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情報共有時代のコンテンツビジネス動向

渡辺智暁クリエイティブ・コモンズ・ジャパン 理事国際大学グローバル・コミュニケーション・センター   主任研究員/講師

社団法人日本印刷技術協会 クロスメディア研究会  6 月 19 日 於:

東京

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本日の構成• クリエイティブ・コモンズの背景となる問題意識 • 情報産業におけるオープン化の諸例とその分類 • クリエイティブ・コモンズ・ジャパンの取り組み • 権利処理スキームの重要性とクリエイティブ・コモ

ンズの役割

• BCCKS のサービスについて  (安藤様より)• 安藤x渡辺 対談形式

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背景となる問題意識

クリエイティブ・コモンズが持っている意義、 CC のねらい

創作物をめぐる技術環境の変化制度の変化ビジネスの変化解決策としての CC権利処理問題と CC

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創作物をめぐる技術環境の変化デジタル技術・ PC ・インターネットの普及・コピーしても劣化しない・公表・配布が安価に・作品の創作が(一部)安価に・既存作品の加工・改変が簡便に

いわゆる「一億総クリエイター時代」→ 専門家の世界に、アマチュアやボランティアが参入創作だけではなく、広報や配信にも一般人が進出→ 「口コミ」の広がり違法コピーの横行も※制作も流通も、マーケティングも、広い層が少しづつ担える

ようになった。分散化が可能になった。

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創作物をめぐる変化  II

多くのアマチュア・コンテンツの中には優れた作品・情報が入っていることも。

→ ランキング、タグづけ、レコメンデーション・エンジン、検索などを通じた「発見」のメカニズム

複数のアマチュア、ボランティアが集まって優れた作品を創作する例も。

→ ウィキのようなコラボレーション用プラットフォームの普及

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著作権に関する意識のズレ一般人の著作権に関する意識と法制度にはズレがあることも

・出典・クレジットを明記すれば自由に転載しても構わない・丸写しはダメだが文章表現を変更したり、要約すれば構わ

ない・非営利目的・無償での利用なら OK・作者の利益になるような利用なら転載も含めて OK・政府や地方公共団体のものは自由に利用してよい・創意工夫を凝らしていない文章などについては著作権を気

にする必要はない→ 違法コピーの原因の一端;  制度が一般人の持つ規範・選好とズレていることの是非?

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制度の変化

・情報諸産業は戦略的な重要性を増し、知財保護強化の流れ

・違法コピー対策(技術的保護手段解除の違法化)

・コンテンツ産業保護政策などの登場(輸入権)

→必ずしも「一億人のクリエイター」にとって都合のよい政策ではない

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ビジネスの変化

・違法コピー問題・ DRM の導入(ソフトウェア、音楽、放送)・一部のコンテンツ産業は一般クリエイターとの競合関係に

・一般人の創作活動の場やツールを提供する事業者が台頭、オープン戦略を採用する例も

・作品等を自由に使えるようにする戦略がアーティストやプラットフォーム事業者に利益をもたらす例も

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コンテンツ産業と一般クリエイターの意識のズレ

・権利ビジネスに携わっている産業界は、権利保護への強い意欲

・一般人クリエイターは、必ずしも「売るため」にコンテンツを作っているわけではない。自分の作品が強く保護されることに必ずしも興味を示さない

Ex. 「自由に他人に紹介してくれて OK 」、「あなたのサイトに掲載して OK 」、「改良して OK 」、「金儲けでなければどうにでも使って OK 」、…

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解決策としての CC

・著作権制度を正面から変更するのは大仕事・「希望する人」が著作権の制約を緩くする

ことは可能。(利用許諾の付与)→ ライセンスの開発

一般のクリエイターは、手軽に使えるライセンスを作品に付与することで、他の人々により自由な理由を許諾できる。

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権利処理問題対策としての CC

作品の新しい用途を思いつく(テレビ番組のオンライン利用、「電車男」の出版・映画化)

 →権利者を探して許諾をとるコストが非常に高い

ウィキ上で数十人の参加者が入れ替わり一つの文章を執筆・改訂していく→あらかじめ許諾をとっておかなければ再利用が困難になりがち

→ わかりやすく、中立的な第三者によるライセンスが有効な場面。他に、「著作権者不明の場合の裁定制度」等がある。

※技術の進化や、インターネットを活用したコラボレーションの増加に伴って増える権利処理問題に対処するツールとして CCは有用。

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コモンズ

・個別のコラボレーション、個別の作品が独自のライセンスを採用する→二次利用者にとってはわかりにくい。(複数のライセンスを扱うコスト、リスク)

ex. 歌、舞台美術、脚本などがそれぞれ違うライセンスにおかれている時に、それらを組み合わせたミュージカルは上演可能か? あるプログラムと、画像と音楽と小説を活用してゲームを作ってもよいか?

