mebic creative business forum 2013
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EGAWASession
SmartiumAndroidの現状と可能性
クリエイティブビジネスフォーラムスマートフォン&タブレット アプリビジネスの今後を読む
Smartium 株式会社 / 江川 崇
江川 崇 EGAWA Takashi
● Smartium株式会社(http://smartiums.com)代表取締役● Google API Expert(https://developers.google.com/experts/)● ㈱カトマック・情報技術開発㈱・㈱トップゲート 技術顧問● Androidプログラミング 改訂2版● IMoNi、L10N
twitter: @t_eggGoogle+: [email protected]
Google Android プログラミング入門 改訂2版
● 江川崇、神原健一、山田暁通● 佐藤徹郎、郷田まり子 共著
● 定 価● 発売日● 形 態● ISBN 978-4-04-886068-0
● アスキー・メディアワークス● 達人出版会からPDF版もあり
● サンプルを全て詰めたアプリアリマス● https://play.google.com/store/apps/details&id=ip.asciimw.androidbooks
3,570円(本体3,400円)2012年8月31日B5変(448ページ)
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●必要な端末を必要な時間だけ借りてリモートでテスト
●ADBが繋がる●PCから画面の操作も可能
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私が本日お話しすること
●比較的iOS系の方が多いとお聞きしていましたので、
●現在iOSに取り組んでいて、今後Androidへの取り組みを考えていたりAndroidのことが気になっているデベロッパーの方に向けて、
●あるいは● Androidがクソだと思っている● iOS以外はゴミみたいなものだと思っている
●などの理由でiOSしかやらないと堅く誓っているデベロッパーの方に向けて、
●Androidを取り巻く現状についてiOSとの関連性を織り交ぜながらお話しします。
私が本日お話しすること
●Androidに既に取り組んでいる方にも、現状の理解として役立つ内容になるよう配慮したつもりです。
●Androidをやらない人も意味のある内容です。きっと。●デベロッパーではない方も理解できます。プログラミングの話はしませんので、技術的な話に御興味がある方は交流会で声をかけて下さい。
●Agenda●モバイルデバイスの状況●アプリマーケットの状況●現状の振り返り、今後について
モバイルデバイスの状況
全世界のモバイルデバイスOS別販売台数 4Q2011 (Source: Gartner)
●世界のスマフォ購入者が4人いたとしたら...●2人はAndroid●1人はiOS●1人はそれ以外 1%2%12%
2%9%
24%
51%
Android iOSResearch In Motion BadaSymbian MicrosoftOthers
4Q2011
全世界のモバイルデバイスOS別販売台数 3Q2012 (Source: Gartner)
●世界のスマフォ購入者が4人いたとしたら...●3人はAndroid●1人はAndroid以外
3Q2012
0%2%3%3%5%
14%
72%
Android iOSResearch In Motion BadaSymbian MicrosoftOthers
全世界のモバイルデバイスOS別販売台数 (Source: Gartner)
1%2%12%2%
9%
24%
51%
Android iOSResearch In Motion BadaSymbian MicrosoftOthers
3Q20124Q2011
0%2%3%3%5%
14%
72%
国毎のユーザー成長率
●Android ( Google I/O 2012 Keynoteより)●200 - 300%: 日本、フランスなど●500 % 超 : ブラジル、インド、タイ、インドネシア など
●iOS (distimo より)●100%超: ロシア、中国、台湾など●500 % 超 : 日本
全世界のモバイルデバイスメーカー別販売台数(Source: Gartner)
45%
3%4%6%
19%
23%
Samsung NokiaApple ZTELG Others
45%
5%3%5%
24%
18%
3Q20122011
NokiaをSamsungが上回る
●2011年までは長年Nokiaが1位であったが、2012年ついにSamsungが超えた
●Androidの約4割はSamsung製のデバイスだと言われている●Badaも少ないが着実に伸びている
●Appleも堅実にシェアを確保している
【参考】iOSのデバイスのバリエーション
iPhone
iPod Touch
iPad
source:wikipedia
※ + iPad mini, Apple TV ...
【参考】Androidのデバイスのバリエーション
●Android 1.5以降をサポートしているAPKの例(2013.2.13時点で、2500デバイス)
【まとめ】
●Android●デバイスの種類・数共に大量●シェアはSamsungが大きく占める
●主に新興国のユーザーの増加が顕著
●iOS●洗練された機種で堅実にシェアを確保●日本など、所謂先進国のユーザーが多い
アプリマーケットの状況
無料ソフトダウンロードシェア 2012.5月時点 (Source : distimo)
●Google Playでのダウンロード数はApp Store (iPhone)を上回る
●上位アプリの1日あたり平均ダウンロード数●iPhone : 400万以上●Android : 500万以上
0
0.25
0.5
0.75
1
2%10%
20%
82%
100%
Google PlayAppStore (iPhone)AppStore (iPad)AmazonWindows
上位アプリ売上シェア 2012.5月時点 (Source : distimo )
0
0.25
0.5
0.75
1
0%0%
64%
100%
29%
Google PlayAppStore (iPhone)AppStore (iPad)AmazonWindows
●Google Playでの上位アプリの売上規模は、iPhoneの3割程度
アプリマーケットシェア
●Google PlayとApp Storeが独占している。
●無料アプリのダウンロード数では、Google Playは、App Store ( iPhone + iPad)と拮抗状態。現時点ではGoogle Playが超えている見込み。
●アプリの売上は、App Storeが他の追随を許さない。Google Playはあまり売れない。
【考察】売上シェアの差異の理由
●iOSデバイスは所得が高い裕福なユーザーが利用する傾向にあり、アプリの購入割合も高い
●Androidデバイスの多くは新興国で安価に売られている
●Google Play は、最近まで月額課金ができなかった(現在は対応)
では、iOSだけでいいのか?
