ニュース・イベントレポートの書き方
TRANSCRIPT
ゲームライター コミュニティ01
小野憲史 ゲームジャーナリスト
NPO法人IGDA日本理事長
スケジュール
• 19:00 開場
• 19:10 ニュース、イベントレポートの書き方
• 20:05 攻略記事の書き方
• 20:50 終了
• 21:00 懇親会(希望者のみ)
自己紹介1994 マイクロデザイン(現・マイクロマガジン社)入社
「ゲーム批評」編集
紙媒体の編集者1997 「ゲーム批評」副編集長
1998 「PC-DIY」副編集長、「パソコン批評」「PC自作派」編集
1999 「ゲーム批評」編集長
2000 フリーランスライター、ゲームジャーナリスト 紙媒体・ウェブのライター・管理人2012 NPO法人IGDA日本理事長 (igda.jp 管理&投稿)
主な寄稿媒体 インサイド、まんたんウェブ、エキサイトレビュー、
ゲーマーズエクスプレス、TAPPLI email [email protected]
セミナーの動機「米光一成×青柳美帆子『若手ライターはいかに生きるべきか』
2014年11月1日
テーマを変えて毎月開催(予定) 講演者募集中
①編集部制度の崩壊 ②ライター同士の交流と 知見共有の場の必要性 ③他に誰もやりそうにない (特にゲーム分野では)
ゲームライター概論
「良い記事」とは何か• コンテンツはビジネスモデルに規定される
• ウェブ媒体の収益源は広告、タイアップ、ターゲッティング
• 媒体力=昔は部数、今はPV
• PVが上がる記事が「良い記事」だが・・・
アイティメディア2015年3月期決算資料より
PV偏重で困ること• 媒体の内容が似通ってしまう(特にゲーム媒体はこの傾向が顕著)→体力勝負
• PVを上げるには記事がSNSでバイラルされることが必要=読者が定着しない
「媒体」ならではの独創性や魅力は PVドリブンだけでは生まれにくい
↓ 編集方針・誌面構成
編集者はコンダクター• オーケストラはさまざまな楽器の集合で構成される
• ライターは数ある楽器の中の一つ
• 指揮者がいなくても音は鳴るがクオリティは下がる
• 指揮者の背後には楽団(=出版社)がいる
何が「良い記事」かを決めるのは編集者 記事を書くのはライター、収益化するのは編集者
ニュース・イベント レポートの書き方
ポイントは3点
正確に書く
打ち合わせ なしで書く
早く書く
ニュース記事の型
雑多な情報
ニュースの種
ニュースの種
補足
意味づけ
文脈取材対象 記事
ニュースの種テーマ(主要メッセージ)
「新作ゲームを発表しました!」
具体例① 「こんな世界観です」
具体例② 「こんなゲームシステムです」
具体例③ 「発売日と価格はこうです」
これらは対象者側の視点であることに注意 実際の記事ではこれを記者視点で書く
文脈テーマ 具体例①
具体例②
具体例③
意味づけ読者はどのように理解すれば良いのか 業界内の位置づけ、自分との関係
補足5W1H 背景情報
専門用語の解説When, Where, Who, Why,
What, How
実例(カジュアルコネクトアジア開催)
• テーマ:イベントを通した商談・情報交流・業界活性化などの促進
• 具体例① エキスポでは90社以上のインディ、IBMをはじめ数々の協賛企業出展
• 具体例② クロッシーロードの制作者による講演
• 補足 主催者団体の概要やイベントの狙い、開催日時や場所など
• 意味づけ 日本のスマホゲーマーにとっても見逃せない存在
http://tappli.org/column-detail.php?id=471
記事の構成(一例)1. (記事全体にかかるような補足情報)
2. テーマ+5W1H
3. 主要な補足情報
4. 具体例(重要な内容から)
5. 意味づけ
TIPS• 読者は概要を求めている
• 細部は書いても読み飛ばされることが多いので、あえてバッサリ省略する
• 全体像を示してから各論に移る
• 講演の場合、まとめのスライドから具体例に展開していく
• わかりやすい記事を書くには「文脈の共有」が鍵
• 媒体によって異なるが、一般的に読者は予備知識ゼロと思って書く方が良い
• 編集部が書くニュース記事は最良のテキスト
Q&A