クイックガイド - cartigram...
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発行:2014年6月
この資料は、製造元から提供される取扱説明書の操作方法・注意事項等を簡潔に記載したものであるため、装置の操作にあたっては、製造元から提供される取扱説明書を参照してください。
安全使用に関しての注意等は省略されている場合があります。安全使用のための注意、患者さんの安全確保のために、守っていただきたい事項などにつきましては、取扱説明書、添付文書に 従ってください。
クイックガイド
- CartiGram(T2マップ)編 - Discovery MR750 3.0T
Discovery MR750w 3.0T
Optima MR450w 1.5T
Optima MR360 Advance/Brivo MR355 Inspire 1.5T
Signa HDxt 3.0T/1.5T OptimaEdition 23.0
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クイックガイド - T2マップ -
Chapter1 T2マップのWorkflow
*Option
Chapter2 T2マップ処理 ーFunctoolー
Chapter3 T2マップとは?
Chapter4 T2マップシーケンスについて
FAQ CartiGram(T2マップ)
Appendix 局所部位のT2マップ
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“GE Protocol/Lower Extremities/Knee”、 もしくは“サイトProtocol/Lower Extremities/Knee”等からT2mapを選択します。
Chapter1:T2マップのスキャン
撮像断面は任意に設定可能です。 ・・・ 撮像断面の設定の詳細は“MRIクイックガイド 基本操作編”を参照してください。
【注意点】 クロストークの影響を避けるため、1Acq撮像時はスライス間隔を20パーセント以上 設けてください。スライス間隔が足りない場合は下記のメッセージが表示されます。
膝に特化したアプリケーションですが、各部位で撮像可能です。 RFコイルの依存性はありません。
ASSETは使用しておりませんが、感度マップを使用するため、ASSET1が入っています。
T2マップとは?
スピンエコーでマルチエコーの撮影を行い、T2値の変化を可視化したマップです。
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1. Functoolの起動 T2マップの撮像データを選択して“Functool”をクリックします。
2. T2Map解析ソフトの起動 自動的にT2マップの解析ソフトが立ち上がります。 次に“T2Map”をクリックします。
Chapter2:T2マップ処理-Functoolー
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3. T2 MapのColor Levelの変更
①“Lower”及び“Upper”を変更し、表示させるT2値の範囲(Color Level)を選択します。 ② 変更後は“Compute”をクリックしてください。
また、画面上でマウスの中ボタンをドラッグすることで、任意にColor Levelの変更が行えます。
※ Presetについて Preset1 = 左下のT2マップのColor Level変更 Preset2 = 右下のT2マップのColor Level変更
③ 変更したColor LevelをPreset値に反映させる場合には、 Color Levelを変更後に“Save”ボタンをクリックして、Preset値の設定変更を行ってください。
* Presetの推奨値は Lower;10 Upper;90 です。
Chapter2:T2マップ処理-Functoolー
①
② ③
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4. 画像表示の調整
画像表示の調整を行います。 赤字で表示されている箇所はマウス(左右及び中)で設定変更が可能です。
Chapter2:T2マップ処理-Functoolー
スライス位置
表示FOV
異なるTE画像への変更
T2マップ透過度
画像位置
画像位置
画像位置
※ 元画像のWW/WLは“Ctrl”+マウスの中ボタンのドラッグで変更可能です。
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5. T2値の測定 T2値の測定を行います。
① 円形ROIをクリックします。 ROIの大きさを変更して目的部位に設定します。
② 左下に表示されるAvg.の値がT2値となります。
Avg.: ROI内の平均値 Dev.: ROI内の標準偏差
Chapter2:T2マップ処理-Functoolー
②
①
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6. T2マップの画像保存
① “Film/Save/Report”をクリックします。
② “Functional Maps”を選択します。
③ “Select functional map”において 保存する画面を選択します。
“Left” = Preset1の画面 “Right” = Preset2の画面 “All” = 上記の両方
④ “Select single or multiple location”において保存するLocationを選択します。
“Single location” = 現在表示されている画面のみ “Multiple location” = 撮像した全てのスライス
