消費者のポイントカード利用意図の 実証分析...

67
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消費者のポイントカード利用意図の 実証分析 -プラットフォーム型と垂直統合型の比較 ー. 中央大学 久保知一ゼミ 無形財班 遠藤明彦 今井めぐみ 吉川忠良 水沢綾花.  なぜなら・・・ プラットフォーム という ビジネスモデル     を使ってるから!. ポイントカード において プラットフォーム  がうまくいっていない!. その理由を解明していく. アウトライン. 1 . はじめに. 2 . 仮説提唱. 3 . 調査設計. 4 . 分析結果. 5 . 知見 & 新提案. はじめに. 1 . はじめに. プラットフォーム. プラットフォーム. - PowerPoint PPT Presentation

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消費者のポイントカード利用意図の

実証分析-プラットフォーム型と垂直統合型の比較ー

中央大学 久保知一ゼミ 無形財班遠藤明彦 今井めぐみ 吉川忠良 水沢綾花

1

2

 なぜなら・・・プラットフォームという

ビジネスモデル    を使ってるから!

3

その理由を解明していく

ポイントカードにおいてプラットフォーム がうまくいっていない!

アウトライン

4

1 .はじめに

2 .仮説提唱

3 .調査設計

4 .分析結果

5 .知見 & 新提案

はじめに

プラットフォーム

6

1 .はじめに

   異なる需要を持った第三者間の相互作用を促す基盤を提供するような財やサービス ( 国領  1999)

   提携関係を結んだ売り手が、買い手に直接販売できる形態をとる仲介業者を指す (Hagiu 2007) 。

7

相互作用

プラットフォーム

プラットフォーム

消費者 2消費者 1 消費者 3

企業 2企業 1

価値

1 .はじめに

8

プラットフォーム

ネットワーク外部性が働く

出会いカフェ

1 .はじめに

9

ネットワーク外部性1 .はじめに

垂直統合型と      プラットフォーム型

プラットフォーム型

10

垂直統合型 プラットフォーム型

ハード&ソフト ソフトハード

1 .はじめに

垂直統合型ポイントカード

プラットフォーム型ポイントカード

垂直統合型と      プラットフォーム型

11

1 .はじめに

12

仮説提唱

13

仮説提唱のアウトライン2.  仮説提唱

2-1 .基本仮説

2-2 .問題提起

2-3 .探索費用

2-4 .トレードオフ

2-5 .店舖制約

概念の定義

利用意図  ポイントカードを利用したい度合い

カード運営形態  垂直統合型 :  1 社  プラットフォーム型 :  10 社

行動意図 とは、製品を利用する意思を示す。行動意図モデル( Fishbein & Ajzen1975 )

2-1 .基本仮説

14

仮説 1 :カード運営形態がプラットフォーム型の方が垂直統合型よりも利用意図が高い。

仮説 1

10 社

15

垂直統合型 プラットフォーム型

1 社

2-1 .基本仮説

16

   プラットフォーム型ポイントカード   って・・・

最高!!

2-1 .基本仮説

ポイントカードでは

垂直統合型とプラットフォーム型が

                  共存している! 17

  プラットフォーム型に          収束されるはず・・・

   

しかし

2-2 .問題提起

ネットワーク外部性を

阻害する要因               があ

る!18

2-2 .問題提起

加盟企業は??

T ポイントカード

Question

19

2-3 .探索費用

T ポイントカード

20

69社

ユーザーは加盟企業を覚えられるのか?

2-3 .探索費用

  意思決定そのものの不愉快さ、探索に伴う時間的・金銭的・

  心理的費用、および情報過負荷       ( Engel, Blackwell, & Miniard 1986 )。

探索費用

加盟企業を覚えていな

きゃ

どこの企業が加盟しているか

調べなきゃ!21

2-3 .探索費用

外部探索費用 情報の取得にかかる費用   どこの企業が加盟しているか調べる必要がある。

内部探索費用 経験などの想起 , 情報の整理にかかる費用     加盟企業を覚えていなければならない。 

探索費用

22( Smith, Coasts, & Walling 1999 )

2-3 .探索費用

 経験などの想起 , 情報の整理にかかる費用    

加盟企業を覚えていなければならない

内部探索費用

24

消費者の能力によって異なってくる

記憶能力 加盟企業を覚えることが出来る能力

2-3 .探索費用

仮説 3 :記憶能力がない消費者よりも記憶能力がある消費者の方がプラットフォーム型ポイントカードの利用意図が高い。

仮説 3

25

2-3 .探索費用

トレードオフEX   BOOKOFF の還元率

26

プラットフォーム型になることで還元率が下がってしまう

プラットフォーム型垂直統合型

5 %      

1 %5 %      

1 %

2-4.  トレードオフ

加盟企業数加盟している企業の数

トレードオフ

27

独自のサービス企業独自のポイントサービス

還元率ポイントの還元率

トレードオフによってカードの満足度が上がらないのでは?

