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Oracle Database Appliance X6-2 モデル・ファミリー すべての組織で利用しやすくなった Oracleエンジニアド・システム Oracle ホワイト・ペーパー | 2016 11

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Page 1: Oracle Database Appliance X6-2 モデル・ファミリー

Oracle Database Appliance X6-2 モデル・ファミリー すべての組織で利用しやすくなった Oracleエンジニアド・システム Oracle ホワイト・ペーパー | 2016 年 11 月

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ORACLE DATABASE APPLIANCE X6-2 モデル・ファミリー

概要

2011 年に発表された Oracle Database Appliance は、シンプルで、最適化され、価格も手頃なOracle エンジニアド・システムです。Oracle Database Appliance は 4 つの世代を経て、さまざまな運用状況で Oracle Database Enterprise Edition を導入するユーザーの間で極めて高い支持を得てきました。なかでも Oracle Real Application Clusters(Oracle RAC)を使用するような高可用性を必要とする状況ではその人気は顕著です。

オラクルは、2016 年に Oracle Database Appliance 製品ラインナップを拡充するために、Oracle Database Appliance X6-2S、Oracle Database Appliance X6-2M、Oracle Database Appliance X6-2L の 3 つの新モデルを追加しました。また、Oracle Database Appliance X6-2-HA と呼ばれるOracle Database Appliance の高可用性モデルも一新されました。Oracle Database Appliance X6-2 モデル・ファミリーは、Oracle エンジニアド・システムのハードウェア価格としてはもっとも安く、Oracle Database Appliance X6-2S は、Oracle Database Appliance X6-2-HA ハードウェア価格の 4 分の 1 からとなっています。柔軟な Oracle Database ソフトウェア・ライセンスと組み合わせることで、Oracle Database Appliance X6-2 モデル・ファミリーによって、すべての組織で Oracle エンジニアド・システムが利用しやすくなります。

Oracle Database Appliance X6-2S、X6-2M、X6-2L によってデータベース・アプライアンスの利用範囲が広がり、さまざまな導入状況やデータベース・エディションに対応できます。これらのアプライアンスは、シングル・インスタンスのデータベースしか必要としない顧客向けに設計されています。一方、Oracle Database Appliance X6-2-HA は、高可用性が求められる場合に、Oracle Real Application Clusters を使用したクラスタ化データベースの運用向けに最適化されています。

Oracle Database Appliance X6-2 モデル・ファミリーは、データベース・ソリューションを"独自構築"する場合の複雑さや要件の調整、コスト高を回避したい顧客に最適です。顧客は、予算や導入要件に合った Oracle エンジニアド・システムを活用できるようになると同時に、実装済みのオラクルのベスト・プラクティスと単一ベンダーによるサポートにより、最適化されたデータベース・ソリューションのメリットを享受できます。

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Oracle Database Appliance(これまでの実績)

規模や分野によらずあらゆる組織が、強固なデータベース環境を構築することは、困難で、時間がかかり、リスクが高いと感じています。オラクルがこの問題に対処するために開発した Oracle Database Appliance X6-2 モデル・ファミリーは、コンピュート、ストレージ、ネットワークおよびソフトウェアを統合した、シンプルで、最適化され、価格も手頃なコンバージド・システム製品のラインナップです。Oracle Database Appliance によってユーザーは、Oracle Database 環境の素早い導入、維持、サポートが可能になります。

2011 年の最初のリリース以来、Oracle Database Appliance は、さまざまなユースケースで普及が進みました。たとえば、集中型またはブランチ・オフィス型のデータベース・サーバーとしてや、テスト環境および開発環境として、さらにはアプリケーションとデータベースの両方を備えたオールインワンの ISV ソリューションとして導入されてきました。

Oracle Database Appliance X6-2モデル・ファミリーの概要-すべての組織で利用しやすくなったOracleエンジニアド・システム Oracle Database Appliance X6-2 モデル・ファミリーは、第 5 世代の Oracle Database Appliance です。各アプライアンスはハードウェアとソフトウェアから構成され、Oracle Database 環境を簡単に導入、維持、サポートできるため、ユーザーは時間とコストを節約できます。以下の資料 1 に、Oracle Database Appliance X6-2 モデル・ファミリーに用意された性能や容量の異なるさまざまなモデルを示します。

