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UXのためのUIデザイン UXの定義とUXDについて HDIfes(hcdvalue) @itow_ponde 2013.6.22 ゲームコミュニティサミット2013

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UXのためのUIデザインUXの定義とUXDについて

HDIfes(hcdvalue) @itow_ponde

2013.6.22  ゲームコミュニティサミット2013

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伊藤英明と申しますtwitterID(@itow_ponde)

自己紹介

株式会社U'eyes  Designユーザセンタードデザイン事業部  第2UCDグループ マネージャー

自動車および車載機器、家電製品、モバイル機器、医療機器、公共機器、サービス等、オールラウンドな分野での業務経験を活かし、それらの知見を取り入れた企画開発、評価、提案業務に従事しています。

→訳:わりと何でも屋で便利屋期まっしぐらです

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突然ですが

UXって何でしょう?

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新潟のテレビ局ですか?

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Google大先生もそうおっしゃっておる・・・

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UXの定義

wikipediaより

ユーザーエクスペリエンス(UXと略記されることが多い)とは、ユーザーがある製品やシステムを使ったときに得られる経験や満足など全体を指す  

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UXの定義

ISO9241-210におけるUXの定義

ユーザエクスペリエンス(UX):製品やシステム、サービスの利用、および・もしくは予想された使い方によってもたらされる人々の知覚と反応

①ユーザエクスペリエンスは、使用前、使用中、使用後に起こる、すべてのユーザの感情や意見、好み、感じ方、身体的・心理的な反応、態度、達成感を含む。

②ユーザエクスペリエンスは、ブランドイメージ、見た目、機能、システムのパフォーマンス、インタラクティブシステムのインタラクティブな振る舞いと支援機能、事前の経験から生じたユーザの内的および身体的状態、態度、スキルとパーソナリティ、利用の状況の結果である。

③ユーザビリティをユーザ個人のゴールの視点から解釈する場合、ユーザビリティには、ユーザエクスペリエンスに伴って典型的に生じる知覚や感情などの側面を含むことができる。ユーザビリティの基準を用いて、ユーザエクスペリエンスの側面を評価することができる

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UXの定義

「ユーザーエクスペリエンス」は、エンドユーザーと「会社、会社のサービス、商品」の相互作用の全ての側面を含んでいる。

第一の要件は、混乱や面倒なしで顧客の的確なニーズを満たす事。

第二の要件は、所有する楽しさ、使用する楽しさを生み出す「簡潔さと優雅さ」である。

真のユーザーエクスペリエンスは、顧客が欲しいと言うものを与えたり、チェックリストに載っている機能を提供するだけでは十分ではない。

提供するサービスや商品において、クオリティの高いユーザーエクスペリエンスを実現するためには、「多角的な専門分野のサービス」のシームレスな結合が必要である。それらの分野とは、エンジニアリング、マーケティング、グラフィックデザイン、インダストリアルデザイン、インターフェイスデザインである。

D.A.ノーマン博士の定義

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まだおぼろげですね

ユーザの経験?満足?感覚?感情?楽しさ?

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ユーザビリティとUX

ISO13407 ISO9241-210

発行 1999年 2010年

名称インタラクティブシステムの

ためのHCDプロセス

インタラクティブシステムのた

めのHCD

対象 インタラクティブシステム“サービスを含む”インタラク

ティブシステム

目的 ユーザビリティの実現ユーザエクスペリエンス(UX)

の実現

UXについて 記述なし

UXに関する定義&「HCDの

目的はよいUXを実現する

こと」の記述

ユーザビリティからUXへ

ISO9241-210にて規定されたUXの概念

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利用者

作業

設備

環境

利用状況

製品

目標

意図した結果

有効さ

効率

満足度

ユーザビリティの測定値

利用の結果

出典:平沢尚毅氏 ESEC2005専門セミナー資料

ユーザビリティとは、

指定された利用者によって、

指定された利用状況の下で、

指定された目的を

利用者が有効に、効率良く、

満足して達成できるための製品

の能力

ISO9241-11によるユーザビリティの定義

ユーザビリティとUX

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製品やサービス

利用やり取り

ユーザビリティ

ユーザエクスペリエンス

有効さ、効率、満足度を高め使いやすく、分かりやすく

ユーザ

ユーザによい体験を提供

利用、やり取りがあったときにユーザが何を感じるかはその背景によって変化する

ユーザビリティとUX

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同じUIでも、UXは人それぞれ

うわー!こんなの

避けきれないよ!(TдT)

うひょー!アドレナリンがギンギン出るぜ!(*´∀`*)

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同じUIでも、UXは人それぞれ

単調な作業の繰り返しでつまんない・・・(´・ω・`)

簡単操作でサクサク進んで手軽だな(*´∀`*)

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手段 目的

PARTS (構成要素)

SERVER DATACENTER

UI (操作部や表示部)

PRODUCT (提供される製品やサービス)

UX (美味しい、楽しい、嬉しい)

それぞれがユーザによいUXを 提供するための手段

UXは目的であり結果

作り手の及ぶ範囲 作り手の直接及ぶ範囲ではない

(成り立たせるためのシステムやインフラ)

The  Difference  Between  UX  and  UI  :Subtleties  Explained  in  Cerealhttp://design.org/blog/difference-between-ux-and-ui-subtleties-explained-cereal

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どんな“体験”  をしてもらうかを計画し、“体験”  が量産・再生産される仕組みを作ること

