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TRANSCRIPT
1
2014年5月28日
公益社団法人
日本山岳会
自然保護委員会
TEL03-3261-443
年間購読料 1000 円
申込047-463-8721
syuakiponyocnnejp
郵便振替00180-4-710688
加入者名川口章子
第110号
〈目 次〉
P1 マレー半島から
ヒマラヤの東―雲南へ
大澤 雅彦
P5 お知らせ
P6 ベランダ菜園の
エコロジー
西田 進
P8 自然保護との出会い
武藤 篤生
P10 活動記録
ここ5年ほど毎年雲南に行くようにな
って山の周囲の自然の面白さを実感して
いるもともと私の山に対する関心はそ
の高みというよりはそこに辿り着くまで
の自然にあった多くの人が関心を持って
いる高山植物も素晴らしいがそこに至る
途中の植物の垂直分布や人々の生活の変
化が私にとっては最も興味深いそもそも
雲南に行きはじめたのは大学を定年退職
したあと得られた自由な時間を使ってこ
れまで短期的にしか調査に入ったことが
なかったいろいろな土地に少なくとも一
年間を通して住み着いて自然の移り変わ
りを実感したかったのだ
マレー半島熱帯低地多雨林
そのためにまず一番手ごわそうな熱帯
低地多雨林地帯を見にマレーシアのクア
ラルンプールにあるマラヤ大学に縁あっ
て赴任した季節のない熱帯のいつになっ
ても同じで「何かを待ち望む」という変化
を求める時間感覚を持てない生活は別の
意味で私にとってはつらいものだったが
調査という点では熱帯低地多雨林がやり
やすいのは意外だった熱帯低地林の中に
あるマラヤ大学の野外実習施設ではすぐ
脇を小川が流れているというのに夜にな
っても蚊がいない屋外のベランダで夜中
まで話し込んでいた時も恐れていた蚊の
襲撃を受けなかったのは驚きだったクア
ラルンプール市内の
18階にあった私の家
では夜になると蚊取り線香を使わないと
寝ることもできなかったのに付近のコン
ドミニアムでデング熱が発生すると噴霧
式殺虫剤の車を引いて植え込みやどぶ板
の下など蚊が居そうなところを噴霧して
回っていた都市部と自然性の高い森林の
中のこの違いはいまだになぜなのか理解
できていない以前指導学生がオランウ
ータンの調査をやりたいというのでボル
ネオサバ州の低地多雨林の保護区に入っ
たことがあった伐採管理用のトレイル
が縦横に入っていて板根を持つフタバガ
キ科の巨木林もトレイルマップさえ持っ
ていけば極めて歩きやすい歩道のあちこ
ちにオランウータンが食べ散らかした野
生ドリアンの実が散乱しそれに混じって
マレー半島からヒマラヤの東‐雲南へ
大 澤 雅 彦
2
フタバガキ林の一斉開花 (2010 年 7 月) マレー半島ティティワンサ山脈ゴンバック標高 600m 付近
ピグミーエレファントの糞が落ちていて
彼らにも歩きやすいのだろう
熱帯多雨林から日本につながる森林を
訪ねるという私の計画は日本の森林の成
り立ちを知るにはその起源地である熱帯
から雲南ヒマラヤの森林をじっくり見る
のが近道だというのが見通しだった
東南アジア熱帯は日本の多くの南方
系森林樹種の起源地で実際に熱帯高
山まで見るとその類縁の近さがよく
わかるこれまで常識的に考えられて
いた熱帯高山の垂直分布帯は緯度的
な水平分布帯の縮図だというモデル
に疑問を感じて若い頃最初にスマ
トラ島の赤道直下にある最高峰ケリ
ンチ山(3800m)の調査を計画し
た森林限界を構成していた森林は日
本の亜熱帯暖温帯多雨林に生育する
ヤマモモに近縁の常緑広葉樹ジャワ
ヤマモモが優占していた森林限界上
部の高山帯は活火山の裸地に近い斜
面なので筋状に走る深いガリーには
日本では伊豆半島以南の亜熱帯でし
かみられないユノミネシダが生えて
いた高山草原を構成していたのは沖縄の
低地で普通にみられるクロガヤに近縁の
カヤツリグサ科の種やシラタマノキ属の
常緑低木だったケリンチ山は活火山なの
でそれも関係があるのかもしれないと思
って東南アジア最高峰ボルネオ島の花崗
岩のキナバル山(4100m)でも調べた
森林限界はジャワヤマモモもあったが沖
縄や小笠原が北限になっているツバキ科
の常緑広葉樹ヒメツバキ(イジュ)が優占
種であるこの植生をみると上述したよう
な熱帯高山の垂直分布帯と緯度的な水平
分布帯が相同だという古典的なモデルが
成り立たないのは明らかであるそれが新
しい湿潤アジアの山地垂直分布帯モデル
を提案したきっかけだった(
Oh
saw
a
1990)
マレー半島脊梁のティティワンサ山脈
は標高は2000m程度だがヒマラヤと
同じようにゴンドワナ大陸の断片が衝突
して隆起したものでキャメロンハイラン
ドフレーザーズヒルなどでは山麓のフタ
バガキ科樹種が優占する低地多雨林から
山地林への移行を直接見ることができる
素晴らしい森林である本当はもう少し調
査したかったがマラヤ大学は2年で退職
し次の目的地雲南にやってきた
中国南西部の遺存固有種
他方で雲南ヒマラヤも日本の温帯性樹
種の由来を考える上で見過ごすことは出
来ない雲南は日本の植生を構成する主要
3
な種群がその何倍もの多様性をもって集
中している地域である例えばブナ科シイ
属は日本では2種だが雲南省には少なく
とも
39種が分布している特に日本の照
葉樹林で優占するブナ科の常緑広葉樹の
シイ類カシ類やクスノキ科は熱帯と同等
かむしろ雲南の方が多様性が高いまた
多くの第三紀遺存固有種の種多様性が高
くその一部は日本にも分布する
イチョウメタセコイヤといった世
界的にも貴重な遺存種はこの地域に
しか分布しない第一級の遺存固有種
と言えるこれらの樹木が自生する
この地域は高い種多様性がどのよう
に生まれまた地質時代以来の気候
変化を生き残ってきたのか調査解析
する上で極めて重要な地域である
雲南省の中央部をほぼ南北に走る
哀牢山脈は火祭りで有名なイ族とい
う少数民族の地域で訪れたときは
その火祭りが始まる前日だった山
中にある彼らの神を祀る巨大な岩室
の社では村人たちが集まって炊き
出しをして華やかな宴会を始めて
いた渡り鳥の中継地としても有名
な哀牢山脈南部の金山Y口という峠道(2
375m)はこうした渡り鳥のモニタリン
グポイントになっていて「鳥類監測環
志点」の大きな看板が掲げてあった近く
の照葉樹林の中には茶葉古道が通ってお
り一部は観光地化していたが付近の森
はシイ属マテバシイ属などが優占しタ
ブノキ属ユズリハヒマラヤのシャクナ
ゲとも近縁の多くの種ネジキをはじめ
ヒマラヤツガやイチイなどが混生してい
てヒマラヤの森林にそっくりでもちろん
日本の照葉樹林ともよく似た森林だった
二次林を構成するウンナンマツは三葉で
ブータンマツによく似ている日本では現
生の三葉マツは分布しないが瀬戸で化石
が見つかっているオオミツバマツもこの
仲間だ哀牢山脈はベンガル湾からのモン
スーンの湿潤な風が直接当たる位置にあ
り(
Jia
ng 1
980)ヒマラヤと同じ気候的
位置にあるゴンドワナ大陸から分離した
インド亜大陸がローレシアの陸塊に衝突
して隆起したがその方向はヒマラヤの東
のツァンポゴルジで大屈曲し哀牢山脈は
雲南省西部の横断山脈と同じほぼ南北方
向に向いているが植物的にヒマラヤ要素
の延長に当たることはすぐ理解できた同
時に東アジアの植物も多くみられ探し求
めていたヒマラヤと日本のフロラの接点
に当たるのではないかと思うと身震いし
た
一通り森林を見て回って森林管理署の
出先の小屋に戻るとすでに食事の支度を
してくれてあり良い天気で哀牢山脈から
哀牢山脈の帽禿山手前のワラビ草原はケシ栽培の跡地 栄養素を吸収しつくしてしまい遷移が進まない
4
小屋の前でハコベスープの昼食をごちそうに
東南方向に開けたベトナムのハロン湾へ
と流れる紅河の谷を見はらすことができ
た小屋の庭先にテーブルが並べられ小
さなスツールに腰かけて食事を頂いた美
味しいスープの具は野草のハコベだった
四川省貴州省でも多くの遺存固有種が
生育するのは標高1000
~2000m程
度の低山帯の石灰岩の山が多くケスタ地
形になっている隣接する重
慶市時には
湖南省のほうまで
足を延ばして周
辺の
山々に調査に入る中
国から日本にかけた
地域は世界でも
稀な第三紀遺存種の
宝庫
で上述したイチョウメタセコイヤ以外
にもシナユリノキハンカチノキスイセ
イジュタイワンス
ギ(中
国名
禿杉)をは
じめとする遺存固有種の生育地がありそ
こはまた人々の生活の
場でもあるイチョ
ウ自生地では民家の
裏の風水林として
維
持されているところも多く林下に
必ずと
言ってよいほど石
垣で囲った沖縄の
亀甲
墓を
単純化したような土
饅頭があった遺
存種の森は風水林として先
祖の
霊が
宿る
聖地としても護られてきた(
Tan
g
et
al2
012)
造山
運動が活発なヒマラヤや雲南省の
山々とそこから取り残された平地(
丘陵)
のクラトン部分とがそれ
ぞれにユニーク
な特性を発
揮している遺存種の
宝庫は石
灰岩地帯が多く古くからの
安定陸塊であ
る地域の種多様性は固有種が高めている
造山帯では新しい生育立地ができるので
新規固有種が多い造山帯の周囲の
安定陸
塊には地質時代から生き残った遺存固有
種が種多様性を高めている雲南へと
続く
東部ヒマラヤはこれら
両方の種群が
共存
することによって特に多様性が高く世界
的な保護
団体の
WW
Fは東部ヒマラヤエ
コリージョンとして
認定し(
2001)コン
サーベーションインターナショナル(
C
I)はこれまで世界
25か所の
ホットス
ポットに最近
9か
所の新しい
ホットスポ
ットを
加えたが北部
パキスタンから北部
ミャンマー中
国南西部まで
含むヒマラヤ
全域2
900
を世界で最も新しく高い
山岳として指定した(
2005)
哀牢山脈から
昆明に戻ってシ
ェアハウ
スしている
ヨーロッ
パの若
者たちに哀牢
山脈はどうだった
と
尋ねられハコベは
日本ではただの
雑草(野草)だが初めて
食べたスープがとても美味しかったと話
すと聞いていたドイツ人のルードウィッ
ヒがタブレットで調べながら「日本では
昔
から
春にはハコベを野
菜として食べると
かいてある
ぞ
Nan
ak
usa
-no-s
ek
ku 」
と言われて突然思い出した「ウ」
(おおさわまさ
ひこ
雲南大学生
態学地
植物学
研究
所教
授日本山
岳会
員)
5
お知らせ
「2014 年度(平成 26 年度)の自然保護全国集会のご案内」
~今年は広島で 11 月に開催いたします~
1日程 平成 26 年 11 月 22 日(土)〜24 日(月)
2場所 広島市(広島工業大学 広島キャンパス他)
3予定
11 月 22 日 支部報告および討議
基調講演「里山資本主義で」で地域を元気に(仮題)
講師 NHK広島放送局 チーフプロデューサー 井上恭介氏
11 月 23 日 山岳平和祭世界自然保護集会参加
11 月 24 日 フィールドスタディ(オプション)弥山ハイク
本年度はアジア山岳連盟(UAAA)創立 20 周年総会と併せて開催します
詳細は7 月「木の目草の芽」「山」に掲載します
日本山岳会自然保護委員会 委員長 近藤 雅幸
広島支部長 兼森 志郎
実行委員長 渡邉 嘉也
【購読料のお願い】
本
紙を
購読
され
てい
る方
は
今年
度(
四月
~
三月
)の
年間
購読
料と
して
1千
円を
「郵
便
振替
用紙
」ま
たは
「郵
券」
でお
送り
頂き
たく
お願いいたします
(郵便振替用紙を同封いたします)
【カンパのお願い】
購
読者
以外
の方
(理
事
支部
長
支部
事務
局
長
自然
保護
協力
委員
支
部自
然保
護委
員
贈呈
者等
)で
送料
等の
カン
パに
ご協
力頂
ける
方は「
郵便振替」または「郵券」でお送り頂
きたくお願いいたします
送り先
郵便振替
00180‐4‐710688
加入者名 川口章子
住所
274‐0063
船橋市習志野台4‐43‐1‐102
川口章子
6
右手前二十一個のペットボトル温水器
左奥ゴーヤとキウリの「緑のカーテン」
ベランダ菜園のエコロジー
西田 進
自然環境と人間活動
いわゆる「地球温暖化」は気候学では気
候変動としてとらえられるIPCC(気候
変動に関する政府間パネル)の第五次報告書
(2014年)には「
人間による影響が二十世
紀半ば以降に観測された温暖化の支配的な原
因であった可能性が極めて高い(可能性
95以上)」
と断言されているこれが「地
球温暖化人為原因説」といわれる多数派の意
見であるが地球科学や生態学分野の研究者
でこれに反論を唱える少数派があることにも
留意する必要がある
家庭でできる地球温暖化防止活動
IPCCによると地球温暖化の主な原因
は化石燃料の燃焼による二酸化炭素の放出
にあるしたがって家庭でできる地球温暖化
防止は「省エネ」に尽きることになる
我家ではマイカーの廃止省エネ家電製
品への買い替えエアコン温度の適切な設定
などを進めそれなりの成果を得てきたさら
にもうひとつ「
ベランダの活用」を「
遊び
心」で行ってみた今回はその一部を紹介さ
せて頂く
最初に「家庭の事情」を説明しておく我
家は賃貸マンションでベランダは南西向き
であるとはいえ総
面積は僅かに8
91(約
27坪)しかないそのうちコンクリート
フェンスの日陰になる部分洗濯物干し場
通路を除くと菜園に使える面積は2
59
(約0
78坪)で正に坪庭以下であるこ
の面積で何ができるか困難な課題ほどチャ
レンジする楽しみがある
(一)太陽電池(ソーラパネル)はダメ
家庭でできる自然エネルギーの代表とされ
る太陽電池は南向きの三十平方米以上の屋
根があれば十年で元が取れるというそれは
電力会社の全量買い取り制度(太陽電池で発
電した電力は電力料金のほぼ二倍の価格で買
い取ってくれるという制度)があるからであ
るしたがってその分だけ一般家庭が支払
う電力料金が高くなっている二酸化炭素の
削減に貢献するとはいえ一般家庭に迷惑を
かけて儲けようとは思わないし坪庭には設
置できない
(二)太陽熱利用
昔から行われてきた太陽熱利用であるが
坪庭に設ける場合は設備に金をかけたので
は元が取れないそこで設備に金をかけず
にできる方法を考えたそれは2の空ペッ
トボトルの外面を黒い水性ペイントで塗り
中に水を入れてベランダの空いたところに並
べて太陽熱を集めるだけのものである夏の
晴天の日には二十一個のペットボトルで毎
日
56程度の湯が
42できるこれでは熱
すぎるので
30の水道水で二倍に薄め
43の湯
84にし毎晩の入浴に利してい
る
太陽熱利用の経済効果を評価してみよう
ガス使用量(立方米)を検針伝票から調べ
比較したその結果夏(8月と9月)の使
用量は前年同月と比べて
14(五百円)節
約できたことが分った
7
野菜は一平方米当り2の二酸化炭素を固定
しかし二十一本ものペットボトルをベラン
ダから浴室に運ぶのは容易ではない私は高
齢者に典型的な脊柱管狭窄による腰痛のリハ
ビリ運動として実施したが相当の決意が必
要であった
(三)ゴーヤの「緑のカーテン」
緑のカーテンによる冷房効果を活用してい
る人は多い我家のベランダではコンクリー
トフェンスの日陰のために菜園に使えない部
分があるこのスペースにゴーヤのプランタ
ーを置いているゴーヤが成長すると日当り
の良い空間に出るから都合がよい四本のゴ
ーヤと四本のキウリで間口一六五の窓を塞
ぐことにより真夏の日中でもほとんどエア
コンを使う必要がない
緑のカーテンはエアコンの電力消費量の節
約になる電力使用量(
kW
h)を検針伝票か
ら調べた結果夏(8月と9月)の電力使用
量は前
年同月と比べて
21(四五〇〇円)
節約できたことが分ったその上毎日ゴー
ヤとキウリが収穫できるのは楽しみである
(四)ベランダ菜園
ベランダのエコロジーの最たるものはベラ
ンダ菜園ではないかと思う植える野菜の種
類は成長が早くかつ可食部分の多いもの
家族の評判のいいものを選ぶ
冬~春(一月~四月) 春菊かき菜
春~夏(五月~九月) トマトキウリ
秋~冬(一〇月~一二月) 小松菜
効率的に増収するコツは年三回プランター
の土を天日干しし有機肥料をたっぶり与え
ること種蒔と苗作りは室内に置いた別のポ
ットを使用し屋外のプランターの使用効率
を極限に高めることである収穫は一度に行
わず成長したものから順に採る太陽エネ
ルギーを最大に利用し光合成を効率よく行
なわせるには屋外のプランターは常に土が見
えず緑に覆われている状態に保つことである
もちろん折角の家庭菜園であるから化学肥
料や農薬は一切使用しない
一例として小松菜の収量を示そう
プランター外寸法(合計) 0
52
プランターでの栽培期間
45日
全収穫量 4108
次に収穫物の一部を台所で加熱処理してバ
イオマスを計量した例を示す
生重量
65
乾燥重量 99(生重量の
15)
炭素重量 45(乾燥重量の
45)
生重量から乾燥重量への低減は水分の蒸発で
ある乾燥重量から炭素重量への低減は炭
水化物から炭素への変換である炭水化物が
仮に
C6 H
12 O
6 であると仮定するとこの低減
率は理論的に
40であるから実測とほぼ一
致している
生育期間
45日間における単位面積当たり
の収穫量(生重量)は78
kgm
2炭素重
量は0
54kgm
2であるから光合成による
二酸化炭素固定量は20
kgm
2となるこ
れは東京電力が49
kW
hを発電する時に
発生した二酸化炭素を相殺することになり
植物の威力に驚かされる
最後に0
78坪の菜園で夫婦二人の根菜
を除く葉物野菜が年間を通じてほぼ自給で
きたことを報告しておこう
(自然保護協力委員山の自然学研究会会員)
8
自然保護との出会い
自然保護委員
武藤 篤生
私の
郷里
は福
島県
そ
のほ
とん
どを
山
が占
める
山岳
県で
ある
出
生地
は安
達郡
岩代
町
市町
村合
併に
より
今は
二本
松市
に属
する
安達
太良
山の
麓
阿武
隈山
地の
ど真
ん中
の山
村で
ある
小
学校
まで
そこ
です
ごし
そ
の後
は郡
山に
移り
高
校ま
で過
ごし
た
二本
松に
は多
くの
親戚
が郡
山に
は両
親が
住ん
でい
る
私の
過ご
した
地域
から
は常
に安
達太
良山
が見
え
私の
通っ
た小
学校
中
学校
高
校の
校歌
には
いず
れも
安達
太良
山が
歌わ
れて
いる
当
時の
岩代
町は
葉た
ばこ
と養
蚕
炭焼
きが
盛ん
で広
い葉
たば
こ畑
桑
畑と
雑木
林を
もつ
里山
であ
った
が平
成の
世に
なる
と
たば
こ
蚕糸
薪
の需
要は
減少
し桑
畑の
多く
の耕
作が
放棄
され
山
林も
かな
り荒
れて
しま
った
里
山の
機能
は低
下し
てし
まっ
たが
生
物の
多様
性に
富ん
だ自
然の
豊か
な山
林を
地域
であ
った
一
時は
福島
空港
の建
設候
補地
に挙
げら
れた
こと
もあ
るが
山
が深
くア
クセ
スが
良く
ない
とい
う理
由で
その
後も
豊か
な山
林は
維持
され
た
先
日
10数年
ぶり
に二
本松
の親
戚を
訪問
する
と
山の
尾根
沿い
の樹
林が
広く
伐採
され
送電
線と
巨大
な鉄
塔が
設置
され
てい
た
家の
中か
ら斜
め上
方を
眺め
ると
巨大
な鉄
塔は
かな
り威
圧感
があ
る
電力
会社
から
お金
が支
払わ
れる
こと
もあ
り
地域
では
特に
大き
な反
対も
なく
十
分な
環境
アセ
スメ
ント
も行
われ
るこ
とな
く計
画か
ら非
常に
短い
期間
で建
設さ
れた
そう
だ
工事
のた
めに
作っ
た太
い作
業道
伐
採さ
れた
山林
強
風の
際に
送電
線が
発す
る音
など
動
植物
に対
する
影響
は少
なか
らず
ある
もの
と想
像さ
れる
自
然に
恵ま
れた
地域
の住
民の
自
然に
対す
る重
要性
の意
識は
案外
低い
もの
であ
る
私
も福
島に
すん
でい
た頃
特
に自
