azure vs aws比較 エンコード ace用
TRANSCRIPT
Azure ♡ AWSVS
AMS ♡ AET はじめに
こんにちは、はじめましての方ははじめまして。
いつもはAzuring!!でLTばかりやっていますが、今回は真面目に発表をしなくてはいけないとのことで少しびびっております。
クラウド比較ということで、今回は得意分野であるクラウドエンコードについて発表していきます。
どうぞ最後までお付き合い下さい。
AMS ♡ AET 呼称について
Azure AWS
Azure Media Services(アジュール メディア サービス)
2012年4月16日にプレビュー開始されたサービス。プロジェクトコード名「Nimbus」と呼ばれていた事もある。
2011年のシスコビジュアルネットワーキングインデックス(VNI)によると、タブレットやスマートフォンデバイス等のビデオ対応デバイスの普及や高帯域幅のネットワークの設置、スケーラブルクラウドコンピューティング及び安価なストレージリソースの出現により2015年(今年)までに映像コンテンツのストリーミングにおけるインターネットトラフィックは4倍に成長するだろうと予想していた。
上記の市場予測に対してMicrosoft社が満を持して提供を始めたのがAzureMedia Servicesである。
出展:https://msdn.microsoft.com/en-us/magazine/jj133821.aspx
Amazon Elastic Transcoder(アマゾン エラスティック トランスコーダ)
2013年1月28日にプレビュー開始されたサービス。
クラウドエンコードとしてはサービス開始がAzure Media Servicesよりも1年後発となるが2年間で16回の機能アップデートがあり更新が早い。
AMS ♡ AET エンコードフォーマットについて
Azure Media Services Amazon Elastic Transcoder
Video File Format File extension
3GPP, 3GPP2 .3gp, .3g2, .3gp2
Advanced Systems Format (ASF) .asf
Advanced Video Coding High Definition (AVCHD) .mts, .m2tf
Audio-Video Interleaved (AVI) .avi
Digital camcorder MPEG-2 (MOD) .mod
Digital video (DV) camera file .dv
DVD transport stream (TS) file .ts
DVD video object (VOB) file .vob
Expression Encoder Screen Capture Codec file .xesc
MP4 .mp4
MPEG-1 System Stream .mpeg, .mpg
MPEG-2 video file .m2v
Smooth Streaming File Format (PIFF 1.3) .ismv
Windows Media Video (WMV) .wmv
Audio File format File extension
AC-3 (Dolby digital) audio .ac3
Audio Interchange File Format (AIFF) .aiff
Broadcast Wave Format .bwf
MP3 (MPEG-1 Audio Layer 3) .mp3
MP4 audio .m4a
MPEG-4 audio book .m4b
WAVE file .wav
Windows Media Audio .wma
Image File format File extensions
Bitmap .bmp
GIF, Animated GIF .gif
JPEG .jpeg, .jpg
PNG .png
TIFF .tif
WPF Canvas XAML .xaml
インプット可能なファイルフォーマット
※ 記載がありませんがiPhoneで撮影した動画(MOV)ファイルもインプット可能です。
インプット可能なファイルフォーマット
Input Format
3GP
AAC
AVI
FLV
MP4
MPEG-2
対応コーデックの一覧は無い模様。理由は下記の通り。
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Q: サポートされているフォーマットの総合的なリストはどこにありますか?新しい入力のフォーマットが次々と追加されるため、リストはすぐに古くなります。無料利用枠とコンソールを活用して、上記で触れられていないフォーマットを試してみてください。問題が生じた場合は、お知らせください。
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更新速度が速いためリストのメンテナンスが追いつかないのでユーザにトライ&エラーを促している。