資料1:さまざまな容量や性能を持つORACLE DATABASE APPLIANCE X6-2モデル・ファミリー製品

世界でもっとも普及しているデータベースである Oracle Database を使って構築されたこのアプライアンスは、ソフトウェア、サーバー、ストレージ、ネットワークが完全に統合されたシステムで、OLTP、データウェアハウス、インメモリ・データベースのカスタムおよびパッケージ化されたさまざまなワークロード向けに最適化されたデータベース・サービスをユーザーに提供します。

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Oracle エンジニアド・システムの最小構成価格をさらに引き下げるためにオラクルからリリースされたのが、Oracle Database Appliance X6-2S、X6-2M、X6-2L で、Oracle Database Standard Edition、Standard Edition One、Standard Edition 2 および Enterprise Edition のシングル・インスタンス版データベースの実行向けに最適化されています。

Oracle Database Appliance X6-2-HA は、Oracle Database Enterprise Edition に最適化されている一方、キャパシティ・オンデマンド・ライセンスも継続するため、ユーザーは事業の成長に合わせてソフトウェアの支出を調整できます。これは、複数のデータベースを可用性、性能、拡張性に優れたプラットフォームに統合することを望むユーザーにとって理想的です。

簡単な導入、管理、サポート

簡単な導入

Oracle Database Appliance の特徴はその簡便性にあります。各アプライアンスは、ハードウェアとソフトウェアが統合されて完全な 1 つのシステムとして連携するため、ユーザーは時間とコストを節約できます。

Oracle Database Appliance の導入と使用に必要な手順は、箱を開けて電源コードとネットワーク・ケーブルを接続し、Oracle Appliance Manager のインストールを実行して、高度に最適化されたデータベース・システムをプロビジョニングするだけです。Oracle Database Appliance によって、データベース管理者(DBA)はたった 1 人で高度に最適化された Oracle データベースを 1 時間足らずで導入できるので、導入してから実際に価値を生み出すまでの時間が短縮されます。

簡単な管理とサポート

管理者にとって、システムを保守し、関連するすべてのソフトウェア・コンポーネントに最新パッチを適用して最新状態を維持することは、多くの場合、もっとも時間がかかり、エラーが発生しやすい作業の 1 つです。Oracle Database Appliance と特別に設計されたソフトウェアを使用すると、アプライアンス用パッチ・バンドルによって、ソフトウェア・スタックのすべてのコンポーネント(ファームウェア、オペレーティング・システム、ストレージ管理、データベース・ソフトウェア)に効率的にパッチを適用できます。そのため、ハードウェアおよびソフトウェアのスタックのさまざまなコンポーネント用のパッチを当て推量で組み合わせる必要がなくなります。十分に検証されたパッチ・バンドルは迅速かつ安全に適用できるため、人為的なミスも減り、結果的に計画停止時間の短縮とシステムの信頼性の向上につながります。

またアプライアンスによって、パフォーマンスと可用性の問題が自動的に検出され、修正アクションが実行されるため、ストレージ管理が簡素化されます。さらに、Auto Service Request(Phone Home)機能によって、電源やファンなどのハードウェア部品の障害時に交換サポート・リクエストが生成されます。

"独自構築"システムで問題が発生した場合、DBA はまずどのベンダーを呼ぶかを判断するため、最初に問題の原因究明に多くの時間を費やします。Oracle Database Appliance では、トラブルシューティングははるかに簡単で時間がかかりません。すべての構成要素、ソフトウェア、ハードウェアがオラクルによってサポートされているからです。サポート・リクエストを発行する際、DBA やシステム管理者がすべてのログやシステム履歴を手作業で探してまとめる必要はなく、Appliance Manager が関連ログや履歴を自動的に収集してまとめるため、問題の処理、分析、修正が大幅に迅速化されます。