然を
意識
した
こと
はな
く
保護
にも
全く
関心
がな
かっ
た
ニュ
ース
等で
環境
破壊
や環
境保
護が
報じ
られ
ても
自分
たち
に関
係が
ある
もの
とは
あま
り認
識す
るこ
とも
なか
った
東
京に
出て
きた
とき
にま
ず感
じた
のは
生
活圏
から
山が
ほと
んど
見え
ない
こと
だ
福島
では
四方
が山
に囲
まれ
てい
たの
でこ
の違
和感
は大
きか
った
こ
のと
き
はじ
めて
郷里
の自
然の
すば
らし
さと
価値
を認
識し
た
私のみ
でな
く自
然の
多
い地
域に
住ん
でい
た多
くの
方は
生
まれ
たと
きか
らあ
たり
まえ
に存在
した
自然
の
価値
を認
識し
てい
ない場
合が
多い
と思
う
日本
の各
地で
自然
破壊
の問題
が生
じ
多
くの人
や団体
が保
護活
動を
行っ
てい
るも
のの
地
域の
住民
が活
動に参加
して
いな
いケ
ース
も多
い近隣
の住
民が
自然
より
も地
域経済
を優
先す
る場
合も
多い
こ
の
よう
なケ
ース
では近隣
の住
民に身近
な自
然の
価値
を認
識し
ても
らう
こと
こそ
が自
然保
護の第
一歩
のよ
うに思
える
私
は休
日に奥
多摩
にハイキ
ング
や登
山
に出
かけ
るよ
うに
なっ
ては
じめ
て自
然に
興味
を持
った
同
じ山
やコ
ース
でも
時期
が違
えば異
なる
植物
や動
物に
出会
える
自然
に対
する知
識が登
山の楽
しみ
を数倍
も大
きく
して
くれ
る
一緒
に出
かけ
る友
人も
植物
や動
物に興味
をも
って
くれ
そ
のよ
うな仲
間も徐々
に増
えて
きた
自
然
のメカ
ニズム
が少
しず
つわ
かっ
てく
ると
自然
保護
の活
動に
関わ
りた
いと思
うよ
う
にな
り日
本自
然保
護協
会(
NA
CS
-J)の
9
自然観察指導員
や日
本山
岳協
会の
自然
保
護指導員
の講習
会に参加
した
こ
れら
の
講習
会に
出て
もっ
とも
強く
感じ
たこ
とは
啓蒙
活動
を非
常に
重視
して
いる
こと
だ
多く
の人
に自
然に
対し
て興味
を持
って
い
ただ
くお手伝
いを
する
こと
そ
れが
自然
を理解
した
いと思
うき
っかけ
とな
り
や
がて身近
の生
活の
中で
自然
保護
に関
わっ
てい
ただけ
るよ
うに
なる
私
も観察
会
のガイド
など
を通
して
多く
の人
に自
然に
興味
を持
って
もら
うお手伝
いを
して
いる
自然
の楽
しみ
を共有
でき
る仲
間が増
える
こと
が喜び
であ
る
昨
年5月
に都立神
代植
物公園
に植
物多
様性
センタ
ーが
設置
され
私
も発足以来
ボラ
ンティ
アスタッフ
とし
てそ
の活
動に
参加
して
いる
セ
ンタ
ーの目的
は行政
学術
機関
地
域保
護団体
の協働
のも
とに
東京
の植
物多
様性
保全
の中
心的
な役割
を
果た
すこ
とで
ある
都内
の絶滅危惧
植物
を調査
や保
護は
もちろ
ん重
要な仕
事で
あ
るが
多
くの人
に植
物の魅
力や
生物
多様
性保
全の
重要
性に
つい
て知
って
もら
うこ
とも
重要
な役目
の一
つで
ある
最近
は
小田原
の竹
林森
林の整備
に
取り組
んで
いる
農
業従
事者
林
業従
事
者の
高年齢化
にと
もな
い
放置
され
る森
林や竹
林がふ
えて
いる
特
に竹
の増殖
力
は旺
盛で
放っ
てお
くと竹
林が拡
大し急
斜
面で
は山崩
れが起
こや
すく
なり
密集
し
た竹
林は
日光
が入
らず
植物
の多
様性
が失
われ
る昨
年か
ら竹
林の
間伐
に取
り組み
今年
の春
はスミレ
等の草
木も
たく
さん
見
られ
るよ
うに
なっ
てき
たタケノコ掘
り
等のイベ
ント
の開催
を通
して
竹
林整備
のボラ
ンティ
アも徐々
に増
えて
きた
今
後は森
林の整備
にも積極的
に取
り組
んで
いき
たい
自
然保
護は
一部
の専門
家の
活動
だけ
では実現
でき
ない
多
くの人
にそ
の重
要
性を知
って
もら
い参加
して
もら
うこ
とが
必要
であ
る
その
ため
には
ま
ずは
多く
の人
に自
然に
対す
る興味
を持
って
もら
う
こと
が第
一歩
であ
る興味
を持
った
ら次
は自
然を知
るこ
と
生物
多様
性の
重要
性
を理解
して
もら
い身近
な生
活の
中で
で
きる
活動
から参加
して
いた
だく
更
に共
感さ
れる
方に
は保
全活
動や
保護
活動
に参
加し
てい
ただ
く
この
よう
に段階的
に自
然保
護に
関わ
って
いた
だく
こと
が必
要だ
と思
う
私は
動植
物や
環境
の専門
家で
は
ない
ので
特
に第
一段階
での
自然
に興味
を持
って
いた
だく
こと
自
然の
すば
らし
さを共有
でき
る仲
間作
りの
お手伝
いが
で
きれ
ばと考
えて
いる
小田原の竹林の整備作業
10
〈編集後記〉大澤さんは『世界自然環境
大百科』の監訳や屋久島での調査研究など
に携わってこられた山岳会員です著書か
らも広い視野と豊かな感性で自然を捉え
ていらした足跡をうかがい知ることがで
きます西田さんはご自身のホームページ
でやはり海外で目にした自然の数々を紹
介されていますし身近な自然をこよなく
愛する武藤さんは経営学が専門で科学委員
も務めています日本山岳会の人材の奥深
さを今回もつくづく感じました各地
から開山の便りが届き自然保護活動も活
発になる季節です支部委員の皆様の活躍
も紹介して行きたいと思っています
( 元川
)
自然保護委員会の活動記録
〈三月度〉
①日
山岳
団体
自然
環境
連絡
会
2月
28日
出席者富澤下野
( 綾)
bull 各団体の報告
bull 「写真が語る山の自然今昔」について
bull
11月に広島で行われるアジア山岳自然
保護会議について協議会でプログラム
作成
bull トレランについて 環境省のガイドライ
ンに協議会の考え方が反映される
bull 次期幹事団体は日本山岳会
②自然保護委員会
3
月
26日(水)
bull トレランに対する自然保護委員会の見解
を作成することになった
bull 自然保護全国集会について
11
月
22
日(
土)
全国
集会
(実行委員長渡邉嘉也氏)
11月
23日(日)アジア山岳自然保護
会議でプレゼンテーションを行う
bull 新コピー機の使い方
について
③「木の目草の芽」109号発行
〈四月度〉
④山
岳団
体自
然環
境連
絡会
3
月
28日
出席者近藤富澤武藤
bull アジア山岳自然保護会議の詳細について
労山から提案
bull トレランについて日本山岳会労山山
のエコーなどの考え方と対応
⑤自然保護委員会
4
月
24日(木)
bull
11月
22日に広島で開催される自然保護
会議について広島支部自然保護委員長
前垣氏と打ち合わせ
bull トレランについての自然保護委員会公式
見解を審議し案を決定理事会へ
bull リニア新幹線に関しての問題点が提起さ
れる
2014年度の購読料カンパを
ありがとうございます
4月1日~5月
15日 敬称略
鍛治哲郎(黒部市)カンパ小野寺正英(奥
州市
)太
田義一
(加賀市
)カ
ンパ含む
田中多賀子(東京都江戸川区)権藤司(安
曇野市)上田景子(栃木市)カンパ含む
渡辺陽子(安曇野市)
近藤緑(東京都杉並
区)カンパ 合計1万66円
なお支部長支部自然保護委員には無料配
布を原則としていますのでお受けした購読
料はカンパ扱いとさせて頂きました
2
フタバガキ林の一斉開花 (2010 年 7 月) マレー半島ティティワンサ山脈ゴンバック標高 600m 付近
ピグミーエレファントの糞が落ちていて
彼らにも歩きやすいのだろう
熱帯多雨林から日本につながる森林を
訪ねるという私の計画は日本の森林の成
り立ちを知るにはその起源地である熱帯
から雲南ヒマラヤの森林をじっくり見る
のが近道だというのが見通しだった
東南アジア熱帯は日本の多くの南方
系森林樹種の起源地で実際に熱帯高
山まで見るとその類縁の近さがよく
わかるこれまで常識的に考えられて
いた熱帯高山の垂直分布帯は緯度的
な水平分布帯の縮図だというモデル
に疑問を感じて若い頃最初にスマ
トラ島の赤道直下にある最高峰ケリ
ンチ山(3800m)の調査を計画し
た森林限界を構成していた森林は日
本の亜熱帯暖温帯多雨林に生育する
ヤマモモに近縁の常緑広葉樹ジャワ
ヤマモモが優占していた森林限界上
部の高山帯は活火山の裸地に近い斜
面なので筋状に走る深いガリーには
日本では伊豆半島以南の亜熱帯でし
かみられないユノミネシダが生えて
いた高山草原を構成していたのは沖縄の
低地で普通にみられるクロガヤに近縁の
カヤツリグサ科の種やシラタマノキ属の
常緑低木だったケリンチ山は活火山なの
でそれも関係があるのかもしれないと思
って東南アジア最高峰ボルネオ島の花崗
岩のキナバル山(4100m)でも調べた
森林限界はジャワヤマモモもあったが沖
縄や小笠原が北限になっているツバキ科
の常緑広葉樹ヒメツバキ(イジュ)が優占
種であるこの植生をみると上述したよう
な熱帯高山の垂直分布帯と緯度的な水平
分布帯が相同だという古典的なモデルが
成り立たないのは明らかであるそれが新
しい湿潤アジアの山地垂直分布帯モデル
を提案したきっかけだった(
Oh
saw
a
1990)
マレー半島脊梁のティティワンサ山脈
は標高は2000m程度だがヒマラヤと
同じようにゴンドワナ大陸の断片が衝突
して隆起したものでキャメロンハイラン
ドフレーザーズヒルなどでは山麓のフタ
バガキ科樹種が優占する低地多雨林から
山地林への移行を直接見ることができる
素晴らしい森林である本当はもう少し調
査したかったがマラヤ大学は2年で退職
し次の目的地雲南にやってきた
中国南西部の遺存固有種
他方で雲南ヒマラヤも日本の温帯性樹
種の由来を考える上で見過ごすことは出
来ない雲南は日本の植生を構成する主要
3
な種群がその何倍もの多様性をもって集
中している地域である例えばブナ科シイ
属は日本では2種だが雲南省には少なく
とも
39種が分布している特に日本の照
葉樹林で優占するブナ科の常緑広葉樹の
シイ類カシ類やクスノキ科は熱帯と同等
かむしろ雲南の方が多様性が高いまた
多くの第三紀遺存固有種の種多様性が高
くその一部は日本にも分布する
イチョウメタセコイヤといった世
界的にも貴重な遺存種はこの地域に
しか分布しない第一級の遺存固有種
と言えるこれらの樹木が自生する
この地域は高い種多様性がどのよう
に生まれまた地質時代以来の気候
変化を生き残ってきたのか調査解析
する上で極めて重要な地域である
雲南省の中央部をほぼ南北に走る
哀牢山脈は火祭りで有名なイ族とい
う少数民族の地域で訪れたときは
その火祭りが始まる前日だった山
中にある彼らの神を祀る巨大な岩室
の社では村人たちが集まって炊き
出しをして華やかな宴会を始めて
いた渡り鳥の中継地としても有名
な哀牢山脈南部の金山Y口という峠道(2
375m)はこうした渡り鳥のモニタリン
グポイントになっていて「鳥類監測環
志点」の大きな看板が掲げてあった近く
の照葉樹林の中には茶葉古道が通ってお
り一部は観光地化していたが付近の森
はシイ属マテバシイ属などが優占しタ
ブノキ属ユズリハヒマラヤのシャクナ
ゲとも近縁の多くの種ネジキをはじめ
ヒマラヤツガやイチイなどが混生してい
てヒマラヤの森林にそっくりでもちろん
日本の照葉樹林ともよく似た森林だった
二次林を構成するウンナンマツは三葉で
ブータンマツによく似ている日本では現
生の三葉マツは分布しないが瀬戸で化石
が見つかっているオオミツバマツもこの
仲間だ哀牢山脈はベンガル湾からのモン
スーンの湿潤な風が直接当たる位置にあ
り(
Jia
ng 1
980)ヒマラヤと同じ気候的
位置にあるゴンドワナ大陸から分離した
インド亜大陸がローレシアの陸塊に衝突
して隆起したがその方向はヒマラヤの東
のツァンポゴルジで大屈曲し哀牢山脈は
雲南省西部の横断山脈と同じほぼ南北方
向に向いているが植物的にヒマラヤ要素
の延長に当たることはすぐ理解できた同
時に東アジアの植物も多くみられ探し求
めていたヒマラヤと日本のフロラの接点
に当たるのではないかと思うと身震いし
た
一通り森林を見て回って森林管理署の
出先の小屋に戻るとすでに食事の支度を
してくれてあり良い天気で哀牢山脈から
哀牢山脈の帽禿山手前のワラビ草原はケシ栽培の跡地 栄養素を吸収しつくしてしまい遷移が進まない
4
小屋の前でハコベスープの昼食をごちそうに
東南方向に開けたベトナムのハロン湾へ
と流れる紅河の谷を見はらすことができ
た小屋の庭先にテーブルが並べられ小
さなスツールに腰かけて食事を頂いた美
味しいスープの具は野草のハコベだった
四川省貴州省でも多くの遺存固有種が
生育するのは標高1000
~2000m程
度の低山帯の石灰岩の山が多くケスタ地
形になっている隣接する重
慶市時には
湖南省のほうまで
足を延ばして周
辺の
山々に調査に入る中
国から日本にかけた
地域は世界でも
稀な第三紀遺存種の
宝庫
で上述したイチョウメタセコイヤ以外
にもシナユリノキハンカチノキスイセ
イジュタイワンス
ギ(中
国名
禿杉)をは
じめとする遺存固有種の生育地がありそ
こはまた人々の生活の
場でもあるイチョ
ウ自生地では民家の
裏の風水林として
維
持されているところも多く林下に
必ずと
言ってよいほど石
垣で囲った沖縄の
亀甲
墓を
単純化したような土
饅頭があった遺
存種の森は風水林として先
祖の
霊が
宿る
聖地としても護られてきた(
Tan
g
et
al2
012)
造山
運動が活発なヒマラヤや雲南省の
山々とそこから取り残された平地(
丘陵)
のクラトン部分とがそれ
ぞれにユニーク
な特性を発
揮している遺存種の
宝庫は石
灰岩地帯が多く古くからの
安定陸塊であ
る地域の種多様性は固有種が高めている
造山帯では新しい生育立地ができるので
新規固有種が多い造山帯の周囲の
安定陸
塊には地質時代から生き残った遺存固有
種が種多様性を高めている雲南へと
続く
東部ヒマラヤはこれら
両方の種群が
共存
することによって特に多様性が高く世界
的な保護
団体の
WW
Fは東部ヒマラヤエ
コリージョンとして
認定し(
2001)コン
サーベーションインターナショナル(
C
I)はこれまで世界
25か所の
ホットス
ポットに最近
9か
所の新しい
ホットスポ
ットを
加えたが北部
パキスタンから北部
ミャンマー中
国南西部まで
含むヒマラヤ
全域2
900
を世界で最も新しく高い
山岳として指定した(
2005)
哀牢山脈から
昆明に戻ってシ
ェアハウ
スしている
ヨーロッ
パの若
者たちに哀牢
山脈はどうだった
と
尋ねられハコベは
日本ではただの
雑草(野草)だが初めて
食べたスープがとても美味しかったと話
すと聞いていたドイツ人のルードウィッ
ヒがタブレットで調べながら「日本では
昔
から
春にはハコベを野
菜として食べると
かいてある
ぞ
Nan
ak
usa
-no-s
ek
ku 」
と言われて突然思い出した「ウ」
(おおさわまさ
ひこ
雲南大学生
態学地
植物学
研究
所教
授日本山
岳会
員)
5
お知らせ
「2014 年度(平成 26 年度)の自然保護全国集会のご案内」
~今年は広島で 11 月に開催いたします~
1日程 平成 26 年 11 月 22 日(土)〜24 日(月)
2場所 広島市(広島工業大学 広島キャンパス他)
3予定
11 月 22 日 支部報告および討議
基調講演「里山資本主義で」で地域を元気に(仮題)
講師 NHK広島放送局 チーフプロデューサー 井上恭介氏
11 月 23 日 山岳平和祭世界自然保護集会参加
11 月 24 日 フィールドスタディ(オプション)弥山ハイク
本年度はアジア山岳連盟(UAAA)創立 20 周年総会と併せて開催します
詳細は7 月「木の目草の芽」「山」に掲載します
日本山岳会自然保護委員会 委員長 近藤 雅幸
広島支部長 兼森 志郎
実行委員長 渡邉 嘉也
【購読料のお願い】
本
紙を
購読
され
てい
る方
は
今年
度(
四月
~
三月
)の
年間
購読
料と
して
1千
円を
「郵
便
振替
用紙
」ま
たは
「郵
券」
でお
送り
頂き
たく
お願いいたします
(郵便振替用紙を同封いたします)
【カンパのお願い】
購
読者
以外
の方
(理
事
支部
長
支部
事務
局
長
自然
保護
協力
委員
支
部自
然保
護委
員
贈呈
者等
)で
送料
等の
カン
パに
ご協
力頂
ける
方は「
郵便振替」または「郵券」でお送り頂
きたくお願いいたします
送り先
郵便振替
00180‐4‐710688
加入者名 川口章子
住所
274‐0063
船橋市習志野台4‐43‐1‐102
川口章子
6
右手前二十一個のペットボトル温水器
左奥ゴーヤとキウリの「緑のカーテン」
ベランダ菜園のエコロジー
西田 進
自然環境と人間活動
いわゆる「地球温暖化」は気候学では気
候変動としてとらえられるIPCC(気候
変動に関する政府間パネル)の第五次報告書
(2014年)には「
人間による影響が二十世
紀半ば以降に観測された温暖化の支配的な原
因であった可能性が極めて高い(可能性
95以上)」
と断言されているこれが「地
球温暖化人為原因説」といわれる多数派の意
見であるが地球科学や生態学分野の研究者
でこれに反論を唱える少数派があることにも
留意する必要がある
家庭でできる地球温暖化防止活動
IPCCによると地球温暖化の主な原因
は化石燃料の燃焼による二酸化炭素の放出
にあるしたがって家庭でできる地球温暖化
防止は「省エネ」に尽きることになる
我家ではマイカーの廃止省エネ家電製
品への買い替えエアコン温度の適切な設定
などを進めそれなりの成果を得てきたさら
にもうひとつ「
ベランダの活用」を「
遊び
心」で行ってみた今回はその一部を紹介さ
せて頂く
最初に「家庭の事情」を説明しておく我
家は賃貸マンションでベランダは南西向き
であるとはいえ総
面積は僅かに8
91(約
27坪)しかないそのうちコンクリート
フェンスの日陰になる部分洗濯物干し場
通路を除くと菜園に使える面積は2
59
(約0
78坪)で正に坪庭以下であるこ
の面積で何ができるか困難な課題ほどチャ
レンジする楽しみがある
(一)太陽電池(ソーラパネル)はダメ
家庭でできる自然エネルギーの代表とされ
る太陽電池は南向きの三十平方米以上の屋
根があれば十年で元が取れるというそれは
電力会社の全量買い取り制度(太陽電池で発
電した電力は電力料金のほぼ二倍の価格で買
い取ってくれるという制度)があるからであ
るしたがってその分だけ一般家庭が支払
う電力料金が高くなっている二酸化炭素の
削減に貢献するとはいえ一般家庭に迷惑を
かけて儲けようとは思わないし坪庭には設
置できない
(二)太陽熱利用
昔から行われてきた太陽熱利用であるが
坪庭に設ける場合は設備に金をかけたので
は元が取れないそこで設備に金をかけず
にできる方法を考えたそれは2の空ペッ
トボトルの外面を黒い水性ペイントで塗り
中に水を入れてベランダの空いたところに並
べて太陽熱を集めるだけのものである夏の
晴天の日には二十一個のペットボトルで毎
日
56程度の湯が
42できるこれでは熱
すぎるので
30の水道水で二倍に薄め
43の湯
84にし毎晩の入浴に利してい
る
太陽熱利用の経済効果を評価してみよう
ガス使用量(立方米)を検針伝票から調べ
比較したその結果夏(8月と9月)の使
用量は前年同月と比べて
14(五百円)節
約できたことが分った
7
野菜は一平方米当り2の二酸化炭素を固定
しかし二十一本ものペットボトルをベラン
ダから浴室に運ぶのは容易ではない私は高
齢者に典型的な脊柱管狭窄による腰痛のリハ
ビリ運動として実施したが相当の決意が必
要であった
