.1 16.6 17.3 16.9

50%以上15%以上

目標値年  度

表3 美馬市のがん検診受診率の推移

H20 H21 H22 H23 美馬市 県

精密検査受診率 92.4% 86.1% 94.6% 86.4%

がん発見者数 0 1 1 1

精密検査受診率 63.3% 87.5% 88.9% 87.9%

がん発見者数 0 0 3 2

精密検査受診率 89.3% 83.3% 83.0% 75.7%

がん発見者数 2 2 2 3

精密検査受診率 100.0% 66.7% 60.0% 70.0%

がん発見者数 0 0 0 0

精密検査受診率 95.1% 95.2% 86.0% 93.9%

がん発見者数 3 1 2 1乳がん検診

胃がん検診

肺がん検診

子宮頸がん検診

大腸がん 100% 100%

年  度 目標値

目標値(県):徳島県がん対策推進計画

表4 美馬市の各がん検診の精密検査受診率とがん発見者数

35

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④対策

ⅰ ウイルス感染によるがんの発症予防の施策

・子宮頸がん予防ワクチン接種(中学一年生から高校一年生に相当する年齢の女性)

・肝炎ウイルス検査(妊娠期・40歳以上)

・HTLV-1 抗体検査(妊娠期)

・HPV 検査の導入

ⅱ がん化を進めないための生活習慣の改善

・ 野菜摂取の必要性(がん予防に有効なビタミンや食物繊維を効率的に摂取でき

る)を理解し、選択できる学習の機会の提供

ⅲ がん検診受診率向上の施策

・ 広報紙・音声告知放送・広報みまテレビを利用した啓発

・ 各戸への集団検診日程表・申し込み用紙の配布

・ 40 歳への個別通知

・ 大腸がん検診ク-ポン対象者に受診勧奨の案内と検診申し込みハガキを送付

・ がん検診推進事業

がん検診の評価判定で「検診による死亡率減少効果があるとする、十分な根

拠がある」とされた、子宮頸がん検診・乳がん検診・大腸がん検診について、

一定の年齢に達した方に、検診手帳及び検診無料クーポン券を配布

・ 子宮頸がん・乳がん検診のク-ポン対象者へのコ-ルリコ-ル

ⅳ がん検診によるがんの重症化予防の施策

・胃がん検診(40歳以上)

・肺がん検診(40歳以上)

・大腸がん検診(40 歳以上)

・子宮頸がん検診(妊娠期・20 歳以上の女性)

・乳がん検診(40歳以上の女性)

ⅴ がん検診の質の確保に関する施策

・精度管理項目を遵守できる検診機関の選定

・要精検者に対して、がん検診実施機関との連携を図りながら精密検査の受診勧奨

36

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⑵ 循環器疾患

①はじめに

脳血管疾患と心疾患を含む循環器疾患は、がんと並んで主要死因の大きな一角を占

めています。 これらは、単に死亡を引き起こすのみでなく、急性期治療や後遺症治療のために、

個人的にも社会的にも負担は増大しています。 循環器疾患は、血管の損傷によって起こる疾患で、予防は基本的には危険因子の管

理であり、確立した危険因子としては、高血圧、脂質異常症、喫煙、糖尿病の 4 つが

あります。 循環器疾患の予防はこれらの危険因子を、健診データで複合的、関連的に見て、改

善を図っていく必要があります。 なお、4 つの危険因子のうち、高血圧と脂質異常症については、この項で扱い、糖尿

病と喫煙については別項で記述します。

②基本的な考え方

ⅰ 発症予防

循環器疾患の予防において重要なのは危険因子の管理で、管理のためには関連する

生活習慣の改善が最も重要です。

循環器疾患の危険因子と関連する生活習慣としては、栄養、運動、喫煙、飲酒があ

りますが、市民一人一人がこれらの生活習慣改善への取組を考えていく科学的根拠は、

健康診査の受診結果によってもたらされるため、特定健康診査の受診率向上対策が重

要になってきます。

ⅱ 重症化予防

循環器疾患における重症化予防は、高血圧症及び脂質異常症の治療率を上昇させる

ことが必要になります。

どれほどの値であれば治療を開始する必要があるかなどについて、自分の身体の状

態を正しく理解し、段階に応じた予防ができることへの支援が重要です。

また、高血圧症及び脂質異常症の危険因子は、肥満を伴わない場合にも多く認めら

れますが、循環器疾患の発症リスクは肥満を伴う場合と遜色がないため、肥満以外で

危険因子を持つ人に対しての保健指導が必要になります。

37

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③現状と目標

ⅰ 脳血管疾患の死亡者数の減少

高齢化に伴い、脳血管疾患の死亡者は今後も増加していくことが予測されています

が、高齢化の影響を除いた死亡者数を見ていくことを、循環器疾患対策の評価指標と

します。

美馬市の脳血管疾患の死亡者数は、減少傾向にあります。(図1)

40~64 歳の平成 22・23 年度の新規介護保険認定者 26 人のうち、最も大きな原因と

なっていた疾患は、脳血管疾患の 16 人でした。生活習慣に関する基礎疾患としては高

血圧・糖尿病が多くありましたが、申請時の診断書によると、脳血管疾患の要因であ

る基礎疾患の記述がなく、倒れていたのを発見されたという診断書も数例ありました。

このことから、基礎疾患の治療中断や未治療が推測できます。 また、過去の健診受診歴を見てみるとほとんどの人が健診未受診でした。脳血管疾

患発症後に仕事ができなくなる場合もあり、生活習慣病の重症化は健康格差を生み出

すことにつながっていきます。(表1)

このことから、健診の未受診者対策及び基礎疾患の治療継続への支援が非常に重要

になります。

75歳未満の脳血管疾患死亡者数

17

7 755

333

0

5

10

15

20

H19 H20 H21 H22

(人)

22人 10人 8人10人

図1 美馬市の脳血管疾患死亡の状況

38

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ⅱ 虚血性心疾患の死亡者数の減少

虚血性心疾患についても、脳血管疾患と同様に、高齢化の影響を除いた死亡者数を

見ていくことが必要ですが、虚血性心疾患による死亡者数は横ばいです。(図2)

75歳未満の虚血性心疾患死亡者数

8

6

4

21 1

5

7

0

2

4

6

8

10

H19 H20 H21 H22

(人)

9人 9人9人 7人

表1 平成 22・23 年度 脳血管疾患が原因疾患の第 2号被保険者認定者の状況

図2 美馬市の虚血性心疾患死亡の状況

脳出血

脳梗塞

クモ膜下出血

高血圧

脂質異常

高尿酸血症

糖尿病

糖尿病性腎症

1 60 男 無 要支援1 ● ● ● ●

2 60 男 ● 無 要介護4 ● ●

3 60 男 ● 無 要介護3 ● ● ●

4 60 男 ● 無 要支援1 ● ●

5 60 男 ● 有 要介護5 ● ●

6 60 男 ● 無 要支援2 ● ●

7 60 男 無 要介護3 ● ●

8 60 男 ● 無 要支援2 ● ● ● ●

9 60 男 無 要支援2 ● ● ●

10 60 男 無 要支援2 ● ● ●

11 50 男 ● 無 要介護2 ● ●

12 60 男 無 要支援1 ● ●

13 50 男 ● 無 要支援2 ● ● ●

14 50 男 無 要介護3 ● ●

15 40 男 無 要介護2 ● ●

16 50 女 ● 無 要支援1 ●

17 50 女 ● 有 要介護3 ●

18 60 男 ● 無 要介護3 ●

19 60 男 有 要支援1 ●

20 50 男 ● 無 要介護2 ●

21 50 女 有 要介護1 ●

22 40 女 無 要介護2 ●

23 50 女 有 要支援1 ●

24 50 男 ● 無 要介護1 ●

25 60 女 ● 無 要支援2 ●

26 60 女 ● 無 要支援2 ●

9 3 0 6 1 6 8

国保加入者

年代

性別

その他の疾患

脳血管疾患 生活習慣に関する基礎疾患

合 計 26人 16

認知症

健診受診歴

介護度

(申請時

39

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循環器疾患の中でも、今後は、特に虚血性心疾患への対策が重要になりますが、平

成 20 年度から開始された医療保険者による特定健康診査では、心電図検査については、

詳細な健康診査項目となり、その選定方法については省令で定められています。

ⅲ 高血圧の改善

高血圧は、脳血管疾患や虚血性心疾患などあらゆる循環器疾患の危険因子であり、

循環器疾患の発症や死亡に対しては、他の危険因子と比べるとその影響は大きいと言

われています。

美馬市では、平成 21年度から、特定健康診査の結果に基づき、治療・未治療に関係

なく、特定保健指導対象者以外の情報提供レベルの人で、高血圧(Ⅲ度)の人を対象

に保健指導を実施してきましたが、平成 24年度には対象者を高血圧(Ⅱ度)以上に拡

大しています。特に未治療の人に関しては医療につなげていくことが必要と思われる

ため、受診勧奨も含めた保健指導を行っています。(表2)

その結果、特定健康診査受診者の血圧には、改善が認められたため、今後も同様の

方法で保健指導を継続することが必要です。(図3)

図3 美馬市国保特定健診受診者の高血圧の状況

表2 特定保健指導対象者以外の者への保健指導の取り組み経過(高血圧)

年度 平成20年 平成21年 平成22年 平成23年 平成24年

①高血圧Ⅲ度以上②肥満・脂質・糖の重なりを持つ者

①高血圧Ⅱ度以上②肥満・脂質・糖の重なりを持つ者

服薬あり

服薬なし 特定保健指導対象者

①高血圧治療ガイドライン2009により、高血圧Ⅲ度以上

未治療 治療

810 272 302 42 32

55.6% 18.7% 20.7% 56.8% 43.2%

8 4

66.7% 33.3%

956 367 442 72 48

50.7% 19.5% 23.4% 60.0% 40.0%

15 11

57.7% 42.3%

995 346 356 44 42

55.8% 19.4% 20.0% 51.2% 48.8%

9 5

64.3% 35.7%

988 430 364 47 32

53.1% 23.1% 19.6% 59.5% 40.5%

8 5

61.5% 38.5%

正常 正常高値Ⅰ度

高血圧

Ⅱ度高血圧以上 再掲

再)Ⅲ度高血圧

H20

1,45874

5.1%

12

0.8%

年度健診

受診者

H21

1,885120

6.4%

26

1.4%

H22

1,78386

4.8%

14

0.8%

H23

1,86179

4.2%

13

0.7%

4.2%

4.8%

6.4%

5.1%

0.7%

0.8%

1.4%

0.8%

40

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ⅳ 脂質異常症の減少

(総コレステロール 240mg/dl(LDL コレステロール 160mg/dl)以上の割合の減少)

脂質異常症は冠動脈疾患の危険因子であり、とくに総コレステロール及び LDL コレ

ステロールの高値は、脂質異常症の各検査項目の中で最も重要な指標とされています。

冠動脈疾患の発症・死亡リスクが明らかに上昇するのはLDLコレステロール160mg/dl

に相当する総コレステロール値 240mg/dl 以上からが多いと言われています。

「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007 年版」では、動脈硬化性疾患のリスクを判断す

る上で LDL コレステロール値が管理目標の指標とされ、平成 20 年度から開始された、

特定健康診査でも、脂質に関しては中性脂肪、HDL コレステロール及び LDL コレステロ

ール検査が基本的な項目とされたため、美馬市では総コレステロール検査は廃止し LDL

コレステロール値に注目し、肥満の有無に関わらず、保健指導を実施してきました。(表

3)特に未治療の人に関しては医療につなげていくことが必要と思われるため、受診

勧奨も含めた保健指導を行っています。

その結果、特定健康診査受診者の LDL コレステロール値には、改善が認められたた

め、今後も同様の方法で保健指導を継続することが必要です。(図4)

年度 平成20年 平成21年 平成22年 平成23年 平成24年

服薬あり

①動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007により、受診勧奨となった者

①LDL-C200㎎/dl以上②肥満・血圧・脂質・糖の重なりを持つ者

②肥満・血圧・脂質・糖の重なりを持つ者

服薬なし

①LDL-C200㎎/dl以上 ①LDL-C180㎎/dl以上

表3 特定保健指導対象者以外の者への保健指導の取り組み経過(脂質異常)

図4 美馬市国保特定健診受診者の LDL-C の状況

未治療 治療

603 390 268 181 16

41.4% 26.7% 18.4% 91.9% 8.1%

64 8

88.9% 11.1%

872 478 297 219 19

46.3% 25.4% 15.8% 92.0% 8.0%

70 10

87.5% 12.5%

790 476 302 190 25

44.3% 26.7% 16.9% 88.4% 11.6%

76 7

91.6% 8.4%

912 448 299 181 21

49.0% 24.1% 16.1% 89.6% 10.4%

65 10

86.7% 13.3%

120未満120~139

140~159

160以上 再掲

再)180以上

H20

1,458197

13.5%

72

4.9%

年度健診

受診者

H21

1,885238

12.6%

80

4.2%

H22

1,783215

12.1%

83

4.7%

H23

1,861202

10.9%

75

4.0%

10.9%

12.1%

12.6%

13.5%

4.0%

4.7%

4.2%

4.9%

41

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平成 24 年 6 月に発行された「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2012」の中では、動

脈硬化性疾患の予防・治療において、関連疾患をふまえた対応は不可欠であることから、

生活習慣病関連の 8学会とともに「動脈硬化性疾患予防のための包括的リスク管理チャ

ート」が作成され、発症予防のためのスクリーニングからリスクの層別化、各疾患の管

理目標値、治療法などが一元化されました。

また、動脈硬化惹起性の高いリポ蛋白を総合的に判断できる指標として、nonHDL コ

レステロール値(総コレステロール値から HDL コレステロールを引いた値)が脂質管理

目標値に導入されました。

今後は、「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2012」に基づき、検査項目や保健指導

対象者の見直し等を行い、対象者の状況に合わせた指導を実施していくことが重要に

なります。

ⅴ メタボリックシンドロームの該当者及び予備群の減少

メタボリックシンドロームと循環器疾患との関連は証明されており、平成 20 年度か

ら始まった生活習慣病予防のための特定健康診査では、減少が評価項目の一つとされ

ました。

美馬市では平成 24年度までの達成目標とされていた、平成 20 年度と比べて 10%の減

少については達成できておらず、さらに取組を強化していくことが必要になります。

(表4)

表4 メタボリックシンドロームの予備群・該当者の推移

年度対象者数

(B)健診受診者数(E)

受診率(F)

メタボ該当者(Q)

割合(Q/E)

メタボ予備群(R)

割合(R/E)

H20 5,285 1,458 27.6% 227 15.6% 188 12.9%

H21 5,166 1,885 36.5% 338 17.9% 250 13.3%

H22 5,141 1,783 34.7% 288 16.2% 216 12.1%

H23 5,007 1,861 37.2% 333 17.9% 188 10.1%

(参考値)H23徳島県

127,850 43,863 34.3% 7,744 17.7% 5,296 17.1%

42

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ⅵ 特定健康診査・特定保健指導の実施率の向上

平成 20年度から、メタボリックシンドロームに着目した健診と保健指導を医療保

険者に義務付ける、特定健康診査・特定保健指導の制度が導入されました。

特定健診・特定保健指導の実施率は、生活習慣病対策に対する取組状況を反映する

指標として設定されています。

美馬市では、受診率、実施率ともに、国、県より高率となっていますが、受診率は

目標値 60%に達していないため、今後は、個別での受診勧奨や継続受診者の確保、健診

後の保健指導の充実などによる受診率向上施策が重要になってきます。(P12表1)

④対策

ⅰ 健康診査及び特定健康診査受診率向上の施策

・健診未受診者への個別(訪問・電話)での受診勧奨。特にコントロール不良な人、

受診率の低い 40 歳・50 歳代を重点的に受診勧奨していく ・特定健診実施医療機関への協力依頼 ・はがき(暑中見舞い・年賀はがき)や電話による受診勧奨 ・広報みまテレビ「若い世代から健診を受けよう!!」の放映

ⅱ 保健指導対象者を明確にするための施策

・メンズ・レディース健診(19 歳~39 歳) ・健康増進法による健康診査(被保護世帯等の 40 歳以上 74 歳以下) ・美馬市国民健康保険特定健康診査

ⅲ 循環器疾患の発症及び重症化予防のための施策

・健康診査結果に基づく市民一人ひとりの自己健康管理の積極的な推進

特定保健指導及び発症リスクに基づいた個別を重視した保健指導(高血圧、脂質 異常症、糖尿病のみでなく、慢性腎臓病(CKD)も発症リスクに加える)

