名古屋アジャイル勉強会第17回「仕事を定時に終わらせるための『タイムボックス』の考え方」発表資料...
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第17回 名古屋アジャイル勉強会
仕事を定時に終わらせるための『タイムボックス』の考え方
アジェンダ
●講師自己紹介
●グループワーク1● 皆さんで自己紹介。
●タイムボックスって何?
●グループワークその2● タイムボックスを実践してみる。
自己紹介
●北村 亮(id:RKTM)● 三重から名古屋へ通うプログラマ。● 登山。● 名古屋Scala勉強会も是非!
– http://groups.google.com/group/NagoyaScala
●タイムボックス・・だと・・?● 曖昧な理解しかしていないので、勉強会をきっかけに改めて考えるメソッド。
グループワーク1:皆さんで自己紹介。
●偏愛マップ● 自分のたまらなく好きなものを書く。
●書いて欲しいこと。● 名前(本名でも仮名でも)● 参加した目的とか期待することとか。● 好きなこと、もの(なんでも。多いほど良し)
– 五感(みる、きく、たべる、さわる、かぐ?)– 行動、感情、etc
本日お話する内容
●タイムボックスってなに?
●タイムボックスの例
●タイムボックスをもう少し詳しく。
●で、何が良いの?
はじめに、まとめ。
●タイムボックスとは● 時間をある程度の固まりに区切ったもの。● 「時間の制約」を明確にする。
●タイムボックスの効果● 時間的制約が集中力を高める。● 重要なものを優先するようになる。● リズムを生む。
タイムボックスってなに?
●時間をある程度の固まりに
区切ったもの。● 1時間、2時間、1日、1週間、2週間、etc。
● 「箱」のメタファー。● 箱のサイズは後から変更できない。● 決めた『時間』は厳守。
タイムボックスの身近な例
●仕事で言うところの『定時』
●学校の時間割。
● 「ゲームは1日1時間!」
●カラオケ
●アジャイルにおけるイテレーション。
ここで距離と速さと時間の関係
距離
速さ 時間×÷ ÷
ソフトウェア開発で(ざっくり)言うと
スコープ
生産性 時間×÷ ÷
このあたりから計画づくりの話。
●現実では、3つの要素を自由に調節
できる訳ではない。● 「スコープは好きにして良いよ。納期もいつでもOK。」と言う顧客・上司はいない。
●計画作りや仕事を進めるために● 要素を固定。
スコープボックス的アプローチ
スコープ
生産性 時間÷
固定
決定
タイムボックス的アプローチ
スコープ
生産性 時間×
固定
決定
アジャイルプロセスでの進め方
イテレーション≒時間(タイムボックス)
機能A 機能B 機能C イテレーション:大体2w~4w。
設計・実装・テストをこの期間内で行う。
間に合わない場合
第1イテレーション
第2イテレーション
第3イテレーション
機能A 機能B 機能C機能Cが第1イテレーションに
収まらない場合は、次のイテレーションに回す。
→収まらなかった原因は分析して以降の計画に反映。×
SW以外の仕事に適用すると?
●会議は定刻終了。● 「これを決めるまで会議は終わらない」ではだらだら延びる。
● 「この会議の終了時刻までに一定の結論を出す。」
●定時で店じまい。● 「定時」というタイムボックス厳守。
– ワコールは定時後に電気を落としてしまうとか。
● やれなかったら翌日持ち越し。
で、タイムボックスは何が良いの?
●時間的制約が集中力を高める。● Bob Martin “Eight-Hour Burn”● ジョン・マエダ:「切迫感と創造的精神は連動している」
● 背水の陣:– 「兵士たちをどこにも行き場のない窮地に置けば、おのずと専諸や曹軍のように勇戦力闘する。」
で、タイムボックスは何が良いの?
●重要なものを優先するようになる。● あれもこれもと選べない状況なら、● 最も大切なことを選択するはず。
●リズムを生む。● ずるずる延ばさない。● タイムボックス終了時にふりかえる。● ふりかえり結果を元に、改善する。
で、定時で帰れるの?
●とにかく定時で帰る。● 帰れるかどうかではなく、帰る。● 今日出来なかった分は次の日にやる。● 出来なかった分を挽回する策を、すっきりした頭で考える。
注意点
● 『銀の弾丸』ではない。● タイムボックスという考え方自体がすべてを解決する訳ではない。
● 解決するのは自分自身。
● 突発的かつ緊急の作業には不向き● タイムボックスを崩して対応するしかないことも。
GW2-1:タイムボックス非実践
●やること:プレゼン。● テーマは何でも。● 自己紹介で話したことを掘り下げるとか。● 読んだ本とか。やりたいこととか。
●時間:● 準備時間:あえて未定。● 発表時間:あえて未定。
GW2-2:タイムボックス実践
●やること:プレゼン。● テーマは何でも。● 但し、GW2-1とは別テーマで。
●時間:● 準備時間:5分。● 発表時間:1分。
GW2-3:eXtremeタイムボックス実践
●やること:プレゼン。● テーマは何でも。● 但し、GW2-1、GW2-2とは別テーマで。
●時間:● 準備時間:1分。● 発表時間:10秒。
タイムボックス実践のふりかえり
● 違いはありましたか?● 時間が区切られなかった場合● 時間が区切られた場合● 時間がかなり短く区切られた場合
● (違いがあった場合)
どんな違いがありましたか?● 気分、アイデアの浮かぶ早さ、発表内容、
etc。
最後に、想田和弘監督曰く
「完璧というのは無理。
どこかで『ここが俺の実力』と見切る
地点がないと、逆に言うと、
そこで完成させないとその限界すら
見えなくなってしまう。」
想田和弘監督曰く
「完成させないと、いつまでも
『もっと良くなるかもしれない』
『俺の実力はこんなもんじゃない』っ
てずっと思い続けるんですよ。」
想田和弘監督曰く
「でもそうじゃないだろと。
この時点ではこれが自分のベスト
だったんだから、それでできなかった
ことはできなかったこととしてちゃんと
受けれ入れないと。そうでないと次に
活かせない。自分の欠陥を認めない
といけない。」
ではでは
またのご参加を
お待ちしています。
ありがとうございました!
参考
● 『アート・オブ・アジャイル デベロップ
メント――組織を成功に導くエクスト
リームプログラミング』● http://www.oreilly.co.jp/books/97848731
13951/
参考
● 『プレゼンテーションZen』● http://www.pej-hed.jp/washo/2844.html
参考
● 『My Job Went To India オフショア時代のソフトウェア開発者サバイバ
ルガイド』● http://ssl.ohmsha.co.jp/cgi-
bin/menu.cgi?ISBN=4-274-06659-2
参考
● 『宇多丸×想田対談』● TBS RADIO ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル 内の企画。
● http://www.tbsradio.jp/utamaru/2009/07/post_474.html