(三)ゴーヤの「緑のカーテン」
緑のカーテンによる冷房効果を活用してい
る人は多い我家のベランダではコンクリー
トフェンスの日陰のために菜園に使えない部
分があるこのスペースにゴーヤのプランタ
ーを置いているゴーヤが成長すると日当り
の良い空間に出るから都合がよい四本のゴ
ーヤと四本のキウリで間口一六五の窓を塞
ぐことにより真夏の日中でもほとんどエア
コンを使う必要がない
緑のカーテンはエアコンの電力消費量の節
約になる電力使用量(
kW
h)を検針伝票か
ら調べた結果夏(8月と9月)の電力使用
量は前
年同月と比べて
21(四五〇〇円)
節約できたことが分ったその上毎日ゴー
ヤとキウリが収穫できるのは楽しみである
(四)ベランダ菜園
ベランダのエコロジーの最たるものはベラ
ンダ菜園ではないかと思う植える野菜の種
類は成長が早くかつ可食部分の多いもの
家族の評判のいいものを選ぶ
冬~春(一月~四月) 春菊かき菜
春~夏(五月~九月) トマトキウリ
秋~冬(一〇月~一二月) 小松菜
効率的に増収するコツは年三回プランター
の土を天日干しし有機肥料をたっぶり与え
ること種蒔と苗作りは室内に置いた別のポ
ットを使用し屋外のプランターの使用効率
を極限に高めることである収穫は一度に行
わず成長したものから順に採る太陽エネ
ルギーを最大に利用し光合成を効率よく行
なわせるには屋外のプランターは常に土が見
えず緑に覆われている状態に保つことである
もちろん折角の家庭菜園であるから化学肥
料や農薬は一切使用しない
一例として小松菜の収量を示そう
プランター外寸法(合計) 0
52
プランターでの栽培期間
45日
全収穫量 4108
次に収穫物の一部を台所で加熱処理してバ
イオマスを計量した例を示す
生重量
65
乾燥重量 99(生重量の
15)
炭素重量 45(乾燥重量の
45)
生重量から乾燥重量への低減は水分の蒸発で
ある乾燥重量から炭素重量への低減は炭
水化物から炭素への変換である炭水化物が
仮に
C6 H
12 O
6 であると仮定するとこの低減
率は理論的に
40であるから実測とほぼ一
致している
生育期間
45日間における単位面積当たり
の収穫量(生重量)は78
kgm
2炭素重
量は0
54kgm
2であるから光合成による
二酸化炭素固定量は20
kgm
2となるこ
れは東京電力が49
kW
hを発電する時に
発生した二酸化炭素を相殺することになり
植物の威力に驚かされる
最後に0
78坪の菜園で夫婦二人の根菜
を除く葉物野菜が年間を通じてほぼ自給で
きたことを報告しておこう
(自然保護協力委員山の自然学研究会会員)
8
自然保護との出会い
自然保護委員
武藤 篤生
私の
郷里
は福
島県
そ
のほ
とん
どを
山
が占
める
山岳
県で
ある
出
生地
は安
達郡
岩代
町
市町
村合
併に
より
今は
二本
松市
に属
する
安達
太良
山の
麓
阿武
隈山
地の
ど真
ん中
の山
村で
ある
小
学校
まで
そこ
です
ごし
そ
の後
は郡
山に
移り
高
校ま
で過
ごし
た
二本
松に
は多
くの
親戚
が郡
山に
は両
親が
住ん
でい
る
私の
過ご
した
地域
から
は常
に安
達太
良山
が見
え
私の
通っ
た小
学校
中
学校
高
校の
校歌
には
いず
れも
安達
太良
山が
歌わ
れて
いる
当
時の
岩代
町は
葉た
ばこ
と養
蚕
炭焼
きが
盛ん
で広
い葉
たば
こ畑
桑
畑と
雑木
林を
もつ
里山
であ
った
が平
成の
世に
なる
と
たば
こ
蚕糸
薪
の需
要は
減少
し桑
畑の
多く
の耕
作が
放棄
され
山
林も
かな
り荒
れて
しま
った
里
山の
機能
は低
下し
てし
まっ
たが
生
物の
多様
性に
富ん
だ自
然の
豊か
な山
林を
地域
であ
った
一
時は
福島
空港
の建
設候
補地
に挙
げら
れた
こと
もあ
るが
山
が深
くア
クセ
スが
良く
ない
とい
う理
由で
その
後も
豊か
な山
林は
維持
され
た
先
日
10数年
ぶり
に二
本松
の親
戚を
訪問
する
と
山の
尾根
沿い
の樹
林が
広く
伐採
され
送電
線と
巨大
な鉄
塔が
設置
され
てい
た
家の
中か
ら斜
め上
方を
眺め
ると
巨大
な鉄
塔は
かな
り威
圧感
があ
る
電力
会社
から
お金
が支
払わ
れる
こと
もあ
り
地域
では
特に
大き
な反
対も
なく
十
分な
環境
アセ
スメ
ント
も行
われ
るこ
とな
く計
画か
ら非
常に
短い
期間
で建
設さ
れた
そう
だ
工事
のた
めに
作っ
た太
い作
業道
伐
採さ
れた
山林
強
風の
際に
送電
線が
発す
る音
など
動
植物
に対
する
影響
は少
なか
らず
ある
もの
と想
像さ
れる
自
然に
恵ま
れた
地域
の住
民の
自
然に
対す
る重
要性
の意
識は
案外
低い
もの
であ
る
私
も福
島に
すん
でい
た頃
特
に自
然を
意識
した
こと
はな
く
保護
にも
全く
関心
がな
かっ
た
ニュ
ース
等で
環境
破壊
や環
境保
護が
報じ
られ
ても
自分
たち
に関
係が
ある
もの
とは
あま
り認
識す
るこ
とも
なか
った
東
京に
出て
きた
とき
にま
ず感
じた
のは
生
活圏
から
山が
ほと
んど
見え
ない
こと
だ
福島
では
四方
が山
に囲
まれ
てい
たの
でこ
の違
和感
は大
きか
った
こ
のと
き
はじ
めて
郷里
の自
然の
すば
らし
さと
価値
を認
識し
た
私のみ
でな
く自
然の
多
い地
域に
住ん
でい
た多
くの
方は
生
まれ
たと
きか
らあ
たり
まえ
に存在
した
自然
の
価値
を認
識し
てい
ない場
合が
多い
と思
う
日本
の各
地で
自然
破壊
の問題
が生
じ
多
くの人
や団体
が保
護活
動を
行っ
てい
るも
のの
地
域の
住民
が活
動に参加
して
いな
いケ
ース
も多
い近隣
の住
民が
自然
より
も地
域経済
を優
先す
る場
合も
多い
こ
の
よう
なケ
ース
では近隣
の住
民に身近
な自
然の
価値
を認
識し
ても
らう
こと
こそ
が自
然保
護の第
一歩
のよ
うに思
える
私
は休
日に奥
多摩
にハイキ
ング
や登
山
に出
かけ
るよ
うに
なっ
ては
じめ
て自
然に
興味
を持
った
同
じ山
やコ
ース
でも
時期
が違
えば異
なる
植物
や動
物に
出会
える
自然
に対
する知
識が登
山の楽
しみ
を数倍
も大
きく
して
くれ
る
一緒
に出
かけ
る友
人も
植物
や動
物に興味
をも
って
くれ
そ
のよ
うな仲
間も徐々
に増
えて
きた
自
然
のメカ
ニズム
が少
しず
つわ
かっ
てく
ると
自然
保護
の活
動に
関わ
りた
いと思
うよ
う
にな
り日
本自
然保
護協
会(
NA
CS
-J)の
9
自然観察指導員
や日
本山
岳協
会の
自然
保
護指導員
の講習
会に参加
した
こ
れら
の
講習
会に
出て
もっ
とも
強く
感じ
たこ
とは
啓蒙
活動
を非
常に
重視
して
いる
こと
だ
多く
の人
に自
然に
対し
て興味
を持
って
い
ただ
くお手伝
いを
する
こと
そ
れが
自然
を理解
した
いと思
うき
っかけ
とな
り
や
がて身近
の生
活の
中で
自然
保護
に関
わっ
てい
ただけ
るよ
うに
なる
私
も観察
会
のガイド
など
を通
して
多く
の人
に自
然に
興味
を持
って
もら
うお手伝
いを
して
いる
自然
の楽
しみ
を共有
でき
る仲
間が増
える
こと
が喜び
であ
る
昨
年5月
に都立神
代植
物公園
に植
物多
様性
センタ
ーが
設置
され
私
も発足以来
ボラ
ンティ
アスタッフ
とし
てそ
の活
動に
参加
して
いる
セ
ンタ
ーの目的
は行政
学術
機関
地
域保
護団体
の協働
のも
とに
東京
の植
物多
様性
保全
の中
心的
な役割
を
果た
すこ
とで
ある
都内
の絶滅危惧
植物
を調査
や保
護は
もちろ
ん重
要な仕
事で
あ
るが
多
くの人
に植
物の魅
力や
生物
多様
性保
全の
重要
性に
つい
て知
って
もら
うこ
とも
重要
な役目
の一
つで
ある
最近
は
小田原
の竹
林森
林の整備
に
取り組
んで
いる
農
業従
事者
林
業従
事
者の
高年齢化
にと
もな
い
放置
され
る森
林や竹
林がふ
えて
いる
特
に竹
の増殖
力
は旺
盛で
放っ
てお
くと竹
林が拡
大し急
斜
面で
は山崩
れが起
こや
すく
なり
密集
し
た竹
林は
日光
が入
らず
植物
の多
様性
が失
われ
る昨
年か
ら竹
林の
間伐
に取
り組み
今年
の春
はスミレ
等の草
木も
たく
さん
見
られ
るよ
うに
なっ
てき
たタケノコ掘
り
等のイベ
ント
の開催
を通
して
竹
林整備
のボラ
ンティ
アも徐々
に増
えて
きた
今
後は森
林の整備
にも積極的
に取
り組
んで
いき
たい
自
然保
護は
一部
の専門
家の
活動
だけ
では実現
でき
ない
多
くの人
にそ
の重
要
性を知
って
もら
い参加
して
もら
うこ
とが
必要
であ
る
その
ため
には
ま
ずは
多く
の人
に自
然に
対す
る興味
を持
って
もら
う
こと
が第
一歩
であ
る興味
を持
った
ら次
は自
然を知
るこ
と
生物
多様
性の
重要
性
を理解
して
もら
い身近
な生
活の
中で
で
きる
活動
から参加
して
いた
だく
更
に共
感さ
れる
方に
は保
全活
動や
保護
活動
に参
加し
てい
ただ
く
この
よう
に段階的
に自
然保
護に
関わ
って
いた
だく
こと
が必
要だ
と思
う
私は
動植
物や
環境
の専門
家で
は
ない
ので
特
に第
一段階
での
自然
に興味
を持
って
いた
だく
こと
自
然の
すば
らし
さを共有
でき
る仲
間作
りの
お手伝
いが
で
きれ
ばと考
えて
いる
小田原の竹林の整備作業
10
〈編集後記〉大澤さんは『世界自然環境
大百科』の監訳や屋久島での調査研究など
に携わってこられた山岳会員です著書か
らも広い視野と豊かな感性で自然を捉え
ていらした足跡をうかがい知ることがで
きます西田さんはご自身のホームページ
でやはり海外で目にした自然の数々を紹
介されていますし身近な自然をこよなく
愛する武藤さんは経営学が専門で科学委員
も務めています日本山岳会の人材の奥深
さを今回もつくづく感じました各地
から開山の便りが届き自然保護活動も活
発になる季節です支部委員の皆様の活躍
も紹介して行きたいと思っています
( 元川
)
自然保護委員会の活動記録
〈三月度〉
①日
山岳
団体
自然
環境
連絡
会
2月
28日
出席者富澤下野
( 綾)
bull 各団体の報告
bull 「写真が語る山の自然今昔」について
bull
11月に広島で行われるアジア山岳自然
保護会議について協議会でプログラム
作成
bull トレランについて 環境省のガイドライ
ンに協議会の考え方が反映される
bull 次期幹事団体は日本山岳会
②自然保護委員会
3
月
26日(水)
bull トレランに対する自然保護委員会の見解
を作成することになった
bull 自然保護全国集会について
11
月
22
日(
土)
全国
集会
(実行委員長渡邉嘉也氏)
11月
23日(日)アジア山岳自然保護
会議でプレゼンテーションを行う
bull 新コピー機の使い方
について
③「木の目草の芽」109号発行
〈四月度〉
④山
岳団
体自
然環
境連
絡会
3
月
28日
出席者近藤富澤武藤
bull アジア山岳自然保護会議の詳細について
労山から提案
bull トレランについて日本山岳会労山山
のエコーなどの考え方と対応
⑤自然保護委員会
4
月
24日(木)
bull
11月
22日に広島で開催される自然保護
会議について広島支部自然保護委員長
前垣氏と打ち合わせ
bull トレランについての自然保護委員会公式
見解を審議し案を決定理事会へ
bull リニア新幹線に関しての問題点が提起さ
れる
2014年度の購読料カンパを
ありがとうございます
4月1日~5月
15日 敬称略
鍛治哲郎(黒部市)カンパ小野寺正英(奥
州市
)太
田義一
(加賀市
)カ
ンパ含む
田中多賀子(東京都江戸川区)権藤司(安
曇野市)上田景子(栃木市)カンパ含む
渡辺陽子(安曇野市)
近藤緑(東京都杉並
区)カンパ 合計1万66円
なお支部長支部自然保護委員には無料配
布を原則としていますのでお受けした購読
料はカンパ扱いとさせて頂きました
3
な種群がその何倍もの多様性をもって集
中している地域である例えばブナ科シイ
属は日本では2種だが雲南省には少なく
とも
39種が分布している特に日本の照
葉樹林で優占するブナ科の常緑広葉樹の
シイ類カシ類やクスノキ科は熱帯と同等
かむしろ雲南の方が多様性が高いまた
多くの第三紀遺存固有種の種多様性が高
くその一部は日本にも分布する
イチョウメタセコイヤといった世
界的にも貴重な遺存種はこの地域に
しか分布しない第一級の遺存固有種
と言えるこれらの樹木が自生する
この地域は高い種多様性がどのよう
に生まれまた地質時代以来の気候
変化を生き残ってきたのか調査解析
する上で極めて重要な地域である
雲南省の中央部をほぼ南北に走る
哀牢山脈は火祭りで有名なイ族とい
う少数民族の地域で訪れたときは
その火祭りが始まる前日だった山
中にある彼らの神を祀る巨大な岩室
の社では村人たちが集まって炊き
出しをして華やかな宴会を始めて
いた渡り鳥の中継地としても有名
な哀牢山脈南部の金山Y口という峠道(2
375m)はこうした渡り鳥のモニタリン
グポイントになっていて「鳥類監測環
志点」の大きな看板が掲げてあった近く
の照葉樹林の中には茶葉古道が通ってお
り一部は観光地化していたが付近の森
はシイ属マテバシイ属などが優占しタ
ブノキ属ユズリハヒマラヤのシャクナ
ゲとも近縁の多くの種ネジキをはじめ
ヒマラヤツガやイチイなどが混生してい
てヒマラヤの森林にそっくりでもちろん
日本の照葉樹林ともよく似た森林だった
二次林を構成するウンナンマツは三葉で
ブータンマツによく似ている日本では現
生の三葉マツは分布しないが瀬戸で化石
が見つかっているオオミツバマツもこの
仲間だ哀牢山脈はベンガル湾からのモン
スーンの湿潤な風が直接当たる位置にあ
り(
Jia
ng 1
980)ヒマラヤと同じ気候的
位置にあるゴンドワナ大陸から分離した
インド亜大陸がローレシアの陸塊に衝突
して隆起したがその方向はヒマラヤの東
のツァンポゴルジで大屈曲し哀牢山脈は
雲南省西部の横断山脈と同じほぼ南北方
向に向いているが植物的にヒマラヤ要素
の延長に当たることはすぐ理解できた同
時に東アジアの植物も多くみられ探し求
めていたヒマラヤと日本のフロラの接点
に当たるのではないかと思うと身震いし
た
一通り森林を見て回って森林管理署の
出先の小屋に戻るとすでに食事の支度を
してくれてあり良い天気で哀牢山脈から
哀牢山脈の帽禿山手前のワラビ草原はケシ栽培の跡地 栄養素を吸収しつくしてしまい遷移が進まない
4
小屋の前でハコベスープの昼食をごちそうに
東南方向に開けたベトナムのハロン湾へ
と流れる紅河の谷を見はらすことができ
た小屋の庭先にテーブルが並べられ小
さなスツールに腰かけて食事を頂いた美
味しいスープの具は野草のハコベだった
四川省貴州省でも多くの遺存固有種が
生育するのは標高1000
~2000m程
度の低山帯の石灰岩の山が多くケスタ地
形になっている隣接する重
慶市時には
湖南省のほうまで
足を延ばして周
辺の
山々に調査に入る中
国から日本にかけた
地域は世界でも
稀な第三紀遺存種の
宝庫
で上述したイチョウメタセコイヤ以外
にもシナユリノキハンカチノキスイセ
イジュタイワンス
ギ(中
国名
禿杉)をは
じめとする遺存固有種の生育地がありそ
こはまた人々の生活の
場でもあるイチョ
ウ自生地では民家の
裏の風水林として
維
持されているところも多く林下に
必ずと
言ってよいほど石
垣で囲った沖縄の
亀甲
墓を
単純化したような土
饅頭があった遺
存種の森は風水林として先
祖の
霊が
宿る
聖地としても護られてきた(
Tan
g
et
al2
012)
造山
運動が活発なヒマラヤや雲南省の
山々とそこから取り残された平地(
丘陵)
のクラトン部分とがそれ
ぞれにユニーク
な特性を発
揮している遺存種の
宝庫は石
灰岩地帯が多く古くからの
安定陸塊であ
る地域の種多様性は固有種が高めている
造山帯では新しい生育立地ができるので
新規固有種が多い造山帯の周囲の
安定陸
塊には地質時代から生き残った遺存固有
種が種多様性を高めている雲南へと
続く
東部ヒマラヤはこれら
両方の種群が
共存
することによって特に多様性が高く世界
的な保護
団体の
WW
Fは東部ヒマラヤエ
コリージョンとして
認定し(
2001)コン
サーベーションインターナショナル(
C
I)はこれまで世界
25か所の
ホットス
ポットに最近
9か
所の新しい
ホットスポ
ットを
加えたが北部
パキスタンから北部
ミャンマー中
国南西部まで
含むヒマラヤ
全域2
900
を世界で最も新しく高い
山岳として指定した(
2005)
哀牢山脈から
昆明に戻ってシ
ェアハウ
スしている
ヨーロッ
パの若
者たちに哀牢
山脈はどうだった
と
尋ねられハコベは
日本ではただの
雑草(野草)だが初めて
食べたスープがとても美味しかったと話
すと聞いていたドイツ人のルードウィッ
ヒがタブレットで調べながら「日本では
昔
から
春にはハコベを野
菜として食べると
かいてある
ぞ
Nan
ak
usa
-no-s
ek
ku 」
と言われて突然思い出した「ウ」
(おおさわまさ
ひこ
雲南大学生
態学地
植物学
研究
所教
授日本山
岳会
員)
5
お知らせ
「2014 年度(平成 26 年度)の自然保護全国集会のご案内」
~今年は広島で 11 月に開催いたします~
1日程 平成 26 年 11 月 22 日(土)〜24 日(月)
2場所 広島市(広島工業大学 広島キャンパス他)
3予定
11 月 22 日 支部報告および討議
基調講演「里山資本主義で」で地域を元気に(仮題)
講師 NHK広島放送局 チーフプロデューサー 井上恭介氏
11 月 23 日 山岳平和祭世界自然保護集会参加
11 月 24 日 フィールドスタディ(オプション)弥山ハイク
本年度はアジア山岳連盟(UAAA)創立 20 周年総会と併せて開催します
詳細は7 月「木の目草の芽」「山」に掲載します
日本山岳会自然保護委員会 委員長 近藤 雅幸
広島支部長 兼森 志郎
実行委員長 渡邉 嘉也
【購読料のお願い】
本
紙を
購読
され
てい
る方
は
今年
度(
四月
~
三月
)の
年間
購読
料と
して
1千
円を
「郵
便
振替
用紙
」ま
たは
「郵
券」
でお
送り
頂き
たく
お願いいたします
(郵便振替用紙を同封いたします)
【カンパのお願い】
購
読者
以外
の方
(理
事
支部
長
支部
事務
局
長
自然
保護
協力
委員
支
部自
然保
護委
員
贈呈
者等
)で
送料
等の
カン
パに
ご協
力頂
ける
方は「
郵便振替」または「郵券」でお送り頂
きたくお願いいたします
送り先
郵便振替
00180‐4‐710688
加入者名 川口章子
住所
274‐0063
船橋市習志野台4‐43‐1‐102
川口章子
6
右手前二十一個のペットボトル温水器
左奥ゴーヤとキウリの「緑のカーテン」
ベランダ菜園のエコロジー
西田 進
自然環境と人間活動
いわゆる「地球温暖化」は気候学では気
候変動としてとらえられるIPCC(気候
変動に関する政府間パネル)の第五次報告書
(2014年)には「
人間による影響が二十世
紀半ば以降に観測された温暖化の支配的な原
因であった可能性が極めて高い(可能性
95以上)」
と断言されているこれが「地
球温暖化人為原因説」といわれる多数派の意
