川島ゼミナール　ジェンガ班倉本　剛志小林　卓也　竹崎　雄太野月　孝平濱　彩乃佐藤　勇

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小規模企業のＩＲ活動モデル

発表の流れ１．研究の目的２．実態調査①３．実態調査②４．効果測定５．考察・課題

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ＩＲとは何か？ＩＲとは Investor Relations の略　

　

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ＩＲは投資家や株主から投資してもらうために、信頼関係を気付くために必要な活動

企業自ら投資に必要な情報を開示する

投資家 関係

なぜ小規模企業の IR なのか？

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銀行からの資金を貸してもらいにくい

株式から資金を集めたい

選んでもらう判断材料の提供が必要

そこで必要となるのが IR 活動である

１ . 研究の目的

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小規模企業がＩＲを行う上で、何が問題となるのか？

小規模企業のＩＲに対して一つの解決案を提示する。

小規模企業の定義

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上場企業すべての企業を業種ごとに総資産額順に並べて下位３０位の企業

企業数が１００社以上ある業種が対象（１００社以上ある１２業種から　　６業種を選択）

ＩＲの活動目的　　企業情報を適切に提供する活動

　　評価を適正に近づける活動

　　資本市場での戦略的な活動

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着眼点

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•自分たちが定義した小規模企業の IR 活動は、実態はどうなのか？

•IR 活動は実際に効果をあげているのか？

•IR は小規模企業にとって本当に必要なのか？

２ . 実態調査①データベース作成

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小規模企業のＩＲ活動は　　　　　　どのようなことが行われているのか？

実態を調査するために、　　　　　　インターネットの Web ページから　データベースを作成した。

データベースの作成方法

　

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総資産額順に業種ごとに下位から３０社（小規模企業）を選出

６業種（電気機器・不動産・サービス業・食品・小売業・ 商社・）の１８０社を調査

開示項目数は３１個　期間は６月１０日から１７日

データベース（抜粋版）

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順位 企業名 列 1 総資産（円） 市場名 決算短信 有価証券報告書 IRカレンダー 事業報告書113 セイクレスト T8900 930 JASDAQ ○ ○ ○ ○112 エリアクエスト T8912 1073 東証マザーズ ○ ○ × ×111 品川倉庫建物 T9314 1321 JASDAQ ○ ○ × ○110 トラストパーク T3235 1630 福岡 Q-Board ○ ○ ○ ○

109 ディア・ライフ T3245 2206 東証マザーズ ○ ○ ○ ○

108 ツノダ T7308 2476 名証 2 部 ○ × × ×

107 イントランス T3237 2484 東証マザーズ ○ ○ ○ ○

106 ハウスフリーダム T8996 3057 福岡 Q-Board × × × ×105 総和地所 T3239 3279 JASDAQ ○ ○ ○ ×104 エコナック T3521 3324 東証 1 部 ○ × × ×

103 日本社宅サービス T8945 4221 東証マザーズ ○ ○ ○ ×

102 コーセーアールイー T3246 4462 福岡 ○ ○ × ×101 エー・ディー・ワークス T3250 4865 JASDAQ × × ○ ×100誠建設工業 T8995 4923 大証 2 部 ○ ○ ○ ×

99 アールエイジ T3248 5040 東証マザーズ ○ ○ ○ ×98 ウィル T3241 5913 JASDAQ ○ ○ ○ ×97ＳＢＩライフリビング T8998 6807 東証マザーズ ○ ○ ○ ○

96 日住サービス T8854 7375 大証 2 部 ○ × × ○

95 ダイヨシトラスト T3243 7638 福岡 Q-Board ○ ○ ○ ○

94 エムジーホーム T8891 7821 東証 2 部 ○ × × ×

93 ラ・アトレ T8885 8400 ヘラクレス ○ ○ ○ ×92大阪港振興 T8810 9308 JASDAQ ○ ○ × ○

91日本商業開発 T3252

10784 名証セントレック ○ ○ ○ ×

90ゲオエステート T3260

11470 名証セントレック ○ ○ × ×

89ロジコム T8938 11950 ヘラクレス ○ ○ ○ ○88 リベレステ T8887 13339 JASDAQ ○ × × ×87毎日コムネット T8908 13572 JASDAQ ○ ○ ○ ○86グローバル住販 T3259 13738 JASDAQ ○ ○ ○ ×

85 アーバネットコーポレーション T324213809 JASDAQ ○ ○ ○ ×

84陽光都市開発 T8946 13859 JASDAQ ○ ○ ○ ○

　 　 　 　 　 28 23 19 12

実態調査①まとめ

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　効果測定でこれらの項目にも注目！！

中長期計画や動画配信、リスク開示情報、株主優待情報などは少ない

事業報告書や海外対応（英訳サイト）はばらつきがある

３ . 実態調査②株主構成比率の調査

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データベースを作成した会社の株主比率と総資産額上位の３０社を調べて比較