⑤ “Next”をクリックします。
Chapter2:T2マップ処理-Functoolー
①
②
③
④ ⑤
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6. T2マップの画像保存
⑥ “Select format”において保存方法を選択します。
“Send to Film Composer” = Filmingする際に使用します。 “Save as SCREENSAVE Images” = カラー保存します。 “SCREENSAVE + Add To Report” = カラー保存 + レポート画像貼り付けを行います。
“Save as processed images” = 白黒にて保存します。 保存後、ViewerでWW/WL変更可能です。
⑦ 保存方法を選択後、“Save”ボタンをクリックして画像保存を行います。
Chapter2:T2マップ処理-Functoolー
⑥
⑦
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Appendix 画像調整 - 表示ピクセル : Cursor -
Cursor averaging : 1x1 Cursor averaging : 5x5
Cursor
表示させるピクセル(平均値)を変更し、カラーマップの画像調整を行います。
※ 画像の比較
Chapter2:T2マップ処理 -Functoolー
変更方法: ① マウスを数値上に移動させ、マウスの 中ボタンをドラッグすることで、 “Cursor”の変更を行います。
② 最後に“T2Map Settings”から
“Compute”をクリックします。 … T2 Map Settingに関してはp.5をご参照ください。
①
②
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Appendix データの信頼性
【十分なSNR が保たれている場合】 【SNR が悪い場合】
フィッティングカーブ (緑)が理論カーブ (赤)と一致していない
バックグラウンド・ノイズ
撮像データのSNRが悪いとマップの結果に影響を与えます。
撮像データのSNRが悪いと理論カーブと実際の測定値に相違が生じ、適正なT2値が 測定困難になります。 このような場合は撮像条件の変更が必要となります。
ご参考; GE Protocolの撮影条件を100%として、これ以下にRel. SNRを下げないようにしてください。
Chapter2:T2マップ処理-Functoolー
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CartiGram(カルチグラム、T2 マッピングは関節軟骨の非侵襲的な画像診断法であり、
コラーゲン配列の変化を早期に、且つ鋭敏に捉えることが可能です。CartiGramは診断の
確信度を向上させ、治療方針、あるいは外科的処置を決定する際に有益な情報を提供し
ます。また、治療効果のモニタリングにも役立ちます。
関節軟骨のコラーゲン配列が変化するにつれて、軟骨内の水の運動性が増し、その結果
T2緩和時間が延長します。CartiGramは、従来のMRI画像で軟骨の厚みなどに変化が見ら
れる前に、このT2値の上昇した病変部位を可視化することができる非侵襲的で有効な
ツールです。
CartiGram(カルチグラム、T2マッピング)の臨床有用性
身体症状が現れる前に関節軟骨の変性を早期検出することは、変形性関節症の患者
さまに、より多くの治療選択を提供できる可能性を有しています。また、CartiGramは修復
された組織の組成を計測することにより、外科手術の結果を評価する際にも役立ちます。
Clinical Case
FSEの画像にて、軟骨は均一な厚みを示している。
CartiGramでは外側関節面での部分的なT2値の延長、コラーゲン配列の異常を示している。
Signa Pulse より (GE Healthcare刊行のMR機関誌)
T2 Mappingは軟骨の厚みに変化が起こる前に軟骨の変性が識別できる。上記の例で
は、FSEで比較的正常に見える軟骨部位に変性が起こっていることに注目したい。
Scott A Rodeo, M.D.からのコメント
CartiGramの画像で軟骨の質的な評価が可能である。上記のケースでは、膝蓋骨の
アライメント矯正術を行うタイミングを決定する手助けとなるであろう。
Hollis G. Potter, M.D.からのコメント
Orthopedic Surgeon Director, Sports Medicine Hospital for Special Surgery
Chief, Magnetic Resonance Imaging Hospital for Special Surgery
Chapter3: T2マップとは?
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関節軟骨の構成
・水分(70-80%)
・細胞外基質(20-30%)
2/3 コラーゲン (軟骨の形を維持するフレーム)
1/3 プロテオグリカン (大量の水を保持する吸水物質)
グリコサミノグリカン:GAG(95%)
・わずかな軟骨細胞(コラーゲン、プロテオグリカン分子を作る。)
関節軟骨の構造
3層構造である。
・表層(Superficial Zone)
コラーゲンは水平配列
・中間層(Transitional Zone) 20-30%
ランダムなコラーゲンの配列
・深層、または放射層(Radial Zone) 最も厚く40-60%
コラーゲンは縦筋状の配列
コラーゲン
プロテオグリカン (その殆どはグリコサミノグリカン)
T2Mapと合わせると
Chapter3: T2マップとは?