見であるが地球科学や生態学分野の研究者
でこれに反論を唱える少数派があることにも
留意する必要がある
家庭でできる地球温暖化防止活動
IPCCによると地球温暖化の主な原因
は化石燃料の燃焼による二酸化炭素の放出
にあるしたがって家庭でできる地球温暖化
防止は「省エネ」に尽きることになる
我家ではマイカーの廃止省エネ家電製
品への買い替えエアコン温度の適切な設定
などを進めそれなりの成果を得てきたさら
にもうひとつ「
ベランダの活用」を「
遊び
心」で行ってみた今回はその一部を紹介さ
せて頂く
最初に「家庭の事情」を説明しておく我
家は賃貸マンションでベランダは南西向き
であるとはいえ総
面積は僅かに8
91(約
27坪)しかないそのうちコンクリート
フェンスの日陰になる部分洗濯物干し場
通路を除くと菜園に使える面積は2
59
(約0
78坪)で正に坪庭以下であるこ
の面積で何ができるか困難な課題ほどチャ
レンジする楽しみがある
(一)太陽電池(ソーラパネル)はダメ
家庭でできる自然エネルギーの代表とされ
る太陽電池は南向きの三十平方米以上の屋
根があれば十年で元が取れるというそれは
電力会社の全量買い取り制度(太陽電池で発
電した電力は電力料金のほぼ二倍の価格で買
い取ってくれるという制度)があるからであ
るしたがってその分だけ一般家庭が支払
う電力料金が高くなっている二酸化炭素の
削減に貢献するとはいえ一般家庭に迷惑を
かけて儲けようとは思わないし坪庭には設
置できない
(二)太陽熱利用
昔から行われてきた太陽熱利用であるが
坪庭に設ける場合は設備に金をかけたので
は元が取れないそこで設備に金をかけず
にできる方法を考えたそれは2の空ペッ
トボトルの外面を黒い水性ペイントで塗り
中に水を入れてベランダの空いたところに並
べて太陽熱を集めるだけのものである夏の
晴天の日には二十一個のペットボトルで毎
日
56程度の湯が
42できるこれでは熱
すぎるので
30の水道水で二倍に薄め
43の湯
84にし毎晩の入浴に利してい
る
太陽熱利用の経済効果を評価してみよう
ガス使用量(立方米)を検針伝票から調べ
比較したその結果夏(8月と9月)の使
用量は前年同月と比べて
14(五百円)節
約できたことが分った
7
野菜は一平方米当り2の二酸化炭素を固定
しかし二十一本ものペットボトルをベラン
ダから浴室に運ぶのは容易ではない私は高
齢者に典型的な脊柱管狭窄による腰痛のリハ
ビリ運動として実施したが相当の決意が必
要であった
(三)ゴーヤの「緑のカーテン」
緑のカーテンによる冷房効果を活用してい
る人は多い我家のベランダではコンクリー
トフェンスの日陰のために菜園に使えない部
分があるこのスペースにゴーヤのプランタ
ーを置いているゴーヤが成長すると日当り
の良い空間に出るから都合がよい四本のゴ
ーヤと四本のキウリで間口一六五の窓を塞
ぐことにより真夏の日中でもほとんどエア
コンを使う必要がない
緑のカーテンはエアコンの電力消費量の節
約になる電力使用量(
kW
h)を検針伝票か
ら調べた結果夏(8月と9月)の電力使用
量は前
年同月と比べて
21(四五〇〇円)
節約できたことが分ったその上毎日ゴー
ヤとキウリが収穫できるのは楽しみである
(四)ベランダ菜園
ベランダのエコロジーの最たるものはベラ
ンダ菜園ではないかと思う植える野菜の種
類は成長が早くかつ可食部分の多いもの
家族の評判のいいものを選ぶ
冬~春(一月~四月) 春菊かき菜
春~夏(五月~九月) トマトキウリ
秋~冬(一〇月~一二月) 小松菜
効率的に増収するコツは年三回プランター
の土を天日干しし有機肥料をたっぶり与え
ること種蒔と苗作りは室内に置いた別のポ
ットを使用し屋外のプランターの使用効率
を極限に高めることである収穫は一度に行
わず成長したものから順に採る太陽エネ
ルギーを最大に利用し光合成を効率よく行
なわせるには屋外のプランターは常に土が見
えず緑に覆われている状態に保つことである
もちろん折角の家庭菜園であるから化学肥
料や農薬は一切使用しない
一例として小松菜の収量を示そう
プランター外寸法(合計) 0
52
プランターでの栽培期間
45日
全収穫量 4108
次に収穫物の一部を台所で加熱処理してバ
イオマスを計量した例を示す
生重量
65
乾燥重量 99(生重量の
15)
炭素重量 45(乾燥重量の
45)
生重量から乾燥重量への低減は水分の蒸発で
ある乾燥重量から炭素重量への低減は炭
水化物から炭素への変換である炭水化物が
仮に
C6 H
12 O
6 であると仮定するとこの低減
率は理論的に
40であるから実測とほぼ一
致している
生育期間
45日間における単位面積当たり
の収穫量(生重量)は78
kgm
2炭素重
量は0
54kgm
2であるから光合成による
二酸化炭素固定量は20
kgm
2となるこ
れは東京電力が49
kW
hを発電する時に
発生した二酸化炭素を相殺することになり
植物の威力に驚かされる
最後に0
78坪の菜園で夫婦二人の根菜
を除く葉物野菜が年間を通じてほぼ自給で
きたことを報告しておこう
(自然保護協力委員山の自然学研究会会員)
8
自然保護との出会い
自然保護委員
武藤 篤生
私の
郷里
は福
島県
そ
のほ
とん
どを
山
が占
める
山岳
県で
ある
出
生地
は安
達郡
岩代
町
市町
村合
併に
より
今は
二本
松市
に属
する
安達
太良
山の
麓
阿武
隈山
地の
ど真
ん中
の山
村で
ある
小
学校
まで
そこ
です
ごし
そ
の後
は郡
山に
移り
高
校ま
で過
ごし
た
二本
松に
は多
くの
親戚
が郡
山に
は両
親が
住ん
でい
る
私の
過ご
した
地域
から
は常
に安
達太
良山
が見
え
私の
通っ
た小
学校
中
学校
高
校の
校歌
には
いず
れも
安達
太良
山が
歌わ
れて
いる
当
時の
岩代
町は
葉た
ばこ
と養
蚕
炭焼
きが
盛ん
で広
い葉
たば
こ畑
桑
畑と
雑木
林を
もつ
里山
であ
った
が平
成の
世に
なる
と
たば
こ
蚕糸
薪
の需
要は
減少
し桑
畑の
多く
の耕
作が
放棄
され
山
林も
かな
り荒
れて
しま
った
里
山の
機能
は低
下し
てし
まっ
たが
生
物の
多様
性に
富ん
だ自
然の
豊か
な山
林を
地域
であ
った
一
時は
福島
空港
の建
設候
補地
に挙
げら
れた
こと
もあ
るが
山
が深
くア
クセ
スが
良く
ない
とい
う理
由で
その
後も
豊か
な山
林は
維持
され
た
先
日
10数年
ぶり
に二
本松
の親
戚を
訪問
する
と
山の
尾根
沿い
の樹
林が
広く
伐採
され
送電
線と
巨大
な鉄
塔が
設置
され
てい
た
家の
中か
ら斜
め上
方を
眺め
ると
巨大
な鉄
塔は
かな
り威
圧感
があ
る
電力
会社
から
お金
が支
払わ
れる
こと
もあ
り
地域
では
特に
大き
な反
対も
なく
十
分な
環境
アセ
スメ
ント
も行
われ
るこ
とな
く計
画か
ら非
常に
短い
期間
で建
設さ
れた
そう
だ
工事
のた
めに
作っ
た太
い作
業道
伐
採さ
れた
山林
強
風の
際に
送電
線が
発す
る音
など
動
植物
に対
する
影響
は少
なか
らず
ある
もの
と想
像さ
れる
自
然に
恵ま
れた
地域
の住
民の
自
然に
対す
る重
要性
の意
識は
案外
低い
もの
であ
る
私
も福
島に
すん
でい
た頃
特
に自
然を
意識
した
こと
はな
く
保護
にも
全く
関心
がな
かっ
た
ニュ
ース
等で
環境
破壊
や環
境保
護が
報じ
られ
ても
自分
たち
に関
係が
ある
もの
とは
あま
り認
識す
るこ
とも
なか
った
東
京に
出て
きた
とき
にま
ず感
じた
のは
生
活圏
から
山が
ほと
んど
見え
ない
こと
だ
福島
では
四方
が山
に囲
まれ
てい
たの
でこ
の違
和感
は大
きか
った
こ
のと
き
はじ
めて
郷里
の自
然の
すば
らし
さと
価値
を認
識し
た
私のみ
でな
く自
然の
多
い地
域に
住ん
でい
た多
くの
方は
生
まれ
たと
きか
らあ
たり
まえ
に存在
した
自然
の
価値
を認
識し
てい
ない場
合が
多い
と思
う
日本
の各
地で
自然
破壊
の問題
が生
じ
多
くの人
や団体
が保
護活
動を
行っ
てい
るも
のの
地
域の
住民
が活
動に参加
して
いな
いケ
ース
も多
い近隣
の住
民が
自然
より
も地
域経済
を優
先す
る場
合も
多い
こ
の
よう
なケ
ース
では近隣
の住
民に身近
な自
然の
価値
を認
識し
ても
らう
こと
こそ
が自
然保
護の第
一歩
のよ
うに思
える
私
は休
日に奥
多摩
にハイキ
ング
や登
山
に出
かけ
るよ
うに
なっ
ては
じめ
て自
然に
興味
を持
った
同
じ山
やコ
ース
でも
時期
が違
えば異
なる
植物
や動
物に
出会
える
自然
に対
する知
識が登
山の楽
しみ
を数倍
も大
きく
して
くれ
る
一緒
に出
かけ
る友
人も
植物
や動
物に興味
をも
って
くれ
そ
のよ
うな仲
間も徐々
に増
えて
きた
自
然
のメカ
ニズム
が少
しず
つわ
かっ
てく
ると
自然
保護
の活
動に
関わ
りた
いと思
うよ
う
にな
り日
本自
然保
護協
会(
NA
CS
-J)の
9
自然観察指導員
や日
本山
岳協
会の
自然
保
護指導員
の講習
会に参加
した
こ
れら
の
講習
会に
出て
もっ
とも
強く
感じ
たこ
とは
啓蒙
活動
を非
常に
重視
して
いる
こと
だ
多く
の人
に自
然に
対し
て興味
を持
って
い
ただ
くお手伝
いを
する
こと
そ
れが
自然
を理解
した
いと思
うき
っかけ
とな
り
や
がて身近
の生
活の
中で
自然
保護
に関
わっ
てい
ただけ
るよ
うに
なる
私
も観察
会
のガイド
など
を通
して
多く
の人
に自
然に
興味
を持
って
もら
うお手伝
いを
して
いる
自然
の楽
しみ
を共有
でき
る仲
間が増
える
こと
が喜び
であ
る
昨
年5月
に都立神
代植
物公園
に植
物多
様性
センタ
ーが
設置
され
私
も発足以来
ボラ
ンティ
アスタッフ
とし
てそ
の活
動に
参加
して
いる
セ
ンタ
ーの目的
は行政
学術
機関
地
域保
護団体
の協働
のも
とに
東京
の植
物多
様性
保全
の中
心的
な役割
を
果た
すこ
とで
ある
都内
の絶滅危惧
植物
を調査
や保
護は
もちろ
ん重
要な仕
事で
あ
るが
多
くの人
に植
物の魅
力や
生物
多様
性保
全の
重要
性に
つい
て知
って
もら
うこ
とも
重要
な役目
の一
つで
ある
最近
は
小田原
の竹
林森
林の整備
に
取り組
んで
いる
農
業従
事者
林
業従
事
者の
高年齢化
にと
もな
い
放置
され
る森
林や竹
林がふ
えて
いる
特
に竹
の増殖
力
は旺
盛で
放っ
てお
くと竹
林が拡
大し急
斜
面で
は山崩
れが起
こや
すく
なり
密集
し
た竹
林は
日光
が入
らず
植物
の多
様性
が失
われ
る昨
年か
ら竹
林の
間伐
に取
り組み
今年
の春
はスミレ
等の草
木も
たく
さん
見
られ
るよ
うに
なっ
てき
たタケノコ掘
り
等のイベ
ント
の開催
を通
して
竹
林整備
のボラ
ンティ
アも徐々
に増
えて
きた
今
後は森
林の整備
にも積極的
に取
り組
んで
いき
たい
自
然保
護は
一部
の専門
家の
活動
だけ
では実現
でき
ない
多
くの人
にそ
の重
要
性を知
って
もら
い参加
して
もら
うこ
とが
必要
であ
る
その
ため
には
ま
ずは
多く
の人
に自
然に
対す
る興味
を持
って
もら
う
こと
が第
一歩
であ
る興味
を持
った
ら次
は自
然を知
るこ
と
生物
多様
性の
重要
性
を理解
して
もら
い身近
な生
活の
中で
で
きる
活動
から参加
して
いた
だく
更
に共
感さ
れる
方に
は保
全活
動や
保護
活動
に参
加し
てい
ただ
く
この
よう
に段階的
に自
然保
護に
関わ
って
いた
だく
こと
が必
要だ
と思
う
私は
動植
物や
環境
の専門
家で
は
ない
ので
特
に第
一段階
での
自然
に興味
を持
って
いた
だく
こと
自
然の
すば
らし
さを共有
でき
る仲
間作
りの
お手伝
いが
で
きれ
ばと考
えて
いる
小田原の竹林の整備作業
10
〈編集後記〉大澤さんは『世界自然環境
大百科』の監訳や屋久島での調査研究など
に携わってこられた山岳会員です著書か
らも広い視野と豊かな感性で自然を捉え
ていらした足跡をうかがい知ることがで
きます西田さんはご自身のホームページ
でやはり海外で目にした自然の数々を紹
介されていますし身近な自然をこよなく
愛する武藤さんは経営学が専門で科学委員
も務めています日本山岳会の人材の奥深
さを今回もつくづく感じました各地
から開山の便りが届き自然保護活動も活
発になる季節です支部委員の皆様の活躍
も紹介して行きたいと思っています
( 元川
)
自然保護委員会の活動記録
〈三月度〉
①日
山岳
団体
自然
環境
連絡
会
2月
28日
出席者富澤下野
( 綾)
bull 各団体の報告
bull 「写真が語る山の自然今昔」について
bull
11月に広島で行われるアジア山岳自然
保護会議について協議会でプログラム
作成
bull トレランについて 環境省のガイドライ
ンに協議会の考え方が反映される
bull 次期幹事団体は日本山岳会
②自然保護委員会
3
月
26日(水)
bull トレランに対する自然保護委員会の見解
を作成することになった
bull 自然保護全国集会について
11
月
22
日(
土)
全国
集会
(実行委員長渡邉嘉也氏)
11月
23日(日)アジア山岳自然保護
会議でプレゼンテーションを行う
bull 新コピー機の使い方
について
③「木の目草の芽」109号発行
〈四月度〉
④山
岳団
体自
然環
境連
絡会
3
月
28日
出席者近藤富澤武藤
bull アジア山岳自然保護会議の詳細について
労山から提案
bull トレランについて日本山岳会労山山
のエコーなどの考え方と対応
⑤自然保護委員会
4
月
24日(木)
bull
11月
22日に広島で開催される自然保護
会議について広島支部自然保護委員長
前垣氏と打ち合わせ
bull トレランについての自然保護委員会公式
見解を審議し案を決定理事会へ
bull リニア新幹線に関しての問題点が提起さ
れる
2014年度の購読料カンパを
ありがとうございます
4月1日~5月
15日 敬称略
鍛治哲郎(黒部市)カンパ小野寺正英(奥
州市
)太
田義一
(加賀市
)カ
ンパ含む
田中多賀子(東京都江戸川区)権藤司(安
曇野市)上田景子(栃木市)カンパ含む
渡辺陽子(安曇野市)
近藤緑(東京都杉並
区)カンパ 合計1万66円
なお支部長支部自然保護委員には無料配
布を原則としていますのでお受けした購読
料はカンパ扱いとさせて頂きました
4
小屋の前でハコベスープの昼食をごちそうに
東南方向に開けたベトナムのハロン湾へ
と流れる紅河の谷を見はらすことができ
た小屋の庭先にテーブルが並べられ小
さなスツールに腰かけて食事を頂いた美
味しいスープの具は野草のハコベだった
四川省貴州省でも多くの遺存固有種が
生育するのは標高1000
~2000m程
度の低山帯の石灰岩の山が多くケスタ地
形になっている隣接する重
慶市時には
湖南省のほうまで
足を延ばして周
辺の
山々に調査に入る中
国から日本にかけた
地域は世界でも
稀な第三紀遺存種の
宝庫
で上述したイチョウメタセコイヤ以外
にもシナユリノキハンカチノキスイセ
イジュタイワンス
ギ(中
国名
禿杉)をは
じめとする遺存固有種の生育地がありそ
こはまた人々の生活の
場でもあるイチョ
ウ自生地では民家の
裏の風水林として
維
持されているところも多く林下に
必ずと
言ってよいほど石
垣で囲った沖縄の
亀甲
墓を
単純化したような土
饅頭があった遺
存種の森は風水林として先
祖の
霊が
宿る
聖地としても護られてきた(
Tan
g
et
al2
012)
造山
運動が活発なヒマラヤや雲南省の
山々とそこから取り残された平地(
丘陵)
のクラトン部分とがそれ
ぞれにユニーク
な特性を発
揮している遺存種の
宝庫は石
灰岩地帯が多く古くからの
安定陸塊であ
る地域の種多様性は固有種が高めている
造山帯では新しい生育立地ができるので
新規固有種が多い造山帯の周囲の
安定陸
塊には地質時代から生き残った遺存固有
種が種多様性を高めている雲南へと
続く
東部ヒマラヤはこれら
両方の種群が
共存
することによって特に多様性が高く世界
的な保護
団体の
WW
Fは東部ヒマラヤエ
コリージョンとして
認定し(
2001)コン
サーベーションインターナショナル(
C
I)はこれまで世界
25か所の
ホットス
ポットに最近
9か
所の新しい
ホットスポ
ットを
加えたが北部
パキスタンから北部
ミャンマー中
国南西部まで
含むヒマラヤ
全域2
900
を世界で最も新しく高い
山岳として指定した(
2005)
哀牢山脈から
昆明に戻ってシ
ェアハウ
スしている
ヨーロッ
パの若
者たちに哀牢
山脈はどうだった
と
尋ねられハコベは
日本ではただの
雑草(野草)だが初めて
食べたスープがとても美味しかったと話
すと聞いていたドイツ人のルードウィッ
ヒがタブレットで調べながら「日本では
昔
から
春にはハコベを野
菜として食べると
かいてある
ぞ
Nan
ak
usa
-no-s
ek
ku 」
と言われて突然思い出した「ウ」
(おおさわまさ
ひこ
雲南大学生
態学地
植物学
研究
所教
授日本山
岳会
員)
5
お知らせ
「2014 年度(平成 26 年度)の自然保護全国集会のご案内」
~今年は広島で 11 月に開催いたします~
1日程 平成 26 年 11 月 22 日(土)〜24 日(月)
2場所 広島市(広島工業大学 広島キャンパス他)
3予定
11 月 22 日 支部報告および討議
基調講演「里山資本主義で」で地域を元気に(仮題)
講師 NHK広島放送局 チーフプロデューサー 井上恭介氏
11 月 23 日 山岳平和祭世界自然保護集会参加
11 月 24 日 フィールドスタディ(オプション)弥山ハイク
本年度はアジア山岳連盟(UAAA)創立 20 周年総会と併せて開催します
詳細は7 月「木の目草の芽」「山」に掲載します
日本山岳会自然保護委員会 委員長 近藤 雅幸
広島支部長 兼森 志郎
実行委員長 渡邉 嘉也
【購読料のお願い】
本
紙を
購読
され
てい
る方
は
今年
度(
四月
~
三月
)の
年間
購読
料と
して
1千
円を
「郵
便
振替
用紙
」ま
たは
「郵
券」
でお
送り
頂き
たく
お願いいたします
(郵便振替用紙を同封いたします)
【カンパのお願い】
購
読者
以外
の方
(理
事
支部
長
支部
事務
局
長
自然
保護
協力
委員
支
部自
然保
護委
員
贈呈
者等
)で
送料
等の
カン
パに
ご協
力頂
ける
方は「
郵便振替」または「郵券」でお送り頂
きたくお願いいたします
送り先
郵便振替
00180‐4‐710688
加入者名 川口章子
住所
274‐0063
船橋市習志野台4‐43‐1‐102
川口章子
6
右手前二十一個のペットボトル温水器
左奥ゴーヤとキウリの「緑のカーテン」
ベランダ菜園のエコロジー
西田 進
自然環境と人間活動
いわゆる「地球温暖化」は気候学では気
候変動としてとらえられるIPCC(気候
変動に関する政府間パネル)の第五次報告書
(2014年)には「
人間による影響が二十世
紀半ば以降に観測された温暖化の支配的な原
因であった可能性が極めて高い(可能性
95以上)」
と断言されているこれが「地
球温暖化人為原因説」といわれる多数派の意