Google Playが儲からないなら、iOSだけでいい?
●Google Playの売上は、絶対数としては少ないものの、伸び率は一年間で300%超 (App Storeは13%)
●日本の売上額は世界1位(日本:29%、米国:24%)
●
iOSに比べるとまだ少ないものの、伸びている世界的に見ても、日本のAndroidユーザーはお金を払っている
Source: appannie
では、日本だけでいいのか?
日本(やアメリカ)だけ見ておけばいいか?
●App Store無料アプリダウンロード数は2倍以上に増加●ただし、米国のシェアが年々減少しており、 中国が2位のシェアを獲得、次いで日本が続く。
●App Store有料アプリダウンロード数は15%の増加に留まる●トップアプリの売上は伸びているものの、全体での平均販売価格は16%減少しており、売上-5%となる
●
人気アプリにならなければ買ってもらえないが、人気アプリになるためには所得の低い国からもユーザーを獲得しなければ厳しくなりつつあるというジレンマ
Source: distimo
【参考】あるWEBサイトのアクセス状況 ※兵庫県の産婦人科のサイト
0
22.5
45
67.5
90
2011年前半 2012年中頃 現在(2013年1月)
32%25%
9%
31%34%
2%
33%37%
81%
Windows Android iOS
【考察】日本のWEBサイトアクセス数
●WEBサイトのアクセス数は、利用者数と深い相関があるため、利用者数の参考情報と見做せる。
●世界を対象にせずに日本のみで商売するからAndroidは関係ないとは言えない。日本(関西)でも、Windowsだけ、iOSだけ、Androidだけ、という観点では救えないケースが既に発生している。●女性が利用するサイトほど、この傾向が顕著に現れているように思える ex.) エステサロン
現状の振り返り、今後について
【考察】現状の振り返り
●全世界的には●ユーザー数が多いのはAndroid●お金を払ってくれる人が多いのはiOS
●ただし...●Google Playの売上成長率はiOSの30倍であり市場としては魅力有●App Storeに出したとしても、上位の人気アプリにならない限り、アプリあたりの売上単価は下がりつつある
● Play, AppStore共に中国やアジア圏のユーザーが伸びつつある。特にApp Storeは日米の市場シェアの現象は顕著になりつつある。
●日本でも、関西でも●業態によっては、Androidのユーザー数はiOSに匹敵する
【考察】今後について
●マルチプラットフォーム●(日本のみで商売する場合でも)「どれに」取り組むか、ではなく「どれも」取り組むことが必要な時代●派閥は無い、優先順位がある。
●マルチプラットフォーム対応の仕組みの利用●CPUに依存しないLLVMの利用●OpenGL ESの利用
●マルチランゲージ●日本語の外に大きな市場がある (日本の売上は、Play: 29% / App Store: 14%)
●今後増えるであろうユーザーも日本語は使えない
【考察】今後について
●マルチデバイス●利用シーンの異なる様々なデバイスへの対応●ユーザーはスマフォよりもタブレットにお金を払う傾向にある●画面が大きければ価値も大きい
●Androidは多種多様なデバイスに対応する為のノウハウや仕組みが蓄積されていて、Androidデベロッパーはその登竜門を必ずくぐっている。iOS開発でも利用できる考え方は数多く存在する。
●マルチカントリー●ダウンロード数を活かしたマネタイズ●新興国のシェアを活用するならユーザーから直接対価をもらうモデルは厳しい(広告、リワード .etc)
【考察】今後について
●バウンダリデバイス●フロントエンドとしてのデバイス数を増やし、バックエンドサービスとの相乗効果による課金など●プラットフォーム毎の栄枯盛衰に縛られにくい
●また、特にAndroidはGoogle Serviceとの親和性が高く、Google製バックエンドとの連携が容易な側面有り●Google アカウントを軸にした、App Engine、Storage、Plus、Driveとの連携など
【考察】今後について
●スペシャライズドデバイス●特定用途や限定された環境に特化したデバイス、またはアプリ●特にAndroidの場合、多種多様なデバイスが世に出ている●例)
●USBホスト機能があり様々なUSB機器と繋がる●Wi-Fi、Bluetooth●常駐するアプリやホーム画面の書き換えも容易、自由度が高い●特定の用途、あるいは特定の組み合わせに特化して着実に。
ご清聴ありがとうございました
江川 崇 EGAWA Takashi