りんどう 栽培マニュアル...もくじ 1定植前年(秋)の管理 5 2定植年の管理...

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栽培マニュアル 栽培マニュアル

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Page 1: りんどう 栽培マニュアル...もくじ 1定植前年(秋)の管理 5 2定植年の管理 6 3産地の飛躍 18 3定植2年目以降の管理 10 1産地の目標 16 2規模拡大の必要性

り ん ど うり ん ど う栽培マニュアル栽培マニュアル

み ん な で 築 こ うみ ん な で 築 こ うり んり ん ど う 産 地ど う 産 地

Page 2: りんどう 栽培マニュアル...もくじ 1定植前年(秋)の管理 5 2定植年の管理 6 3産地の飛躍 18 3定植2年目以降の管理 10 1産地の目標 16 2規模拡大の必要性

1 前作は水田である。

2 ほ場は、地下水位が低く、有効土層が60cm以上確保されている。

3 ほ場観察は、 1日1回行う。

4 通路かん水は、少雨や干ばつ時など、いつでもできるようにほ場を整備し、手抜きをしないで実施する。

5 病害虫防除は、発病および発生初期から手抜きをしないで、徹底して実施する。

ちゃんとやることやんないとお金になんないわよ。

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■ も く じ ■

1 定植前年(秋)の管理 5

2 定植年の管理 6

3 産地の飛躍 18

3 定植2年目以降の管理 10

1 産地の目標 16

2 規模拡大の必要性 17

Ⅳ 栽培管理 5

Ⅴ みんなで築くりんどう産地 16

Ⅰ 定植年の栽培のポイント 1

Ⅱ 定植2年目以降の作業のポイント 3

Ⅲ 品種特性 5

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Ⅰ 定植年の作業のポイントⅠ 定植年の作業のポイント

1月 2月 3月 4月 5月 6月

上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下

定植準備 定植

① 小型のユンボやスコップ等で、春先の出来るだけ早い時期に、枕地の両端に深さ50cm以上の明きょ(排水溝)を施工する。② 通路かん水時に水路となるので、必ず施工するようにする。

小型ユンボを利用明きょの施工

① 平均気温が14~15℃になった頃が定植適期である。(6月上旬頃)② 光線の透過と、薬剤散布・除草・採花などの作業性に重点をおいた栽植密度とする。

定植作業定植苗

かん水

① 定植の途中でもかん水する。

② 定植後、1時間以内に1回ののペースで行う。

③ 活着まで1ヶ月はかかるので定植後1ヶ月は乾かさないようにする。 定植中でもかん水する

何事も最初が肝心だべや。

トンネル被覆

① 定植後、風害防止と保温のためトンネルを設置する。② 定植後2ヶ月以内に、トンネルを除去する。

パオパオトンネル設置 トンネル内の苗

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7月 8月 9月 10月 11月 12月

上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下

追肥

① トンネル除去後に施用する。

② 施用例・ 銘柄名:BBS363L・ 施用量:20kg/10a

手取り除草

① トンネル除去後に手取り除草を行う。② 1年目は、絶対に除草剤を使用はしない。

手取り除草

病害虫防除

① ほ場観察をマメに行い、初期防除に努める。② 同系統薬剤の連用は、薬剤耐性を招く恐れがあるので、ローテーション防除をする。

葉枯病 花腐菌核病 アザミウマ類 リンドウホソハマキ

来年の採花が楽しみだね。

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Ⅱ 定植2年目以降の作業のポイントⅡ 定植2年目以降の作業のポイント

1月 2月 3月 4月 5月 6月

上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下

通路かん水

① ほ場の乾燥化を図るために、融雪剤を散布する。② 施用例・ 銘柄名:サンアッシュ・ 施用量:60kg/10a

融雪剤散布後

① 4月中旬頃に施用する。② 施用例・ 銘柄名:BBS363L・ 施用量:80kg/10a

春肥の施用

① 6月中旬までに施用する。② 施用例・ 銘柄名:BBS363L・ 施用量:40kg/10a(晩生種:50kg/10a)

整枝

融雪剤散布

① 定植2年目以降は、萌芽数が多くなるので必ず実施する。② 特に、ハイジ系は萌芽数が多いので必ず実施する。③ 「茎が太くなる」「開花段数が増える」「株元の通気性が良くなり病害が減る」といった効果がある。

整枝後(10本/株)整枝前(13本/株)

春肥 追肥

りんどうは通路かん水がキモなんだゎ。

① 干ばつ時にはかなり有効な技術である。

② 天気予報を見て、降雨の見込みがなく干ばつが予想される時は迷わず実施する。

③ ベッドの肩まで水が浸かったら排水をする。 通路かん水状況

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7月 8月 9月 10月 11月 12月

上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下

採花・調整

① ハサミなどの刃物は使わずに手で折り取る。② 草丈に余裕があれば、できるだけ茎を残して株の充実を図る。③ 採花時は折れやすいので、取り扱いに注意する。(特にホワイトベルが折れやすい。④ 平均採花本数:1,563本/10a