見であるが地球科学や生態学分野の研究者
でこれに反論を唱える少数派があることにも
留意する必要がある
家庭でできる地球温暖化防止活動
IPCCによると地球温暖化の主な原因
は化石燃料の燃焼による二酸化炭素の放出
にあるしたがって家庭でできる地球温暖化
防止は「省エネ」に尽きることになる
我家ではマイカーの廃止省エネ家電製
品への買い替えエアコン温度の適切な設定
などを進めそれなりの成果を得てきたさら
にもうひとつ「
ベランダの活用」を「
遊び
心」で行ってみた今回はその一部を紹介さ
せて頂く
最初に「家庭の事情」を説明しておく我
家は賃貸マンションでベランダは南西向き
であるとはいえ総
面積は僅かに8
91(約
27坪)しかないそのうちコンクリート
フェンスの日陰になる部分洗濯物干し場
通路を除くと菜園に使える面積は2
59
(約0
78坪)で正に坪庭以下であるこ
の面積で何ができるか困難な課題ほどチャ
レンジする楽しみがある
(一)太陽電池(ソーラパネル)はダメ
家庭でできる自然エネルギーの代表とされ
る太陽電池は南向きの三十平方米以上の屋
根があれば十年で元が取れるというそれは
電力会社の全量買い取り制度(太陽電池で発
電した電力は電力料金のほぼ二倍の価格で買
い取ってくれるという制度)があるからであ
るしたがってその分だけ一般家庭が支払
う電力料金が高くなっている二酸化炭素の
削減に貢献するとはいえ一般家庭に迷惑を
かけて儲けようとは思わないし坪庭には設
置できない
(二)太陽熱利用
昔から行われてきた太陽熱利用であるが
坪庭に設ける場合は設備に金をかけたので
は元が取れないそこで設備に金をかけず
にできる方法を考えたそれは2の空ペッ
トボトルの外面を黒い水性ペイントで塗り
中に水を入れてベランダの空いたところに並
べて太陽熱を集めるだけのものである夏の
晴天の日には二十一個のペットボトルで毎
日
56程度の湯が
42できるこれでは熱
すぎるので
30の水道水で二倍に薄め
43の湯
84にし毎晩の入浴に利してい
る
太陽熱利用の経済効果を評価してみよう
ガス使用量(立方米)を検針伝票から調べ
比較したその結果夏(8月と9月)の使
用量は前年同月と比べて
14(五百円)節
約できたことが分った
7
野菜は一平方米当り2の二酸化炭素を固定
しかし二十一本ものペットボトルをベラン
ダから浴室に運ぶのは容易ではない私は高
齢者に典型的な脊柱管狭窄による腰痛のリハ
ビリ運動として実施したが相当の決意が必
要であった
(三)ゴーヤの「緑のカーテン」
緑のカーテンによる冷房効果を活用してい
る人は多い我家のベランダではコンクリー
トフェンスの日陰のために菜園に使えない部
分があるこのスペースにゴーヤのプランタ
ーを置いているゴーヤが成長すると日当り
の良い空間に出るから都合がよい四本のゴ
ーヤと四本のキウリで間口一六五の窓を塞
ぐことにより真夏の日中でもほとんどエア
コンを使う必要がない
緑のカーテンはエアコンの電力消費量の節
約になる電力使用量(
kW
h)を検針伝票か
ら調べた結果夏(8月と9月)の電力使用
量は前
年同月と比べて
21(四五〇〇円)
節約できたことが分ったその上毎日ゴー
ヤとキウリが収穫できるのは楽しみである
(四)ベランダ菜園
ベランダのエコロジーの最たるものはベラ
ンダ菜園ではないかと思う植える野菜の種
類は成長が早くかつ可食部分の多いもの
家族の評判のいいものを選ぶ
冬~春(一月~四月) 春菊かき菜
春~夏(五月~九月) トマトキウリ
秋~冬(一〇月~一二月) 小松菜
効率的に増収するコツは年三回プランター
の土を天日干しし有機肥料をたっぶり与え
ること種蒔と苗作りは室内に置いた別のポ
ットを使用し屋外のプランターの使用効率
を極限に高めることである収穫は一度に行
わず成長したものから順に採る太陽エネ
ルギーを最大に利用し光合成を効率よく行
なわせるには屋外のプランターは常に土が見
えず緑に覆われている状態に保つことである
もちろん折角の家庭菜園であるから化学肥
料や農薬は一切使用しない
一例として小松菜の収量を示そう
プランター外寸法(合計) 0
52
プランターでの栽培期間
45日
全収穫量 4108
次に収穫物の一部を台所で加熱処理してバ
イオマスを計量した例を示す
生重量
65
乾燥重量 99(生重量の
15)
炭素重量 45(乾燥重量の
45)
生重量から乾燥重量への低減は水分の蒸発で
ある乾燥重量から炭素重量への低減は炭
水化物から炭素への変換である炭水化物が
仮に
C6 H
12 O
6 であると仮定するとこの低減
率は理論的に
40であるから実測とほぼ一
致している
生育期間
45日間における単位面積当たり
の収穫量(生重量)は78
kgm
2炭素重
量は0
54kgm
2であるから光合成による
二酸化炭素固定量は20
kgm
2となるこ
れは東京電力が49
kW
hを発電する時に
発生した二酸化炭素を相殺することになり
植物の威力に驚かされる
最後に0
78坪の菜園で夫婦二人の根菜
を除く葉物野菜が年間を通じてほぼ自給で
きたことを報告しておこう
(自然保護協力委員山の自然学研究会会員)
8
自然保護との出会い
自然保護委員
武藤 篤生
私の
郷里
は福
島県
そ
のほ
とん
どを
山
が占
める
山岳
県で
ある
出
生地
は安
達郡
岩代
町
市町
村合
併に
より
今は
二本
松市
に属
する
安達
太良
山の
麓
阿武
隈山
地の
ど真
ん中
の山
村で
ある
小
学校
まで
そこ
です
ごし
そ
の後
は郡
山に
移り
高
校ま
で過
ごし
た
二本
松に
は多
くの
親戚
が郡
山に
は両
親が
住ん
でい
る
私の
過ご
した
地域
から
は常
に安
達太
良山
が見
え
私の
通っ
た小
学校
中
学校
高
校の
校歌
には
いず
れも
安達
太良
山が
歌わ
れて
いる
当
時の
岩代
町は
葉た
ばこ
と養
蚕
炭焼
きが
盛ん
で広
い葉
たば
こ畑
桑
畑と
雑木
林を
もつ
里山
であ
った
が平
成の
世に
なる
と
たば
こ
蚕糸
薪
の需
要は
減少
し桑
畑の
多く
の耕
作が
放棄
され
山
林も
かな
り荒
れて
しま
った
里
山の
機能
は低
下し
てし
まっ
たが
生
物の
多様
性に
富ん
だ自
然の
豊か
な山
林を
地域
であ
った
一
時は
福島
空港
の建
設候
補地
に挙
げら
れた
こと
もあ
るが
山
が深
くア
クセ
スが
良く
ない
とい
う理
由で
その
後も
豊か
な山
林は
維持
され
た
先
日
10数年
ぶり
に二
本松
の親
戚を
訪問
する
と
山の
尾根
沿い
の樹
林が
広く
伐採
され
送電
線と
巨大
な鉄
塔が
設置
され
てい
た
家の
中か
ら斜
め上
方を
眺め
ると
巨大
な鉄
塔は
かな
り威
圧感
があ
る
電力
会社
から
お金
が支
払わ
れる
こと
もあ
り
地域
では
特に
大き
な反
対も
なく
十
分な
環境
アセ
スメ
ント
も行
われ
るこ
とな
く計
画か
ら非
常に
短い
期間
で建
設さ
れた
そう
だ
工事
のた
めに
作っ
た太
い作
業道
伐
採さ
れた
山林
強
風の
際に
送電
線が
発す
る音
など
動
植物
に対
する
影響
は少
なか
らず
ある
もの
と想
像さ
れる
自
然に
恵ま
れた
地域
の住
民の
自
然に
対す
る重
要性
の意
識は
案外
低い
もの
であ
る
私
も福
島に
すん
でい
た頃
特
に自
然を
意識
した
こと
はな
く
保護
にも
全く
関心
がな
かっ
た
ニュ
ース
等で
環境
破壊
や環
境保
護が
報じ
られ
ても
自分
たち
に関
係が
ある
もの
とは
あま
り認
識す
るこ
とも
なか
った
東
京に
出て
きた
とき
にま
ず感
じた
のは
生
活圏
から
山が
ほと
んど
見え
ない
こと
だ
福島
では
四方
が山
に囲
まれ
てい
たの
でこ
の違
和感
は大
きか
った
こ
のと
き
はじ
めて
郷里
の自
然の
すば
らし
さと
価値
を認
識し
た
私のみ
でな
く自
然の
多
い地
域に
住ん
でい
た多
くの
方は
生
まれ
たと
きか
らあ
たり
まえ
に存在
した
自然
の
価値
を認
識し
てい
ない場
合が
多い
と思
う
日本
の各
地で
自然
破壊
の問題
が生
じ
多
くの人
や団体
が保
護活
動を
行っ
てい
るも
のの
地
域の
住民
が活
動に参加
して
いな
いケ
ース
も多
い近隣
の住
民が
自然
より
も地
域経済
を優
先す
る場
合も
多い
こ
の
よう
なケ
ース
では近隣
の住
民に身近
な自
然の
価値
を認
識し
ても
らう
こと
こそ
が自
然保
護の第
一歩
のよ
うに思
える
私
は休
日に奥
多摩
にハイキ
ング
や登
山
に出
かけ
るよ
うに
なっ
ては
じめ
て自
然に
興味
を持
った
同
じ山
やコ
ース
でも
時期
が違
えば異
なる
植物
や動
物に
出会
える
自然
に対
する知
識が登
山の楽
しみ
を数倍
も大
きく
して
くれ
る
一緒
に出
かけ
る友
人も
植物
や動
物に興味
をも
って
くれ
そ
のよ
うな仲
間も徐々
に増
えて
きた
自
然
のメカ
ニズム
が少
しず
つわ
かっ
てく
ると
自然
保護
の活
動に
関わ
りた
いと思
うよ
う
にな
り日
本自
然保
護協
会(
NA
CS
-J)の
9
自然観察指導員
や日
本山
岳協
会の
自然
保
護指導員
の講習
会に参加
した
こ
れら
の
講習
会に
出て
もっ
とも
強く
感じ
たこ
とは
啓蒙
活動
を非
常に
重視
して
いる
こと
だ
多く
の人
に自
然に
対し
て興味
を持
って
い
ただ
くお手伝
いを
する
こと
そ
れが
自然
を理解
した
いと思
うき
っかけ
とな
り
や
がて身近
の生
活の
中で
自然
保護
に関
わっ
てい
ただけ
るよ
うに
なる
私
も観察
会
のガイド
など
を通
して
多く
の人
に自
然に
興味
を持
って
もら
うお手伝
いを
して
いる
自然
の楽
しみ
を共有
でき
る仲
間が増
える
こと
が喜び
であ
る
昨
年5月
に都立神
代植
物公園
に植
物多
様性
センタ
ーが
設置
され
私
も発足以来
ボラ
ンティ
アスタッフ
とし
てそ
の活
動に
参加
して
いる
セ
ンタ
ーの目的
は行政
学術
機関
地
域保
護団体
の協働
のも
とに
東京
の植
物多
様性
保全
の中
心的
な役割
を
果た
すこ
とで
ある
都内
の絶滅危惧
植物
を調査
や保
護は
もちろ
ん重
要な仕
事で
あ
るが
多
くの人
に植
物の魅
力や
生物
多様
性保
全の
重要
性に
つい
て知
って
もら
うこ
とも
重要
な役目
の一
つで
ある
最近
は
小田原
の竹
林森
林の整備
に
取り組
んで
いる
農
業従
事者
林
業従
事
者の
高年齢化
にと
もな
い
放置
され
る森
林や竹
林がふ
えて
いる
特
に竹
の増殖
力
は旺
盛で
放っ
てお
くと竹
林が拡
大し急
斜
面で
は山崩
れが起
こや
すく
なり
密集
し
た竹
林は
日光
が入
らず
植物
の多
様性
が失
われ
る昨
年か
ら竹
林の
間伐
に取
り組み
今年
の春
はスミレ
等の草
木も
たく
さん
見
られ
るよ
うに
なっ
てき
たタケノコ掘
り
等のイベ
ント
の開催
を通
して
竹
林整備
のボラ
ンティ
アも徐々
に増
えて
きた
今
後は森
林の整備
にも積極的
に取
り組
んで
いき
たい
自
然保
護は
一部
の専門
家の
活動
だけ
では実現
でき
ない
多
くの人
にそ
の重
要
性を知
って
もら
い参加
して
もら
うこ
とが
必要
であ
る
その
ため
には
ま
ずは
多く
の人
に自
然に
対す
る興味
を持
って
もら
う
こと
が第
一歩
であ
る興味
を持
った
ら次
は自
然を知
るこ
と
生物
多様
性の
重要
性
を理解
して
もら
い身近
な生
活の
中で
で
きる
活動
から参加
して
いた
だく
更
に共
感さ
れる
方に
は保
全活
動や
保護
活動
に参
加し
てい
ただ
く
この
よう
に段階的
に自
然保
護に
関わ
って
いた
だく
こと
が必
要だ
と思
う
私は
動植
物や
環境
の専門
家で
は
ない
ので
特
に第
一段階
での
自然
に興味
を持
って
いた
だく
こと
自
然の
すば
らし
さを共有
でき
る仲
間作
りの
お手伝
いが
で
きれ
ばと考
えて
いる
小田原の竹林の整備作業
10
〈編集後記〉大澤さんは『世界自然環境
大百科』の監訳や屋久島での調査研究など
に携わってこられた山岳会員です著書か
らも広い視野と豊かな感性で自然を捉え
ていらした足跡をうかがい知ることがで
きます西田さんはご自身のホームページ
でやはり海外で目にした自然の数々を紹
介されていますし身近な自然をこよなく
愛する武藤さんは経営学が専門で科学委員
も務めています日本山岳会の人材の奥深
さを今回もつくづく感じました各地
から開山の便りが届き自然保護活動も活
発になる季節です支部委員の皆様の活躍
も紹介して行きたいと思っています
( 元川
)
自然保護委員会の活動記録
〈三月度〉
①日
山岳
団体
自然
環境
連絡
会
2月
28日
出席者富澤下野
( 綾)
bull 各団体の報告
bull 「写真が語る山の自然今昔」について
bull
11月に広島で行われるアジア山岳自然
保護会議について協議会でプログラム
作成
bull トレランについて 環境省のガイドライ
ンに協議会の考え方が反映される
bull 次期幹事団体は日本山岳会
②自然保護委員会
3
月
26日(水)
bull トレランに対する自然保護委員会の見解
を作成することになった
bull 自然保護全国集会について
11
月
22
日(
土)
全国
集会
(実行委員長渡邉嘉也氏)
11月
23日(日)アジア山岳自然保護
会議でプレゼンテーションを行う
bull 新コピー機の使い方
について
③「木の目草の芽」109号発行
〈四月度〉
④山
岳団
体自
然環
境連
絡会
3
月
28日
出席者近藤富澤武藤
bull アジア山岳自然保護会議の詳細について
労山から提案
bull トレランについて日本山岳会労山山
のエコーなどの考え方と対応
⑤自然保護委員会
4
月
24日(木)
bull
11月
22日に広島で開催される自然保護
会議について広島支部自然保護委員長
前垣氏と打ち合わせ
bull トレランについての自然保護委員会公式
見解を審議し案を決定理事会へ
bull リニア新幹線に関しての問題点が提起さ
れる
2014年度の購読料カンパを
ありがとうございます
4月1日~5月
15日 敬称略
鍛治哲郎(黒部市)カンパ小野寺正英(奥
州市
)太
田義一
(加賀市
)カ
ンパ含む
田中多賀子(東京都江戸川区)権藤司(安
曇野市)上田景子(栃木市)カンパ含む
渡辺陽子(安曇野市)
近藤緑(東京都杉並
区)カンパ 合計1万66円
なお支部長支部自然保護委員には無料配
布を原則としていますのでお受けした購読
料はカンパ扱いとさせて頂きました
5
お知らせ
「2014 年度(平成 26 年度)の自然保護全国集会のご案内」
~今年は広島で 11 月に開催いたします~
1日程 平成 26 年 11 月 22 日(土)〜24 日(月)
2場所 広島市(広島工業大学 広島キャンパス他)
3予定
11 月 22 日 支部報告および討議
基調講演「里山資本主義で」で地域を元気に(仮題)
講師 NHK広島放送局 チーフプロデューサー 井上恭介氏
11 月 23 日 山岳平和祭世界自然保護集会参加
11 月 24 日 フィールドスタディ(オプション)弥山ハイク
本年度はアジア山岳連盟(UAAA)創立 20 周年総会と併せて開催します
詳細は7 月「木の目草の芽」「山」に掲載します
日本山岳会自然保護委員会 委員長 近藤 雅幸
広島支部長 兼森 志郎
実行委員長 渡邉 嘉也
【購読料のお願い】
本
紙を
購読
され
てい
る方
は
今年
度(
四月
~
三月
)の
年間
購読
料と
して
1千
円を
「郵
便
振替
用紙
」ま
たは
「郵
券」
でお
送り
頂き
たく
お願いいたします
(郵便振替用紙を同封いたします)
【カンパのお願い】
購
読者
以外
の方
(理
事
支部
長
支部
事務
局
長
自然
保護
協力
委員
支
部自
然保
護委
員
贈呈
者等
)で
送料
等の
カン
パに
ご協
力頂
ける
方は「
郵便振替」または「郵券」でお送り頂
きたくお願いいたします
送り先
郵便振替
00180‐4‐710688
加入者名 川口章子
住所
274‐0063
船橋市習志野台4‐43‐1‐102
川口章子
6
右手前二十一個のペットボトル温水器
左奥ゴーヤとキウリの「緑のカーテン」
ベランダ菜園のエコロジー
西田 進
自然環境と人間活動
いわゆる「地球温暖化」は気候学では気
候変動としてとらえられるIPCC(気候
変動に関する政府間パネル)の第五次報告書
(2014年)には「
人間による影響が二十世
紀半ば以降に観測された温暖化の支配的な原
因であった可能性が極めて高い(可能性
95以上)」
と断言されているこれが「地
球温暖化人為原因説」といわれる多数派の意
見であるが地球科学や生態学分野の研究者
でこれに反論を唱える少数派があることにも
留意する必要がある
家庭でできる地球温暖化防止活動
IPCCによると地球温暖化の主な原因
は化石燃料の燃焼による二酸化炭素の放出
にあるしたがって家庭でできる地球温暖化
防止は「省エネ」に尽きることになる
我家ではマイカーの廃止省エネ家電製
品への買い替えエアコン温度の適切な設定
などを進めそれなりの成果を得てきたさら
にもうひとつ「
ベランダの活用」を「
遊び
心」で行ってみた今回はその一部を紹介さ
せて頂く
最初に「家庭の事情」を説明しておく我
家は賃貸マンションでベランダは南西向き
であるとはいえ総
面積は僅かに8
91(約
27坪)しかないそのうちコンクリート
フェンスの日陰になる部分洗濯物干し場
通路を除くと菜園に使える面積は2
59
(約0
78坪)で正に坪庭以下であるこ
の面積で何ができるか困難な課題ほどチャ
レンジする楽しみがある
(一)太陽電池(ソーラパネル)はダメ
家庭でできる自然エネルギーの代表とされ
る太陽電池は南向きの三十平方米以上の屋
根があれば十年で元が取れるというそれは
電力会社の全量買い取り制度(太陽電池で発
電した電力は電力料金のほぼ二倍の価格で買
い取ってくれるという制度)があるからであ
るしたがってその分だけ一般家庭が支払
う電力料金が高くなっている二酸化炭素の
削減に貢献するとはいえ一般家庭に迷惑を
かけて儲けようとは思わないし坪庭には設
置できない
(二)太陽熱利用
昔から行われてきた太陽熱利用であるが
坪庭に設ける場合は設備に金をかけたので
は元が取れないそこで設備に金をかけず
にできる方法を考えたそれは2の空ペッ
トボトルの外面を黒い水性ペイントで塗り
中に水を入れてベランダの空いたところに並
べて太陽熱を集めるだけのものである夏の
晴天の日には二十一個のペットボトルで毎
日
56程度の湯が
42できるこれでは熱
すぎるので
30の水道水で二倍に薄め
43の湯
84にし毎晩の入浴に利してい
る
太陽熱利用の経済効果を評価してみよう
ガス使用量(立方米)を検針伝票から調べ
比較したその結果夏(8月と9月)の使
用量は前年同月と比べて
14(五百円)節
約できたことが分った
7
野菜は一平方米当り2の二酸化炭素を固定
しかし二十一本ものペットボトルをベラン
ダから浴室に運ぶのは容易ではない私は高
齢者に典型的な脊柱管狭窄による腰痛のリハ
ビリ運動として実施したが相当の決意が必
要であった
(三)ゴーヤの「緑のカーテン」
緑のカーテンによる冷房効果を活用してい
る人は多い我家のベランダではコンクリー
トフェンスの日陰のために菜園に使えない部
分があるこのスペースにゴーヤのプランタ