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最適化されたエンジニアド・データベース・ソリューション

Oracle Database Appliance X6-2 モデル・ファミリーのすべてのアプライアンスは、ハードウェア・レベルでもソフトウェア・レベルでも一体で設計されているため、Oracle Database の実行に最適化されたプラットフォームとして総合的に機能します。

また、Oracle Database もデータベース・サイジング・テンプレートを使用して構成されているため、システムのリソースがオラクルのベスト・プラクティスに従ってデータベース用に最適化されています。

サーバー

表 1 に示すように、エントリ・モデルの Oracle Database Appliance X6-2S は、1 ラック・ユニット(RU)のサーバーで、10 コアの Intel Xeon E5-2630 v4 プロセッサを 1 基搭載します。アプライアンスあたり最大 10 個のプロセッサ・コアをオンデマンドで有効化でき、搭載メモリは 128GB(384GB まで拡張可能)です。

Oracle Database Appliance X6-2M は 1 ラック・ユニット(RU)、Oracle Database Appliance X6-2Lは 2 ラック・ユニット(RU)のサーバーですが、コア数やメモリ容量が強化されています。どちらのアプライアンスも 10 コアの Intel Xeon E5-2630 v4 プロセッサを 2 基搭載し、アプライアンスあたり最大 20 個のプロセッサ・コアをオンデマンドで有効化でき、搭載メモリは 256GB(768GB まで拡張可能)です。

Oracle Database Appliance X6-2-HA は、基本構成で 2 台のサーバーを装備する唯一のアプライアンスで、サーバーあたり 10 コアの Intel Xeon E5-2630 v4 プロセッサを 2 基搭載します。アプライアンスあたり最大 40 個のプロセッサ・コアをオンデマンドで有効化でき、搭載メモリは 512GB(1.5TB まで拡張可能)です。

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表1:ORACLE DATABASE APPLIANCE X6-2モデル・ファミリー概要

Oracle Database Appliance X6-2S

Oracle Database Appliance X6-2M

Oracle Database Appliance X6-2L

Oracle Database Appliance X6-2-HA

サイズ 1 ラック・ユニット・

サーバー 1 ラック・ユニット・

サーバー 2 ラック・ユニット・

サーバー 6 ラック・ユニット・サー

バー/ストレージ

プロセッサ 10 コアの Intel Xeon E5-2630 v4 プロセッサが 1 基

10 コアの Intel Xeon E5-2630 v4 プロセッサが 2 基

10 コアの Intel Xeon E5-2630 v4 プロセッサが 2 基

サーバーあたり 10 コアの

Intel Xeon E52630 v4 プロ

セッサが 2 基

メモリ 128GB(384GBまで拡

張可能) 256GB(768GBまで拡

張可能) 256GB(768GBまで拡

張可能) 256GB(サーバーあたり

768GBまで拡張可能)

