境 祐司:電子書籍が順調に売れ始めた理由
TRANSCRIPT
一人出版社
CREATIVE EDGE SCHOOL BOOKSクリエイティブエッジスクールブックス
http://design-zero.tv/school/booklist/[email protected]
デジタル本専門の
「一生続けられる仕事に育てたい」という決意で創りはじめた
インターネット上の「表現と対話」の空間。
CREATIVE EDGE SCHOOL BOOKSクリエイティブエッジスクールブックス
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一人出版社「Creative Edge School Books(クリエイティブエッジスクールブックス)」は、「出版社」と「本屋」、「学びの場」の 3つの機能が融合した小さなプラットフォームです。8ヵ月前の 2014 年 10 月に生まれました。
bookstorepublisher learning field
本屋
出版社
学びの場
デジタル本をつくる
デジタル本を販売する
販売終了したデジタル本を公開する
01
CREATIVE EDGE SCHOOL BOOKSクリエイティブエッジスクールブックス
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デジタル本の企画から執筆、編集、オーサリング、ストア運用、販売、プロモーションまで「一人」でやっています。5年前、どんなに頑張っても、できなかったことが、可能になりました。クリエイティブエッジスクールブックスは、誰でも自由に利用することができるウェブの最新テクノロジーによって支えられています。
bookstorepublisher learning field
本屋
出版社
学びの場
02
パブリッ
シング[出版]+ク
リエイティブ[創造]+ウェブテクノロジー[技術]
一人の仕事
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Creative Edge School Books(クリエイティブエッジスクールブックス)に、ウェブサイトはありません。
巻き物のようなシングルロングページの集合体になっており、デジタル本ごとに複数のランディングページを対象者にあわせて作成、公開しています。どのページからもリンクされていない「離れ小島」のようなシングルロングページもあります。
03
ウェブ上に点在する
シングルロングページの集合体が、
クリエイティブエッジスクールブックスです。
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昨今のウェブテクノロジー、クラウドサービスの進化によって、たった一人でも、「出版社」をつくり「デジタル本」の制作・販売・プロモーションなどを仕事としてこなせる時代になりました。
04
永遠の課題「知ってもらうこと」「買ってもらうこと」に取り組む
1994 年にインターネットが商用化され、誰でも世界に向けて情報を発信することができるようになりましたが、本格的なビジネスに発展させるには、サイトの運用や決済システムの導入、セキュリティなど、クリアしなければいけないハードルがたくさんありました。お金も時間もかかり、まだ個人が手軽に始められるものではなかったのです。
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でも、今は違います。
初期費用を必要としない個人向けのネットショップサービスなどが増え、ありとあらゆる決済方法を簡単に導入でき、物販であれば面倒な倉庫管理や配送も代行してくれます。アイデアとコンテンツ調達についても、クラウドソーシングサービスの登場によって、フリーのプランナーやデザイナーとの協業が個人レベルで実現可能になっています。
お金をかけずに、コンテンツを売るための高度な仕組みを誰でも簡単に手に入れることができます。すごい時代になりました。
ただし、すべてが容易になったわけではありません。
販売したコンテンツの存在を「知ってもらうこと」、そして「買ってもらうこと」
については、昔も今も変わらず、大変なことで、企業は「宣伝のプロ集団」広告
代理店に依頼し、有名人を起用してテレビでCMを流し続け、新聞や雑誌、そし
てネットでも広告を出し続けます。
それでも、必ず売れるという保証はありません。
いつの時代でも、「知ってもらうこと」「買ってもらうこと」は
試行錯誤の連続なのです。
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「つくる」「売る」「知ってもらう」「買ってもらう」
知ってもらう
買ってもらう
本を売る
本をつくる問題ない
問題ない
年々敷居が下がっている 難
易度は高い
方法はある
プロ集団(広告代理店)でも
保証できない難易度の高さ
誰か教えてほしい
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一人出版社「Creative Edge School Books」では、「つくる」「売る」「知ってもらう」「買ってもらう」の 4段階のプロセスを「身の丈にあったやり方」で実現させるため、段階的に(伝える情報を)詳細化していく「4media」というソリューションを開発し、実践しています。
CESB 塾では、このメソッドを製品やサービスのプロモーションに役立てることを目的とした「法人向けカスタムワークショップ」を、新規事業を担う部署向けや新人研修などで、過去何度か実施しています。