43

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⑶ 糖尿病

①はじめに

糖尿病は心血管疾患のリスクを高め、神経障害、網膜症、腎症、足病変といった合

併症を併発するなどによって、生活の質(QOL:Quality of Life)に多大な影響を及ぼ

すのみでなく、脳血管疾患や心疾患などの循環器疾患と同様に、社会経済的活力と社

会保障資源に多大な影響を及ぼします。

糖尿病は、現在、新規透析導入の最大の原因疾患であるとともに、心筋梗塞や脳卒

中のリスクを 2~3倍増加させるとされています。

全国の糖尿病有病者数は 10 年間で約 1.3 倍に増えており、人口構成の高齢化に伴っ

て、増加ペースは加速することが予想されています。

②基本的な考え方

ⅰ 発症予防

糖尿病の危険因子は、加齢、家族歴、肥満、身体活動の低下(運動不足)、耐糖能異

常(血糖値の上昇)で、これ以外にも高血圧や脂質異常も独立した危険因子であるとさ

れています。

循環器疾患と同様、重要なのは危険因子の管理であるため、循環器疾患の予防対策

が有効になります。

ⅱ 重症化予防

糖尿病における重症化予防は、健康診査によって、糖尿病が強く疑われる人、ある

いは糖尿病の可能性が否定できない人を見逃すことなく、早期に治療を開始すること

です。そのためには、まず健康診査の受診者を増やしていくことが非常に重要になり

ます。同時に、糖尿病の未治療や、治療を中断することが糖尿病の合併症の増加につ

ながることは明確に示されているため、治療を継続し、良好な血糖コントロール状態

を維持することで、個人の生活の質や医療経済への影響が大きい糖尿病による合併症

の発症を抑制することが必要になります。(※ 医療経済とは、医療資源の最適配分、医療サ-ビス

の効率化など医療の経済的側面を言う-「日本大百科全書」より)

③現状と目標

ⅰ 合併症(糖尿病腎症による年間新規透析導入患者数)の減少

近年、全国的に糖尿病腎症による新規透析導入患者数は、増加から横ばいに転じて

44

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います。増加傾向が認められない理由としては、糖尿病患者総数の増加や高齢化より

も、糖尿病治療や疾病管理の向上の効果が高いということが考えられ、少なくともこ

の傾向を維持することが必要です。

しかし、美馬市の身体障害者手帳(腎機能障害)取得人数は、平成 23 年度 137 人

と、前年と比較して8人の増加となり、新規手帳取得者数は増加傾向にあることから、

対策の強化が必要です。(図1)

また、平成 20年度~23年度の新規透析導入者数は 62 人で、この内、糖尿病腎症の

占める割合が約 50%と、徳島県全体(約 45%)よりも高い割合になっています。(図

2)

このような現状を改善するために、美馬市では、糖尿病の発症及び重症化予防の

ために、健康診査の受診勧奨や血糖コントロ-ル不良者への個別指導を行っていま

す。糖尿病の発症から糖尿病腎症による透析導入に至るまでの期間は、約 20 年間と

言われていることから、他の医療保険者での保健指導のあり方を確認していく必要

があります。

96

8 9

57

99

0

5

10

15

20

平成20年度 平成21年度 平成22年度 平成23年度

人(割合)

腎炎他

糖尿病性

(64.3%) (46.1%) (47.1%) (50%)

14人 13人 17人 18人0

40

80

120

160

平成20年度 平成21年度 平成22年度 平成23年度

(人)

123人 128人 129人137人

新規透析者数

図1 美馬市身体障害者手帳(腎機能障害)取得人数及び新規透析者数の年次推移

図2 平成 20年度~23年度に新規人工透析導入者の原因疾患の年次推移

45

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ⅱ 治療継続者の割合の増加

糖尿病における治療中断を減少させることは、糖尿病合併症抑制のために必須で

す。

美馬市の糖尿病有病者(HbA1c(JDS)6.1%以上の者)の治療率は、「地域保健連携パ

ス」の導入などもあり、平成 20年度の 37.4%と比較すると、平成 23 年度は 56.7%

と著しく増加しています。(図3)

糖尿病は「食事療法」も「運動療法」も大切な治療で、その結果の判断をするため

には、医療機関での定期的な検査が必要ですが、「薬が出ないので、医療機関には行か

なくても良いと思った」という理由など、糖尿病治療には段階があることがわからな

いまま、治療を中断している人が多くみられます。

治療中断予防のためにも、保健指導支援ツールをもとに過去のコントロール不良者

においては経過を把握することが必要になります。治療の状況をレセプトデータで確

認するとともに、治療や健診を中断しないように個々に健診の経年受診を働きかける

ことで、治療を継続し、良好な血糖コントロール状態を維持できれば、糖尿病による

合併症の発症等を予防することができます。

今後は、糖尿病でありながら未治療である者や、治療を中断している人を減少させ

るために、適切な治療の開始・継続が支援できるよう、より積極的な保健指導が必要

になります。

参考 地域保健用連携パス

・地域保健用連携パスは3つある糖尿病地域保健用連携パスの中の1つであり、地域で

働く保健師・管理栄養士とかかりつけ医との相互の連携パスである。

図3 美馬市の糖尿病を強く疑われる人(HbA1c(JDS)6.1%以上)の治療率の推移

49.4% 48.2%

56.7%

37.4%

35.0%

40.0%

45.0%

50.0%

55.0%

60.0%

H20 H21 H22 H23

治療率

46

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ⅲ 血糖コントロール指標におけるコントロール不良者の割合の減少

(HbA1c が JDS 値 8.0%(NGSP 値(8.4%)以上の者の割合の減少)

「科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン 2010」では、血糖コントロール評価

指標として HbA1c8.0%以上が「血糖コントロール不可」と位置づけられています。

同ガイドラインでは、血糖コントロールが「不可」である状態とは、細小血管症へ

の進展の危険が大きい状態であり、治療法の再検討を含めて何らかのアクションを起

こす必要がある場合を指し、HbA1c(JDS)8.0%以上を超えると著明に網膜症のリスクが

増えるとされています。

美馬市では、健診の結果、HbA1c(JDS)が 6.1%以上の人には、未受診者はもちろん、

治療中の人にも、主治医と連携し、必要に応じて、保健指導を実施してきた結果、

HbA1c(JDS)8.0%以上の人の割合は平成 20 年の 1.3%から、平成 23 年は 0.8%までに低下

し、国の平成 34 年度の目標値(1.0%)を達成しています。(図4)

今後も、医療関係者と、美馬市の糖尿病治療等に関する課題の共有などを図りなが

ら、コントロール不良者の減少を図ることに努めます。

ⅳ 糖尿病有病者(HbA1c(JDS)6.1%以上の者)の増加の抑制

健康日本 21 では、糖尿病有病率の低下が指標として掲げられていましたが、最終評

価においては、糖尿病有病率が改善したとは言えないとの指摘がなされました。

糖尿病有病者の増加を抑制できれば、糖尿病自体だけでなく、さまざまな糖尿病合

併症を予防することにもなります。

美馬市の糖尿病有病者の推移は、特定健康診査開始後の平成 20年度から、受診者数

が増加したこともあり、やや増加しています。(図5)

図4 HbA1c の年次変化

人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合

B B/A D D/A E E/A F F/A G G/A H H/A

H20 533 36.6% 328 22.5% 73 5.0% 24 1.6% 23 1.6% 19 1.3%

H21 668 35.4% 483 25.6% 75 4.0% 49 2.6% 27 1.4% 25 1.3%

H22 516 29.0% 501 28.1% 103 5.8% 48 2.7% 28 1.6% 16 0.9%

H23 568 30.5% 515 27.7% 104 5.6% 52 2.8% 33 1.8% 14 0.8%

1,782 570 32.0%

1,861 575 30.9%

保健指導判定値

正常高値糖尿病の可能性が否定できない

1,885 558 29.6%

5.5~6.0 6.1~6.4 6.5~6.9人数 割合

1,457 457 31.4%

5.1以下 5.2~5.4

A C C/A

HbA1c測定

正常

7.0~7.9 8.0以上

受診勧奨判定値

糖尿病 合併症の恐れ

47

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また、美馬市は糖尿病の前段階ともいえる HbA1c(JDS)5.5~6.0%の境界領域の割合

も非常に高く推移しています。(図6)60 歳を過ぎると、インスリンの生産量が低下

することを踏まえると、今後、高齢化が進むことによる、糖尿病有病者の増加が懸念

されます。

境界領域は、食生活のあり方が大きく影響しますが、食生活は、親から子へつなが

っていく可能性が高い習慣です。

乳幼児期、学童期から健診データによる健康実態や、市の食生活の特徴や市民の食

に関する価値観などの実態を把握し、ライフステージに応じた、かつ長期的な視野に

立った、糖尿病の発症予防への取組が重要になります。

図5 美馬市の糖尿病有病者(HbA1c(JDS) 6.1%以上)の推移

図6 美馬市の HbA1c の年次比較

9.5%10.9%

10.9%

9.3%

0.0%

5.0%

10.0%

15.0%

H20 H21 H22 H23

6.1以上

未治療 治療

533 457 328 87 52

36.6% 31.4% 22.5% 62.6% 37.4%

22 20

52.4% 47.6%

668 558 483 89 87

35.4% 29.6% 25.6% 50.6% 49.4%

24 28

46.2% 53.8%

516 570 501 101 94

29.0% 32.0% 28.1% 51.8% 48.2%

14 30

31.8% 68.2%

568 575 515 88 115

30.5% 30.9% 27.7% 43.3% 56.7%

10 37

21.3% 78.7%

年度HbA1c測定

5.1以下 5.2~5.4 5.5~6.06.1以上 再掲

再)7.0以上

H20

1,457139

9.5%

42

2.9%

H21

1,885176

9.3%

52

2.8%

H22

1,782195

10.9%

44

2.5%

H23

1,861203

10.9%

47

2.5%

9.5%

9.3%

10.9%

10.9%

2.9%

2.8%

2.5%

2.5%

48

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ⅴ 青年期における高血糖者の割合の減少

美馬市では、妊婦一般健康診査結果を把握し、保健指導につなげていますが、妊娠中

の尿糖の把握を始めた平成 17 年 4 月出産以降の妊婦では、尿糖(±)以上の割合は、

30~40%前後で推移しています。(図7)また、過去の妊娠歴、遺伝、BMI30 以上、尿

糖(+)2 回以上または(2+)1 回以上、血糖値 100mg/dl 以上等の糖尿病リスクがある

糖尿病予防対象者は、妊婦一般健康診査での血糖値の把握を始めた平成 22年度は 40.9%、

平成 23 年度は 57.7%となっています。

19~39 歳を対象としたメンズ・レディース健診においては、HbA1c(JDS)5.2%以上、

空腹時血糖値 100mg/dl 以上、随時血糖 140mg/dl 以上の糖尿病予防対象者の割合は、

20%~40%で推移しています。(図9) 妊娠をきっかけに生活習慣を見直し、生涯を通じた糖尿病予防に取り組めるよう今後

も妊婦健診結果から実態把握を行います。そして、健診受診につなげ、健診結果に基づ

いた保健指導を行うことにより、若い世代からの予防に取り組んでいくことが必要です。 図8 メンズ・レディ-ス健診における糖尿病予防対象者(HbA1c(JDS)5.2%以上、空腹時

血糖値 100mg/dl 以上、随時血糖 140mg/dl 以上)の割合の推移

図7 尿糖(±)以上の妊婦の割合の推移

38.0%

29.8%

34.3%41.7% 41.0%

33.8%27.5%

0.0%

10.0%

20.0%

30.0%

40.0%

50.0%

60.0%

H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23(出産年度)

尿糖(±)以上の妊婦

30.6%

42.1%

30.4%

24.0%

35.9%

10.0%

20.0%

30.0%

40.0%

50.0%

H19 H20 H21 H22 H23

糖尿病予防対象者

49

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④対策(循環器疾患の対策と重なるものは除く)

ⅰ 糖尿病の発症及び重症化予防のための施策

・健康診査結果に基づく市民一人ひとりの自己健康管理の積極的な推進

・特定保健指導及び HbA1c 値に基づいた家庭訪問等による保健指導の実施

・治療中断予防として、保健指導支援ツ-ルの活用やレセプトのチェックによる健

診・中断者への受診勧奨や保健指導の実施

・「糖尿病地域保健用連携パス」の活用や糖尿病対策に関する会議などによる医療関

係者との連携

・「小児期から考える生活習慣病予防」として小学 5年生、中学 2年生を対象とした

「健診結果説明会」の実施

・就学前からの肥満予防対策の実施

50

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⑷ 歯・口腔の健康

①はじめに

歯・口腔の健康は、口から食べる喜び、話す楽しみを保つ上で重要であり、身体的

な健康のみならず、精神的、社会的な健康にも大きく寄与します。

歯の喪失による咀嚼機能や構音機能の低下は多面的な影響を与え、最終的に生活の

質(QOL)に大きく関与します。

平成 23 年 8 月に施行された歯科口腔保健の推進に関する法律の第 1 条においても、

歯・口腔の健康が、国民が健康で質の高い生活を営む上で基礎的かつ重要な役割を果

たしているとされています。

従来から、すべての国民が生涯にわたって自分の歯を 20 本以上残すことをスローガ

ンとした「8020(ハチマルニイマル)運動」が展開されているところですが、超高齢社

会の進展を踏まえ、生涯を通じて歯科疾患を予防し、歯の喪失を抑制することは、高

齢期での口腔機能の維持につながるものと考えられます。

歯の喪失の主要な原因疾患は、う蝕(むし歯)と歯周病で、歯・口腔の健康のために

は、う蝕と歯周病の予防は必須の項目です。

幼児期や学齢期でのう蝕予防や、近年のいくつかの疫学研究において、糖尿病や循

環器疾患等との密接な関連性が報告されている、成人における歯周病予防の推進が不

可欠と考えます。

②基本的な考え方

ⅰ 発症予防

歯科疾患の予防は、「う蝕予防」及び「歯周病予防」が大切になります。

これらの予防を通じて、生涯にわたって歯・口腔の健康を保つためには、個人個人

で自身の歯・口腔の状況を的確に把握することが重要です。

ⅱ 重症化予防

歯・口腔の健康における重症化予防は、「歯の喪失防止」と「口腔機能の維持・向上」

になります。

歯の喪失は、健全な摂食や構音などの生活機能に影響を与えますが、喪失を予防す

るためには、より早い年代から対策を始める必要があります。

口腔機能については、咀嚼機能が代表的ですが、咀嚼機能は、歯の状態のみでなく

舌運動の巧緻性等のいくつかの要因が複合的に関係するものであるため、科学的根拠

に基づいた評価方法は確立されていません。

51

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③現状と目標

歯・口腔の健康について、主観的な評価方法を使用する目標項目を除き、検診で経

年的な把握ができる下記の 3 点を目標項目としています。

ⅰ 歯周病を有する者の割合の減少

歯周病は、日本人の歯の喪失をもたらす主要な原因疾患です。

歯周病のうち、歯肉に限局した炎症が起こる病気を歯肉炎、他の歯周組織にまで炎

症が起こっている病気を歯周炎といい、これらが大きな二つの疾患となっています。

また、近年、歯周病と糖尿病や循環器疾患との関連性について指摘されていること

から、歯周病予防は成人期以降の健康課題の一つです。

美馬市では、健康増進法に基づく歯周疾患検診を、40 歳・50 歳・60 歳・70 歳を対

象に実施しており、検診結果は、殆どが要指導・要精検となっています。しかし、歯

周疾患検診受診者数は十数名と少なく、十分な実態把握ができていません。

このことから、今後も歯科検診の受診勧奨をしていくとともに、その後の定期的な

歯科検診受診への動機づけを図ります。

ⅱ 乳幼児・学齢期のう蝕のない者の増加

美馬市の 3歳児でう蝕がない児の割合は、全国や徳島県と比べると低い割合になっ

ていますが増加傾向にあります。(図1)2歳児歯科検診の導入や検診時のフッ素塗布

事業の対象者拡大(1 歳 6か月児・2 歳児・3 歳児健診)が背景として考えられます。

図1 3 歳児でう歯がない者の割合の推移

40

50

60

70

80

90

100

H17 H18 H19 H20 H21 H22

(%) 全国

徳島県

美馬市

52

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生涯にわたる歯科保健の中でも、特に乳歯咬合の完成期である 3歳児のう蝕有病状

況の改善は、乳幼児の健全な育成のために不可欠です。

乳幼児期の歯科保健行動の基盤の形成は、保護者に委ねられることが多いため、妊

娠中から幼児期を通じて歯の健康に関する意識を持ち実践できるよう、歯科保健指導

を継続します。

ⅲ 過去 1 年間に歯科検診を受診した者の増加(歯周疾患検診受診者数)

定期的な歯科検診による継続的な口腔管理は、歯・口腔の健康状態に大きく寄与し

ます。

特に、定期的な歯科検診は成人期の歯周病予防において重要な役割を果たします。

定期的な歯科検診の受診により、自身の歯・口腔の健康状態を把握することができ、

個人のニーズに応じて、歯石除去や歯面清掃ないしは個別的な歯口清掃指導といった

プロフェッショナルケアにつながります。

美馬市では、40 歳の対象者に対しては個人通知をしていますが、ここ数年の受診者

数は十数人と少なく、特に男性の受診者が少ない状況です。今後は個人通知年齢を拡

大するなどして歯科検診の受診勧奨に取り組む必要があります。

また、糖尿病や循環器疾患等との密接な関連性が報告されている点からも、保健指

導の機会等を通じて、ハイリスク者への歯周病予防の推進が不可欠と考えます。

④対策

ⅰ ライフステージに対応した歯科保健対策の推進

・健康教育(パパママ教室)

・歯科衛生士による個別歯科保健指導(10 か月児,1 歳 6か月児,2 歳児,3 歳児)

ⅱ 専門家による定期管理と支援の推進

・幼児歯科検診(1歳 6 か月児,2 歳児,3 歳児)

・歯科医院でのフッ素塗布事業(1 歳 6か月児,2 歳児,3 歳児)

・歯周疾患検診(40・50・60・70 歳)