ネットワーク 10GbE SFP+(ファイ

バ)x2 ポート、

10GBase-T(銅製)x2ポート

10GbE SFP+(ファイ

バ)x2 ポート、

10GBase-T(銅製)x4ポート

10GbE SFP+(ファイ

バ)x2 ポート、

10GBase-T(銅製)x4ポート

InfiniBand インターコネク

ト、10GBase-T(銅製)x4ポート。または、オプション

でサーバーあたり 10GbE SFP+(ファイバ)x2 ポート

ストレージ 6.4TB の NVMe フラッ

シュ・ストレージ

-12.8TB(RAW)まで

拡張可能

6.4 TB の NVMe フラッ

シュ・ストレージ

-12.8TB(RAW)まで

拡張可能

19.2TB の NVMe フラッ

シュ・ストレージ

-28.8TB(RAW)まで

拡張可能

12TB の SAS SSD フラッ

シュ・ストレージ

-48TB(RAW)まで拡張可

Oracle Database 11g Release 2

Standard Edition、

Standard Edition One、

または Enterprise Edition

12c Standard Edition 2

または Enterprise Edition

11g Release 2

Standard Edition、

Standard Edition One、

または Enterprise Edition

12c Standard Edition 2

または Enterprise Edition

11g Release 2

Standard Edition、

Standard Edition One、

または Enterprise Edition

12c Standard Edition 2

または Enterprise Edition

11g Release 2 と 12c

Enterprise Edition

データベース展開 シングル・インスタンス シングル・インスタンス シングル・インスタンス シングル・インスタンス、

Oracle RAC、Oracle RAC One Node

Oracle VM なし なし なし あり

ネットワーク

Oracle Database Appliance X6-2 モデル・ファミリーの全モデルに、10GbE SFP+(ファイバ)と10GBase-T(銅製)による外部ネットワーク接続機能が搭載されているため、あらゆるデータセンターに対応できます。さらに、Oracle Database Appliance X6-2-HA は、2 台のサーバー間のクラスタ通信用にオプションで高速 InfiniBand インターコネクトも搭載しています。

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ストレージ

Oracle Database Appliance X6-2S、X6-2M、X6-2L は、NVM Express(NVMe)フラッシュ・ストレージを実装し、データベース性能とシステムの信頼性を向上させています。完全に統合された各システムのプロセッサのコア数や、メイン・メモリ、NVM Express(NVMe)ストレージの容量は、さまざまなエンタープライズ・アプリケーションのワークロードに対してデータベース性能が最適化されるようバランス調整されています。

Oracle Database Appliance X6-2-HA は、各サーバー・ノードに直接接続型の SSD ストレージ・エンクロージャを搭載し、ミッション・クリティカルなワークロードに対する高可用性と高性能を実現します。また、Oracle Database Appliance X6-2-HA はオプションでストレージ拡張もサポートし、48TB の RAW データ・ストレージまで拡張可能です。

Oracle Database Appliance X6-2 モデル外部でのストレージ拡張のために、外部 NFS ストレージがサポートされており、オンライン・バックアップやデータのステージング、データベース・ファイルの追加が可能です。

Oracle Database Appliance X6-2 の全モデルに、Oracle Automatic Storage Management(Oracle ASM)が組み込まれており、 Appliance Manager と組み合わせてストレージ性能と可用性を自動的に構成、管理、監視します。

ソフトウェア

Oracle Database Appliance X6-2 モデル・ファミリーでは、次のデータベース、オペレーティング・システム、管理ソフトウェアがサポートされています。

表2:Oracle Database Appliance X6-2モデル・ファミリー用データベースおよびOSソフトウェア

Oracle オペレーティング・システムと Appliance Manager ソフトウェア

• Oracle Linux(プリインストール)

• Oracle Appliance Manager(プリインストール)

• Oracle VM(X6-2HAのオプション)

データベース・ソフトウェア(Appliance Manager を使用してインストール)

• 選択可能な Oracle Database ソフトウェア:

o Oracle Database 11g Standard Edition、Standard Edition One、Oracle Database 12c Standard Edition 2(X6-2S、X6-2M、X6-2L で

サポート)

o Oracle Database 11g Release 2、Oracle Database 12c Enterprise Edition(全モデルでサポート)

o Oracle Real Application Clusters(X6-2 HA でサポート)

o Oracle Real Application Clusters One Node(X6-2 HA でサポート)

• Oracle Automatic Storage Management

• Oracle ASM Cluster File System(Oracle ACFS)

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Oracle Databaseソフトウェア・ライセンス

表 2 に示したとおり、Oracle Database Appliance X6-2S、X6-2M、X6-2L は、Oracle Database Enterprise Edition、Oracle Database Standard Edition、Standard Edition One または Standard Edition 2 をサポートしています。Oracle Database Standard Edition と組み合わせれば、こうしたエントリ・アプライアンスは中小企業や事業部門、ブランチ・オフィスへの展開に最適です。この場合、エンタープライズ・クラスの機能を必要としないため、Oracle Database Appliance のメリットを活かし、コストを削減して生産性を向上させることができます。