ーを置いているゴーヤが成長すると日当り
の良い空間に出るから都合がよい四本のゴ
ーヤと四本のキウリで間口一六五の窓を塞
ぐことにより真夏の日中でもほとんどエア
コンを使う必要がない
緑のカーテンはエアコンの電力消費量の節
約になる電力使用量(
kW
h)を検針伝票か
ら調べた結果夏(8月と9月)の電力使用
量は前
年同月と比べて
21(四五〇〇円)
節約できたことが分ったその上毎日ゴー
ヤとキウリが収穫できるのは楽しみである
(四)ベランダ菜園
ベランダのエコロジーの最たるものはベラ
ンダ菜園ではないかと思う植える野菜の種
類は成長が早くかつ可食部分の多いもの
家族の評判のいいものを選ぶ
冬~春(一月~四月) 春菊かき菜
春~夏(五月~九月) トマトキウリ
秋~冬(一〇月~一二月) 小松菜
効率的に増収するコツは年三回プランター
の土を天日干しし有機肥料をたっぶり与え
ること種蒔と苗作りは室内に置いた別のポ
ットを使用し屋外のプランターの使用効率
を極限に高めることである収穫は一度に行
わず成長したものから順に採る太陽エネ
ルギーを最大に利用し光合成を効率よく行
なわせるには屋外のプランターは常に土が見
えず緑に覆われている状態に保つことである
もちろん折角の家庭菜園であるから化学肥
料や農薬は一切使用しない
一例として小松菜の収量を示そう
プランター外寸法(合計) 0
52
プランターでの栽培期間
45日
全収穫量 4108
次に収穫物の一部を台所で加熱処理してバ
イオマスを計量した例を示す
生重量
65
乾燥重量 99(生重量の
15)
炭素重量 45(乾燥重量の
45)
生重量から乾燥重量への低減は水分の蒸発で
ある乾燥重量から炭素重量への低減は炭
水化物から炭素への変換である炭水化物が
仮に
C6 H
12 O
6 であると仮定するとこの低減
率は理論的に
40であるから実測とほぼ一
致している
生育期間
45日間における単位面積当たり
の収穫量(生重量)は78
kgm
2炭素重
量は0
54kgm
2であるから光合成による
二酸化炭素固定量は20
kgm
2となるこ
れは東京電力が49
kW
hを発電する時に
発生した二酸化炭素を相殺することになり
植物の威力に驚かされる
最後に0
78坪の菜園で夫婦二人の根菜
を除く葉物野菜が年間を通じてほぼ自給で
きたことを報告しておこう
(自然保護協力委員山の自然学研究会会員)
8
自然保護との出会い
自然保護委員
武藤 篤生
私の
郷里
は福
島県
そ
のほ
とん
どを
山
が占
める
山岳
県で
ある
出
生地
は安
達郡
岩代
町
市町
村合
併に
より
今は
二本
松市
に属
する
安達
太良
山の
麓
阿武
隈山
地の
ど真
ん中
の山
村で
ある
小
学校
まで
そこ
です
ごし
そ
の後
は郡
山に
移り
高
校ま
で過
ごし
た
二本
松に
は多
くの
親戚
が郡
山に
は両
親が
住ん
でい
る
私の
過ご
した
地域
から
は常
に安
達太
良山
が見
え
私の
通っ
た小
学校
中
学校
高
校の
校歌
には
いず
れも
安達
太良
山が
歌わ
れて
いる
当
時の
岩代
町は
葉た
ばこ
と養
蚕
炭焼
きが
盛ん
で広
い葉
たば
こ畑
桑
畑と
雑木
林を
もつ
里山
であ
った
が平
成の
世に
なる
と
たば
こ
蚕糸
薪
の需
要は
減少
し桑
畑の
多く
の耕
作が
放棄
され
山
林も
かな
り荒
れて
しま
った
里
山の
機能
は低
下し
てし
まっ
たが
生
物の
多様
性に
富ん
だ自
然の
豊か
な山
林を
地域
であ
った
一
時は
福島
空港
の建
設候
補地
に挙
げら
れた
こと
もあ
るが
山
が深
くア
クセ
スが
良く
ない
とい
う理
由で
その
後も
豊か
な山
林は
維持
され
た
先
日
10数年
ぶり
に二
本松
の親
戚を
訪問
する
と
山の
尾根
沿い
の樹
林が
広く
伐採
され
送電
線と
巨大
な鉄
塔が
設置
され
てい
た
家の
中か
ら斜
め上
方を
眺め
ると
巨大
な鉄
塔は
かな
り威
圧感
があ
る
電力
会社
から
お金
が支
払わ
れる
こと
もあ
り
地域
では
特に
大き
な反
対も
なく
十
分な
環境
アセ
スメ
ント
も行
われ
るこ
とな
く計
画か
ら非
常に
短い
期間
で建
設さ
れた
そう
だ
工事
のた
めに
作っ
た太
い作
業道
伐
採さ
れた
山林
強
風の
際に
送電
線が
発す
る音
など
動
植物
に対
する
影響
は少
なか
らず
ある
もの
と想
像さ
れる
自
然に
恵ま
れた
地域
の住
民の
自
然に
対す
る重
要性
の意
識は
案外
低い
もの
であ
る
私
も福
島に
すん
でい
た頃
特
に自
然を
意識
した
こと
はな
く
保護
にも
全く
関心
がな
かっ
た
ニュ
ース
等で
環境
破壊
や環
境保
護が
報じ
られ
ても
自分
たち
に関
係が
ある
もの
とは
あま
り認
識す
るこ
とも
なか
った
東
京に
出て
きた
とき
にま
ず感
じた
のは
生
活圏
から
山が
ほと
んど
見え
ない
こと
だ
福島
では
四方
が山
に囲
まれ
てい
たの
でこ
の違
和感
は大
きか
った
こ
のと
き
はじ
めて
郷里
の自
然の
すば
らし
さと
価値
を認
識し
た
私のみ
でな
く自
然の
多
い地
域に
住ん
でい
た多
くの
方は
生
まれ
たと
きか
らあ
たり
まえ
に存在
した
自然
の
価値
を認
識し
てい
ない場
合が
多い
と思
う
日本
の各
地で
自然
破壊
の問題
が生
じ
多
くの人
や団体
が保
護活
動を
行っ
てい
るも
のの
地
域の
住民
が活
動に参加
して
いな
いケ
ース
も多
い近隣
の住
民が
自然
より
も地
域経済
を優
先す
る場
合も
多い
こ
の
よう
なケ
ース
では近隣
の住
民に身近
な自
然の
価値
を認
識し
ても
らう
こと
こそ
が自
然保
護の第
一歩
のよ
うに思
える
私
は休
日に奥
多摩
にハイキ
ング
や登
山
に出
かけ
るよ
うに
なっ
ては
じめ
て自
然に
興味
を持
った
同
じ山
やコ
ース
でも
時期
が違
えば異
なる
植物
や動
物に
出会
える
自然
に対
する知
識が登
山の楽
しみ
を数倍
も大
きく
して
くれ
る
一緒
に出
かけ
る友
人も
植物
や動
物に興味
をも
って
くれ
そ
のよ
うな仲
間も徐々
に増
えて
きた
自
然
のメカ
ニズム
が少
しず
つわ
かっ
てく
ると
自然
保護
の活
動に
関わ
りた
いと思
うよ
う
にな
り日
本自
然保
護協
会(
NA
CS
-J)の
9
自然観察指導員
や日
本山
岳協
会の
自然
保
護指導員
の講習
会に参加
した
こ
れら
の
講習
会に
出て
もっ
とも
強く
感じ
たこ
とは
啓蒙
活動
を非
常に
重視
して
いる
こと
だ
多く
の人
に自
然に
対し
て興味
を持
って
い
ただ
くお手伝
いを
する
こと
そ
れが
自然
を理解
した
いと思
うき
っかけ
とな
り
や
がて身近
の生
活の
中で
自然
保護
に関
わっ
てい
ただけ
るよ
うに
なる
私
も観察
会
のガイド
など
を通
して
多く
の人
に自
然に
興味
を持
って
もら
うお手伝
いを
して
いる
自然
の楽
しみ
を共有
でき
る仲
間が増
える
こと
が喜び
であ
る
昨
年5月
に都立神
代植
物公園
に植
物多
様性
センタ
ーが
設置
され
私
も発足以来
ボラ
ンティ
アスタッフ
とし
てそ
の活
動に
参加
して
いる
セ
ンタ
ーの目的
は行政
学術
機関
地
域保
護団体
の協働
のも
とに
東京
の植
物多
様性
保全
の中
心的
な役割
を
果た
すこ
とで
ある
都内
の絶滅危惧
植物
を調査
や保
護は
もちろ
ん重
要な仕
事で
あ
るが
多
くの人
に植
物の魅
力や
生物
多様
性保
全の
重要
性に
つい
て知
って
もら
うこ
とも
重要
な役目
の一
つで
ある
最近
は
小田原
の竹
林森
林の整備
に
取り組
んで
いる
農
業従
事者
林
業従
事
者の
高年齢化
にと
もな
い
放置
され
る森
林や竹
林がふ
えて
いる
特
に竹
の増殖
力
は旺
盛で
放っ
てお
くと竹
林が拡
大し急
斜
面で
は山崩
れが起
こや
すく
なり
密集
し
た竹
林は
日光
が入
らず
植物
の多
様性
が失
われ
る昨
年か
ら竹
林の
間伐
に取
り組み
今年
の春
はスミレ
等の草
木も
たく
さん
見
られ
るよ
うに
なっ
てき
たタケノコ掘
り
等のイベ
ント
の開催
を通
して
竹
林整備
のボラ
ンティ
アも徐々
に増
えて
きた
今
後は森
林の整備
にも積極的
に取
り組
んで
いき
たい
自
然保
護は
一部
の専門
家の
活動
だけ
では実現
でき
ない
多
くの人
にそ
の重
要
性を知
って
もら
い参加
して
もら
うこ
とが
必要
であ
る
その
ため
には
ま
ずは
多く
の人
に自
然に
対す
る興味
を持
って
もら
う
こと
が第
一歩
であ
る興味
を持
った
ら次
は自
然を知
るこ
と
生物
多様
性の
重要
性
を理解
して
もら
い身近
な生
活の
中で
で
きる
活動
から参加
して
いた
だく
更
に共
感さ
れる
方に
は保
全活
動や
保護
活動
に参
加し
てい
ただ
く
この
よう
に段階的
に自
然保
護に
関わ
って
いた
だく
こと
が必
要だ
と思
う
私は
動植
物や
環境
の専門
家で
は
ない
ので
特
に第
一段階
での
自然
に興味
を持
って
いた
だく
こと
自
然の
すば
らし
さを共有
でき
る仲
間作
りの
お手伝
いが
で
きれ
ばと考
えて
いる
小田原の竹林の整備作業
10
〈編集後記〉大澤さんは『世界自然環境
大百科』の監訳や屋久島での調査研究など
に携わってこられた山岳会員です著書か
らも広い視野と豊かな感性で自然を捉え
ていらした足跡をうかがい知ることがで
きます西田さんはご自身のホームページ
でやはり海外で目にした自然の数々を紹
介されていますし身近な自然をこよなく
愛する武藤さんは経営学が専門で科学委員
も務めています日本山岳会の人材の奥深
さを今回もつくづく感じました各地
から開山の便りが届き自然保護活動も活
発になる季節です支部委員の皆様の活躍
も紹介して行きたいと思っています
( 元川
)
自然保護委員会の活動記録
〈三月度〉
①日
山岳
団体
自然
環境
連絡
会
2月
28日
出席者富澤下野
( 綾)
bull 各団体の報告
bull 「写真が語る山の自然今昔」について
bull
11月に広島で行われるアジア山岳自然
保護会議について協議会でプログラム
作成
bull トレランについて 環境省のガイドライ
ンに協議会の考え方が反映される
bull 次期幹事団体は日本山岳会
②自然保護委員会
3
月
26日(水)
bull トレランに対する自然保護委員会の見解
を作成することになった
bull 自然保護全国集会について
11
月
22
日(
土)
全国
集会
(実行委員長渡邉嘉也氏)
11月
23日(日)アジア山岳自然保護
会議でプレゼンテーションを行う
bull 新コピー機の使い方
について
③「木の目草の芽」109号発行
〈四月度〉
④山
岳団
体自
然環
境連
絡会
3
月
28日
出席者近藤富澤武藤
bull アジア山岳自然保護会議の詳細について
労山から提案
bull トレランについて日本山岳会労山山
のエコーなどの考え方と対応
⑤自然保護委員会
4
月
24日(木)
bull
11月
22日に広島で開催される自然保護
会議について広島支部自然保護委員長
前垣氏と打ち合わせ
bull トレランについての自然保護委員会公式
見解を審議し案を決定理事会へ
bull リニア新幹線に関しての問題点が提起さ
れる
2014年度の購読料カンパを
ありがとうございます
4月1日~5月
15日 敬称略
鍛治哲郎(黒部市)カンパ小野寺正英(奥
州市
)太
田義一
(加賀市
)カ
ンパ含む
田中多賀子(東京都江戸川区)権藤司(安
曇野市)上田景子(栃木市)カンパ含む
渡辺陽子(安曇野市)
近藤緑(東京都杉並
区)カンパ 合計1万66円
なお支部長支部自然保護委員には無料配
布を原則としていますのでお受けした購読
料はカンパ扱いとさせて頂きました
6
右手前二十一個のペットボトル温水器
左奥ゴーヤとキウリの「緑のカーテン」
ベランダ菜園のエコロジー
西田 進
自然環境と人間活動
いわゆる「地球温暖化」は気候学では気
候変動としてとらえられるIPCC(気候
変動に関する政府間パネル)の第五次報告書
(2014年)には「
人間による影響が二十世
紀半ば以降に観測された温暖化の支配的な原
因であった可能性が極めて高い(可能性
95以上)」
と断言されているこれが「地
球温暖化人為原因説」といわれる多数派の意
見であるが地球科学や生態学分野の研究者
でこれに反論を唱える少数派があることにも
留意する必要がある
家庭でできる地球温暖化防止活動
IPCCによると地球温暖化の主な原因
は化石燃料の燃焼による二酸化炭素の放出
にあるしたがって家庭でできる地球温暖化
防止は「省エネ」に尽きることになる
我家ではマイカーの廃止省エネ家電製
品への買い替えエアコン温度の適切な設定
などを進めそれなりの成果を得てきたさら
にもうひとつ「
ベランダの活用」を「
遊び
心」で行ってみた今回はその一部を紹介さ
せて頂く
最初に「家庭の事情」を説明しておく我
家は賃貸マンションでベランダは南西向き
であるとはいえ総
面積は僅かに8
91(約
27坪)しかないそのうちコンクリート
フェンスの日陰になる部分洗濯物干し場
通路を除くと菜園に使える面積は2
59
(約0
78坪)で正に坪庭以下であるこ
の面積で何ができるか困難な課題ほどチャ
レンジする楽しみがある
(一)太陽電池(ソーラパネル)はダメ
家庭でできる自然エネルギーの代表とされ
る太陽電池は南向きの三十平方米以上の屋
根があれば十年で元が取れるというそれは
電力会社の全量買い取り制度(太陽電池で発
電した電力は電力料金のほぼ二倍の価格で買
い取ってくれるという制度)があるからであ
るしたがってその分だけ一般家庭が支払
う電力料金が高くなっている二酸化炭素の
削減に貢献するとはいえ一般家庭に迷惑を
かけて儲けようとは思わないし坪庭には設
置できない
(二)太陽熱利用
昔から行われてきた太陽熱利用であるが
坪庭に設ける場合は設備に金をかけたので
は元が取れないそこで設備に金をかけず
にできる方法を考えたそれは2の空ペッ
トボトルの外面を黒い水性ペイントで塗り
中に水を入れてベランダの空いたところに並
べて太陽熱を集めるだけのものである夏の
晴天の日には二十一個のペットボトルで毎
日
56程度の湯が
42できるこれでは熱
すぎるので
30の水道水で二倍に薄め
43の湯
84にし毎晩の入浴に利してい
る
太陽熱利用の経済効果を評価してみよう
ガス使用量(立方米)を検針伝票から調べ
比較したその結果夏(8月と9月)の使
用量は前年同月と比べて
14(五百円)節
約できたことが分った
7
野菜は一平方米当り2の二酸化炭素を固定
しかし二十一本ものペットボトルをベラン
ダから浴室に運ぶのは容易ではない私は高
齢者に典型的な脊柱管狭窄による腰痛のリハ
ビリ運動として実施したが相当の決意が必
要であった
(三)ゴーヤの「緑のカーテン」
緑のカーテンによる冷房効果を活用してい
る人は多い我家のベランダではコンクリー
トフェンスの日陰のために菜園に使えない部
分があるこのスペースにゴーヤのプランタ
ーを置いているゴーヤが成長すると日当り
の良い空間に出るから都合がよい四本のゴ
ーヤと四本のキウリで間口一六五の窓を塞
ぐことにより真夏の日中でもほとんどエア
コンを使う必要がない
緑のカーテンはエアコンの電力消費量の節
約になる電力使用量(
kW
h)を検針伝票か
ら調べた結果夏(8月と9月)の電力使用
量は前
年同月と比べて
21(四五〇〇円)
節約できたことが分ったその上毎日ゴー
ヤとキウリが収穫できるのは楽しみである
(四)ベランダ菜園
ベランダのエコロジーの最たるものはベラ
ンダ菜園ではないかと思う植える野菜の種
類は成長が早くかつ可食部分の多いもの
家族の評判のいいものを選ぶ
冬~春(一月~四月) 春菊かき菜
春~夏(五月~九月) トマトキウリ
秋~冬(一〇月~一二月) 小松菜
効率的に増収するコツは年三回プランター
の土を天日干しし有機肥料をたっぶり与え
ること種蒔と苗作りは室内に置いた別のポ
ットを使用し屋外のプランターの使用効率
を極限に高めることである収穫は一度に行
わず成長したものから順に採る太陽エネ
ルギーを最大に利用し光合成を効率よく行
なわせるには屋外のプランターは常に土が見
えず緑に覆われている状態に保つことである
もちろん折角の家庭菜園であるから化学肥
料や農薬は一切使用しない
一例として小松菜の収量を示そう
プランター外寸法(合計) 0
52
プランターでの栽培期間
45日
全収穫量 4108
次に収穫物の一部を台所で加熱処理してバ
イオマスを計量した例を示す
生重量
65
乾燥重量 99(生重量の
15)
炭素重量 45(乾燥重量の
45)
生重量から乾燥重量への低減は水分の蒸発で
ある乾燥重量から炭素重量への低減は炭
水化物から炭素への変換である炭水化物が
仮に
C6 H
12 O
6 であると仮定するとこの低減
率は理論的に
40であるから実測とほぼ一
致している
生育期間
45日間における単位面積当たり
の収穫量(生重量)は78
kgm
2炭素重
量は0
54kgm
2であるから光合成による
二酸化炭素固定量は20
kgm
2となるこ
れは東京電力が49
kW
hを発電する時に
発生した二酸化炭素を相殺することになり
植物の威力に驚かされる
最後に0
78坪の菜園で夫婦二人の根菜
を除く葉物野菜が年間を通じてほぼ自給で
きたことを報告しておこう
(自然保護協力委員山の自然学研究会会員)
8
自然保護との出会い
自然保護委員
武藤 篤生
私の
郷里
は福
島県
そ
のほ
とん
どを
山
が占
める
山岳
県で
ある
出
生地
は安
達郡
岩代
町
市町
村合
併に
より
今は
二本
松市
に属
する
安達
太良
山の
麓
阿武
隈山
地の
ど真
ん中
の山
村で
ある
小
学校
まで
そこ
です
ごし
そ
の後
は郡
山に
移り
高
校ま
で過
ごし
た
二本
松に
は多
くの
親戚
が郡
山に
は両
親が
住ん
でい
る
私の
過ご
した
地域
から
は常
に安
達太
良山
が見
え
私の
通っ
た小
学校
中
学校
高
校の
校歌
には
いず
れも
安達
太良
山が
歌わ
れて
いる
当
時の
岩代
町は
葉た
ばこ
と養
蚕
炭焼
きが
盛ん
で広
い葉
たば
こ畑
桑
畑と
雑木
林を
もつ
里山
であ
った
が平
成の
世に
なる
と
たば
こ
蚕糸
薪
の需
要は
減少
し桑
畑の
多く
の耕
作が
放棄
され
山
林も
かな
り荒
れて
しま
った
里
山の
機能
は低
下し
てし
まっ
たが
生
物の
多様
性に
富ん
だ自
然の
豊か
な山
林を
地域
であ
った
一
時は
福島
空港
の建
設候
補地
に挙
げら
れた
こと
もあ
るが
山
が深
くア
クセ
スが
良く
ない
とい
う理
由で
その
後も
豊か
な山
林は
維持
され
た
先
日
10数年
ぶり
に二
本松
の親
戚を
訪問
する
と
山の
尾根
沿い
の樹
林が
広く
伐採
され
送電
線と
巨大
な鉄
塔が
設置
され
てい
た
家の
中か
ら斜
め上
方を
眺め
ると
巨大
な鉄
塔は
かな
り威
圧感
があ
る
電力
会社
から
お金
が支
払わ
れる
こと
もあ
り
地域
では
特に
大き
な反
対も
なく
十
分な
環境
アセ
スメ
ント
も行
われ
るこ
とな
く計
画か
ら非
常に
短い
期間
で建
