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平成24年度前学期 生徒指導論 01:オリエンテーション 02:キャリア教育への導入 富田英司 愛媛大学教育学部 1

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平成24年度前学期生徒指導論

01:オリエンテーション02:キャリア教育への導入

富田英司

愛媛大学教育学部

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第1回の内容

• 受講要件

• 授業概要:到達目標,単位の認定方法

• 連絡事項:PCの活用,参考書

• 授業で期待すること

• 生徒指導とは

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この授業を受けるための大前提

• 教師を本気で目指していること

–我が国は質の高い教員を切望

•教員養成課程の維持には莫大な予算が必要

–教師になりたいということが前提

• 専門家養成のための授業内容

–教師として必要な資質に関する授業内容

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平成24年度授業でみなさんに期待すること

富田英司

愛媛大学教育学部

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期待リスト

• 授業時間内:授業における質問

• 授業時間外:時間外が学びの中心

• 授業中と時間外のICT活用

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愛媛大学生の現状と課題• 他の大学に誇れる点

– 友達を配慮して人の輪を保つためのコミュニケーション能力

– 人と目が合う,心の通った学生が多い

– 課題が人から与えられるときっちりできる学生が多い

→多くの人が当たり前に出来ていますが,実は世の中の学生の多くがこれらができなくて困っています

• 次に到達することが期待できる課題– 友人の環を気楽に広げられるオープンさ

– 自ら目標を設け,仲間とそれを到達すること

– あまり知らない人や多様な人々と意見を交わす力

• 授業を通して到達してほしい課題とは– 大人数授業でも気楽に挙手できる力

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なぜ質問が大事か:質問の機能

• 質問の機能

– 質問によって,講義の内容がみなさんにとってリアリティのあるものとなる

– 質問によって,授業者が皆さんにさらに説明すべき点が明確になる

→受講者の行動は,講師と同じように授業の質を決める

• 結論

– 皆さんが授業中に手を挙げて質問することが,講義を実のあるものにする必要条件

– よって,授業が効果的になるような訓練が必要

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大人数授業における質問力を鍛えるには

• 運動技能としての質問

–質問のためのストレッチと声だし

• スモールステップによる順化

–ペア → 小集団 → 大集団

• 質問のための予習

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コミュニケーション力養成の枠組み:グラデュアル・パーティシペーション

• クリッカー等による参加:個人→ペア→班

• 1対1の対話(挨拶練習)

–指示に従ってサクサク移動する練習

• 班内の対話

• 大人数を相手にしたコミュニケーション

–プレゼン等

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Page 10: 2012spring guidance01&02

授業中と時間外のICT活用について

• 教育関係者にはICTは必要です

• 授業で期待すること

– ツイッターやSNSを使ったやりとり

– 授業中にスマホやノートPCを使ってほしい

• 教育に関心があるのであれば,新しいケータイに替えるときにスマホにしない理由はない

• 時間外学習におけるICTの利用

– 「忙しいので時間外に班で集まるのが難しい」

→ICTの活用で解決

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アクション・リサーチとしての授業

• この授業は永遠に未完成です

• みなさんも授業研究の一員です

• アクション・リサーチとは

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1956「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」

• 教育委員会の職務として「生徒指導に関すること」が規定された。

「生徒指導とは、生徒児童幼児の健康、性格、社会性、公民性及び余暇利用等に関し、教師の行う生活指導、躾をいう。」

1988 生徒指導資料第20集(文部省)

「一人一人の個性の伸長を図りながら、同時に社会的な資質や能力・態度を育成し、さらに将来において社会的に自己実現できるような資質・態度を形成していくための指導・援助であり、個々の生徒の自己指導能力の育成を目指す」

生徒指導とは

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生徒指導の7側面

①学業指導

②個人的適応指導

③社会性・公民性指導

④道徳性指導

⑤進路指導

⑥健康・安全指導

⑦余暇指導

生徒指導の行われる場面三つの領域と一つの時間

◦ 各教科

◦ 道徳

◦ 特別活動

◦ 総合的な学習の時間

キャリア教育

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授業の特徴• テーマ

–「キャリア教育」

–「適応(いじめ・不登校)」

–「コミュニケーション力」・・・自己基盤と関連

•書く力の育成を通した自己構築

• 理想とする教師像

–子どもの言動から,その背後にある人間関係のネットワークを読み取る力のある教師

–他者と協同し,楽しみながら学ぶ教師

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到達目標(1) 生徒指導の定義と役割について説明する

ことができる。

(2) キャリア教育や不適応,個に応じた指導

に関する現状と対策について説明することができる。

(3) 児童・生徒の声に耳を傾け,一人の人間

として向かい合おうとする態度を形成する。

(4) 生徒指導の基礎になるコミュニケーション力を獲得する。

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単位の認定方法 他

成績評価における得点の配分

– 授業への積極的参加 30%

– 提出物 30%

– テスト等 40%

評価の条件

○出席3分の2以上 ○テストを受けること

オフィスアワー:月曜3限・5限

本館3F/305

Eメール:[email protected]