2-4.  トレードオフ

仮説 4 :還元率はポイントカードの利用意図に正の影響を与える。

仮説 5 :独自のサービスはポイントカードの利用意図に正の影響を与える。

仮説 6 :加盟企業数はポイントカードの利用意図に正の影響を与える。

仮説 4 、 5 、 6

28

2-4.  トレードオフ

         ポイントを通じて特典を提供!(値引き、追加的なサービス)

ポイントカードポイント発

29

         消費者の囲い込み

再購買

( Woolf 2001 )

( Nunes &Dreze 2006 )

2-5.  店舖制約

ポイントカードの性質上

利用店舗に制約が必要!!

利用店舗制約2-5.  店舖制約

30

仮説 7 :店舖制約はプラットフォーム型ポイントカードの利用意図に負の影響を与える。

仮説 7

31

2-5.  店舖制約

仮説 1 :カード運営形態がプラットフォーム型の方が垂直統合型よりも利用意図が高い。

仮説 2 :外部探索費用がかかる時よりも外部探索費用がかからない時の方がプラットフォーム型ポイントカードの利用意図は高い。

仮説 3 :記憶能力がない消費者よりも記憶能力がある消費者の方がプラットフォーム型ポイントカードの利用意図が高い。

仮説 4 :還元率はポイントカードの利用意図に正の影響を与える。

仮説 5 :独自のサービスはポイントカードの利用意図に正の影響を与える。

仮説 6 :加盟企業数はポイントカードの利用意図に正の影響を与える。

仮説 7 :店舖制約はプラットフォーム型ポイントカードの利用意図に負の影響を与える。

仮説提唱

32

2.  仮説提唱

33

調査設計

34

信頼性の高いデータを得るためには偏りのないサンプルを抽出する必要があ

る。                

 マーケティング・リサーチで用いられる統計分析には「検定」が含まれており、「検定」が信頼出来る結果をもたらすためには、収集されるデータに偏りがあってはいけない。

調査設計3.  調査設計

 (岩田 1983 )

          大学生へのアンケート調査

          街頭調査            インターネット調査

調査設計

35サンプルに偏りがある

3.  調査設計

偏りのないサンプルを得ることができ、統計学的に信頼性が高い(平松 2006 )。

調査設計

36

エリア・サンプリング

 現状の社会調査の制約の下では…

  最高品質の   ランダム・サンプリング

3.  調査設計

TSUTAYA多摩センター店を中心に半径 1.4km以内

の住宅に 2000 通のアンケートを配布

 【配布ルール】Excel のランダム・サンプリング機能で400番地( 640番地のうち)抽出一軒家は一軒おきマンションは偶数階の両端の部屋

エリア・サンプリング

37

3.  調査設計

• 調査対象–多摩市在住の方

• 回収率– アンケート 2000 通配布

–回収数 407 通 (回収率 20.3% )

調査方法

38

3.  調査設計

39

分散分析グループ間での平均値の差を比較するための分析

コンジョイント分析消費者の属性重視度を知るための分析

分析方法3.  調査設計

40

分析結果

カード運営形態

カード運営形態 ( F =15.61,p

<.01 )外部探索費用 ( F =357.49,p

<.01 )

利用意図

5.24

2.91

プラットフォーム型

垂直統合型

4.76

分析結果 仮説 2

外部探索費用なし外部探索費用あり

4.  分析結果

41

カード運営形態

利用意図

プラットフォーム型

垂直統合型

2.91

4.76

仮説 2 外部探索費用がないとき

仮説 2 は

支持された5.24

外部探索費用なし外部探索費用あり

4.  分析結果

42

分析結果 仮説 3

利用意図

3.67

カード運営形態 ( F=8.61, p

<.01 )記憶能力 ( F =0.61, p >.05 )