・特にハイリスク者への受診勧奨を強化

53

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3.生活習慣・社会環境の改善 ⑴ 栄養・食生活

①はじめに

栄養・食生活は、生命を維持し、子どもたちが健やかに成長し、また人々が健康な

生活を送るために欠くことのできない営みであり、多くの生活習慣病の予防の観点か

ら重要です。同時に、栄養・食生活は社会的、文化的な営みでもあります。 美馬市でも自然環境や地理的な特徴、歴史的条件が相まって、地域特有の食文化を

生み出し、食生活の習慣をつくりあげてきています。

生活習慣病予防の実現のためには、美馬市の特性を踏まえ、栄養状態を適正に保つ

ために必要な栄養素を摂取することが求められています。

②基本的な考え方

栄養・食生活に関する目標の考え方については、健康日本21(第 2次)の考え方

とします。(図1)主要な生活習慣病(がん、循環器疾患、糖尿病)予防の科学的根拠が

あるものと、食品(栄養素)の具体的な関連は別表Ⅰのとおりです。

食品(栄養素)の欠乏または過剰については、個人の健診データで確認していく必要

があります。また、生活習慣病予防に焦点をあてた、ライフステージごとの食品の目

安量は別表Ⅱのとおりです。

生活習慣病予防のためには、ライフステージを通して、適正な食品(栄養素)摂取が

実践できる力を十分に育み、発揮できることが重要になってきます。

54

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図1 栄養・食生活の目標設定の考え方

55

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細胞の分化再生

神経伝達物質生成

細胞分化核酸合成

アミノ酸・核酸生成

血糖(g)

中性脂肪(mg)

LDLコレステロール(mg) 尿酸(mg)

総蛋白アルブミン(g)

血清鉄(mg)

カルシウム ない あるある

(ナトリウム)ある

重 量 炭水化物 脂質 コレステロール 総プリン体 たんぱく質 鉄 カルシウムマグネシウ

ムリン ビタミンB1 ビタミンB2

レチノール(ビタミンA)

ビタミンB6 ビタミンB12 葉酸 ビタミンC ビタミンE 食物繊維 カリウム 食塩 水分

g g g mg mg  g mg mg mg mg mg mg μg mg mg μg mg mg g mg g g

250 47.0 63.0 7.5 700 350 1000 1.3 1.5 850 1.4 7.0 19以上 2500 9未満

210 38.0 53.0 6.5 650 290 900 1.1 1.2 700 1.1 6.5 17以上 2000 7.5未満

(目安) 40 2300 - 3000 - - - -

乳製品 牛乳(普通) 牛乳1本 200 9.6 7.6 24 0 6.6 0.1 220 20 186 0.08 0.30 76 0.06 0.60 10 2 0.2 0.0 300 0.2 175

卵 卵 Mサイズ1個 50 0.2 5.2 210 0 6.2 0.9 26 6 90 0.03 0.22 75 0.04 0.50 22 0 0.5 0.0 65 0.2 38

魚 鮭 1/2切れ 50 0.1 2.1 30 60 11.2 0.3 7 14 120 0.08 0.11 6 0.08 0.11 10 1 0.6 0.0 175 0.1 36

肉 豚肉(もも脂身あり)

薄切り2枚 50 0.1 5.1 34 48 10.3 0.4 2 12 100 0.45 0.11 2 0.16 0.20 1 1 0.2 0.0 175 0.1 34

大豆製品 豆腐(もめん)

1/4丁 110 1.8 4.6 0 22 7.3 1.0 132 34 121 0.08 0.03 0 0.06 0.00 13 0 0.2 0.4 154 0.0 96

人参 小1/2本 50 4.6 0.1 0 0 0.3 0.1 14 5 13 0.02 0.02 379 0.06 0.00 12 2 0.3 1.4 140 0.0 45

ほうれん草 5~6株 100 3.1 0.4 0 55 2.2 2.0 49 69 47 0.11 0.20 350 0.14 0.00 210 35 2.1 2.8 690 0.0 92

大根 厚切り1切れ 40 1.6 0.0 0 0 0.2 0.1 10 4 7 0.01 0.00 0 0.02 0.00 14 5 0.0 0.6 92 0.0 38

キャベツ 1枚 40 2.1 0.1 0 0 0.5 0.1 17 6 11 0.02 0.01 2 0.04 0.00 31 16 0.0 0.7 80 0.0 37

玉ねぎ 1/4個 50 4.4 0.1 0 0 0.5 0.1 11 5 17 0.02 0.01 0 0.08 0.00 8 4 0.1 0.8 75 0.0 45

白菜 大1枚 120 3.8 0.1 0 0 1.0 0.4 52 12 40 0.04 0.04 10 0.11 0.00 73 23 0.2 1.8 264 0.0 133

いも じゃがいも 中1個 100 17.6 0.1 0 0 1.6 0.4 3 20 40 0.09 0.03 0 0.18 0.00 21 35 0.1 1.3 410 0.0 80

みかん Mサイズ1個 100 12.0 0.1 0 0 0.7 0.2 21 11 15 0.09 0.03 83 0.05 0.00 22 32 0.4 1.0 150 0.0 87

りんご L 1/4個 75 11.0 0.1 0 0 0.2 0.0 2 2 8 0.02 0.01 1 0.02 0.00 4 3 0.2 1.1 83 0.0 64

きのこ えのきたけ 50 3.8 0.1 0 25 1.4 0.6 0 8 55 0.12 0.06 0 0.06 0.00 38 1 0.0 2.0 170 0.0 44

海藻 生わかめ (塩蔵塩抜) 50 1.6 0.2 0 0 0.9 0.3 21 10 16 0.01 0.01 11 0.00 0.00 6 0 0.1 1.5 6 0.7 47

77.4 26.0 298 210 51.1 7.0 587 238 886 1.27 0.95 995 1.16 1.41 495 160 5.1 15.4 3029 1.3 1090

主食 ごはん 中茶碗3杯 370 137.3 1.1 0 38 9.3 0.4 11 21 126 0.07 0.04 0 0.07 0.00 11 0 0.0 1.1 107 0.0 222

砂糖 ★砂糖、蜂蜜 砂糖で大さじ1 10 9.9 0.0 0 0 0.0 0.0 0 0 0 0.00 0.00 0 0.00 0.00 0 0 0.0 0.0 0 0.0 0

油 油 、種実(料理に使用)

大さじ1 13 0.0 13.0 0 0 0.0 0.0 0 0 0 0.00 0.00 0 0.00 0.00 0 0 0.0 0.0 0 0.0 0

ビール 250cc 250 7.8 0.0 0 14 0.8 0.0 8 18 38 0.00 0.05 0 0.13 0.25 18 0 0.0 0.0 85 0.0 232

チョコレート 3かけ 15 8.4 5.1 3 0 1.0 0.4 36 11 36 0.03 0.06 10 0.02 0.00 3 0 0.1 0.6 66 0.0 0

しょうゆ 大さじ1・1/2 27 2.7 0.0 0 0 2.1 0.5 8 18 43 0.01 0.05 0 0.05 0.00 9 0 0.0 0.0 105 3.9 18

みそ 大さじ2/3 10 2.2 0.6 0 0 1.3 0.4 10 8 17 0.00 0.01 0 0.01 0.00 7 0 0.1 0.5 38 1.2 5

食塩 小さじ1/2弱 2 0.0 0.0 0 0 0.0 0.0 0 0 0 0.00 0.00 0 0.00 0.00 0 0 0.0 0.0 122 2.0 0

245.7 45.8 301 262 65.6 8.7 660 314 1146 1.38 1.16 1005 1.44 1.66 543 160 5.3 17.6 3552 8.4 1568

☆は、健診データーにはない。

  血液中の物質名(100cc中の単位)

栄養素別

30030050~60代生活活動強度Ⅰ

食 品

4群

調味料

★嗜好飲料嗜好品

くだもの

1~3群合計

蛋白質代謝に関与エネルギー産生に必要

(糖、蛋白質、脂質の代謝) 抗酸化作用

ある ある

100

緑黄色野菜

淡色野菜

許容上限摂取量

★ 砂糖、嗜好品・嗜好飲料・・・ 糖尿病、高血糖、HbA1C5.5以上の方は 合わせて約10g 以下/日     ★ 嗜好品(ビール、チョコレート)を取らない場合は、ごはんで50g、 料理油(マーガリン・種実)で5gプラスします。

2000~2500

1群

2群

女2402.4

合計

3群

32

血液データ と 食品(栄養素)

どこの項目にH(高)L(低)印がついていますか。このままだとどんな病気になるの?

なぜこの物質が多い(少ない)のか、その背景は?

自分の食べ方を見て下さい。

余ると

コレステロール材料 2/3 糖・脂肪

 1/3 コレステロール

高血糖

糖尿病

高インスリン

血管病

高脂血

痛風

高尿酸

材 料

赤血球の中の血色素の材料

貧血 細胞の働き・入れ替え、栄養素の代謝に必要なもの

細胞の老化、 癌

便の成分

糖・脂の吸収阻止する

便秘

大腸癌

バランス食…人間の体をよい状態に保つためのに考えられた基準の食品とその量

★胃袋の大きさ、満足を考えると、「野菜のカサ」大切

★野菜の食べ過ぎ…胃腸からの吸収

を悪くする

 コレステロール少ない人 やせている人 貧血・蛋白不足

血圧の低下Na排泄を促す

脳卒中予防

肥 満(内臓肥満)

老廃物(燃えカス)に

毒素(N)が含まれる

不要な量は腎臓へ分泌し尿へ

毒素腎臓からしか排泄されない

個人によ

って違います

別表 Ⅰ

56

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前期 中期 後期妊娠高血糖

6か月 8か月 11か月

0~16週未満

16~28週未満

28~40週

尿糖+ 尿糖-尿糖±以上

開始2カ月

開始4カ月

開始7カ月 男 女 男 女 男 女 男 女

母乳・ミルク600

(プレーンヨーグルト

卵Mサイズ1個50g

50 50 50 50 50 50 50 卵黄5卵黄~全卵25

卵黄~全卵25

50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50

魚介類1/2切れ50g

50 50 50 50 30 30 50 0 10 15 30 40 50 50 50 60 60 70 60 50 50 50

肉類薄切り肉2~3枚50g

50 50 50 50 30 30 50 0 10 15 25 40 50 50 50 60 60 70 60 50 50 50

大豆製品豆腐なら

1/4丁 110g165 165 165 165 110 110 165 5 0 40 40 70 80 100 80 165 120 165 110 110 110 110

緑黄色野菜

人参ほうれん草トマトなど

200~250

200~250

200~250

200~250

200~250

200~250

200~250

20 30 45 70 100 100 150 100 200 150 200 150 150 150 150

淡色野菜大根 白菜キャベツ

玉ねぎなど250 250 250 250 250 250 250 20 20 45 100 140 150 200 180 250 250 300 250 250 200 200

いも類ジャガイモなら

1個100g 100 100 100 100 100 100 100 20 20 30 40 50 80 100 100 120 100 120 100 100 100 100

果物

リンゴなら1/4個と

みかん1個で80kcal

120kcal 120kcal 120kcal 80kcal 120kcal 80kcal 120kcal -すりおろし30~40

すりおろし50~70

80kcal 80kcal 80kcal 80kcal 80kcal 80kcal 80kcal 80kcal 80kcal 80kcal 80kcal 80kcal

きのこしいたけえのき

シメジなど50 50 50 50 50 50 50 - - - 20 30 30~50 50 50 50 50 50 50 50 50 50

海藻のり

ひじきなど50 50 50 50 30 30 50 - 3 5 20 20 30 30~50 30~50 30~50 30~50 30~50 30~50 30~50 30~50 30~50

穀類ご飯3杯

(450g)

個人によりまちまち

個人によりまちまち

個人によりまちまち

個人によりまちまち

個人によりまちまち

個人によりまちまち

個人によりまちまち

個人によりまちまち

個人によりまちまち

個人によりまちまち

個人によりまちまち

個人によりまちまち

個人によりまちまち

個人によりまちまち

個人によりまちまち

個人によりまちまち

個人によりまちまち

個人によりまちまち

個人によりまちまち

個人によりまちまち

個人によりまちまち

個人によりまちまち

種実類油脂

油大さじ1.5(18g)

個人によりまちまち

個人によりまちまち

個人によりまちまち

個人によりまちまち

個人によりまちまち

個人によりまちまち

個人によりまちまち

バターで2

バターで3

4個人によりまちまち

個人によりまちまち

個人によりまちまち

個人によりまちまち

個人によりまちまち

個人によりまちまち

個人によりまちまち

個人によりまちまち

個人によりまちまち

個人によりまちまち

個人によりまちまち

個人によりまちまち

砂糖類砂糖大さじ1

(9g)20 20 20 10 20 10 20 0 0 3 10 10 15 20 20 20 20 20 20 20 20 20

禁酒 禁酒 禁酒 禁酒 禁酒 禁酒 禁酒 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 20 20 20

第2群

第3群

第4群

酒類(アルコール)

400 200 200 200400 400 400 400400 400 400 400200 400母乳・ミルク900

母乳・ミルク700

200 200 200 200第1群

乳製品牛乳1本200cc

200

成人

高齢者

妊娠高血圧症候群 3歳 5歳 6~8歳

9~11歳 12~14歳 15~17歳 70歳以上

幼 児 小 学 生 中 学 生 高校生

ライフステージごとの食品の目安量

食品

妊 娠

授乳期

乳 児

別表 Ⅱ

57

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③現状と目標

個人にとって、適切な量と質の食事をとっているかどうかの指標は健診データです。

健診データについての目標項目は、2.生活習慣病の予防の項で掲げているため、

栄養・食生活については、適正体重を中心に、目標を設定します。

ⅰ 適正体重を維持している者の増加(肥満、やせの減少)

体重は、ライフステージをとおして、日本人の主要な生活習慣病や健康状態との関

連が強く、特に肥満はがん、循環器疾患、糖尿病等の生活習慣病との関連、若年女性

のやせは、低出生体重児出産のリスク等との関連があります。

適正体重については、ライフステージごとの目標を設定し、評価指標とします。

(表1)

表1 ライフステージにおける適正体重の評価指標

ライフステ-ジ 妊娠 出生 学童 高齢者

20歳代女性 出生児 小学校5年生 20~60歳代男性 40~60歳代女性 65歳以上

やせの者 低出生体重 中等度・高度肥満傾向児 肥満者 肥満者 BMI20以下

29.0% 9.60% 男子 4.6% 女子 3.39% 31.20% 22.20% 17.40%

(平成22年) (平成22年) (平成23年) (平成22年) (平成22年) (平成22年)

13.1% 11.3%   男子 9.6%  女子 4.4%     39.5% 25.2% 12.9%

(平成23年度) (平成22年度)

デ-タソ-ス 家庭訪問時徳島県保健・衛生統計年報 学校保健統計調査

都道府県比較 表4、5

市の経年変化 表3 表7

特定健診結果

市の現状

表6

成人

評価指標

国の現状

(平成23年度)

国と比較して割合が高いもの

58

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ア.20 歳代女性のやせの者の割合の減少(妊娠届け出時のやせの者の割合)

妊娠前、妊娠期の心身の健康づくりは、子どもの健やかな発育につながります。

低出生体重児は、妊娠前の母親のやせが要因の1つと考えられています。

美馬市では、妊娠直前の BMI を把握し保健指導を行っていますが、妊娠直前の

やせの人(BMI18.5 未満)は、BMI の把握を始めた、平成 22 年度は 11.1%、平成

23 年度は 13.1%となっています。

今後も、妊娠前、妊娠期の健康は、次の世代を育むことにつながることの啓発

とともに、ライフステージ及び健診データに基づいた保健指導を行っていくこと

が必要と考えます。

イ.全出生数中の低出生体重児の割合の減少

低出生体重児については、神経学的・身体的合併症の他、成人後に糖尿病や高

血圧等の生活習慣病を発症しやすいとの報告もあります。

美馬市では、低出生体重の状態で生まれてくる児が、6年間で増加傾向にあり

ます。(図1)双胎での出生等の要因も関係していますが、低出生体重児の出生率

を下げる対策とともに、低出生体重で生まれてきた子どもの健やかな発育、発達

への支援や、将来の生活習慣病の発症予防のための保健指導も必要になります。

図2 美馬市の低出生体重児・極低出生体重児(再掲)の割合の推移

7.6%

10.5%

8.3% 8.5%

9.7%11.3%

0.5% 0.5% 0.5% 0.5% 0.6% 0.5%

0.0%

2.0%

4.0%

6.0%

8.0%

10.0%

12.0%

H17 H18 H19 H20 H21 H22

低出生体重児の割合 極低出生体重児の割合

59

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ウ.肥満傾向にある子どもの割合の減少

子どもの肥満は、将来の肥満や生活習慣病に結びつきやすいとの報告がありま

す。

学校保健統計調査では、肥満傾向児は肥満度 20%以上の者を指すものとされて

おり、さらに肥満度 20%以上 30%未満の者は「軽度肥満傾向児」、肥満度 30%以上

50%未満の者は「中等度肥満傾向児」、肥満度 50%以上の者は「高度肥満傾向児」

と区分されています。

美馬市内小・中学校で平成 23年 4月に実施した身体計測結果を把握し、全国及

び徳島県と比較しました。(表2、3)