① 生育に応じて徐々に上げていく。② 遅れないようにする。

ネット上げ状況

採花後の水あげ状況

ネット上げ

あと片づけ

病害虫防除

① ネットを最上段に上げておく。② 防風ネットも片づける。

ネットは最上段に 防風ネットも撤収

① ほ場観察をマメに行い、初期防除に努める。② 同系統薬剤の連用は、薬剤耐性を招く恐れがあるので、ローテーション防除をする。

葉枯病 花腐菌核病 アザミウマ類 リンドウホソハマキ

茎葉整理

① 12月上旬頃までに茎葉が完全に枯死したら地際から刈り取る。② 茎葉が緑色のうちは、できるだけ刈り取らないようにする。③ 新芽を傷つけないよう気をつける。 翌年の新芽

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な が の し な の しなの3号 しなの4号 深 山 秋

花 姿

明るいブルー

ふつう

9月中旬~

10月上旬

花 色 明るいブルー 明るいブルー 明るいブルー 濃い紫

花 形 ふつう ふつう ふつう 花弁外反転

切花時期7月下旬~

8月上旬

8月上旬~

8月下旬

9月上旬~

9月下旬

10月中旬~

11月中旬

ブルーハイジ サマーハイジ セプテンハイジ ホワイトベル パステルベル

花 姿

純白に近い白

ふつう

7月下旬~

8月中旬

花 色 パステルブルー 明るいピンク 明るいピンク 白+薄青覆色

花 形 花弁外反転 花弁外反転 花弁外反転 花弁外反転

切花時期8月中旬~

9月上旬

8月下旬~

9月中旬

9月上旬~

9月下旬

8月中旬~

9月上旬

11 定植前年(秋)の管理定植前年(秋)の管理 りんどう栽培適地の五箇条

・ 転作田である。・ 作土層が深く、排水性が良好である。・ 地下水位が60cm以下にある。・ 乾燥時に通路かん水ができる。・ 有害土壌菌に侵されていない。

診断項目 目標値 備 考

作土の深さ 30cm

60cm以上

60cm以下

5.0~5.5

10mg以上(乾土中)

有効土層の深さ

地下水位 「明きょ」「暗きょ」の設置や心土破砕を行う。

pH(H2O) 土壌診断を行い、目標値まで矯正する。

有効態りん酸(mg/100g)

土壌診断を行い、目標値までりん酸を投入する。

物理性

化学性

※ 上記画像は「(有)スカイブルーセト」ホームページより引用

・ 定植すると、5~7年にわたって栽培されるので

よく吟味して、ほ場を選んで下さい。・ りんどうの根は、根毛が少なくデリケートですので、りんどうにとって快適なほ場になるよう下表を参考に改良して下さい。

Ⅲ 品 種 特 性Ⅲ 品 種 特 性

Ⅳ 栽 培 管 理Ⅳ 栽 培 管 理

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(2) 防風網の設置(4月中旬)強風の影響で、初期生育不良や曲がりの原因

になりますので、防風対策を必ず行うようにして下さい。

(2) 防風網の設置(4月中旬)強風の影響で、初期生育不良や曲がりの原因

になりますので、防風対策を必ず行うようにして下さい。

心土破砕により透排水性を改善する

透排水性改善透排水性改善

稲わら堆肥を4t/10a投入する

有機物の施用有機物の施用

22 定植年の管理定植年の管理

秋のうちにやったら春はラクですよ。

(1) 融雪促進(3月中旬)① pHの上昇を抑えるため、水稲苗代に使用している資材を施用して下さい。

② 散布例:サンアッシュ 60kg/10a

(1) 融雪促進(3月中旬)① pHの上昇を抑えるため、水稲苗代に使用している資材を施用して下さい。

② 散布例:サンアッシュ 60kg/10a

融雪剤の散布融雪剤の散布風の強い当管内では必須対策!!

(3) 耕起(4月中旬)

① 荒耕しとなるため、土塊の間隙が大きく

通気性が良くなります。

② ロー タリー耕に比べ、ほ場の乾燥が早まるので、降雨後の表面の停滞水の見られる転作田では排水効果が期待できます。

(3) 耕起(4月中旬)

① 荒耕しとなるため、土塊の間隙が大きく

通気性が良くなります。

② ロー タリー耕に比べ、ほ場の乾燥が早まるので、降雨後の表面の停滞水の見られる転作田では排水効果が期待できます。

荒起こしは効果的

(4) 明きょの施工(4月中旬)① 「通路かん水」時に用排水路になりますので

枕地の両端に必ず施工して下さい。② 小型ユンボやスコップを活用し、深さ50cm程度を確保して下さい。

(4) 明きょの施工(4月中旬)① 「通路かん水」時に用排水路になりますので

枕地の両端に必ず施工して下さい。② 小型ユンボやスコップを活用し、深さ50cm程度を確保して下さい。

明き明きょのょの施工施工

深さ50cm程度を確保!!