→汎用性・共通性の高いライセンス体系があることが有効。検索や機械的処理にも役立つ。

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情報産業におけるオープン化の諸例とその分類

オープン化の持つ広がりの中に、事業戦略のヒントを探る/

・オープン化とは?・オープン戦略・オープン性の諸相・コンテンツ市場の行方・コラボレーションの種類と射程・新聞の危機

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前置き

・前節の要点:事業者は権利保護強化を、一般クリエイターは権利保護緩和を求めているのでライセンスというツールで摩擦解消を狙った

・本節の要点:権利緩和が事業者にとってとるべき戦略である場合もある

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オープン化とは?

暫定的な定義「権利や資源を自分の管理下におかず、他人の管理・決定に委ねるような行為、戦略」

・何をどの程度他人に委ねるかは多様・動機や効果も多様・一般に、他人の力を活用する方法、と言える。・オープンソースやフリーカルチャーの界隈では「無料」と「自由」を区別することが重要とされる。

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オープン戦略何故オープン化するのか? (コンテンツの場合)・広告‐ ライブへの集客を狙うアーティスト、講演依頼を狙う

著述家など。口コミマーケティングともセットにしやすい。・広告 II ‐無料デジタル版提供で、有料版の売り上げを促進:

NiN, Radiohead, 書籍。逆説的だが受け入れられつつある。・配信‐配信・流通の分散化。口コミとセットにしやすい。・プラットフォーム化‐主要商品を無料化・利用者を確保、周

辺サービス・財を収益源に・市場縮小化‐首位への揺さぶり、競争の土俵切り換え、等

「二番手」や「対抗連合」の戦略として有効: Sun によるJava オープンソース化、 Android

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オープン戦略

(プラットフォームの場合)・資源調達‐質の高いコンテンツを(安価に)

集める仕組み: Stock photo 業界・資源調達 II ‐ 既存資源を活用して加速・分散展開‐広告の展開(含:アフィリエイト、ドロップシッピング)

・顧客確保‐競争圧力への対応策※広告収入増加で収支改善のケースもある:

NYT

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オープン性の諸相

1.オープン・プラットフォーム 自由に利用可能(場合によっては事業展開も可能)な媒介系サービス (twitter, YouTube, Flickr, …)2.オープン・コラボレーション 創作・情報提供などに自由に参加できる ( Current TV 、 SETI@Home 、 Galaxy Zoo 、 Yahoo! トピックス「関連情報」)3.オープンライセンス コンテンツの利用条件が自由;場合によっては Viral な縛りがある(独占から共有へ)

 (オープンソース系プロジェクト、 Wikipedia 、 Magnatune 、 Jamendo ) 4.オープン・ガバナンス サイトの運営方針やトラブルへの対処方針等の意思決定に参加できる (オープンソース系プロジェクト、 Wikipedia 、 Facebook* )5.オープン・スタンダード/オープン・フォーマット 誰でも利用可能なデータ形式・標準 ( Wikipedia )※オープン性の体系的な分析の試みはある( Maxwell, 2006等)が、途上。※現時点ではオープン性の多様性を具体的に思い描けることがおそらく有益

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オープン・プラットフォーム・投稿型サイトやホスティングサイトが典型。・コンテンツを事業者が作成することなく、場やツールの提供

を受け持つ・コミュニティーやコラボレーションが成立しやすい仕組みを

用意することも・外部サイトでの表示をしやすくすることも( YouTube )・ API開放によって様々なアプリケーションの開発を可能にす

る場合もある・他のプラットフォームへのデータの持ち出しを可能にしてい

る場合もある(ブログ・ホスティング、ブックマーク、等)・ Jamendo 、 Google Knol のように、レベニューシェアを行う

ものも。

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オープン・コラボレーション・典型的に想定されるのはコンテンツの共同創作・洗練

( Wikipedia 、オープンソース、 2ちゃんねるのアスキーアート)

・掛け合い等コミュニケーションの中から優れたコンテンツが生まれることも(電車男)

・投票、採点、タグ付け、コメント、レビュー、グループ化など、メタデータを付与するケースも

・ Galaxy Zoo 、 SETI@Home 、 UD などのように分類や情報処理を割り振られ、統合の作業には関与できないケースも。(後者 2 例は人間の知的作業をほとんど伴わない分散コンピューティングである点も特徴的)

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オープン・ライセンス

・オープンライセンスが有効なのは、配信(流通)・広告の分散化、およびコラボレーションによる創作。

※投稿物の集積とメタデータの付与なら事業上特に重要というわけではない。

・ソフトウェア分野の GPL ( General Public License )が有名。 CC のインスピレーションともなっている。 CC は非ソフトウェア分野。

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競争圧力

「無料」に対抗できるか? (オンラインには無料のコンテンツがたくさんあるが…)

「自由に使える」に対抗できるか? (オンラインで購入した音楽や録画したテレ

ビ番組も自由には使えなくなっている;広告をとばせないサービスも出てきているが…)

→ 対抗できずコンテンツ市場は縮小する?