肥満傾向児は、男女とも全ての年齢において、全国よりも出現率が高くなって

います。特に、男子においては、全ての年齢でワ-スト 10 位以内の高い出現率で

す。また、女子では、11歳の出現率は 20.59%と全国 1位の高知県(15.42%)を

大きく上回っています。

美馬市では、平成 19年度の健康増進計画「健康みま 21」の計画策定にあたり

実施した調査結果より、男女ともに肥満傾向にあることがわかりました。このこ

とから、平成 21 年度から市内小学校 5年生、平成 23 年度からは市内中学校 2年

生を対象に「健診結果説明会」を実施しています。内容は、体のメカニズムやイ

ンスリンを守るために自分の生活を見直し、改善することの大切さについての学

習を実施しています。

さらに、3歳児健診受診者のうち、肥満傾向児の保護者に対する個別支援や、

幼稚園の保護者に対する健康講話の実施、幼児期から幼稚園への体重変化を保護

者に返し個別支援へつなぐなど、幼稚園児を対象とした「就学前児童肥満防止健

康普及事業」を始めたところです。今後も教育委員会、幼稚園、保育所、学校保

健等関係機関と連携や調整を図りながら、肥満傾向児の減少に向けての取組を継

続していきます。

子どもの肥満については、従来から、学校における健康診断に基づく健康管理

指導や体育等の教育の一環として、肥満傾向児を減少させる取組が行われている

ところですが、今後は、このような現状を踏まえて、学校保健領域におけるより

効果的な子どもの肥満対策への取組を期待します。

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(表2) 平成23年度 都道府県別 肥満傾向児(肥満度が20%以上)の出現率(男)学校保健統計調査  単位(%)

1 徳   島 5.29 美 馬 市 10.00 北 海 道 10.50 美 馬 市 14.29 徳   島 14.81 美 馬 市 17.04 美 馬 市 15.97 美 馬 市 17.80 大   分 13.52 美 馬 市 12.67

2 群   馬 5.00 大   分 9.10 美 馬 市 10.16 山   形 13.93 山   形 14.21 山   形 16.94 北 海 道 13.63 栃   木 16.14 北 海 道 12.89 青   森 12.14

3 美 馬 市 4.59 北 海 道 8.23 秋   田 8.56 青   森 13.65 青   森 13.53 北 海 道 15.66 高   知 13.40 青   森 15.61 青   森 12.78 北 海 道 11.42

4 山   口 3.82 青   森 6.53 青   森 8.47 沖   縄 11.21 美 馬 市 13.33 青   森 15.46 徳   島 12.99 山   形 14.91 栃   木 11.88 徳   島 11.38

5 宮   崎 3.68 鳥   取 6.25 山   梨 7.76 群   馬 11.12 秋   田 12.52 大   分 13.35 茨   城 12.95 徳   島 14.36 沖   縄 11.75 秋   田 11.03

6 栃   木 3.60 山   梨 5.92 茨   城 7.66 茨   城 10.77 栃   木 12.50 群   馬 13.08 群   馬 12.86 北 海 道 14.32 徳   島 11.71 高   知 11.01

7 茨   城 3.54 茨   城 5.81 大   分 7.10 北 海 道 9.87 長   野 12.08 秋   田 13.02 山   形 12.58 群   馬 13.83 美 馬 市 10.81 栃   木 10.04

8 山   形 3.30 徳   島 5.50 群   馬 6.89 徳   島 8.98 高   知 11.97 徳   島 12.58 青   森 12.58 和 歌 山 13.76 山   形 10.75 宮   崎 9.83

9 大   分 3.28 和 歌 山 5.33 山   形 6.71 三   重 8.87 沖   縄 11.56 山   梨 12.29 栃   木 12.45 沖   縄 13.03 群   馬 10.58 群   馬 9.81

10 青   森 3.18 秋   田 5.29 広   島 6.71 宮   崎 8.80 群   馬 11.48 鳥   取 12.22 宮   崎 12.09 秋   田 12.93 愛   媛 10.44 沖   縄 9.61

11 新   潟 3.10 山   形 5.06 徳   島 6.62 大   分 8.76 茨   城 10.80 高   知 12.14 新   潟 11.75 山   梨 12.63 宮   崎 10.38 大   分 9.55

12 山   梨 2.90 沖   縄 5.01 熊   本 6.60 新   潟 8.69 新   潟 10.57 愛   媛 11.58 沖   縄 10.98 茨   城 12.49 山   梨 10.31 鹿 児 島 9.54

13 秋   田 2.89 群   馬 4.80 宮   崎 6.46 肥満傾向児 8.52 山   梨 10.45 新   潟 10.83 東   京 10.96 石   川 12.42 香   川 10.07 茨   城 9.44

14 富   山 2.75 埼   玉 4.79 鹿 児 島 6.15 高   知 8.28 北 海 道 10.36 福   岡 10.76 山   梨 10.83 愛   媛 11.96 東   京 10.01 東   京 9.36

15 愛   媛 2.73 栃   木 4.70 大   阪 5.98 栃   木 7.70 熊   本 9.98 宮   崎 10.75 鹿 児 島 10.82 大   分 11.53 佐   賀 9.96 埼   玉 9.27

16 沖   縄 2.65 兵   庫 4.44 香   川 5.73 熊   本 7.44 千   葉 9.75 熊   本 10.69 秋   田 10.70 宮   崎 11.24 茨   城 9.80 愛   媛 9.23

17 和 歌 山 2.52 新   潟 4.34 愛   媛 5.38 山   梨 7.35 岡   山 9.58 千   葉 10.53 熊   本 10.51 香   川 10.69 富   山 9.80 三   重 9.12

18 岐   阜 2.50 佐   賀 4.31 東   京 5.36 香   川 7.32 岐   阜 9.26 茨   城 10.51 香   川 10.34 新   潟 10.68 和 歌 山 9.73 福   岡 9.01

19 北 海 道 2.41 高   知 4.23 岡   山 5.30 埼   玉 7.26 静   岡 9.21 埼   玉 10.37 和 歌 山 10.29 広   島 10.64 鹿 児 島 9.72 広   島 8.92

20 香   川 2.30 熊   本 4.23 新   潟 5.29 福   岡 7.07 愛   媛 9.11 香   川 10.07 長   崎 10.10 熊   本 10.50 福   岡 9.71 山   梨 8.89

21 長   野 2.28 千   葉 4.14 全   国 5.18 佐   賀 7.02 大   分 9.03 岡   山 9.91 奈   良 9.82 鹿 児 島 10.33 秋   田 9.59 奈   良 8.81

22 埼   玉 2.21 島   根 3.83 静   岡 5.15 岐   阜 6.95 和 歌 山 9.00 栃   木 9.75 愛   知 9.72 奈   良 10.30 福   井 9.57 大   阪 8.68

23 広   島 2.16 愛   媛 3.79 岐   阜 5.15 山   口 6.85 鳥   取 8.84 鹿 児 島 9.72 佐   賀 9.55 全   国 10.25 愛   知 9.29 和 歌 山 8.54

24 高   知 2.16 宮   崎 3.76 石   川 5.09 全   国 6.70 広   島 8.47 福   井 9.69 全   国 9.46 長   野 10.11 全   国 9.02 山   形 8.52

25 石   川 2.15 全   国 3.75 埼   玉 4.97 東   京 6.31 全   国 8.39 全   国 9.42 滋   賀 9.39 岡   山 10.05 大   阪 9.01 全   国 8.48

26 奈   良 2.15 滋   賀 3.71 長   崎 4.95 愛   知 6.23 島   根 8.32 和 歌 山 9.37 広   島 9.28 大   阪 10.01 熊   本 8.98 新   潟 8.39

27 全   国 2.14 香   川 3.67 奈   良 4.83 福   井 6.17 奈   良 8.15 沖   縄 9.28 大   阪 9.19 長   崎 9.93 埼   玉 8.87 香   川 8.38

28 千   葉 2.13 静   岡 3.61 沖   縄 4.76 島   根 6.15 埼   玉 8.04 佐   賀 9.13 鳥   取 9.03 佐   賀 9.93 広   島 8.85 鳥   取 8.25

29 大   阪 2.13 山   口 3.48 鳥   取 4.70 鳥   取 6.14 福   岡 7.89 三   重 8.85 岡   山 8.75 三   重 9.86 千   葉 8.53 神 奈 川 8.06

30 熊   本 2.12 岐   阜 3.48 福   岡 4.68 鹿 児 島 6.03 大   阪 7.87 愛   知 8.64 島   根 8.70 愛   知 9.67 三   重 8.37 佐   賀 7.92

31 愛   知 1.98 福   岡 3.44 千   葉 4.62 愛   媛 5.99 山   口 7.60 広   島 8.48 大   分 8.68 富   山 9.62 神 奈 川 8.09 千   葉 7.88

32 長   崎 1.92 富   山 3.41 島   根 4.58 長   野 5.90 鹿 児 島 7.57 富   山 8.48 神 奈 川 8.67 滋   賀 9.58 長   野 7.98 長   野 7.70

33 三   重 1.91 三   重 3.37 滋   賀 4.43 和 歌 山 5.74 富   山 7.25 長   野 8.31 富   山 8.59 岐   阜 9.48 岡   山 7.96 愛   知 7.50

34 神 奈 川 1.87 奈   良 3.29 富   山 4.28 広   島 5.69 長   崎 7.25 東   京 8.10 埼   玉 8.51 高   知 9.47 岐   阜 7.95 滋   賀 7.42

35 島   根 1.84 長   崎 3.03 佐   賀 4.14 大   阪 5.60 石   川 7.24 大   阪 8.05 愛   媛 8.46 埼   玉 9.45 高   知 7.79 富   山 7.31

36 鹿 児 島 1.82 福   井 3.03 神 奈 川 4.08 兵   庫 5.45 神 奈 川 7.22 長   崎 7.90 岐   阜 8.44 神 奈 川 9.37 山   口 7.55 熊   本 7.28

37 福   岡 1.77 岡   山 2.92 山   口 3.93 富   山 5.42 滋   賀 7.06 神 奈 川 7.89 長   野 8.38 山   口 9.36 島   根 7.45 石   川 7.03

38 佐   賀 1.69 長   野 2.89 愛   知 3.89 京   都 5.41 福   井 7.04 兵   庫 7.54 三   重 8.12 鳥   取 9.35 鳥   取 7.39 福   井 6.73

39 静   岡 1.61 大   阪 2.88 長   野 3.49 長   崎 5.40 宮   崎 6.81 滋   賀 7.13 千   葉 7.75 京   都 9.13 新   潟 7.28 静   岡 6.69

40 東   京 1.59 広   島 2.83 高   知 3.47 奈   良 5.25 愛   知 6.80 山   口 7.06 静   岡 7.63 福   岡 9.05 長   崎 7.09 京   都 6.65

41 滋   賀 1.33 鹿 児 島 2.61 和 歌 山 3.43 岡   山 4.93 佐   賀 6.78 岐   阜 6.90 福   井 7.44 千   葉 9.00 京   都 7.09 島   根 6.62

42 岡   山 1.30 石   川 2.57 栃   木 3.39 千   葉 4.74 三   重 6.77 島   根 6.87 福   岡 7.31 福   井 8.64 静   岡 6.58 長   崎 6.60

43 福   井 1.27 愛   知 2.46 福   井 3.14 静   岡 4.63 東   京 6.00 静   岡 6.62 石   川 7.20 東   京 8.57 滋   賀 6.42 山   口 6.48

44 兵   庫 1.22 東   京 2.35 兵   庫 3.01 神 奈 川 4.54 香   川 5.91 京   都 6.43 兵   庫 6.09 静   岡 8.51 石   川 6.28 岡   山 6.21

45 京   都 0.99 京   都 2.14 京   都 2.27 滋   賀 4.21 兵   庫 5.86 石   川 6.22 山   口 5.72 兵   庫 7.83 兵   庫 5.79 岐   阜 6.08

49 鳥   取 0.89 神 奈 川 1.88 三   重 1.96 石   川 3.58 京   都 5.47 奈   良 6.14 京   都 5.63 島   根 7.34 奈   良 5.65 兵   庫 5.99

46 岩   手 … 岩   手 … 岩   手 … 岩   手 … 岩   手 … 岩   手 … 岩   手 … 岩   手 … 岩   手 … 岩   手 …

47 宮   城 … 宮   城 … 宮   城 … 宮   城 … 宮   城 … 宮   城 … 宮   城 … 宮   城 … 宮   城 … 宮   城 …

48 福   島 … 福   島 … 福   島 … 福   島 … 福   島 … 福   島 … 福   島 … 福   島 … 福   島 … 福   島 …

(注) 肥満傾向児とは,性別・年齢別・身長別標準体重から肥満度を求め,肥満度が20%以上の者である。以下の各表において同じ。

   肥満度=(実測体重-身長別標準体重)/ 身長別標準体重 × 100(%)

中学校

12歳 13歳 14歳

幼稚園

5歳

小学校

6歳 7歳 8歳 10歳9歳 11歳

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(表3) 平成23年度 都道府県別 肥満傾向児(肥満度が20%以上)の出現率(女)学校保健統計調査  単位(%)

1 青   森 6.30 美 馬 市 10.09 美 馬 市 13.60 美 馬 市 11.54 青   森 13.19 青   森 11.77 美 馬 市 20.59 宮   崎 13.60 青   森 12.14 美 馬 市 14.52

2 長   崎 5.04 大   分 7.48 青   森 8.80 茨   城 10.22 北 海 道 11.65 和 歌 山 11.03 高   知 15.42 沖   縄 13.37 徳   島 11.46 秋   田 12.56

3 岡   山 4.98 秋   田 6.61 秋   田 7.78 三   重 8.94 秋   田 11.61 美 馬 市 11.03 茨   城 13.16 鹿 児 島 12.63 高   知 11.15 茨   城 11.28

4 徳   島 4.61 北 海 道 6.45 高   知 7.48 青   森 8.77 美 馬 市 11.03 栃   木 10.96 沖   縄 13.15 美 馬 市 12.41 栃   木 10.80 北 海 道 11.08

5 茨   城 4.47 群   馬 6.37 北 海 道 7.39 秋   田 8.48 茨   城 10.31 徳   島 10.95 青   森 12.15 大   分 12.34 秋   田 10.42 栃   木 10.19

6 長   野 4.45 高   知 6.29 徳   島 7.13 大   分 8.45 群   馬 9.78 茨   城 10.91 栃   木 11.99 栃   木 12.12 大   分 10.29 高   知 10.02

7 山   形 4.44 熊   本 6.28 茨   城 7.08 北 海 道 8.40 岐   阜 9.25 沖   縄 10.73 北 海 道 11.80 徳   島 11.97 茨   城 9.85 群   馬 9.75

8 三   重 3.65 香   川 5.60 大   分 6.79 高   知 8.37 長   崎 8.30 北 海 道 10.65 山   形 10.69 北 海 道 11.88 沖   縄 9.84 徳   島 9.73

9 栃   木 3.43 三   重 5.47 山   形 6.62 熊   本 8.14 山   梨 8.29 山   形 10.44 石   川 10.29 高   知 11.80 北 海 道 9.76 香   川 9.22

10 埼   玉 3.32 青   森 5.36 新   潟 6.56 山   形 7.57 山   形 8.21 秋   田 10.28 香   川 10.12 和 歌 山 11.67 宮   崎 9.51 熊   本 9.17

11 香   川 3.22 山   梨 5.21 鹿 児 島 6.55 沖   縄 7.51 鳥   取 7.91 神 奈 川 10.13 群   馬 9.79 群   馬 10.97 山   梨 9.32 宮   崎 9.14

12 群   馬 3.21 山   形 5.11 群   馬 6.40 広   島 7.18 大   分 7.90 群   馬 9.98 埼   玉 9.50 青   森 10.74 鳥   取 9.31 大   分 9.06

13 北 海 道 3.13 富   山 4.93 香   川 6.38 宮   崎 7.08 栃   木 7.87 富   山 9.33 宮   崎 9.35 茨   城 10.54 鹿 児 島 9.26 鹿 児 島 8.84

14 美 馬 市 3.13 沖   縄 4.74 佐   賀 6.34 鳥   取 7.04 宮   崎 7.85 高   知 8.83 徳   島 9.21 広   島 10.54 山   形 9.23 長   崎 8.79

15 沖   縄 2.94 奈   良 4.57 岡   山 6.23 新   潟 6.93 鹿 児 島 7.85 佐   賀 8.81 福   岡 9.16 熊   本 10.43 長   崎 8.98 山   形 8.74

16 広   島 2.88 山   口 4.56 沖   縄 6.15 群   馬 6.88 福   岡 7.55 大   阪 8.36 鹿 児 島 9.07 愛   媛 10.21 美 馬 市 8.77 和 歌 山 8.38

17 新   潟 2.58 鹿 児 島 4.47 奈   良 6.04 富   山 6.82 徳   島 7.45 熊   本 8.16 愛   媛 8.89 秋   田 10.19 熊   本 8.66 佐   賀 8.19

18 和 歌 山 2.57 福   井 4.40 三   重 5.72 石   川 6.79 富   山 7.38 大   分 8.07 秋   田 8.88 香   川 9.83 埼   玉 8.53 青   森 8.18

19 愛   知 2.56 宮   崎 4.36 宮   崎 5.26 千   葉 6.69 熊   本 7.36 福   岡 8.07 新   潟 8.81 長   崎 9.34 福   岡 8.38 福   岡 8.13

20 山   口 2.51 新   潟 4.20 鳥   取 5.24 和 歌 山 6.57 新   潟 7.29 新   潟 8.04 山   梨 8.81 福   岡 9.27 群   馬 8.10 愛   知 8.00