Oracle Database Appliance X6-2-HA は、Oracle Database Enterprise Edition の拡張機能セットを必要とするエンタープライズ・デプロイメントを実行するよう構築されたものです。さらに、Oracle Database Appliance X6-2-HA は、Oracle Real Applications Clusters または Oracle Real Applications Clusters One Node を使用して"アクティブ-アクティブ"もしくは"アクティブ-パッシブ"データベース・サーバー・フェイルオーバーを実現する高可用性データベース・ソリューションとして最適化されています。結果として、Oracle Database Appliance X6-2-HA は、このクラスのどんなシステムよりも高い可用性を実現します。

ユーザーは、Oracle Database Appliance X6-2 モデル・ファミリーのどのアプライアンスに Oracle Database Enterprise Edition データベースを導入するにしても、独自のキャパシティ・オンデマンド・データベース・ソフトウェア・ライセンス・モデルを利用して即座に使用するプロセッサのコア数を増やせるため、ハードウェアのアップグレードが一切不要です。ユーザーはシステムを導入してアプライアンスのプロセッサ・コア数を 2 個だけライセンスし、その後システムごとの物理的な最大プロセッサ・コア数まで随時増やせます。これにより、エンタープライズ・ビジネス・ユーザーが求める性能と信頼性を提供することができ、事業の成長に合わせてソフトウェアの支出を調整できます。

仮想化

Oracle Database Appliance X6-2-HA では、Oracle VM ベースの仮想化プラットフォームの導入も選択できます。仮想化のサポートによってすでに完璧に統合されたデータベース・ソリューションに新たな柔軟性が加わります。ユーザーはこの Oracle VM 機能を利用して、同一物理サーバー上で動作するデータベースやアプリケーションにリソースを効率的に割り当てることができます。不要なサーバー・コアを無効化することなく、他のワークロードを処理する能力が増加し、アプライアンスにオールインワン・ソリューションを導入できます。ユーザーと ISV パートナーは、完全に統合された、可用性の高いシステムのメリットを活かし、データベース・ワークロードとアプリケーション・ワークロードを統合して、リソースを効率的に使用し、Oracle VM ハード・パーティショニングを利用して複数のワークロードにキャパシティ・オンデマンド・ライセンスを活用できます。

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手頃な価格-Oracle Database Applianceのコスト優位性

Oracle Database Appliance X6-2 モデル・ファミリーは、特別に設計されたハードウェア・ソリューションとソフトウェア・ソリューションを手頃な価格ですべての企業に提供します。さまざまなOracle Database ソフトウェア・エディションを実行できる柔軟性とキャパシティ・オンデマンド・ライセンスが相まって、Oracle Database Appliance X6-2 モデル・ファミリーでは初期投資を抑えられます。また、すべてのアプライアンスでマシンの稼働期間中の運用コストも抑えられます。これは、ハードウェアとソフトウェアの保守にかかる時間の大幅な短縮、効率性による直接の効果、および Oracle Appliance Manager がもたらす自動化の推進によるものです。

キャパシティ・オンデマンド・ライセンス

ユーザーは、Oracle Database Appliance X6-2 モデル・ファミリーのどのアプライアンスに Oracle Database Enterprise Edition データベースを導入するにしても、システムを導入後、まず 2 プロセッサ・コア分だけをライセンスしてデータベース・サーバーを運用し、その後システムごとの最大プロセッサ・コア数まで随時増やせます。この独自の Oracle Database ソフトウェア・ライセンスの利点は、ユーザーが先行する初期投資コストを大幅に削減できることです。

運用コストの削減

特別に設計された、価格も手頃なハードウェアと柔軟な Oracle Database ソフトウェア・ライセンスに加えて、Oracle Database Appliance X6-2 モデル・ファミリーの所有コストは"独自構築"のシステムに比べてはるかに安くなります。また、ユーザーは通常なら対応コンポーネントを調査し、複数のベンダーに対して多くの注文を作成して処理し、さまざまな構成要素が全部揃うのを待ってから、"独自構築"システムを組み立てて検証するために必要とする時間を節約できます。さらに重要なのは、"独自構築"システムには Oracle Appliance Manager がないということです。

Appliance Manager は使いやすい統合ユーティリティで、Oracle Database Appliance の導入、パッチ適用、サポートが簡単、迅速、直感的になります。Appliance Manager には、インテリジェントなストレージ管理機能があり、ストレージの状態を監視して、性能や可用性に影響するおそれのあるいかなる問題も迅速に解決します。

