縦書きで読みやすい英数字の書き方

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ODF形式で文書を公開する利点の一つに「縦書きができる」ということがあります。HTML形式でもスタイルシートを使えば縦書きができないわけではないのですが、現状では縦書きに対応しているのはIEのみで、他のブラウザでは横書きで表示されてしまいます。そのため、HTML文書の場合には、縦横どちらで表示されても閲覧に支障がないような文章の書き方をしなければなりません。HTML文書は「文章を読む」ためのものではなく、「情報を取得する」ということを重視した文書だと考えるべきでしょう。ODFで作成するワープロ文書などはHTMLとは逆に、文字情報としての価値よりも見た目(デザイン)の方が重視される文書です。縦書きで作成されたものは縦書きで表示されなければ意味がありません。もっとも、完全にデザインを再現したければPDF形式や画像形式などを選択すべきですが、ODFならば、情報としての価値もHTMLとほぼ同等に維持されます。ODFは「作品」であり「情報」でもあるのです。そんなわけで、「縦書きの文書を公開したければHTMLではなくてODFにすべきだ」という結論にしておきます。「縦書きで作成されたものは縦書きで表示される」ということが前提条件であれば、HTMLのように横書きで表示されることを考慮する必要はありません。縦書きで表示されたときに最も見栄えがよくなるように文章を作成しておけばいいのです。では、「縦書きで表示されたときに見栄えがよくなる文章」について考えてみたいと思います。実は、私自身は縦書きで文章を書く機会というのは今までほとんどありませんでした。それで、実際に縦書きをしてみると、意外と表現に戸惑うことが多いということに気づきます。横書きの文章をそのまま縦にしただけではダメなのです。まずはアルファベットで書かれた英単語などについて。横書きの場合、英単語は半角文字で書かれることが多いのですが、それをそのまま縦書きにすると、横に寝たような文字になってしまいます。たとえば、OpenOffice.org や、HTML、ODF といった感じです。書籍などでもこのような書き方をする場合もありますが、あまり見栄えのいいものではないと思います。そこで、これらを全角文字に変換すると、とりあえず縦に読めるようになります。OpenOffice.orgとか、HTML、ODFといった感じです。しかし、HTMLやODFといった単語ならまだ良いのですが、OpenOffice.orgなどになると、さすがに読みづらいですね。そのため、このような英単語はできるだけアルファベットを使わずに、カタカナに置き換えるようにした方がいいと思いました。この場合なら、「オープンオフィス」ですね。ただ、コンピュータ用語などはカタカナ表記も一般的でなかったりするものが多いので、その書き方に迷うものもあります。「オープンオフィス」も、「オープンオフィス.オーグ」にすべきなのか「オープン・オフィス・オーグ」のほうがいいのか、それとも「オープン オフィス」といったように、空白で区切った方がいいのか等々。オープンオフィスのワープロソフトは Writer ですが、これも「ライター」と書くと、火をつける道具と区別がつきにくいですよね。マイクロソフト・ワードのようにそこそこ知名度があれば「ワード」でもだいたい通じるとは思いますが。ともかく、縦書きのために、英単語

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縦書きで読みやすい英数字の書き方

apolab_2007-06-18_10-48-40

ODF形式で文書を公開する

利点の一つに「縦書きができ

る」ということがあります。HTML形式でもスタイルシート

を使えば縦書きができないわけではないのですが、現状では縦

書きに対応しているのは

インターネットエクスプローラ

のみで、他のブラウザでは

横書きで表示されてしまいます。そのため、HTML文書の場

合には、縦横どちらで表示されても閲覧に支障がないような文

章の書き方をしなければなりません。HTML文書は「文章を

読む」ためのものではなく、「情報を取得する」ということを

重視した文書だと考えるべきでしょう。

ODFで作成するワープロ文書などはHTMLとは逆に、文

字情報としての価値よりも見た目(デザイン)の方が重視され

る文書です。縦書きで作成されたものは縦書きで表示されなけ

れば意味がありません。もっとも、完全にデザインを再現した

ければPDF形式や画像形式などを選択すべきですが、ODF

ならば、情報としての価値もHTMLとほぼ同等に維持されま

す。ODFは「作品」であり「情報」でもあるのです。

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そんなわけで、「縦書きの文書を公開したければHTMLで

はなくてODFにすべきだ」という結論にしておきます。

「縦書きで作成されたものは縦書きで表示される」というこ

とが前提条件であれば、HTMLのように横書きで表示される

ことを考慮する必要はありません。縦書きで表示されたときに

最も見栄えがよくなるように文章を作成しておけばいいので

す。で

は、「縦書きで表示されたときに見栄えがよくなる文章」

について考えてみたいと思います。

実は、私自身は縦書きで文章を書く機会というのは今までほ

とんどありませんでした。それで、実際に縦書きをしてみる

と、意外と表現に戸惑うことが多いということに気づきます。

横書きの文章をそのまま縦にしただけではダメなのです。

まずはアルファベットで書かれた英単語などについて。横書

きの場合、英単語は半角文字で書かれることが多いのですが、

それをそのまま縦書きにすると、横に寝たような文字になって

しまいます。たとえば、O

penOffice.org

や、H

TML

、ODF

いった感じです。書籍などでもこのような書き方をする場合も

ありますが、あまり見栄えのいいものではないと思います。そ

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こで、これらを全角文字に変換すると、とりあえず縦に読める