21 山   梨 2.48 千   葉 4.16 山   梨 5.23 長   野 6.46 広   島 7.13 静   岡 8.00 大   分 8.64 三   重 9.25 香   川 8.04 山   梨 7.92

22 秋   田 2.42 福   岡 4.15 大   阪 5.15 香   川 6.33 長   野 7.03 宮   崎 7.84 熊   本 8.51 静   岡 9.07 愛   媛 7.99 千   葉 7.68

23 全   国 2.40 和 歌 山 4.01 栃   木 5.10 鹿 児 島 6.23 山   口 6.90 全   国 7.71 岐   阜 8.31 佐   賀 8.75 千   葉 7.77 新   潟 7.62

24 滋   賀 2.23 神 奈 川 3.98 和 歌 山 4.98 山   口 6.23 愛   知 6.90 鹿 児 島 7.62 三   重 8.24 岡   山 8.74 佐   賀 7.72 沖   縄 7.58

25 熊   本 2.23 佐   賀 3.97 全   国 4.86 愛   知 6.18 愛   媛 6.88 滋   賀 7.52 全   国 8.12 全   国 8.51 新   潟 7.68 富   山 7.55

26 福   岡 2.15 全   国 3.93 東   京 4.67 山   梨 6.08 埼   玉 6.87 埼   玉 7.48 長   崎 8.04 石   川 8.45 全   国 7.49 全   国 7.43

27 宮   崎 2.13 岐   阜 3.93 神 奈 川 4.54 東   京 6.08 全   国 6.82 兵   庫 7.41 和 歌 山 7.93 山   梨 8.38 富   山 7.47 鳥   取 7.39

28 静   岡 2.11 東   京 3.89 広   島 4.51 全   国 5.94 和 歌 山 6.77 千   葉 7.35 愛   知 7.92 富   山 8.06 岡   山 7.45 岡   山 7.39

29 大   分 2.10 長   崎 3.80 岐   阜 4.48 大   阪 5.91 神 奈 川 6.74 愛   媛 7.29 大   阪 7.81 千   葉 7.87 静   岡 7.36 東   京 7.32

30 富   山 2.07 京   都 3.80 福   井 4.45 徳   島 5.90 三   重 6.60 岡   山 7.00 京   都 7.78 山   形 7.85 広   島 7.32 島   根 7.12

31 兵   庫 2.03 徳   島 3.79 島   根 4.38 奈   良 5.56 沖   縄 6.54 香   川 6.83 長   野 7.78 新   潟 7.80 大   阪 7.15 奈   良 6.99

32 岐   阜 2.01 滋   賀 3.72 熊   本 4.35 兵   庫 5.52 高   知 6.49 東   京 6.82 静   岡 7.74 埼   玉 7.67 奈   良 7.12 愛   媛 6.73

33 佐   賀 2.01 広   島 3.63 京   都 4.28 福   井 5.50 滋   賀 6.31 長   崎 6.65 佐   賀 7.37 愛   知 7.59 石   川 6.91 長   野 6.54

34 石   川 1.88 栃   木 3.62 富   山 4.24 島   根 5.47 兵   庫 5.93 広   島 6.35 広   島 7.19 岐   阜 7.58 和 歌 山 6.74 大   阪 6.53

35 千   葉 1.82 埼   玉 3.49 埼   玉 4.20 栃   木 5.43 静   岡 5.82 島   根 6.31 千   葉 6.88 大   阪 7.36 岐   阜 6.37 山   口 6.46

36 東   京 1.75 愛   媛 3.48 長   崎 4.17 福   岡 5.35 香   川 5.79 奈   良 6.27 島   根 6.83 東   京 7.36 愛   知 6.33 広   島 6.36

37 奈   良 1.66 静   岡 3.29 愛   媛 4.15 長   崎 5.04 佐   賀 5.55 福   井 5.96 岡   山 6.76 福   井 7.26 神 奈 川 6.30 神 奈 川 6.20

38 愛   媛 1.63 島   根 3.24 石   川 4.05 京   都 4.82 千   葉 5.51 山   梨 5.87 福   井 6.24 京   都 7.02 三   重 6.28 兵   庫 6.19

39 大   阪 1.58 石   川 2.87 滋   賀 3.99 岡   山 4.68 石   川 5.15 三   重 5.67 鳥   取 6.22 山   口 7.02 京   都 6.21 石   川 6.07

40 鹿 児 島 1.54 大   阪 2.84 福   岡 3.93 佐   賀 4.50 島   根 5.12 京   都 5.36 神 奈 川 6.07 滋   賀 7.00 島   根 5.91 福   井 5.94

41 京   都 1.51 茨   城 2.80 愛   知 3.83 埼   玉 4.48 大   阪 5.08 山   口 5.18 兵   庫 6.04 兵   庫 6.85 福   井 5.88 滋   賀 5.93

42 神 奈 川 1.46 愛   知 2.71 長   野 3.74 愛   媛 4.30 岡   山 5.05 鳥   取 5.04 東   京 5.78 島   根 6.50 山   口 5.85 三   重 5.76

43 高   知 1.44 兵   庫 2.57 千   葉 3.68 滋   賀 3.99 東   京 4.48 長   野 4.34 奈   良 5.72 神 奈 川 6.17 東   京 5.77 静   岡 5.65

44 鳥   取 1.37 岡   山 2.50 静   岡 3.68 静   岡 3.45 京   都 4.38 岐   阜 4.27 滋   賀 5.35 奈   良 6.04 滋   賀 5.57 岐   阜 5.51

45 福   井 1.29 長   野 2.42 山   口 3.67 神 奈 川 3.26 奈   良 4.26 石   川 4.24 山   口 5.01 鳥   取 5.89 長   野 5.51 京   都 5.40

49 島   根 1.04 鳥   取 1.39 兵   庫 2.80 岐   阜 2.24 福   井 4.16 愛   知 3.95 富   山 4.00 長   野 5.31 兵   庫 4.83 埼   玉 4.62

46 岩   手 … 岩   手 … 岩   手 … 岩   手 … 岩   手 … 岩   手 … 岩   手 … 岩   手 … 岩   手 … 岩   手 …

47 宮   城 … 宮   城 … 宮   城 … 宮   城 … 宮   城 … 宮   城 … 宮   城 … 宮   城 … 宮   城 … 宮   城 …

48 福   島 … 福   島 … 福   島 … 福   島 … 福   島 … 福   島 … 福   島 … 福   島 … 福   島 … 福   島 …

(注) 肥満傾向児とは,性別・年齢別・身長別標準体重から肥満度を求め,肥満度が20%以上の者である。以下の各表において同じ。

   肥満度=(実測体重-身長別標準体重)/ 身長別標準体重 × 100(%)

幼稚園

5歳 8歳 11歳6歳 7歳 9歳 10歳

小学校

14歳

中学校

12歳 13歳

62

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エ.20~60 歳代男性の肥満者の割合の減少

オ.40~60 歳代女性の肥満者の割合の減少

ライフステージにおける肥満は、20~60 歳代男性及び 40~60 歳代女性に、最

も多く認められるため、この年代の肥満者の減少が健康日本 21 の目標とされてい

ましたが、最終評価では、20~60 歳代男性の肥満者は増加、40~60 歳代女性の肥

満者は変わらなかったため、引き続き指標として設定されました。

美馬市の 20~60 歳代男性の肥満者、40~60 歳代女性の肥満者の割合はいずれ

も横ばいですが、男女ともに平成 34 年度の目標値をかなり上回っており、特に男

性の肥満者の割合は非常に高くなっています。(図2)

カ.低栄養傾向(BMI20 以下)の高齢者の割合の増加の抑制

高齢期の適切な栄養は、生活の質(QOL)のみならず、身体機能を維持し生活機能

の自立を確保する上でも極めて重要です。

日本人の高齢者においては、やせ・低栄養が、要介護及び総死亡に対する独立

したリスク要因となっています。

高齢者の「低栄養傾向」の基準は、要介護及び総死亡リスクが統計学的に有意

に高くなる BMI20 以下が指標として示されました。

美馬市の 65 歳以上の BMI20 以下の割合は、平成 34 年度の国の目標値を下まわ

っており、美馬市においては、肥満高齢者が多い状況にあります。(図3)

図3 男性(20~60 歳代)及び女性(40~60 歳代)の肥満(BMI25 以上)

の割合の推移

39.5%

35.5%

40.0%

36.7%

26.3%28.4%

26.1% 25.2%

0.0%

10.0%

20.0%

30.0%

40.0%

50.0%

H20年 H21年 H22年 H23年

男性 女性

19%(女性目標値)

28%(男性目標値)

63

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ⅱ 健康な生活習慣(栄養・食生活、運動)を有する子どもの割合の増加

健やかな生活習慣を幼少時から身につけ、生活習慣病予防の基盤を固め、生涯に

わたって健康な生活習慣を継続できるようにすることは喫緊の課題であり、非常に

重要な生活習慣病対策です。

子どもの健やかな発育や生活習慣の形成の状況については、他のライフステージ

と同様、健診データで見ていくことが必要となり、それぞれのガイドラインに基づ

いた検査の予防指標も明確にされています。美馬市では学齢期には、学校保健安全

法に基づいた検査に加え、小学 5 年生・中学 2 年生には、生活習慣病に関連した血

液検査等の健診を行っています。

今後は、学校関係者と肥満傾向児の動向など、子どもの健康実態について、共通

認識を形成するとともに、生活習慣病に関連した血液検査等の健診を継続し、その

結果に基づいた総合的な教育的アプローチを行うことが重要だと考えます。

13.0%14.3% 12.6% 12.9%

0.0%

5.0%

10.0%

15.0%

20.0%

25.0%

H20年 H21年 H22年 H23年

22%(国の目標値)

図4 65 歳以上の BMI20 以下の割合の推移

64

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④対策

ⅰ 生活習慣病の発症予防のための取組の推進

ライフステージに対応した栄養指導

・パパママ教室(胎児期・妊娠期)

・乳幼児健康診査・乳幼児相談(乳幼児期)

・食生活改善推進事業(幼児期・学童期・青年期・壮年期・高齢期)

・健康診査及び特定健康診査結果に基づいた栄養指導

個別を重視した家庭訪問を中心とする、きめ細やかな、継続した保健指導の

実施

・国民の健康づくり推進事業(全てのライフステージ)

・家庭訪問・健康教育・健康相談(全てのライフステージ)

・幼稚園、小・中学校での食育、健康教育

ⅱ 生活習慣病の重症化予防のための取組の推進

管理栄養士による地域の特性を踏まえた専門性を生かした栄養指導の推進

・健康診査及び特定健康診査結果に基づいた栄養指導(別表Ⅲ)

糖尿病や慢性腎臓病など、医療による薬物療法と同様に食事療法が重要な生

活習慣病の重症化予防に向けた栄養指導の実施

ⅲ 学齢期への保健指導の推進

・小中学校の養護教諭との課題の共有

現在、学校で行われている様々な検査についての情報共有

肥満傾向児の詳細な実態把握

・学齢期の生活習慣病に関連した血液検査等の健診の検査項目についての検討と市

内全校での健診の実施

65

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健康日本 21(第 2次)の考え方と美馬市の実態からみた、食の学習の流れ(計画化)

目標に向かう

プロセス

健康日本 21(第 2次)の

推進に関する参考資料

健康日本 21(第 2次)の視点で美馬市の実態をみると・・・

(住民から学んだことも含めて)

食の学習のねらい:美馬市の課題(高血糖)から

食の学習の流れを食ノートの構成で進める

栄養状態

適正体重を維持しているか 特定健診データ(H23)から徳島県の平均を上回っている検査項目は

HbA1c5.2%以上 受診者の 69.5%

BMI25 以上 受診者の 31.3%

① 血液中の糖が余っている状態・インス

リンを多く使っていることをイメー

② 糖が余る背景を食ノートのp8 を頭に

おいて本人と見つけていく(ごはんな

のか、果物か、お菓子か・・・)

食ノート

p4経年表

p5.・6構造図

p8

①主食・主菜・副菜がそろった食

①M市民の主食・主菜・副菜

・ 菓子パンを主食として食べる。おやつは団子と菓子パン

・ 炭水化物の重ね食べ(うどんとおにぎり・ちらし寿司・いなり寿司、 お好み焼きと

ごはん)

②食塩摂取量8g

③食物繊維等の適量摂取のため 1

日あたり野菜 350g

③M市民の野菜(JA の推進品目)

にんじん、レタス、ブロッコリー、スイートコーン、夏秋なす、ピーマン、たらのめ

食物摂取

食行動

④果物摂取量 100g ④庭に果樹(柿・夏みかん・はっさく・キウイ・柚子)を植える家が多い

・ あたご柿は渋抜き柿、干し柿。干し柿は冷凍保存して1年中食べる。

・ 夏みかんは砂糖をかけて食べ、残ったらジャムに

・ 柚子はゆこう(皮をせん切りにして甘辛く炊きあげたもの)や柚子味噌、ジャム。

柚子酢も保存して、寿司や酢の物に使う。

1.炭水化物を中心に食品を判断できる

学習(個の実践⇔集団学習)

①ふだん食べているものの特徴を確認

し、健診結果と結び付けていく

②食ノートにない美馬市独特の食品の資

料を作る。野菜・果物の成分・レシピ

をJAやヘルスメイトさんから聞き取

り、作った資料で学習し、意見をもら

いながら修正。

2.自分の基準量を知る学習

各ライフステージで継続学習を支援

食ノート

p47~49

p55~61

p244、16

p18、22

食環境

食品中の食塩や脂肪の低減に取り

組む食品企業の数及び飲食店の数

の増加

ここ数年で、コンビニや大手飲食チェーン店が次々にオープン

<スーパーや物産店>

お総菜売り場にはちらし寿司・巻きずし・いなり寿司・魚寿司と様々な寿司類が並ぶ。

オールシーズンでおはぎも陳列。お総菜売り場に季節感は全く感じられない。

お菓子コーナーは、団子や菓子パン等が選び放題の品揃え。

スポーツ飲料や栄養ドリンクは箱売りで大安売り。特に農繁期に安売りになっている。

上白糖の安売りも他県に比べて多い傾向。

柑橘類やジュースの箱売りも多い。

1.美馬市の食習慣背景

①個の健診結果⇔個(家)の食習慣⇔地

域の食習慣を結びつける。

②売れ筋商品の背景を考える

2.選択力を身につける学習と資料

①スーパーで売られている惣菜等の脂・

糖分・塩分の見当をつける

②自分に合ったものを正しく選択する

7 月研究会資料

②p4

食ノート

p67~109

血液中の糖が余っている状態

余った糖を処理するためインスリン

が多く必要

別表Ⅲ

66

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⑵ 身体活動・運動

①はじめに

身体活動とは、安静にしている状態よりも多くのエネルギーを消費する全ての動き

を、運動とは身体活動のうち、スポーツやフィットネスなど健康・体力の維持・増進

を目的として行われるものをいいます。 身体活動・運動の量が多い人は、不活発な人と比較して循環器疾患やがんなどの非

感染性疾患の発症リスクが低いことが実証されています。 世界保健機構(WHO)は、高血圧(13%)、喫煙(9%)、高血糖(6%)に次いで、身体不活

動(6%)を全世界の死亡に関する危険因子の第 4 位と認識し、日本でも、身体活動・運

動の不足は喫煙、高血圧に次いで非感染性疾患による死亡の 3 番目の危険因子である

ことが示唆されています。 最近では、身体活動・運動は非感染性疾患の発症予防だけでなく、高齢者の運動機

能や認知機能の低下などと関係することも明らかになってきました。 また、高齢者の運動器疾患が急増しており、要介護となる理由として運動器疾患が

重要になっていることから、日本整形外科学会は 2007 年、要介護となる危険の高い

状態を示す言葉としてロコモティブシンドロームを提案しました。 運動器の健康が長寿に追いついていないことを広く社会に訴え、運動器の健康への

人々の意識改革と健康長寿を実現することを目指しています。 身体活動・運動の重要性が明らかになっていることから、多くの人が無理なく日常

生活の中で運動を実施できる方法の提供や環境をつくることが求められています。

参考 ロコモティブシンドローム(運動器症候群)の定義

・運動器(運動器を構成する主な要素には、支持機構の中心となる骨、支持機構の中で動

く部分である関節軟骨、脊椎の椎間板、そして実際に動かす筋肉、神経系がある。こ

れらの要素が連携することによって歩行が可能になっている)の障害のために自立度

が低下し、介護が必要となる危険性の高い状態をいう。

運動器の機能低下が原因で、日常生活を営むのに困難をきたすような歩行機能の低下、

あるいはその危険があることを指す。

・ロコモティブシンドロームはすでに運動器疾患を発症している状態からその危険のあ

る状態を含んでいる。

67

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②基本的な考え方

健康増進や体力向上のために身体活動量を増やし、運動を実施することは、個人の

抱える多様かつ個別の健康課題の改善につながります。

主要な生活習慣病予防とともに、ロコモティブシンドロームによって、日常生活の

営みが困らないようにするために身体活動・運動が重要になってきます。

③現状と目標

ⅰ 日常生活における歩数の増加

(日常生活において歩行又は同等の身体活動を 1日 1時間以上実施する者)