カード運営形態プラットフォーム型垂直統合型

5.12

記憶能力あり

記憶能力なし4.07

4.43

4.  分析結果

43

仮説 3 記憶能力があるとき

カード運営形態

記憶能力あり

記憶能力なし

利用意図

3.67

プラットフォーム型垂直統合型

5.12

4.07

4.43

一部

支持された

4.  分析結果

44

利用意図

2.91

プラットフォーム型垂直統合型

5.24

4.76

仮説 1  プラットフォーム型のとき

仮説 1 は

支持された利用意図

プラットフォーム型垂直統合型

3.67

5.12

4.07

4.43

4.  分析結果

45

コンジョイント分析結果

属性 重要度値 カテゴリー 推定値 t 値

還元率 47.40 1% -0.6910.61*

*

    5% 0.6910.61*

*

独自のサービス

26.06 あり 0.38 5.82**

    なし -0.38 -5.82**

企業数 11.70 1 社 -0.17 -2.62**

    10 社 0.17 2.62**

利用店舗制約 14.82 あり -0.21 -3.32**

    なし 0.21 3.32**Pearson の相関係数 0.99

p=0.00**1% 水準で有意

分析結果 仮説 4 、 5 、 6 、 7

46

仮説 4 は

支持された

仮説 5 は

支持された

仮説 6 は

支持された

仮説 7 は

支持された

4.  分析結果

1 、還元率

2 、独自のサービス

3 、利用店舗制約

4 、企業数

47

分析結果 仮説 4 、 5 、 6 、 7

ポイントカードの属性重要度

4.  分析結果

仮説 1 :カード運営形態がプラットフォーム型の方が垂直統合型よりも利用意図が高い。

仮説 2 :外部探索費用がかかる時よりも外部探索費用がかからない時の方がプラットフォーム型ポイントカードの利用意図は高い。

仮説 3 :記憶能力がない消費者よりも記憶能力がある消費者の方がプラットフォーム型ポイントカードの利用意図が高い。

仮説 4 :還元率はポイントカードの利用意図に正の影響を与える。

仮説 5 :独自のサービスはポイントカードの利用意図に正の影響を与える。

仮説 6 :加盟企業数はポイントカードの利用意図に正の影響を与える。

仮説 7 :店舖制約はプラットフォーム型ポイントカードの利用意図に負の影響を与える。

仮説まとめ

支持

された

支持

された

支持

された

支持

された

支持

された

支持

された 48

一部

支持された

4.  分析結果

49

知見&新提案

50

還元率が高い独自のサービスがある探索費用がかからない

知見• 探索費用が高いとプラットフォーム型ポイント

カードに対する利用意図が小さくなる。• 企業数よりも、独自のサービスや還元率を重視

している。

NEW ポイントカード

5.  知見&新提案

51

日本活性化に向けて

POINT

CARDプラットフォーム型

ポイントカードをより良く…

5.  知見&新提案

52

日本活性化に向けて還元率が高いポイントカード

価格競争になってしまう

5.  知見&新提案

53

プラットフォーム型ポイントカードなら

多様なサービスを提供できる

独自のサービスがあるポイントカード  限界費用の低い商品・サービス

 

日本活性化に向けて5.  知見&新提案

54

探索費用の低いポイントカード  プラットフォーム型ポイントカードのアプリ

日本活性化に向けて

カードの加盟店が簡単にわかる

30m

60m100m

5.  知見&新提案

55

日本活性化に向けて

   50 ポイントで

      ドリン

ク無料

      