時間の節約は、システムのライフ・サイクルの 3 段階すべてで実現できます。つまり、初期導入から、継続的な保守の実行、サポート問題の解決までの 3 段階です。表 3 は、"独自構築"システムとOracle Database Appliance X6-2 モデル・ファミリーで必要とされるタスクの相違点について説明しています。

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表3:ORACLE DATABASE APPLIANCE X6-2モデル・ファミリーとのコスト削減比較

ライフ・サイクル・

ステージ "独自構築" Oracle Database Appliance X6-2 モデル・ファミリー

初期導入 • サイジング

• さまざまな取引条件で複数のベン

ダーへの発注

• ベスト・プラクティスの調査

• 組立て

• インストール、パッチ適用、構成

• 独自構成のテスト

• 問題の解決

• Oracle Database Appliance の注文

• 開梱、接続

• Oracle Appliance Manager の実行

保守 • パッチの依存性の調査

• ファームウェア、オペレーティン

グ・システム、データベース用個別

パッチのダウンロード

• 独自構成のテスト

• Oracle Database Appliance 用のパッチ・バンド

ルのダウンロード

• Oracle Appliance Manager の実行

サポート • サポートを利用した構成のトラブル

シューティング

• ログ・ファイルの特定

• 1 つまたは複数のシステム・コン

ポーネント・ベンダーによる SR の

保管

• 待機

• Oracle Appliance Manager の実行

• Auto Service Request(ASR)の構成

一般的なユースケース

Oracle Database Appliance X6-2 モデル・ファミリーは、次のようなさまざまな一般的なユースケースがあります。

» シンプルで、最適化された、手頃な価格のデータベース・システム

» 拡大展開向けのデータベース・プラットフォーム

» データベースとアプリケーションの統合プラットフォーム

» リモートのブランチ・オフィスへの展開

» テスト環境と開発環境の迅速なプロビジョニング

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シンプルで、最適化された、手頃な価格のデータベース・システム

Oracle Database Appliance X6-2 モデル・ファミリーは、手頃な価格で、導入と保守が容易な最適化されたデータベース・システムを求めるユーザーにとって魅力的な製品です。高度に最適化されたデータベース・システムの導入は困難で時間がかかる場合があり、システムやデータベース、ストレージの管理に関する熟練したスキルを要することも少なくありません。

Oracle Database Appliance を利用すれば、DBA が1 人で高度に最適化されたデータベース・プラットフォームを 1 時間足らずで導入できます。

環境の拡大に合わせたデータベース・プラットフォーム

本番目前の新規プロジェクトの場合、予想されるレベルのワークロードに達するまでに数年かかることもあります。"予想されるワークロード・レベル"は単なる推測である場合が多く、実際のワークロードの増え方は最初の予測や計画とかなり異なることがあります。そのため、実際に必要となる時点より前に過剰な能力を購入して展開することに IT 部門は慎重なのです。Oracle Database Appliance は価格が手頃なため、ユーザーは完全にプロビジョニングされたシステムを導入して、必要なときに必要な数だけコアをアクティブ化することで徐々にソフトウェア能力を増強できるようになります。

さらに、メモリとストレージの拡張オプションにより、ユーザーは各 Oracle Database Appliance モデルに必要に応じて容量を柔軟に追加できます。

データベースとアプリケーションの統合プラットフォーム

多くの IT 部門は、スタンドアロン・システムで稼働する複数のデータベースを 1 つの最適化されたデータベース・システムにまとめることで、データベースの統合を目指しています。Oracle Database Appliance は、こうした統合の取組みに最適な低コストで優れたソリューションを提供します。管理者は単一ソリューションを管理することで時間とコストを節約でき、多数の個別のサーバーやオペレーティング・システム、データベースを管理する必要はありません。