出展:http://aws.amazon.com/jp/elastictranscoder/faqs/
AMS ♡ AET エンコードフォーマットについて
Azure Media Services Amazon Elastic Transcoder
アウトプット可能なファイルフォーマット アウトプット可能なファイルフォーマット
FILE FORMAT VIDEO CODEC AUDIO CODEC
・Windows Media (*.wmv; *.wma)
・VC-1
AdvancedMainSimple Profiles
Windows Media Audio StandardWindows Media Audio ProfessionalWindows Media Audio VoiceWindows Media Audio Lossless
・MP4 (*.mp4)
・H.264
HighMainBaseline Profiles
AAC-LCHE-AAC v1HE-AAC v2Dolby Digital Plus
・Smooth Streaming File Format (PIFF 1.1)(*.ismv; *.isma)
・VC-1
Advanced Profile
・H.264
HighMainBaseline Profiles
Windows Media Audio StandardWindows Media Audio ProfessionalAAC-LCHE-AAC v1HE-AAC v2
OutPut Format
MP4(H.264:AAC/MP3)
HLS(H.264[MPEG-2TS]:AAC/MP3)
SmoothStreaming(H.264[fmp4]:AAC/MP3)
WebM(VP8:Vorbis)
MP3
MP4:AAC
Vorbis:OGG
【余談】YouTubeをChromeブラウザで開いて動画再生を通信キャプチャすると再生ファイルのTypeが[video/webm]になります。Chrome以外のブラウザで再生すると[video/mp4]になります。
Azure Media ServicesもWebMに対応して欲しいです。
AMS ♡ AET 機能について
Azure Media Services Amazon Elastic Transcoder機能
モニタリング管理
通知
サムネイル作成
ビジュアルウォーターマーク
キャプション
暗号化機能
DRM
クリッピング
Live配信
AzurePortalの管理画面から状況確認、操作可能。MediaServicesExploerというフリーのクライアントソフトが配布されており進捗確認から簡単なオペレーションまで可能。http://aka.ms/amse
明示的に通知してくれる仕組みは無いため独自に実装する必要がある。ServiceBusと組合す事でより柔軟な通知機能の実現が可能。
元のビデオ解像度の 100% のサイズで、タイムラインの10%~90%の位置で生成可能。出力可能なイメージ形式は次の通り。[Bmp]:[Gif]:[Jpeg]:[Png]
画像 (jpg:bmp:gif:tif)またはオーディオ トラック (wma:mp3: wav) をオーバーレイとして既存のビデオに重ねてエンコードすることが可能。透過率、表示秒数、サイズ、位置の指定が可能。
Azure Media Indexerを利用する事でインデックス化、テキストを自動抽出してCCファイル作成が可能。精度は推して知るべし。Indexerはコンテンツの所要時間で課金される。
AES128による動的暗号化サービスとキー配信サービスを提供している。
Micorsoft PlayReady向けの暗号化を行う機能を持っている。AzureLicenseServiceというのでライセンスサーバも準備されている模様。
開始時間と再生時間を指定することでソースメディアからクリップを作成することが可能。
RTMP出力できるエンコーダを利用することでリアルタイム配信が可能。ライブ配信用の占有ユニットを利用する必要がある。
AWSマネジメントコンソールで進捗状況の確認、開始:停止:取り消し等を実施する事が出来る。Amazon Elastic TranscoderサービスAPIやSDKを利用する事で外部から確認することができる。
Amzon SNSと有機的に結合しているため比較的容易に変換ジョブステータスをSNS経由で通知する事が可能。SNS : Simple Notification Service
サムネイルのサイズ、アスペクト比、および生成するサムネイルの数などのパラメータを設定することが可能。出力可能なイメージ形式は明示的な記載が無いため不明。
出力動画に最大4つまでの静止画を重ねることが可能。インプットに対応している画像はPNGまたはJPGファイル。透過率、表示秒数、サイズ、位置の指定が可能。
ビデオを別フォーマットにトランスコードする際にキャプションの追加、削除、差し替えを実施する機能を提供している。対応形式は次の通り。[DFXP]:[SRT]:[WebVTT]:[SCC]:[mov-text]
AES128による動的暗号化サービスとキー配信サービスを提供している。