出席:黒のボールペン等にて自署

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教科書の使い方• 生徒指導提要

–授業中に関連した部分を指摘

–教員採用試験に出されやすい

–現職になってからも使えます

• ゴードン本

–幼児児童生徒との関係作りも基本は人間関係

–重要な章について要約を作って授業では議論

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本日の課題

• 次回からは

–キャリア教育の導入

–教科書について

• ムードル以外の課題

–教科書をぱらぱらめくってみる

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Page 19: 2012spring guidance01&02

第2回の内容

• 前回の課題について

• キャリア教育への導入

–キャリアとは

–自分自身のキャリアについて考えよう

–みんなと意見交換してみよう

• 教科書について

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キャリア教育

「進路指導」のイメージ– 小学校:将来に夢を膨らませる

– 高校:就職の斡旋,進学先の決定支援

いまは「キャリア教育」– 「キャリア教育=生き方」の教育

– 学習指導要領(H10年,中学総則)

•「生徒が自らの生き方を考え主体的に進路を選択することができるよう,学校の教育活動全体を通じ,計画的,組織的な進路指導を行うこと」

– 積極的生徒指導そのもの

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キャリア/キャリア教育とは• キャリアとは(大辞林)

– 経歴。経験。– 職業、特に専門的な知識や技術を要する職業に就いていること。– 日本の中央官庁で、国家公務員試験 I 種合格者の俗称。

• 文部科学省によるキャリアの定義・・・「仕事人生」– 「個々人が生涯にわたって遂行する様々な立場や役割の連鎖及びその過程における自己と働くこととの関係付けや価値付けの累積」

• キャリア教育とは– 「児童生徒一人一人のキャリア発達を支援し、それぞれにふ

さわしいキャリアを形成していくために必要な意欲・態度や能力を育てる教育」ととらえ、端的には、「児童生徒一人一人の勤労観、職業観を育てる教育」とする。http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/career/06122006.htm

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キャリア教育の前に:自分はどうなの

• 自分自身のキャリアについて考えよう

–投票:

–用紙:自分の考えを書いてみよう

–お隣と意見交換:

–フリーインタビュー:

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インタビュー

• インタビューの方法について

– インタビュー中は筆記用具を使わない

– 用紙や資料や本を持たない

– 意見交換の手続き

①挨拶,②自己紹介,③依頼,④意見交換,⑤お礼

※コツ:目が合ったら話しかける,立ち止まらない,ゆっくり動く,ゆっくり丁寧に話す,はっきり話す

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「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について」(答申)より

→社会全体で取り組む必要生:学校はその要

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就業構造基本調査(総務省,平成19

年)

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• 引用元:http://www.mri.co.jp/NEWS/column/thinking/2009/2009015_1801.html

10年間で最頻値が200万円ダウン

理由1:・非正規雇用増加

理由2:・若年層雇用控え

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今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について [中教審答申2011]

• 基本的な考え方

1. 社会的・職業的自立に向けて必要な基盤となる能力(≒基礎的・汎用的能力)・態度を育成する、幼児期の教育から高等教育までの体系的な取り組み

2. 子ども・若者一人一人の発達状況の的確な把握ときめ細かな支援

3. 能力や態度の育成を通じた勤労観・職業観等の価値観の自己形成・自己確立

• 充実施策

1. 教育方針の明確化と教育課程への位置付け

2. 重視すべき教育内容・教育方法と評価・改善

3. 教職員の意識・指導力向上と実施体制の整備27

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「社会的・職業的自立,社会・職業への円滑な移行に必要な力」の要素(中教審答申,2011)

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各学校段階ごとの課題(中教審答申,2011)

幼児期:自発的・主体的な活動を促す 特別支援教育:

個々の生涯の状態に応じたきめ細かい指導・支援の下でおこなう

小学校:社会性,自主性・自立性,関心・意欲等を養う

中学校:社会における自らの役割や将来の生き方・働き方等を考えさせ,目標を立てて計画的に取り組む態度を育成し,進路の選択・決定を導く

後期中等教育:修了までに,生涯にわたる多様なキャリア形成に共通して必要な能力や態度を形成。これを通じ,勤労観・職業観等の価値観を自ら形成・確立する

高等教育:学校から社会・職業への移行を見据え,教育課程の内外での学習や活動を通じ,高等教育全般においてキャリア教育を充実する

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キャリア教育政策の変遷1999年 初等中等教育と高等教育との接続の改善について[中教審答申]

2003年 若者自立・挑戦プラン[文科省,厚労省,経産省,内閣府]

2004年 キャリア教育の推進に関する総合的調査研究協力者会議報告書[文科省]

2004年 若者の自立・挑戦のためのアクションプラン[文科省,厚労省,経産省,内閣府]

2006年 小学校・中学校・高等学校キャリア教育の推進の手引:児童生徒一人一人勤労観、職業観を育てるために[文科省]

2007年 キャリア教育等推進プラン:自分でつかもう自分の人生[キャリア教育等推進会議]

2010年 今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について[中教審・第二次審議通過報告]

2011年 今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について[中教審答申]

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第2回の課題

• 本日のプリントは第3回の時に回収

• 宿題1:ゴードン本の第2章要約

• 宿題2:情報交換による考えの変化

• 宿題3:感想をフォーラムで共有しよう

–以上全て4月24日が〆切

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