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コンテンツ市場の行方

・オープン化進展の影響で縮小したとの説がある市場(米): Stock Photo 、アダルトビデオ、新聞、総合百科事典・用語辞典( Encarta 、日本:知恵蔵・ Imidas )

・音楽は最もよく調査されているが、意見の一致には至っていないもよう

※無料で情報・娯楽が入手できる環境は、厚生経済学的にはよいことだが…

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コンテンツ市場の行方

・アテンション・エコノミー(人間の注意力、持ち時間は有限であるため、ここに希少性が生じる)

   →ウェブ上で時間を使う人が増えるにつれて、他のメディアの視聴時間が減る傾向がある。

・広告はアテンションの所在を追いかける傾向がある。

   →より緩やか・長期的縮小をもたらすかも。※広告市場自体の縮小もありうる:テレビ広告と

AdSense の広告制作費の違い※広告効果の測定手法の発達も重要

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コンテンツ市場の行方

・地図を代替するカーナビのように、利便性による市場拡大はある

・行列の待ち時間にケータイが利用されるといった市場拡大の余地もある

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コラボレーションの種類と射程

・アマチュアの作品はプロに及ばないか?

・情熱と時間を費やす「採算度外視」の作品はプロを凌駕しうる。

・アマチュアのコラボレーションは、プロを凌駕しうる。

コラボレーションはどの程度の可能性を持つか?

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コラボレーションの射程

一部のオープンソース系のソフトウェア( Apache 、 Sendmail )やウィキペディアは、コラボレーションがプロの作品を凌駕した例。

これらをどの程度一般化できるのか?

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目標の共有

目標となる作品イメージが共有できるとコラボが有効に

・審美性の追及は難しい。⇔ソフトウェアは機能性追求が大きなウェイトを占める。ウィキペディアは事実関係の収集・整理が大きなウェイトを占める。

・ 2番煎じや模倣・パロディ作品は作りやすい。・コミュニティがあれば、テイストや価値が共有されているためにコラボが成立しやすい。( ex. 2ちゃんねる)

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ツールとリテラシー

・ウィキは文章の投稿と共同編集を手軽にした。画像や音声、動画は必ずしも簡単ではない。

・文章の読み書きは、義務教育課程を通じて習う。画像や音声、動画の鑑賞・制作は僅かしか習わない。

・ソフトウェアはコラボレーションが成立しているが、ウィキペディアに比べ規模が限られている。「プロ」のボランティアも多い。

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素材の質感問題

・複数の映像やアニメを組み合わせると、「ツギハギ」感が生じ、見た目に劣る

・音声もほぼこれが不可避・プログラムや文章であれば、これは解消可

能・音声や映像の自動処理プログラムが発達す

れば、問題解消は可能かも知れない。・ CG描画プログラム等による動画制作がも

うひとつの可能性

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熱気と手ごたえ

コミュニティーがある場では、コラボが成り立ちやすい

・受け手がいるから作り手が集まりやすい・しばらくいれば価値観もわかる・フィードバックが返って来やすい・ファンがつきやすい※作品のイメージが共有できなくても、価値観が共有できる場合もある

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コラボレーションの射程以上から、画像、音声、動画分野でのコラボレーションの影響は、当面限られたものになりそう。

顕著な例外に、初音ミクをめぐる創作活動がある。・ Vocaloid (編集のためのツール):ツギハギ感は回避可

能、「人間らしさ」では劣る・イラスト描きのコミュニティ(ピアプロ、 Pixiv など)・コミュニティ(ニコ動)・ビデオ編集・ビデオ内でキャラクターにダンスをさせるプログラムも登場

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新聞の危機・長期的な新聞離れ・経済危機・広告費用のネットへの推移・クラシファイド広告市場の大幅な縮小(米国、 Craigslist の登場)・大幅な M&A の繰り返しに伴う負債増加(米国)・他の業界と比べても高い利潤率(米国)・押し紙・広告費水増し問題(日)・ブログなどとの競合