歩数は比較的活発な身体活動の客観的な指標です。

歩数の不足ならびに減少は、肥満や生活習慣病発症の危険因子であるだけでなく、

高齢者の自立度低下や虚弱の危険因子でもあります。

美馬市では、国保特定健康診査受診者に対して、身体活動の状況を確認しています

が、日常生活においてよく体を使っていると意識している人は、男女ともに 50~60%

であり、65 歳以上の割合が高くなっています。(図1)

図1 性別・年代別の体をよく使っている人の推移

国保特定健診問診票

H20H20 H21H21 H22H22 H23H230.0%

10.0%

20.0%

30.0%

40.0%

50.0%

60.0%

70.0%

80.0%

90.0%

100.0%

男性(40~64歳)      男性(65歳以上)

H20 H20H21 H21H22 H22H23 H230.0%

10.0%

20.0%

30.0%

40.0%

50.0%

60.0%

70.0%

80.0%

90.0%

100.0%

女性(40~64歳)       女性(65歳以上)

68

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ⅱ 運動習慣者の割合の増加

運動は余暇時間に取り組むことが多いため、就労世代(40~64 歳)と比較して退職世

代(65 歳以上)では明らかに多くなりますが、美馬市も同様の傾向です。

また、身体活動と同様に、女性の就労世代の運動習慣者が最も少なくなっています

が、男女ともに就労世代の運動習慣は増加傾向にあります。(図2)

就労世代の運動習慣者が今後も増加していくためには、年間を通じて運動が可能な

施設やウォーキングに関する情報提供、運動に関するイベントの開催など、多くの人

が、気軽に運動に取り組むことができるよう環境を整えることが必要です。

ⅲ 介護保険サービス利用者の増加の抑制

美馬市の要介護認定者数は平成 23 年には、2,134 人となり、1号被保険者に対する

割合は 21.5%となっています。

平成 18 年 10 月の要介護認定者数 2,199 人と比較して、介護認定者数は横ばいで推

移しています。

今後は、高齢化の進展に伴い、より高い年齢層の高齢者が増加することから、要介

護認定者数は増加していくのではと推測されます。

要介護状態となる主な原因の 1 つに、運動器疾患がありますが、生活の質に大きな

影響を及ぼすロコモティブシンドロームは、高齢化に伴う、骨の脆弱化、軟骨・椎間

板の変形、筋力の低下、神経系の機能低下によるバランス機能の低下などが大きな特

図2 性別・年代別の運動習慣者の割合の推移

国保特定健診問診票

H20H20 H21H21 H22H22 H23H230.0%

10.0%

20.0%

30.0%

40.0%

50.0%

60.0%

70.0%

80.0%

男性(40~64歳)      男性(65歳以上)

H20 H20H21 H21H22 H22H23 H230.0%

10.0%

20.0%

30.0%

40.0%

50.0%

60.0%

70.0%

80.0%

女性(40~64歳)       女性(65歳以上)

69

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徴で、これらの状態により、要介護状態となる人が多くみられます。

ライフステージの中で、骨・筋・神経は成長発達し、高齢期には機能低下に向かい

ますが、それぞれのステージに応じた運動を行うことが最も重要になります。

④対策

ⅰ 身体活動量の増加や運動習慣の必要性についての知識の普及・啓発の推進

・ライフステージや個人の健康状態に応じた適切な運動指導

・「ロコモティブシンドローム」や「歩育」についての知識の普及

ⅱ 身体活動及び運動習慣の向上の推進

・市の各部局や関係機関と連携し、気軽に歩くことができるウォーキングロードの

情報提供

ウォーキングマップ、運動関連施設及び団体等マップ、

・市の各部局や関係機関が実施している事業への勧奨

ⅲ 運動をしやすい施設の利用促進向上

・健康増進施設の利用促進

体力づくり、健康増進、生活習慣病や運動器疾患の発症及び重症化予防など、

様々な健康課題に応じた運動が、誰でも気軽に通年で行える施設の利用促進

70

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⑶ 飲酒

①はじめに

アルコール飲料は、生活・文化の一部として親しまれてきている一方で、到酔性、

慢性影響による臓器障害、依存性、妊婦を通じた胎児への影響等、他の一般食品には

ない特性を有します。 健康日本 21 では、アルコールに関連した健康問題や飲酒運転を含めた社会問題の

多くは、多量飲酒者によって引き起こされていると推定し、多量飲酒者を「1 日平均

60g を超える飲酒者」と定義し、多量飲酒者数の低減に向けて努力がなされてきまし

た。 しかし、がん、高血圧、脳出血、脂質異常症などは、1 日平均飲酒量とともにほぼ

直線的に上昇することが示されています。 また、全死亡、脳梗塞及び冠動脈疾患については、男性では 44g/日(日本酒 2 合/

日)、女性では 22g/日(日本酒 1 合/日)程度以上の飲酒でリスクが高くなることが示

されています。 同時に一般に女性は男性に比べて肝臓障害など飲酒による臓器障害をおこしやすい

ことが知られています。 世界保健機構(WHO)のガイドラインでは、アルコール関連問題リスク上昇の域値を

男性 1 日 40gを超える飲酒、女性 1 日 20gを超える飲酒としており、また、多くの

先進国のガイドラインで許容飲酒量に男女差を設け、女性は男性の 1/2 から 2/3 とし

ています。 そのため、次期計画においては、生活習慣病のリスクを高める飲酒量について、男

性で 1 日平均 40g 以上、女性で 20g 以上と定義されました。 ②基本的な考え方

飲酒については、アルコールと健康の問題について適切な判断ができるよう、未成

年者の発達や健康への影響、胎児や母乳を授乳中の乳児への影響を含めた、健康との

関連や「リスクの少ない飲酒」など、正確な知識を普及する必要があります。

③現状と目標

ⅰ 生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している者(一日当たりの純アルコールの摂

取量が男性 40g 以上、女性 20g 以上の者)の割合の低減

美馬市の生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している人の割合は、男女ともに横

ばいであり、国の目標値を下回っています。(図1)

71

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また、飲酒量と関係が深い健診データであるγ-GT については、異常者の割合は、

男性は年々横ばいの状態が続いていますが、女性はやや増加傾向にあります。(表1)

γ-GT の受診勧奨判定値者(101 以上)の飲酒習慣は男性 67.1%(47 名)、女性 21.4%

(3 名)に見られ、そのうち生活習慣病のリスクを高める飲酒(男性で 1日 40g以上、

女性で 20g以上)をしている人の割合は、男女ともに 50%以上となっています。(図

2・3)

図1 生活習慣病のリスクを高める量の飲酒をしている人の割合の推移

表1 γ-GT異常者の推移

               国保特定健診問診票

9.4%10.3%

11.5% 12.3%

1.7%1.2%1.0%0.7%

0.0%

5.0%

10.0%

15.0%

H20年 H21年 H22年 H23年

男性 女性

6.4%(女性目標値)

13%(男性目標値)

γ-GTが保健指導判定者値の割合(51以上)

H20年 H21年 H22年 H23年

男性 25.2% 24.0% 23.0% 23.3%

女性 4.1% 4.9% 4.8% 5.7%

γ-GTが受診勧奨判定者値の割合(101以上)

H20年 H21年 H22年 H23年

男性 9.2% 8.5% 8.1% 8.5%

女性 0.9% 0.8% 1.0% 1.2%

72

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図2 γ-GT受診勧奨判定値者(101 以上)の飲酒習慣の状況

図3 γ-GT受診勧奨判定値者で飲酒習慣者のアルコール摂取量

14.9%(7名)

33.3%(1名)

42.6%(20名)

33.3%(1名)

0%

20%

40%

60%

80%

100%

男性 女性

60g以上 40g~60g

20g~40g 20g未満

※適正飲酒:男性40g/日、女性20g/日以内

21.4%(3名)

67.1%(47名)

0%

20%

40%

60%

80%

100%

男性 女性

飲酒習慣あり 飲酒習慣なし

国保特定健診問診票

国保特定健診問診票

73

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γ-GT の異常者は、男女ともに、ほとんどの検査項目で、異常率が高くなっていま

す(表2)

飲酒は肝臓のみならず、高血糖、高血圧、高尿酸状態を促し、その結果、血管を傷

つけるという悪影響を及ぼします。

現在、保健指導の優先対象者としている人の中で、γ-GT が受診勧奨値を超えてい

る人については、家庭訪問などで個別の指導を行っていますが、今後も、個人の健診

データと飲酒量を確認しながら、アルコールと健診データとの関連についての支援が

必要になります。

同時に、飲酒の習慣は、文化や食生活の中で、形成されたものでもあるため、飲酒

に関する判断基準など、個人や地域の価値観を把握しながらの指導も重要になります。

④対策

ⅰ 飲酒のリスクに関する教育・啓発の推進

・種々の保健事業の場での教育や情報提供

母子健康手帳交付、パパママ教室、乳幼児健診及び相談、がん検診等

ⅱ 飲酒による生活習慣病予防の推進

・メンズレディース健診、国保特定健康診査の結果に基づいた、適度な飲酒への個

別指導

①男性

人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合

809 100.0% 217 26.8% 128 15.8% 386 47.7% 129 15.9% 211 26.1%189 23.4% 71 37.6% 28 14.8% 111 58.7% 25 13.2% 73 38.6%

人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合

216 26.7% 121 15.0% 377 46.6% 34 4.2% 355 43.9% 81 10.0% 179 22.1%50 26.5% 42 22.2% 99 52.4% 13 6.9% 74 39.2% 30 15.9% 62 32.8%

②女性

人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合

1138 100.0% 133 11.7% 72 6.3% 227 19.9% 50 4.4% 182 16.0%66 5.8% 8 12.1% 5 7.6% 14 21.2% 5 7.6% 19 28.8%

人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合

317 27.9% 97 8.5% 450 39.5% 46 4.0% 637 56.0% 54 4.7% 24 2.1%20 30.3% 8 12.1% 22 33.3% 5 7.6% 40 60.6% 1 1.5% 1 1.5%

メタボリックシンドローム

該当 予備群肥満

脂質

低HDL-C 高中性脂肪

尿蛋白 尿酸境界領域

総数 割合

全体γ-GT異常者

HbA1c

糖尿病領域

血圧LDL

正常高値~Ⅰ度 Ⅱ度~Ⅲ度

総数 割合

メタボリックシンドローム

該当 予備群 低HDL-C 高中性脂肪肥満

脂質

全体

HbA1c 血圧LDL

γ-GT異常者

尿蛋白 尿酸境界領域 糖尿病領域 正常高値~Ⅰ度 Ⅱ度~Ⅲ度

表2 γ-GT 異常者(51U/I 以上)の検査項目別異常者数割合(平成 23 年度)

74

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⑷ 喫煙

①はじめに

たばこによる健康被害は、国内外の多数の科学的知見により因果関係が確立してい

ます。 具体的には、がん、循環器疾患(脳卒中、虚血性心疾患等)、COPD(慢性閉塞性肺疾

患)、糖尿病、周産期の異常(早産、低出生体重児、死産、乳児死亡等)の原因になり、

受動喫煙も、虚血性心疾患、肺がんに加え、乳幼児の喘息や呼吸器感染症、乳幼児突

然死症候群(SIDS)の原因になります。 たばこは、受動喫煙などの短期間の少量被曝によっても健康被害が生じますが、禁

煙することによる健康改善効果についても明らかにされています。 特に長期の喫煙によってもたらされる肺の炎症性疾患で、咳・痰・息切れを主訴と

して緩徐に呼吸障害が進行する COPD は、国民にとってきわめて重要な疾患であるに

もかかわらず、新しい疾患名であることから十分認知されていませんが、発症予防と

進行の阻止は禁煙によって可能であり、早期に禁煙するほど有効性は高くなること

(「慢性閉塞性肺疾患(COPD)の予防・早期発見に関する検討会」の提言)から、たばこ

対策の着実な実行が求められています。

②基本的な考え方

たばこ対策は「喫煙率の低下」と「受動喫煙への曝露状況の改善」が重要です。

喫煙と受動喫煙は、いずれも多くの疾患の確立した原因であり、その対策により、

がん、循環器疾患、COPD、糖尿病等の予防において、大きな効果が期待できるため、

たばこと健康について正確な知識を普及する必要があります。

③現状と目標

ⅰ 成人の喫煙率の減少(喫煙をやめたい者がやめる)

喫煙率の低下は、喫煙による健康被害を確実に減少させる最善の解決策であること

から指標として重要です。

美馬市の成人の喫煙率は、全国と比較すると低く推移しており、男女ともに年々、

低下しています。(図1)

75

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たばこに含まれるニコチンには依存性があり、自分の意思だけでは、やめたくてもや

められないことが多いですが、今後は喫煙をやめたい人に対する禁煙支援と同時に、健

診データーに基づき、より喫煙によるリスクが高い人への支援が重要になります。

④対策

ⅰ たばこのリスクに関する教育・啓発の推進

・種々の保健事業の場での禁煙の助言や情報提供

母子健康手帳交付、パパママ教室、乳幼児健診及び相談、中学生を対象にした

健康教育、がん検診等

ⅱ 禁煙支援の推進

・メンズレディース健診、国保特定健康診査の結果に基づいた、禁煙支援・禁煙治

療への個別指導

図1 喫煙率の推移

               国保特定健診問診票

23.3%25.1%28.0%25.2%

38.2%36.8%

32.2%

3.8%3.4%3.7%3.7%

8.4%10.9%

9.1%

0.0%

10.0%

20.0%

30.0%

40.0%

H20年 H21年 H22年 H23年

男性(市) 男性(全国)

女性(市) 女性(全国)

76

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⑸ 休養

①はじめに

こころの健康を保つため、心身の疲労の回復と充実した人生を目指すための休養は

重要な要素の一つです。 十分な睡眠をとり、ストレスと上手につきあうことは、こころの健康に欠かせない

要素であり、休養が日常生活の中に適切に取り入れられた生活習慣を確立することが

重要です。 ②基本的な考え方

さまざまな面で変動の多い現代は、家庭でも社会でも常に多くのストレスにさらさ

れ、ストレスの多い時代であるといえます。

労働や活動等によって生じた心身の疲労を、安静や睡眠等で解消することにより、

疲労からの回復や、健康の保持を図ることが必要になります。

③現状と目標

ⅰ 睡眠による休養を十分とれていない者の割合の減少

睡眠不足は、疲労感をもたらし、情緒を不安定にし、適切な判断を鈍らせ、事故の

リスクを高めるなど、生活の質に大きく影響します。

また、睡眠障害はこころの病気の一症状としてあらわれることも多く、再発や再燃

リスクも高めます。

さらに近年では、睡眠不足や睡眠障害が肥満、高血圧、糖尿病の発症・悪化要因で

あること、心疾患や脳血管障害を引き起こし、ひいては死亡率の上昇をもたらすこと

も知られています。

このように、睡眠に関しては、健康との関連がデータ集積により明らかになってい

るため、睡眠による休養を評価指標とします。

美馬市では、健康診査・美馬市国保特定健康診査受診者に対し、「十分な睡眠がとれ

ていますか(熟睡感はありますか)」の問診項目で睡眠に関する実態把握をしてきまし

た。その結果、十分な睡眠がとれていない人の割合は、男性 17.6%、女性 26.0%とやや

増加傾向にあります。(図1)

77

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図1 十分な睡眠がとれていない人の割合の推移

今後も、睡眠による休養がとれているのかの有無について実態把握を行い、国の標

準的な健診・保健指導プログラム(確定版)で示されている「睡眠で休養が十分とれて

いる」の問診項目により、国などと正確な比較を行った上で、対策を検討、推進して

いく必要があります。

④対策

ⅰ 美馬市の睡眠と休養に関する実態の把握

・問診の結果と健診データとの突合により、美馬市の睡眠と健康に関連する事項に

ついて明確化

ⅱ 睡眠と健康との関連等に関する教育の推進

・種々の保健事業の場での教育や情報提供

               国保特定健診問診票

               国保特定健診問診票

16.8% 17.0% 16.0%

17.6%

23.5%22.7%

24.1%26.0%

10.0%

15.0%

20.0%

25.0%

30.0%

H20年 H21年 H22年 H23年

男性

女性

78

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4.こころの健康

①はじめに

社会生活を営むために、身体の健康と共に重要なものが、こころの健康です。ここ

ろの健康とは、人がいきいきと自分らしく生きるための重要な条件です。こころの健

康を保つには多くの要素があり、適度な運動や、バランスのとれた栄養・食生活は、

身体だけでなくこころの健康においても重要な基礎となります。これらに、心身の疲

労の回復と充実した人生を目指す休養が加えられ、健康のための 3 つの要素とされて

きました。特に、十分な睡眠をとり、ストレスと上手につきあうことはこころの健康

に欠かせない要素となっています。 また、健やかなこころを支えるためには、こころの健康を維持するための生活や、

こころの病気への対応を多くの人が理解することが不可欠です。こころの病気の代表

的なうつ病は、多くの人がかかる可能性を持つ精神疾患です。自殺の背景にうつ病が

多く存在することも指摘されています。うつ病は、不安障害やアルコール依存症など

との合併も多く、それぞれに応じた適切な治療が必要になります。 こころの健康を守るためには、社会環境的な要因からのアプローチが重要で、社会

全体で取り組む必要がありますが、ここでは、個人の意識と行動の変容によって可能

な、こころの健康を維持するための取組に焦点をあてます。 ②基本的な考え方

現代社会はストレス過多の社会であり、少子高齢化、価値観の多様化が進む中で、

誰もがこころの健康を損なう可能性があります。近年、全国の自殺者総数は約 3万人

となっており、自殺の原因として、うつ病などのこころの病気の占める割合が高いた

め、自殺を減少させることは、こころの健康を含めた健康増進と密接に関連していま

す。そのため、「健康みま21(第 2次)」においては、自殺者の減少を指標として設

定します。

③現状と目標

ⅰ 自殺者の減少(人口 10 万人当たり)