仮想化プラットフォームのオプションがある Oracle Database Appliance X6-2-HA は、1 台のアプライアンスで完全なソリューションを提供できます。1 台のアプライアンスで複数のデータベースとアプリケーションを提供することで、バックアップやシステムのパッチ適用、アップグレードにおいて非常に高い運用効率を達成できます。ISV パートナーは、Oracle Database Appliance によってアプリケーションをオールインワンのソリューションとして素早く配布できます。ユーザーにはアプリケーションの導入を標準化できるメリットがあり、導入時間を短縮しサポート費用を低減できます。

リモートのブランチ・オフィスへの展開

IT 環境がクローゼット同然の狭い場所にあるようなリモートのブランチ・オフィスにソリューションを展開する必要のある組織は少なくありません。ユーザーは、ソリューション全体を構成して、遠隔地に素早く展開でき、オンサイトの管理者のコストを削減、あるいは場合によってはゼロにすることも可能です。保守やサポートも同様に、Oracle Database Appliance X6-2 モデル・ファミリーのすべてのアプライアンスに組み込まれた Appliance Manager と Oracle Integrated Lights Out Manager(Oracle ILOM)ツールを使って、遠隔地から簡単に実行できます。

「Oracle Database Appliance は実に画期的です。複雑

性は軽減され、環境全体をアプライアンスの中に設定

でき、しかも非常に短時間で完了します。従来のスト

レージ機能では、そのようなことは不可能でした」。

Lifelock データベース管理部シニア・マネージャーJacqueline Hufford-Jensen

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テスト環境と開発環境の迅速なプロビジョニング

開発者は開発およびテストのためにデータベース環境にアクセスする必要があります。Oracle Database Appliance X6-2 モデル・ファミリーのアプライアンスは、手早く調達してプロビジョニングできるので、管理者は素早く確実に、開発者に完全な Oracle データベースのテスト環境と開発環境を提供でき、生産性と効率性が向上します。

Oracle Database Appliance X6-2-HA では、Oracle ASM Cluster File System のスナップショット機能を使用してデータベースを素早く、効率的な容量でコピーしたり、仮想マシンのクローンを高速に作成したりすることが可能です。こうした機能を組み合わせることで、管理者は各開発者に完全なテスト環境および開発環境を素早く提供でき、生産性と効率性が向上します。

Oracle Public Cloudとの統合

Oracle Database Appliance は、オンプレミス導入と Oracle Public Cloud との橋渡しとなり、両方のロケーションで同じスキルとツールを使って同じスタックを実行できるため、ハードウェアおよびソフトウェアへの投資が無駄になりません。これにより、オンプレミス手法とクラウド手法の両方を実行しやすくなり、クラウド上でのバックアップやテストおよび開発、ディザスタ・リカバリ環境にまで対応できます。

たとえば、Oracle Database Appliance のユーザーは、Oracle Database Appliance で動作するPluggable Database(PDB)を切断して、Oracle Cloud で動作するコンテナ・データベースに接続するだけで、簡単かつシームレスにオンプレミスのアプライアンスからデータベースを Oracle Database Cloud Service に移行できます。

また、オンプレミスの Oracle Database Appliance データベースを Oracle Database Backup Cloud Service に簡単にバックアップでき、アプリケーションへの変更、特別な訓練や専門知識、詳細なバックアップ・スクリプトの作成は一切不要です。

結論

シンプルで、最適化された、価格も手頃なデータベース・ソリューションを探しているユーザーのために、Oracle Database Appliance X6-2 モデル・ファミリーは、すべての組織に対して、最適化され、特別に設計されたハードウェアの選択肢を提供します。

Oracle Database Appliance は、あらゆるレベルのテクノロジー・スタックにわたって設計されているため、導入やアップグレードが容易になり、管理の効率性も向上します。Oracle Database Appliance X6-2 モデル・ファミリーを利用すれば、ユーザーはサービス・レベルを向上させつつ、新しいサービスを市場に素早く投入でき、自社のビジネス価値を高めることができます。

Oracle Database Appliance X6-2 モデル・ファミリーについて詳しくは以下を参照してください。http://www.oracle.com/jp/engineered-systems/database-appliance/overview/index.html

Page 13: Oracle Database Appliance X6-2 モデル・ファミリー

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