※ネットがもたらしている影響は限られているが小さくはない、ブログなどは大きな問題ではない可能性。(特に日本)

※市民ジャーナリズムは日米共に大きな成功を見ていない。

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新聞業界の危機について

・ 2008年の論調「ビジネスモデルがまだ見つかっていないが、 Web に答えがあるはず」

・ 2009年の論調「ビジネスモデルは見つかるのか?」「新聞業界はどの程度縮小するのか?」非営利化が特に浮上(寄付の習慣がないとさ

れる日本に適用可能かは不明);電子リーダー端末への期待も上昇

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権利処理スキームの重要性とクリエイティブ・コモンズ

の役割 有料コンテンツ普及のシナリオ

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有料コンテンツ普及のシナリオ

「十分に安価で、便利であれば、ユーザーはお金を払うのではないか?」

「無料」コンテンツに対抗できる可能性

※そもそも無料コンテンツとは質が違うので競争圧力が生じない分野もある。

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マイクロペイメントへの期待

・ Kachingle‐投げ銭的な仕組み;毎月訪問したサイトの中から ;支払い先の決定はユーザーに委ねられる;寄付先は公開される(自己表現欲充足が可能);今年に入って各所で話題に。

※無料に近い戦略

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包括ライセンシング

・ ISP などが包括的ライセンスを得、実際のダウンロード量などの割合に応じて一定額を権利団体・アーティスト等に払う

※「自由」を採用する戦略

※コンテンツ毎の ID 、権利者データベース、計測・集計システムなどが必要になる

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補償金制度拡充など

・法改正によってオンラインでの著作物の利用を自由化、( 2008年に議論されたネット権、それに先立ついわゆる「二階建て」制度の議論。)

・補償金制度の拡大によっても類似の効果は狙える

※いずれも「自由」を採用する戦略※コンテンツ毎の ID 、権利者データベース、計測・集計システムなどが必要になる

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端末課金への期待

・端末を通じた課金‐電子リーダーのコンテンツとして有料販売、など

・ iTunes- iPod では楽曲が売れる。(「無料」のファイル共有に対抗できる)

・日本では携帯端末経由のコンテンツにはお金を払うユーザーも多い

※インターネットと異なる慣習のある分野を活用する戦略

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インターネットの変質・衰退

・ネットワークの混雑→ コンテンツ事業者へ課金し始める  →コンテンツ事業者も有料化が広まる→ インターネットでないネットワークへの投資・帯域割り当てを増やす

  →インターネットが先細る

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有料コンテンツと CC

有料コンテンツの存続のひとつの形は、大掛かりなコンテンツ ID 、権利者データベース、計測・集計システムなどを伴う形で実現するというもの。

→CC はこうしたシステムのない現状に合わせて作られているが、もともと権利処理のツールなので相性は悪くない。

→ 多くの一般クリエイターも、このような制度ができれば、それに乗って簡単に収入を得ようと試みるかも知れない。

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まとめインターネットや PC 、デジタル技術などは、著作物の創作

や流通、マーケティングを一般人が担うことを可能にしている。

だが、違法コピーの一般化や、有料コンテンツ市場の縮小・オンライン化も一部で起きている。 DRM や著作権保護強化はこれへの対応になっている面がある。

CC ライセンスは、著作権にまつわるオープン戦略のツール。コラボレーションを通じた創作活動や、多くの主体に分散された広告・流通の活動を円滑化できる。

オープン化戦略はその可能性を積極的に活用するもの。

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まとめ

インターネット上のコンテンツ、サービスは無料のものが多く、既存のコンテンツ市場を縮小させる場合もある。

コラボレーションを通じた創作は簡単に起こるものではないため、アマチュアの創作物がプロのものを質的に凌駕するということは当面頻発はしないと思われる。

より簡単に、安価にコンテンツが入手可能な環境を作ることでネットの無料・自由コンテンツに対抗することは可能かも。(結果として歩み寄り・縮小になることもありうる)

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この資料のライセンスこの発表資料を 2種類のライセンスで提供し、利用者が選べるように

するために、利用許諾に関する注意書きを以下に記します。

・ この発表資料は、 CC-BY 2.1 JP (http://creativecommons.org/licenses/by/2.1/jp/ ) でライセンスされています。

・ この発表資料は、 CC-BY-SA 2.1 JP (http://creativecommons.org/licenses/by/2.1/jp/ ) でライセンスされています。

参考までに、本作品のタイトルは「情報共有時代のコンテンツビジネス動向」で、原著作者は渡辺智暁です。本作品に係る著作権表示はなく、許諾者が本作品に添付するよう指定した URI もありません。