設さ
れた
そう
だ
工事
のた
めに
作っ
た太
い作
業道
伐
採さ
れた
山林
強
風の
際に
送電
線が
発す
る音
など
動
植物
に対
する
影響
は少
なか
らず
ある
もの
と想
像さ
れる
自
然に
恵ま
れた
地域
の住
民の
自
然に
対す
る重
要性
の意
識は
案外
低い
もの
であ
る
私
も福
島に
すん
でい
た頃
特
に自
然を
意識
した
こと
はな
く
保護
にも
全く
関心
がな
かっ
た
ニュ
ース
等で
環境
破壊
や環
境保
護が
報じ
られ
ても
自分
たち
に関
係が
ある
もの
とは
あま
り認
識す
るこ
とも
なか
った
東
京に
出て
きた
とき
にま
ず感
じた
のは
生
活圏
から
山が
ほと
んど
見え
ない
こと
だ
福島
では
四方
が山
に囲
まれ
てい
たの
でこ
の違
和感
は大
きか
った
こ
のと
き
はじ
めて
郷里
の自
然の
すば
らし
さと
価値
を認
識し
た
私のみ
でな
く自
然の
多
い地
域に
住ん
でい
た多
くの
方は
生
まれ
たと
きか
らあ
たり
まえ
に存在
した
自然
の
価値
を認
識し
てい
ない場
合が
多い
と思
う
日本
の各
地で
自然
破壊
の問題
が生
じ
多
くの人
や団体
が保
護活
動を
行っ
てい
るも
のの
地
域の
住民
が活
動に参加
して
いな
いケ
ース
も多
い近隣
の住
民が
自然
より
も地
域経済
を優
先す
る場
合も
多い
こ
の
よう
なケ
ース
では近隣
の住
民に身近
な自
然の
価値
を認
識し
ても
らう
こと
こそ
が自
然保
護の第
一歩
のよ
うに思
える
私
は休
日に奥
多摩
にハイキ
ング
や登
山
に出
かけ
るよ
うに
なっ
ては
じめ
て自
然に
興味
を持
った
同
じ山
やコ
ース
でも
時期
が違
えば異
なる
植物
や動
物に
出会
える
自然
に対
する知
識が登
山の楽
しみ
を数倍
も大
きく
して
くれ
る
一緒
に出
かけ
る友
人も
植物
や動
物に興味
をも
って
くれ
そ
のよ
うな仲
間も徐々
に増
えて
きた
自
然
のメカ
ニズム
が少
しず
つわ
かっ
てく
ると
自然
保護
の活
動に
関わ
りた
いと思
うよ
う
にな
り日
本自
然保
護協
会(
NA
CS
-J)の
9
自然観察指導員
や日
本山
岳協
会の
自然
保
護指導員
の講習
会に参加
した
こ
れら
の
講習
会に
出て
もっ
とも
強く
感じ
たこ
とは
啓蒙
活動
を非
常に
重視
して
いる
こと
だ
多く
の人
に自
然に
対し
て興味
を持
って
い
ただ
くお手伝
いを
する
こと
そ
れが
自然
を理解
した
いと思
うき
っかけ
とな
り
や
がて身近
の生
活の
中で
自然
保護
に関
わっ
てい
ただけ
るよ
うに
なる
私
も観察
会
のガイド
など
を通
して
多く
の人
に自
然に
興味
を持
って
もら
うお手伝
いを
して
いる
自然
の楽
しみ
を共有
でき
る仲
間が増
える
こと
が喜び
であ
る
昨
年5月
に都立神
代植
物公園
に植
物多
様性
センタ
ーが
設置
され
私
も発足以来
ボラ
ンティ
アスタッフ
とし
てそ
の活
動に
参加
して
いる
セ
ンタ
ーの目的
は行政
学術
機関
地
域保
護団体
の協働
のも
とに
東京
の植
物多
様性
保全
の中
心的
な役割
を
果た
すこ
とで
ある
都内
の絶滅危惧
植物
を調査
や保
護は
もちろ
ん重
要な仕
事で
あ
るが
多
くの人
に植
物の魅
力や
生物
多様
性保
全の
重要
性に
つい
て知
って
もら
うこ
とも
重要
な役目
の一
つで
ある
最近
は
小田原
の竹
林森
林の整備
に
取り組
んで
いる
農
業従
事者
林
業従
事
者の
高年齢化
にと
もな
い
放置
され
る森
林や竹
林がふ
えて
いる
特
に竹
の増殖
力
は旺
盛で
放っ
てお
くと竹
林が拡
大し急
斜
面で
は山崩
れが起
こや
すく
なり
密集
し
た竹
林は
日光
が入
らず
植物
の多
様性
が失
われ
る昨
年か
ら竹
林の
間伐
に取
り組み
今年
の春
はスミレ
等の草
木も
たく
さん
見
られ
るよ
うに
なっ
てき
たタケノコ掘
り
等のイベ
ント
の開催
を通
して
竹
林整備
のボラ
ンティ
アも徐々
に増
えて
きた
今
後は森
林の整備
にも積極的
に取
り組
んで
いき
たい
自
然保
護は
一部
の専門
家の
活動
だけ
では実現
でき
ない
多
くの人
にそ
の重
要
性を知
って
もら
い参加
して
もら
うこ
とが
必要
であ
る
その
ため
には
ま
ずは
多く
の人
に自
然に
対す
る興味
を持
って
もら
う
こと
が第
一歩
であ
る興味
を持
った
ら次
は自
然を知
るこ
と
生物
多様
性の
重要
性
を理解
して
もら
い身近
な生
活の
中で
で
きる
活動
から参加
して
いた
だく
更
に共
感さ
れる
方に
は保
全活
動や
保護
活動
に参
加し
てい
ただ
く
この
よう
に段階的
に自
然保
護に
関わ
って
いた
だく
こと
が必
要だ
と思
う
私は
動植
物や
環境
の専門
家で
は
ない
ので
特
に第
一段階
での
自然
に興味
を持
って
いた
だく
こと
自
然の
すば
らし
さを共有
でき
る仲
間作
りの
お手伝
いが
で
きれ
ばと考
えて
いる
小田原の竹林の整備作業
10
〈編集後記〉大澤さんは『世界自然環境
大百科』の監訳や屋久島での調査研究など
に携わってこられた山岳会員です著書か
らも広い視野と豊かな感性で自然を捉え
ていらした足跡をうかがい知ることがで
きます西田さんはご自身のホームページ
でやはり海外で目にした自然の数々を紹
介されていますし身近な自然をこよなく
愛する武藤さんは経営学が専門で科学委員
も務めています日本山岳会の人材の奥深
さを今回もつくづく感じました各地
から開山の便りが届き自然保護活動も活
発になる季節です支部委員の皆様の活躍
も紹介して行きたいと思っています
( 元川
)
自然保護委員会の活動記録
〈三月度〉
①日
山岳
団体
自然
環境
連絡
会
2月
28日
出席者富澤下野
( 綾)
bull 各団体の報告
bull 「写真が語る山の自然今昔」について
bull
11月に広島で行われるアジア山岳自然
保護会議について協議会でプログラム
作成
bull トレランについて 環境省のガイドライ
ンに協議会の考え方が反映される
bull 次期幹事団体は日本山岳会
②自然保護委員会
3
月
26日(水)
bull トレランに対する自然保護委員会の見解
を作成することになった
bull 自然保護全国集会について
11
月
22
日(
土)
全国
集会
(実行委員長渡邉嘉也氏)
11月
23日(日)アジア山岳自然保護
会議でプレゼンテーションを行う
bull 新コピー機の使い方
について
③「木の目草の芽」109号発行
〈四月度〉
④山
岳団
体自
然環
境連
絡会
3
月
28日
出席者近藤富澤武藤
bull アジア山岳自然保護会議の詳細について
労山から提案
bull トレランについて日本山岳会労山山
のエコーなどの考え方と対応
⑤自然保護委員会
4
月
24日(木)
bull
11月
22日に広島で開催される自然保護
会議について広島支部自然保護委員長
前垣氏と打ち合わせ
bull トレランについての自然保護委員会公式
見解を審議し案を決定理事会へ
bull リニア新幹線に関しての問題点が提起さ
れる
2014年度の購読料カンパを
ありがとうございます
4月1日~5月
15日 敬称略
鍛治哲郎(黒部市)カンパ小野寺正英(奥
州市
)太
田義一
(加賀市
)カ
ンパ含む
田中多賀子(東京都江戸川区)権藤司(安
曇野市)上田景子(栃木市)カンパ含む
渡辺陽子(安曇野市)
近藤緑(東京都杉並
区)カンパ 合計1万66円
なお支部長支部自然保護委員には無料配
布を原則としていますのでお受けした購読
料はカンパ扱いとさせて頂きました
7
野菜は一平方米当り2の二酸化炭素を固定
しかし二十一本ものペットボトルをベラン
ダから浴室に運ぶのは容易ではない私は高
齢者に典型的な脊柱管狭窄による腰痛のリハ
ビリ運動として実施したが相当の決意が必
要であった
(三)ゴーヤの「緑のカーテン」
緑のカーテンによる冷房効果を活用してい
る人は多い我家のベランダではコンクリー
トフェンスの日陰のために菜園に使えない部
分があるこのスペースにゴーヤのプランタ
ーを置いているゴーヤが成長すると日当り
の良い空間に出るから都合がよい四本のゴ
ーヤと四本のキウリで間口一六五の窓を塞
ぐことにより真夏の日中でもほとんどエア
コンを使う必要がない
緑のカーテンはエアコンの電力消費量の節
約になる電力使用量(
kW
h)を検針伝票か
ら調べた結果夏(8月と9月)の電力使用
量は前
年同月と比べて
21(四五〇〇円)
節約できたことが分ったその上毎日ゴー
ヤとキウリが収穫できるのは楽しみである
(四)ベランダ菜園
ベランダのエコロジーの最たるものはベラ
ンダ菜園ではないかと思う植える野菜の種
類は成長が早くかつ可食部分の多いもの
家族の評判のいいものを選ぶ
冬~春(一月~四月) 春菊かき菜
春~夏(五月~九月) トマトキウリ
秋~冬(一〇月~一二月) 小松菜
効率的に増収するコツは年三回プランター
の土を天日干しし有機肥料をたっぶり与え
ること種蒔と苗作りは室内に置いた別のポ
ットを使用し屋外のプランターの使用効率
を極限に高めることである収穫は一度に行
わず成長したものから順に採る太陽エネ
ルギーを最大に利用し光合成を効率よく行
なわせるには屋外のプランターは常に土が見
えず緑に覆われている状態に保つことである
もちろん折角の家庭菜園であるから化学肥
料や農薬は一切使用しない
一例として小松菜の収量を示そう
プランター外寸法(合計) 0
52
プランターでの栽培期間
45日
全収穫量 4108
次に収穫物の一部を台所で加熱処理してバ
イオマスを計量した例を示す
生重量
65
乾燥重量 99(生重量の
15)
炭素重量 45(乾燥重量の
45)
生重量から乾燥重量への低減は水分の蒸発で
ある乾燥重量から炭素重量への低減は炭
水化物から炭素への変換である炭水化物が
仮に
C6 H
12 O
6 であると仮定するとこの低減
率は理論的に
40であるから実測とほぼ一
致している
生育期間
45日間における単位面積当たり
の収穫量(生重量)は78
kgm
2炭素重
量は0
54kgm
2であるから光合成による
二酸化炭素固定量は20
kgm
2となるこ
れは東京電力が49
kW
hを発電する時に
発生した二酸化炭素を相殺することになり
植物の威力に驚かされる
最後に0
78坪の菜園で夫婦二人の根菜
を除く葉物野菜が年間を通じてほぼ自給で
きたことを報告しておこう
(自然保護協力委員山の自然学研究会会員)
8
自然保護との出会い
自然保護委員
武藤 篤生
私の
郷里
は福
島県
そ
のほ
とん
どを
山
が占
める
山岳
県で
ある
出
生地
は安
達郡
岩代
町
市町
村合
併に
より
今は
二本
松市
に属
する
安達
太良
山の
麓
阿武
隈山
地の
ど真
ん中
の山
村で
ある
小
学校
まで
そこ
です
ごし
そ
の後
は郡
山に
移り
高
校ま
で過
ごし
た
二本
松に
は多
くの
親戚
が郡
山に
は両
親が
住ん
でい
る
私の
過ご
した
地域
から
は常
に安
達太
良山
が見
え
私の
通っ
た小
学校
中
学校
高
校の
校歌
には
いず
れも
安達
太良
山が
歌わ
れて
いる
当
時の
岩代
町は
葉た
ばこ
と養
蚕
炭焼
きが
盛ん
で広
い葉
たば
こ畑
桑
畑と
雑木
林を
もつ
里山
であ
った
が平
成の
世に
なる
と
たば
こ
蚕糸
薪
の需
要は
減少
し桑
畑の
多く
の耕
作が
放棄
され
山
林も
かな
り荒
れて
しま
った
里
山の
機能
は低
下し
てし
まっ
たが
生
物の
多様
性に
富ん
だ自
然の
豊か
な山
林を
地域
であ
った
一
時は
福島
空港
の建
設候
補地
に挙
げら
れた
こと
もあ
るが
山
が深
くア
クセ
スが
良く
ない
とい
う理
由で
その
後も
豊か
な山
林は
維持
され
た
先
日
10数年
ぶり
に二
本松
の親
戚を
訪問
する
と
山の
尾根
沿い
の樹
林が
広く
伐採
され
送電
線と
巨大
な鉄
塔が
設置
され
てい
た
家の
中か
ら斜
め上
方を
眺め
ると
巨大
な鉄
塔は
かな
り威
圧感
があ
る
電力
会社
から
お金
が支
払わ
れる
こと
もあ
り
地域
では
特に
大き
な反
対も
なく
十
分な
環境
アセ
スメ
ント
も行
われ
るこ
とな
く計
画か
ら非
常に
短い
期間
で建
設さ
れた
そう
だ
工事
のた
めに
作っ
た太
い作
業道
伐
採さ
れた
山林
強
風の
際に
送電
線が
発す
る音
など
動
植物
に対
する
影響
は少
なか
らず
ある
もの
と想
像さ
れる
自
然に
恵ま
れた
地域
の住
民の
自
然に
対す
る重
要性
の意
識は
案外
低い
もの
であ
る
私
も福
島に
すん
でい
た頃
特
に自
然を
意識
した
こと
はな
く
保護
にも
全く
関心
がな
かっ
た
ニュ
ース
等で
環境
破壊
や環
境保
護が
報じ
られ
ても
自分
たち
に関
係が
ある
もの
とは
あま
り認
識す
るこ
とも
なか
った
東
京に
出て
きた
とき
にま
ず感
じた
のは
生
活圏
から
山が
ほと
んど
見え
ない
こと
だ
福島
では
四方
が山
に囲
まれ
てい
たの
でこ
の違
和感
は大
きか
った
こ
のと
き
はじ
めて
郷里
の自
然の
すば
らし
さと
価値
を認
識し
た
私のみ
でな
く自
然の
多
い地
域に
住ん
でい
た多
くの
方は
生
まれ
たと
きか
らあ
たり
まえ
に存在
した
自然
の
価値
を認
識し
てい
ない場
合が
多い
と思
う
日本
の各
地で
自然
破壊
の問題
が生
じ
多
くの人
や団体
が保
護活
動を
行っ
てい
るも
のの
地
域の
住民
が活
動に参加
して
いな
いケ
ース
も多
い近隣
の住
民が
自然
より
も地
域経済
を優
先す
る場
合も
多い
こ
の
よう
なケ
ース
では近隣
の住
民に身近
な自
然の
価値
を認
識し
ても
らう
こと
こそ
が自
然保
護の第
一歩
のよ
うに思
える
私
は休
日に奥
多摩
にハイキ
ング
や登
山
に出
かけ
るよ
うに
なっ
ては
じめ
て自
然に
興味
を持
った
同
じ山
やコ
ース
でも
時期
が違
えば異
なる
植物
や動
物に
出会
える
自然
に対
する知
識が登
山の楽
しみ
を数倍
も大
きく
して
くれ
る
一緒
に出
かけ
る友
人も
植物
や動
物に興味
をも
って
くれ
そ
のよ
うな仲
間も徐々
に増
えて
きた
自
然
のメカ
ニズム
が少
しず
つわ
かっ
てく
ると
自然
保護
の活
動に
関わ
りた
いと思
うよ
う
にな
り日
本自
然保
護協
会(
NA
CS
-J)の
9
自然観察指導員
や日
本山
岳協
会の
自然
保
護指導員
の講習
会に参加
した
こ
れら
の
講習
会に
出て
もっ
とも
強く
感じ
たこ
とは
啓蒙
活動
を非
常に
重視
して
いる
こと
だ
多く
の人
に自
然に
対し
て興味
を持
って
い
ただ
くお手伝
いを
する
こと
そ
れが
自然
を理解
した
いと思
うき
っかけ
とな
り
や
がて身近
の生
活の
中で
自然
保護
に関
わっ
てい
ただけ
るよ
うに
なる
私
も観察
会
のガイド
など
を通
して
多く
の人
に自
然に
興味
を持
って
もら
うお手伝
いを
して
いる
自然
の楽
しみ
を共有
でき
る仲
間が増
える
こと
が喜び
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る
昨
年5月
に都立神
代植
物公園
に植
物多
様性
センタ
ーが
設置
され
私
も発足以来
ボラ
ンティ
アスタッフ
とし
てそ
の活
動に
参加
して
いる
セ
ンタ
ーの目的
は行政
学術
機関
地
域保
護団体
の協働
のも
とに
東京
の植
物多
様性
保全
の中
心的
な役割
を
果た
すこ
とで
ある
都内
の絶滅危惧
植物
を調査
や保
護は
もちろ
ん重
要な仕
事で
あ
るが
多
くの人
に植
物の魅
力や
生物
多様
性保
全の
重要
性に
つい
て知
って
もら
うこ
とも
重要
な役目
の一
つで
ある
最近
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小田原
の竹
林森
林の整備
に
取り組
んで
いる
農
業従
事者
林
業従
事
者の
高年齢化
にと
もな
い
放置
され
る森
林や竹
林がふ
えて
いる
特
に竹
の増殖
力
は旺
盛で
放っ
てお
くと竹
林が拡
大し急
斜
面で
は山崩
れが起
こや
すく
なり
密集
し
た竹
林は
日光
が入
らず
植物
の多
様性
が失
われ
る昨
年か
ら竹
林の
間伐
に取
り組み
今年
の春
はスミレ
等の草
木も
たく
さん
見
られ
るよ
うに
なっ
てき
たタケノコ掘
り
等のイベ
ント
の開催
を通
して
竹
林整備
のボラ
ンティ
アも徐々
に増
えて
きた
今
後は森
林の整備
にも積極的
に取
り組
んで
いき
たい
自
然保
護は
一部
の専門
家の
活動
だけ
では実現
でき
ない
多
くの人
にそ
の重
要
性を知
って
もら
い参加
して
もら
うこ
とが
必要
であ
る
その
ため
には
ま
ずは
多く
の人
に自
然に
対す
る興味
を持
って
もら
う
こと
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一歩
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った
ら次
は自
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るこ
と
生物
多様
性の
重要
性
を理解
して
もら
い身近
な生
活の
中で
で
きる
活動
から参加
して
いた
だく
更
に共
感さ
れる
方に
は保
全活
動や
保護
活動
に参
加し
てい
ただ
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この
よう
に段階的
に自
然保
護に
関わ
って
いた
だく
こと
が必
要だ
と思
う
私は
動植
物や
環境
の専門
家で
は
ない
ので
特
に第
一段階
での
自然
に興味
を持
って
いた
だく
こと
自
然の
すば
らし
さを共有
でき
る仲
間作
りの
お手伝
いが
で
きれ
ばと考
えて
いる
小田原の竹林の整備作業
10
〈編集後記〉大澤さんは『世界自然環境
大百科』の監訳や屋久島での調査研究など
に携わってこられた山岳会員です著書か
らも広い視野と豊かな感性で自然を捉え
ていらした足跡をうかがい知ることがで
きます西田さんはご自身のホームページ
でやはり海外で目にした自然の数々を紹
介されていますし身近な自然をこよなく
愛する武藤さんは経営学が専門で科学委員
も務めています日本山岳会の人材の奥深
さを今回もつくづく感じました各地
から開山の便りが届き自然保護活動も活
発になる季節です支部委員の皆様の活躍
も紹介して行きたいと思っています
( 元川
)
自然保護委員会の活動記録
〈三月度〉
①日
山岳
団体
自然
環境
連絡
会
2月
28日
出席者富澤下野
( 綾)
bull 各団体の報告
bull 「写真が語る山の自然今昔」について
bull
11月に広島で行われるアジア山岳自然