ようになります。OpenOffice.orgとか、HTM

L、ODFといった感じです。しかし、HTMLやODFと

いった単語ならまだ良いのですが、OpenOffice.o

rgなどになると、さすがに読みづらいですね。そのため、こ

のような英単語はできるだけアルファベットを使わずに、カタ

カナに置き換えるようにした方がいいと思いました。この場合

なら、「オープンオフィス」ですね。ただ、コンピュータ用語

などはカタカナ表記も一般的でなかったりするものが多いの

で、その書き方に迷うものもあります。「オープンオフィス」

も、「オープンオフィス.オーグ」にすべきなのか「オープ

ン・オフィス・オーグ」のほうがいいのか、それとも「オープ

オフィス」といったように、空白で区切った方がいいのか

等々。オープンオフィスのワープロソフトは

Writer

ですが、

これも「ライター」と書くと、火をつける道具と区別がつきに

くいですよね。マイクロソフト・ワードのようにそこそこ知名

度があれば「ワード」でもだいたい通じるとは思いますが。

ともかく、縦書きのために、英単語をカタカナで表記する方

法を考えていく必要があります。

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英単語同様、数字も半角で書かれることが多いですが、数字

の場合は縦書きの時には漢数字を使うというのはほぼ常識で

す。学校でもそう習うのですが、実際にすべての数字を漢数字

に置き換えてみると、どうも違和感があります。横書きでアラ

ビア数字を見慣れているせいなのかもしれませんが、縦書きで

もアラビア数字のほうが見栄えがいいと感じることもありま

す。一桁の数字であれば全角のアラビア数字、二桁なら半角の

アラビア数字を90度回転させて使ってもいいのではないでしょ

うか。三桁くらいまでならアラビア数字でもよさそうです。

では四桁以上の数字はどうしましょう? たとえば西暦の年

号ですが、「二千七年六月二十一日」の場合は、「二千七」よ

りは「二〇〇七」と書くほうが一般的でしょうか。さすがに半

角で90度回転させるのは厳しいので、全角で縦に並べてみま

しょう。「2007年6月21日」というのはどうでしょうか。

なかなかいい感じではありませんか。

「21日」のような縦中横の書式はHTMLでは設定できないと

思っていたのですが、設定の仕方を発見しました。その方法につ

いては、いずれアポラボでも解説したいと思います。

意外と、数字は縦書きでも横書きでもほぼ同じ基準でアラビ

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ア数字と漢数字を使い分けしてもよさそうです。つまり、「一

石二鳥」といったような慣用句では当然漢数字を使いますが、

「1つ、2つ」と物を数えたり、日付を書いたりする程度なら

アラビア数字を使えるということです。縦書きだからすべて漢

数字にしなければならないということはないと思います。

とりあえず縦書きと横書きの違いで今思いつくのはこの程度

ですが、他にも何か気をつけるところはあるでしょうか?

ところで、縦書きの文章はこのように横書きと書き方も変わっ

てくるので、横書きのエディタで書いて後から縦書きに直すとい

うような編集方法ではなく、最初から縦書きで書いたほうがいい

と思います。縦書きと横書きでは思考のパターンも変わってきま

すからね。

しかし、パソコン上で縦書きができるツールというのはあまり

一般的ではありません。この文書はオープンオフィス・ライター

を使って最初から縦書きで編集していますが、実を言うと、操作

感はそれほど快適ではありません。ページ単位で編集しなければ

ならないので、画面の切り替えやスクロールといった点でいまい

ち使いづらいのです。

テキストエディタの中には縦書きができるものもいくつかあり

ますが、そういったものを活用してみるのもいいかもしれません

ね。

オープンオフィス・ライターの場合、縦書きだと印刷レイア

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ウトでしか表示できないというのもちょっと辛いですね。縦書

きの文書をWebレイアウトにすれば横方法にスクロールし続

けられるといった感じにならないものでしょうか。そうすれ

ば、編集作業も楽になるし、閲覧者の負担も軽くなるのです

が。

「アラビア数字」と書くべきところを「ローマ数字」と書き

間違えていたので修正しました。アラビア数字とは「1,2,

3...」ですが、ローマ数字とは「I、II、III・・・」みた

いなのです。どちらもタロットカードの表記で使うので、今回

の記事には含めておくべきでしたけどね。

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