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- 4 - 目的 この福島の次世代のは、日米韓の学生が放射線や原子力災害へのエの課 題に協働で取り組み、による研究活動成果の発表やィカによる意見交換 により、多文化、多分野にわたる交流、連携を促進するために催する。 また、こののとして、学生たちは月日木-日金に催される第 回エィ国際ウへの出席との出展に加え、月日水 のカアに参加し、福島の復興と再生の現状と課題について視察する。 2参加大学 カォア大学校UCBから名、KAISTKorea Advanced Institute of Science and Technologyから名、広島大学から名、東京大学から名及び日本大学工学部から名 計名 催月日 平成年年月日火 催場所 郡山市立中央公民館 講義室 主催 郡山市、国立研究所LBNL、エィ研究所IRC 講師司会進行 9:00 会、イ 国立研究所LBNL エィ研究所IRC エカ キ 9:30 エ、な未来へ 国立研究所LBNL エィ研究所IRC 所 カイ ェ 10:00 福島の現在と未来 福島大学経済経営学類 助教 イ ウィア 10:30 広島からの‐社会と環境のエ と大規模災害への戦略的行動‐ 広島大学大学院総合科学研究科 環境自 然科学講座 教授 奥田 敏統 11:00 休憩15 分 11:15 Berkeley RadWatch/DoseNet カォア大学校UCB キ、 12:00 昼食準備 13:30 国立研究所LBNL エィ研究所IRCエカ キ、ア ア 16:00 LinkedIn Tutorial 17:00 総括会 . 概要

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Page 1: ワヸクショップ 概要...RadWatch/DoseNetプロジェクトの研究発表が行 われた。Berkeley RadWatchは、平成 年ㄥ 年ㄦの東日本大震災と福島第一原子力発電所事

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(1)目的

この福島の次世代のワークショップは、日米韓の学生が放射線や原子力災害へのレジリエンスの課

題に協働で取り組み、ポスターセッションによる研究活動成果の発表やディスカッションによる意見交換

により、多文化、多分野にわたる交流、連携を促進するために開催する。

また、このワークショップのプログラムとして、学生たちは4月14日(木)-15日(金)に開催される第2

回レジリエント・コミュニティ国際シンポジウムへの出席とポスターセッションの出展に加え、4月13日(水)

のテクニカルツアーに参加し、福島の復興と再生の現状と課題について視察する。

(2)参加大学

カリフォルニア大学バークレー校(UCB)から8名、KAIST(Korea Advanced Institute of Science and

Technology)から3名、広島大学から3名、東京大学から2名及び日本大学工学部から2名 計18名

(3)開催月日 平成28年(2016年)4月12日(火)

(4)開催場所 郡山市立中央公民館 講義室

(5)主催

郡山市、ローレンス・バークレー国立研究所(LBNL)、レジリエント・コミュニティ研究所(IRC)

(6)プログラム

時間 トピック・タイトル 講師・司会進行

9:00 開会、イントロダクション ローレンス・バークレー国立研究所(LBNL)

レジリエント・コミュニティ研究所(IRC)

エリカ スズキ

9:30 レジリエンス、グローバルな未来へ ローレンス・バークレー国立研究所(LBNL)

レジリエント・コミュニティ研究所(IRC)

所長 カイ ヴェッター

10:00 福島の現在と未来 福島大学経済経営学類 助教 マクマイケル

ウィリアム

10:30 広島からのメッセージ‐社会と環境のレジリエ

ンスと大規模災害への戦略的行動‐

広島大学大学院総合科学研究科 環境自

然科学講座 教授 奥田 敏統

11:00 休憩(15 分)

11:15 Berkeley RadWatch/DoseNet カリフォルニア大学バークレー校(UCB) ジ

ニー キル、ラドリー リゴナン

12:00 昼食&ポスターセッション準備

13:30 ポスターセッション&プレゼンテーション ローレンス・バークレー国立研究所(LBNL)