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Chapter4: T2マップシーケンス
図 T2 マップシーケンスチャート
RF
90 180 180 180 180 180 180 180 180
Gy
Gz
Gx
【T2 マップシーケンスの特徴】
・ベースはMulti EchoのSpin Echoです。 ・Echo数は8に固定されています。 ・GE ProtocolではTRが下記値にプリセットされています。 TR: 1,000ms(1.5T) 1,500ms(3.0T)
→厳密に言えば、TRは長いほど緩和の影響が少なくなるので良好になりますが、 撮像時間とのトレードオフで短めにプリセットされています。
【T2 マップ画像のPost Processing】
・Spin EchoのT2緩和は以下の式で表されます。
SI = A e –TE/T2
Functool内で8種類のTEを持った画像から、この式へフィッティングを行い、 各ピクセル毎にT2値を計算しています。
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* 局所部位のみのT2マップの作成方法
① “Create Hand ROI”をクリックします。
② マウス左ドラッグで必要な部分を囲います。
③ ROIで囲んだ後に、マウス右クリックで “Clear Region” から “Outside ROI” をクリックします。
Appendix: 局所部位のT2マップ
中村さん: カーソルがロケットマークに変わった 画面キャプチャが必要です。 追加をお願いします。
②
①
③
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ROIで囲んだ部分の T2マップが作成できます。
なお、ROIを消去するには、ROIを選択した後に “Ctrl”+ “X”キーを押してください。
Appendix: 局所部位のT2マップ
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発行:2014年6月
解析結果が何かおかしい気がします。解析手順に何か問題があるのでしょうか?
最初や最後のEchoを含めるとフィッティングがうまくいかない場合、
Functoolにロードする際に最初や最後のEchoを省いてからロードすると良好に計測できます。
何故、T2マップが有用なのでしょうか?
形態画像での軟骨評価は数多く発表されています。 ・脂肪抑制 3D SPGRによる軟骨病変の検出:感度75-85%、特異度97% ・FSEによる検出:関節鏡との比較で感度87%、特異度94% (Potter)
ただし、形態画像での評価は限界もあり、
組成変化が起きてから形態変化が起こるため、早期に異常を捉えることが難しいと 言われています。 病変部位は関節軟骨内のコラーゲン配列が崩れる(=不整化)と水分含有量が増えることから、軟骨内の水の運動性が増し、その結果T2緩和時間が延長し、T2マップで検出できると 考えられています。
【正常T2値目安】
健常者膝蓋軟骨 深層 :32±1msec 中間層 :67±2msec
注)年齢や運動変化によっても変動するという報告もあります。
参考論文 Effect of Proteoglycan Depletion on T2 Mapping in Rat Patellar Cartilage Radiology 2005; 234:162–170
Q2.
A2.
Q1.
A1.
FAQ: CartiGram(T2マップ)
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【製造販売業者の名称と連絡先、発行部署】
製造販売業者 : GEヘルスケア・ジャパン株式会社
住所 : 東京都日野市旭が丘4-7-127
保守サービス連絡先 : GEヘルスケア・ジャパン株式会社
住所 : 東京都八王子市高倉町67-4
電話 : 0120 – 055 – 919 FAX : 042 – 648 – 2927
発行部署 : ヘルスケア統括本部 TiPアプリケーション部
Discovery MR750 3.0T
薬事販売名称 ディスカバリーMR750
医療機器認証番号 221ACBZX00095000
Discovery MR750w 3.0T
薬事販売名称 ディスカバリーMR750w
医療機器認証番号 223ACBZX00061000
Signa HDxt 3.0T OptimaEditon 23.0
薬事販売名称 シグナEXCITE 3.0T
医療機器認証番号 21700BZY00014000
Optima MR450w 1.5T
薬事販売名称 オプティマMR450w
医療機器認証番号 223ACBZX00032000
Signa HDxt 1.5T OptimaEditon 23.0
薬事販売名称 シグナ核磁気共鳴コンピュータ断層撮影装置
医療機器認証番号 16100BZY00207000
Optima MR360 Advance 1.5T / Brivo MR355 Inspire 1.5T
薬事販売名称 磁気共鳴断層撮影装置 Optima MR360 / Brivo MR355
医療機器認証番号 222ACBZX00009000