※CESB 塾は、一人出版社から生まれたフレームワークなどを教育に役立てるため、さまざまな領域の人たちが学び合う場として実験的に設定した「Creative Edge School Books の塾」。
Landing Page ebookランディングページ イーブック
1 3 4
Creative Edge School Books - 4media Solution
「つくる」「売る」「知ってもらう」「買ってもらう」ためのシンプルソリューション
CESB
塾
Scroll ActivatedComic Book
コミック
2
Explainer Videoエクスプレーナービデオ
法人向けワークショップ
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きっかけはカスタムパブリッシングの依頼でした。企業の取り組みを「デジタル本」を使って紹介するためのプロジェクトがあり、ここで「情報アクセスの敷居の低いメディア」から順に公開し、情報を詳細化していく手法を試してみたのです。Creative Edge School Booksで実践してきたことをそのまま実行しただけですが、ある程度の効果を得られたことで、本格的に方法論として確立させるための作業を開始しました。
4media
届けたい情報を段階的に詳細化していく手法
「4media」は、まだアルファバージョンであり、完成したソリューションではありませんが、今のところ期待値に近い効果を得られています。今後は「4media」をさまざまな分野の人たちと共有しながら、有効な手法に育てていきたいと考えています。
Landing Page
ebook
1
4
Scroll ActivatedComic Book
2
Explainer Video
3
ティザー(注目)
スマホで一分(印象)
動画で二分(共感)
デジタル本で十五分(詳細)
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一人構造改革
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出版社としての取り組みは、昨年の 1月から始めていますが、現在の「一人」体制で「Creative Edge School Books」をスタートさせてからは 1年経っていません。
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長期プロジェクト中心のパブリッシャーとして生まれ変わるために
まだ 8ヶ月程度の実績しかありませんが、次のフェーズに進まないと今後の活動に赤信号が灯ることがわかり、現在、長期プロジェクト中心のコンテンツ制作に移行するための準備を進めています。
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今までは、自分の専門領域に絞ってレーベルを設定し、同時に走らせていました。「ウェブとクリエイティブ」「教育とテクノロジー」「キッズ」の3つのレーベルです。その後、2015 年に入って、新しいレーベル「フリーダム」を追加しています(フリーダムは「自分史」のレーベル)。
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1 冊のデジタル本の制作期間は、2ヵ月から 4ヵ月で、4冊ほど同時並行で進めます(ページ数の少ないポケットガイドは短期制作)。本の価格は統一せず、通常のタイプは、700 円から1,000 円、ポケットガイドは 400 円です。
デジタル本のデザインは、基本シンプル、表紙だけで「Creative Edge School Books の本」とわかってもらえるように、色だけで差別化しています。
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これからは、デジタル本を「長期プロジェクト」として計画し、少なくとも半年以上の取材を敢行した上で、映画を制作するように、さまざまな人との協業ベースで進めていきます。
一人で企画から制作、販売、プロモーションまで実行するという「一人出版社」のスタイルは変わりませんが、外部の力を借りて取り組む体制に変えていきたいと思っています。
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今年の4月からは、一人出版社の次のフェーズに進むため、
今までのやり方を大幅に見直し、大転換の真っ最中です。
今までリリースしてきた規模のデジタル本も、引き続き、手掛けていきますが、ビジネスの中心は「長期プロジェクト」のデジタル本になります。
収益構造も、デジタル本が完成するまでの期間に、関連する動画コンテンツを販売したり、セミナーを開催するなど、複数の収入の柱を立てながら、構築していきます。
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長期プロジェクトをビジネスの中心にする理由は、Creative Edge School Books の発展の要であり、上位目標の「学びの場(オープンエデュケーション)」の質向上です。学びの場に提供していくコンテンツの質を高めていくため、じっくり時間をかけて作り込めるような体制を実現させたいと考え、今回の大幅見直しを決断しました。
Creative Edge School Books のデジタル本は、「学びの場」から得られる読者(および利用者)のさまざまな意見、要望をベースにしてベータテストを実施し、何度も編集作業を繰り返し、完成します。