小型ユンボ小型ユンボ

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(7) 定植ベッドの成畦(5月下旬)① 成畦機やスコップ等を活用して、できるだけ30cm以上の高畦として下さい。② かん水や降雨によって、やや沈む傾向にありますので、早めにつくって落ち着かせるようにして下さい。

③ 風通しを良くすることが病害の発生の予防につながるので、この地域の風の方向を考えて設置して下さい(西日に注意)。④ マルチは黒マルチとし、厚さは0.03mm以上で、幅は150cmのものを使用します。

(7) 定植ベッドの成畦(5月下旬)① 成畦機やスコップ等を活用して、できるだけ30cm以上の高畦として下さい。② かん水や降雨によって、やや沈む傾向にありますので、早めにつくって落ち着かせるようにして下さい。

③ 風通しを良くすることが病害の発生の予防につながるので、この地域の風の方向を考えて設置して下さい(西日に注意)。④ マルチは黒マルチとし、厚さは0.03mm以上で、幅は150cmのものを使用します。

(5) 基肥の施用(5月中旬)

① コーティング肥料は高価なので、ベッド内だけの施用としたほうが経済的です。

② 定植直前の施用は、肥料やけを起こすことがあ

るので、定植30日前までに施用して下さい。

(5) 基肥の施用(5月中旬)

① コーティング肥料は高価なので、ベッド内だけの施用としたほうが経済的です。

② 定植直前の施用は、肥料やけを起こすことがあ

るので、定植30日前までに施用して下さい。

(6) 耕起・砕土(5月中旬)

① 砕土が細かすぎると生育が劣るので、「幼児の握り拳の大きさ」をめやすに行って下さい。

② 練り返しがないように砕土・整地して下さい。

(6) 耕起・砕土(5月中旬)

① 砕土が細かすぎると生育が劣るので、「幼児の握り拳の大きさ」をめやすに行って下さい。

② 練り返しがないように砕土・整地して下さい。

あまり細かくし過ぎないあまり細かくし過ぎない

施用量 要素量(kg/10a)

(/10a) N P K

苦土重焼燐 40kg ― 14.0 ―

BBS363L 120kg 15.6 19.2 15.6

合 計 15.6 33.2 15.6

【 施 肥 例 】

成畦作業のようす成畦作業のようす

【【 成成 畦畦 例例 】】

畦幅:180cm畦幅:180cm

ベッド幅:100cmベッド幅:100cm

通路幅:80cm通路幅:80cm

成成 畦畦 機機

(8) 定 植(6月上旬)

① 適期:6月上旬頃(外気の平均気温が14~15℃になる頃)

② 生長した苗が低温に遭うとロゼット化することがありますので、定植期に注意して下さい。

③ 晴天日の日中は出来るだけ避け、曇天の日か朝夕を選んで定植して下さい。

④ 栽植様式は、右図を参考に定植して下さい。

(8) 定 植(6月上旬)

① 適期:6月上旬頃(外気の平均気温が14~15℃になる頃)

② 生長した苗が低温に遭うとロゼット化することがありますので、定植期に注意して下さい。

③ 晴天日の日中は出来るだけ避け、曇天の日か朝夕を選んで定植して下さい。

④ 栽植様式は、右図を参考に定植して下さい。

条間条間40cm40cm 10aあたり10aあたり

7,0007,000株程度株程度

株間:15cm株間:15cm

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【 定植作業例 】

苗が到着してから、半日陰にして1日程度馴化させる

オーソサイド水和剤600倍液に30分程度ドブ漬けする

割りばしの先などでセルの底穴を突き、苗を取り出す

取り出した苗を稲の箱マットなどに並べる

直管パイプを加工したものやフォークなどで植穴を開ける

培土上の苔を軽く落とす

ベッドが落ち着いた時の苗浮きを抑えるため、やや深植えとする

やや強めに押さえつけ、熱風害防止のため、土でマルチ穴をふさぐ

定植完了

定植後1時間以内にかん水する(定植中でもかん水)

1列定植するごとに、パオパオでトンネルを設置する

定植作業完了

10a植えるには・・・夫婦仲良くやったとしても約2日かかりますよぉ~。

定植:12.0時間トンネル設置:2.5時間かん水:5.0時間

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(13) 追 肥① 定植後1~2ヶ月後頃に、黒マルチの中央部15cm幅に切り抜き、その場所に追肥して下さい。(下図・追肥例①参照)