  60 ポイントで

    ドリンク1

杯無料  

探索費用の低いポイントカード プラットフォーム型ポイントカードのアプリ

独自のサービスの情報がわかる

30m

60m100m

ドリンク無料

ドリンク無料

5.  知見&新提案

56

独自のサービスがある探索費用がかからない

NEW プラットフォーム型

ポイントカード

ポイントカードの価値

UP

ご清聴ありがとうございました

57

58

参考資料

59

• Tポイントカードの会員数は 2010年 3月末時点でおよそ 3500万人。

• ポイントの貯蓄・使用の両方が可能な加盟店は全国に 13 企業 14000 店舗。

• 貯蓄やポイント交換を含めると 69 企業31000 店舗。

T ポイントカード

http://www.ccc.co.jp/fileupload/pdf/ir/FY09-4Q_financial-resultsresentation.pdf

60

T ポイントカード

http://www.paymentnavi.com/paymentnews/7657.html

T会員数の年次推移

※04年 4月にスタートした全国会員証共通化により一時的に有効会員数が減少いたしました

2010年 9月末: 3608万人

09年 9月末比: 266万人増

61 http://www.fukeiki.com/2009/12/bookoff-t-point.html

Tポイントカード  BOOK OFF の撤退

2009 年夏から半年かけて、T ポイントの投資対効果を検証したと

ころ、コストに見合っていないという

事実に行き当たり、撤退を決めた。

2007 年に加盟

2010 年に撤退

堀内康隆取締役執行役員管理本部長

62

行動意図モデル   行動意図モデルは、社会行動は、その行動がもたらす効果

とその行動への周囲の評価に依存すると主張する合理的行為理論 である (Fishbein &Ajzen 1975) 。

   このモデルは、製品を利用することの望ましさを示す「態度 (attitude toward using) 」と自分にとって重要な他者からの期待を示す「主観的規範 (subjective norm)」が、製品を利用する意思を示す「行動意図 (behavioral intention)」を高め、それが「行動 (behavior)」につながると主張している。

63

 ある財のユーザーや、ある財に関わる補完財のユーザー数が増加することによって、財から得られる満足度が増大する効果である (Katz & Shapiro 1985) 。 また、ネットワーク外部性は直接的ネットワーク外部性と間接的ネットワーク外部性に区分される。

直接的ネットワーク外部性 財の利用者が増加すればするほど、財から得られる満足度が増大するという効果のこと。

間接的ネットワーク外部性 コンピュータのハードウェアとソフトウェアのように、ネットワークの規模(ハードウェアの普及度など)に応じてその製品の使用価値に直接関係する補完財(ソフトウェア)の提供される量や質が決定される。そして、そうした補完財の存在が製品(ハードウェア)の価値を左右する効果のこと。

ネットワーク外部性

64

探索費用探索   市場において全ての価格を知ることができない購買者が、それでもなお最

も好ましい価格を探し求めること(Stigler 1961 )。

探索費用   探索行動のために消費者が負担する費用のこと。また、探索費用は意思決

定そのものの不愉快さ、探索に伴う時間的・金銭的・心理的費用、および情報過負荷から成る(Engel, Blackwell, & Miniard 1986 )。そして、探索費用は外部探索費用と内部探索費用に分類される(Smith, Coasts, & Walling 1999 )。

外部探索費用   情報取得に付帯する金銭的費用や、探索の機会費用等を指す。つまり、外

部探索費用は、情報の取得にかかる費用全般の事を指す。

内部探索費用   自分の経験や知識情報を想起したり、入ってくる情報を整理したり、消費

者が知っている情報をまとめたりする精神的な労力のことである。

65

エリア・サンプリング  国勢調査区を無作為に抽出したのち、その地点内の世帯を

 住宅地図で無作為に抽出し、世帯調査であればその世帯を、

 個人調査であればその世帯内の個人を対象とする調査対象

 の抽出方法である (平松 2006 )。

66

従属変数:利用意図

ソース タイプⅢ平方和 自由度 平均平方 F 値 有意

確率モデル 22388.13a 3 7462.71 2573.21 0.00

外部探索費用 1036.78 1 1036.78 357.49 0.00

カード運営形態 45.28 1 45.28 15.61 0.00(外部探索費用) *(垂直統合型 / プラットフォーム型)

0.00 0 . . .

誤差 3314.86 1143 2.90    総和 25703.00 1146      a : R2=0.87 (調整済み R2=0.87 )

外部探索費用の分析結果

67

記憶能力の分析結果

従属変数:利用意図

ソース タイプⅢ平方和 自由度 平均平方 F 値 有意

確率モデル 9676.92a 4 2419.23 778.42 0.00

記憶能力 1.90 1 1.90 0.61 0.43

カード運営形態 26.74 1 26.74 8.60 0.00

(記憶能力) * (カード運営形態) 73.63 1 73.63 23.69 0.00

誤差 1616.07 520 3.10    総和 11293.00 524      a : R2=0.86 (調整済みR2=0.85 )