bookstorepublisher learning field
本屋
出版社
学びの場
読者と対話しながら本をつくる
ベータテスト
ヒアリング
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コンテンツには「6ヵ月間」という寿命を設定して、販売を終了し、2ヵ月以内に「フリーコンテンツ」として一般公開しています。
誰でも学べる「オープンエデュケーション」の場を提供することで、利用者との対話が生まれ、そこで得た要望などをコンテンツの企画に反映する、という流れを構築しています。
誰でも自由に学べる場
+ニュースレター
電子書籍
教科書・解説書・ガイドブック等
読者・学習者のニーズ
Open EducationPlatform
学習者
読 者
電子書籍
電子出版に展開
発売のお知らせ
電子書籍
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デジタル本の「読者」と、学びの場の「学習者」との交流を促進させ、
良好なシナジー効果をつくりだせるツーサイドプラットフォーマーと
なり、次世代の一人出版社を模索していきたいと思います。
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本屋
出版社
学びの場
「学習者」から読者へ
「読者」から学習者へ
長期プロジェクトコンテンツ
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現在、長期プロジェクトの第一弾となる「医療・ロボティクス関連のデジタル本」の準備に入っています。7月から取材を開始し、12月に最初のデジタル本をリリースする予定です。情報収集目的で 4月から、Creative Edge School health(クリエイティブエッジスクール・ヘルス)というブログを立ち上げています。※デジタル本は、中学生・高校生でも気軽に読めるように、クリエイティブエッジスクールブックス初のコミック(漫画)作品になります。
その後、2020 年まで関連コンテンツを制作しながら(セミナーイベントなども開催)、専門家とのネットワークをつくり、集大成となるデジタル本をリリースします。
現
在
2015
東京オリンピック・パラリンピック
2020
2025年問題
2025
GERONTECHNOLOGYジェロンテクノロジー
CREATIVE EDGE SCHOOLHEALTH
デジタル本
オーディオブック
セミナーイベント
ウェブキャスト
デジタル本(コミック)
デジタル本
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「一生続けられる仕事に育てたい」という決意で創りはじめた
インターネット上の「表現と対話」の空間。
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境祐司
インストラクショナルデザイナーとして講座企画、IDマネジメント、記事執筆、講演などを中心に活動。2012 年 5 月より、電子出版専門のパブリッシャーとして、電子書籍のプランニング、情報設計、デリバリデザイン等を手掛ける。執筆した書籍は、50 冊ほど(海外版、ムックを含む)。
主な著書に『Adobe Edge Animate スタートガイド ~CreativeCloud対応』(技術評論社)、『HTML+CSS デザイン | 基本原則、これだけ。【HTML5 & CSS3 対応版】』(共著/ MdN)、『Amazon Kindle ダイレクト出版 完全ガイド』(共著/インプレス)、『HTML & CSS 逆引き大事典』『速習 Web デザイン Flash CS6』(技術評論社)、『現場で役立つ CSS3 デザインパーツライブラリ』『スマートフォン サイトデザインの基本原則』(共著/ MdN)、『InDesign CS6 で作る EPUB 3 標準ガイドブック』(共著/翔泳社)、『スマートフォンサイトデザインの基本原則』(共著/ MdN)、『EPUB3 スタンダード・デザインガイド』(共著/マイナビ)、『ウェブレイアウトの教科書 PC・スマートフォン・タブレット時代の標準デザイン 』(MdN)、『Web デザイン基礎 改訂 3 版 ( 速習 Web デザイン ) 』(技術評論社)、『電子書籍の作り方』『Web デザイン標準テキスト ―変化に流されない制作コンセプトと基本スタイル』(技術評論社)、『デザイナーなら絶対知っておくべき Web デザイン 50 の原則』(ソフトバンククリエイティブ)、『速習 Web デザイン Flash CS4』(技術評論社)、『Web デザイン & スタイルシート逆引き実践ガイドブック』(ソシム)、『3 行レシピブログデザイン』(共著 / 翔泳社)、『ネタ帳デラックス Flash テクニック』(共著 /MdN)『速習Web デザイン Dreamweaver CS3』『速習 Web デザイン FlashCS3』(技術評論社)、『Flash 逆引きデザイン事典』(共著/翔泳社)、『スタイルシートデザインのネタ帳』(監修/MdN)、『Makinga Rule for Web Design』(ソーテック)、『CSSビジュアルデザイン・メソッド』(毎日コミュニケーションズ)、『XHTMLマークアップ&スタイルシートリフォームデザインガイドブック』(ソシム)、『改訂新版Web デザイン基礎』(技術評論社)など。
[email protected]@commonstyle