DRMとの連携の仕組みは持っていません。2015年3月31日PlayReady暗号化が利用できるようになったとの情報を入手。http://aws.amazon.com/releasenotes/Amazon-Elastic-Transcoder/2883297565823308
開始時間と再生時間を指定することでソースメディアからクリップを作成することが可能。クリップ作成のための任意の再生時間が課金対象となる。
ElasticTranscoder単体ではLive配信を実現することはできない。CloudFrontを利用する事で実現可能。
AMS ♡ AET 価格について
Azure Media Services Amazon Elastic Transcoder
エンコード出力容量 占有ユニット 対象ファイルの再生時間
リージョン SD画質 HD画質 音声
米国東部 バージニア北部 0.015$ 0.03$ 0.0045$
米国西部 北カリフォルニア 0.017$ 0.034$ 0.00522$
米国西部 オレゴン 0.015$ 0.03$ 0.0045$
欧州 アイルランド 0.017$ 0.034$ 0.00522$
アジアパシフィック シンガポール 0.017$ 0.034$ 0.00522$
アジアパシフィック 東京 0.017$ 0.034$ 0.00522$
■ 価格表(単位USD)■ 価格表
エンコード出力容量 : 141円 / 1GB占有ユニット : 7038円 / 月 (1時間換算で9.775円)
■ 計算例1時間のソースファイルを3つ(1500Kbps,500Kbps,300Kbps)のHDファイル(720p)と1つの音声(128kbps)に変換する。アジアパシフィック(東京)を利用する。
(60[分] × 3[HDファイル] × 0.034USD) + (60[分] × 0.00522USD) = 6.43USD
日本円にして約771円(※1USD 120円換算)
・為替の影響を受けやすい料金体系となっている。・計算式は非常に単純なため価格シミュレーションを行いやすい。
※「失敗した数が多すぎない限り、課金を免除する方針です。」とWeb上に明示的に記載があるのがうれしい。
■ 計算例1時間のソースファイルを3つ(1500Kbps,500Kbps,300Kbps)のHDファイル(720p)と1つの音声(128kbps)に変換する。変換後のファイル形式はMP4(H.264 AAC)とする。
1時間のHDファイルの出力後想定ファイル容量1 : HD 1500Kbps(Viedo) 128Kbps(Audio) = 715M2 : HD 500Kbps(Viedo) 128Kbps(Audio) = 275M3 : HD 300Kbps(Viedo) 128Kbps(Audio) = 188M
※3種類の変換を同時に行うため占有ユニットを3利用しエンコードに3時間かかるとする。
(1178M[出力容量] / 1000 × 141) + (3[時間] × 3[ユニット数] × 9.775) = 254円
・一律の料金体系を持っているため為替の影響を受けづらい。・占有ユニットはエンコード時間に左右されるため費用想定がしづらい面がある。
【余談】エンコードユニットにはBASIC : STANDARD : PREMIUMの3種類があり、それぞれにエンコードスペックと費用が異なる。費用はBASIC[占有ユニット1相当]:STANDARD[占有ユニット2相当]:PREMIUM[占有ユニット4相当]となり、エンコードスペックはBASICを1倍とするとSTANDARDが2倍、PREMIUMが4倍となるらしい。弊社で検証した時はBASICを1倍とした時、STANDARDは1.3倍、PREMIUMは1.7倍程度のスペックしか出なかった。
AMS ♡ AET 配信について
Azure Media Services Amazon Elastic Transcoder
CDN
密結合(AzureCDNとの統合)
Azure CDN
Azure Media Services
Live配信
配信
アダプティブ変換
トランスコード
エンコード
CDN
Live配信
配信
アダプティブ変換
疎結合
Amzon Cloud Front
Amazon Elastic Transcoder
トランスコード
エンコード
サービス毎に役割を明示化しており、エンコードサービスとCDNサービスを組み合わせることにより配信機能を実現している。
MediaServicesの中でエンコードから配信までをワンストップで実現できるようになっている。CDNと連携する事により容易に高品質な配信を実現している。
余談
出典:http://blogs.msdn.com/b/windowsazurej/archive/2015/03/12/introducing-premium-encoding-in-azure-media-services.aspx
時間に余裕があれば
Premium Encoder in Azure Media Services
の話をしようと思います