比率の内訳をみるために大株主も調査

大企業の株主比率

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0.79%

27.02%

1.10%

24.65%

20.48%

26.33% 政府金融機関金融商品取引業者その他の法人外国法人等・個人以外外国法人等・個人個人その他

小規模会社の株主比率

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3.21% 1.12%

29.10%

2.81%

0.54%

64.06%

金融機関金融商品取扱業者その他の法人外国法人等・個人以外外国法人等・個人個人・その他

株主比率の内訳小売業 サービス業 商社 食品 電気機器 不動産 合計

上位３０社

７社（７人）４社（６人）

０社（０人）０社（０人）

０社（０人）

７社（７人）

１７社（１９人）

下位３０社

２３社（２６人）

２０社（２４人）

１７社（１７人）

１７社（２０人）

１１社（１３人）

１７社（１７人）

１０１社（１２１人）

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個人名義で株主比率が１０％以上の株主のいる企業及びその人数

約５倍

実態調査②まとめ

。

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大規模企業と比べて小規模企業は個人の割合が多い

小規模企業の個人の内訳の中には、個人名義でたくさん持っている株主が多い。経営者がもっている場合がある

ＩＲの活動目的　　企業情報を適切に提供する活動

　　評価を適正に近づける活動

　　資本市場での戦略的な活動

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４ . ＩＲの効果測定

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ＩＲの目的に評価を適正に近づける活動　論文（内野【 2004年】・音川【 2000年】など）では効果があると言われている。

小規模企業では、本当に適正価格に近づいたかどうかを測定

測定には株主資本コスト（ＣＡＰＭ）を使用

効果測定の仮説。

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0.0% 1.0% 2.0% 3.0% 4.0% 5.0% 6.0% 7.0% 8.0% 9.0% 10.0%0

5

10

15

20

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論文通りであれば小規模企業も自己資本コストと開示項目数は負の相関を示すはずである

株主資本コストとは？

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•投資家や株主が求めるリターン

•株式のほうがリスクが高いので数値がリスクフリー（１０年物の国債など）よりも高くなる。

株主資本コストの式

　　　　　　　　　

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re = rf ＋　 β （ rm – rf)

rf : リスクフリーレート→ １０年物の国債利回り（ 1.30%)

rm: 市場全体のリスク・プレミアム

rm – rf: リスクプレミアム　→　５％

　 β: 個別の銘柄の要収益率　 →　ブルームバーグ社 HP より

自己資本コストと各項目の相関係数

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自己資本コスト 開示項目数 株式優待制

度 問い合わせ 事業報告書

中長期経営計画 海外対応

自己資本コスト

1

開示項目数 0.120 1

株式優待制度

-0.129 0.107 1

問い合わせ -0.136 0.279 0.009 1

事業報告書 0.141 0.319 0.048 0.139 1

中長期経営計画

0.159 0.348 -0.018 0.090 0.176 1

海外対応 0.131 0.317 -0.137 0.006 0.174 0.297 1

自己資本コストと開示項目数の散布図

　 　　　

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0.0% 1.0% 2.0% 3.0% 4.0% 5.0% 6.0% 7.0% 8.0% 9.0% 10.0%0

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10

15

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効果測定まとめ

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　全体としてはほとんど相関はなかったが・・・

• 自己資本コストと開示項目数は正の関係 を示した。

• 自己資本コストと株主優待と問い合わ は負の関係を示した。

全体のまとめ

。

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小規模企業には、個人株主比率が多くその内訳として、経営者が経営に関わっているだろう。

自己資本コストと開示項目数には負の相関は見られなかった。ただし、株主優待や問い合わせには負の関係がみられた

５ . 考察と課題全体からの考察

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小規模企業は経営者が株式を持っているため、 IRへの意識が低いか、あまり IR について知らない可能性がある。

理由

小規模企業の IR 活動は大規模企業に比べて効果があまりないかもしれない

本線に向けての課題

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なぜ、小規模企業の IR には相関関係がほとんど見られなかったのか？

その謎について解明していく

参考文献 佐藤淑子（ 2008 ）『 IR 戦略の実際』（第 2 版）　日経文庫

伊藤邦雄（ 2007 ）『ゼミナール企業価値評価』（第１版）　日本経済新聞社

大津広一（ 2008 ）『企業価値を創造する会計指標入門』（第 5 版）　ダイヤモンド社

藤江俊彦（ 2000 ）『価値創造の IR 戦略』（初版）　ダイヤモンド社

甲斐昌樹（ 2001 ）『実践 IR マネジメント』（初版）　ダイヤモンド社

日本 IR協議会 HP 　 https://www.jira.or.jp/　など　　　　　　　　　

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ご静聴ありがとうございました

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