② ①の方法が出来ない場合は、2株に1穴の割合でベッドの肩に穴を開けて追肥して下さい。(下図・追肥例②参照)

③ 施肥例:BBS363L 20kg/10a

(13) 追 肥① 定植後1~2ヶ月後頃に、黒マルチの中央部15cm幅に切り抜き、その場所に追肥して下さい。(下図・追肥例①参照)

② ①の方法が出来ない場合は、2株に1穴の割合でベッドの肩に穴を開けて追肥して下さい。(下図・追肥例②参照)

③ 施肥例:BBS363L 20kg/10a

(10) 葉面散布(6月上旬~7月中旬)

① 定植後10日目くらいから、1週間おきに2~3回

程度の葉面散布をして葉色を保つようにして下さい。

② 散布例下記資材のどちらかを選んで散布して下さい。

・ ヨーゲン強力2号 800倍

・ クロロゲン(青) 500倍

(10) 葉面散布(6月上旬~7月中旬)

① 定植後10日目くらいから、1週間おきに2~3回

程度の葉面散布をして葉色を保つようにして下さい。

② 散布例下記資材のどちらかを選んで散布して下さい。

・ ヨーゲン強力2号 800倍

・ クロロゲン(青) 500倍

(9) 定植後のかん水(6月上旬)

① 定植後の1週間は水分を与え続け、定植後の1ヶ月間は絶対に乾燥条件にしないで下さい。

② 定植後2ヶ月間は、やや過湿と思われる水分状態でも構いません。

③ 乾燥時には、トンネルを開けてかん水するようにして下さい。

(9) 定植後のかん水(6月上旬)

① 定植後の1週間は水分を与え続け、定植後の1ヶ月間は絶対に乾燥条件にしないで下さい。

② 定植後2ヶ月間は、やや過湿と思われる水分状態でも構いません。

③ 乾燥時には、トンネルを開けてかん水するようにして下さい。

(12) 除 草① トンネル除去後に手取り除草して下さい。② 定植1年目は、株が成熟していないので、除草剤の使用は避けて下さい。

(12) 除 草① トンネル除去後に手取り除草して下さい。② 定植1年目は、株が成熟していないので、除草剤の使用は避けて下さい。

(11) トンネル除去

定植2か月後くらいの時期になったら、生育を見てトンネルを除去して下さい。

(11) トンネル除去

定植2か月後くらいの時期になったら、生育を見てトンネルを除去して下さい。

手取り除草が基本!!

りんどう 肥料

追肥例① 追肥例②

りんどう 肥料

(14) 病害虫防除 → 薬剤はP14を参照

① ほ場観察をこまめに行い、発生初期の防除に努めて下さい。② 病害虫の越冬方法・ 病原菌:被害残さ物の中・ 害 虫:茎葉の隙間、株もと

(14) 病害虫防除 → 薬剤はP14を参照

① ほ場観察をこまめに行い、発生初期の防除に努めて下さい。② 病害虫の越冬方法・ 病原菌:被害残さ物の中・ 害 虫:茎葉の隙間、株もと

害虫類の越冬場所を重点的に防除する

次年度の芽(冬至芽)

(15) 越冬前の管理

① 茎葉の整理

・ 茎葉が完全に枯れたら刈り取り、ほ場外へ搬出して下さい(実際は、完全枯葉となりづらいので、根雪前処理が適当)。

→ 病害虫の越冬場所を少なくする。

② 融雪水が停滞することがないように、排水路を整備しておいて下さい。

③ ネズミなどによって開けられた穴は、滞水場所になりますので、ふさぐようにして下さい。

④ 防風網は、防風網の支柱にハウスバンドでとめてまとめておくか片づけるようにして下さい。

(15) 越冬前の管理

① 茎葉の整理

・ 茎葉が完全に枯れたら刈り取り、ほ場外へ搬出して下さい(実際は、完全枯葉となりづらいので、根雪前処理が適当)。

→ 病害虫の越冬場所を少なくする。

② 融雪水が停滞することがないように、排水路を整備しておいて下さい。

③ ネズミなどによって開けられた穴は、滞水場所になりますので、ふさぐようにして下さい。

④ 防風網は、防風網の支柱にハウスバンドでとめてまとめておくか片づけるようにして下さい。

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33 定植2年目以降の管理定植2年目以降の管理

(1) 融雪促進(3月中旬)① pHの上昇を抑えるため、水稲苗代に使用している資材を施用して下さい。

② 散布例:サンアッシュ 60kg/10a

(1) 融雪促進(3月中旬)① pHの上昇を抑えるため、水稲苗代に使用している資材を施用して下さい。

② 散布例:サンアッシュ 60kg/10a

天気回りなどを見計らって天気回りなどを見計らって迷わず散布迷わず散布!!!!