WHO(世界保健機構)によれば、うつ病、アルコール依存症、統合失調症については

治療法が確立しており、これらの 3種の精神疾患の早期発見、早期治療を行うことに

より、自殺率を引き下げることができるとされています。

79

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しかし、現実には、こころの病気にかかった人の一部しか医療機関を受診しておら

ず、精神科医の診療を受けている人はさらに少ないとの報告があります。

相談や受診に結びつかない原因としては、本人及び周囲の人達の精神疾患への偏見

があるためと言われています。こころの病気に伴う様々な言動や症状は、脳という臓

器の状態によって出現するとの理解を深めることで、精神疾患に対する偏見の是正を

行うことが最も重要です。

同時に、日本の自殺は、どの国にでも共通に見られる加齢に伴う自殺率の上昇とと

もに、男性においては 50歳代に自殺率のもう一つのピークを形成していることが特徴

です。

美馬市においても、男性の自殺による死亡者数の累計は、55~59 歳に最も多くなっ

ています。(図1)

この年代に自殺者数が増加したのは、平成 10年以降で、背景としては経済状況や仕

事(過労)などの社会的要因が大きいと考えられていますが、予防対策を考えるため

の実態把握は不十分な状況です。

同時に、本人のこころの健康の不調に最初に気づくのは、家族や職場の同僚です。

家族や職場の同僚が、精神疾患についての正しい理解を深め、精神疾患に関する偏

見をなくすことで、脳という臓器の働きの低下による様々な症状を客観的にとらえ、

早期治療など、専門家へのつなぎを実現し、専門家の指導のもとで、本人を見守って

いくことができることが大切になります。

図1 男女別自殺者の動向

0

10

20

30

40

50

60

10~

14歳

15~

19歳

20~

24歳

25~

29歳

30~

34歳

35~

39歳

40~

44歳

45~

49歳

50~

54歳

55~

59歳

60~

64歳

65~

69歳

70~

74歳

75~

79歳

80~

84歳

85歳以

上総

男性総数(34.2)

女性総数(13.2)

人口動態時計(厚生労働省)

平成22年の年齢別男女別の自殺による死亡率

中高年

(%)

80

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④対策

ⅰ こころの健康に関する教育の推進

・うつ病等に関する正しい知識の普及啓発

・「こころの健康相談窓口」に関する情報提供

ⅱ 相談事業の推進

・「やまもも SOS ダイヤル」による心の悩み相談(いのちの希望・自殺予防センター

等)

・こころと体の健康相談(精神科医・保健師による相談)

ⅲ 関係機関との連携強化

・ 保健所等関係機関と連携を強化し、より専門的機関へつなげていくことにより、

自殺予防を図る

美馬市の年齢別男女別自殺者数(平成 17~22 年度総数)

0

2

4

6

8

10

10~

14歳

15~

19歳

20~

24歳

25~

29歳

30~

34歳

35~

39歳

40~

44歳

45~

49歳

50~

54歳

55~

59歳

60~

64歳

65~

69歳

70~

74歳

75~

79歳

80~

84歳

85歳

以上

男性

女性

81

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5.目標の設定

国民運動では、目標の設定に当たっては「科学的根拠に基づいた実態把握が可能な具

体的目標の設定」、「実行可能性のある目標をできるだけ少ない数で設定」、「目標とされ

た指標に関する情報収集に現場が疲弊することなく、既存のデータの活用により、自治

体が自ら進行管理できる目標の設定」が示されています。 特に、自治体自らが目標の進行管理を行うことができるように、設定した目標のうち、 重要と考えられる指標については、中間評価を行う年や、最終評価を行う年以外の年に おいても、政策の立案に活用できるよう、既存の統計調査で毎年モニタリングすること が可能な指標とすることが望ましいとされました。 そのために、目標項目として設定する指標について、既存のデータで自治体が活用可 能と考えられるものの例示もされました。 これらを踏まえ、美馬市でも、毎年の保健活動を評価し、次年度の取組に反映させる ことができる目標を設定します。(表1)

82

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表1 美馬市の目標の設定

分野 項 目データソース

①75歳未満のがんの年齢調整死亡率の減少(10万人当たり) 84.3% 平成22年 ※ 統計なし 平成22年 73.9% 平成27年 減少 平成27年 ①

②がん検診の受診率の向上

男性36.6% 男性 9.1%

女性28.3% 女性 7.9%

男性26.4% 男性14.3%

女性23.0% 女性13.7%

男性28.1% 男性12.1%

女性23.9% 女性11.4%

・子宮頸がん 37.7% 17.7%

・乳がん 39.1% 16.9%

①脳血管疾患・虚血性心疾患の年齢調整死亡率の減少(10万人当たり)

男性49.5% 男性41.6%

女性26.9% 女性24.7%

男性36.9% 男性31.8%

女性15.3% 女性13.7%

②高血圧の改善(140/90mmHg以上の者の割合) 23.8% 平成23年度 減少

③脂質異常症の減少

(ⅰ:総コレステロール240mg/dl以上の者の割合) ⅰ男性13.8% ⅰ男性10.0% ⅰ男性10.0%

ⅱ女性22.0% ⅱ女性17.0% ⅱ女性17.0%

(ⅱ:LDLコレステロール160mg/dl以上の者の割合) ⅱ男性 8.3% ⅱ男性7.9% ⅱ男性6.2% ⅱ男性6.2%

ⅱ女性11.7% ⅱ女性13.0% ⅱ女性8.8% ⅱ女性8.8%

④メタボリックシンドロームの該当者・予備群の減少 約1,400万人 平成20年度 521人 平成23年度平成20年度と

比べて25%減少 平成27年度平成20年度と

比べて25%減少平成27年度

⑤特定健康診査・特定保健指導の実施率の向上

・特定健康診査の実施率 41.3% 37.2% 60.0% 60.0%

・特定保健指導の実施率 12.3% 92.1% 60.0% 80.0%

①合併症(糖尿病腎症による年間新規透析導入患者数)の減少 16,247人 9人 15,000人現状維持又は減少 ④

②治療継続者の割合の増加 (HbA1cがJDS値6.1%(NGSP値6.5%)以上の者のうち治療中と回答した者の割合)

63.7% 56.7% 75.0% 75.0%

③血糖コントロール指標におけるコントロール不良者の割合の減少 (HbA1cがJDS値8.0%(NGSP値8.4%)以上の者の割合の減少)

1.2% 平成21年度 0.8% 1.0%現状維持又は減少

④糖尿病有病者の増加の抑制(HbA1cがJDS値6.1%(NGSP値6.5%)以上の者の割合) 890万人 平成19年 203人 1,000万人現状維持又は減少

①適正体重を維持している者の増加(肥満、やせの減少)

 ・20歳代女性のやせの者の割合の減少 29.0% 平成22年 13.1%平成23年度妊娠届出時 20.0%

現状維持又は減少 ⑧

 ・全出生数中の低出生体重児の割合の減少 9.6% 平成22年 11.3% 平成22年度 減少傾向へ 平成26年 減少傾向へ 平成26年 ①

 ・肥満傾向にある子どもの割合の減少 (小学5年生の肥満傾向児の割合)

男子9.42%女子7.71%

平成23年男子17.04%女子11.03%

平成23年度 減少傾向へ 減少傾向へ ⑦

 ・20~60歳代男性の肥満者の割合の減少 31.2% 39.5% 28.0% 減少傾向へ ③、⑩

 ・40~60歳代女性の肥満者の割合の減少 22.2% 25.2% 19.0% 減少傾向へ ③

 ・低栄養傾向(BMI20以下)の高齢者の割合の増加の抑制 17.4% 12.9% 22.0% 現状維持 ③

栄養・食生活

平成23年度

15%以上

現状維持又は向上

減少※ 統計なし

※ 統計なし

平成29年度

平成34年度

・虚血性心疾患

平成34年度

平成28年度

平成34年度

平成29年度

40.0%

50.0%

平成23年度

平成34年度

当面

平成34年度

国の目標値 美馬市の目標値

平成28年

平成23年度

平成34年度

平成23年度

平成23年度平成21年度

平成22年

平成22年

国の現状値 美馬市の現状値

平成23年度

平成22年

平成22年

平成22年

平成22年

がん

循環器 疾患

糖尿病

・大腸がん

・肺がん

・胃がん

・脳血管疾患

83

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分野 項目データソース

①日常生活における歩数の増加  (日常生活において歩行又は同等の身体活動を1日1時間以上実施する者)

男性7,841歩 男性55.1% 男性9,000歩

女性6,883歩 女性52.2% 女性8,500歩

男性5,628歩 男性61.1% 男性7,000歩

女性4,585歩 女性56.8% 女性6,000歩

②運動習慣者の割合の増加

男性26.3% 男性48.2% 男性36%

女性22.9% 女性40.7% 女性33%

総数24.3% 総数44.0% 総数34%

男性47.6% 男性55.7% 男性58% 男性58%

女性37.6% 女性46.3% 女性48% 女性48%

総数41.9% 総数50.1% 総数52% 総数52%

③介護保険サービス利用者の増加の抑制 452万人 平成24年度 2134人 平成23年度 657万人 平成37年度 2270人 平成26年10月 ⑨

男性15.3% 男性12.3%  男性13%

女性 7.5% 女性1.7% 女性6.4%

男性23.3% 

女性3.8%

①歯周病を有する者の割合の減少

 ・40歳代における進行した歯周炎を有する者の割合の減少(4mm以上の歯周ポケット) 37.3% 25.0%

 ・60歳代における進行した歯周炎を有する者の割合の減少(4mm以上の歯周ポケット) 54.7% 45.0%

②乳幼児・学齢期のう蝕のない者の増加

 ・3歳児でう蝕のない者の割合の増加 77.1% 69.0% 80%以上 80%以上

 ・12歳児の一人平均う歯数の減少 1.3歯 ※ 統計なし 1.0歯未満

③過去1年間に歯科検診を受診した者の増加(歯周疾患検診受診者数) 34.1% 11人 65.0% 増加

男性3人

女性3人

増加

①人口動態統計 ②市がん検診 ③市国保特定健康診査 ④市国保レセプト・身体障害者手帳交付状況 ⑤市歯周疾患検診 ⑥市3歳児健診 ⑦市学校保健統計 ⑧母子健康手帳 ⑨介護保険事業計画 ⑩メンズ・レディ-ス健診

平成17年

現状維持

19.5%

平成22年

平成22年

国の現状値 美馬市の現状値 国の目標値

平成23年度

身体活動・運動

 ・20~64歳(※美馬市は40~64歳)

 ・20~64歳(※美馬市は40~64歳) 

 ・65歳以上

 ・65歳以上

飲酒

喫煙

休養

こころの健康

歯・口腔の健康

②生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している者の割合の低減(一日当たりの純アルコールの摂取量が男性40g以上、女性20g以上の者)

①成人の禁煙率の減少(喫煙をやめたい者がやめる)

③睡眠による休養を十分にとれていない者の割合の減少

①自殺者の減少(人口10万人当たり)

18.4%

23.4%

平成21年

平成22年

平成21年

自殺総合対策大網の見直しの状況を踏まえて設定

平成34年度 平成34年度

平成23年度

平成23年度

平成22年

現状維持

15.0%

平成23年度

平成22年度

22.5%

平成23年度

※ 統計なし

現状維持

12.0%

15.0%

12.0%

美馬市の目標値

平成34年度 平成34年度

84

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第Ⅲ章 地域別の現状

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第Ⅲ章 地域別の現状

美馬市は平成 17 年 3 月 1日に、旧美馬郡内の 4町村が合併し、県内でも 3番目に広大な

面積の市になりました。

旧 4 町村、それぞれに地域特性があり、現在の人口構成や産業・経済などの社会的条件

の違いが、それに基づき形成されてきた各地域での生活習慣が、健診データなどの健康状

態に現れています。(図1) これらを踏まえ、地域の特徴に応じた健康増進の対策を推進します。

87

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k㎡ k㎡ k㎡ k㎡ k㎡

% % % % %

人 人 人 人 人

人 人 人 人 人

世帯 世帯 世帯 世帯 世帯

人 人 人 人 人

% % % % %

対象者数 受診者数 受診率 受診者数 受診率 対象者数 受診者数 受診率 対象者数 受診者数 受診率 対象者数 受診者数 受診率

5,141 人 1,894 人 36.8% 829 人 32.4% 1,323 人 528 人 39.9% 1,066 人 417 人 39.1% 195 人 120 人 61.5%

有所見項目 人数 割合 人数 割合 有所見項目 人数 割合 有所見項目 人数 割合 有所見項目 人数 割合

HbA1c5.2~ 1,333 人 70.4% 598 人 72.1%

HbA1c5.2~ 360 人 68.2%

HbA1c5.2~ 290 人 69.5%

HbA1c5.2~ 85 人 70.8%

HbA1c5.2~6.0 1,128 人 59.6% 510 人 61.5%

HbA1c5.2~6.0 295 人 55.9%

HbA1c5.2~6.0 255 人 61.2%

HbA1c5.2~6.0 68 人 56.7%

HbA1c6.1~6.9 157 人 8.3% 67 人 8.1%

HbA1c6.1~6.9 50 人 9.5%

HbA1c6.1~6.9 29 人 7.0%

HbA1c6.1~6.9 11 人 9.2%

HbA1c7.0~7.9 32 人 1.7% 14 人 1.7%

HbA1c7.0~7.9 10 人 1.9%

HbA1c7.0~7.9 4 人 1.0%

HbA1c7.0~7.9 4 人 3.3%

HbA1c8.0~ 16 人 0.8% 7 人 0.8%

HbA1c8.0~ 5 人 0.9%

HbA1c8.0~ 2 人 0.5%

HbA1c8.0~ 2 人 1.7%

LDL 1,090 人 57.6% 462 人 55.7% LDL 289 人 54.7% LDL 285 人 68.3% 収縮期血圧 59 人 49.2%

収縮期血圧 818 人 43.2% 329 人 39.7% 収縮期血圧 265 人 50.2% 収縮期血圧 165 人 39.6% eGFR 56 人 46.7%

血糖 577 人 30.5% 267 人 32.2% BMI 173 人 32.8% eGFR 146 人 35.0% LDL 54 人 45.0%

腹囲 610 人 32.2% 264 人 31.8% 腹囲 165 人 31.3% 腹囲 141 人 33.8% 腹囲 40 人 33.3%

BMI 579 人 30.6% 249 人 30.0% 血糖 157 人 29.7% BMI 128 人 30.7% 血糖 34 人 28.3%

eGFR 529 人 27.9% 229 人 27.6% 中性脂肪 121 人 22.9% 血糖 119 人 28.5% AST 34 人 28.3%

中性脂肪 415 人 21.9% 191 人 23.0% eGFR 98 人 18.6% 中性脂肪 76 人 18.2% BMI 29 人 24.2%

AST 306 人 16.2% 136 人 16.4% AST 86 人 16.3% AST 66 人 15.8% 中性脂肪 27 人 22.5%

拡張期血圧 278 人 14.7% 120 人 14.5% ALT 79 人 15.0% ALT 52 人 12.5% ALT 24 人 20.0%

尿蛋白(+)以上 133 人 7.0% 56 人 6.8%

尿蛋白(+)以上 49 人 9.3%

尿蛋白(+)以上 19 人 4.6%

尿蛋白(+)以上 9 人 7.5%

対象者実施者

(終了者)実施率

(終了率)実施者

(終了者)実施率

(終了率)対象者

実施者(終了者)

実施率(終了率)

対象者実施者

(終了者)実施率

(終了率)対象者

実施者(終了者)

実施率(終了率)

193 155 人 80.3% 63 人 81.8% 61 46 人 75.4% 45 37 人 82.2% 10 9 人 90.0%

65 31 人 47.7% 9 人 30.0% 20 13 人 65.0% 12 6 人 50.0% 3 3 人 100.0%

割合 割合 割合 割合 割合

44.9% 44.1% 45.1% 46.3% 45.0%

34.8% 33.5% 33.9% 38.4% 35.8%

7.0% 7.7% 6.8% 4.3% 11.7%

19.5% 19.7% 19.9% 20.1% 15.0%

脇町東

脇町西

脇町東

脇町西

脂 質

419

51.2

278

64

366 54

動機付け支援

積極的支援

可住地面積割合(%)

人口密度(人)

851

服薬の状況

服 薬 中

18

服薬者 服薬者 服薬者 服薬者

660

132

370 84163

第10位

43

14

血 圧 179

193

160

77

血 糖

美馬市

HbA1c7.0~7.9HbA1c8.0~

項   目

面積(k㎡) 367.38

5,969

第4位

第8位

第7位

第3位

第5位

穴吹地区

108.88

17.7

脇地区

27.4

美馬地区

46.44

44.220.7

16,895

HbA1c5.2~6.0

11,648 399

木屋平地区

100.97

5.8

819

8.1

概況H22年国勢調査、徳島県統計書、全国都道府県市区町村別面積調べ

65歳以上人口

人口(人)

(H22年)