保護会議について協議会でプログラム
作成
bull トレランについて 環境省のガイドライ
ンに協議会の考え方が反映される
bull 次期幹事団体は日本山岳会
②自然保護委員会
3
月
26日(水)
bull トレランに対する自然保護委員会の見解
を作成することになった
bull 自然保護全国集会について
11
月
22
日(
土)
全国
集会
(実行委員長渡邉嘉也氏)
11月
23日(日)アジア山岳自然保護
会議でプレゼンテーションを行う
bull 新コピー機の使い方
について
③「木の目草の芽」109号発行
〈四月度〉
④山
岳団
体自
然環
境連
絡会
3
月
28日
出席者近藤富澤武藤
bull アジア山岳自然保護会議の詳細について
労山から提案
bull トレランについて日本山岳会労山山
のエコーなどの考え方と対応
⑤自然保護委員会
4
月
24日(木)
bull
11月
22日に広島で開催される自然保護
会議について広島支部自然保護委員長
前垣氏と打ち合わせ
bull トレランについての自然保護委員会公式
見解を審議し案を決定理事会へ
bull リニア新幹線に関しての問題点が提起さ
れる
2014年度の購読料カンパを
ありがとうございます
4月1日~5月
15日 敬称略
鍛治哲郎(黒部市)カンパ小野寺正英(奥
州市
)太
田義一
(加賀市
)カ
ンパ含む
田中多賀子(東京都江戸川区)権藤司(安
曇野市)上田景子(栃木市)カンパ含む
渡辺陽子(安曇野市)
近藤緑(東京都杉並
区)カンパ 合計1万66円
なお支部長支部自然保護委員には無料配
布を原則としていますのでお受けした購読
料はカンパ扱いとさせて頂きました
8
自然保護との出会い
自然保護委員
武藤 篤生
私の
郷里
は福
島県
そ
のほ
とん
どを
山
が占
める
山岳
県で
ある
出
生地
は安
達郡
岩代
町
市町
村合
併に
より
今は
二本
松市
に属
する
安達
太良
山の
麓
阿武
隈山
地の
ど真
ん中
の山
村で
ある
小
学校
まで
そこ
です
ごし
そ
の後
は郡
山に
移り
高
校ま
で過
ごし
た
二本
松に
は多
くの
親戚
が郡
山に
は両
親が
住ん
でい
る
私の
過ご
した
地域
から
は常
に安
達太
良山
が見
え
私の
通っ
た小
学校
中
学校
高
校の
校歌
には
いず
れも
安達
太良
山が
歌わ
れて
いる
当
時の
岩代
町は
葉た
ばこ
と養
蚕
炭焼
きが
盛ん
で広
い葉
たば
こ畑
桑
畑と
雑木
林を
もつ
里山
であ
った
が平
成の
世に
なる
と
たば
こ
蚕糸
薪
の需
要は
減少
し桑
畑の
多く
の耕
作が
放棄
され
山
林も
かな
り荒
れて
しま
った
里
山の
機能
は低
下し
てし
まっ
たが
生
物の
多様
性に
富ん
だ自
然の
豊か
な山
林を
地域
であ
った
一
時は
福島
空港
の建
設候
補地
に挙
げら
れた
こと
もあ
るが
山
が深
くア
クセ
スが
良く
ない
とい
う理
由で
その
後も
豊か
な山
林は
維持
され
た
先
日
10数年
ぶり
に二
本松
の親
戚を
訪問
する
と
山の
尾根
沿い
の樹
林が
広く
伐採
され
送電
線と
巨大
な鉄
塔が
設置
され
てい
た
家の
中か
ら斜
め上
方を
眺め
ると
巨大
な鉄
塔は
かな
り威
圧感
があ
る
電力
会社
から
お金
が支
払わ
れる
こと
もあ
り
地域
では
特に
大き
な反
対も
なく
十
分な
環境
アセ
スメ
ント
も行
われ
るこ
とな
く計
画か
ら非
常に
短い
期間
で建
設さ
れた
そう
だ
工事
のた
めに
作っ
た太
い作
業道
伐
採さ
れた
山林
強
風の
際に
送電
線が
発す
る音
など
動
植物
に対
する
影響
は少
なか
らず
ある
もの
と想
像さ
れる
自
然に
恵ま
れた
地域
の住
民の
自
然に
対す
る重
要性
の意
識は
案外
低い
もの
であ
る
私
も福
島に
すん
でい
た頃
特
に自
然を
意識
した
こと
はな
く
保護
にも
全く
関心
がな
かっ
た
ニュ
ース
等で
環境
破壊
や環
境保
護が
報じ
られ
ても
自分
たち
に関
係が
ある
もの
とは
あま
り認
識す
るこ
とも
なか
った
東
京に
出て
きた
とき
にま
ず感
じた
のは
生
活圏
から
山が
ほと
んど
見え
ない
こと
だ
福島
では
四方
が山
に囲
まれ
てい
たの
でこ
の違
和感
は大
きか
った
こ
のと
き
はじ
めて
郷里
の自
然の
すば
らし
さと
価値
を認
識し
た
私のみ
でな
く自
然の
多
い地
域に
住ん
でい
た多
くの
方は
生
まれ
たと
きか
らあ
たり
まえ
に存在
した
自然
の
価値
を認
識し
てい
ない場
合が
多い
と思
う
日本
の各
地で
自然
破壊
の問題
が生
じ
多
くの人
や団体
が保
護活
動を
行っ
てい
るも
のの
地
域の
住民
が活
動に参加
して
いな
いケ
ース
も多
い近隣
の住
民が
自然
より
も地
域経済
を優
先す
る場
合も
多い
こ
の
よう
なケ
ース
では近隣
の住
民に身近
な自
然の
価値
を認
識し
ても
らう
こと
こそ
が自
然保
護の第
一歩
のよ
うに思
える
私
は休
日に奥
多摩
にハイキ
ング
や登
山
に出
かけ
るよ
うに
なっ
ては
じめ
て自
然に
興味
を持
った
同
じ山
やコ
ース
でも
時期
が違
えば異
なる
植物
や動
物に
出会
える
自然
に対
する知
識が登
山の楽
しみ
を数倍
も大
きく
して
くれ
る
一緒
に出
かけ
る友
人も
植物
や動
物に興味
をも
って
くれ
そ
のよ
うな仲
間も徐々
に増
えて
きた
自
然
のメカ
ニズム
が少
しず
つわ
かっ
てく
ると
自然
保護
の活
動に
関わ
りた
いと思
うよ
う
にな
り日
本自
然保
護協
会(
NA
CS
-J)の
9
自然観察指導員
や日
本山
岳協
会の
自然
保
護指導員
の講習
会に参加
した
こ
れら
の
講習
会に
出て
もっ
とも
強く
感じ
たこ
とは
啓蒙
活動
を非
常に
重視
して
いる
こと
だ
多く
の人
に自
然に
対し
て興味
を持
って
い
ただ
くお手伝
いを
する
こと
そ
れが
自然
を理解
した
いと思
うき
っかけ
とな
り
や
がて身近
の生
活の
中で
自然
保護
に関
わっ
てい
ただけ
るよ
うに
なる
私
も観察
会
のガイド
など
を通
して
多く
の人
に自
然に
興味
を持
って
もら
うお手伝
いを
して
いる
自然
の楽
しみ
を共有
でき
る仲
間が増
える
こと
が喜び
であ
る
昨
年5月
に都立神
代植
物公園
に植
物多
様性
センタ
ーが
設置
され
私
も発足以来
ボラ
ンティ
アスタッフ
とし
てそ
の活
動に
参加
して
いる
セ
ンタ
ーの目的
は行政
学術
機関
地
域保
護団体
の協働
のも
とに
東京
の植
物多
様性
保全
の中
心的
な役割
を
果た
すこ
とで
ある
都内
の絶滅危惧
植物
を調査
や保
護は
もちろ
ん重
要な仕
事で
あ
るが
多
くの人
に植
物の魅
力や
生物
多様
性保
全の
重要
性に
つい
て知
って
もら
うこ
とも
重要
な役目
の一
つで
ある
最近
は
小田原
の竹
林森
林の整備
に
取り組
んで
いる
農
業従
事者
林
業従
事
者の
高年齢化
にと
もな
い
放置
され
る森
林や竹
林がふ
えて
いる
特
に竹
の増殖
力
は旺
盛で
放っ
てお
くと竹
林が拡
大し急
斜
面で
は山崩
れが起
こや
すく
なり
密集
し
た竹
林は
日光
が入
らず
植物
の多
様性
が失
われ
る昨
年か
ら竹
林の
間伐
に取
り組み
今年
の春
はスミレ
等の草
木も
たく
さん
見
られ
るよ
うに
なっ
てき
たタケノコ掘
り
等のイベ
ント
の開催
を通
して
竹
林整備
のボラ
ンティ
アも徐々
に増
えて
きた
今
後は森
林の整備
にも積極的
に取
り組
んで
いき
たい
自
然保
護は
一部
の専門
家の
活動
だけ
では実現
でき
ない
多
くの人
にそ
の重
要
性を知
って
もら
い参加
して
もら
うこ
とが
必要
であ
る
その
ため
には
ま
ずは
多く
の人
に自
然に
対す
る興味
を持
って
もら
う
こと
が第
一歩
であ
る興味
を持
った
ら次
は自
然を知
るこ
と
生物
多様
性の
重要
性
を理解
して
もら
い身近
な生
活の
中で
で
きる
活動
から参加
して
いた
だく
更
に共
感さ
れる
方に
は保
全活
動や
保護
活動
に参
加し
てい
ただ
く
この
よう
に段階的
に自
然保
護に
関わ
って
いた
だく
こと
が必
要だ
と思
う
私は
動植
物や
環境
の専門
家で
は
ない
ので
特
に第
一段階
での
自然
に興味
を持
って
いた
だく
こと
自
然の
すば
らし
さを共有
でき
る仲
間作
りの
お手伝
いが
で
きれ
ばと考
えて
いる
小田原の竹林の整備作業
10
〈編集後記〉大澤さんは『世界自然環境
大百科』の監訳や屋久島での調査研究など
に携わってこられた山岳会員です著書か
らも広い視野と豊かな感性で自然を捉え
ていらした足跡をうかがい知ることがで
きます西田さんはご自身のホームページ
でやはり海外で目にした自然の数々を紹
介されていますし身近な自然をこよなく
愛する武藤さんは経営学が専門で科学委員
も務めています日本山岳会の人材の奥深
さを今回もつくづく感じました各地
から開山の便りが届き自然保護活動も活
発になる季節です支部委員の皆様の活躍
も紹介して行きたいと思っています
( 元川
)
自然保護委員会の活動記録
〈三月度〉
①日
山岳
団体
自然
環境
連絡
会
2月
28日
出席者富澤下野
( 綾)
bull 各団体の報告
bull 「写真が語る山の自然今昔」について
bull
11月に広島で行われるアジア山岳自然
保護会議について協議会でプログラム
作成
bull トレランについて 環境省のガイドライ
ンに協議会の考え方が反映される
bull 次期幹事団体は日本山岳会
②自然保護委員会
3
月
26日(水)
bull トレランに対する自然保護委員会の見解
を作成することになった
bull 自然保護全国集会について
11
月
22
日(
土)
全国
集会
(実行委員長渡邉嘉也氏)
11月
23日(日)アジア山岳自然保護
会議でプレゼンテーションを行う
bull 新コピー機の使い方
について
③「木の目草の芽」109号発行
〈四月度〉
④山
岳団
体自
然環
境連
絡会
3
月
28日
出席者近藤富澤武藤
bull アジア山岳自然保護会議の詳細について
労山から提案
bull トレランについて日本山岳会労山山
のエコーなどの考え方と対応
⑤自然保護委員会
4
月
24日(木)
bull
11月
22日に広島で開催される自然保護
会議について広島支部自然保護委員長
前垣氏と打ち合わせ
bull トレランについての自然保護委員会公式
見解を審議し案を決定理事会へ
bull リニア新幹線に関しての問題点が提起さ
れる
2014年度の購読料カンパを
ありがとうございます
4月1日~5月
15日 敬称略
鍛治哲郎(黒部市)カンパ小野寺正英(奥
州市
)太
田義一
(加賀市
)カ
ンパ含む
田中多賀子(東京都江戸川区)権藤司(安
曇野市)上田景子(栃木市)カンパ含む
渡辺陽子(安曇野市)
近藤緑(東京都杉並
区)カンパ 合計1万66円
なお支部長支部自然保護委員には無料配
布を原則としていますのでお受けした購読
料はカンパ扱いとさせて頂きました
9
自然観察指導員
や日
本山
岳協
会の
自然
保
護指導員
の講習
会に参加
した
こ
れら
の
講習
会に
出て
もっ
とも
強く
感じ
たこ
とは
啓蒙
活動
を非
常に
重視
して
いる
こと
だ
多く
の人
に自
然に
対し
て興味
を持
って
い
ただ
くお手伝
いを
する
こと
そ
れが
自然
を理解
した
いと思
うき
っかけ
とな
り
や
がて身近
の生
活の
中で
自然
保護
に関
わっ
てい
ただけ
るよ
うに
なる
私
も観察
会
のガイド
など
を通
して
多く
の人
に自
然に
興味
を持
って
もら
うお手伝
いを
して
いる
自然
の楽
しみ
を共有
でき
る仲
間が増
える
こと
が喜び
であ
る
昨
年5月
に都立神
代植
物公園
に植
物多
様性
センタ
ーが
設置
され
私
も発足以来
ボラ
ンティ
アスタッフ
とし
てそ
の活
動に
参加
して
いる
セ
ンタ
ーの目的
は行政
学術
機関
地
域保
護団体
の協働
のも
とに
東京
の植
物多
様性
保全
の中
心的
な役割
を
果た
すこ
とで
ある
都内
の絶滅危惧
植物
を調査
や保
護は
もちろ
ん重
要な仕
事で
あ
るが
多
くの人
に植
物の魅
力や
生物
多様
性保
全の
重要
性に
つい
て知
って
もら
うこ
とも
重要
な役目
の一
つで
ある
最近
は
小田原
の竹
林森
林の整備
に
取り組
んで
いる
農
業従
事者
林
業従
事
者の
高年齢化
にと
もな
い
放置
され
る森
林や竹
林がふ
えて
いる
特
に竹
の増殖
力
は旺
盛で
放っ
てお
くと竹
林が拡
大し急
斜
面で
は山崩
れが起
こや
すく
なり
密集
し
た竹
林は
日光
が入
らず
植物
の多
様性
が失
われ
る昨
年か
ら竹
林の
間伐
に取
り組み
今年
の春
はスミレ
等の草
木も
たく
さん
見
られ
るよ
うに
なっ
てき
たタケノコ掘
り
等のイベ
ント
の開催
を通
して
竹
林整備
のボラ
ンティ
アも徐々
に増
えて
きた
今
後は森
林の整備
にも積極的
に取
り組
んで
いき
たい
自
然保
護は
一部
の専門
家の
活動
だけ
では実現
でき
ない
多
くの人
にそ
の重
要
性を知
って
もら
い参加
して
もら
うこ
とが
必要
であ
る
その
ため
には
ま
ずは
多く
の人
に自
然に
対す
る興味
を持
って
もら
う
こと
が第
一歩
であ
る興味
を持
った
ら次
は自
然を知
るこ
と
生物
多様
性の
重要
性
を理解
して
もら
い身近
な生
活の
中で
で
きる
活動
から参加
して
いた
だく
更
に共
感さ
れる
方に
は保
全活
動や
保護
活動
に参
加し
てい
ただ
く
この
よう
に段階的
に自
然保
護に
関わ
って
いた
だく
こと
が必
要だ
と思
う
私は
動植
物や
環境
の専門
家で
は
ない
ので
特
に第
一段階
での
自然
に興味
を持
って
いた
だく
こと
自
然の
すば
らし
さを共有
でき
る仲
間作
りの
お手伝
いが
で
きれ
ばと考
えて
いる
小田原の竹林の整備作業
10
〈編集後記〉大澤さんは『世界自然環境
大百科』の監訳や屋久島での調査研究など
に携わってこられた山岳会員です著書か
らも広い視野と豊かな感性で自然を捉え
ていらした足跡をうかがい知ることがで
きます西田さんはご自身のホームページ
でやはり海外で目にした自然の数々を紹
介されていますし身近な自然をこよなく
愛する武藤さんは経営学が専門で科学委員
も務めています日本山岳会の人材の奥深
さを今回もつくづく感じました各地
から開山の便りが届き自然保護活動も活
発になる季節です支部委員の皆様の活躍
も紹介して行きたいと思っています
( 元川
)
自然保護委員会の活動記録
〈三月度〉
①日
山岳
団体
自然
環境
連絡
会
2月
28日
出席者富澤下野
( 綾)
bull 各団体の報告
bull 「写真が語る山の自然今昔」について
bull
11月に広島で行われるアジア山岳自然
保護会議について協議会でプログラム
作成
bull トレランについて 環境省のガイドライ
ンに協議会の考え方が反映される
bull 次期幹事団体は日本山岳会
②自然保護委員会
3
月
26日(水)
bull トレランに対する自然保護委員会の見解
を作成することになった
bull 自然保護全国集会について
11
月
22
日(
土)
全国
集会
(実行委員長渡邉嘉也氏)
11月
23日(日)アジア山岳自然保護
会議でプレゼンテーションを行う
bull 新コピー機の使い方
について
③「木の目草の芽」109号発行
〈四月度〉
④山
岳団
体自
然環
境連
絡会
3
月
28日
出席者近藤富澤武藤
bull アジア山岳自然保護会議の詳細について
労山から提案
bull トレランについて日本山岳会労山山
のエコーなどの考え方と対応
⑤自然保護委員会
4
月
24日(木)
bull
11月
22日に広島で開催される自然保護
会議について広島支部自然保護委員長
前垣氏と打ち合わせ
bull トレランについての自然保護委員会公式
見解を審議し案を決定理事会へ
bull リニア新幹線に関しての問題点が提起さ
れる
2014年度の購読料カンパを
ありがとうございます
4月1日~5月
15日 敬称略
鍛治哲郎(黒部市)カンパ小野寺正英(奥
州市
)太
田義一
(加賀市
)カ
ンパ含む
田中多賀子(東京都江戸川区)権藤司(安
曇野市)上田景子(栃木市)カンパ含む
渡辺陽子(安曇野市)
近藤緑(東京都杉並
区)カンパ 合計1万66円
なお支部長支部自然保護委員には無料配
布を原則としていますのでお受けした購読
料はカンパ扱いとさせて頂きました
10
〈編集後記〉大澤さんは『世界自然環境
大百科』の監訳や屋久島での調査研究など
に携わってこられた山岳会員です著書か
らも広い視野と豊かな感性で自然を捉え
ていらした足跡をうかがい知ることがで
きます西田さんはご自身のホームページ
でやはり海外で目にした自然の数々を紹
介されていますし身近な自然をこよなく
愛する武藤さんは経営学が専門で科学委員
も務めています日本山岳会の人材の奥深
さを今回もつくづく感じました各地
から開山の便りが届き自然保護活動も活
発になる季節です支部委員の皆様の活躍
も紹介して行きたいと思っています
( 元川
)
自然保護委員会の活動記録
〈三月度〉
①日
山岳
団体
自然
環境
連絡
会
2月
28日
出席者富澤下野
( 綾)
bull 各団体の報告
bull 「写真が語る山の自然今昔」について
bull
11月に広島で行われるアジア山岳自然
保護会議について協議会でプログラム
作成
bull トレランについて 環境省のガイドライ
ンに協議会の考え方が反映される
bull 次期幹事団体は日本山岳会
②自然保護委員会
3
月
26日(水)
bull トレランに対する自然保護委員会の見解
を作成することになった
bull 自然保護全国集会について
11
月
22
日(
土)
全国
集会
(実行委員長渡邉嘉也氏)
11月
23日(日)アジア山岳自然保護
会議でプレゼンテーションを行う
bull 新コピー機の使い方
について
③「木の目草の芽」109号発行
〈四月度〉
④山
岳団
体自
然環
境連
絡会
3
月
28日
出席者近藤富澤武藤
bull アジア山岳自然保護会議の詳細について
労山から提案
bull トレランについて日本山岳会労山山
のエコーなどの考え方と対応
⑤自然保護委員会
4
月
24日(木)
bull
11月
22日に広島で開催される自然保護
会議について広島支部自然保護委員長
前垣氏と打ち合わせ
bull トレランについての自然保護委員会公式
見解を審議し案を決定理事会へ
bull リニア新幹線に関しての問題点が提起さ
れる
2014年度の購読料カンパを
ありがとうございます
4月1日~5月
15日 敬称略
鍛治哲郎(黒部市)カンパ小野寺正英(奥
州市
)太
田義一
(加賀市
)カ
ンパ含む
田中多賀子(東京都江戸川区)権藤司(安
曇野市)上田景子(栃木市)カンパ含む
渡辺陽子(安曇野市)
近藤緑(東京都杉並
区)カンパ 合計1万66円
なお支部長支部自然保護委員には無料配
布を原則としていますのでお受けした購読
料はカンパ扱いとさせて頂きました