(5) 茎葉および雑草の除去(4月中~下旬)(5) 茎葉および雑草の除去(4月中~下旬)

(2) 防風網の設置(4月上旬)① 当地区は春の風が強いため、初期生育を促すために必ず設置して下さい。② 強風の影響で、曲がりの原因になるので、防風対策を必ず行ってください。

(2) 防風網の設置(4月上旬)① 当地区は春の風が強いため、初期生育を促すために必ず設置して下さい。② 強風の影響で、曲がりの原因になるので、防風対策を必ず行ってください。

当管内では必須対策当管内では必須対策

処理前 処理中 処理後

前年に刈り残した茎葉や、雪解け後に生えてきた草を除去します。

・ 刈り残した茎葉は「コルク化」してるので、簡単に除去できる。・ 雑草は、マイナスドライバなどを利用して根こそぎ除去する。(りんどうは傷つけない。)

「キレイ」「さっぱり」「スッキリ」になった「りんどう」の株。

(4) 春肥の施用(4月中~下旬)① 新芽に直接施すと障害を起こす恐れがあるので注意して下さい。

② ばらまく場合は条間に、カラス口を使う場合はベッドの肩部に施用して下さい。③ 散布例:BBS363L 80kg/10a

(4) 春肥の施用(4月中~下旬)① 新芽に直接施すと障害を起こす恐れがあるので注意して下さい。

② ばらまく場合は条間に、カラス口を使う場合はベッドの肩部に施用して下さい。③ 散布例:BBS363L 80kg/10a

カラス口による施用カラス口による施用

(3) 明きょの施工(4月中旬)① 乾燥・少雨時の「通路かん水」をする時に用排

水路になりますので、枕地の両端に必ず施工して下さい。

② 小型ユンボやスコップを活用し、深さ50cm程度を確保して下さい。

(3) 明きょの施工(4月中旬)① 乾燥・少雨時の「通路かん水」をする時に用排

水路になりますので、枕地の両端に必ず施工して下さい。

② 小型ユンボやスコップを活用し、深さ50cm程度を確保して下さい。

明き明きょはょは必ず設置必ず設置

深さ50cm以上を確保!!

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(7) フラワーネットの設置(4月中~下旬、ただし2年目のみ)(7) フラワーネットの設置(4月中~下旬、ただし2年目のみ)

(6) アーチパイプの設置(4月中~下旬、ただし2年目のみ)

【設置例】① 設置間隔:2m② 10aあたり必要本数:500本

(6) アーチパイプの設置(4月中~下旬、ただし2年目のみ)

【設置例】① 設置間隔:2m② 10aあたり必要本数:500本

フラワーネット エスター線 あて板

端の支柱には、かなり強い負担がかかるので、倒れないように必ず補強する。

端の支柱には、かなり強い負担がかかるので、倒れないように必ず補強する。

直管パイプを使う事例

補強事例補強事例

45mm程度のパイプ使用事例

・ 15cm×5目(撚糸したもの)・ 10aあたり必要量:3,000m(3段張りの場合)

・ フラワーネットの張りを良くするために設置する。

・ 10aあたり必要量:6,000m(3段張りの場合)

ベッド数に合わせて自作する。

(9) 整枝(5月末までに終わらせる)(9) 整枝(5月末までに終わらせる)

整枝前(13本/株)

めやす 整枝方法

ヴィオラ系

1株あたり7~9本

草丈30cm頃に、良茎を1株あたり7~9本残し、その他は茎の先端から5cm程度を摘心する。

ハイジ系

1株あたり約10本

良茎を1株あたり10本残し、その他は地際から3~4cm残して折り取る。

整枝後(10本/株)

(8) 通路かん水(4月下~8月下旬)

① 干ばつ時には、かなり有効な技術です。

② 天気予報を見て、降雨の見込みがなく干ばつが予想される時は迷わず実施して下さい。

③ ベッドの肩まで水が浸かったら排水して下さい。(根が長時間にわたって滞水すると障害を受ける)

(8) 通路かん水(4月下~8月下旬)

① 干ばつ時には、かなり有効な技術です。

② 天気予報を見て、降雨の見込みがなく干ばつが予想される時は迷わず実施して下さい。

③ ベッドの肩まで水が浸かったら排水して下さい。(根が長時間にわたって滞水すると障害を受ける)

迷わず実施する迷わず実施する

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(11) ネットの管理(6月上~8月下旬)

① ネットは、風の影響を考慮して3段として下さい。

② 5月以降は、生育が旺盛な時期になるため、

ネット上げは遅れないよう、こまめに引き上げて下さい。

③ ネット管理のめやす

(11) ネットの管理(6月上~8月下旬)

① ネットは、風の影響を考慮して3段として下さい。

② 5月以降は、生育が旺盛な時期になるため、

ネット上げは遅れないよう、こまめに引き上げて下さい。

③ ネット管理のめやす

(10) 追肥(6月上~中旬)