人口対65歳以上人口割合

88.4

10,338

31.8%

世帯数

対象者数/受診者数/受診率

6,446

2,411

59.2

8,324

179.2

32,484

2,869

尿蛋白(+)以上

対象者

2,223

34.5

2,714

32.6

拡張期血圧

LDL

収縮期血圧

血糖

腹囲

1

2

第2位

第1位

有所見順位

(再掲)

受診率

3

支援別状況

第9位

30

36

105

・炭水化物の重ね食べが多い。・漬け物やかけ醤油などの塩分摂取量が多い。・イモ類、菓子パン、団子の摂取が多い。(農作業の合間にも食べる)・煮物・酢の物(ちらし寿司を含む)をよく食べる。(砂糖を多く使う)・高齢になるほど、肉、魚、乳製品の摂取が少ない。・多量飲酒者が多い。・来客者には、団子、お菓子、ジュース、栄養ドリンク、乳酸菌飲料、ビールなどを振る舞う。・小売店が少なく遠いため、たくさんストックしている。・膝・腰を痛めている人は多いが、何かしらの運動習慣はある。

・店が遠く、買いだめをしている。冷蔵庫が大きい。・農業の合間に甘い飲み物やお菓子をよく食べる。・移動は車やオートバイを使い、歩くことが少ない。・お客に栄養ドリンクをよく出す。

・漬け物やかけ醤油などの塩分摂取量が多い。・肉、魚などの摂取が少ない。・食べ過ぎ傾向の人が多い。・魚は、塩物や干物が多い。・練り製品の摂取が多い。・煮物をよく食べる。(しかも、味付けが濃い)・多量飲酒者が多い。・菓子類、特に団子を好む。・菓子パンを食べることが多い。・膝を痛めている人が多く、運動習慣が少ない。

18

服薬者

・田や畑仕事の合間にジュースやパンを食べる。・おやつにさつまいもやおもち1~2個を食べる。・来客にはお茶とお菓子を出していっしょに食べる。・料理に砂糖をよく使う。(1年に20㎏以上使う家もある)・梅干しや漬け物を家で漬けている。・果物の1回摂取量が多い。

238

地域特性

・平成17年3月1日に旧美馬郡内の脇町、美馬町、穴吹町、木屋平村が合併してできた市。・徳島県の西部に位置し、中央を東西に四国三郎「吉野川」が流れ、その沿岸の平野部が主な居住区となっている。・面積がかなり広いが、8割が森林で居住区が少ない。・農業算出額の過半を占めるブロイラーを始め、稲作・畜産・野菜・葉たばこ・果樹などの農業をしている。・農業は兼業農家が多い。・高齢者が多いので比較的、小規模な農業を営んでいる。・自動車が不可欠である。・作物が大豆・かんしょが、果樹でははっさく、かきが多く作られている。・団子・菓子店を販売する店が多い。

・市内では最も商業が盛んな地区である。大型スーパー(マルナカ・パルシーなど)が立ち並んでいる。・コンビニやファーストフード店が多い。・医療機関が多く、複数の診療科を有する大規模な医療機関がある。・南北に沿って居住しているが、面積が広く、北は山間部が多い。・山間部ではブロイラーや農家が多い。・農協の市場があり、地元の野菜などを直売している。

・山間部と平野部に分かれる。・山間部の移動手段は車である。・主要道路に沿って、大型スーパー、コンビニ、病院がある。・兼業農家が多く、畑で芋類、豆類、タマネギを作っているところが多い。・地区の会合が多く、男性はお酒を飲む機会が多い。(地域での運動会あり)・ちらし寿司やだんごを作って隣近所に配る。

・地区内に医療機関が少ない。・小売店が多い。・買い物はまとめて脇町の大型店舗へ行く。・山間部の占める割合が高い。・山間部は高齢者のみの世帯が多い。・坂道が多く、ウォーキングに不適な道路事情である。

・面積の95%が急傾斜であり、平野部が少ない。・全自治会の約56%が限界集落である。・全世帯の約45%を独居老人と高齢者のみの世帯が占める。・医療機関は診療所のみ。(専門科病院はない)・移動手段は自家用車と電動3輪とバス。またはNPOによる送迎。タクシー会社はない。・農作物は柚、梅、しいたけ、ブルーベリーで、各家庭の畑では、ジャガイモ、キューリ、トマト、キャベツ、大根など多く栽培している。・シカ、サル、イノシシによる食害が多く、作った人が食べられる量は少ない。・地域の繋がりは強く、助け合い生活してがいるが、冠婚葬祭や地域の行事ごとは困難な状態である。

・地区内に医療機関が少なく、かかりつけ医が遠い。・農業地帯であるが兼業農家が多い。・山間部は地域のつながりがあるが、平野部は希薄になってきている。。・敷地内や近くの畑に果樹を作っている。・山間部は高齢者のみの世帯がほとんどである。

・大型スーパーが多く、再々買い物に行っている。・総菜を売っている店が多く総菜をよく利用している。お寿司類も農協等で常食として購入している。・来客者にはお茶よりも栄養ドリンクや缶コーヒーなどを振る舞う。・うどん店が多く、昼間はうどんなどを食べに行くことが多い。・ゴルフを習慣とする男性が多い。

5

152.1

111.09

4982

29.5

対象者数

2,557 人

有所見項目

HbA1c5.2~

・団子・菓子類をよく買う。・栄養ドリンク、スポーツドリンク、さつまいも、温州ミカンなど箱買いをする人が多い。・せんべいやかきもちなどお菓子の買い置きが多い。・お寿司が大好き。・炭水化物の重ね食べをする。・砂糖を使う量が多い(すし飯・白あえ)

中性脂肪

BMI

eGFR

4 生活習慣

健診結果H22年度

(

途中加入者含む

HbA1c6.1~6.9

AST

その他

第6位

図1 地域別で見る美馬市の実態と課題(生活習慣の背景となるもの)

88

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第Ⅳ章 計画の推進

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第Ⅳ章 計画の推進

1.健康増進に向けた取組の推進

⑴ 活動展開の視点

健康増進法は、第 2条において各個人が生活習慣への関心と理解を深め、自らの健

康状態を自覚して、生涯にわたって健康増進に努めなければならないことを、国民の

「責務」とし、第 8条において自治体はその取組を支援するものとして、計画化への

努力を義務づけています。 市民の健康増進を図ることは、急速に高齢化が進む市にとっても、一人ひとりの市

民にとっても重要な課題です。 したがって、健康増進施策を美馬市の重要な行政施策として位置づけ、健康みま 21

(第 2 次)の推進においては、市民の健康に関する各種指標を活用し、取組を推進し

ていきます。 取組を進めるための基本は、個人の身体(健診結果)をよく見ていくことです。 一人ひとりの身体は、今まで生きてきた歴史や社会背景、本人の価値観によって作

り上げられてきているため、それぞれの身体の問題解決は画一的なものではありませ

ん。 一人ひとりの、生活の状態や、能力、ライフステージに応じた主体的な取組を重視

して、健康増進を図ることが基本になります。

市としては、その活動を支えながら、個人の理解や考え方が深まり、確かな自己管

理能力が身につくために、科学的な支援を積極的に進めます。

同時に、個人の生活習慣や価値観の形成の背景となる、ともに生活を営む家族や、

地域の習慣や特徴など、共通性の実態把握にも努めながら、地域の健康課題に対し、

市民が共同して取組を考え合うことによって、個々の気づきが深まり、健康実現に向

かう地域づくりができる、地域活動をめざします。

これらの活動が、国民運動の 5 つの基本的な方向を実現させることであると考えま

す。(図1)

91

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⑵ 関係機関との連携

ライフステージに応じた健康増進の取組を進めるに当たっては、事業の効率的な実

施を図る観点から、健康増進法第六条で規定された健康増進事業実施者との連携が必

要です。 美馬市庁内における健康増進事業実施は、様々な部署にわたるため、庁内関係各課

との連携を図ります。(表1) また、市民の生涯を通した健康の実現を目指し、市民一人ひとりの主体的な健康づ

くり活動を支援していくために、医師会や歯科医師会などに加え、健康みま21推進

協議会の構成団体等とも十分に連携を図りながら、関係機関、関係団体、行政等が協

働して進めていきます。(表2)

図1 健康みま21(第 2次)の概念図

生活の質の向上 社会環境の質の向上

健康寿命の延伸・健康格差の縮小・社会保障費の抑制

生活習慣病の発症予防・重症化予防

社会生活機能の維持・

向上

社会参加の機会の増加

健康のための資源(保健・医療・福祉等サ-ビス)へのアクセスの改善と公平性の確保

生活習慣の改善(リスクファクタ-の低減)

社会環境の改善

② ③ ④

次期国民健康づくり運動による具体的取組

栄養・食生活 身体活動・運動 休 養喫  煙飲  酒 歯・口腔

(53項目)

が ん 循環器疾患 糖尿病 こころの健康

<10年後に目指す姿>すべての市民が共に支え合い、健康で幸せに暮らせる社会

92

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表1 ライフステージに応じた健康の推進を図るための庁内の関係機関

1歳6ヶ月 3歳保育園児幼稚園児

50歳 60歳 70歳

健康増進法

健診の名称等1,6ヶ月児

健診3歳児健診 健康診査 特定健診

26週前後 36週前後 1.6歳 3歳 保育所 幼稚園小学校、中学校、

高等学校大学 18歳~39歳 40歳未満

雇入時、35歳、40歳以上

40歳~74歳

該当年齢 該当年齢 年1回 年1回 年1回 年1回 年1回 年1回

介護保険法

健診内容を規定する法令・通知

法律

対象年齢、時期等

健康診査(第12条)

厚生労働省令

75歳以上

労働安全衛生規則第一節の二 健康診断

学校保健安全法施行規則第6条「検査の項目」

(省令)児童福祉施設 低基準第35条

厚生労働省令保育所保育指針

「第5章 健康及び安全」

学校保健安全法

学校健診

健康診断(第13条) 第十九条の二

市町村における健康増進事業の

実施

高齢者の医療の確保に関する法律

特定健診(第20条)

後期高齢者健診

労働安全衛生法

健康診断(第66条)

定期健康診断

年1回

母子保健法

母子健康手帳(第16条)

妊婦健康診査(第13条)

妊婦健診

平成8年11月20日児発第934号厚生省児童家庭局長通知「第4  妊娠時の母性保健」平成21年2月27日雇児母発第0227001号厚生労働省雇用均等・児童家庭局母子保健課長通知「2 妊婦健康診査の内容等について」

8週前後

年間14回(幼稚園については、学校保健安全

法のもと実施)

妊娠中(胎児) 小学生 中学生 高校生 20歳 30歳 40歳

労働安全衛生法

高齢者の医療の確保に関する法律

母子保健法 学校保健安全法

児童福祉法(保育)

総務福祉課  保健師2

健康課  保健師9 管理栄養士 2

市の所管課

保険福祉部

教育委員会

健康増進法

健康増進事業実施者(法第4条、6条)

包括支援センタ-保健師2

教育総務課

木屋平総合支所

保険年金課

93

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2.健康増進を担う人材の確保と資質の向上

保健師、管理栄養士等は、ライフステージに応じた健康増進を推進していくために、健

康状態を見る上で最も基本的なデータである、健診データを見続けていく存在です。 健診データは生活習慣の現れですが、その生活習慣は個人のみで作られるものではなく、

社会の最小単位である家族の生活習慣や、その家族が生活している地域などの社会的条件

のなかでつくられていきます。 8 市の中では、2 番目に面積の広大な市で、地域の生活背景も含めた健康実態と特徴を

明確化し、地域特有の文化や食習慣と関連付けた解決可能な健康課題を抽出し、市民の健

康増進に関する施策を推進するためには、地区担当制による保健指導等の健康増進事業の

実施が必要になります。 美馬市の保健師一人あたりの人口は、2,442 人と 8 市の中では少ないですが、保健師の

年齢構成に大きな偏りがあります。また、保健師一人あたりの担当地区の面積は広く、訪

問等の移動に時間を要する場合も少なくない現状です。(表1) 国では保健師等については、予防接種などと同様、必要な社会保障という認識がされて

いる中で、単に個人の健康を願うのみでなく、個人の健康状態が社会にも影響を及ぼすと

捉え、今後も健康改善の可能性や経済的効率を考えながら優先順位を決定し、業務に取り

組んでいくために、保健師等の年齢構成に配慮した退職者の補充や、配置の検討を進めて

いきます。 また、健康増進に関する施策を推進するためには、資質の向上が不可欠です。

「公衆衛生とは、健康の保持増進に役立つ日進月歩の科学技術の研究成果を、地域社会

に住む一人一人の日常生活の中にまで持ち込む社会過程」(橋本正己)です。

保健師や管理栄養士などの専門職は、最新の科学的知見に基づく研修や学習会に、積極

的に参加して、効果的な保健活動が展開できるよう自己研鑽に努めます。

95

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総人口 面積 保健師数 保健師 保健分野

市名 総数 小計 割合 小計 割合 小計 割合 一人あたり 保健師一人

(H24.4.1) (㎢) (B) 新規 育児等 (C) (C/B) 衛生 国保 (D) (D/B) 介護 包括支援 障害 (E) (E/B) 総務課 医療機関 人口 あたり

(A) 採用 休業中 保険 センター 児童 職員課 施設 (A/B) 人口

高齢者 管理職 教育 (A/C)

等 等 等

1 徳島市 262,919 191.62 38 1 3 26 68.4 26 7 18.4 2 5 5 13.2 3 2 6,919 10,1122 鳴門市 60,572 135.46 16 1 12 75.0 4 25.0 3 1 0.0 3,786 5,0483 小松島市 39,959 45.30 11 1 1 10 90.9 10 1 9.1 1 0 0.0 3,633 3,9964 勝浦町 5,590 69.80 3 1 3 100.0 3 0 0 0.0 0 0 0 0 0.0 0 0 1,863 1,8635 上勝町 1,721 109.68 2 0 0 2 100.0 2 0 0 0.0 0 0 0 0 0.0 0 0 861 8616 佐那河内村 2,487 42.30 2 2 100.0 2 0 0 0.0 0 0.0 1,244 1,2447 石井町 25,813 28.83 5 4 80.0 4 0 0 0.0 0 0 0 1 20.0 1 0 5,163 6,4538 神山町 5,839 173.31 4 1 0 3 75.0 3 0 1 25.0 0 1 0 0 0.0 0 0 1,460 1,9469 松茂町 15,170 13.94 4 3 75.0 2 1 1 25.0 1 0 0.0 3,793 5,05710 北島町 21,870 8.77 5 0 0 4 80.0 4 1 20.0 1 0.0 4,374 5,46811 藍住町 33,750 16.27 8 2 7 87.5 7 1 12.5 1 0.0 4,219 4,82112 板野町 14,047 36.18 5 0 0 3 60.0 3 2 40.0 2 0 0.0 2,809 4,68213 上板町 12,538 34.51 3 0 0 3 100.0 0.0 0.0 4,179 4,17914 阿南市 75,278 279.54 17 0 1 16 94.1 15 1 1 5.9 1 0.0 4,428 4,70515 那賀町 8,968 694.86 9 0 1 9 100.0 9 0 0 0.0 0 0 0 0 0.0 0 0 996 99616 美波町 7,522 140.85 5 0 0 4 80.0 4 0 1 20.0 0 1 0 0 0.0 0 0 1,504 1,88117 牟岐町 4,623 56.57 3 1 2 66.7 2 1 33.3 1 0.0 1,541 2,31218 海陽町 10,074 327.58 8 0 1 7 87.5 1 12.5 1 0 0.0 1,259 1,43919 吉野川市 43,304 144.19 13 1 0 10 76.9 6 4 2 15.4 2 1 7.7 1 3,331 4,33020 阿波市 38,566 190.97 14 1 2 8 57.1 6 2 6 42.9 5 0.0 2,755 4,821

21 美馬市 31,747 367.38 13 1 11 84.6 11 2 15.4 2 0.0 2,442 2,886

22 つるぎ町 10,117 194.80 7 6 85.7 6 1 14.3 1 0 0.0 1,445 1,68623 三好市 28,890 721.48 16 2 0 14 87.5 12 2 12.5 1 1 0.0 1,806 2,06424 東みよし町 14,813 122.55 6 1 6 100.0 0.0 0.0 2,469 2,469注1)人口は平成24年4月1日推計人口注2)面積は平成23年10月1日国土交通省国土地理院より

平成24年度 市町村保健師の年齢構成

人数 13 0 0 2 1 5 2 2 1割合(%) 100 0.00% 0.00% 15.38% 7.69% 38.46% 15.38% 15.38% 7.69%人数 217 8 19 31 42 40 23 32 22割合(%) 100 3.69% 8.76% 14.29% 19.35% 18.43% 10.60% 14.75% 10.14%

保健師総計 25歳未満 25~29歳 30~34歳 35~39歳

その他分野

40~44歳 45~49歳 50~54歳 55~59歳

保健分野 福祉分野

美馬市

市町村計0%

10%

20%

30%

40%

25歳未満 25~29歳 30~34歳 35~39歳 40~44歳 45~49歳 50~54歳 55~59歳

割合(%)

美馬市

市町村計

表1 平成 24年度 徳島県市・町保健師設置状況

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健康みま21(第2次) 発行年月 平成25年3月 発 行 美馬市 保険福祉部 健康課 〒777-8577 徳島県美馬市穴吹町穴吹字九反地9番地2 電話(0883)52-8160 FAX(0883)53-8890