UXをデザインするということ

ユーザエクスペリエンスをデザインすること

生活におけるものやサービスの意味・価値を創造すること

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2010年9月にドイツのDagstuhlで行われたUXセミナーの議論の内容をまとめた宣言文。

様々な解釈で語られていたUXについて、共通の認識を形成すべく、専門家(研究者・実

務家)30名が「UXの概念」について議論を実施。

議論の結果がUX白書(User  Experience  White  Paper)として2010年2月に一般公開

され、自由にダウンロードが可能。

UX白書からの視点

URL  :  http://www.allaboutux.org/uxwhitepaper

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利用前

非利用時利用中 利用後 利用時間全体いつ

なにを

どのように

予期的UX

Anticipated  UX

一時的UX

Momentary  UX

エピソード的UX

Episodic  UX

累積的UX

Cumulative  UX

体験を想像する 体験する ある体験を内省する多種多様な利用

時間を回想する

“体験”の種類、解釈を整理するのに効果的

UX白書からの視点

「UXの期間」:UXを期間で区切る考え方

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目指すはココ

UX白書からの視点

“体験”をデザインするときは、長期的な視点で考えていくことが大事

使いたくなる

チャレンジしたくなる

自分でもわかる

スムーズな操作感

わかりやすい操作

見た目の美しさ

文脈における利用

利用のパターン

ユースケース

商品としての意味

利用したくなる魅力

生活における価値

利用前

非利用時利用中 利用後 利用時間全体

予期的UX

Anticipated  UX

一時的UX

Momentary  UX

エピソード的UX

Episodic  UX

累積的UX

Cumulative  UX

いつ

なにを

どのように

「UXの期間」:UXを期間で区切る考え方

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UXをデザインするということ

一次元低いと事実が見えない▼

観点を一次元増やす、「時間、期間」の概念を加える

ユーザが製品、サービスに関わる期間(関わる前後も含めて)にフォーカス

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ユーザの期間全体を考えるってどういうこと?

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「人間中心設計(HCD)」とは、インタラクティブシステムを使いやすくする

ためにユーザの立場や視点に立って設計を行うことで、その設計を行なう

際のプロセスが非常に重要とされています。

人間中心設計プロセス

出典:ISO9241-210インタラクティブシステムのためのHCD(2010)

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元々はOne  to  One

生産者とユーザが直に向き合う

大工の熊さんが大家さんの暮らしに合わせて箪笥をこさえる

使う人に  FIT  した製品ができる

なぜ使いにくいものができるのか?

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産業革命以降の大量生産・大量消費

効率重視、コスト競争、高機能化

なぜ使いにくいものができるのか?

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目に見える判り易い効率化、コスト競争、機能競争が重視されたものづくり

作る人と使う人の間にギャップが生じる作った人に

聞けない

作る人 使う人(ユーザ)

使う人(ユーザ)が目の前にいない

なぜ使いにくいものができるのか?

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開発者とユーザのシステムイメージにギャップが生じる▼

ユーザビリティ上の問題に発展、よいUXを提供できなくなってしまう

D.A.Norman(1986)  Three  aspects  model

製品、システムに対するイメージのギャップ

使う人(ユーザ)作る人

作る人と使う人の間にギャップが発生

このように使うのがいいに違いない!

これはこのように使うものかな?

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使っている人・現場を確認

お試し案を複数作る

どのくらい使いやすく

するべきか判断

ニーズ、ウォンツの確認・推測

評価する使えるかを確認

人間中心設計プロセス

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人間中心設計プロセスを実施すべきか否かを決断

ユーザと製品やソフトウェアとの対話(インタラクション)が複雑な場合は開発にHCD

プロセスの導入を決断

人間中心設計プロセスの計画

ステークホルダーの決断

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必要なメンバーを集める

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行動観察

アンケート

インタビュー

利用状況の理解と特定

使っている現場を確認

ユーザの利用状況を正しく状況を把握するために、最適な調査を実施

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ニーズ、ウォンツの確認・推測ターゲットユーザはどのような状況でどう使いたいか、ニーズ、ウォンツを明確化して、仕様書等にまとめる

ユーザ要求の特定/仕様化

ペルソナ

シナリオ

仕様書

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シミュレーター

お試し案を複数作るスケッチ、図面、モデル、プロトタイプ、試作、操作フロー図等で設計案を作成

設計解の作成

ペーパープロト

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ヒューリスティック評価

ユーザビリティテスト

評価するユーザの要求に答えているか、試作やプロトタイプの使い勝手を評価

要求に対する設計の評価

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人間中心設計プロセスは繰り返しのプロセス

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コンセプト、企画段階

仕様書、WF段階

プロトタイプ段階

製品段階

PDCAサイクルにも似たスパイラルアップ

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繰り返しによる試行錯誤

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繰り返しによる試行錯誤

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D.A.Norman(1986)  Three  aspects  model

製品、システムに対するイメージのギャップ

使う人(ユーザ)作る人

作る人とユーザのギャップを無くす役目

ここのギャップを無くすのが目的でした

このように使うのがいいに違いない!

これはこのように使うものかな?

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使う人(ユーザ)

作る人

「ギャップを埋める」から「両者を繋げる」へ

どうしたらそのように使えるのかを考える

ユーザが何を望んでいるのかを伝える

こういうことができるようにしたい

こんなことができるといいな

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試すには作るしかないですよね?

どうやって作りましょうか?

その答えは次の講演に続きます・・・