20091101hasegawa ver05
TRANSCRIPT
11
第 57回日本図書館情報学会研究大会シンポジウム
情報検索サービスの将来像
情報提供機関のこれからの役割と課題
~ ~ 図書館運営の視点から ~ ~
鶴見大学図書館 長谷川豊祐
22
1.現状:情報検索サービスの変化 (1)紙から電子
• 紙 ~ 公衆回線 ~ CD-ROM サーバ ~ インターネット
接続方法の多様化 化 メンテナンスの複雑化
b) 館内利用 ~ 構内利用 ~ 遠隔利用
利用場所の拡大 大 サービスの拡大
c) 従量課金:代行検索 ~ 固定料金:利用者自身の検索
セルフ化 技能と当事者意識の消失
3
Peek-a-boo system
ドクメンテーション研究 21(6) 1971
44
1.現状:情報検索サービスの変化(2)対象範囲の拡大a) 有料 (商用DB) ~ 無料 (インターネット )
セルフ化の進行 サービスの把握が困難に
例:MAGAZINEPLUS ~ NDL-OPAC Ovid, SilverPlatter ~ PubMed b) 学術 ~ 教養・娯楽
サービス提供の範囲拡大
c) 少品種 ~ 多品種
蔵書構築の変容,しかし医学はPubMedのみ
d) 二次情報 ~ 全文情報
情報提供機能,情報利用行動の変容
55
1.現状:情報検索サービスの変化(3)運用から契約a) (1)紙から電子, (2)対象範囲の拡大
OPAC,DB, EJ, Internetの境界が曖昧に リゾルバ, ERMSなど新 Systemの費用が必要に
b) 予算の確保と支出項目
契約面の重視,アクセス数の確保
c) 所蔵 ~ 利用契約
ツールとしての物理的な存在感が希薄化 セルフ化 + 関連部署拡大 = 拡散
66
1.現状のまとめ: 3つの変化(1)紙から電子
セルフ化などにより図書館は最前線から後退
(2)対象範囲の拡大
対象範囲の拡大は業務量の増加,技能習得の困難
(3)運用から契約
予算の拡大や組換の必要性
77
1.現状:情報検索サービスの変化 (3)
電子化,サービス,対象,セルフ化,利用者の習熟
88
1.現状:情報検索サービスの変化 (3)
電子化,サービス,対象,セルフ化,利用者の習熟
経費,業務 (減 >増 )
99
1.現状:情報検索サービスの変化 (3)
電子化,サービス,対象,セルフ化,利用者の習熟
経費,業務 (減 >増 )
館員の習熟,探索支援
10
(1)過剰な効率化による専門職の減少,多様な職員・雇用
技能修得・習熟の困難さ:異動,新人教育
専任,非専任とは別の二極化:知識,人間関係
既存の業務枠の機能不全,混乱 Cochrane database の 目録情報 v.s. EBM診療ガイドライン
10
2.背景:図書館運営の変化 (1)
11
(1)過剰な効率化による専門職の減少,多様な職員・雇用
技能修得・習熟の困難さ:異動,新人教育
専任,非専任とは別の二極化:知識,人間関係
既存の業務枠の機能不全,混乱 Cochrane database の 目録情報 v.s. EBM診療ガイドライン
11
2.背景:図書館運営の変化 (1)
もっと登録を
1212
2.背景:図書館運営の変化 (2)
(2)「探す」の一般化による図書館機能の喪失
利用者自身によるインターネット利用 (セルフ化 )
ただし,偏った知識の利用者層も
DBや図書館と「探す」の差別化が困難
図書館における専門性と仲介機能の消失
1313
2.背景:図書館運営の変化 (3)
(3)要求とサービスのギャップ,図書館機能の希薄化
インターネットでは全文入手が常態化
インターネットでは新しい検索システムで機能向上
OPAC 2.0 以前に,基本サービスの主題分析
セルフ化による図書館の機能は希薄化
1414
2.背景のまとめ:図書館運営の変化
(1)専門職の減少, (2)技能の消失, (3)図書館機能の希薄化
図書館員の喪失 将来像への不安を払拭
(1)効率化 業務見直しと,資源再配分の好機
(2)一般化 サーチの時代の技能と仲介を再構築
(3)ギャップ ユーザーとの関係を再構築 図書館機能の再構築
1515
2.背景のまとめ:図書館運営の変化
(1)専門職の減少, (2)技能の消失, (3)図書館機能希薄化
図書館員の喪失 将来像への不安を払拭
(1)効率化 業務見直しと,資源再配分の好機
(2)一般化 サーチの時代の技能と仲介を再構築
(3)ギャップ ユーザーとの関係を再構築 図書館機能の再構築
何を優先? 「サービスとは?」の問い
1616
3.情報検索サービスの将来像 (1)
(1)業務改善:複雑化する提供・契約方法への対応
全メディアの蔵書構築:DBやシステムも選択
学内,図書館間における物流の整備
図書館内の係間連携,業務の再編成
1717
3.情報検索サービスの将来像 (2)
(2)発想転換:サービスや組織の再構築への対応
サービス領域の拡大の好機
大学の教育目標達成へ「教育支援」 『情報を使う力』 (p. )ⅳ
「提供」から「セルフ検索支援」への転換
待ちの「プル」から「プッシュ」へ売込強化
1818
3.情報検索サービスの将来像 (3)
(3)授業連携:演習科目との連携による効果的支援
検索サービスへのもっとも簡単な動機付けは授業
演習のタイミングでガイダンスを実施
収録対象の各種のメディアも説明
専門書誌『川端文学への視界:年報』 (冊子 )の紹介
従来機能の組み合わせでも対処可能
1919
3.情報検索サービスの将来像 (3)
紙への興味:特定テーマの文献目録~活用,作成・協力
2020
3.情報検索サービスの将来像 (4)
(4 )情報検索サービスと活用支援の統合
a) 利用案内の整備によるDBの効果的活用
例:NDL-OPACにおいて雑誌の分野を限定した検索など
b) 個々の授業に焦点を絞った「パスファインダー」
一部の教員,一部の授業との連携を模索中
c) DBの改善提案による業界連携の可能性
単なる商品購入から利用を想定した共同開発へ
参考:鶴見大学における学修環境支援を考える 2009/12/14 ポスター
21
サーチの時代における図書館の専門性
情報探索の広さと深さ
速度と精度
図書館利用者
図書館員
主題分析の広さと深さ
作成と活用
図書館員
(1)
(2)
2222
今後の図書館サービスに,情報検索サービスの可能性を活かす!
2323
今後の図書館サービスに,情報検索サービスの可能性を活かす!
2525
3.情報検索サービスの将来像 (5)
(5)図書館員の役割
a) 理念
『図書館員の倫理綱領』 <http://www.jla.or.jp/rinri.htm>
第5 図書館員は常に資料を知ることにつとめる。
第6 図書館員は個人的,集団的に,不断の 研修につとめる。
b) 望ましい仲介者としての図書館員像
図書館組織:DBも含めた蔵書構築のできる連絡調整担当図書館員
大学組織:授業・教育支援における TA的な図書館員