① 6月になると、根の貯蔵養分主体の生育から、同化養分による生育に切り替わる時期になるので、生育促進のために追肥して下さい。

② 追肥は、下記を参考に実施して下さい。

③ 採花時期の遅い品種は、2割程度増肥して下さい。

(10) 追肥(6月上~中旬)

① 6月になると、根の貯蔵養分主体の生育から、同化養分による生育に切り替わる時期になるので、生育促進のために追肥して下さい。

② 追肥は、下記を参考に実施して下さい。

③ 採花時期の遅い品種は、2割程度増肥して下さい。

要素量(kg/10a)

N P K

BBS363L 40.0 5.2 6.4 5.2

(晩生種) 50.0 6.5 8.0 6.5

施用量(kg/10a)

【 施 肥 例 】 ・上段:生長点付近

・中段:上段と下段の中間

・下段:草丈の半分の高さ

(12) 病害虫防除(6月上旬~9月下旬)(12) 病害虫防除(6月上旬~9月下旬)

・ 発病花や茎を見つけたら除去して下さい。・ 8月上旬が防除開始時期であり、降雨の前後に防除して下さい。

【 防除薬剤 】ベフラン液剤25ポリベリン水和剤 など

・ 花弁に水浸状の小班点が現れやがて、花全体が水浸状に腐敗します。

・ 腐敗が茎にまで達すると、茎全体が枯死します。

・ 低温多湿で雨が多いと多発します。

・ 被害葉を除去して処分して下さい。・ 発生初期(6月上旬)から、定期的に防除して下さい。

【 防除薬剤 】ゲッター水和剤ポリベリン水和剤 など

・ 下位葉の先端が褐色に枯れ上がります。

・ 最近では、水分不足による葉先枯れ部分からの発病が目立っています。

・ 低温多湿条件で多発します。

・ 被害葉を除去して処分します。・ 発生初期(5月上旬)から定期的に防除します。

【 防除薬剤 】オーソサイド水和剤80ベフラン液剤25 など

・ 降雨による土の跳ね上げにより

下葉から発生します。

・ 淡褐色~褐色の1cm前後の円

形病斑を形成し、病斑の中心部に小黒点を作るのが特徴。

・ 高温多湿条件で多発します。

症状・発生環境 防 除 法被 害 状 況

堀田原図堀田原図

堀田原図堀田原図

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被 害 状 況 症状・発生環境 防 除 法

リン

・ 当管内における初発は5月下旬頃で、2回目の発生ピークは、8月上旬です。

・ 生長点付近から侵入し、茎内を下に向かって食害後、やがて蛹化し、穴を開けて出ていくため

食害部分から上部は萎ちょう枯死します。

・ 5月下旬頃の初発時の観察を怠らず早期防除に努める。・ 被害株を見つけたら折り取って処分する。

【 防除薬剤 】ダーズバン水和剤25ノーモルト乳剤アグロスリン乳剤 など

・ 高温乾燥時に発生が多い。

・ 花に寄生して加害するが、葉にはほとんどつかない。

・ 加害された花弁は脱色し、やがて白色または淡褐色に変色するので品質が低下します。

・ 増殖場所になる雑草を開花前に除草する。・ 有色粘着板(青色)をほ場に設置して予察防除に努めて下さい。

【 防除薬剤 】モスピラン水溶剤スミチオン乳剤トクチオン乳剤 など

・ 最初は、葉表に白い斑点を生じ、しだいにかすり状の被害になります。

・ 多発すると、クモの巣が張り巡らされたような状態になります。

・ 高温乾燥時に発生が多い。

・ 増殖場所になる雑草を開花前に除草する。・ 発生初期防除に努めて下さい。

【 防除薬剤 】ニッソラン水和剤ピラニカEW など

・ 開花期から有翅虫が飛来し葉裏や花で増殖・加害します。

・ 多発すると、排泄物でススが発生し、葉が黒く汚れます。

・ ウィルス病を媒介します。

・ 高温乾燥条件で多発します。

・ 当代感染した場合でも、ウィルスを株で保持するため、原則、抜き取り処分します。・ 発生初期防除に努めて下さい。【 防除薬剤 】モスピラン水溶剤トレボン乳剤スミチオン乳剤 など

(13) 農薬散布時の留意点① 薬害防止のため、日中の高温時の散布は避けて下さい。② 同一系統の薬剤は連用せず、ローテーション防除して下さい。③ 防除時は、必ず「マスク」「メガネ」を着用して下さい。④ 農薬の使用にあたっては、ラベルの注意事項を良く読んでから使用して下さい。