レジリエント・コミュニティ研究所(IRC)エリカ

スズキ、ダリア アン 16:00 LinkedIn Tutorial

17:00 総括・閉会

3. ワークショップ概要

Page 2: ワヸクショップ 概要...RadWatch/DoseNetプロジェクトの研究発表が行 われた。Berkeley RadWatchは、平成 年ㄥ 年ㄦの東日本大震災と福島第一原子力発電所事

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(1)開会、イントロダクション

福島の次世代のワークショップが開会し、はじめにイントロダクションとして、ローレンス・バークレー国

立研究所(LBNL)レジリエント・コミュニティ研究所(IRC) プログラムオフィサーのエリカ スズキ氏から

今回のワークショップの目的とゴールの説明を行った。

その後、参加した日米韓の学生18名が、自身の専

門分野、研究内容等を交えながら自己紹介を行っ

た。カリフォルニア大学バークレー校(UCB)、KAIST

から多くの学生が参加していることから、プログラムは

すべて英語で行われた。世界でもトップクラスの大学

で学ぶ学生たちと、お互いの研究について意見交換

やディスカッションを行い、同世代が刺激し合える貴重

な経験であり、学生たちは何かを学んでいきたいと高

い意欲を持って臨んでいた。

(2)レジリエンス、グローバルな未来へ

ローレンス・バークレー国立研究所(LBNL)レジリエント・コミュニティ研究所(IRC)所長 カイ ヴェッタ

ー氏から「レジリエンス、グローバルな未来へ」と題し、5年前の東日本大震災と東京電力福島第一原子

力発電所事故における米国カリフォルニア州バークレー(UCB)で起きた事象、なぜ福島の原子力発電

所事故がグローバルな影響をもたらしたのか、なぜグローバルなレジリエンスの推進がいま叫ばれてい

るのか、なぜコミュニティが連帯を強め、様々なリスクに備えることが重要なのか等について、講義をい

ただいた。カイ ヴェッター氏は、カリフォルニア大学バークレー校(UCB)の核工学部教授、応用物理プ

ログラムのリーダーも務め、米国公立大学トップの授業を郡山で受講できる貴重な機会となった。

昨年4月にローレンス・バークレー国立研究所(LBNL)内に創設され、自身が所長を務めるレジリエン

ト・コミュニティ研究所(IRC)の研究内容の紹介、ローレンス・バークレー国立研究所(LBNL)で行われ

4. ワークショップ実施内容

ワークショップに参加した学生と大学関係者、ローレンス・バークレー国立研究所(LBNL)の研究者

Berkeley RadWatch/DoseNet の活動発表

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た「放射線からのレジリエンスと今後の展望についての第1回国際シンポジウム」に続く、今回の第2回