⑤ 散布薬剤や薬剤の組み合わせによっては、薬害や薬斑の恐れがあるので注意して下さい。⑥ 周辺作物への飛散(ドリフト)には注意して下さい。

(13) 農薬散布時の留意点① 薬害防止のため、日中の高温時の散布は避けて下さい。② 同一系統の薬剤は連用せず、ローテーション防除して下さい。③ 防除時は、必ず「マスク」「メガネ」を着用して下さい。④ 農薬の使用にあたっては、ラベルの注意事項を良く読んでから使用して下さい。

⑤ 散布薬剤や薬剤の組み合わせによっては、薬害や薬斑の恐れがあるので注意して下さい。⑥ 周辺作物への飛散(ドリフト)には注意して下さい。

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(14) 農薬使用基準

病 害 名 害 虫 名

ポリベリン水和剤 その他 1000倍 5回 ● ● ●

ゲッター水和剤 ジエト+ベンゾ 1000倍 5回 ● ● ●

フルピカフロアブル アニリノ 2000倍 5回 ●

ピラニカEW 殺ダニ 2000倍 1回 ●

農 薬 名 系統名 倍 率

使

ウマ

ベフラン液剤25 グアニジン 1500倍 8回 ●

●●

リンドウホソハマキ

オーソサイド水和剤80 キャプタン 600倍 ●

ポリオキシンAL水和剤 抗生物質 2000倍 5回

6回

5回

6回

2回

2回

3回

2回

6回

6回

ダコニール1000 有機塩素 1000倍

モスピラン水溶剤 ネオニコ 2000倍

トレボン乳剤 合ピレ 2000倍

ダーズバン水和剤25 有機燐 1000倍

ノーモルト乳剤 IGR 1000倍

ハービー液剤 その他 200倍 ●

ニッソラン水和剤 殺ダニ 2000倍 ●

アディオンフロアブル 合ピレ 1500倍

スミチオン乳剤 有機燐 1000倍

■ 問題となっている病気・・・【 褐色根腐病 】 ■■ 問題となっている病気・・・【 褐色根腐病 】 ■

・ 基本的には土壌消毒しかない。(物理的には困難)

・ 夏季に滞水するよ

うな、土壌水分が多い条件で発生しやすい。

・ 干ばつや少雨時の地割れによる断根など、根が何らかの原因で受けた障害部分から発病し

ている例もあり、2次的に発生しているケースが多い。

【 地上部 】

下葉から葉色が悪くなって次第にしおれ、黄化→枯死して欠株になります。

【 根 部 】発病茎の根冠部はコルク化して簡単にもぎ取れ、もぎ取れ

た部分は赤褐色に腐敗しています。

対 策発生原因症 状

下葉から黄化下葉から黄化

根冠部は赤褐色に腐敗根冠部は赤褐色に腐敗

田丸原図

田丸原図

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(15) 除草剤の使用にあたって除草剤は、手取り除草が原則ですが、労働競合や諸々の事情によりどうしても使用しなければならない場合は、下記使用事例を参考に

して下さい。

(15) 除草剤の使用にあたって除草剤は、手取り除草が原則ですが、労働競合や諸々の事情によりどうしても使用しなければならない場合は、下記使用事例を参考に

して下さい。

除草剤による薬害事例

(16) 採花・調整(7月下旬~10月下旬)

① 刃物を使うとウィルス病が伝染するので手で折り取って下さい。

② 茎をできるだけ残して株の充実を図って下さい。

③ 採花期は高温期になるので、日中の採花は避け、朝夕の涼しい

時間帯に採花するようにして下さい。④ 出荷基準

(16) 採花・調整(7月下旬~10月下旬)

① 刃物を使うとウィルス病が伝染するので手で折り取って下さい。

② 茎をできるだけ残して株の充実を図って下さい。

③ 採花期は高温期になるので、日中の採花は避け、朝夕の涼しい

時間帯に採花するようにして下さい。④ 出荷基準

階 級 2L L

85cm 75cm

4段以上

優100本

段 飛 び 不可 不可 4段可 3段可

摘 要

5段以上

2cm以内

5cm以内

100本

M B

65cm

3段以上

100本

2L・Lは、1段2花房以上とします。

草 丈 60cm

秀花段数

優2段以上

秀茎曲がり

秀入り本数 10本1束 150本

形質・形状基 準

畦 間100~150㍑300~500mlバスタ液剤

畦 間100~150㍑300~500mlハービー液剤

処理方法10aあたり水量10aあたり薬量

採花前には、必ずJA担当者の指示を仰ぎましょう。

共選所に搬入された「りんどう」

(13) 越冬前の管理① 茎葉の整理

病害虫の越冬場所を少なくするため、茎葉が完全に枯れたら刈り取り、ほ場外へ搬出して下さい。(実際は、完全枯葉となりづらいので根雪前処理が適当)

② 融雪水が停滞することがないように、排水路を整備して下さい。③ ネズミなどによって開けられた穴は、滞水場所になるのでふさいで下さい。④ 防風網は、防風網の支柱にハウスバンドでとめてまとめておくか片づけて下さい。

⑤ フラワーネットは、積雪による破損を防ぐため、最上部まで上げて下さい。

(13) 越冬前の管理① 茎葉の整理

病害虫の越冬場所を少なくするため、茎葉が完全に枯れたら刈り取り、ほ場外へ搬出して下さい。(実際は、完全枯葉となりづらいので根雪前処理が適当)

② 融雪水が停滞することがないように、排水路を整備して下さい。③ ネズミなどによって開けられた穴は、滞水場所になるのでふさいで下さい。④ 防風網は、防風網の支柱にハウスバンドでとめてまとめておくか片づけて下さい。

⑤ フラワーネットは、積雪による破損を防ぐため、最上部まで上げて下さい。

防風ネットは支柱にまとめる フラワーネットは上まであげる 2月のりんどう畑

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全国的に有名な産地の販売金額は、そのほんとんどが3億円以上であり、1戸あたりの平均販売金額が約400万円以上で経営の基幹品目となっています。

販売金額が多くても、1戸あたり販売金額が少ない産地は、農家個々の収量や品質格差が大きく経営の基幹品目にはなれません。そのため、価格低迷等により簡単にやめる農家が多く生産量が安定しないため、市場評価を失って消えてなくなる産地もあります。

全国的に有名な産地の販売金額は、そのほんとんどが3億円以上であり、1戸あたりの平均販売金額が約400万円以上で経営の基幹品目となっています。

販売金額が多くても、1戸あたり販売金額が少ない産地は、農家個々の収量や品質格差が大きく経営の基幹品目にはなれません。そのため、価格低迷等により簡単にやめる農家が多く生産量が安定しないため、市場評価を失って消えてなくなる産地もあります。

第1目標

販売金額1億円販売金額1億円 販売金額3億円以上1戸あたり販売金額400万円以上

販売金額3億円以上1戸あたり販売金額400万円以上

第2目標

11 産地の目標産地の目標 ~~ 1戸あたり400万円以上の販売金額を1戸あたり400万円以上の販売金額を ~~

Ⅶ みんなで築く「りんどう産地」Ⅶ みんなで築く「りんどう産地」

販売金額向上のためには、栽培技術の向上による高品質多収生産はもとより、個別での規模拡大が重要です。

そのためには、規模拡大に伴う生産コストの低減や限られた労働力を効率的に活用するため、省力栽培の推進が必要になります。

販売金額向上のためには、栽培技術の向上による高品質多収生産はもとより、個別での規模拡大が重要です。

そのためには、規模拡大に伴う生産コストの低減や限られた労働力を効率的に活用するため、省力栽培の推進が必要になります。

部会が自主的な活動を行っている産地ほど活気がみられ、生産者自身の生産・課題解決・能力向上意欲は高いものがあります。一定の産地評価が確立された産地は、栽培講習会などの一般的な事業の他に、生産計画や産地の問題解決にむけて、自ら取り組むような部会が理想です。

部会が自主的な活動を行っている産地ほど活気がみられ、生産者自身の生産・課題解決・能力向上意欲は高いものがあります。一定の産地評価が確立された産地は、栽培講習会などの一般的な事業の他に、生産計画や産地の問題解決にむけて、自ら取り組むような部会が理想です。

22 規模拡大の必要性規模拡大の必要性 33 産地の飛躍産地の飛躍

【 優良産地の体制および活動事例】

(1) 部会長は2~4年で交代し、リーダーを育成している。(2) 部会の中に、試験・展示ほ等を行う技術検討班を設置している。

(3) 部会が、次年度の栽培面積を集約し、販売方法をJAと検討している。

(4) 篤農家を営農アドバイザーとして制度化し、生産者を指導している。

(5) 部会による新規栽培者に対するサポート体制が整っている。

【 優良産地の体制および活動事例】

(1) 部会長は2~4年で交代し、リーダーを育成している。(2) 部会の中に、試験・展示ほ等を行う技術検討班を設置している。

(3) 部会が、次年度の栽培面積を集約し、販売方法をJAと検討している。

(4) 篤農家を営農アドバイザーとして制度化し、生産者を指導している。

(5) 部会による新規栽培者に対するサポート体制が整っている。

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【 参考文献 】

・ 野菜花き栽培マニュアル・シリーズ2(H11 JA南空知広域連)

・ りんどう栽培資料(H12 空知中央地区農業改良普及センター)

・ 北海道フラワーガイド・その14(H18 ホクレン、中央会)

・ 平成18年普及奨励ならびに指導参考事項(H18 北海道農政部)

・ 花卉病害虫診断防除編(H10 農文教)

2007年3月 発行

【協力および情報提供】南空知花き生産組合

【 監 修 】空知農業改良普及センター空知南西部支所

北海道立 花・野菜技術センター