国際シンポジウムの概要とこのワークショップの目的やゴールについて説明した。

(3)福島の現在と未来

「福島の現在と未来」と題し、福島大学経済経

営学類 助教のマクマイケル ウィリアム氏から

講義をいただいた。マクマイケル ウィリアム氏

は、福島大学で海外の協定大学から留学生を

約2週間の短期プログラムに招き、福島大学の

学生と共に地域住民と交流を行うことで、福島

の現状を正しく世界に発信するプロジェクト、福

島アンバサダープログラムを行っている。5年前

の東日本大震災と東京電力福島第一原子力発

電所事故の経験と、福島アンバサダープログラムを通して見えた現在の福島の姿、そして未来につい

て語りました。世界に植え付けられた福島のイメージを払拭することは、想像以上に容易ではなく、実際

に海外の大学から留学生を招き、福島の現状と復興をその目で確かめることが有効であることを訴え

た。カリフォルニア大学バークレー校(UCB)や KAIST の学生のほとんどが福島を初めて訪れることか

ら、その復興の姿を自分の目で確かめることができる素晴らしい機会となった。この講義から、福島が

抱える現状と世界に植え付けられた福島のイメージのギャップについて、理解を深めることができた。

(4)広島からのメッセージ-社会と環境のレジリエンスと大規模災害への戦略的行動-

広島からのメッセージ-社会と環境のレジリエンスと大規模災害への戦略的行動-と題し、広島大学

大学院総合科学研究科 環境自然科学講座 教授 奥田 敏統氏から講義をいただいた。

広島大学大学院では、放射線災害復興を推進するフェニックスリーダー育成プログラムを設置し、

原爆からの復興を支えた実績と経験を生かして、医学、環境学、工学、理学、社会学、教育学、心理

学、などの分野横断的な専門学術分野を結集し、「放射線災害復興学」を確立し、“放射線災害から生

命を護る人材”、“放射能から環境を護る人材”、“放射能から社会と子どもを護る人材”を育成すること

を通して、21 世紀のモデルとなる安全 ・安心の新社会システムの確立に貢献することを目指している。

(5)Berkeley RadWatch/DoseNet

カリフォルニア大学バークレー校の学生、ジニー

キル氏とラドリー リゴナン氏からカリフォルニア大

学バークレー校(UCB)で行われている Berkeley

RadWatch/DoseNet プロジェクトの研究発表が行

われた。Berkeley RadWatch は、平成23年(2011

年)の東日本大震災と福島第一原子力発電所事

故を受け、カリフォルニア大学バークレー校(UCB)

核工学部で開始された。福島第一原子力発電所

事故によって放出された放射性物質は、太平洋を

越え、アメリカ西海岸でも放射性セシウムが観測さ

れ、社会不安を引き起こした。身近な環境における放射線量を測定し、自身の研究に活用することはも

ちろん、透明性をもってウェブサイトや SNS で情報公開を行っている。

広島大学からの参加者のポスターセッション

カリフォルニア大学バークレー校(UCB)

からの参加者のポスターセッション

Page 4: ワヸクショップ 概要...RadWatch/DoseNetプロジェクトの研究発表が行 われた。Berkeley RadWatchは、平成 年ㄥ 年ㄦの東日本大震災と福島第一原子力発電所事

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DoseNetは放射線の簡易測定器を学生自身が製作し、科学技術の基礎を学ぶとともに、私たちを取

り巻く環境を正しく理解し、世界中の多様な機関と連携し、そのネットワークを構築するプロジェクトであ

り、膨大なデータ分析や放射線測定の実地体験、放射線をはじめとする私たちの世界に存在する物質

の測定や科学的思考法を学生たちが学ぶプログラムである。

今回のワークショップと第2回レジリエント・コミュニティ国際シンポジウムの開催地である郡山市にも

簡易測定器を1台設置し、郡山市の放射線量をウェブサイトでリアルタイムに確認することができ、今後

世界中にこのセンサーネットワークを拡大していく予定である。

(6)ポスターセッション

東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故の発生から5年の節目を迎え、福島のこれま

での取り組みと現状、課題、そして未来への展

望をテーマに、日米韓の学生が、それぞれの

視点から研究発表を行った。

学生の研究は多岐に及び、専攻や分野も異

なる学生たちは、自身の研究が福島の復興と

再生にどのように貢献できるか、震災後の福島

に見られる事例研究、そして自身の研究を発

表した。今回ワークショップに参加した学生18

名が、福島のレジリエンスに焦点を当てなが

ら、それぞれの研究内容について事前に作成

したポスターを使用し、プレゼンテーションを行

った。

日本からは、広島大学、東京大学、日本大学工学部、韓国の KAIST(Korea Advanced Institute of

Science and Technology)、そしてカリフォルニア大学バークレー校(UCB)から核工学を専攻する学生

合計18名が研究発表を行った。発表の後は、質疑応答の時間を設け、同世代の学生からの質問やコ

メントの受け答えを行った。

(7)LinkedIn Tutorial

ローレンス・バークレー国立研究所(LBNL)レジリエント・コミュニティ研究所(IRC)エリカ スズキ氏及

びダリア アン氏から世界的に普及している SNS の一つである LinkedIn についてのワークショップを開

催いただいた。LinkedIn のアカウント取得から自身のキャリアや取得学位の効果的な表示方法まで、

実際に参加者が自身のスマートフォンや iPad 等で体験しながらワークショップは進められた。今回のワ

ークショップで初めて出会った日米韓の若い研究者たちは、この LinkedIn により、ワークショップ終了後

も、将来にわたってつながり、連絡を取り合うことが可能となった。

東京大学からの参加者のポスターセッション